オムロン DeviceNet ユニット CJ1W-DRM21 に関するコンフィグレーション作業について 1. 概要 DeviceNet ユニット CJ1W-DRM21 を装着したオムロン製 CJ2 シリーズと WAGO-I/0-SYSTEM DeviceNet 対応バスカプラ 750-306 を使ったリモート I/O システムとの接続に関するコンフィグレーション方法について説明いたします 2. システム構成本書で用いるシステム構成例の内容を以下の表に示します 品名 メーカ 型式 CPU ユニット (CJ2M シリーズ ) オムロン CJ2M-CPU32 マスタデバイス (DeviceNet ユニット ) オムロン CJ1W-DRM21 FA 統合ツールパッケージ オムロン CX-One Ver.4 プログラミングツール オムロン CX-Programmer DeviceNet コンフィグレーション オムロン CX-Integrator DeviceNet 対応バスカプラ WAGO 750-306 8ch デジタル入力モジュール WAGO 750-430 8ch デジタル出力モジュール WAGO 750-530 4ch アナログ入力モジュール WAGO 750-455 4ch アナログ出力モジュール WAGO 750-5551 終端モジュール WAGO 750-600 DeviceNet T 分岐タップ WAGO DNTN-231V-S3 3. 接続構成下記の通り Ethernet ケーブル DeviceNet ケーブルを接続します 1/17
4. ハードウェア設定 1 WAGO 750-306 本体前面の DIP スイッチを以下表の通り設定します ノードアドレス (MAC ID) ボーレート ( 通信速度 ) スイッチ No. SW1 SW2 SW3 SW4 SW5 SW6 SW7 SW8 ON/OFF OFF ON OFF OFF OFF OFF OFF ON 解説 2 500kBaud 本解説書では DeviceNet ノードアドレスを 2 ボーレートを 500kBaud に設定します DIP スイッチ設定に関する詳細は 750-306 マニュアルを参照願います 2 オムロン CJ2M-CPU32 本体前面のロータリスイッチを以下表の通り設定します ユニット番号設定スイッチ ノードアドレス設定スイッチ X16 1 X1 スイッチ No. 0 1 4 解説 16x1+1 = 20 本解説書ではユニット番号を 0 ノードアドレスを 20 (IP アドレスの最終セグメント ) に設定します 出荷時の CJ2M-CPU32 は 上記ノードアドレスを設定すると IP アドレスは 192.168.250.20 になります 実際に使用する IP アドレス 192.168.1.20 へ変更する方法は 5 章にて解説します ロータリスイッチ設定に関する詳細はオムロン CJ2M マニュアルを参照願います 3 オムロン CJ1W-DRM21 本体前面のロータリスイッチ DIP スイッチを以下表の通り設定します ユニット番号設定スイッチ ノードアドレス設定スイッチ DIP スイッチ X10 1 X1 SW1 SW2 SW3 SW4 スイッチ No. 1 0 1 OFF OFF ON OFF 解説 16x0+1 = 1 500kBaud 本解説書ではユニット番号を 1 DeviceNet ノードアドレスを 1 ボーレートを 500kBaud に設定します スイッチ設定に関する詳細はオムロン C1W-DRM21 マニュアルを参照願います 2/17
5. CX-Programmer 設定 プログラミングツール CX-Programmer を起動し CJ2M とオンライン接続します CX-Programmer を起動し Ethernet ケーブルを接続し CJ2M に電源を投入します 注意! PC のローカル IP アドレスは予め 192.168.250.<20 以外の値 (1~254) > に設定しておいてください メニューバーから [PLC] [ 自動オンライン接続 ] [Ethernet/IP ノード接続 ] を選択し 現在 CJ2M に仮設定されている IP アドレス 192.168.250.20 を入力し [ 接続 ] をクリックしてください 下図が表示されたら [ いいえ ] をクリックします 3/17
現在 CJ2M の動作モードは 運転モード なので プログラムモード に変更します メニューバーから [PLC] [ 動作モード ] [ プログラム ] を選択します 実行するとプロジェクトツリーの 新規 PLC[CJ2M] 運転モード が プログラムモード に切り替わります メニューバーから [PLC] [PLC 情報 ] [I/O テーブル ユニット設定 ] を選択すると I/O テーブルウィンドゥが開きます メニューバーから [ オプション ] [I/O テーブルの作成 ] を選択します 4/17
