Microsoft Word _out_l_br_ogx.doc

Similar documents
Microsoft PowerPoint _舩木_ブラジル.ppt [互換モード]

ガイアナ:深海Liza油田、発見から2年で最終投資決定(短報)

Microsoft Word _out_l_sr-gy-gf_exploration.doc

ブラジル:IOC参入増加でプレソルトの探鉱・開発に変化の兆し

Microsoft Word _out_l_br_presalt.doc

ブラジル:Temer政権下で探鉱・開発回復の兆し

原稿メモ

Petrobrasの汚職問題がブラジルの探鉱・開発に与える影響

ブラジル :Petrobras は 5 カ年計画 ( 年分 ) をどの程度達成できたのか? 1. Petrobras は 2012 年 2013 年のブラジル国内の石油生産目標を 2011 年の生産量 202 万 1,700b/d の ±2% と定めた 石油生産実績は 2012 年が

Microsoft Word _out_l_co_heavy_oil.doc

アルゼンチン YPF再国有化後のシェール開発動向

ブラジル:対照的な石油・ガス関連政策を打ち出す大統領候補 ―今後の政策変更の可能性から、プレソルト入札にIOCが積極的に参加―

めることになった なかでも Total/ BP/Petrobrasが 落 札 したアマゾン 川 河 口 Foz do Amazonas のFZA-M-5 7 鉱 区 のサインボーナスは3 億 4,5 9 5 万 レアル と 過 去 最 高 額 を 記 録 した Total/BP/ Petrobras

Microsoft Word _out_l_ve_orinoco.doc

ベネズエラ:最近の探鉱・開発状況

更新日 :2013/9/3 探鉱進展が期待されるウルグアイ パラグアイ 調査部 : 舩木弥和子 年に Chevron が掘削を行って以来停滞していたウルグアイ沖合での探鉱が 2008 年の第 1 次入札 2011 年の第 2 次入札以後活発に行われつつある ウルグアイ政府は沖合について

主要格付け会社によるベネズエラの格付けも相次いで引き下げられている 2014 年 9 月には Standard & Poor's が同国の債券を B-から CCC+ に格下げした 同年 12 月には Fitch が 原油安を理由に同国の長期発行体格付けを B から CCC に 2 段階引き下げた そ

政治的混乱や領海紛争がガイアナ沖合の探鉱・開発を阻害する恐れ

見されたことは 同じく地中海であるアドリア海周辺地域における期待を呼び寄せることとなり アドリア海 周辺国が洋上探鉱に向けての動きを見せ始めている ( 出所 :JOGMEC 作成 ) 図 1 アドリア海周辺図 ( 出所 :Università degli Studi di Pavia Centro

トの資機材を利用せざるを得なくなった 石油産業の発展に伴ってブラジルの経済や産業を発展させようとしたのに 周辺産業が石油産業進展の足かせとなってしまったのだ Petrobrasの負担は増大し 同社は生産目標を達成できず 信用を失っていった さらに 地方の産業を活性化させることを企図して 石油の生産地


<4D F736F F F696E74202D B7B967B836C C668DDA2E B93C782DD8EE682E890EA97705D205B8CDD8AB B83685D>

原稿メモ


ロシア:サハリン3アヤシ鉱区での探鉱成果(短報)



原稿メモ

p1_5.pmd

P _アナリシス佐藤・船木.indd

シェール開発で石油・ガス輸出国に返り咲くアルゼンチン沖合鉱区入札も活況を呈す

ベネズエラ 石油産業をめぐる最近の動向

東地中海ガス田の開発動向と石油会社の動き 更新日 :2013/07/26 調査部 : 永井一聡 ( 各社ホームページ 各種報道 他 ) 東地中海地域では イスラエル沖合で 2009 年に Tamar ガス田 (10Tcf) 2010 年に Leviathan ガス田 (18.9TcF) キプロス沖合

2005年3月期  第3四半期業績説明資料

最近の油価下落による欧州石油業界への影響と見通し

特定関連会社 関連会社及び関連公益法人等の概要 ( 平成 21 年度 ) ( 単位 : 千円 ) 1. ケージーウィリアガール石油開発株式会社 ( 特定関連会社 ) 業務の概要 インドネシア パプア州陸上における石油等の探鉱 開発事業 1993 年 12 月 石油公団で探鉱出資対象案件として採択 機

