2018 年第 1 四半期ベトナム経済事情 2018 年 4 月 在ベトナム日本大使館経済班 ( 注 ) 本資料の記載情報は, 信頼できると考えられる情報源等を元に作成しておりますが, その正確性 完全 性を保証するものではありません また, 記載された数値, 意見, 予測等は, 作成時点のものであ

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2018 年ベトナム経済事情 2019 年 1 月 在ベトナム日本大使館経済班 ( 注 ) 本資料の記載情報は, 信頼できると考えられる情報源等を元に作成しておりますが, その 正確性 完全性を保証するものではありません また, 記載された数値, 意見, 予測等は, 作成 時点のものであり, 今後,

(%) 1. 経済成長経済成長は鈍化政府は年初からインフレに直面する中で,2 にインフレ抑制, マクロ経済の安定を目的とする政府決議第 11 号を公布して, 明確に引締め政策に転じた このため, 年初に目標としていた対前年比 7-7.5% の経済成長率を 6% へと目標修正を行い, 結果として 5.

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平成18年8月31日

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平成28年 成田空港貿易概況(速報)

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1. 世界における日 経済 人口 (216 年 ) GDP(216 年 ) 貿易 ( 輸出 + 輸入 )(216 年 ) +=8.6% +=28.4% +=36.8% 1.7% 6.9% 6.6% 4.% 68.6% 中国 18.5% 米国 4.3% 32.1% 中国 14.9% 米国 24.7%

【ロシア最新経済金融週報】

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GDP + subsektorer (kvartal)

第2章_プラントコストインデックス

中国:PMI が示唆する生産・輸出の底打ち時期

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我が国中小企業の課題と対応策

部品メーカーの状況 自動車部品メーカー 75 社の 2017 年度通期 (2017 年 年 3 月 ) の業績は 以下のとおりとなった 1. 決算状況 1 日本基準適用企業 63 社 ( ) 前年同期差 前年同期比 売上高 14,135,817 15,044, ,912 +

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特集 ロシア NIS 圏で存在感を増す中国特集 ロシアの消費市場を解剖する Data Bank 中国の対ロシア NIS 貿易 投資統計 はじめに今号では ロシア NIS 諸国と中国との経済関係を特集しているが その際にやはり貿易および投資の統計は避けて通れないであろう ただ ロシア NIS 諸国の側


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Nghi Son Vung Ang Da Nang Dung Quat Thailand Laos China Phnom Penh Sawanaket Lao Bao Lao Cai Lang Son Cho Moi Doan Hung Ha Noi Hai Phong Mong Cai Ninh

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第 3 節食料消費の動向と食育の推進 表 食料消費支出の対前年実質増減率の推移 平成 17 (2005) 年 18 (2006) 19 (2007) 20 (2008) 21 (2009) 22 (2010) 23 (2011) 24 (2012) 食料

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目次 1. 変化した日韓の位置づけ 年代に拡大した対日貿易赤字 日韓経済関係の新たな動き 拡大均衡に向けて EPA FTA TPP EPA TPP 2 RIM 212 Vol.12 No.44

ロシア 3節 第 第3節 ロシア 1 マクロ経済動向 ロシア経済は 緩やかな回復基調にある 2014 年 7 以下 輸出 個人消費 消費者物価 金融市場の動 月以降のウクライナ危機発生及びクリミア併合に伴う 向を中心に概観する 欧米からの経済制裁に加え 2015 年以降 原油価格 の下落を主因として

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商業販売額の動向 平成 27 年 6 月の商業販売額は38 兆 4360 億円 前年同月比 0.9% の増加となった これを卸売業 小売業別にみると 卸売業は26 兆 9790 億円 同 0.9% の増加となった 小売業は11 兆 4570 億円 同 0.9% の増加となった なお 商業販売額の季節

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1 概 況

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アジア近隣 5 カ国における牛乳乳製品の輸入動向 資料 5-2 各国とも輸入額全体に占める脱脂粉乳及び全脂粉乳の割合が高い 高付加価値商品の販売が見込めるチーズ 育児用粉乳等についても各国で一定の割合を輸入 中国の輸入市場は規模が大きく 最近伸びているが割合の小さい LL 牛乳 (2.6%) 市場で

[ 調査の実施要領 ] 調査時点 製 造 業 鉱 業 建 設 業 運送業 ( 除水運 ) 水 運 業 倉 庫 業 情 報 通 信 業 ガ ス 供 給 業 不 動 産 業 宿泊 飲食サービス業 卸 売 業 小 売 業 サ ー ビ ス 業 2015 年 3 月中旬 調査対象当公庫 ( 中小企業事業 )

