第 146 回日商簿記 3 級解答解説実教出版株式会社 第 146 回簿記検定試験問題解答 解説 第 1 問 解答 仕 借方科目金額貸方科目金額 訳 1 2 仕 入 502,000 受 取 手 形 500,000 現 金 2,000 備品減価償却累計額 300,000 備 品 400,000 未 収

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第 138 回日商簿記 3 級解答解説 第 1 問 実教出版株式会社 仕 訳 借 方 科 目 金 額 貸 方 科 目 金 額 1 売買目的有価証券 1,970,000 未 払 金 1,970,000 2 備品減価償却累計額 70,000 備 品 150,000 現 金 20,000 固定資産売却損

・資本金…資本金勘定から求める \3,800,000-(\150,000+\150,000+\300,000)=\3,2

第 145 回日商簿記 3 級解答解説実教出版株式会社 第 145 回簿記検定試験問題解答 解説 第 1 問 解答 仕 借方科目金額貸方科目金額 訳 1 2 旅費交通費 60,000 普通預金 80,000 資本金 20,000 他店商品券 10,000 売上 12,000 商品券 2,000 3

精算表 精算表とは 決算日に 総勘定元帳から各勘定の残高を集計した上で それらに修正すべき処理 ( 決算整理仕訳 ) の内 容を記入し 確定した各勘定の金額を貸借対照表と損益計算書の欄に移していく一覧表です 期末商品棚卸高 20 円 現金 繰越商品 資本金 2

答 第 1 問 (20 点 ) 仕 訳 借方科目金額貸方科目金額 1 有価証券 180,000 現金 180,000 2 仕 入 203,000 前 払 金 買 掛 金 現 金 40, ,000 3,000 3 当 座 預 金 支 払 手 数 料 299, 売掛金 300,

日商簿記3級 第1問 仕訳問題 解答セット

答 第 1 問 (20 点 ) 仕訳 1 組につき 4 点 仕 訳 借方科目金額貸方科目金額 1 仕 入 130,000 受 取 手 形 当 座 預 金 100,000 30,000 2 買掛金 500,000 売掛金当座預金 100, ,000 3 有価証券 490,000 現金 49

第137回日商簿記3級 第1問 仕訳問題類題 問題・解答・解説セット

平成 28 年度ラストスパート模試 1 予想 145 回対策答案用紙 3 級 (20 点 ) 仕 訳 借 方 科 目 金 額 貸 方 科 目 金 額 (10 点 ) 売掛金明細表 平成 28 年 6 月 30 日時点の残高平成 28 年 7 月 31 日時点の

テレビ学習メモ 簿記 第 15 回 取引の記帳 まだある勘定科目 その他の債権 債務 講師 粕谷和生 これまでに学んだ債権を表す勘定科目には受取手形や売掛金などがあり 債務を表す勘定科目には支払手形や買掛金などがありました そのほかにも債権 債務を表す勘定科目は多数あります 債権と債務は その正体が

採点欄第1問第2問第 1 問 (20 点 ) 第 1 回答案練習 答案用紙 3 級 1 仕 借方科目金額貸方科目金額 訳 第 2 問 (10 点 ) 日商簿記 3 級 第 1 回答案練習 ❼

Taro-入門ⅠA-2019.jtd

CPA- 日商 3 級 -143 回過去問 - 問題 -1 第 1 問 (20 点 ) 下記の各取引について仕訳しなさい ただし, 勘定科目は, 次の中から最も適当と思われるものを選ぶこと 現金当座預金売掛金有価証券前払金立替金備品買掛金前受金未払金所得税預り金売上受取手数料仕入発送費消耗品費租税公

問受験番号 網羅型完全予想問題集第 1 回答案用紙 3 級 1 総合点採点欄第1第 1 問 (20 点 ) 仕 訳 借 方 科 目 金 額 貸 方 科 目 金 額

科目印収納科目一覧

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簿記原理 解答.pwd

目次 第 8 章 商品売買 第 1 節 三分割法 8-2 第 2 節 付随費用 8-4 第 3 節 返品と値引き 8-8 第 4 節 仕入帳と売上帳 8-11 第 5 節 売掛金元帳と買掛金元帳 8-13 第 6 節 人名勘定 8-19 第 7 節 商品有高帳 8-21 第 8 節 分記法 8-33

前期に販売した商品を当期に修理する場合 前期末に設定した商品保証引当金を取り崩 す つまり借方に商品保証引当金を 50,000 計上する 差額の 30,000 は商品保証費とする (3) 資本金 資本準備金の問題当座預金に払い込まれた金額は次のように計算される 2,000 株 4,000 = 8,0

