インド知的財産ニュースレター第 号 インド知的財産ニュースレター 第 号 2016 年 5 月 18 日 特許規則 2016 年改正 発行者株式会社サンガム IP 東京都千代田区永田町 アイオス永田町 415

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作成日 :2006 年 10 月 1 日 世界知的所有権機関 World Intellectual Property Organization (WIPO) 所在地 :34 chemin des Colombettes, 1211 GENEVE 20, Switzerland Tel : (41 2

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業務説明書 Lv1 Lv2 機能構成図 業務名 (Lv0) 資料番号版数日付国税関係業務 1 作成更新 Lv3 Lv4 Lv5 作成者 計画 連絡 報告 税務統計 納税者に関する情報収集 納税者基礎情報の整理 申告書用紙等の発送

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2.1 提供方法 提供形態 登録されたサービス利用者に発行される ID パスワードによりアクセス できるダウンロードサイトから オンラインで提供される 提供周期 新規発生分 / 更新処理分のデータは 日次及び週次で提供される ただし 週次データにおいて期間内に更新又は削除が複

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作成日 :2012 年 1 月 5 日 ルーマニア 特許庁の所在地 : State Office for Inventions and Trademarks Office de l Etat pour les Inventions et les Marques B. P. 52, Buc

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特許規則 2016 年改正 バパット ヴィニット 1 始めにインド特許庁は 2016 年 5 月 16 日付で特許規則 2016 年改正を特許庁のウェブページ 2 で公開しました 特許規則 2016 年改正は その公開日 すなわち 2016 年 5 月 16 日 から適用されます 以下に 特許規則 2016 年改正の主な内容について説明します 経緯インド特許庁は 2015 年 10 月 29 日付で特許規則改正のドラフトを公開し 3 パブリックコメントを募集しました パブリックコメントの受付期限は 11 月 29 日でした その後 11 月 30 日の通知により この受付期限が 12 月 11 日まで延期されました 12 月 8 日に 今回の改正について ムンバイ特許庁で特許庁側 ( 新任の特許庁長官 Om Prakash Gupta 氏参加 ) と外部利害関係者のミーティング ( 意見交換会 ) が行われました 外部利害関係者として多くの弁理士 弁護士が出席しました ミーティングでは意見交換が行われ その内容に対して外部利害関係者が文書で見解を提出することになりました この特許規則改正のドラフトでは アクセプタンス期間の短縮 早期審査制度の導入 審査請求が行われた出願で審査開始前に出願取下を行った場合の審査請求料金一部払い戻し制度 などが盛り込まれていました 特許規則 2016 年改正における主な改正点 1 株式会社サンガム IP 東京 日本 インド国登録特許弁理士 2 http://ipindia.nic.in/ipacts_rules/patent_(amendment)rules_2016_16may2016.pdf 3 http://ipindia.nic.in/ipacts_rules/patentrules_2015_e_29october2015.pdf 2

改正規則改正内容解説 1 規則 2 定義 の改正規則 2(fb) 2 規則 5 送達の宛先 の改正 スタート アップ企業 (startup) を定義するが挿入されました スタート アップ企業としては 以下のすべての条件を満たす企業が該当します i) 創立してから 5 年未満 ii) 一年度の売上高が 2 億 5000 万インドルピー ( 約 4 億円 ) を超えていないこと iii) 技術革新 開発 展開に向けて取り組んでいるまたは知的財産や技術を駆使した新製品 プロセス又はサービスを商品化していることスタート アップ企業は様式 28(FORM 28) を提出することになります なお インド会社法に基づいて登録されている必要があります ( 規則 2(fb) Explanation 2) 送達の宛先 (Address for Service) として 住所と電子メールアドレス を特許庁に知らせることが必要になりました 改正前は 住所 (postal address) のみ知らせることが必要でした 現地代理人は携帯の電話番号を特許庁に知らせることが必要になりました 3 規則 6 書類の配達および送達 の改正規則 6(1) 宅配便 (courier) という単語が削除されました すなわち 特許庁に書類を送付する場合には 宅配便以外の 例えば 手渡し 郵便 書留便 速達便を用いることができます 外国の企業はスタート アップ企業になりえませんので スタート アップ企業に用意されている早期審査制度は外国企業は利用できません これからは書類の提出や受理には主に電子メールが用いられます 電子メールによる書類の提出以外の方法 例えば郵送 での書類の提出は不可になりました

