Microsoft Word - 01 報道資料(案).doc

Similar documents
H28秋_24地方税財源

イドライン が策定されたところです こうした中 平成 30 年 6 月 29 日に第 196 回通常国会で成立した 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律 ( 以下 働き方改革関連法 という ) に基づく改正後の労働基準法において 建設業については 平成 31 年 4 月の法施行から5

Microsoft Word - 【外務省】インフラ長寿命化(行動計画)

PowerPoint プレゼンテーション

Microsoft PowerPoint - 表紙.pptx

事務連絡 平成 29 年 4 月 3 日 各都道府県財政担当課各都道府県市区町村担当課各指定都市財政担当課 御中 総務省自治財政局公営企業課 平成 29 年度における東日本大震災に係る地方公営企業施設の災害復旧事業等に対する地方財政措置等について 東日本大震災に係る災害復旧事業等については 平成 2

Microsoft Word - H290324優先的検討規程(裁定).docx

県医労.indd

1_【鑑】「生活困窮者自立支援法の施行に伴う多重債務者対策担当分野との連携について(通知)」の一部改正について

事務連絡 平成 29 年 10 月 25 日 建設業団体の長殿 国土交通省土地 建設産業局建設業課長 平成 28 年熊本地震の被災地域での建設工事等における 予定価格の適切な設定等について 公共工事の予定価格の設定については 市場における労務及び資材等の最新の実勢価格を適切に反映させつつ 実際の施工

公共施設等総合管理計画について 公共施設等総合管理計画は平成 28 年度末までにほぼ全ての地方公共団体 (1,756/1,788 団体 ) において策定されたが 策定後も不断の見直しを実施し 順次充実させていくことが適当 総務省においては 地方公共団体における総合管理計画の充実のため 当該計画の改訂

長は 特措法第 39 条第 1 項に規定する地域福利増進事業等を実施しようとする区域内の土地の土地所有者等の探索に必要な限度で その保有する同項に規定する土地所有者等関連情報を その保有に当たって特定された利用の目的以外の目的のために内部で利用することができることとなります ( 特措法第 39 条第

広告第 号

山梨県 PPP/PFI 導入指針 1 総則一目的本指針は PPP/PFIの手法の導入検討を行うに当たって必要な手続を定めることにより 新たな事業機会の創出や民間投資の喚起を図り 効率的かつ効果的に社会資本を整備するとともに 県民に対する低廉かつ良好なサービスの提供を確保することを目的とする 二 定義

Microsoft Word - PPPPFI手法導入における優先的検討に係る指針

墨田区 PPP/PFI 手法導入 優先的検討指針 平成 30 年 1 月 墨田区 - 1 -

<4D F736F F D CD C6944E8BE0816A8A748B638C8892E C C816A2E646F6378>

各取組は PDCA サイクルを回し効果を評価し 目標が達成できない見通しとなったときは さらなる総量の縮減や取組 体制の強化等 基本方針等を見直します [ 図表 40] [ 図表 40:PDCA サイクル ] 計画修正 Action 計画修正 Action Plan Check 計画等修正 Acti

< F2D816994D48D FA957493FC816A >

国立大学法人富山大学 PPP/PFI 手法導入優先的検討要項

0 事前準備 公共施設等の更新費用比較分析表作成フォーマット の作成に当たっては 地方公共団体の財政分析等に関する調査研究会報告書 公共施設及びインフラ資産の更新に係る費用を簡便に推計する方法に関する調査研究 における更新費用試算ソフト ( 以下 試算ソフト という ) を用います 試算ソフトは今回

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション


平成 29 年 4 月 1 日規程第 18-5 号国立研究開発法人国立がん研究センター PPP/PFI 手法導入優先的検討規程 ( 目的 ) 第 1 条この規程は 国立研究開発法人国立がん研究センター ( 以下 センター という ) の公共施設等の整備等における優先的検討を行うに当たって必要な手続を

ナショナル・トラスト税制関係通知

(2) 総合的な窓口の設置 1 各行政機関は 当該行政機関における職員等からの通報を受け付ける窓口 ( 以下 通報窓口 という ) を 全部局の総合調整を行う部局又はコンプライアンスを所掌する部局等に設置する この場合 各行政機関は 当該行政機関内部の通報窓口に加えて 外部に弁護士等を配置した窓口を

手法 という ) を検討するものとする この場合において 唯一の手法を選択することが困難であるときは 複数の手法を選択できるものとする なお 本規程の対象とする PPP/PFI 手法は次に掲げるものとする イ民間事業者が公共施設等の運営等を担う手法ロ民間事業者が公共施設等の設計 建設又は製造及び運営