第142回日商簿記3級 第1問 仕訳問題類題 問題・解答・解説セット

問題 2 損益計算書のフォーム 借方 ) 損益計算書 ( 貸方 ) ( 借方 ) 損益計算書 ( 貸方 ) 費用 当期純利益 収益または費用 収益 当期純損失 したがって問題文どおりに記入すると下記のようになります 損益計算書 ( 中村商店 ) 平成 年 4 月 1 日から平成 年 4 月 30 日

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平成 30 年 7 月 8 日 ( 日 ) 施行 第 191 回全経簿記能力検定試験 1 級商業簿記 会計学解説 第 1 問 1. 企業会計原則第二損益計算書原則一 2. 企業会計原則第二損益計算書原則一 A 3. 企業会計原則第二損益計算書原則一 B 4. 企業会計原則第三貸借対照表原則一 5.

第92回電卓

連結の補足 連結の 3 年目のタイムテーブル B/S 項目 5つ 68,000 20%=13,600 のれん 8,960 土地 10,000 繰延税金負債( 固定 ) 0 利益剰余金期首残高 1+2, ,120 P/L 項目 3 つ 少数株主損益 4 1,000 のれん償却額 5 1,1

第150回日商簿記2級 第1問 仕訳問題類題 解答・解説

日商簿記3級 第1問 仕訳問題類題 解答・解説セット

第4期 決算報告書

Microsoft Word - 6回引当金.doc

Microsoft Word - 学校法人会計の仕訳.docx

返品の処理 返品の処理は商品の仕入れや販売をした時の処理の取り消しです つまり 仕入れや販 売をした仕訳を反対にした仕訳を行います ⅰ 売上戻り ~ 仕訳は売上時の逆となる仕訳を行います B 商店に販売した商品に品違いがあり 100,000 円分の返品を受けた この金額 100,000 円については

第148回日商簿記2級 第1問 仕訳問題類題 問題・解答・解説セット

第4期電子公告(東京)

Microsoft Word - 192回_1級商業簿記・会計学

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第 151 回日商簿記 2 級解答解説 第 1 問 実教出版株式会社 解答 仕 訳 借方科目金額貸方科目金額 現 金 8,500,000 車両減価償却累計額 760,000 1 商 品 6,100,000 本 店 17,640,000 車 両 3,800,000 2 その他有価証券 2,000,00

<4D F736F F D B898FA48BC695EB8B4C81408CA9967B814096E291E897708E862E646F63>

現金出納帳 現金取引の内訳明細を発生順に記入する補助簿をげんきんすいとうちょう現金出納帳といいます 記入は次のようにします 現金出納帳 H* 年 摘要 収入 支出 残高 4 1 前月繰越 商品売上高 東京商店へ売上げ 買掛金 千葉商事へ掛け代金支払い 180

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Microsoft Word - 公益法人会計の仕訳

科目当年度前年度増減 [ 負債の部 ] 流動負債未払金 3,44,15,654 3,486,316,11-46,3,357 給付金未払金 3,137,757,265 3,192,611,196-54,853,931 年金未払金 287,13, ,91,778 7,228,646 その他未

キャッシュフロー計算書の作成

科目 期別 損益計算書 平成 29 年 3 月期自平成 28 年 4 月 1 日至平成 29 年 3 月 31 日 平成 30 年 3 月期自平成 29 年 4 月 1 日至平成 30 年 3 月 31 日 ( 単位 : 百万円 ) 営業収益 35,918 39,599 収入保証料 35,765 3

計算書類 貸 損 借益 対計 照算 表書 株主資本等変動計算書 個 別 注 記 表 自 : 年 4 月 1 日 至 : 年 3 月 3 1 日 株式会社ウイン インターナショナル

第 9 章純資産の会計 問題 43 問題 43 資本剰余金の振替え 借方科目金額貸方科目金額 次の独立した取引の仕訳を示しなさい ⑴ 資本準備金 2,000,000 円とその他資本剰余金 800,000 円を資本金とすることを株主総会で決議し その効力が生じた ⑵ 資本金 500,000 円を資本準

日商簿記2級 第1問 仕訳問題類題 解答セット

(1) (2) (3) (1) (2) (3) (4) 決算整理後残高試算表 勘定科目 金 額 勘定科目 金 額 現 金 預 金 ( ) 未払法人税等 ( ) 土 地 ( ) 租 税 公 課 ( ) 法 人 税 等 ( ) 2