規則 6(3) 規則 6(4) 規則 6(6) 4 規則 7 手数料 の改正規則 7(3B) 規則 7(4) 規則 7(4A) 現地代理人が特許庁に書類を送付する場合は 認証された電子メールに添付したかたちでのみ送付することができます 特許庁に原本を送付する場合は まず認証された電子メールにて送付し その後 15 日以内に特許庁に原本を送付しなければなりません 宅配便 (courier) という単語が削除されました すなわち 特許庁が特許権者 出願人 ( 現地代理人 ) 異議申立人に書類を送付する場合には 宅配便以外の 例えば 書留便 速達便 認証された電子メールを用いることができます 宅配便 (courier) という単語が削除されました 追加されました 当事者又はその代理人が居住するか営業所を有している地域における戦争 革命 暴動 ストライキ 自然災害 通信サービス障害 その他の同様の理由などの異常事態に起因して期間徒過した場合の救済手段が設けられました 追加されました スタート アップ企業がスタート アップ企業でなくなり自然人または通常の企業になった場合の庁料金の差分の支払いに関する内容が盛り込まれました 改正され 同じ手続きに関し庁料金が誤って 2 回以上納付されていると管理官が納得した場合の庁料金の払い戻し制度が設けられました 追加されました 審査請求が行われた出願で審査開始前に出願取下を請求した場合 納付した審査請求料金 ( 庁 異常事態に起因して期間徒過した場合の救済が用意されました 一度納付した庁料金の払い戻しは原則としては不可です 改正前は出願取下の請求に庁料金 (8,000 ルピー ) が必要でしたが 本 4

料金 ) の 90% が払い戻されるという制度が盛り込まれました 出願の取下の請求は様式 29(FORM 29) を用いて行います 5 規則 8 様式 様式 (FORM) が規定されていない場合は様式 30(FORM 30) を用いることになりました 6 規則 13 明細書 の改正規則 13(4) 請求項において各構成要件の後に括弧付参照番号を挿入する規定が設けられました 改正規則に基づく出願取下の請求は無料になりました 出願が取り下げやすくなりました しかしながら 審査請求料金の払い戻しがどのようにいつ ( 申請から何日 ) 行われるかについて本改正規則には記載がありません また 審査請求料金の払い戻しに手数料 ( 例えば 銀行手数料 ) などが発生するか否かが明確ではありません なお 出願取下の請求に庁料金はありませんが 代理人費用が発生すると思われます 実務が確定するまで数週間から数か月かかると思われます 特許法第 8 条 (2) を満たすために必要な情報を提出する場合はこの様式 30(FORM 30) を用いることになります 現在 国際出願をインド国内移行する際には WIPO で公開された明細書及び補正 (19 条や 34 条 ) と同じ内容での移行のみが認められており 移行時にその他の補正は認められておりません その他の補正を行う場合 インド移行後に 自発補正を申請すること 5

規則 13(7(b)) 7 規則 14 明細書の補正 8 規則 20 インドを指定する国際出願またはインドを指定し かつ 選択する国際出願 9 規則 24B 出願の審査 規則 24B(2)(i) 要約書に発明の属する技術分野 既存の知識と比較した本発明の技術的進歩 発明の主な用途を記載する規定が設けられました 明細書や図面を補正する場合 marked up copy を提出する規定が設けられました インドへ国内移行する際に請求項の削除を認める規定が設けられました 通常は その公開から 1 か月または審査請求の日から 1 か月のいずれか遅い方までとする は削除されました 分割出願の審査の順番については 親出願のそれと同 になります そこで 国際出願をインド国内移行する際に 請求項への参照番号の挿入が可能かについては明確ではありません 実務ではすでに marked up copy を提出しています インドへ国内移行する際に WIPO で公開された明細書及び補正 (19 条や 34 条 ) と同じ内容での移行が認められており 移行時にその他の補正は認められておりません その他の補正を行う場合 インド移行後に 自発補正を申請することになります 本規則改正によれば インドへ国内移行する際に請求項の削除が認められますので 請求項の数を減らすことで費用を抑えることが可能になります なお 請求項の削除以外の補正は認められないと思われます 改正前は 審査請求が受領された場合に長官が出願に関わる審査官に願書 明細書およびその他の書類を付託すべき期間は 通常は その公開の日 6