豊橋市 PPP/PFI 手法導入優先的検討方針 効率的かつ効果的な公共施設等の整備等を進めることを目的として 多様なPPP/P FI 手法導入を優先的に検討するための指針 ( 平成 27 年 12 月 15 日民間資金等活用事業推進会議決定 ) に基づき 公共施設等の整備等に多様なPPP/PFI 手

<4D F736F F D2092B789AA8E EE B193FC974490E693498C9F93A28B4B92F E378DF492E8816A2E646F6378>

ただし 森林の土地の所有権の取得と併せて 当該森林について法第 10 条の2の規定に基づく開発行為の許可を受けて他の用途へ転用する場合など 地域森林計画の対象とする森林から除外されることが確実であるときは 届出書の提出を要さないものとして運用して差し支えない (2) 土地の所有者となった日届出書の提

インフラ老朽化対策 10

P10 第 2 章主要指標の見通し 第 2 章主要指標の見通し 1 人口 世帯 1 人口 世帯 (1) 人口 (1) 人口 平成 32 年 (2020 年 ) までの人口を 国勢調査 ( 平成 7 年 ~22 年 ) による男女各歳人口をもとにコーホー 平成 32 年 (2020 年 ) までの人口

Microsoft Word - 表紙 雛形(保険者入り)高齢者支援課180320

全自病協第 582 号 平成 27 年 2 月 13 日 地方会議担当支部長様 公益社団法人全国自治体病院協議会 会長 邉見公雄 平成 27 年度地方会議における共通議題について 日頃から支部活動にご尽力をいただき感謝申し上げます さて 平成 27 年度地方会議における共通議題について 常務理事会で

老発第    第 号

資料 5 自治体クラウド推進 業務改革について 平成 27 年 9 月 14 日

イフラ老朽化問題への望ましい対処のあり方

< F2D F18D908F9188C42E6A7464>

<4D F736F F D B A815B836782CC8A C98C5782E9834B C4>

別添 2 地域医療再生計画作成指針 第 1 地域医療再生計画作成の趣旨 国としては 円高 デフレ対応のための緊急経済対策 ( 平成 22 年 10 月 8 日閣議決定 ) において 都道府県に設置されている地域医療再生基金を拡充し 高度 専門医療や救命救急センターなど都道府県 ( 三次医療圏 ) の

三鷹市指定管理者制度導入の基本方針(仮称)検討試案

奈良県 PPP/PFI 手法導入優先的検討規程 厳しい財政状況の中で 本県の公共施設等の整備や運営を効率的かつ効果的に進めるとともに 奈良県公共施設等総合管理計画の着実な進捗のためには これまで以上に民間との連携を図り その資金 能力 ノウハウ等を積極的に取り入れていくべきである そこで 本県におけ

<4D F736F F D CA A30312D AD8F6F93FA817A8FC A192CA926D>

【通知】海外療養費・出産育児一時金の支給の適正化に向けた対策等について

☆表紙・目次 (国会議員説明会用:案なし)

参考資料 5 用語集 SPC( 特別目的会社 ) SPC(Special Purpose Company) は特別目的会社ともいわれ プロジェクトファイナンスにおいては 特定のプロジェクトから生み出されるキャッシュフローを親会社の信用とは切り離す事がポイントであるが その独立性を法人格的に担保すべく

1_【鑑】「生活困窮者自立支援制度と介護保険制度との連携について(通知)」の一部改正について

SC-85X2取説


<4D F736F F F696E74202D C835B B E B8CDD8AB B83685D>

<4D F736F F D B4C8ED294AD955C8E9197BF E894A8AFA8B7982D191E495978AFA82C982A882AF82E996688DD091D490A882CC8BAD89BB82C982C282A282C4816A48502E646F63>

< F2D91DE E8BE08B8B D8790CF97A78BE082CC>

Microsoft PowerPoint - ☆PTポイント・概要(セット)

目 次 1 章策定の趣旨 1 1 これまで経緯 1 2 さらなる行財政改革の必要性 1 2 章行財政改革の基本的な考え方 2 1 推進期間 2 2 基本方針 2 3 重点項目 2 (1) 事務 事業の効率化の推進 3 (2) 定員管理の適正化及び人材育成の推進 4 (3) 民間活力の活用 4 (4)

2. 今後の主な検討事項 1 高濃度 PCB 廃棄物に係る行政代執行費用に対する支援の必要性 高濃度 PCB 廃棄物の処分は 排出事業者責任の観点から その保管事業者が行 うことが原則 このため 都道府県市による行政代執行に要する費用についても 保管事業者が負担することが原則 しかしながら 高濃度