<95BD90AC E937891E590CE959F8E8389EF328CBB8BB595F18D908C888E5A8F912E786C7378>

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スライド 1

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科目 2015 年度活動計算書 2015 年 4 月 1 日から 2016 年 3 月 31 日まで 特定非営利活動に係る事業 特定非営利活動法人 POSSE ( 単位 : 円 ) その他の事業合計 Ⅰ 経常収益 1. 受取会費正会員受取会費 952, ,000 賛助会員受取会費 1,0

連結会計入門 ( 第 6 版 ) 練習問題解答 解説 練習問題 1 解答 解説 (129 頁 ) ( 解説 ) S 社株式の取得に係るP 社の個別上の処理は次のとおりである 第 1 回取得 ( 平成 1 年 3 月 31 日 ) ( 借 )S 社株式 48,000 ( 貸 ) 現預金 48,000

第 1 章簿記とはどのようなものでしょうか? 1. 簿記って何の為のものなのでしょうか? 会社を経営していく上でいくら儲かったのかということや会社の財産の状況はどうなっているのかということを理解することはとても大切です 会社では 商品を仕入れたり 販売したり 給与を払ったり 車を購入したりと様々な活

1. はじめに 簿記とは何か? 経済活動を円滑に進めるためにはきちんとした記録が必要です 会社や個人事業 ( 以下企業と呼びます ) では 経済活動を記録します 企業の活動を記録しないと 儲かっているのか損しているのかわかりません また いまいくらの財産があるのか? どのくらい借金を抱えているのか?

平成28年度 第144回 日商簿記検定 1級 会計学 解説

平成 29 年度連結計算書類 計算書類 ( 平成 29 年 4 月 1 日から平成 30 年 3 月 31 日まで ) 連結計算書類 連結財政状態計算書 53 連結損益計算書 54 連結包括利益計算書 ( ご参考 ) 55 連結持分変動計算書 56 計算書類 貸借対照表 57 損益計算書 58 株主


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科目 2016 年度活動計算書 2016 年 4 月 1 日から 2017 年 3 月 31 日まで 特定非営利活動に係る事業 特定非営利活動法人 POSSE ( 単位 : 円 ) その他の事業合計 Ⅰ 経常収益 1. 受取会費正会員受取会費 1,052,000 1,052,000 賛助会員受取会費

第1章 財務諸表

第10期

Microsoft Word 決算短信修正( ) - 反映.doc

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Microsoft Word 【公表】HP_T-BS・PL-H30年度

連結貸借対照表 ( 単位 : 百万円 ) 当連結会計年度 ( 平成 29 年 3 月 31 日 ) 資産の部 流動資産 現金及び預金 7,156 受取手形及び売掛金 11,478 商品及び製品 49,208 仕掛品 590 原材料及び貯蔵品 1,329 繰延税金資産 4,270 その他 8,476

貸借対照表 (2018 年 3 月 31 日現在 ) 科 目 金 額 科 目 金 額 ( 資産の部 ) ( 負債の部 ) Ⅰ. 流動資産 8,741,419 千円 Ⅰ. 流動負債 4,074,330 千円 現 金 預 金 5,219,065 未 払 金 892,347 受 取 手 形 3,670 短

NO 連結精算表科目 & 連結開示 前連結会計 当連結会計 増減差額 科目 借 年度 年度 借方 方 連結借対照表 千円 千円 千円 千円 開 38 社債 20,000,000 5,000,000 開 39 長期借入金 16,500,000 16,071,500 開 40 リース債務 632,000

第 1 問 (20 点 ) 実践問題 下記の各取引について仕訳しなさい ただし 勘定科目は 次の中から最も適当と思われるものを選ぶこと 現金当座預金売掛金買掛金仕入車両繰越商品有価証券水道光熱費減価償却費有価証券売却損有価証券売却益未収入金未払金前受金前払金従業員立替金所得税預り金資本金

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営業報告書

第 1 章 商品売買 現金 当座預金 当座借越 小口現金 1. 商品売買 1 三分法 分記法 入門編では商品売買の際に使用する科目として 売上 仕入 繰越商品という3つの勘定科目を使用してきました このような会計処理の方法を 3 つの勘定科目を使用することから三分法といいます 他の処理方法として分記

第6期決算公告

営業活動によるキャッシュ フロー の区分には 税引前当期純利益 減価償却費などの非資金損益項目 有価証券売却損益などの投資活動や財務活動の区分に含まれる損益項目 営業活動に係る資産 負債の増減 利息および配当金の受取額等が表示されます この中で 小計欄 ( 1) の上と下で性質が異なる取引が表示され

平成28年度 第143回 日商簿記検定 1級 会計学 解説

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計算書類 第 60 期 自至 平成 29 年 7 月 1 日平成 30 年 6 月 30 日 協和医科器械株式会社

