次期行財政改革プラン ( 仮称 ) の策定に向けて H 第 2 回行財政改革推進委員会 Ⅰ これまでの取組 Ⅱ 地方を取り巻く情勢 Ⅲ 中津市の行財政運営の課題 Ⅳ 基本方針と基本目標

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施策の体系 本目標3 地域力と行政の連携がつくる人と地球に優しいまち179

目 次 1. 作成の目的 P2 2. 推計方法 P2 3. 歳入の推移 P4 4. 歳出の推移 P5 5. 歳入歳出の比較 P6 6. 基金の状況 P7 7. 地方債残高の状況 P8 8. 経常収支比率の状況 P9 9. 実質公債費比率の状況 P まとめ P11-1 -

第4次日田市行政改革に向けての方針

目 次 1 章策定の趣旨 1 1 これまで経緯 1 2 さらなる行財政改革の必要性 1 2 章行財政改革の基本的な考え方 2 1 推進期間 2 2 基本方針 2 3 重点項目 2 (1) 事務 事業の効率化の推進 3 (2) 定員管理の適正化及び人材育成の推進 4 (3) 民間活力の活用 4 (4)

スライド 1

P10 第 2 章主要指標の見通し 第 2 章主要指標の見通し 1 人口 世帯 1 人口 世帯 (1) 人口 (1) 人口 平成 32 年 (2020 年 ) までの人口を 国勢調査 ( 平成 7 年 ~22 年 ) による男女各歳人口をもとにコーホー 平成 32 年 (2020 年 ) までの人口

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報告事項     平成14年度市町村の決算概要について

中津市行政サービス適正化プラン

2014(平成26)年度 予算編成方針について

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2007財政健全化判断比率を公表いたします

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1. 財政状況の年度推移 ( 一般会計 ) (1) 決算概況 ( 単位 : 億円 ) グラフの解説 一般会計の歳入 歳出の規模は増加傾向にあり 平成 27 年度の決算規模は 歳入 歳出ともに過去最大規模となっています 実質収支は 黒字を継続しており 27 年度は約 49 億円 前年度と比べると約 1

H28秋_24地方税財源

健全化比率及び資金不足比率の状況について 地方公共団体の財政の健全化に関する法律 により 藤枝市の健全化判断比率及び資金不足比率につい て 以下のとおり算定しました これは 平成 19 年 6 月に公布された上記法律に基づき 毎年度 監査委 員の審査に付した上で 議会に報告及び公表するものです 本市

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市町村における住民自治や住民参加、協働に関する取組状況調査

平成 30 年 (2018 年 )9 月 20 日 財政局 平成 29 年度決算に基づく健全化判断比率等の状況について 地方公共団体の財政の健全化に関する法律 に基づき 平成 29 年度決算に基づく健全化判断比率及び資金不足比率を算定いたしましたのでお知らせします 健全化判断比率については すべての

平成 28 年度予算編成方針 我が国の経済は 景気は引き続き緩やかな回復基調を維持しているが その影響が地方経済にまで十分に行き渡っているとは言えず 我々地方の行財政運営の基本となる税等一般財源を確保するためには 臨時財政対策債に頼らざるを得ない状況が続くものと考える また 税制改正も予測されること

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三沢市行政経営推進プラン

Taro-★【2月Ver】01~05. ⑲計

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平成 27 年度高浜町の健全化判断比率及び資金不足比率 地方公共団体の財政の健全化に関する法律 が平成 21 年 4 月から全面施行され この法律により地方公共団体は 4 つの健全化判断比率 ( 実質赤字比率 連結実質赤字比率 実質公債費比率 将来負担比率 ) と公営企業ごとの資金不足比率を議会に報

下呂市は今後 市税の減収や地方交付税特例措置 の終了を見据え 大幅に支出をカットし 身の 丈に合った市政運営をしていかなければ なりません 広報紙 11月号参照 今月は支出をどう見直していく のか 予算規模縮減に向け たお話です 3 と 年度 は 前 下呂市の財政の弾力性を示す経 進む財政の硬直化

浜田市事務事業の外部化 ( 民間委託等 ) に関する指針 の 策定について 平成 25 年 5 月浜田市行財政改革推進本部 浜田市では 平成 17 年 10 月に市町村合併を行い 平成 18 年 2 月に 浜田市行財政改革大綱 を策定して 平成 22 年度までの 5 年間で改革に取り組んできました

