国民健康保険志雄病院経営健全化計画 ( 改革プラン ) 実施状況 平成 26 年 11 月 国民健康保険志雄病院

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平成 27 年度岩国市下水道事業決算の要領 下水道事業の経営成績と財政状態をお知らせするため 平成 27 年度決算の要領を公表します 1. 業務量 下水道区域の拡大により 処理人口は 260 人増加し 年間有収水量は 52,674 m3増加しました 区分 平成 27 年度 平成 26 年度 処 理

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第3 法非適用企業の状況

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2 収支の状況 一般病院の収支の状況は次のとおりです 1 収益構造として 総収益に占めるの割合は96.0 に占める収入の割合は69.1 同収入の割合は26.7 でした 2 に対する費用の割合は 人件費率 52.4 前年度比 0.1ポイント増 医療材料費率 21.5 同 0.3ポイント増 給食材料費率

議案第 59 号 平成 28 年度安芸高田市水道事業会計補正予算 ( 第 1 号 ) ( 総則 ) 第 1 条平成 28 年度安芸高田市水道事業会計の補正予算 ( 第 1 号 ) は 次に定めるところによる ( 収益的収入及び支出 ) 第 2 条平成 28 年度安芸高田市水道事業会計予算 ( 以下

平成13年度大阪府水道事業会計決算概要

( 図表 1) 平成 28 年度医療法人の事業収益の分布 ( 図表 2) 平成 28 年度医療法人の従事者数の分布 25.4% 27.3% 15.8% 11.2% 5.9% n=961 n=961 n= % 18.6% 18.5% 18.9% 14.4% 11.6% 8.1% 資料出所

平成 29 年度下水道事業会計予算概要 収益的収入及び支出 企業の経営活動の予定であり 1 年度間に発生すると予想される営業上の収益とこれに対する費用を計上したものです 具体的には 収入には下水道使用料が主に計上され 支出にはサービスの提供に要する人件費 物件費等諸経費が計上されます 収益的収入 (

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 資 料 2 

21年度表紙面付け

経営指標の概要 ( 電気事業 ) 1. 経営の状況 ( 電気事業全体で算出 ) 算出式 ( 法適用事業 ) 算出式 ( 法非適用事業 ) 1 経常収支比率 (%) 1 収益的収支比率 (%) 指標の意味 経常収益 100 経常費用 総収益 100 総費用 + 地方債償還金 法適用企業に用いる経常収支

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3 流動比率 (%) 流動資産流動負債 短期的な債務に対する支払能力を表す指標である 平成 26 年度からは 会計制度の見直しに伴い 流動負債に 1 年以内に償還される企業債や賞与引当金等が計上されることとなったため それ以前と比べ 比率は下がっている 分析にあたっての一般的な考え方 当該指標は 1

21年度表紙面付け

10. と畜場事業 Ⅰ 概要及び沿革と畜場事業は 食用に供する目的で 獣畜 ( 牛 馬 豚 めん羊及び山羊 ) をと殺し 又は解体するために施設を設置し 必要な施設及び設備の維持管理や と畜検査員による食肉の衛生検査を行い 生産者にとっての畜産物の供給先を提供するものである と畜場は と畜場法の第

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流動資産 3 流動比率 (%) 流動負債短期的な債務に対する支払能力を表す指標である 当該指標は 1 年以内に支払うべき債務に対して支払うことができる現金等がある状況を示す 100% 以上であることが必要である 一般的に 100% を下回るということは 1 年以内に現金化できる資産で 1 年以内に支

大垣市民病院改革プラン実施計画の概要 1. 実施計画策定までの経緯総務省が平成 19 年 2 月に示した 公立病院改革ガイドライン を踏まえ 当院では 平成 21 年 3 月に 大垣市民病院病院改革プラン を策定し 病院事業経営の改革に総合的に取り組みました 平成 25 年度以降 改革プランは 大垣

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H21年事業年度業務実績評価

4 地方公営企業会計基準の見直しの影響 ( 概要 ) 地方公営企業会計基準の見直しのため 平成 23 年度に地方公営企業法施行令等を改正し その改正内容が平成 26 年度予算 決算から全面的に適用となっている (1) 見直しの趣旨 昭和 41 年以来大きな改正がなされていない地方公営企業会計制度と国