計算書類等

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スライド 1

第21期(2019年3月期) 決算公告

添付資料の目次 1. 連結財務諸表 2 (1) 連結貸借対照表 2 (2) 連結損益計算書及び連結包括利益計算書 4 (3) 連結財務諸表に関する注記事項 6 ( セグメント情報等 ) 6 2. 個別財務諸表 7 (1) 個別貸借対照表 7 (2) 個別損益計算書

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法人単位貸借対照表 平成 29 年 3 月 31 日現在 第三号第一様式 ( 第二十七条第四項関係 ) 法人名 : 社会福祉法人水巻みなみ保育所 資産の部当年度末前年度末 増減 負債の部当年度末前年度末 流動資産 23,113,482 23,430, ,370 流動負債 5,252,27

決算書類(H25年度)

計 算 書 類

( 資産の部 ) ( 負債の部 ) Ⅰ 特定資産の部 1. 流動負債 366,211,036 1 年内返済予定 1. 流動資産 580,621,275 特定社債 302,000,000 信託預金 580,621,275 事業未払金 2,363, 固定資産 6,029,788,716 未払

(2) 無形固定資産 特許権 (25) 借地権 (26) のれん (27) リース資産 (28) 1,800 (29) ソフトウェアなど ( 注 ) 参照 無形固定資産合計 1,800 ( ロ ) (25)+ +(29) (3) 投資の資産投資有価証券 (30) 関係会社株式 関係会社出資金 10,

貸借対照表 ( 平成 20 年 3 月 31 日 ) ( 厚生年金勘定 ) ( 単位 : 円 ) 科 目 金 額 資産の部 Ⅰ 流動資産 現金及び預金 11,313,520,485 有価証券 13,390,000,000 販売用不動産 93,938,423,482 未収金 389,813,000 未


第 36 期決算公告 浜松市中区常盤町 静岡エフエム放送株式会社代表取締役社長上野豊 貸借対照表 ( 平成 30 年 3 月 31 日現在 ) ( 単位 : 千円 ) 資産の部 負債の部 Ⅰ. 流 動 資 産 909,595 Ⅰ. 流 動 負 債 208,875 現金及び預金 508,

Microsoft Word - 決箊喬å‚−表紎_18年度(第26æœ�ï¼›

科 目 貸借対照表平成 30 年 3 月 31 日現在 当年度前年度増減 ( 単位 : 円 ) Ⅰ 資産の部 1. 流動資産 現金預金 28,313,776 24,804,212 3,509,564 未 収 金 5,810,958 5,810,958 0 流動資産合計 34,124,734 30,6

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財剎諸表 (1).xlsx

第1章 簿記の一巡

添付資料の目次 1. 連結財務諸表 2 (1) 連結貸借対照表 2 (2) 連結損益計算書及び連結包括利益計算書 4 (3) 連結財務諸表に関する注記事項 6 ( セグメント情報等 ) 6 2. 個別財務諸表 7 (1) 個別貸借対照表 7 (2) 個別損益計算書

WWFジャパン 2007年度(平成19年度 第37期)決算報告書

Taro-New2級連結-B.jtd

Microsoft Word - 10_09ASTPS

Transcription:

第 146 回簿記検定試験問題解答 解説 第 1 問 解答 仕 借方科目金額貸方科目金額 訳 1 2 仕 入 502,000 受 取 手 形 500,000 現 金 2,000 備品減価償却累計額 300,000 備 品 400,000 未 収 入 金 20,000 固定資産売却損 80,000 3 租税公課 7,000 現金 7,000 4 現金 70,000 売掛金 200,000 貸倒引当金 130,000 5 現金 23,000 前受金 15,000 旅費交通費 17,000 仮払金 25,000 1. 裏書譲渡に関する仕訳が問われている 新版日商簿記 3 級テキスト p.74 1 P.94 1 商品を仕入れたので 借方が仕入になる なお 当店負担の引取運賃は仕入原価に加算する ( 借 ) 仕入 502,000 500,000 + 2,000 手形を裏書譲渡すると手形債権 ( 受取手形 ) が減少するので 貸方は受取手形となる ( 貸 ) 受取手形 500,000 引取運賃は現金で支払った ( 貸 ) 現金 2,000 2. 備品の売却に関する仕訳が問われている 新版日商簿記 3 級テキスト P.156 3 売却時点における備品に関する勘定 備品備品減価償却累計額 400,000 300,000 取得原価 備品を期首に売却したので 両勘定の残高をゼロにする そのため それぞれの勘定の反対側に同額 を記入するための仕訳を行う 代金は 2 週間後に受け取る ( 借 ) 未収入金 20,000 勘定が指定されているので 未収金勘定としないよう注意する 貸借差額を求める ( 借 ) 備品減価償却累計額 300,000 ( 貸 ) 備品 400,000-1 -