原稿メモ

原稿メモ

原稿メモ

アナリシス JOGMEC 調査部 永井一聡 欧州石油企業の活動と戦略 はじめに 早くから石油産業を発展させてきた欧州には 米国と並んで多くの経験や実績を持つ石油企業が存在する それらは セブンシスターズ を起源とするスーパーメジャーとまではいかなくとも メジャーまたは準メジャー企業と称される規模で

Microsoft Word _out_l_co_heavy_oil.doc

Microsoft PowerPoint 石田_東アフリカ探鉱_配布.ppt

原稿メモ

メジャー企業5社の2018年度決算動向

メキシコ:入札及び探鉱・開発の現況

産油国における石油探鉱・開発動向

モーリタニア・セネガル沖開発へメジャーズ参入


EPSA4_R2_ロンドン詳細情報.indd

原稿メモ

<4D F736F F F696E74202D F91E58AD15F B C D83582E B8CDD8AB B83685D>

原稿メモ

P _トピックス坂本.indd

アルゼンチン:経済状況悪化によるVacaMuertaシェール開発への影響

Nippon Oil Exploration Limited

原稿メモ

27

(1) 調査目的と背景 イエメンにおける確認埋蔵量は原油 40 億 bbl 天然ガス 17 兆 ft 3 である 2001 年における原油の日産は 43 万 8,502 bbl であったが 2007 年は 31 万 9,637 bbl となり 近年は生産量の減退が著しい 天然ガスは石油回収率向上のた

原稿メモ

P _トピックス_坂本.indd

PISAPミニレポート

政権交代によるアルゼンチンシェール開発への影響

米国における石油企業の開発動向

035アナリシス_舩木(0811修正).indd

Microsoft PowerPoint _竹原_中国.ppt [互換モード]

Microsoft PowerPoint 猪原UAE配布資料.ppt


P _トピックス_佐藤.indd

ミャンマーにおける天然ガス生産減少と上流開発投資の誘致に関する課題

韓国:政権交代とエネルギー政策 ~需給、国営石油企業の対外投資~

作成日 : 2010/12/9 石油企画調査部 : 伊原賢 公開可 石油開発における研究開発投資の傾向と国営石油会社 NOC の台頭 (JOGMEC 石油企画調査部 世界石油工学者協会 SPE 資料 ) 近年 石油開発をめぐる環境の変化には 油価の高値変動 イージーオイル ( 在来型油田 ) の減退

<4D F736F F F696E74202D A815B F89A28F C C8E323093FA836C C668DDA97702E B93C782DD8EE682E890EA97705D>

アニュアルレポート 2008


( 出所 : 各種資料を基に JOGMEC 調査部作成 ) 図 1 メキシコ湾油流出事故発生後の海底からの漏油箇所 (5 月 3 日 ) ( 左から右に : 海底に横たわるライザーパイプの端 ライザーパイプから突き出た掘管 BOP の損傷部分 ) この背景を油田開発の歴史から説明します 1960 年

"05/05/15“ƒ"P01-16



r


301-A2.pdf

エジプト、アブ・シール南丘陵頂部・石造建造物のロータス柱の建造方法

原稿メモ

untitled

審議事項 (2) 年 7 月 ASBJ/EFRAG のスタッフがのれんと減損に関する定量的調査の付属資料として作成した付録付録 1: 定量的調査の概要付録 2: 主要なデータ セット 参考訳 財務会計基準機構の Web サイトに掲載した情報は 著作権法及び国際著作権条約をはじめ

Microsoft PowerPoint _竹原_中国.ppt [互換モード]

Microsoft PowerPoint -

‚æ27›ñ06-…|…X…^†[

15.06月号.indd




Microsoft Word - 小佐ふるさとづくり計画_koba.doc

広報誌[なか]VOL.158


14.08月号.indd

15.03月号.indd

Œ¢Š‹−Ù26.27“ƒ

2 1

23 2

Transcription:

ブラジル : Petrobras に次ぐ石油会社へ急成長を遂げる新興企業 OGX (Platts Oilgram News International Oil Daily Business News Americas 他 ) 更新日 :2010/6/11 調査部 : 舩木弥和子 OGX s Petróelo e Gás は 2007 年 7 月に Eike Batista 氏が所有する EBX の石油 ガス探鉱部門の子会社として設立された 同年 11 月のブラジルの第 9 次ライセンスラウンドで Campos Santos 盆地等の浅海の鉱区を中心に 21 鉱区を取得 その後も権益取得を進め 現在 ブラジル国内の 29 鉱区に権益を保有している 2008 年 6 月に株式公開を実施 この資金を探鉱に充て 2009 年 8 月から掘削を開始 これまでに掘削した坑井全てで出油 ガスに成功し 埋蔵量は 26~55 億 boe となっている 同社は 2013 年末までに 79 坑を掘削 2011 年からは Campos 盆地で生産を開始 2015 年には 73 万 b/d 2019 年に 138 万 b/d を生産する計画だ OGX が会社設立後わずか 3 年以内に民間資本の石油会社としてはブラジル最大の企業となった背景には 同社が十分な資金力を有していることと 高度な技術 知識 経験を有する人材を確保できたことがあると考えられる OGX s Petróelo e Gás は Eike Batista 氏 (53 歳 ) が所有する EBX という会社の石油 ガス探鉱部門の 子会社として 2007 年 7 月 26 日に設立された Eike Batista 氏は 鉱山エネルギー大臣やリオドセ ( ヴァ ーレ ) の CEO を務めた Eliezer Batista 氏の息子で 自らも資産 270 億ドルを保有し 2010 年のフォーブ ス世界長者番付 億万長者ランキングで世界ランク第 8 位となった大富豪である Batista 氏所有の EBX 傘下には MMX( 鉱業 ) LLX( ロジスティックス ) MPX( エネルギー ) OSX( 石油 ガスサービス ) があり OGX もそのうちの 1 社である EBX の全ての企業名の終わりには掛け算を意味する "X" が付けられてい るが これは企業の繁栄を意味するものであるという OGX は会社が設立された直後の 2007 年 11 月 27 日に行われたブラジルの第 9 次ライセンスラウンド に参加し 23 鉱区に応札 Campos Santos Espírito Santo Pará-Maranhão 盆地の浅海の鉱区を中心に 21 鉱区を取得した OGX のサインボーナスは合計で 8 億 1,700 万ドルで このライセンスラウンドのサイ ンボーナス総額の約 70% を占めた この第 9 次ライセンスラウンドは ブラジル企業を中心に入札が行われ 公開された 271 鉱区のうち 117 鉱区が落札された そして 支払いボーナスは約 12 億ドルと過去最高を記録した このように数字だ けをとってみると大成功のライセンスラウンドであったように思える しかし 実際には 直前に サントス 盆地プレソルトで発見された Tupi 油 ガス田の可採埋蔵量が原油換算で 50~80 億 bbl との発表があり Tupi 油 ガス田周辺を始めとするプレソルトの鉱区 41 鉱区がライセンスラウンドから除外されたために メジャーや BG Repsol YPF Eni など以前のブラジルのライセンスラウンドでは多くの鉱区を取得してい - 1 -

た企業が入札に参加しなかった その結果 ブラジル企業が入札で中心的な役割を果たすことになったライセンスラウンドであった しかし そのブラジル企業の中で最多の 27 鉱区を落札した Petrobras も 第 7 次ライセンスラウンドでは落札された 251 鉱区のうち 96 鉱区を落札したのに比べ 第 9 次ライセンスラウンドでは落札鉱区数は少なく Tupi 油 ガス田などプレソルトの探鉱 開発に集中したいとの考えから 以前に比べ積極的に応札しなかったのではないかとの見方がなされた このように OGX は 他の企業があまり関心を抱かなかったライセンスラウンドで 非常に積極的に入札し 多くの鉱区を取得したことで 周囲を驚かせた OGX はその後もファームインにより鉱区権益を取得し 現在ブラジル国内の 29 鉱区に権益を保有している OGX は Campos 盆地南部に 7 鉱区に権益を保有している うち BM-C-37 鉱区 BM-C-38 鉱区については Maersk がオペレーター その他の鉱区は OGX がオペレーターを務めている これらの鉱区は Polvo 油田 ( オペレーター Devon Energy 埋蔵量 2.85 億 boe) Peregrino 油田 ( オペレーター Statoil 2P 埋蔵量 5 億 boe) Papa-Terra 油田 ( オペレーター Petrobras 2P 埋蔵量 7 億 boe) Maromba 油田 ( オペレーター Petrobras 2P 埋蔵量 2.45 億 boe) に隣接している OGX は 2009 年 9 月にカンポス盆地での探鉱を開始し BM-C-43 鉱区 BM-C-41 鉱区等で発見に成功 2011 年に生産開始を予定している OGX は Santos 盆地の 5 鉱区にも権益を保有している このうち 4 鉱区は第 9 次ライセンスラウンドで取得した Mexilhão ガス田 ( オペレーター :Petrobras 埋蔵量 :8Tcf) 付近の鉱区で もう 1 鉱区はファームインで権益を取得した BM-S-29 鉱区 ( オペレーター :Maersk) である OGX は 2009 年 8 月にサントス盆地での探鉱を開始した http://www.ogx.com.br/cgi/cgilua.exe/sys/start.htm?sid=41&lng=us http://www.ogx.com.br/cgi/cgilua.exe/sys/start.htm?sid=42&lng=us - 2 -