資料 5 公共施設更新コスト試算 1 試算ケース ケース1: 旧耐震基準のうち 築 60 年以上は建替え それ以外は大規模改修 新耐震基準は老朽箇所修繕 耐用年数を 60 年と想定した場合 旧耐震基準の施設のうち 築 60 年以上の施設は 築 60 年が経過した施設から建替える 建替え対象以外の旧耐

瑞穂市行政改革大綱

その 1 の財政状況は? 平成 28 年度一般会計決算からの財政状況を説明します 1 平成 28 年度の主なお金の使い道は? その他の経費 212 億 93 万円 扶助費 82 億 3,606 万円 16.7% 43.0% 義務的経費 219 億 7,332 万円 人件費 44.5% 79 億 8,

4 合併を選択した理由 合併を選択した理由は 直面する財政危機への対応よりも 将来に向けた行政体制の充実 強化や行政サービスの維持 向上 合併を選択した理由 地方分権時代にふさわしい基礎自治体としての行政体制の充実 強化を図るため 20 市町村 効率的 効果的な行財政運営により 行政サービスを維持

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1 北九州市 実質公債費比率の状況と推移 11.4% 10.8% 実質公債費比率 平成 21 年度 9.9% 平成 22 年度 11.7% 平成 23 年度 11.4% 平成 24 年度 10.8% 平成 25 年度 10.5% 実質公債費比率は その地方公共団体の一般会計等が負担する元利償還金等の

1 北九州市 実質公債費比率の状況と推移 11.8% 12.6% 実質公債費比率 平成 24 年度 10.8% 平成 25 年度 10.5% 平成 26 年度 11.8% 平成 27 年度 12.6% 平成 28 年度 13.7% 実質公債費比率は その地方公共団体の一般会計等が負担する元利償還金等

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~ わかりやすい決算報告をめざして ~ 市ではさまざまな事業を行っています どのような事業を行うのか 資金調達はどうするか どのように支出するかを 歳入 歳出 という形でお金で表し とりまとめた計画が 予算書 です その予算に沿って事業を行った一年間の結果を報告したものが 決算書 です 決算書 には

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スライド 1

29 那珂川町 実質公債費比率の状況と推移 4.6% 4.0% 実質公債費比率 平成 23 年度 5.6% 平成 24 年度 5.1% 平成 25 年度 4.6% 平成 26 年度 4.0% 平成 27 年度 3.6% 実質公債費比率は その地方公共団体の一般会計等が負担する元利償還金等の額を その

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15 小郡市 13.9% 13.5% 比較する財政の規模 ( 分母 ) の内訳について 計算式 : 標準財政規模 (c) - 算入公債費等の額 (b) 標準財政規模 (c) の内訳 ( 単位 : 千円 %) H22 決算 H23 決算 H24 決算 H25 決算 標準税収入額等 7,265,856

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田川市水道事業会計

第2次

⑴ 練馬区の予算規模はどのくらいですか? どんなことに予算が多く使われているのですか? 平成 27 年度の予算規模は約 2,500 億円で 児童 高齢者 障害者 生活困窮者などを支援するための経費の割合が増えています 平成 27 年度における予算額は約 2,500 億円で前年度より約 55 億円増加

豊洲移転時の収支試算の条件とパターン 収支試算の条件 平成 29 年度予算をベースとして推計 一般会計繰入金の対象範囲や水準は 据え置き 改修経費を 5 億円 / 年とした上で 5 年毎に 5 億円 / 年ずつ増加するものと仮定して試算 変更点 売上高割使用料は 5 年毎に 3% ずつ減少するものと

第7次プラン実績の概要

47 大木町 実質赤字比率及び連結実質赤字比率の状況と推移 22.96% 実質赤字比率は 地方公共団体の一般会計等を対象とした実質赤字額の標準財政規模に対する比率で 福祉 教育等を 行う地方公共団体の一般会計等の赤字の程度を指標化し 財政運営の悪化の度合いを示す指標ともいえます 連結実質赤字比率は

平成 25 年 4 月 30 日 補助金のあり方に関するガイドライン 函館市 平成 25 年 4 月

庁議案件No

歳入総額 区分 平成 年度の財政フレーム ( 単位 : 百万円 ) 30 年度 31 年度 合計 構成比 構成比 構成比 263, % 265, % 529, % 一般財源特別区税特別区交付金その他特定財源国 都支出金繰入金特別区債 167