第 146 回 日商簿記 3 級 解答解説 実教出版株式会社 借方が 80,000 少ないので 借方に固定資産売却損を計上する ( 借 ) 固定資産売却損 80,000 参考 備品を期中または決算日に売却したときは 使用した期間の減価償却費を計上することに なる この問題は期首に売却しているのでその処理は不要である 3. 収入印紙の購入に関する仕訳が問われている 新版日商簿記 3 級テキスト P.19,P.119 1 収入印紙を購入したときは租税公課勘定( 費用 ) で処理する 通信費勘定 ( 費用 ) で処理しないよう注意 する ( 借 ) 租税公課 7,000 4. 売掛金の貸し倒れに関する仕訳が問われている 新版日商簿記 3 級テキスト P.150 2 売掛金 200,000 が貸し倒れた ( 貸 ) 売掛金 200,000 70,000 を現金で回収した ( 借 ) 現 金 70,000 売掛金が貸倒れになった 前期販売分の売掛金が貸し倒れになったときは 貸倒引当金を取り崩す 当期販売分の売掛金が貸し倒れになったときは 貸倒損失勘定で処理する ( 借 ) 貸倒引当金 130,000 5. 旅費の精算と前受金に関する仕訳が問われている 新版日商簿記 3 級テキスト P.108,P.111 旅費の概算額 25,000 を渡したので 仮払金勘定の借方に 25,000 が記帳われている 旅費の残額 8,000 を現金で受け取ったので 旅費交通費 ( 費用 ) は 17,000( 25,000-8,000) 発生したことがわかる そこで 仮払金勘定から現金勘定へ 8,000 旅費交通費勘定へ 17,000 それぞれ振り替える 仮 払 金 現 金 25,000 8,000 8,000 17,000 旅費交通費 17,000 ( 借 ) 現 金 8,000 ( 貸 ) 仮払金 25,000 旅費交通費 17,000 手付金を現金で受け取った ( 借 ) 現 金 15,000 ( 貸 ) 前受金 15,000-2 -

第 2 問 解答 取引がどの補助簿に記帳されるかが問われている 補助簿現金当座預金売掛金元帳買掛金元帳商品有高帳仕入帳売上帳該当なし日付出納帳出納帳 ( 得意先元帳 ) ( 仕入先元帳 ) 5 6 16 31 日 1 31 日 2 解説 現金出納帳現金勘定の明細を記録するための補助簿新版日商簿記 3 級テキスト P.61 2 当座預金出納帳 仕訳に 現金 が出てきたとき この帳簿に記録する 当座預金勘定の明細を記録するための補助簿新版日商簿記 3 級テキスト P.68 4 仕訳に 当座預金 が出てきたとき この帳簿に記録する 商品有高帳商品の受入れ 払出しおよび残高の明細を記録するための補帳簿 新版日商簿記 3 級テキスト P.80 3 仕訳に 仕入 売上 が出てきたとき この帳簿に記録する ( 売上値引を除く ) 売掛金元帳得意先ごとの売掛金の明細を記録するための補助簿 仕訳に 売掛金 が出てきたとき この帳簿に記録する 買掛金元帳仕入先ごとの買掛金の明細を記録するための補助簿 仕訳に 買掛金 が出てきたとき この帳簿に記録する 新版日商簿記 3 級テキスト P.89 2 仕入帳仕入取引の明細を発生順に記録するための補助簿新版日商簿記 3 級テキスト P.78 1 仕訳に 仕入 が出てきたとき この帳簿に記録する 売上帳売上取引の明細を発生順に記録するための補助簿新版日商簿記 3 級テキスト P.79 2 仕訳に 売上 が出てきたとき この帳簿に記録する 取引を仕訳し 仕訳した各勘定科目から 記録する補助簿を推定する 5 日 ( 借 ) 当座預金 400,000 ( 貸 ) 売上 800,000 売掛金 400,000 小切手を受け取ったら現金の増加であるが ただちに当座預金へ預け入れたので当座預金の増加で処理する 当座預金 当座預金出納長売上 売上帳 商品有高帳売掛金 売掛金元帳 - 3 -