<4D F736F F D E E96914F955D89BF82CC906982DF95FB2E646F63>

福島市 PPP/PFI 手法導入 優先的検討ガイドライン 平成 29 年 2 月福島市

PowerPoint プレゼンテーション

乳児家庭全戸訪問事業(一部改正)

内部統制ガイドラインについて 資料

プレゼンテーションタイトル

既存の高越ガス設備の耐震性向上対策について

< F2D E968BC681698E968CE3816A817A C8250>

地域支援事業交付金の算定方法について

消防災第 71 号 平成 22 年 2 月 24 日 各都道府県消防防災主管部長殿 総務省消防庁国民保護 防災部防災課長 ( 公印省略 ) 公務員の消防団への入団促進について ( 通知 ) 消防団員は 普段はそれぞれに他の職業をもつ地域住民により構成され 非常災害が発生した際に 自らの地域は自らで守

[ 図表 35: 見直しのイメージ ] 質の高い施設 安心安全で コストの最適化 施設を安心安全に利用するため 点検 診断を実施し その結果に基づき 必要な対策を適切な時期に着実かつ効率的 効果的に実施します また これらの取組を通じて得られた施設の状態や対策履歴等の情報を記録し 次の点検 診断等に

JICA 事業評価ガイドライン ( 第 2 版 ) 独立行政法人国際協力機構 評価部 2014 年 5 月 1

資料1:地球温暖化対策基本法案(環境大臣案の概要)

の範囲は 築 20 年以内の非耐火建築物及び築 25 年以内の耐火建築物 ((2) については築 25 年以内の既存住宅 ) のほか 建築基準法施行令 ( 昭和二十五年政令第三百三十八号 ) 第三章及び第五章の四の規定又は地震に対する安全上耐震関係規定に準ずるものとして定める基準に適合する一定の既存

相模原市PPP/PFI手法導入優先的検討方針

News Release 2014 年 3 月 24 日 伊丹市と新関西国際空港株式会社が 伊丹市域におけるまちづくりの推進 について合意 伊丹市と新関西国際空港株式会社は 伊丹市域の生活環境の改善 地域コミュニティの再生等を図るためのまちづくりを連携して推進するため 2014 年 3 月 24 日

III


1 検査の背景 (1) 租税特別措置の趣旨及び租税特別措置を取り巻く状況租税特別措置 ( 以下 特別措置 という ) は 租税特別措置法 ( 昭和 32 年法律第 26 号 ) に基づき 特定の個人や企業の税負担を軽減することなどにより 国による特定の政策目的を実現するための特別な政策手段であるとさ

4 奨励品種決定調査 (1) 奨励品種決定調査の種類ア基本調査供試される品種につき 県内での普及に適するか否かについて 栽培試験その他の方法によりその特性の概略を明らかにする イ現地調査県内の自然的経済的条件を勘案して区分した地域 ( 以下 奨励品種適応地域 という ) ごとに 栽培試験を行うことに

II

これわかWord2010_第1部_ indd

パワポカバー入稿用.indd

これでわかるAccess2010

資料3

GPRIME 財務 公共施設マネジメントへの取り組み ~ 施設評価のシステム化構想について ~ 平成 25 年 11 月 日 日本電気株式会社

RO ( 改修 Rehabilitate- 運営等 Operate) 方式ハ民間事業者が公共施設等の設計及び建 BT( 建設 Build- 移転 Transfer) 方式設又は製造を担う手法民間建設借上方式 2 優先的検討の対象とする事業及び検討開始時期一優先的検討の対象とする事業建築物の整備等に関

untitled

i

2

Microsoft Word - .A.X.x.X.g...m.i.m.....j.doc

Microsoft Word - 介護保健最新情報vol.583.doc

地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(第7次地方分権一括法)の概要

子宮頸がん予防措置の実施の推進に関する法律案要綱

平成 29 年度以降導入を検討するもの トップランナー方式の導入について 2 検討対象業務 基準財政需要額の算定項目都道府県分市町村分 図書館管理 その他の教育費 その他の教育費 博物館管理 その他の教育費 - 公民館管理 - その他の教育費 児童館 児童遊園管理 - 社会福祉費 青少年教育施設管理

<4D F736F F D20926E88E682A882B182B58BA697CD91E D6A939982CC88EA959489FC90B382C982C282A282C CA926D816A2E646F6378>

スライド 1

規制の事前評価の実施に関するガイドライン(素案)

平成18年版 男女共同参画白書

瑞穂市建物系公共施設個別施設計画 【概要版】

中央建設業審議会による提言について ( 平成 24 年 3 月 14 日 ) 建設産業における社会保険の徹底について ( 提言 ) 建設産業においては 下請企業を中心に 雇用 医療 年金保険について 法定福利費を適正に負担しない企業 ( すなわち保険未企業 ) が存在し 技能労働者の医療 年金など