松山市水道事業 平成 24 年度決算の財務諸表 現行会計基準と新会計基準適用との比較 松山市公営企業局

高砂市民病院改革プラン

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平成 31 事業年度 自平成 31 年 4 月 1 日 (2019 年 4 月 1 日 ) 至平成 32 年 3 月 31 日 (2020 年 3 月 31 日 ) 第 15 期 事業計画 ( 案 ) 本州四国連絡高速道路株式会社 - 0 -

の経営改善に向けた取組が必要である 当該指標が 100% 以上の場合であっても 現金等の流動資産が減少傾向にある場合や一時借入 金等の流動負債が増加傾向にある場合には 将来の見込みも踏まえた分析が必要である 4 累積欠損金比率 (%) 当年度未処理欠損金 営業収益 事業の規模に対する累積欠損金 (

地方公営企業会計基準の見直しについて(完成)

別添 2 租税特別措置法施行令第 39 条の25 第 1 項第 1 号に規定する厚生労働大臣が財務大臣と協議して定める基準を満たすものである旨の証明願平成年月日厚生労働大臣殿 租税特別措置法施行令第 39 条の25 第 1 項第 1 号に規定する厚生労働大臣が財務大臣と協議して定める下記の基準を満た

平成 27 年度新潟県病院事業決算の概要 高度医療の提供 県民から信頼される県立病院づくり 災害に備えたトリアージ訓練 出向く医療 ~ 訪問看護 ~ 新潟県病院局

1. 病院経営の鍵となる指標 病床利用率の推移 1.1 病床稼働率は平均80 強 病院報告 病床稼働率と病床数の不思議な関係 は入院収益そのものに直結します人件費や設備投資などの固定費が多い病院 全病床 6 精神病床 5 は 病床稼働率が一定の水準を下回ると一気に赤字経営に陥りますそのた

政策課題分析シリーズ10(本文3)

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Taro-中期計画(別紙)

貝監第  号

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健全化比率及び資金不足比率の状況について 地方公共団体の財政の健全化に関する法律 により 藤枝市の健全化判断比率及び資金不足比率につい て 以下のとおり算定しました これは 平成 19 年 6 月に公布された上記法律に基づき 毎年度 監査委 員の審査に付した上で 議会に報告及び公表するものです 本市

1-(2) 年度別損益計算書 平成 25 年度 平成 26 年度 平成 27 年度 水道事業収益 営業収益 鳥取 国府 河原 青谷 鳥取 国府 河原 青谷 鳥取 国府 河原 青谷 円 円 円 円 円 円 円 円 円 2,723,243,156 72,905,703 62,968,785 3,194,

科目 期別 損益計算書 平成 29 年 3 月期自平成 28 年 4 月 1 日至平成 29 年 3 月 31 日 平成 30 年 3 月期自平成 29 年 4 月 1 日至平成 30 年 3 月 31 日 ( 単位 : 百万円 ) 営業収益 35,918 39,599 収入保証料 35,765 3

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2 保険者協議会からの意見 ( 医療法第 30 条の 4 第 14 項の規定に基づく意見聴取 ) (1) 照会日平成 28 年 3 月 3 日 ( 同日開催の保険者協議会において説明も実施 ) (2) 期限平成 28 年 3 月 30 日 (3) 意見数 25 件 ( 総論 3 件 各論 22 件

キャッシュ・フロー計算書について


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第 2 章 12 宅地造成事業 12. 宅地造成事業 Ⅰ 概要及び沿革宅地造成事業とは 地域の計画的開発と既成都市の再開発を目的とする事業であり 臨海土地造成事業 内陸工業用地等造成事業 流通業務団地造成事業 都市開発事業 ( 土地区画整理事業 市街地再開発事業 ) 及び住宅用地造成事業の各事業を総

計算書類等

目 次 1. 作成の目的 P2 2. 推計方法 P2 3. 歳入の推移 P4 4. 歳出の推移 P5 5. 歳入歳出の比較 P6 6. 基金の状況 P7 7. 地方債残高の状況 P8 8. 経常収支比率の状況 P9 9. 実質公債費比率の状況 P まとめ P11-1 -