6 日 ( 借 ) 建物 5,000,000 ( 貸 ) 仮払金 500,000 当座預金 4,500,000 建物の引き渡しを受けたとき 建物勘定の借方に記入する 購入する契約をしていただけ では簿記上の取引にあたらないので仕訳を行わない 当座預金 当座預金出納長 16 日 ( 借 ) 買掛金 150,000 ( 貸 ) 仕入 150,000 買掛金 買掛金元帳 仕入 仕入帳 商品有高帳 31 日 1( 借 ) 当座預金 20,000 ( 貸 ) 現金過不足 20,000 新版日商簿記 3 級テキスト P.63 3 当座預金 当座預金出納帳 31 日 2( 借 ) 貸倒引当金繰入 8,000 ( 貸 ) 貸倒引当金 8,000 新版日商簿記 3 級テキスト P.148 1 該当する補助簿はない - 4 -

第 3 問合計残高試算表と売掛金および買掛金の明細表を作成することが問われている 解答 合計残高試算表 平成 29 年 5 月 31 日 新版日商簿記 3 級テキスト P.89 2,P134 借方貸方勘定科目残高合計合計残高 638,500 2,650,000 現金 2,011,500 2,998,000 7,540,000 当座預金 4,542,000 381,500 4,046,500 売掛金 3,665,000 410,000 410,000 繰越商品 55,000 400,000 前払金 345,000 300,000 300,000 備品 2,201,000 買掛金 2,533,000 332,000 415,000 前受金 500,000 85,000 12,000 所得税預り金 14,000 2,000 1,000,000 借入金 2,000,000 1,000,000 資本金 3,000,000 3,000,000 145,000 売上 5,480,000 5,335,000 3,409,000 3,490,000 仕入 81,000 1,000,000 1,000,000 給料 375,000 375,000 支払家賃 127,000 127,000 水道光熱費 60,000 60,000 支払利息 9,754,000 24,171,500 24,171,500 9,754,000 売掛金明細表 買掛金明細表 5 月 26 日 5 月 31 日 5 月 26 日 5 月 31 日 東京商店 430,000 196,500 茨城商店 340,000 180,000 千葉商店 350,000 185,000 栃木商店 258,000 152,000 780,000 381,500 598,000 332,000 解答のテクニック 売掛金明細表 買掛金明細表を問う問題では 仕訳をしたとき 売掛金勘定 買掛金勘定の下に商店名をメモ書きすると良い - 5 -

解説 Ⅰ.27 日から 31 日までの諸取引の仕訳を行う 27 日 ( 借 ) 仕入 60,000 ( 貸 ) 前払金 15,000 買掛金 45,000 - 栃木商店 - 手付金は前払金勘定 ( 資産 ) または前受金勘定 ( 負債 ) で処理する 仕入れたとき (27 日 ) の手付金は前払金 売り渡したとき (28 日 ) の手付金は前受金である ( 借 ) 給料 200,000 ( 貸 ) 所得税預り金 2,000 現金 198,000 新版日商簿記 3 級テキスト P.110 28 日 ( 借 ) 前受金 15,000 ( 貸 ) 売上 80,000 売掛金 66,500 現金 1,500 - 東京商店 - ( 借 ) 買掛金 1,000 ( 貸 ) 仕入 1,000 - 栃木商店 - 29 日 ( 借 ) 前受金 20,000 ( 貸 ) 売上 100,000 売掛金 80,000 - 千葉商店 - 30 日 ( 借 ) 買掛金 350,000 ( 貸 ) 当座預金 350,000 - 茨城商店 200,000 - - 栃木商店 150,000 - ( 借 ) 売上 5,000 ( 貸 ) 売掛金 5,000 - 千葉商店 - ( 借 ) 支払家賃 75,000 ( 貸 ) 当座預金 75,000 ( 借 ) 水道光熱費 27,000 ( 貸 ) 当座預金 27,000 ( 借 ) 現金 150,000 ( 貸 ) 当座預金 150,000 31 日 ( 借 ) 仕入 50,000 ( 貸 ) 前払金 10,000 買掛金 40,000 - 茨城商店 - ( 借 ) 当座預金 540,000 ( 貸 ) 売掛金 540,000 - 東京商店 300,000 - - 千葉商店 240,000 - ( 借 ) 借入金 1,000,000 ( 貸 ) 当座預金 1,060,000 支払利息 60,000-6 -

2. 合計残高試算表の合計欄に合計額を記入する 合計試算表 (5 月 26 日 ) の金額に 上記の取引を加算し合計額を求める < 例 > 現金勘定 合計試算表 30 日借方 合計 2,500,000 + 150,000 = 2,650,000 合計試算表 27 日 28 日貸方 合計 1,812,000 + 198,000 + 1,500 = 2,011,500 3. 合計残高試算表の残高欄に残高を記入する 合計欄の借方と貸方の差額 ( 残高 ) を求める なお 残高は借方と貸方の大きい側に生じる < 例 > 現金勘定 借方合計 貸方合計 残高 2,650,000-2,011,500 = 638,500 残高は借方に 638,500 である 4. 借方の合計欄の合計と貸方の合計欄の合計 借方の残高欄の合計と貸方の残高欄の合計が一致することを 確認する - 7 -