規則 24B(3) と規則 24B(4) 10 規則 24C 出願の早期審査 一になる という内容の説明が追加されています また 分割出願については その分割出願の日から 1 か月以内に公開され 長官はその公開の日から 1 か月以内に審査官に付託する という内容の説明が追加されています 規則 24B(3) から規則 24B(6) に置き換えられました 規則 24B(5) ではアクセプタンス期間が 6 か月に短縮されました 規則 24B(6) では アクセプタンス期間の期間延長 (1 か月ごとに最大で 3 か月 ) の規定が設けられました 追加されました 早期審査請求制度が導入されました 早期審査請求をする場合様式 18A(FORM 18A) を用いることになります 早期審査請求をすることができるのは次のいずれかに限ります i) インドが国際調査機関 (ISA) または国際予備審査機関 (IPEA) として指定されている ii) 出願人がスタート アップ企業である 11 規則 26 取下請求 出願取下の請求は様式 29(FORM 29) を用いて行いま す から 1 か月または審査請求の日から 1 か月のいずれか遅い方までとする と定められていましたが その期間的な要件が削除され 特許庁フレンドリーな規則になっています 期間延長を行う場合は庁料金が必要になります 改正前はアクセプタンス期間の延長は不可でした 本改正規則は 2016 年 5 月 16 日以降に発行される拒絶理由通知に適用され それ以前に発行された絶理由通知には改正前の規則が適用されます 4 外国の出願人がインドを国際調査機関または国際予備審査機関に指定することは考えにくいので 外国の出願人による早期審査請求制度の利用はありえないと言っても過言ではありません 改正前は出願取下の請求に庁料金 (8,000 ルピー ) が必要でしたが 本改正規則に基づく出願取下の請求は無料になりました なお 代理人費用が 4 特許庁発行通知 CG/F/Public Notice/2016, 2016 年 5 月 18 日 (http://ipindia.nic.in/iponew/publicnotice_18may2016.pdf) 7

12 規則 28 先の公開による先発明の場合の手続 規則 28(6) 追加されました テレビ会議などによりヒアリングが可能になりました 規則 28(7) 追加されました ヒアリングの日から15 日以内に応答書 ( 意見書 補正書 ) を提出しなければなりません 13 規則 55 特許に対する異議申立 規則 55(1) 異議申立人が異議申立書類の一式を出願人に送付する規定が追加されました 規則 55(3) から規則 55(5) 14 規則 93 更新手数料の記載 15 規則 103 鑑定人名簿 規則 104 鑑定人名簿への記載の申請方法 規則 107 鑑定人名簿からの抹消 16 規則 108 特許代理人登録簿に記載すべき明細 規則 109 特許代理人の登録申請 特許付与前異議申立の手続きが変更されました 文言の修正が行われました 鑑定人 (scientific advisers) に関する規則が改正されました 特許代理人 (Patent Agent) の登録および登録簿に関する規則が改正されました 発生すると思われます 改正前 ヒアリングは各特許庁で行われていましたが 遠方からのヒアリングが可能になったため 出張費や宿泊費などの代理人費用を抑える効果が得られます 改正前 応答書の提出時期は管理官の裁量に委ねられていました 改正前は 異議申立書類の一式を特許庁が出願人に送付するようになっていました 8

規則 116 特許代理人登録簿からの名称の抹消 規則 117 特許代理人登録簿から抹消された者の名称の回復 規則 118 特許代理人登録簿における名称等の変更 17 規則 129A ヒアリングの日の変更 18 規則 133 法第 72 条および第 147 条に基づく認証謄本および証明書の提供 19 規則 135 代理権 規則 135(1) 20 規則 138 所定の期間を延長する権限 追加されました ヒアリングの日を最大で2 回まで変更できる規定が設けられました ヒアリングの日を変更する場合 庁料金が発生します 認証謄本および証明書の提供方法が変更されました 委任状は出願及び他の書類提出の日から 3 か月以内に提出する規定が設けられました 期間の延長ができない期間が明確にされました 具体的に 以下の期間の延長ができないことが明確になりました 国際出願をインド国内移行する場合の期間 ( 優先日から 31 か月 ) 国際出願をインド国内移行する場合の翻訳の提出期間 ( 優先日から 31 か月 ) 優先権書類及びその翻訳の提出期間 ( 優先日から 31 か月または特許庁から要求があった日から 3 か月 ) 改正前は ヒアリングの延長について回数の制限はありませんでした 改正前は 委任状の提出には特に期限はありませんでした 9

審査請求期間 ( 優先日から 48 か月 ) アクセプタンス期間の延長期間 ( 最大で 3 か月 ) 更新手数料納付期間の延長期間 ( 最大で 6 か月 ) 長官の決定に係る審査または命令の破棄の申請 ( 通知 から 1 か月 ) 21 庁料金表の改正 項目 4(ii) アクセプタンス期間の延長料金 項目 13 出願取下請求の無料化 22 様式 1(FORM 1) 出願人と発明者につきまして 居住国 を記載する欄が追加されました 国際特許分類 (IPC) を記載する欄が追加されました 国際特許分類は優先権証明書や国際公開公報に記載されたものを様式 1に記載できます DAS (Digital Access Service) による優先権書類取得の請求についての記載が追加されました 実務については現在のところ不明です 国際特許分類を付与する特許庁の手間が省かれました 10