務の概要1-(1) 年度別損益計算書 科目 年度 水道事業収益 金額構成比金額構成比金額構成比 24 年度 25 年度 26 年度 円 % 円 % 円 % % % % 2,889,032, ,859,117, ,359,612,

安芸市民病院事業会計

~ わかりやすい決算報告をめざして ~ 市ではさまざまな事業を行っています どのような事業を行うのか 資金調達はどうするか どのように支出するかを 歳入 歳出 という形でお金で表し とりまとめた計画が 予算書 です その予算に沿って事業を行った一年間の結果を報告したものが 決算書 です 決算書 には

Ⅰ 新改革プランの策定 1. 策定の趣旨 公立病院は 地域における基幹的な医療機関として 地域医療の確保のため重要な役割を果たしていますが 多くの公立病院で経営状況の悪化や医師不足等のために 医療提供体制の維持が厳しい状況になっていることから 総務省では 平成 19 年 12 月に 公立病院改革ガイ

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別紙様式 1-1( 平成 19 年度承認計画用 ) 西総財第 7 7 号 平成 23 年 8 月 26 日 静岡財務事務所長 殿 西伊豆町長藤井武彦印 財政健全化計画等執行状況報告書 以下の財政健全化計画等の執行状況について 別紙のとおり報告します 財政健全化計画 公営企業経営健全化計画上水道事業

議題1 介護納付金課税額に係る税率及び課税限度額について(諮問)

『学校法人会計の目的と企業会計との違い』

流動資産 3 流動比率 (%) 流動負債短期的な債務に対する支払能力を表す指標である 分析の考え方 当該指標は 1 年以内に支払うべき債務に対して支払うことができる現金等がある状況を示す 100% 以上であることが必要である 一般的に 100% を下回るということは 1 年以内に現金化できる資産で

第6期決算公告

科 目 当年度 前年度 増 減 () 旅費交通費 556,962 1,659,072 1,102,110 通信運搬費 1,265,321 1,223,960 41,361 減価償却費 3,527,557 4,390, ,061 消耗備品費 0 24,079 24,079 消耗品費 766

科目印収納科目一覧

全自病協第 582 号 平成 27 年 2 月 13 日 地方会議担当支部長様 公益社団法人全国自治体病院協議会 会長 邉見公雄 平成 27 年度地方会議における共通議題について 日頃から支部活動にご尽力をいただき感謝申し上げます さて 平成 27 年度地方会議における共通議題について 常務理事会で

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平成29年度「幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査」報告書

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Taro-★【2月Ver】01~05. ⑲計

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平成 29 年度連結計算書類 計算書類 ( 平成 29 年 4 月 1 日から平成 30 年 3 月 31 日まで ) 連結計算書類 連結財政状態計算書 53 連結損益計算書 54 連結包括利益計算書 ( ご参考 ) 55 連結持分変動計算書 56 計算書類 貸借対照表 57 損益計算書 58 株主

01 【北海道】


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資金収支計算書 平成 30 年度の収支状況を資金収支計算書の流れでみると 収入額は平成 31 年度新入生の入学時納付金の前受金等を含め 195 億 5,975 万 4 千円となり 前年度より繰越された 40 億 5,576 万 3 千円を加えると 収入合計は 236 億 1,551 万 7 千円とな

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法人単位事業活動計算書 当年度決算 (A) 前年度決算 (B) 増減 (A)-(B) サービス活動増減の部収益会費収益 4,402,000 4,559, ,000 寄附金収益 764, ,846 37,643 経常経費補助金収益 25,283,623 25,257,870 2

連結貸借対照表 ( 単位 : 百万円 ) 当連結会計年度 ( 平成 29 年 3 月 31 日 ) 資産の部 流動資産 現金及び預金 7,156 受取手形及び売掛金 11,478 商品及び製品 49,208 仕掛品 590 原材料及び貯蔵品 1,329 繰延税金資産 4,270 その他 8,476