貝監第  号

総務部 企画財政課

財 政 の 現 状

一次評価 担当課による自己評価 必要性 効率性 有効性 市民や社会のニーズを的確に捉えた事業か 民間事業者や市民が自ら実施することのできない事業か 目的 目標の達成手段として適切で 優先度の高い事業か 受益者との負担関係やは妥当な水準か 他の手段や方法とのコスト比較は十分行われているか コスト削減や


中期行動計画成24 年度の具体的な行動計画成24 年度の取組結果18 ( 財 ) 札幌勤労者職業福祉センター [ 所管課 : 経 ) 雇用推進課 ] 1 団体目標 新方針重点取組目標 18 ( 財 ) 札幌勤労者職業福祉センター 1 団体の廃止 新公益法人制度への対応平成 28 年度までは 施設の用

公益財団法人和歌山市文化スポーツ振興財団 ( 財団法人和歌山市都市整備公社から名称変更 ) 経営健全化 ( 自立化推進 ) 計画 ( 平成 22 年度 ~ 平成 25 年度 ) 取組結果報告 取組結果報告における各取組の最終進捗結果の説明区分基準 A ほぼ予定どおり 若しくは予定以上に進んだ B 取

美里町行政改革大綱(仮称)(中間報告案)

さぬき市普通会計決算状況 普通会計決算状況及び財政指標等 1P 普通会計歳入決算状況 普通会計歳出決算状況 主な一般財源の推移 ( 市税及び地方交付税 ) 普通建設事業費と義務的経費の推移 基金 市債及び元利償還金等の状況 2P 3P 4P 5P 6~8P

西条市行政改革大綱

Ⅸ 財政健全化の取り組み 1 財政健全化の取り組みの状況 平成 28 年度行革効果額 歳入対策 歳出抑制 約 4.4 億円 約 2.4 億円 合計約 6.8 億円 平成 28 年度は 第 4 次東村山市行財政改革大綱第 3 次実行プログラム ( 平成 2 8 年度 ~30 年度 ) の初年度として

0-1表紙


54 赤村 実質赤字比率及び連結実質赤字比率の状況と推移 1.59% 実質赤字比率は 地方公共団体の一般会計等を対象とした実質赤字額の標準財政規模に対する比率で 福祉 教育等を 行う地方公共団体の一般会計等の赤字の程度を指標化し 財政運営の悪化の度合いを示す指標ともいえます 連結実質赤字比率は 地方

資料4-4 新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方と今後の推進方策について 審議のまとめ(参考資料)

新規文書1

14 中間市 実質赤字比率及び連結実質赤字比率の状況と推移 7.65% 実質赤字比率は 地方公共団体の一般会計等を対象とした実質赤字額の標準財政規模に対する比率で 福祉 教育等を 行う地方公共団体の一般会計等の赤字の程度を指標化し 財政運営の悪化の度合いを示す指標ともいえます 連結実質赤字比率は 地

57 みやこ町 実質赤字比率及び連結実質赤字比率の状況と推移 9.49% 実質赤字比率は 地方公共団体の一般会計等を対象とした実質赤字額の標準財政規模に対する比率で 福祉 教育等を 行う地方公共団体の一般会計等の赤字の程度を指標化し 財政運営の悪化の度合いを示す指標ともいえます 連結実質赤字比率は

4-(1)-ウ①

16 筑紫野市 22.91% 実質赤字比率及び連結実質赤字比率の状況と推移 実質赤字比率は 地方公共団体の一般会計等を対象とした実質赤字額の標準財政規模に対する比率で 福祉 教育等を 行う地方公共団体の一般会計等の赤字の程度を指標化し 財政運営の悪化の度合いを示す指標ともいえます 連結実質赤字比率は

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めざしたい将来像 市民ニーズに弾力的に応えられる活力に満ちた松戸市となるために 発展性のある健全な財政運営を実現します そのために 将来を見越して 社会資源の有効活用を図りつつ 柔軟かつ大胆な発想で歳入 歳出とも不断の見直しを行います 指標 21 年度 22 年度 2 年度 27 年度現状値 2 年

1. 行政運営の改革 町の現況と課題 厳しい財政事情や町民ニーズの複雑 多様化が進むなか 限られた行政経営資源 ( 人材 財源 情報 ) のもとで 町民が満足できるサービスを効率的 効果的に提供していくことが求められています 本町では 第 5 次松伏町行政改革大綱 に基づき協働によるまちづくりや 暮

