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Transcription:

フラッシュ ドライブを使用した EMC Symmetrix DMX-4 の超高性能階層 0 高度なテクノロジー US ホワイトペーパー翻訳版 要約 このホワイト ペーパーでは Enginuity TM 5773 を装備した EMC Symmetrix DMX-4 環境で階層 0 超高性能ストレージとして使用できるフラッシュ ソリッド ステート ドライブについて概説します 2008 年 6 月

Copyright 2008 EMC Corporation. 不許複製 EMC Corporation は この資料に記載される情報が 発効日時点で正確であるとみなします 情報は予告なく変更されることがあります この資料に記載されている情報は 現状有姿 の条件で提供されます EMC Corporation は この資料に記載される情報に関する どのような内容についても表明保証条項を設けず 特に 商品性や特定の目的に対する適応性に対する黙示の保証はいたしません この資料に記載される いかなる EMC ソフトウェアの使用 複製 頒布も 当該ソフトウェア ライセンスが必要です 最新の EMC 製品名については EMC.com で EMC Corporation の商標を参照してください 他のすべての名称ならびに製品についての商標は それぞれの所有者の商標または登録商標です パーツ番号 H4132.2-J 高度なテクノロジー 2

目次 対象読者... 5 使用モデル... 6 HDD との比較... 7 パフォーマンスの比較... 7 エンタープライズ向けフラッシュ ドライブ... 8 使用の延長 信頼性と可用性の拡大... 9 物理特性と消費電力の比較... 9 保護... 11 物理配置... 11 HDD との混在... 11 スペアリング... 12 Symmetrix ダイナミック キャッシュ パーティション設定... 12 Symmetrix 優先度制御... 13 Symmetrix 仮想プロビジョニング... 13 SRDF リモート レプリケーション... 13 高度なテクノロジー 3

エグゼクティブ サマリー EMC では エンタープライズ クラスのフラッシュ ドライブを Symmetrix DMX-4 ストレージ アレイに直接統合するため Symmetrix Enginuity バージョン 5773 の最新リリースを最適化しました Symmetrix は この新世代のドライブ テクノロジーを初めてサポートする唯一のエンタープライズ アレイです この機能を使用して EMC ではこれまで磁気ディスク ドライブによって課せられてきた限界を超える新しい超高性能ストレージ階層 階層 0 を作成しました EMC テクノロジーで最適化されたエンタープライズ クラスのフラッシュ ドライブと Symmetrix 仮想プロビジョニングをはじめとする Symmetrix の高度な機能を組み合わせることにより どのベンダーにもなかった新しい階層オプションが手に入ります Enginuity 5773 には ストレージ使用率の増加と最適化 拡張レプリケーション機能 相互運用性とセキュリティの強化 さまざまな操作性の向上をもたらす新機能も含まれています フラッシュ ドライブは レーテンシーの影響を受けるアプリケーションのパフォーマンスを最大化します フラッシュ ドライブは SSD( ソリッド ステート ドライブ ) とも呼ばれ 可動部がありません 既存の Symmetrix 管理ツールには標準的なファイバ チャネル ドライブとして認識されるため 管理者は特殊なプロセスやカスタム ツールを用意しなくても階層 0 を管理できます 階層 0 フラッシュ ストレージは 為替システムや電子商取引システム リアルタイムのデータ フィード処理 メインフレーム トランザクション処理など 高速トランザクションを伴うアプリケーションや 最速のデータ取得およびストレージを必要とするアプリケーションに理想的です フラッシュ ドライブを搭載した Symmetrix DMX-4 は 1 ミリ秒のアプリケーション レスポンス タイムと 従来の 15,000 rpm ファイバ チャネル ディスク ドライブと比べて最大 30 倍の IOPS を達成できます また フラッシュ ドライブには機械部品がないため 従来のディスク ドライブと比べて 消費電力量は IOPS あたり最大 98% 削減されます はじめに 長年にわたり 最も要求度の高いエンタープライズ アプリケーションは磁気ディスク メディアのパフォーマンスに制限されてきました ストレージ アレイの階層 1 パフォーマンスでは ハード ディスク ドライブの物理的な制限を超えることができませんでした EMC では Symmetrix DMX-4 にフラッシュ ドライブを追加することにより 最も高度なエンタープライズ要件に向けて最適化された超高性能の利用を可能にしました 階層 0 要件のフラッシュ ドライブは Symmetrix DMX-4 に今日市場で扱われているどの製品よりも優れたパフォーマンスとレスポンス タイムをもたらします 100T 1,000 Disk Capacity 10T 1.1T Transaction Growth Performance Gap 100 10 1 Disk Performance.01.001T Disk IOPS Growth ~14% CAGR 1992 1994 1996 1998 2000 2002 2004 2006 2008 高度なテクノロジー 4 10 1