平成30年度収支予算

国家公務員共済組合連合会 民間企業仮定貸借対照表 旧令長期経理 平成 26 年 3 月 31 日現在 ( 単位 : 円 ) 科目 金額 ( 資産の部 ) Ⅰ 流動資産 現金 預金 311,585,825 未収金 8,790,209 貸倒引当金 7,091,757 1,698,452 流動資産合計 3

国民健康保険税率等の諮問 について 国立市健康福祉部健康増進課国民健康保険係 国立市富士見台 : ( 代表 ) 内線

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☆表紙・目次 (国会議員説明会用:案なし)

第 16 回ビジネス会計検定試験より抜粋 ( 平成 27 年 3 月 8 日施行 ) 次の< 資料 1>から< 資料 5>により 問 1 から 問 11 の設問に答えなさい 分析にあたって 連結貸借対照表数値 従業員数 発行済株式数および株価は期末の数値を用いることとし 純資産を自己資本とみなす は


市立美唄病院経営健全化計画書 平成 22 年 3 月 美唄市

されるなど 公営企業に対する環境や評価については 今後ますます厳しくなることが予想される こうした状況の変化にも対応できるだけの経営体力を醸成することはもちろんであるが 一方で採算性の面で課題のある分野についても 公立病院が引き続き担わざるを得ない分野があると考えられる 特に救急分野においては 和歌

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野村アセットマネジメント株式会社 平成30年3月期 個別財務諸表の概要 (PDF)

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事業活動内訳表 第二号第二様式 勘定科目社会福祉事業公益事業事業合計内部取引消去法人合計 介護保険事業 386,515,649 72,527, ,043, ,043,312 医療事業 6,093,073 6,093,073 6,093,073 サ収経常経費寄附金 675,00

平成21年3月期 決算補足説明資料

新規文書1

別記 1 団体コード 施設コード 新公立病院改革プランの概要 団体名 プランの名称 策定日 国保国吉病院組合 いすみ医療センター新改革プラン 平成 30 年 3 月 29 日 病院の現状 ( 1) 地域医療構想を踏まえた役割の明確化 1 2 対象期間 病院名 所在地 病床数 診

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国民健康保険志雄病院経営健全化計画 ( 改革プラン ) 実施状況 平成 26 年 11 月 国民健康保険志雄病院

目 次 Ⅰ 国民健康保険志雄病院経営健全化計画 ( 改革プラン ) の概要 1 Ⅱ 病院が果たすべき役割及び一般会計負担の考え方 1 Ⅲ 経営の効率化 1 目的達成に向けた主な取り組み内容 2 2 経営指標に係る数値目標の設定 3 Ⅳ 公立病院の再編 ネットワーク化 4 Ⅴ 経営形態の見直し 4 Ⅵ 経営健全化計画 ( 改革プラン ) の評価と見直し 4 Ⅶ 別紙 ( 収支計画 ) 5