下図画面が表示したら I/O テーブル と 高機能ユニット設定データ にチェックを入れて [ 転送 ] をクリック します 次に 実際に使用する IP アドレス 192.168.1.20 に変更します I/O テーブルウィンドゥの [1500]CJ2M-EIP21 をダブルクリックするとパラメータ編集ダイアログが表示されます [TCP/IP] タブに IP アドレス 192.168.1.20 とサブネットマスク 255.255.255.0 を設定し [ 転送 [ パソコン ユニット ]] をクリックして書き込みます 書き込み終了後本体をリセット (or 電源再投入 ) すると CJ2M は書き込んだ IP アドレスとなります IP アドレスのネットワーク部を変更した (192.168.250.xxx 192.168.1.xxx) 場合 CX-Programmer のオンライン接続は切断され通信異常となります 再度オンライン接続したい場合は PC の IP アドレスネットワーク部を 192.168.1.<20 以外の値 (1~254)> に変更し再接続してください 5/17
6. CX-Integrator による設定 1 EDS ファイルインストール弊社ホームページ (http://www.wago.co.jp/download/tech/) より入手する事ができます 圧縮ファイルを解凍すると WAGO の DeviceNet 対応製品の全ての EDS ファイル (BMP ファイル付 ) がフォルダ別に格納されています 例 ) 750-306 用 EDS ファイル : WAGO 750-306_ _.eds CX-Integrator を起動し メニューバーから [ ツール ] [EDS ファイル ] [ インストール ] を選択します PC にインストールした EDS ファイルを選択しインストールを開始します 完了すると下図の通りコンポリストウィンドゥに格納されます 6/17
2 ネットワーク構成作成メニューバーから [ 挿入 ] [ ネットワーク ] を選択すると [ ネットワーク / コンポ設定 ] ダイアログが開きます [DeviceNet] を選択し [ 次へ ] をクリックすると [ ネットワーク設定 ] ダイアログが表示します [ 使用しない ] にチェックを入れて [ 完了 ] をクリックします 7/17
次にネットワークに CJ1W-DRM21 を登録します 上記と同じくメニューバーから [ 挿入 ] [ コンポ ] を選択し [CJ1W-DRM21] を選択し [ 完了 ] をクリックします ノードアドレスは CJ1W-DRM21 のロータリスイッチで設定したアドレス 1 に設定し [OK] をクリックするとネットワーク構成ウィンドゥに CJ1W-DRM21 が登録されます 8/17
次にネットワークに 750-306 を登録します 上記と同じくメニューバーから [ 挿入 ] [ コンポ ] を選択し [WAGO 750-306] を選択し [ 完了 ] をクリックします ノードアドレスは 750-306 の DIP スイッチで設定したアドレス 2 に設定し [OK] をクリックするとネットワーク構成ウィンドゥに 750-306 が登録されます 9/17
次に WAGO 750-306 のプロパティを設定します ネットワーク構成ウインドの中の [WAGO I/O 750-306] アイコンを右クリックし [ デバイス ] [ プロパティ ] を選択します ここで [I/O 情報 ] タブを選択します WAGO- I/O-SYSTEM DeviceNet 製品は アナログ I/O モジュールデータ全てがバイト単位で処理されます データ交換は 2 バイトずつおこなわれます それに対し デジタル I/O モジュールはビット単位の処理となり データ交換は 1 ビットずつおこなわれます さらに DeviceNet 製品専用のステータスバイト (1 バイト ) を入力プロセスイメージに追加して計算しなければなりません 本解説書における I/O モジュール構成 入出力プロセスイメージ合計値は IN サイズ 750-455 4 モジュール 8 バイト 750-430 1 モジュール 1 バイト (8 ビット ) 750-306 ステータスバイト 1 バイト 合計 10 バイト OUT サイズ 750-555 1 モジュール 8 バイト 750-530 1 モジュール 1 バイト (8 ビット ) 合計 9 バイト となりますので 出力側で必要なサイズは 9 バイト 入力側で必要なサイズは 9+1 = 10 バイトとなります [ 編集 ] をクリックすると I/O サイズ変更ダイアログが開きますので [Poll] にチェックし [OUT サイズ ] と [IN サイズ ] に上記バイトサイズを入力して [OK] をクリックします 10/17