総括的事項について 推進プラン全体に関するもの (2 件 ) 1 行政改革の推進プランであるにもかかわらず コスト削減に関する推進項目やプログラムが少ないのではないか 本市では 過去数次にわたる行政改革のプラン実施において 取り組む必要があると考えられる取組については 可能な限り取り組んできたところ

平成 28 年度決算に係る健全化判断比率及び資金不足比率に関する審査意見書 春日井市監査委員

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概算要求基準等の推移

1) 3 層構造による進捗管理の仕組みを理解しているか 持続可能な開発に向けた意欲目標としての 17 のゴール より具体的な行動目標としての 169 のターゲット 達成度を計測する評価するインディケーターに基づく進捗管理 2) 目標の設定と管理 優先的に取り組む目標( マテリアリティ ) の設定のプ

四国中央市住宅マスタープラン 概要版 平成 30 年 3 月四国中央市 Since

2 主な歳入 ( 総合予算編成団体 ) 地方税は, 市町村民税の増加により10.2% の増 ( 地財計画では+15.7%) となっている 地方譲与税は, 所得譲与税の廃止により55.7% の減 ( 地財計画では 81. 0%) となっている 地方交付税は, 税収の伸び等により6.4% の減 ( 地財

評価項目 評価ポイント 所管部局コメント 評価 国際交流に関する情報の収集及び提供事業国際交流活動への住民の参加促進事業国際理解推進事業在住外国人に対する相談事業在住外国人に対する支援事業 安定 確実な施設運営管理 公正公平な施設使用許可や地域に出向いた活動に取り組むなど新たな利用者の増加に努め 利

市税収入額(人口推移)

目 次 1 実施方針 1 2 収支不足への対応 2 3 改革のテーマと目標 2 4 重点項目 3 (1) 事務事業の見直し (2) 施設運営の見直し (3) 人件費の削減 (4) 受益者負担の適正化と収入確保の工夫 5 重点項目ごとの主な取組と目標効果額 4 (1) 重点項目ごとの主な取組 (2)

試算の前提条件 2018( 平成 30) 年度当初予算を基本に 収支等に大きく影響のあるもの (2018 年度の新規 拡充事業など ) や 2017 年度補正予算等による影響を反映 市税を 中長期の経済財政に関する試算 (2018 年 1 月内閣府 ) で示されたベースラインケースの指標により試算し

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平成 29 年度以降導入を検討するもの トップランナー方式の導入について 2 検討対象業務 基準財政需要額の算定項目都道府県分市町村分 図書館管理 その他の教育費 その他の教育費 博物館管理 その他の教育費 - 公民館管理 - その他の教育費 児童館 児童遊園管理 - 社会福祉費 青少年教育施設管理

1. はじめに 本格的な地方分権の時代を迎え 市民に最も身近な地方自治体は 市民ニーズに応じた政策を自ら意志決定し それを自己責任の下に実行することがこれまで以上に求められており 地方自治体の果たすべき役割や地方自治体に寄せられる期待は ますます大きくなっています このような市民からの期待に応えるた

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平成 28 年度決算に基づく福井市健全化 判断比率及び資金不足比率審査意見書 福井市監査委員

2. 歳入の状況 ( 単位 : 億円 ) 1,8 1,6 1,4 1, 1, 1, 市債 国庫 県支出金 地方交付税 地方譲与税 交付金 市税以外の自主財源 市税 自主財源総額 比率 1,384 1,525 1,529 1,539 1, ,564

地方創生応援税制 ( 企業版ふるさと納税 ) の運用改善 ( 別紙 1) 平成 31 年度税制改正 企業版ふるさと納税の一層の活用促進を図るため 企業や地方公共団体からの意見等を踏まえ 徹底した運用改善を実施する 地方創生関係交付金と併用する地方公共団体へのインセンティブ付与 地方創生関係交付金の対

第 3 章 前期基本計画 第 節 14 これまでの行財政改革では 組織経営の視点を持った機能的で効率的な市役所 をテーマに 職員数や 人件費の削減 各種手当の見直し等に取り組み 効果を上げてきたところです しかしながら 社会情勢が急激に 職員数と総人件費の推移 変化する中 多様化する住民ニーズ職員給