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平成 22 年基準 秋田県鉱工業生産指数月報 平成 30 年 12 月分 鉱工業生産指数の推移 季節調整済指数全国 東北 : 平成 27 年 =100 秋田 : 平成 22 年 =

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第 1 四半期の売上収益は 1,677 億円となり 前年からプラス 6.5% 102 億円の増収となりました 売上収益における為替の影響は 前年 で約マイナス 9 億円でしたので ほぼ影響はありませんでした 事業セグメント利益は 175 億円となり 前年から 26 億円の減益となりました 在庫未実現

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ニュースリリース 食品産業動向調査 : 景況 平成 3 1 年 3 月 2 6 日 株式会社日本政策金融公庫 食品産業景況 DI 4 半期連続でマイナス値 経常利益の悪化続く ~ 31 年上半期見通しはマイナス幅縮小 持ち直しの動き ~ < 食品産業動向調査 ( 平成 31 年 1 月調査 )> 日

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特集 平成 2 5 年 5 月 2 2 日東京税関調査部調査統計課 金の輸出入 2012 年の世界の金需要は 4,405 トン 2012 年に合金も含む金を日本は 132 トン輸出し 11 トン輸入しています 日本の 2006 年から 2010 年の平均年間金産出量は 10 トン足らずですが 200

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< 業種別 > 2 製造業主要判断 の推移 製造業 29/ /3 見込 /6 予想 < 製造業 > 当期 は 8.0( 前期比 -1.7) 当期 は 9.1( 同 -8.9) 当期 は 5

ビール系飲料の輸入

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仕出国別 中国来の知財侵害物品の差止件数は 1,131 件であり 仕出国別の構成比では 前年に続き全体の約 8 割 (78.7%) を占めるに至っています 一方 2 位のフィリピン来が構成比 9.7% 3 位の香港来が同 4.8% を占めるにとどまっており 中国来への一極化の傾向にあると言えます な

第10章 台湾

,112 1,630 1,992 1,879 2,674 3,912 はじめに ア

2017年上半期の為替相場展望

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( 億円 ) ( 億円 ) 営業利益 経常利益 当期純利益 2, 15, 1. 金 16, 額 12, 12, 9, 営業利益率 経常利益率 当期純利益率 , 6, 4. 4, 3, 2.. 2IFRS 適用企業 1 社 ( 単位 : 億円 ) 215 年度 216 年度前年度差前年度

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野村資本市場研究所|急増する上海企業の対外直接投資(PDF)

第 1 四半期は好調なスタートとなり 通年でも好調を維持する見通しです 主要製品の販売量を高水準で維持しながら 他の主な指標すべてにおいても 非常に好調であった前年同期からさらに大幅に向上しました と コベストロのチーフ コマーシャル オフィサー (CCO) であり 次期最高経営責任者 (CEO)

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目 次 1. 韓日経済関係の 50 年間の評価 2. 最近の韓日経済関係の変化とその意味 韓国企業のアジア進出戦略 今後の両国の経済協力の課題 結びにかえて 1. 韓日経済関係の 50 年間の評価 ,800 6,0

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今回の金融政策報告書では 米国内の投資活動が弱いために輸出が想定ほど伸びていないとしながらも 金融業などサービス関連の好調さを示す分析や 商品価格下落がカナダ企業の投資活動を抑制する動きは底打ちしたとの指摘など カナダ景気に前向きな材料も散見されます 当面は 政策金利の据え置きを続けると見通します

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2018年3月期 決算説明会

Czech companies are getting pessimistic

1. 卸売業販売額の動向 卸売業を業種別にみると 医薬品 化粧品卸売業が前年同月比 9.6% の増加 食料 飲料卸売業が同 8.2% の増加 農畜産物 水産物卸売業が同 6.2% の増加 繊維品卸売業が同 3.7% の増加 その他の卸売業が同 1.2% の増加 機械器具卸売業が同 0.7% の増加と

目次はじめに 1. 賃金上昇動向とその要因 賃金上昇の影響 最後に はじめに CLMV RIM 213 Vol.13 No.48 51

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( 億円 ) ( 億円 ) 営業利益 経常利益 当期純利益 金 25, 2, 15, 12, 営業利益率 経常利益率 額 15, 9, 当期純利益率 6. 1, 6, 4. 5, 3, 2.. 2IFRS 適用企業 8 社 214 年度 215 年度前年度差 ( 単位 : 億円 ) 前年