Ⅰ 国民健康保険志雄病院経営健全化計画 ( 改革プラン ) の概要 1 志雄病院の現状と病院を取り巻く環境国民健康保険志雄病院 ( 以下 志雄病院 という ) を取り巻く環境は 国の医療費抑制政策による診療報酬のマイナス改定や全国的な医師不足等の影響に加え 国の三位一体の改革に伴う地方交付税の大幅削減 将来の人口減少問題等により大変厳しい状況にある 中でも 医師の臨床研修制度の改正により地方の大学病院医局所属医師の減少となり 志雄病院の常勤医師数も平成 16 年度の 8 人を境に減少し続け 現在は内科医師 3 人 外科医師 1 人 整形外科医師 1 人及び歯科医師 1 人の 6 人となっており この不足分を非常勤医師で補うことで診療体制を確保している現状にある しかし このような状況の中にあっても 院長を先頭に職員一丸となって経営改善に取り組んだ結果志雄病院の経営収支は平成 14 年度から平成 25 年度までの 12 年間にわたって黒字決算となり 平成 14 年度に 3 億 2 千 2 百万円余りあった累積欠損金は 平成 24 年度で解消され 平成 25 年度決算では利益剰余金が 7 千 6 百万円余りとなった 今後も現状の黒字経営の維持継続を目指すものであるが 平成 28 年度早期の開院に向けた新病院建設基本構想を現実化するために さらなる経営健全化に向けた施策を推進しなければならない 診療報酬 医療保険から病院等の医療機関に支払われる治療費のこと 臨床研修制度 大学卒後に実施される医師の資質を向上させるための義務的研修で 期間は 2 年間 2 経営健全化計画 ( 改革プラン ) の要点志雄病院は 地域医療の確保のため自らに期待される役割を明確にし 必要な見直しを図ったうえで 安定的かつ自律的な経営の下で良質な医療を継続して提供できる体制づくりが求められる そのような中 次の事項について計画を推進する 病院が果たすべき役割及び一般会計負担の考え方 経営の効率化 公立病院の再編 ネットワーク化 経営形態の見直し 経営健全化計画の評価と見直し 3 経営健全化計画 ( 改革プラン ) の期間 経営の効率化に関する事項 4 箇年 ( 平成 24 年度 ~ 平成 27 年度 ) 公立病院の再編 ネットワーク化に関する事項 4 箇年 ( 平成 24 年度 ~ 平成 27 年度 ) 経営形態の見直しに関する事項 4 箇年 ( 平成 24 年度 ~ 平成 27 年度 ) Ⅱ 病院が果たすべき役割及び一般会計負担の考え方 1 志雄病院が果たすべき役割国保直診病院である志雄病院は 地域に密着した病院として地域住民の健康と医療の確保のために果たすべき役割を今後も継続して提供することが求められている 特に医療 保健 福祉 ( 介護 ) の連携については 体制を強化し 地域包括医療 ケア の更なる構築を図る必要がある また 当町の医療費が特に高額であることから 町の保健部門と連携して医療費の抑制策にも取り組むものとし 特定健康診査 特定保健指導事業を積極的に実施するものとする 国保直診病院 地方自治法第 244 条の 公の施設 であり かつ 国民健康保険法第 82 条の 保健事業 の一環として 予防と診療の一体的提供 を行うために設置された病院をいう 1

地域包括医療 ケア 治療のみならず保健事業 ( 健康づくり ) 在宅ケア リハビリテーション 福祉 介護サービスのすべてを包括するもので 施設ケアと在宅ケアとの連携及び住民参加のもとに 地域ぐるみの生活 ノーマライゼーションを視野に入れた全人的医療 ケアをいう 特定健康診査 特定保健指導 メタボリックシンドローム ( 内臓脂肪症候群 ) の予防 改善のため 医療保険者に実施が義務づけられた 2 一般会計における経費負担の考え方一般会計から病院事業への経費負担は 総務省自治財務局長通知の繰出し基準を基本とし 現在の適用は次のとおりである 1 病院の建設改良に要する経費 2 企業債償還元利に要する経費 3 救急医療の確保に要する経費 4 高度医療に要する経費 5 経営基盤強化対策に要する経費ア不採算地区病院の運営に要する経費イ医師及び看護師等の研究研修に要する経費ウ病院事業会計に係る共済費用の負担に要する経費エ医師の派遣に要する経費一般会計の実負担額については 繰出基準額 地方交付税の算定基準等を参考に決定する Ⅲ 経営の効率化 1 目標達成に向けた主な取り組み状況 (1) 民間的経営手法の導入 1 業務委託の拡大 受付業務の民間委託 (2) 事業規模 形態の見直し 1 医療スタッフの確保 取組内容及び進捗状況 年度から委託 取組内容及び進捗状況 大学病院医局への訪問 臨床実習生の受入( 毎年 1~2 名 ) 看護師確保のリクルーティング活動( 県主催会合 広報 看護協会 養成施設など ) 看護学生の修学資金貸与制度( 年度から実施 ) 契約者 1 名 (H26 年度 ) H26 年度 2 名勤務 2 施設の老朽化等による規模 形態の検討 取組内容及び進捗状況 患者の環境に配慮のうえ最小限の修繕 維持に努めている 移転新築を計画 ( 平成 28 年度の早期に開院 ) (3) 経費削減 抑制対策 1 薬品 診療材料の共同購入 ( 単位 : 千円 ) 区分年度 ( 実績 ) ( 実績 ) ( 実績 ) ( 実績 ) 医薬品の共同購入 ( 近隣病院等 ) 富来病院 河北中央病院 診療材料管理 (SPD) の効率化 0.5% 縮減 ( 430) 7.0% 縮減 ( 1,350) 2 0.5% 縮減 ( 430) 3.0% 縮減 ( 600) ( 注 )( ) 内は対前年度縮減額とする 0.2% 縮減 ( 200) 0.8% 縮減 ( 160) 0.2% 縮減 ( 200) 0.5% 縮減 ( 100)