結果 [WAGO 750-306 のプロパティ ] ダイアログは以下の通りとなります 注意! 各種 I/O モジュールのプロセスイメージに関する詳細は 各 I/O モジュールマニュアルを参照ください 11/17
次に 750-306 を使用したノードを CJ1W-DRM に登録させます WAGO I/O 750-306 アイコンを右クリックし [ 他のコンポに登録 ] [#01 CJ1W-DRM21] を選択すると WAGO I/O 750-306 アイコンの下に登録先のノードアドレス (#01) が表示されます 次に CJ1W-DRM21 アイコンをダブルクリックして [ デバイスパラメータ編集 ] ダイアログを開き登録デバイス一覧に登録され 750-306 の Out Size, Input Size が上記で設定したバイト数になっていることを確認し [OK] をクリックします 12/17
7. ダウンロード注意! ダウンロードする際は CJ2M-CPU32 を プログラムモード にしてから開始してください 動作モード切り替えは CX-Programmer にておこなってください 設定ダウンロードは Ethernet 経由でおこないます メニューバーから [ ネットワーク ] [ 通信設定 ] を選択し [PLC 機種変更 ] ダイアログを開きます [PLC 機種 ] を CJ2M [ ネットワーク種別 ] を Ethernet に切り替え [ 設定 ] をクリックすると [ ネットワーク設定 (Ethernet)] ダイアログが開きます ドライバ タブを選択し CJ2M-CPU32 に IP アドレスを入力し [OK] をクリックします 13/17
メニューバーから [ ネットワーク ] [ オンライン接続 ] を選択して [ オンライン接続 (Ethernet 経由 )] ダイアログを開きます [(3) オンライン接続 ] をクリックすると オンライン接続情報ウィンドゥに現在の接続先の情報がツリー形式で表示されます その中の [DeviceNet[CJ1W-DRM21] ] で右クリックして [ 接続 ] を選択すると [ ネットワークの選択 ] ダイアログが表示されます 14/17
[ ネットワークの選択 ] ダイアログにて N1(DeviceNet) を選択し [OK] をクリックすると オンライン接続 情報ウィンドゥの [DeviceNet[CJ1W-DRM21] ] 先頭アイコンが下図の通り変化します ネットワーク構成ウィンドゥ上の [CJ1W-DRM21] アイコンをダブルクリックして [ デバイスパラメータの編集 ] ダイアログを開き [ ダイアログ ] をクリックするとダウンロードを開始します 8. 接続状態確認 15/17
DeviceNet 通信が正常におこなわれている事を各ユニットの LED で確認します CJ1W-DRM21 LED [MS]: 緑点灯 LED [NS]: 緑点灯 7 セグメント 01 点灯 ( ノードアドレス ) 750-306 LED [RUN]: 緑点灯 LED [CONNECT]: 緑点灯 LED [I/O]: 緑点灯 注意! 750-306 以外の WAGO DeviceNet バスカプラ / コントローラ (750-806, -346) でも上記 LED 名称に違いはありません 同様な点灯状態となります また この通信確認は CX-Integrator から確認する事が可能です ネットワーク構成ウィンドゥ上の CJ1W アイコンを右クリックし [ モニタ ] を選択すると [ デバイスモニタ ] ダイアログが開きます 下図は [ ステータス ] タブの内容です [ マスタステータス ] では リモート I/O 通信動作中 および メッセージ通信可能状態 にチェックが入り [ スレーブステータス ] では 750-306 に設定したノードアドレス (=02) が青点灯し [ リモート I/O 通信中 ] にチェックが入っていれば正常に DeviceNet 通信しています 16/17
I/O モジュールを介した入出力信号の確認は CX-Programmer のモニタ機能でご確認ください 詳細は CX-Programmer マニュアルを参照願います 17/17