印刷用統計表_ xls

別 前年同期比増減率 単位 : 社 % 母集売上高経常利益純利益集計団 18/3 期従来 19/3 期 18/3 期従来 19/3 期 18/3 期従来 19/3 期社数社数実績予想予想実績予想予想実績予想予想 繊維製品

(2)物価上昇率

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218 年第 1 四半期ベトナム経済事情 218 年 4 月 在ベトナム日本大使館経済班 ( 注 ) 本資料の記載情報は, 信頼できると考えられる情報源等を元に作成しておりますが, その正確性 完全 性を保証するものではありません また, 記載された数値, 意見, 予測等は, 作成時点のものであり, 今後, 予告なく変更されることがあります 1 経済成長の動向 越統計総局が発表した速報値によると,218 年第 1 四半期の経済成長率は 7.38% となり, 前年同期の 5.1% を上回り, 過去 1 年間の第 1 四半期経済成長率で, 最も高い数値となった 部門別の成長率をみると, 農林 水産業が 4.5%( 農業 :3.76%, 林業 :5.3%, 水産業 :4.76%), 鉱工業 建設業が 9.7%( 鉱工業 :1.8%, 製造業 :13.56%, 建設業 :7.64%), サービス業が 6.7% となった 全体の経済成長に占める割合をみると, 農林水産業が全体の 1.34%, 鉱工業 建設業が 35.26%, サービス業が 43.77% を占める結果となった 特 に, 農林水産業は 211 年以降の第 1 四半期経済成長率と比較し, 過去最高を記録した 鉱工業 建設業では, 製造業が著しく成長 (13.56%) し, 全体の経済成長率の 15.83% を占めた 世界銀行は,218 年 GDP 成長率 を 6.5% と予測し, アジア開発銀行は,7.1% と予想 ( 国会にて定められた 218 年の経済成長目標,6.5% から 6.7%) 近年の第 1 四半期経済成長率 (%) 213 年 214 年 215 年 216 年 217 年 218 年 合計 4.89 4.96 6.12 5.46 5.1 7.38 農林水産業 2.24 2.37 2.14-1.23 2.3 4.5 農業 2.3 1.91 1.54-2.69 1.38 3.76 鉱工業 建設業 4.93 4.69 8.35 6.72 4.17 9.7 工業 2.1-2.9 6.7-1.2-1. 1.8 製造業 5.4 7.3 9.51 7.9 8.3 13.56 建設業 4.79 3.4 4.4 9.94 6.1 7.64 サービス業 5.65 5.95 5.82 6.13 6.52 6.7 小売り 4.98 5.61 7.11 7.52 7.38 7.45 ホテル レストラン業 7.56 7.58 5.9 4.75 6.3 7.6 不動産業 1.72 2.43 2.55 3.43 3.72 3.56 ( データ : 越統計総局 ) 2 物価等の動向第 1 四半期の消費者物価指数 (CPI) 上昇率は, 対前年同期比で 2.82% 増となった 部門別にみると, 前年同期と比べ, 医薬品 医療が 26.45% 増, 教育費 6.57% 増となった 医療費高騰に関しては, 医療費の個人負担を増やし, 財政悪化を抑えるために,16 年以降政府管理下にある医療費の段階的引き上げを行っている 1

4/1 5/4 5/29 6/25 7/22 8/18 9/15 1/12 11/6 12/3 12/3 1/27 3/1 3/28 4/25 5/24 6/2 7/15 8/11 9/8 1/6 11/2 11/29 12/26 1/2 2/17 3/16 4/1 5/4 5/26 6/17 7/1 8/1 8/23 9/15 1/9 1/31 11/23 12/15 1/8 1/3 2/24 3/19 Jan-14 Mar-14 May-14 Jul-14 Sep-14 Nov-14 218 年も医療費の調整 ( 医療費上昇 ) が予定されており, 今後も医療費の高騰が予測される また,のC PIは, 対前年同月比 2.66% 増, 対前年末比.97% 増となった 対前月比をみると.27% 減となり, テトの贈答需要が落ち着いたことで, 対前月比は下落したといえる のコアインフレーション率は, 前月比.9% 減, 前年同期比 1.34% 増と推移しており, 比較的上昇率は抑制されているといえる ヴオン ディン フエ副首相は, 価格運営指導委員会の会議にて,218 年のCPIを, 政府目標である, 年平均 4% 以下に抑制することが可能との認識を示した 6 5 4 3 2 1 (%) 消費者物価指数の推移 ( 対前年同月比 ) ( データ : 越統計総局 ) 3 為替の動向 216 年より国家銀行は, 対米ドル銀行間公定レートの新しい算定基準を導入している 216 年末に商業銀行の店頭価格が取引バンド上限に近づいたが, 徐々に安定し,218 年 4 月上旬現在,1 ドル=22,474 ドン前後と推移している 多くの専門家は,218 年度末まで, 対米ドルレート 2 万 2 千ドン後半を推移し, 引き続き安定傾向にあると予想している なお, フック首相は末の第 6 回 GMS( 大メコン圏首脳会議 ) にて,6 億ドル ( 過去最高 ) の外貨準備高を保有していると言及した 23,5 USD/VND 為替レートの推移 23, 22,5 22, 21,5 21, 2,5 216 年 217 年 218 基準値 店頭価格 (Selling, Vietcombank) 取引バンド上限 ( データ : 越国家銀行 ;Vietcombank) 2