(4) 収入増加 確保対策 1 患者の確保 取組内容及び進捗状況 診療科目の確保内科 外科 整形外科 眼科 皮膚科 リハビリテーション科 歯科 職員研修の実施接遇研修 (.10) 医療マネジメント研究発表会 (.11) その他研修年間 19 回 医療機器の新規導入及び更新 外来患者の待時間の縮減一部予約制の導入 紹介患者の積極的な受入など 2 診療報酬請求の適正化 取組内容及び進捗状況 医師事務作業補助体制加算の取得() 年度 2,267 千円 運動器リハビリテーション(Ⅱ) 初期加算の取得 () 年度 670 千円 3 未収金対策 取組内容及び進捗状況 未納者へ定期的に請求書の発行 多額の未納者には自宅訪問及び連帯保証人への督促( 重点期間 :8 月 12 月 ) 支払能力に問題がある者への分割納入 [ 過年度未収金の推移 ] H20( 実績 ) 3,410 千円 ( 実績 ) 2,402 千円 H21( 実績 ) 2,780 千円 ( 実績 ) 2,220 千円 ( 実績 ) 2,491 千円 ( 実績 ) 1,988 千円 4ベットコントロール 取組内容及び進捗状況 退院支援 ( 患者 家族等へのカンファレンスなど ) 介護施設等との密接な連携 訪問診療など 2 経営指標に係る数値目標の設定 (1) 財務内容の改善に係る数値目標 1 経常収支比率経常的な経営活動から生ずる経常収益で経常費用を賄うことができているかを示す指標 107.8% 104.6% 103.8% 103.8% 104.8% 2 職員給与比率医業収益に対する職員給与費の割合 62.2% 66.6% 67.2% 67.4% 67.1% 3 病床利用率 病床数に対する延入院患者数の割合で病院の入院状況を示す指標 86.7% 79.8% 78.1% 80.0% 81.8% 3

4 医業収益対材料費比率医業収益に対する医薬品 診療材料費等の割合 14.9% 13.8% 13.6% 14.8% 12.5% 51 日平均患者数 1 日当たりの平均患者数 入 院 86.7 人 79.8 人 78.1 人 80.0 人 81.8 人 外 来 174.6 人 173.1 人 162.9 人 170.0 人 163.2 人 Ⅳ Ⅴ Ⅵ 公立病院の再編 ネットワーク化公立病院の再編 ネットワーク化の背景には 医師不足をはじめとする医療環境の厳しい現実を踏まえ 医師確保や医療機能等を個々の病院で対応するのではなく 医療圏 ( 能登中部医療圏 ) でネットワーク形成により地域医療の確保を図ることが根底にある 平成 23 年度に策定された石川県の 再編 ネットワーク化構想 を勘案のうえ 石川県医療計画推進委員会 及び 宝達志水町議会病院運営特別委員会 において検討 協議する 経営形態の見直し現在の経営形態は 地方公営企業法の一部適用団体で 地方公営企業法のうち財務規程のみ適用している 経営形態として考えられる選択肢としては 地方公営企業の全部適用 地方独立行政法人 指定管理者制度があるが 現行の一部適用を当面継続する 経営健全化計画 ( 改革プラン ) の評価と見直し計画の実施状況は 年 1 回点検 評価を行うこととなっている 具体的な方法は 経営健全化計画の進捗状況 目標が達成されなかった場合の要因 及び 今後の改革の進め方 等について点検しながら その妥当性を検証していきます これらに基づき 平成 26 年 11 月 11 日 町議会病院運営特別委員会 を開催し 平成 25 年度の経営健全化計画の点検 評価を受けました 本委員会での点検結果 おおむね目標値に達しており 平成 26 年度以降も 引き続き現状の経営健全化計画を推進すべきとの評価を得ました 4