2. 平成 9 年遠隔診療通知の 別表 に掲げられている遠隔診療の対象及び内 容は 平成 9 年遠隔診療通知の 2 留意事項 (3) イ に示しているとお り 例示であること 3. 平成 9 年遠隔診療通知の 1 基本的考え方 において 診療は 医師又は歯科医師と患者が直接対面して行われることが基本

<4D F736F F D20815A96BC8CC389AE91E58A E EE B193FC974490E693498C9F93A297768D802E646F6378>

Transcription:

平成 26 年 4 月 22 日 公共施設等総合管理計画の策定要請 本日 地方公共団体に対して 公共施設等の総合的かつ計画的な管理を推進するため 速やかに 公共施設等総合管理計画 の策定に取り組むよう要請を行いました ( 別添 1) また 公共施設等総合管理計画 の記載事項 留意事項をまとめた 公共施設等総合管理計画の策定にあたっての指針 を地方公共団体に対して通知しました ( 指針概要 : 別添 2 指針本文: 別添 3) ( 連絡先 ) 自治財政局財務調査課担当 : 村田課長補佐 神田主査電話 :03-5253-5647 FAX:03-5253-5650

( 別添 1) 各都道府県知事各指定都市市長 殿 総財務第 74 号平成 26 年 4 月 22 日 総務大臣 新藤義孝 公共施設等の総合的かつ計画的な管理の推進について 我が国においては 公共施設等の老朽化対策が大きな課題となっております 地方公共団体においては 厳しい財政状況が続く中で 今後 人口減少等により公共施設等の利用需要が変化していくことが予想されることを踏まえ 早急に公共施設等の全体の状況を把握し 長期的な視点をもって 更新 統廃合 長寿命化などを計画的に行うことにより 財政負担を軽減 平準化するとともに 公共施設等の最適な配置を実現することが必要となっています また このように公共施設等を総合的かつ計画的に管理することは 地域社会の実情にあった将来のまちづくりを進める上で不可欠であるとともに 昨今推進されている国土強靱化 ( ナショナル レジリエンス ) にも資するものです 国においては 経済財政運営と改革の基本方針 ~ 脱デフレ 経済再生 ~ ( 平成 25 年 6 月 14 日閣議決定 ) における インフラの老朽化が急速に進展する中 新しく造ること から 賢く使うこと への重点化が課題である との認識のもと 平成 25 年 11 月には インフラ長寿命化基本計画 が策定されたところです 各地方公共団体においては こうした国の動きと歩調をあわせ 速やかに公共施設等の総合的かつ計画的な管理を推進するための計画 ( 公共施設等総合管理計画 ) の策定に取り組まれるよう特段のご配慮をお願いします また 各都道府県においては 貴都道府県内市区町村 ( 指定都市を除く ) に対しても本通知について速やかにご連絡いただき その趣旨が徹底されますようお願いします

公共施設等総合管理計画の内容 公共施設等総合管理計画策定指針の概要 1 平成 26 年 4 月 22 日自治財政局財務調査課 1 所有施設等の現状 全ての公共施設等を対象に 以下の項目などについて 現状や課題を客観的に把握 分析 老朽化の状況や利用状況をはじめとした公共施設等の状況 総人口や年代別人口についての今後の見通し 公共施設等の維持管理 更新等に係る中長期的な経費やこれらの経費に充当可能な財源の見込み 2 施設全体の管理に関する基本的な方針 計画期間 10 年以上とすることが望ましい 全庁的な取組体制の構築及び情報管理 共有方策全ての公共施設等の情報を管理 集約する部署を定めるなどして取り組むことが望ましい 現状分析を踏まえた基本方針現状分析を踏まえ 今後の公共施設等の管理に関する基本方針を記載 バージョンアップ計画の進捗状況等についての評価の実施について記載 評価結果等の議会への報告や公表方法についても記載することが望ましい なお 今後は 管理を行うに際し基礎となる情報として 固定資産台帳等を利用していくことが望ましい 3 地方財政措置 計画策定に要する経費について 平成 26 年度からの3 年間にわたり特別交付税措置 ( 措置率 1/2) 計画に基づく公共施設等の除却について 地方債の特例措置を創設 ( 地方財政法改正 ) 特例期間平成 26 年度以降当分の間 地方債の充当率 75%( 資金手当 ) 地方債計画計上額 300 億円 ( 一般単独事業 ( 一般 ) の内数 ) ( 別添 2 )