1 1 1 1 4 貿易収支の動向貿易動向 第 1 四半期の貿易額について, 輸出は主要輸出項目が好調だったこと等により対前年同期比 24.8% 増の 555.62 億ドルとなり, 輸入は 13.3% 増の 528.7 億ドルとなった 貿易収支は 27.32 億ドルの黒字となった この貿易黒字の要因として携帯電話 同部品 (58.8% 増 ) の輸出の伸びがあげられる 一方, 主要輸出品目である, 携帯電話 同部品, 縫製品の輸出売上高は, その多くを FDI セクターに依存している 例として,FDI セクターの占める携帯電話 同部品の輸出売上高割合は 99.7% と算出されている その他, 機械設備 同部品輸出売上高 9%, 縫製品輸出売上高 61% を FDI セクターが占めている ベトナム政府は, 本年, 輸出増加率 6-7%, 貿易赤字を対輸出額の 3.5% 以下に抑制することを目標に掲げている 25 2 15 1 5 月別貿易動向 ( 百万ドル ) 25 2 15 1 5-5 -1-15 -2-25 214 年 215 年 216 年 217 年 218 年 輸出輸入貿易収支 ( 右軸 ) ( データ : 越税関総局 ) 輸出 主要輸出品目である, 携帯電話 同部品の輸出額 ( 前年同期比 58.8% 増 ) は大幅に上昇した また,PC 電子機器 同部品 (13.2%% 増 ), 縫製品 (12.9% 増 ), 履物 (1.9% 増 ) といったその他の主要輸出品目も好調だった その他, 野菜 果物 (36.6% 増 ), カシューナッツ (38.7% 増 ) が好調を維持した一方, コーヒー (3.7% 減 ) の輸出が減少した 218 年第 1 四半期の主要輸出品目は,1 携帯電話 同部品 123.3 億ドル ( 前年同期比 58.8% 増 ),2 縫製品 63.2 億ドル (12.9% 増 ),3PC 電子機器 同部品 52.9 億ドル (13.2% 増 ),4 履物 34.5 億ドル (1.9% 増 ), 5 機械設備 同部品 35. 億ドル (22.3% 増 ) 主要品目別, 主要相手国別の輸出動向は下図のとおり 3

Jan-14 Mar-14 May-14 Jul-14 Sep-14 Nov-14 輸出動向 ( 主要輸出品目別 : 百万ドル ) 6 5 4 3 2 1 縫製品携帯電話 同部品原油履物 PC 電子機器 同部品水産品 ( データ : 越税関総局 ) 5 45 4 35 3 25 2 15 1 5 輸出動向 ( 主要相手国 地域別 : 百万ドル ) 対米輸出 対 EU 輸出 対 ASEAN 輸出 対中輸出 対日輸出 対韓輸出 ( データ : 越統計総局, 越税関総局 ) 輸入 主要輸入品目である携帯電話 同部品 (3.2% 増 ), 石油製品 (31.1% 増 ), プラスチック (21.5% 増 ) が増加した一方で, 機械設備 同部品が 4.3% 減少した 218 年第 1 四半期の主要輸入品目は,1PC 電子機器 同部品 13.3 億ドル ( 前年同期比 3.2% 増 ),2 機械整備 同部品 73.7 億ドル (4.3% 減 ),3 携帯電話 同部品 34.5 億ドル (17.2% 増 )4 縫製品原材料 25.3 億ドル (7.9% 増 ), 5 鉄鋼 22.3 億ドル (5.% 減 ) 主要品目別, 主要相手国別の輸入動向は下図のとおり 4