第 4 問語群から適当な語句を選択し文章を完成させることが問われている 本試験では静岡商店における取引の伝票記入と記されているが 浜松商店に訂正するとの発表を受けて浜松商店の取引として解答した 解答 ( ア ) 300,000 ( イ ) 受取手形 ( ウ ) 売上 ( エ ) 記入なし ( オ ) 仮払金 確認一部現金取引 ( 一部振替取引ともいう ) については2つの起票法がある 新版日商簿記 3 級テキスト P.129 1 現金取引と振替取引に分けて起票する方法 2 いったん全額を掛け取引として起票し そのあとで入金取引または出金取引があったとみなして起票する方法 (1) 取引を仕訳する ( 借 ) 受取手形 100,000 ( 貸 ) 売上 400,000 現金 300,000 この取引は一部現金取引である しかし 掛け取引ではないので 上記 1の方法で起票することになる 1 の方法で起票すると次のようになる ( 借 ) 受取手形 100,000 ( 貸 ) 売上 100,000 振替伝票に起票 ( 借 ) 現金 300,000 ( 貸 ) 売上 300,000 入金伝票に起票入金伝票振替伝票科目金額借方科目金額貸方科目金額売上 ( ア 300,000) ( イ受取手形 ) 100,000 ( ウ売上 ) 100,000 (2) 取引を仕訳する ( 借 ) 旅費交通費 4,000 ( 貸 ) 仮払金 4,000 振替伝票に起票 この取引は振替取引であるからそのまま振替伝票に起票する 出金伝票 振 替 伝 票 科 目 金 額 借方科目 金額 貸方科目 金額 ( エ 記入なし ) 旅費交通費 4,000 ( オ 仮払金 ) 4,000-8 -

第 5 問貸借対照表と損益計算書を作成することが問われている 解答 貸借対照表 平成 28 年 12 月 31 日 ( 単位 : 円 ) 現金 ( 126,000 ) 支払手形 430,000 当座預金 ( 763,000 ) 買掛金 335,000 受取手形 ( 470,000 ) ( 前受収益 ) ( 2,000 ) 売掛金 ( 330,000 ) 資本金 1,500,000 ( 貸倒引当金 )( 24,000 ) ( 776,000 ) 当期純 ( 利益 ) ( 315,400 ) 商 品 ( 285,000 ) 消 耗 品 ( 5,000 ) 貸 付 金 ( 300,000 ) 前払費用 ( 90,000 ) 未収収益 ( 2,400 ) 備 品 ( 480,000 ) ( 減価償却累計額 ) ( 245,000 ) ( 235,000 ) (2,582,400) ( 2,582,400 ) 損益計算書 平成 28 年 1 月 1 日から平成 28 年 12 月 31 日まで ( 単位 : 円 ) ( 売上原価 ) (3,057,000 ) 売上高 4,160,000 給 料 304,000 受取手数料 ( 9,000 ) 貸倒引当金繰入 ( 16,000 ) 受 取 利 息 ( 2,400 ) 減価償却費 ( 65,000 ) 支 払 家 賃 ( 360,000 ) 消 耗 品 費 ( 38,000 ) 水道光熱費 14,000 雑 ( 損 ) ( 2,000 ) 当期純 ( 利益 ) ( 315,400 ) (4,171,400 ) ( 4,171,400 ) 解説 (2) 決算整理事項等 1. 決算日に現金不足が判明新版日商簿記 3 級テキスト P.169 1 ( 借 ) 雑損 2,000 ( 貸 ) 現金 2,000 - 費用 - 現金過不足が決算日に判明し かつ原因が不明のときは雑損勘定で処理する 現金過不足勘定を使用しないことに注意する - 9 -