公共施設等総合管理計画策定指針の概要 2 公共施設等総合管理計画に基づく老朽化対策の推進イメージ 公共施設等の管理 長期的視点に立った老朽化対策の推進 適切な維持管理 修繕の実施 トータルコストの縮減 平準化 計画の不断の見直し 充実 まちづくり PPP/PFIの活用 将来のまちづくりを見据えた検討 議会 住民との情報及び現状認識の共有 国土強靱化 計画的な点検 診断 修繕 更新の履歴の集積 蓄積 公共施設等の安全性の確保 耐震化の推進

インフラ長寿命化計画の体系 インフラ長寿命化基本計画 ( 基本計画 ) 国 ( 行動計画 ) 国 ( 行動計画 ) 地方 各省庁が策定 公共施設等総合管理計画 ( 個別施設計画 ) ( 個別施設計画 ) 道路河川学校 道路河川学校

( 別添 3) 総財務第 75 号平成 26 年 4 月 22 日 各都道府県公共施設マネジメント担当部長各都道府県市区町村担当部長各指定都市公共施設マネジメント担当局長 殿 総務省自治財政局財務調査課長 公共施設等総合管理計画の策定にあたっての指針の策定について 標記については 公共施設等の総合的かつ計画的な管理の推進について ( 平成 26 年 4 月 22 日付総財務第 74 号総務大臣通知 ) により公共施設等総合管理計画 ( 以下 総合管理計画 という ) の策定を要請しているところですが 今般 総務省において別添のとおり 公共施設等総合管理計画の策定にあたっての指針 を策定しました 各地方公共団体におかれては 本指針を参考とするほか インフラ長寿命化基本計画 ( 平成 25 年 11 月 29 日インフラ老朽化対策の推進に関する関係省庁連絡会議決定 ) を参考として総合管理計画を策定し 公共施設等の総合的かつ計画的な管理を推進されるようお願いします また 各都道府県及び各指定都市におかれては 本通知の趣旨を十分御理解いただくとともに 各都道府県におかれては 貴都道府県内市区町村 ( 指定都市を除く ) に対しても本通知について速やかにご連絡いただき その趣旨が周知徹底されますようお願いします なお この通知は 地方自治法 ( 昭和 22 年法律第 67 号 ) 第 245 条の4 第 1 項 ( 技術的な助言 ) に基づくものであることを申し添えます

公共施設等総合管理計画の策定にあたっての指針 ( 別添 ) 平成 26 年 4 月 22 日総務省 我が国において公共施設等の老朽化対策が大きな課題となっておりますが 地方公共団体においては 厳しい財政状況が続く中で 今後 人口減少等により公共施設等の利用需要が変化していくことが予想されることを踏まえ 早急に公共施設等の全体の状況を把握し 長期的な視点をもって 更新 統廃合 長寿命化などを計画的に行うことにより 財政負担を軽減 平準化するとともに 公共施設等の最適な配置を実現することが必要となっています また このように公共施設等を総合的かつ計画的に管理することは 地域社会の実情にあった将来のまちづくりを進める上で不可欠であるとともに 昨今推進されている国土強靱化 ( ナショナル レジリエンス ) にも資するものです 国においては 経済財政運営と改革の基本方針 ~ 脱デフレ 経済再生 ~ ( 平成 25 年 6 月 14 日閣議決定 ) において インフラの老朽化が急速に進展する中 新しく造ること から 賢く使うこと への重点化が課題である とされ 日本再興戦略 -JAPAN is BACK- ( 平成 25 年 6 月 14 日閣議決定 ) においても 国 自治体レベルの全分野にわたるインフラ長寿命化計画 ( 行動計画 ) を策定する とされたところです 平成 25 年 11 月には この 日本再興戦略 -JAPAN is BACK- に基づき インフラ長寿命化基本計画 が策定され 地方公共団体においてもインフラ長寿命化計画 ( 行動計画 ) 個別施設ごとの長寿命化計画 ( 個別施設計画 ) を策定すること及びこれらの計画に基づき点検等を実施した上で適切な措置を講じることが期待されています 各地方公共団体におかれては これらの状況を踏まえ 速やかに公共施設等総合管理計画 ( 以下 総合管理計画 という ) の策定に取り組まれるようお願いします なお 総合管理計画の策定にあたっては インフラ長寿命化基本計画 も参考にされるようお願いします 第一総合管理計画に記載すべき事項以下の項目について所要の検討を行い その検討結果を総合管理計画に記載することが適当である 一公共施設等の現況及び将来の見通し i 以下の項目をはじめ 公共施設等及び当該団体を取り巻く現状や将来にわたる見通し 課題を客観的に把握 分析すること なお これらの把握 分析は 公共施設等全体を対象とするとともに その期間は できるかぎり長期間であることが望ましいこと (1) 老朽化の状況や利用状況をはじめとした公共施設等の状況 (2) 総人口や年代別人口についての今後の見通し (30 年程度が望ましい ) 1