2 決算収支 実質収支は 59 億 63 百万円の黒字で 11 年連続で全団体黒字となった 単収支は 9 億 92 百万円の黒字となった また 赤字団体は35 団体中 15 団体となり 前と比べて8 団体減少した 実質単収支は 189 億 82 百万円の赤字となり 前と比べて41 億 47 百万円赤

Transcription:

次期行財政改革プラン ( 仮称 ) の策定に向けて H28.11.28 第 2 回行財政改革推進委員会 Ⅰ これまでの取組 Ⅱ 地方を取り巻く情勢 Ⅲ 中津市の行財政運営の課題 Ⅳ 基本方針と基本目標

Ⅰ. これまでの取組 平成 17 年 3 月の市町村合併により 新しい中津市が誕生し 合併から当分の間は 地方交付税算定替や 合併特例債など 合併の特例による財政支援措置があります しかしながら新たな市を運営していくには 整理すべき課題は多く これから健全財政を推し進めていくには 早急に行財政改革に取り組む必要があることから 下記の計画に取り組んできました 〇中津市行財政改革緊急 2 ヶ年計画を ( 平成 17~18 年度 ) 〇中津市行財政改革 5 ヶ年計画 2 ああ ( 平成 19~23 年度 ) 〇第 2 期中津市行財政改革 5 ヶ年計画 ( 平成 24~28 年度 ) 取組による成果 1. 総人件費の抑制 職員数 : 823 人 (H17) 695 人 (H27) 128 人削減 ( 市民病院職員 消防職員は除く ) 職員給 :65.6 億円 (H17) 56.3 億円 (H27) 9.4 億円削減 2. 財政調整基金の適正額の確保 H27 年度末 35 億円確保 ( 適正額は 標準財政規模の 10~15% とされている 中津市では 24~36 億円 ) 3. 財政健全化指数 実質公債費比率 (H27) 5.50%( 市の収入に対する負債返済の割合を示す数字 早期健全化基準は 25.0%) 将来負担比率 (H27) 32.2%( 現在 市が抱えている負債の大きさを表す数字 早期健全化基準は 350%) 1

Ⅱ. 地方を取り巻く情勢 人口減少 少子高齢化社会の進行 国立社会保障 人口問題研究所 日本の将来推計人口 によると 2013 年 (H25 年 ) の日本の総人口が 1 億 2,730 万人であるが 44 年後の 2060 年には 約 8,700 万人まで減少すると見込まれている 1995 年 (H7 年 ) に年少人口と老年人口が逆転し 今後も差が広がり少子高齢化社会の進行が見込まれる 人口減少 少子高齢化社会の進行は 税収減及び社会保障費増大につながり 大きな財政負担となる見込み 中津市の人口推移 年度 2010(H22) 2020(4 年後 ) 2030(14 年後 ) 2040(24 年後 ) 2050(34 年後 ) 2060(44 年後 ) 人口 84,312 人 82,157 人 79,376 人 76,463 人 73,530 人 70,695 人 ( 対 H22 年 ) - 2,155 人 4,936 人 7,849 人 10,782 人 13,617 人 国立社会保障 人口問題研究所推計を基に 中津市版まち ひと しごと創生総合戦略 の施策成果が発揮された場合の人口 経済財政運営と改革の基本方針 政府は 経済 財政一体改革 により 国 地方を合わせた基礎的財政収支の黒字化を 2020 年 (4 年後 ) に達成するとしており 地方においても国の歳出改革の取組みと基調を合わせ取組むものとしている 地方の取組みとして地方行財政改革を進め 地方の活性化を頑張る地方を支援できるよう 歳出改革 効率化及び歳入改革などの行財政改革 人口減少対策等の取組の成果を一層反映させる観点から地方交付税制度の改革を行う としている 経済財政運営と改革の基本方針 2016 に示された行財政改革の主な取組 〇窓口業務の適正な民間委託等の推進 ( アウトソーシング ) 〇自治体クラウド等のICT 化 業務改革〇地方交付税制度改革〇公共施設等総合管理計画の策定及び着実な実行等 2