別紙 ( 単位 : 千円 ) 科 目 ( 実績 ) 目標 決算 H26 H27 総収益 1,067,979 1,086,944 1,069,937 1,086,130 1,085,818 1 医業収益 960,147 979,766 963,215 979,766 979,766 (1) 入院収益 633,717 636,560 636,828 636,560 636,560 (2) 外来収益 250,012 267,206 247,334 267,206 267,206 (3) その他医業収益 76,418 76,000 79,053 76,000 76,000 うち他会計負担金 34,597 34,597 34,597 34,597 34,597 2 医業外収益 107,832 107,178 106,722 106,364 106,052 (1) 受取利息及び配当金 312 500 282 500 500 (2) 他会計負担金 100,152 100,328 99,536 99,514 99,202 (3) 国県補助金 448 150 199 150 150 (4) 患者外給食収益 1,985 1,700 1,946 1,700 1,700 (5) その他医業外収益 4,935 4,500 4,759 4,500 4,500 3 特別利益 0 0 0 0 0 (1) 過年度損益修正益 0 0 0 0 0 総費用 1,028,737 1,046,777 1,021,018 1,043,137 1,031,335 4 医業費用 1,009,887 1,026,323 999,436 1,023,219 1,011,943 (1) 給与費 645,214 660,000 646,114 660,000 660,000 (2) 材料費 130,900 145,000 120,749 145,000 145,000 (3) 経費 181,326 175,000 184,242 175,000 175,000 (4) 減価償却費 48,661 42,323 44,937 39,219 27,943 (5) 資産減耗費 713 1,000 771 1,000 1,000 (6) 研究研修費 3,073 3,000 2,623 3,000 3,000 5 医業外費用 18,849 20,454 21,582 19,918 19,392 (1) 支払利息 3,009 2,454 2,466 1,918 1,392 (2) 雑支出 15,840 18,000 19,116 18,000 18,000 6 特別損失 1 0 0 0 0 (1) 過年度損益修正損 1 0 0 0 0 (2) 固定資産除却損 0 0 0 0 0 当年度純利益 39,242 40,167 48,919 42,993 54,483 繰越利益剰余金 ( 累積欠損金 ) 26,123 55,429 75,042 98,422 152,905 7 資本的収入 44,782 104,314 109,925 46,059 2,531,234 (1) 企業債 12,000 67,500 36,000 21,000 2,246,000 (2) 一般会計繰入金 29,767 31,564 58,853 25,059 111,234 (3) 国保会計繰入金 2415 1,435 132,000 (4) 国県補助金 0 5,250 12937 0 42,000 (5) 寄付金 600 300 (6) その他 400 8 資本的支出 70,305 129,619 146,549 68,156 2,623,848 (1) 建設改良費 16,833 75,600 93,781 21,000 2,574,000 (2) 企業債償還金 51,912 51,499 51,488 45,596 49,848 (3) 長期貸付金 1,560 2,520 1,280 1,560 収支差引 25,523 25,305 36,624 22,097 92,614 現金預金残高 769,620 791,574 837,370 852,689 843,501 年延患者数 ( 人 ) 28,504 29,200 29,859 29,200 29,200 入院 1 日平均患者数 ( 人 ) 78.1 80.0 81.8 80.0 80.0 1 人 1 日当たり収益 ( 円 ) 22,233 21,800 21,328 21,800 21,800 年延患者数 ( 人 ) 44,155 46,070 44,217 46,070 46,070 業外 1 日平均患者数 ( 人 ) 162.9 170 163.2 170 170 務来概 1 人 1 日当たり収益 ( 円 ) 5,662 5,800 5,594 5,800 5,800 況一般会計繰入金 ( 千円 ) 164,516 166,489 192,986 159,170 245,033 経常収支比率 (%) 103.8 103.8 104.8 104.1 105.3 指数対医業収益給与費比率 (%) 67.2 67.4 67.1 67.4 67.4 対医業収益材料費比率 (%) 13.6 14.8 12.5 14.8 14.8 病床利用率 (%) 78.1 80.0 81.8 80.0 80.0 5