(3) 公共施設等の維持管理 ii 修繕 iii iv 更新等に係る中長期的な経費の見込みやこれらの経費に充当可能な財源の見込み等二公共施設等の総合的かつ計画的な管理に関する基本的な方針上記 一公共施設等の現況及び将来の見通し を踏まえ 以下の項目など公共施設等の総合的かつ計画的な管理に関する基本的な方針を定めること (1) 計画期間計画期間について記載すること なお 総合管理計画は 当該団体の将来の人口や財政の見通し等をもとに長期的な視点に基づき検討するものであるが 一方で 個別施設毎の長寿命化計画 ( 個別施設計画 ) v に係る基本的な方針に関するものでもあることから 一公共施設等の現況及び将来の見通し の期間に関わらず設定する ( ただし 少なくとも 10 年以上の計画期間とする ) ことも可能であること (2) 全庁的な取組体制の構築及び情報管理 共有方策公共施設等の管理については 現状 施設類型 ( 道路 学校等 ) ごとに各部局において管理され 必ずしも公共施設等の管理に関する情報が全庁的に共有されていないことに鑑み 総合的かつ計画的に管理することができるよう 全庁的な取組体制について記載すること なお 情報の洗い出しの段階から 全庁的な体制を構築し 公共施設等の情報を管理 集約する部署を定めるなどして取り組むことが望ましいこと (3) 現状や課題に関する基本認識当該団体としての現状や課題に対する認識 ( 充当可能な財源の見込み等を踏まえ 公共施設等の維持管理 更新等がどの程度可能な状況にあるか 総人口や年代別人口についての今後の見通しを踏まえた利用需要を考えた場合 公共施設等の数量等が適正規模にあるかなど ) を記載すること (4) 公共施設等の管理に関する基本的な考え方今後当該団体として 更新 統廃合 長寿命化など どのように公共施設等を管理していくかについて 現状や課題に対する認識を踏まえた基本的な考え方を記載すること また 将来的なまちづくりの視点から検討を行うとともに PPP vi /PFI vii の活用などの考え方について記載することが望ましいこと 具体的には 計画期間における公共施設等の数や延べ床面積等の公共施設等の数量に関する目標を記載するとともに 以下の事項について考え方を記載すること 1 点検 診断等の実施方針今後の公共施設等の点検 診断等の実施方針について記載すること なお 点検 診断等の履歴を集積 蓄積し 総合管理計画の見直しに反映し充実を図るとともに 維持管理 修繕 更新を含む老朽化対策等に活かしていくべきであること 2 維持管理 修繕 更新等の実施方針維持管理 修繕 更新等の実施方針 ( 予防保全型維持管理 viii の考え方を取り入れる トータルコスト ix の縮減 平準化を目指す 必要な施設のみ更新す 2

るなど ) などを記載すること 更新等の方針については 6 統合や廃止の推進方針との整合性や公共施設等の供用を廃止する場合の考え方について留意すること なお 維持管理 修繕 更新等の履歴を集積 蓄積し 総合管理計画の見直しに反映し充実を図るとともに 老朽化対策等に活かしていくべきであること 3 安全確保の実施方針点検 診断等により高度の危険性が認められた公共施設等や老朽化等により供用廃止されかつ今後とも利用見込みのない公共施設等への対処方針等 危険性の高い公共施設等に係る安全確保の実施方針について記載すること 4 耐震化の実施方針公共施設等の平常時の安全だけでなく 災害時の拠点施設としての機能確保の観点も含め 必要な公共施設等に係る耐震化の実施方針について記載すること 5 長寿命化の実施方針修繕又は予防的修繕等による公共施設等の長寿命化の実施方針について記載すること 6 統合や廃止の推進方針公共施設等の利用状況及び耐用年数等を踏まえ 公共施設等の供用を廃止する場合の考え方や 現在の規模や機能を維持したまま更新することは不要と判断される場合等における他の公共施設等との統合の推進方針について記載すること なお 検討にあたっては 他目的の公共施設等や民間施設の利用 合築等についても検討することが望ましいこと 7 総合的かつ計画的な管理を実現するための体制の構築方針全職員を対象とした研修や担当職員の技術研修等の実施方針を記載するほか 適正管理に必要な体制について 民間も含めた体制整備の考え方も記載することが望ましいこと (5) フォローアップの実施方針総合管理計画の進捗状況等について評価を実施し 必要に応じ計画を改訂する旨を記載すること なお 評価結果等の議会への報告や公表方法についても記載することが望ましいこと 三施設類型ごとの管理に関する基本的な方針上記 二公共施設等の総合的かつ計画的な管理に関する基本的な方針 中 (3) 及び (4) の各項目のうち必要な事項について 施設類型 ( 道路 学校等 ) の特性を踏まえて定めること なお 個別施設計画との整合性に留意すること 第二総合管理計画策定にあたっての留意事項総合管理計画の策定にあたっては 以下の事項について所要の検討を行うことが適 3