Ⅲ. 中津市の行財政運営の課題 市町村合併して 10 年が経過し 平成 27 年度以降 普通交付税が段階的に減額され 平成 32 年度 には約 7 億 2 千万円の減額 ( 対 H26) が想定される なお 普通交付税は市の歳入の 1/4 を占め ている 合併特例期間の終了 市町村合併後 建設事業の財源として合併特例債や旧下毛地区では過疎債を発行して実施してきま した しかしながら 合併特例債の発行は平成 31 年度まで 過疎債の発行は平成 32 年度までと なっている 合併特例債及び過疎債は元利償還金の 70% が交付税に算入される 扶助費の増 保育需要の増大による保育所等運営費補助の増加や子ども医療費及び高齢化の進行に伴う医療費 の増が今後も予想される H17 年と H27 年を比較すると約 32 億 7 千万円の増 (56% 増 ) となっ ている 公共施設の老朽化 4 月に発行した 公共施設白書 では これからの公共施設の老朽化対策に平均 21 億円と推測さ れ 直近 5 ヶ年の公共施設の更新 改修に要した費用の平均と比較すると 約 1.7 倍 (8 億円の増 ) と試算される 公共施設等総合管理計画の策定 長期的な視点をもって 公共施設等の最適な配置 更新 統廃合 長寿命化などを計画的行うことで 財政負担を軽減 平準化し地域社会の状況に合ったまちづくりを進 めるため H29 年 3 月完成に向けて作成中 3

Ⅳ. 基本方針と基本目標 人口減少 少子高齢化社会の進行や 国の 経済財政運営と改革の基本方針 への同調など 地方を取り巻く情勢は厳しくなっており また 本市においても 合併特例期間の終了や公共施設の老朽化問題など多くの課題を抱えております そのため 時代に即した真に必要な行政サービスを選択し 事務事業のスリム コンパクト化を図る 選択と集中 の視点に立った行財政改革が必要です また 第 5 次中津市総合計画 では 安心づくり 元気づくり 未来づくり を柱として 暮らし満足 1のまち中津 の実現に向けた様々な政策が計画され 実行される予定です その政策実現のためには 行財政改革の実行による安定した財政運営 強い行政基盤の確立が必要となります よって 本計画を 暮らし満足 1のまち中津 実現への 礎 と位置付け 以下の基本方針の行財政改革に取り組み 目標を設定します 基本方針 1 効率的で質の高い公共サービスの展開 限られた財源や資源を最大限に活用し 社会経済環境の変化に対応した的確で質の高い公共サービスを提供します 2 持続可能な財政基盤の確立 中長期的な視野に立って 歳出の抑制 歳入の確保に取り組むとともに 適正な財政運営を行い 将来にわたって持続可 能な財政基盤の確立を図ります 3 行政課題への対応力の向上 時代の変化に対応でき 選択と集中 の視点に立った組織のスリム コンパクト化を図ります また 高度化 多様化す る市民ニーズに対応できる人材の育成を行います 4

4 協働 連携によるまちづくりの推進 まちづくりの主役は市民 であることを基本に まちづくりに参画しやすい環境づくりを図りながら 市民と行政それぞれの役割と責任を分担しつつ 市民と行政が一体となって地域の公共的課題に対応する協働 連携によるまちづくりを推進します 基本目標 1 財政調整基金 25 億円確保財政調整基金はいわゆる市の 貯金 です 災害発生時など緊急時への備えにもなっております 一般的に標準財政規模 ( 中津市は250 億円程度 ) の10%~15% の確保が標準的と言われています よって 財政調整基金は25 億円程度の確保は必要です 2 平成 33 年度までに市債残高を 400 億円以下に抑制 今後 合併特例債 過疎債が発行できなくなり 後年度の元利償還金の財政負担が大きくなることから 市債発行の抑制 が必要です 現在 ( 平成 27 年度末 ) の起債残高約 448 億円を約 10% 減の 400 億円以下に抑制します 3 政策市役所への脱皮 絶えず市民サービスの向上を目指し 職員一人ひとりが政策課題に積極的に立ち向かっていくことで 総合計画における 将来の都市像 暮らし満足 1 のまち中津 の実現を目指した様々な施策を実現する 政策市役所 へと脱皮します 5

