【通知】海外療養費・出産育児一時金の支給の適正化に向けた対策等について

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01 鑑文

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あっせん文(国民健康保険における限度額適用・標準負担額減額認定証 の申請に係る被保険者の負担軽減)

報道資料

の両方を提出する必要がある 問 3 還付額は 領収証に記載されている金額を還付するのか それともレセプト情報から自己負担分を計算するのか 領収証により保険診療に係る一部負担金の額を確認して還付する 問 4 領収証の紛失 または医療機関等の全壊等により 対象の被保険者が負担した一部負担金の額の確認が取

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起案

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ただし 森林の土地の所有権の取得と併せて 当該森林について法第 10 条の2の規定に基づく開発行為の許可を受けて他の用途へ転用する場合など 地域森林計画の対象とする森林から除外されることが確実であるときは 届出書の提出を要さないものとして運用して差し支えない (2) 土地の所有者となった日届出書の提

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(3) 父又は母が規則で定める程度の障害の状態にある児童 (4) 父又は母の生死が明らかでない児童 (5) その他前各号に準ずる状態にある児童で規則で定めるもの 3 この条例において 養育者 とは 次に掲げる児童と同居して これを監護し かつ その生計を維持する者であって その児童の父母及び児童福祉

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に該当する者については 同項の規定にかかわらず受給資格者とする 3 病院等に入院等したことにより 本市の区域内に住所を変更したと認められる第 1 項各号に該当する者については 同項の規定にかかわらず受給資格者としない 4 第 1 項及び第 2 項の規定にかかわらず 次の各号のいずれかに該当する者は

Transcription:

保国発 0401 第 2 号 平成 31 年 4 月 1 日 都道府県民生主管部 ( 局 ) 国民健康保険主管課 ( 部 ) 長 殿 厚生労働省保険局国民健康保険課長 ( 公印省略 ) 海外療養費及び海外出産に係る出産育児一時金の支給の適正化に向けた 対策等について 国民健康保険の被保険者が急病等により海外の医療機関で療養を受けた場合 保険者 ( 市町村 ( 特別区を含む 以下同じ ) 及び国民健康保険組合をいう 以下同じ ) は 国民健康保険法 ( 昭和 33 年法律第 192 号 以下 法 という ) 第 54 条の規定に基づき 療養費 ( 以下 海外療養費 という ) を支給することができることとされている また 被保険者が海外で出産した場合 保険者は 法第 58 条の規定に基づき 条例又は規約の定めるところにより 当該出産の事実を確認した上で 出産育児一時金 ( 以下 海外出産に係る出産育児一時金 という ) を支給することとされている 海外療養費及び海外出産に係る出産育児一時金の支給にあたっては 保険者において適切な審査の実施に努めていただいているところであるが 昨年 12 月 25 日にとりまとめられた 外国人材の受入れ 共生のための総合的対応策 ( 平成 30 年 12 月 25 日外国人材の受入れ 共生に関する関係閣僚会議了承 ) において 海外出産に係る出産育児一時金の審査の厳格化を行うとともに 海外療養費における不正受給対策について 引き続きその周知や実施の促進を図ることとされたところである そこで 海外療養費については 下記のとおり 平成 25 年度以降 三度にわたり通知を発出し 支給の適正化に向けた対策を講じてきていることから 貴管内保険者において改めてこれらの通知の趣旨を御理解いただくとともに 支給事務の一層の適正化が図られるよう 周知及び指導等について御配慮願いたい また 今般 海外出産に係る出産育児一時金の支給事務について 海外療養費における対策も踏まえつつ 支給の適正化に向けた対策等を下記のとおり整理したので 貴管内保険者に周知の上 その趣旨が徹底されるよう御配慮願いたい なお 下記第 2 中 1. 及び2. 並びに第 4については 地方自治法 ( 昭和 22 年法律第 67 号 ) 第 245 条の4 第 1 項の規定に基づく技術的助言であることを申し添える 1

記 第 1 海外療養費の不正請求対策等について海外療養費の不正請求対策等については 平成 25 年度以降に発出した以下の通知の内容を踏まえ 対策を徹底すること 1. 海外療養費の不正請求対策等について ( 平成 25 年 12 月 6 日付け保国発 1206 第 1 号 保高発第 1206 第 1 号 )( 別添 1) 2. 海外療養費の支給申請及び審査等に係る事務の取扱いについて ( 平成 28 年 3 月 31 日付け保国発 0331 第 4 号 )( 別添 2) 3. 海外療養費支給事務の一層の適正化に向けた取扱いについて ( 平成 29 年 8 月 9 日付け保国発 0809 第 1 号 )( 別添 3) 第 2 海外出産に係る出産育児一時金の不正請求対策等について出産育児一時金については 法第 58 条に基づく 相対的必要給付 であることから 給付の方法や内容の決定を条例又は規約に委ねてきたところであるが 海外療養費における対策等を踏まえ 以下のとおり 海外出産に係る出産育児一時金の不正請求対策等を整理したので 保険者においては これらを参考に対策を講じること 1. 海外出産に係る出産育児一時金の支給申請時の確認について (1) 旅券 航空券その他の海外に渡航した事実が確認できる書類 ( 1) の写しにより 渡航の事実を確認し 当該出産が渡航期間内に行われたものであることを確認すること 1 その他の海外に渡航した事実が確認できる書類 については 査証( ビザ ) 等が考えられる 公的機関が発行した書類に限らず 保険者の判断により 海外で出産をした者が実際に海外に渡航した事実や 海外に居住又は滞在していた事実が確認できる書類の写しの提出を求めること (2) 出産の公的証明 ( 2)( 現地の公的機関が発行する戸籍 住民票等 ) や被保険者が出産をした現地の医療機関が発行する書類 ( 出産証明書 領収書等 ) により 出産の事実を確認すること 2 海外で生まれた子が現地に残り 国内において住民登録が行われない場合 出産の事実の確認が困難となることがあるため 現地の住民登録制度等を把握した上で 可能な限り戸籍や住民票等の提出を求めること (3) 現地の公的機関 医療機関等に対して照会を行うことの同意書 ( 3) の提出を求めること 海外の公的機関や医療機関等に照会を行った結果 偽りその他不正の行為によって海外における出産に対する出産育児一時金の支給を受けようとしたもの 2