2. 仮受金勘定の処理新版日商簿記 3 級テキスト P.111 ( 借 ) 仮受金 56,000 ( 貸 ) 売掛金 56,000 仮受金勘定は仮勘定であるから 決算日には精算する 3. 貸倒引当金の設定新版日商簿記 3 級テキスト P148 1 ( 借 ) 貸倒引当金繰入 16,000 ( 貸 ) 貸倒引当金 16,000 - 費用 - - 受取手形 売掛金の評価勘定 - 貸倒引当金繰入額 受取手形期末残高 470,000 残高試算表決算日に判明した事項 2. 売掛金期末残高 330,000( 386,000-56,000 ) 受取手形売掛金貸倒引当金残高 ( 残高試算表 ) 貸倒引当金繰入額 ( 470,000 + 330,000) 3 % - 8,000 = 16,000 4. 売上原価の計算新版日商簿記 3 級テキスト P143 1 ( 借 ) 仕入 262,000 ( 貸 ) 繰越商品 262,000 期首商品棚卸高 ( 残高試算表 繰越商品 ) ( 借 ) 繰越商品 285,000 ( 貸 ) 仕入 285,000 期末商品棚卸高 ( 問題文に指示 ) 5. 消耗品費勘定の整理新版日商簿記 3 級テキスト P160 1 ( 借 ) 消耗品 5,000 ( 貸 ) 消耗品費 5,000 - 資産 - - 費用 - 確認 消耗品については次の二つの会計処理法がある 購入したとき消耗品費勘定で処理する方法 購入したとき消耗品勘定で処理する方法 購入時消耗品費 現金預金 消耗品 現金預金 - 費用 - - 資産 - 未使用高 使用高 決算日 消耗品 消耗品費 消耗品費 消耗品 - 資産 - - 費用 -. この問題では 残高試算表に消耗品費勘定があることから 購入したとき消耗品費勘定 ( 費用 ) で処理していることがわかる そこで 未使用高を消耗品費勘定から消耗品勘定 ( 資産 ) に振り 替える - 10 -

6. 減価償却費の計上 ( 定額法 ) 新版日商簿記 3 級テキスト P154 2 ( 借 ) 減価償却費 65,000 ( 貸 ) 減価償却累計額 65,000 - 費用 - - 備品の評価勘定 - 減価償却費の計算 ( 定額法 ) 旧備品 新備品 取得原価取得原価 360,000 120,000 3 か月 (10 月 ~ 12 月 ) = 60,000 = 5,000 6 年 6 年 12 か月耐用年数耐用年数 残高試算表 備品 10/1 取得した備品 旧備品 480,000-120,000 = 360,000 残存価額は 0( ゼロ ) とあるので 取得原価を耐用年数で割って計算する 7. 前払家賃の計上 ( 費用の繰延べ ) 新版日商簿記 3 級テキスト P.160 ( 借 ) 前払家賃 90,000 ( 貸 ) 支払家賃 90,000 - 資産 - 前払家賃勘定は資産であり 貸借対照表には前払費用として記載する 8. 未収収益の計上新版日商簿記 3 級テキスト P.167 2 ( 借 ) 未収利息 2,400 ( 貸 ) 受取利息 2,400 - 資産 - 当期 次期 1/1 9/1 12/31 8/31 貸付金 300,000 当期分の利息が未収 (4 か月 ) 利息受取 利息を次期の8 月末に一括で受け取る関係で 12 月 31 日現在 受取利息勘定 ( 収益 ) への記入は行われていない しかし 資金を貸したときから 受取利息は日々発生する そこで 9 月 1 日から12 月 31 日までの 4 か月分の利息を受取利息勘定 ( 費用 ) 勘定に記入するとともに まだ受け取っていないことから未収利息勘定 ( 資産 ) に同額を記入する 貸付金 未収利息の計算 500,000 0.03 4 か月 (9 月 ~ 12 月 ) = 2,400 12 か月 未収利息勘定は資産でり 貸借対照表には未収収益として記載する - 11 -

9. 前受収益の計上新版日商簿記 3 級テキスト P.163 2 ( 借 ) 受取手数料 2,000 ( 貸 ) 前受手数料 2,000 - 負債 - 前受手数料勘定は負債でり 貸借対照表には前受収益として記載する 貸借対照表 損益計算書作成上の POINT 新版日商簿記 3 級テキスト P.178 1. それぞれの勘定が 資産なのか 負債なのか 費用なのか正しく理解する 資産 消耗品 前払家賃 未収利息 負債 前受手数料 費用 貸倒引当金繰入 減価償却費 雑損 ( 雑損失も別解として認められる )) 2. 繰越商品勘定の残高は B/S では 商品 として記載する 貸倒引当金は売掛金勘定から控除する形で B/S に記載する 減価償却累計額は備品や建物などから控除する形で B/S に記載する 仕入勘定の残高は P/L では 売上原価 として記載する 売上勘定の残高は P/L では 売上高 として記載する 前払家賃は 前払費用 ( 資産 ) 未収利息は 未収収益 前受利息は 前受収益 ( 負債 ) として B/S に記載する 3. 当期純利益は差額で求める なお 貸借対照表と損益計算書の当期純利益が一致することを確認する - 12 -