別紙取組事項 基本方針 : 1 効率的で質の高い公共サービスの展開 取組項目 : 1 公共施設の見直し 今後 公共施設等の老朽化が一層進行していくことから 平成 29 年 3 月策定予定の 中津市公共施設等総合管理計画 に基づき 社会情勢の変化や利用状況を勘案した上で 施設の廃止や統合及び複合化等により保有施設の総量を削減し 財政負担の軽減 平準化を図ります 取組項目 : 2 外郭団体 ( 三セク ) の経営改善 団体の運営状況を適切に把握し 必要に応じて指導監督を行うなど 指定管理者制度を含め運営体系や組織の見直しに取り組みます 取組項目 : 3 指定管理者制度 PFI PPP の導入 政府 : 骨太の方針 これまで 市民サービスの向上 事務の効率化及び経費の節減などの観点から 民間が実施することが効果的と認められる事業については 積極的に指定管理者制度を推進してきました 引き続き 導入可能な施設の検討及び推進を図ります また 指定管理者制度を導入している施設については 引き続き 外部評価や利用者満足度調査に基づき 利用者の視点に立った管理運営の充実を図り 一層のサービス向上に努めます 取組項目 : 4 窓口業務の民営化 政府 : 骨太の方針 国の 経済財政運営と改革の基本方針 2015 に基づき 市民サービスに直結する窓口業務について 別々の窓口で行っている事務手続きフローを見直し ワンストップサービスの導入を図ります また 民間企業の導入を検討し 住民の利便性向上に繋がる業務改革に取り組みます 1 2 3 4 5 6 要素項目公共施設等総合管理計画の推進施設のあり方の見直し要素項目外郭団体 ( 三セク ) の経営改善要素項目指定管理者制度の導入 PFI PPPの導入要素項目窓口業務改革 6

取組項目 : 5 事務のアウトソーシング 政府 : 骨太の方針 事務の効率化に直結する庶務業務等の内部作業について 民間企業の導入を検討し 業務効率改善に繋がる業務改革に取り組みます 取組項目 : 6 近隣自治体との広域化 共同化 政府 : 骨太の方針 近隣自治体に共通する行政課題について 複数の市町村での問題解決に向けた取り組みが効率的 効果的であることから 九州周防灘地域定住自立圏共生ビジョン に基づき 広域的な問題解決に取り組みます 取組項目 : 7 地方行財政の見える化 政府 : 骨太の方針 行政経費やストック情報などの行政情報を積極的に発信する 見える化 を図り 情報開示に努めます 取組項目 : 8 自治体クラウド等の ICT 化業務改革 政府 : 骨太の方針 複数の地方公共団体の情報システムの集約と共同利用を進めることにより 経費の削減及び住民サービスの向上等を図るため 自治体クラウドの活用を検討します また I CT の活用を推進し 窓口サービス改革と内部事務改革を図ります 7 8 9 10 11 12 13 要素項目事務のアウトソーシング要素項目要素項目決算等の 見える化 ストック情報の 見える化 要素項目自治体クラウドの検討電子手続き等の拡充ホームページの改善 7

基本方針 : 2 持続可能な財政基盤の確立 取組項目 : 1 市税等の確保 農林水産業の振興や積極的な企業誘致活動により 経済を活性化させ 税収入等の増加を図ります また 納付手段の多様化や徴収強化に取り組み 収納率の向上に努めます 取組項目 : 2 使用料の見直し 使用料について 運営に対する公平性 公正性を確保するために 各施設区分における応分の負担についての適正な基準を設定し それを基に使用料の見直しを行います 循環型社会推進に向けた施策の充実やごみの減量対策を考慮し ごみ袋の有料化を再度検討します 取組項目 : 3 基金の見直し 基金の積極的な活用や緊急的な支出に備える基金について適正規模を勘案した積立を行います また 現有基金について 個別に基金そのものの意義を再度検討し 現在の行政目的 課題に整合していないと判断される基金については 目的の変更若しくは廃止等も含め見直しを行います 取組項目 : 4 資産運用の効率化 未利用資産の売却や有効活用 施設のネーミングライツや広告収入の拡大等により 自主財源の確保を行います 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 要素項目納付手段の多様化収納率の向上要素項目使用料の見直しごみ袋の有料化の検討要素項目基金の積極的な活用基金の見直し基金の適正規模確保要素項目未利用資産の売却や有効活用広告料収入の拡大ネーミングライツの拡大確実かつ効率的な公金運用 8