当である 一行政サービス水準等の検討公共施設等の総合的かつ計画的な管理の推進の前提として 当該団体としてあるべき行政サービス水準を検討することが望ましいこと その上で 個別の公共施設等において提供しているサービスの必要性について検討するに際しては 当該サービスが公共施設等を維持しなければ提供不可能なものであるか ( 民間代替可能性 ) など 公共施設等とサービスの関係について十分に留意することが必要であること 二公共施設等の実態把握及び総合管理計画の策定 見直し総合管理計画は 必ずしも全ての公共施設等の点検を実施した上で策定することを前提としたものではなく まずは現段階において把握可能な公共施設等の状態 ( 建設年度 利用状況 耐震化の状況 点検 診断の結果等 ) や現状における取組状況 ( 点検 診断 維持管理 修繕 更新等の履歴等 ) を整理し策定されたいこと また 総合管理計画の策定後も 当該計画及び個別施設計画に基づく点検 診断等の実施を通じて不断の見直しを実施し順次充実させていくことが適当であること 三議会や住民との情報共有等当該団体における公共施設等の最適な配置を検討するにあたっては まちづくりのあり方に関わるものであることから 個別施設の老朽化対策等を行う事業実施段階においてのみならず 総合管理計画の策定段階においても 議会や住民への十分な情報提供等を行いつつ策定することが望ましいものであること 四数値目標の設定総合管理計画の策定にあたっては 総合管理計画がまちづくりや住民に提供する行政サービスにも影響を及ぼすものであることから 計画の実効性を確保するため 計画期間における公共施設等の数 延べ床面積等に関する目標やトータルコストの縮減 平準化に関する目標などについて できるかぎり数値目標を設定するなど 目標の定量化に努めること なお 数値目標は特定の分野のみを対象とすることなく 公共施設等の全体を対象とすることが望ましいこと 五 PPP/PFI の活用について公共施設等の更新などに際しては 民間の技術 ノウハウ 資金等を活用することが有効な場合もあることから 総合管理計画の検討にあたっては PPP/PFI の積極的な活用を検討されたいこと また 公共施設等の情報を広く公開することが民間活力の活用にもつながることが予想されることから 公共施設等に関する情報については 積極的な公開に努めること 六市区町村域を超えた広域的な検討等について総合管理計画の策定にあたっては 市区町村間の広域連携を一層進めていく観点から 例えば定住自立圏形成協定の圏域などにおいては 自団体のみならず 隣接する市区町村を含む広域的視野をもって計画を検討することが望ましいこと また 都道府県にあっては 圏域の市区町村の公共施設等も念頭に広域的視野をもって総合管理計画を検討することが望ましいこと 七合併団体等の取組について 4

合併団体においては 公共施設等の統廃合の難航等が課題となっていること また 過疎地域等においては 都市部と比べ人口減少や高齢化が急激に進んでいることなど 公共施設等を建設した当時と比較して環境が大きく変化している場合も多いことから 特に早急に総合管理計画の策定を検討していくことが望ましいこと 第三その他公共施設等の総合的かつ計画的な管理により老朽化対策等を推進するにあたっては 第二の留意事項のほか 以下の点についても留意されたいこと 一 インフラ長寿命化基本計画 ( 平成 25 年 11 月 29 日インフラ老朽化対策の推進に関する関係省庁連絡会議決定 ) について平成 25 年 11 月 29 日に決定された インフラ長寿命化基本計画 においては 地方公共団体においてインフラ長寿命化計画 ( 行動計画 ) x を策定することが期待されているが 総合管理計画は これに該当するものであること なお インフラ長寿命化基本計画 においては 地方公共団体をはじめとする各インフラの管理者への支援として 国が有する技術的知見やノウハウを提供することが定められており また 個別施設計画の策定にあたっては 各インフラの所管省庁より技術的助言等が実施される予定となっていることから 参考にされたいこと 二公営企業分野に係る施設について公営企業に係る施設も総合管理計画の対象となること なお 総務省では 社会資本の老朽化が進む中で公営企業に係る施設 財務等の経営基盤の強化を図るために 公営企業の経営戦略の策定等に関する研究会 を設置し検討を行ってきたところであり 同研究会における報告書及びそれを踏まえて予定されている 公営企業の経営に当たっての留意事項について ( 平成 21 年 7 月 8 日付け総財公第 103 号 総財企第 75 号 総財経第 96 号総務省自治財政局公営企業課長 総務省自治財政局公営企業経営企画室長 総務省自治財政局地域企業経営企画室長通知 ) の改定にも留意すること 三公共施設マネジメントの取組状況調査の実施等について各地方公共団体における総合管理計画の策定にあたっては 今後 昨年度実施した公共施設マネジメントの取組状況調査の結果や先進団体の事例等を総務省のホームページ (http://www.soumu.go.jp/iken/koushinhiyou.html) に掲載することとしているので参考にされたいこと なお 今年度以降も公共施設マネジメントの取組状況調査の実施を予定しているので この結果等についても参考にされたいこと また 総合管理計画策定に係る基本的な Q&A も併せて掲載することとしており 参考にされたいこと 四更新費用試算ソフトの活用について総務省のホームページ (http://www.soumu.go.jp/iken/koushinhiyou.html) において 簡易に更新費用の推計を行うことのできる更新費用試算ソフトを公開している このソフトは 調査表にデータを入力することにより 更新費用を推計することができるものとなっていることから 各地方公共団体における総合管理計画の策定にあた 5