Jan-14 Mar-14 May-14 Jul-14 Sep-14 Nov-14 輸入動向 ( 主要輸入品目別 : 百万ドル ) 4, 3,5 3, 2,5 2, 1,5 1, 5 機械設備 同部品 PC 電子機器 同部品石油製品 縫製品生地鉄鋼プラスチック 携帯電話 同部品 輸入動向 ( 主要相手国 地域別 : 百万ドル ) ( データ : 越税関総局 ) 7 6 5 4 3 2 1 対米輸入対 EU 輸入対 ASEAN 輸入 対中輸入対日輸入対韓輸入 ( データ : 越統計総局, 越税関総局 ) 5 対ベトナム直接投資の動向外国直接投資の動向 年初から 2 日時点までの外国直接投資認可額 ( 証券投資含む ) は, 前年同期比 24.8% 減の 58 億ドル 新規投資 (618 件 ) は, 前年同期比 27.3% 減の 21.2 億ドル 追加投資 (199 件 ) は, 前年同期比 54.6% 減の 17.9 億ドル なお, 外国直接投資実行額は前年同期比 7.2% 増の 38.8 億ドル 部門別の外国直接投資額 ( 証券投資含む ) は, 製造業 34.4 億ドル ( 全割合の 59%), 卸売 小売 修理 5.3 億ドル (9.1%), 不動産 4.9 億ドル (8.1%) となった 日本からの対越直接投資 ( 証券投資含む ) は, 各国 地域中第 4 番目の 5.9 億ドル (1,685 件 ) なお, 第 1 位は韓国で,18.4 億ドルと全体の 32% を占めた 5

年初から 2 日時点までの大型案件としては,1ハイフォン(Hai Phong) 市でのカメラ製造工場への 5.1 億ドル追加投資案件 ( 韓国企業 ),2 ハイフォン市でのスポーツシューズ 服製造工場への 2.6 億ドル追加投資案件 ( 香港企業 ),3ニントゥアン(Ninh Thuan) 省での風力発電事業へ 1.5 億ドルの新規投資案件 ( シンガポール企業 ),4 ハイズオン省 (Hai Duong) での自動車部品製造工場への 1.2 億ドルの追加投資案件 ( 韓国企業 ) 等がある 分野別外国直接投資動向 (218 年第 1 四半期 : 1 日 - 2 日 ) No 産業分野 新規追加株式割当 株式購入 合計額 1 製造業 225 13. 125 16.6 36 4.9 34.4 2 卸売 小売 修理 136 2.1 19.1 468 3.1 5.3 3 不動産 21 2.3 7.4 31 2.1 4.9 4 建築 37.2 5.1 56 3.4 3.7 5 科学技術 76.2 21.5 129 2.6 3.3 6 公共インフラ 3 2.5 - - - - 2.5 7 ホテル 飲食業 19.1 3. 6 1.1 1.2 8 情報通信 46.3 5.1 71.2.6 9 その他 55.6 14.1 11 1.4 2.1 計 618 21.2 199 17.9 1285 18.9 58. ( データ : 外国投資庁 ) 国別外国投資動向 (218 年第 1 四半期 : 1 日 - 2 日 ) No. 産業分野 新規追加株式割当 株式購入 合計額 1 韓国 22 4.9 65 8.8 356 4.7 18.4 2 香港 29 1.3 22 4.8 26.8 6.9 3 シンガポール 41 4.2 8 (.4) 72 2.7 6.5 4 日本 96 2.7 42 2.4 112.8 5.9 5 英領バージン 13 1. 5.2 15 3.6 4.8 6 中国 76 2.1 11.1 22 1.2 3.4 7 台湾 29.5 15.4 15.9 1.7 8 オランダ 6 1.4 2.1 9.2 1.7 9 米国 17.9 4. 48.6 1.5 1 サモア 6.1 1.4 11.4.8 11 その他 85 2.2 24 1.2 311 3. 6.4 計 618 21.2 199 17.9 1,285 18.9 58. ( データ : 外国投資庁 ) 6

累積国別直接投資額 (218 年 2 日時点 ) No 国名 1 韓国 6,76 59 2 日本 3,693 498 3 シンガポール 2,15 431 4 台湾 2,549 39 5 英領バージン 757 197 6 香港 1,34 184 7 中国 1,883 124 8 マレーシア 57 123 9 米国 872 1 1 タイ 49 93 11 その他 4,446 551 計 25,339 3,2 ( データ : 外国投資庁 ) 7