取組項目 : 5 ふるさと納税 ふるさと納税 に関して メディア媒体やインターネット等を活用し PR を充実させ 寄附者の増加を図ります さらに 企業版ふるさと納税 の活用を図ります 取組項目 : 6 事務事業の見直し 中津市総合計画の新たな目標達成に向け 限られた財源の中で効率的な事業を実施するために 事業の選択と集中の徹底を図り 不要な支出を抑制し 経費の縮減を図ります 取組項目 : 7 新たな予算要求基準の導入 予算編成において 事業の廃止状況に応じて新規事業を要求できる仕組みを新たに設けます また 第 5 次中津市総合計画 の実現枠を設定し 職員提案等による創意工夫された事業の創出を図ります 取組項目 : 8 人件費の削減 これまでの行財政改革で 職員数の削減や給与制度の見直しなど総人件費の抑制に努めてきましたが 行財政を取り巻く環境の変化により ますます厳しさを増す財政状況の中 限られた財源の範囲内で高度化 多様化する行政需要に対応できるよう 引き続き 総人件費の抑制に努めます 取組項目 : 9 需用費の節減 需要費については これまでの行財政改革でも経費節減に努めてきました 引き続き 消耗品費や光熱水費等を中心に職員の意識改革を含め 節減に努めます 25 26 27 28 29 30 31 32 33 要素項目ふるさと納税の推進要素項目サマーレビューの実施予算の適切な執行要素項目 第 5 次中津市総合計画 実現枠の創出要素項目総人件費の抑制職員給与の適正化任期付 嘱託職員 臨時職員のあり方要素項目事務的経費の節減公共施設等のランニングコストの削減 9

取組項目 : 10 補助金の見直し 補助金については 市単独補助金を中心に交付目的 必要性 交付先 使途 交付額を明らかにした上で ゼロベースから見直しに取り組み 適正化を図ります 取組項目 : 11 施設維持管理費の削減 公共施設等総合管理計画 に則り 廃止や統合及び複合化等による施設総面積の縮減 指定管理者制度や PFI PPP 制度の導入による管理費の縮減を図ります 取組項目 : 12 市債残高の抑制 今後 合併特例期間の終了に伴う普通交付税の減額により 厳しい財政運営を強いられることが予想され 義務的経費である元利償還金の逓減は必須となります また 交付税算入率の高い合併特例債 過疎債の発行期限が到来するため 市債の発行を抑制し 財政調整基金の残高を勘案しながら予算編成を行います 元利償還金 ( 公債費 ) の負担の比率となる 実質公債費比率及び将来負担比率が極度に悪化することのないよう 市債発行の抑制及び市債現在高の抑制を図ります 34 35 36 37 38 指定管理者制度 PFI PPP 制度の導入 市債残高の抑制 要素項目 運営補助金の見直し 事業補助金の見直し 要素項目 公共施設等総合管理計画の推進 要素項目 39 多様な資金調達 取組項目 : 13 特別会計の見直し 経営の観点からの収支の改善を図り 一般会計からの繰出金を低減させます 40 要素項目 特別会計の見直し 10

基本方針 : 3 行政課題への対応力の向上 取組項目 : 1 職員数の適正化 これまで 職員定数管理をはじめとした総人件費の抑制の取り組みで 職員数は減少してきました 限られた人員で持続可能で質の高いサービスを提供できるように 業務量を把握し 引き続き 適正化人員配置に取り組みます 取組項目 : 2 組織 機構の見直し 第 5 次総合計画 の実行を確実に下支えするため 支所のあり方も含め 事業の重点化に応じた簡素で効率的な組織 機構の構築を検討します また 業務の外部委託や指定管理者制度などアウトソーシングを推し進め 組織のスリム コンパクト化を図ります 取組項目 : 3 人材の育成 高度化 多様化する市民ニーズに対して柔軟かつ的確に対応するため 職員採用試験や職員研修等の人材育成などを見直し 職員の資質向上と意識改革を図ります 基本方針 : 4 協働 連携によるまちづくりの推進 取組項目 : 1 市民協働 参画の推進 相互理解と信頼の中で 市民と行政それぞれの役割と責任を分担しつつ パートナーとして ともにまちづくりを担っていける市民参画による協働 共創のまちづくりを推進し 市民との情報共有やまちづくりに参画しやすい環境づくりを図ります 取組項目 : 2 自治会 NPO 団体等の自立促進 情報提供や活動 設立にかかる支援などを充実させ 連携を図ることで NPO 団体やボランティア団体の活動を推進し より一層の市民と協働のまちづくりの推進を図ります 41 42 43 44 45 46 47 48 49 要素項目計画的な職員採用要素項目組織のスリム コンパクト化業務委託の推進要素項目職員採用の方法の検討職員研修による人材育成要素項目情報の発信と市民意見の収集市民による行政参加要素項目 NPO 団体等の設立 育成 活動支援自治会 市民団体との連携 11