っての検討に寄与するものであり 必要に応じ活用されたいこと 五総合管理計画の策定に係る財政措置等について総合管理計画の策定に要する経費について 平成 26 年度からの3 年間にわたり 特別交付税措置を講じることとしていること あわせて 去る平成 26 年 3 月 20 日の地方交付税法等の一部を改正する法律の成立に伴い 平成 26 年度から 総合管理計画に基づく公共施設等 ( 公営企業に係るものを除く ) の除却に地方債の充当を認める特例措置が講じられたこと なお 公営企業に係る施設等については これまで水道事業等に限定されていた施設処分に公営企業債の充当を認める取扱いを全ての事業区分に広げることとしていること 六地方公会計 ( 固定資産台帳 ) との関係総務省においては 複式簿記の導入や固定資産台帳の整備を前提とした新たな財務書類の作成基準の設定に向け 今後の新地方公会計の推進に関する研究会 の下に2 つの作業部会を設け 具体的な検討を進めてきたところであり 近く最終的なとりまとめがなされる見込みである その後 新たな基準の周知とともに 固定資産台帳を含む財務書類等の作成マニュアルを作成した上で 各地方公共団体に対し 新たな基準に基づく財務書類等の作成を要請することとしているので この動向に留意されたいこと 総合管理計画は 現時点においては 固定資産台帳の作成や公会計の整備を前提とするものではないが 公共施設等の維持管理 修繕 更新等に係る中長期的な経費の見込みを算出することや 公共施設等の総合的かつ計画的な管理に関する基本的な方針等を充実 精緻化することに活用することが考えられることから 将来的には 固定資産台帳等を利用していくことが望ましいものであること i 公共施設等 公共施設 公用施設その他の当該地方公共団体が所有する建築物その他の工作物をいう 具体的には いわゆるハコモノの他 道路 橋りょう等の土木構造物 公営企業の施設 ( 上水道 下水道等 ) プラント系施設( 廃棄物処理場 斎場 浄水場 汚水処理場等 ) 等も含む包括的な概念である ii 維持管理 施設 設備 構造物等の機能の維持のために必要となる点検 調査 補修などをいう iii 修繕 公共施設等を直すこと なお 修繕を行った後の効用が従前より大きいか小さいかを問わない iv 更新 老朽化等に伴い機能が低下した施設等を取り替え 同程度の機能に再整備すること v 個別施設毎の長寿命化計画 ( 個別施設計画 ) インフラ長寿命化基本計画に定める個別施設毎の長寿命化計画 ( 個別施設計画 ) をいう vi PPP Public Private Partnership の略 公共サービスの提供に民間が参画する手法を幅広く捉えた概念で 民間資本や民間のノウハウを利用し 効率化や公共サービスの向上を目指すもの vii PFI Public Finance Initiative の略 公共施設等の建設 維持管理 運営等を民間の資金 経営能力及び技術的能力を活用することで 効率化やサービス向上を図る公共事業の手法をいう viii 予防保全型維持管理 損傷が軽微である早期段階に予防的な修繕等を実施することで 機能の保持 回復を図る管理手法をいう (( 参考 ) 事後的管理 施設の機能や性能に関する明らかな不都合が生じてから修繕を行う管理手法をいう ) ix トータルコスト 中長期にわたる一定期間に要する公共施設等の建設 維持管理 更新等に係る経費の合計をいう x インフラ長寿命化計画 ( 行動計画 ) インフラ長寿命化基本計画において定めるインフラ長寿命化計画 ( 行動計画 ) をいう 6