OGX が権益を保有する鉱区 (OGX ホームページより作成 ) 盆地 鉱区 鉱区面積 権益比率 Campos BM-C-37 177km2 OGX(50%) Maersk(50%) BM-C-38 177km2 OGX(50%) Maersk(50%) BM-C-39 109km2 OGX(100%) BM-C-40 124km2 OGX(100%) BM-C-41 236km2 OGX(100%) BM-C-42 177km2 OGX(100%) BM-C-43 177km2 OGX(100%) Santos BM-S-56 176km2 OGX(100%) BM-S-57 176km2 OGX(100%) BM-S-58 176km2 OGX(100%) BM-S-59 148km2 OGX(100%) BM-S-29 400km2 OGX(65%) Maersk(35%) Espírito Santo BM-ES-37 725km2 OGX(50%) Perenco(50%) BM-ES-38 725km2 OGX(50%) Perenco(50%) BM-ES-39 724km2 OGX(50%) Perenco(50%) BM-ES-40 723km2 OGX(50%) Perenco(50%) BM-ES-41 723km2 OGX(50%) Perenco(50%) Pará-Maranhão BM-PAMA-13 192km2 OGX(100%) BM-PAMA-14 192km2 OGX(100%) BM-PAMA-15 192km2 OGX(100%) BM-PAMA-16 192km2 OGX(100%) BM-PAMA-17 192km2 OGX(100%) Parnaíba PN-T-48 3,069km2 OGX(70%) Petra(30%) PN-T-49 3,069km2 OGX(70%) Petra(30%) PN-T-50 3,069km2 OGX(70%) Petra(30%) PN-T-67 3,067km2 OGX(70%) Petra(30%) PN-T-68 3,067km2 OGX(70%) Petra(30%) PN-T-84 3,065km2 OGX(70%) Petra(30%) PN-T-65 3,065km2 OGX(70%) Petra(30%) Espírito Santo 盆地の 5 鉱区は 水深が約 200~ 2,000m と OGX が保有する他の鉱区よりも深いものの 軽質油とガスを生産中の Golfinho Camarupim Canapu 油田と類似した構造であると OGX は期待して いる Pará-Maranhão 盆地についてもこれまで商業量 の発見はないが 近年軽質油が発見されているガー ナと同様の地質構造であると期待し 5 鉱区を保有して http://www.ogx.com.br/cgi/cgilua.exe/sys/start.htm?sid=43&lng=us - 3 -