と認められる場合には 不正請求として不支給決定を行うこと また 相当の期間を経過しても 照会を行った海外の公的機関や医療機関等から回答が得られない場合には 出産を行ったとされる被保険者に対して 当該出産の事実や内容等について再度確認を求める等の取組を行い 海外出産に係る出産育児一時金の支給の可否について判断すること 3 同意書については 以下に掲げる事項を記載することが望ましい また 海外の公的機関や医療機関等から同意書の提示を求められることが想定されるため 当該同意書については 日本語以外の言語にも対応できるものとしておくことが望ましい 1 海外で出産をした者の氏名 住所及び生年月日 2 海外で出産をした者の署名又は捺印 3 同意書の利用目的の明示 ( 出産をした日時 場所 出産の事実を確認するため 保険者又はその委託を受けた者が 海外の公的機関や医療機関等に対して照会を行い 当該公的機関 医療機関等から必要な情報の提供を受けること ) 4 上記利用目的について 海外で出産をした者が同意する旨 (4) 妊娠届の提出や母子健康手帳の交付等の有無を確認し 当該出産の前提とな る妊娠の事実について確認すること 2. 不正請求対策のための取組について不正請求が疑われる支給申請があった場合には 以下に掲げる事項を参考に 不正請求対策のための取組を行うこと (1) 海外出産に係る出産育児一時金の支給申請を行う者又は海外出産をしたとされる被保険者について 過去に海外出産に係る出産育児一時金の支給申請があった場合 支給申請書等の縦覧点検や 支給申請書等と被保険者が出産をした現地の医療機関が発行する書類 ( 出産証明書 領収書等 ) との突合を実施すること (2) 保険者が必要と認める場合 添付されている翻訳文とは異なる形で翻訳を実施すること ( 委託を含む ) (3) 現地の公的機関が発行する戸籍や住民票等の住民登録に関する書類 現地の医療機関等が発行する出産証明書や領収明細書に記載のある筆跡の確認を行うこと (4) 支給申請書や添付書類等に記載されている公的機関や医療機関等の名称 所在地等の確認を行うこと (5) 居住実態の把握により被保険者資格の適正な管理 ( 4) に努めること 4 国内に住民票を有しているものの 実際には海外に長期間滞在する者が 海外出産に係る出産育児一時金の支給申請を行った場合には その者が市町村の区域内に生活の本拠を有する者であり 国民健康保険の被保険者資 3

格を有する者であるかについて適切な審査を行う必要がある 国内に居住実態がない可能性がある者については その情報を市町村の住民基本台帳担当部門に提供するなど 住所認定について住民基本台帳担当部門との適切な連携を図りつつ 被保険者資格の管理を適正に行うこと (6) 不正請求を未然に防止する観点から 保険者等において 支給申請に対する審査を強化する取組を実施していることや 不正請求に対して警察と連携して厳正な対応を行っていることなどを ポスターやリーフレット ホームページ等において周知 広報すること 3. 海外出産に係る出産育児一時金の不正請求事例への対応について (1) 不正請求事例の厚生労働省への報告について不正請求については 他の保険者に対しても同様の方法で行われることが考えられることから 不正請求に係る情報を各保険者で共有するため 厚生労働省において当該情報を収集した上 保険者 都道府県及び地方厚生 ( 支 ) 局に対して情報提供することとしたので 保険者及び都道府県においては 別添 1 の第 2の1の例により 不正請求事例についての報告をされたいこと (2) 不正請求事例等についての警察との相談 連携について不正請求として不支給決定を行った場合 過去に行った支給決定が不正請求によるものであったことが判明した場合又は保険者において不正請求と認めるには至っていないものの 支給申請や審査過程で不正請求の疑いがあると判断した場合には 別添 1の第 2の2の例により 警察に対して相談を行うとともに その後も警察と連携を図り 適宜適切な対応をとること 第 3 海外療養費及び海外出産に係る出産育児一時金の不正請求対策等に対する財政支援について不正請求対策等については 平成 25 年度以降 ポスターやリーフレット ホームページ等による周知 広報に要した費用及び翻訳業務や現地の公的機関 医療機関等に対する照会業務を国民健康保険団体連合会又は当該業務に係る技術や知見を有する民間会社等に委託した際の費用について 特別調整交付金による財政支援の対象としてきたところであり こうした手段を積極的に活用して 海外療養費及び海外出産に係る出産育児一時金の不正請求対策に努めること なお 今後 海外療養費及び海外出産に係る出産育児一時金の不正請求対策等の積極的な実施を促進するため 特別調整交付金の交付基準を見直し 財政支援の拡充を図ることを予定しており その詳細については別途通知する 第 4 外国人被保険者に係る被保険者証の交付に関する留意事項について外国人被保険者に対し被保険者証を交付する際は 海外療養費及び海外出産に係る出産育児一時金の適正な支給を確保する観点から 国民健康保険の被保険者資格 4

と関連する在留期間を確認し 被保険者証の有効期限について 当該外国人被保険 者の在留期間内に設定するよう努めること 厚生労働省保険局国民健康保険課企画法令係 TEL:03-5253-1111( 内線 :3138) FAX:03-3504-1210 5