いる OGX は Petra Energia からブラジル北東部陸上 Parnaíba 盆地の 7 鉱区の権益の 70% を取得した Petra Energia はこれらの鉱区の権益の 30% を保有している http://www.ogx.com.br/cgi/cgilua.exe/sys/start.htm?sid=44&lng=us http://www.ogx.com.br/cgi/cgilua.exe/sys/start.htm?sid=82&lng=us OGX は 2008 年 6 月 13 日に株式公開 (IPO) を実施した 同社は これにより 67 億レアルを得 この資 金を探鉱 開発に充てることとし 2009 年 8 月から 9 月にセミサブマーシブル リグ 4 基を確保し ( 現在は 5 基 ) 掘削を開始した OGX はこれまでに掘削が終了した坑井全てで 出油 ガスに成功している 2009 年に Campos 盆地で掘削した 5 坑の埋蔵量は 21~47 億 boe であったが 2010 年の掘削で埋蔵量は 26 ~55 億 boe に増加している 同社は 2013 年末までに 79 坑を掘削する予定で 埋蔵量はさらに増加する 見通しとされている 2011 年からは Campos 盆地で生産を開始する計画で 2015 年には 73 万 b/d 2019 年に 138 万 b/d を生産する予定とされている OGX の埋蔵量と生産量の見通しがどの程 度の規模かを他社と比較してみると Devon の埋蔵量が 28 億 boe Anadarko の埋蔵量が 23 億 boe Apache の埋蔵量が 24 億 boe Occidental の埋蔵量が 26 億 boe で OGX は 埋蔵量の規模としてはこれらの中堅石油会社 に匹敵 あるいはすでに上回っているという ことができる OGX はまだ生産を行っていな いが 2015 年の生産見通しが 73 万 b/d とされ ており 5 年後には生産量でもこれらの企業 を上回る規模に成長する見通しである 他企業との規模比較 出所 :OGX 以外はアニュアルレポート (2009 年 ) 埋蔵量は SEC 基準 OGX の埋蔵量は現在発表の数字 生産量は 2015 年の見通し - 4 -

OGX が掘削を行った坑井一覧 (OGX ホームページより作成 ) 坑井 鉱区 構造 水深 (m) 海岸からの距離 (km) 埋蔵量 ( 百万 boe) 1-MRK-2B BM-S-29 Abacate 100 130 OGX-1 BM-C-43 Vesuvio 140 85 500~1500 OGX-2A BM-C-41 Pipeline 130 77 1400~2600 OGX-6 BM-C-41 Etna 137 82 OGX-3 BM-C-41 Waimea 130 83 600~1100 OGX-8 BM-C-41 Fuji 125 82 OGX-4 BM-C-42 Kilawea 150 79 100~200 OGX-5 BM-C-43 Krakatoa 145 79 30~90 OGX-7A BM-C-42 Huna 152 86 OGX-9D BM-C-41 VesuvioDirecional 142 87 OGX-10 BM-C-42 Hawaii 158 79 OGX-11D BM-S-59 Natal 180 84 OGX-12 BM-S-57 Niteroi 150 95 OGX-13 BM-C-41 VesuvioVertical 138 87 また サントス盆地のプレソルトの主要な発見とこのOGX の発見を比較してみると OGXの発見は 埋蔵量の規模ではサントス盆地プレソルトより小さいが いずれも水深が浅く 海岸からの距離が短い そのため サントス盆地のプレソルトに比べ 資材 機材が調達しやすく 安全性も高く 技術面 資金面のいずれをとっても開発が容易であると考えられる OGX の発見 サントス盆地プレソルトの発見 OGX の発見と Santos 盆地プレソルトの発見 ( 各種資料より作成 ) 鉱区 構造 油田 水深 (m) 岸からの距離 (km) 埋蔵量 ( 百万 boe) BM-C-41 Pipeline 130 77 1,400~2,600 Etna 137 82 Waimea 130 83 600~1,100 Fuji 125 82 BM-C-42 Kilawea 150 79 100~200 BM-C-43 Krakatoa 145 79 30~90 Vesuvio 140 85 500~1,500 BM-S-11 Tupi 2,200 250 5,000~8,000 Iara 2,230 230 3,000~4,000 BM-S-9 Guara 2,141 310 1,100~2,000 このように短期間に OGX が有望な鉱区を取得し 探鉱を成功させ 埋蔵量を飛躍的に増加させた背 景には 同社が十分な資金力を有していることと 極めて高度な技術 知識 経験を有する人材を確保 - 5 -

できたことがあると考えられる OGX は親会社 EBX の巨大な資金力に加え 2008 年の株式公開により豊富な資金を確保することに成功した その一方で Petrobras で 30 年以上勤務し General Manager や Manager を務め ブラジルの石油産業で最も経験を有する地質や地球物理学の専門家 エンジニアを多数採用している 十分な技術力やブラジルでの探鉱 開発の知識や経験を有するからこそ OGX は他の企業の関心がプレソルトに集中する中 プレソルト以外の有望な鉱区に着目した そして 豊富な資金力で確実にその鉱区を取得し探鉱を進めることが可能となり 会社設立後 3 年以内に民間資本の石油会社としてはブラジル最大の企業となることができたと思われる - 6 -