図 1:IT パフォーマンス要件に立ち遅れるディスク テクノロジー EMC は アプリケーションに最速のレスポンス タイムを必要とする組織に ビジネス バリューの差別化をもたらす Symmetrix DMX-4 のフラッシュ ドライブを提供します アルゴリズム的取引 インターネット決済 外国為替などのアプリケーションにおいては 時は金なり であり 1 つのカスタマー アプリケーションで数百万ドルが動くこともあります フラッシュ ドライブによって このようなアプリケーションに 信頼できるエンタープライズ クラスのストレージ アレイで必要なパフォーマンスが提供されます アプリケーション レスポンス タイムは ランダム読み取りミスの作業負荷で 1 ミリ秒 混合 ( 読み取り + 書き込み ) の作業負荷では 1 ミリ秒未満も可能になるため これによって不揮発性バックエンド ストレージにメモリ キャッシュのようなパフォーマンス特性がもたらされます さらに 機械的なオーバーヘッドとデータ配置レーテンシーが解消されることで アプリケーションのパフォーマンスと効率性が大きく向上します 半導体テクノロジーを使用すると 業界最速の HDD と比べてレスポンス タイムが最大 10 倍に向上し 各フラッシュ ドライブは 15k rpm スピンドルの最大 30 倍の IOPS を妥当なレスポンス タイムで達成できます 階層 0 は超高性能であるにもかかわらず 標準的なストレージ管理およびアレイ機能を利用します このホワイト ペーパーでは Symmetrix DMX-4 システムにおけるフラッシュ ドライブのパフォーマンスおよび動作特性について説明し フラッシュ ドライブを使用することで大きなメリットが得られるアプリケーションの種類を示し Symmetrix DMX-4 システムでフラッシュ ドライブを構成する際のルールと要件について概説します 階層 0 とは? ビジネスおよびテクノロジーの要件を分類する際 ストレージ階層は通常 特定のビジネス アプリケーションをサポートするためのパフォーマンス 可用性 機能性 コスト要件によって定義されます 当然ながら データは時間と状況に応じて階層を上下に移動できます 階層 1 では従来 最大のパフォーマンスと情報の可用性が求められます また 重要な情報を保護するローカルおよびリモートの最高レベルのレプリケーションを必要とします たとえば 1 分間に数千のトランザクションを処理することのある財務アプリケーションや 業務の中心となるオンライン注文アプリケーションなどが該当します 階層 2 の要件では 単に高いレベルのパフォーマンス 可用性 機能性を必要とします つまり 階層 1 より低コストで重要度の低い情報資産を意味します たとえば 受注処理 意思決定支援 バッチ処理などのアクティビティが含まれ これらは重要ですが 企業に不可欠な要素ではありません 階層 3 のデータには バックアップ アーカイブ ニアライン ストレージなどのアプリケーションが含まれます これらは通常 パフォーマンス 可用性 機能性のレベルが上位階層並みでなくても構いません 階層 0 は新しいものではありませんが 最大のパフォーマンスと最低のレーテンシーを必要とするため 実用目的で導入するのは難しい状況でした しかし エンタープライズ対応フラッシュ ディスクによって この状況が変わりました 違いは 組織が最も集約的なアプリケーションにさらにパフォーマンスを求めるとき DMX-4 システムでサポートされているフラッシュ ドライブによってパフォーマンスの向上を望めることです エンタープライズ ストレージ システムの内部でこのニーズに対応することが可能となり このドライブが提供する管理 アプリケーション データ保護などの機能を利用できます 対象読者 このホワイト ペーパーは Symmetrix DMX-4 システムに搭載されたフラッシュ ドライブのパフォーマンス能力と推奨される使用法を理解する必要のある技術専門職を対象としています フラッシュ ドライブ Enginuity 5773 を装備した Symmetrix DMX-4 では 1 台のフラッシュ ドライブで 15k ハード ディスク ドライブの 30 倍に相当する IOPS を 約 1 ミリ秒のアプリケーション レスポンス タイムで提供します つまり フラッシュ メモリは エンタープライズ クラスのストレージ アレイでこれまで達成できなかった最高水準のパフォーマンスと最小限のレーテンシーを実現します 高度なテクノロジー 5

エンタープライズ クラスの EMC フラッシュ ドライブは不揮発性の NAND 型半導体フラッシュ メモリで構築され 既存の Symmetrix DMX-4 ドライブ シェルフで使用されている標準の 3.5 インチ ディスク ドライブ フォーム ファクタにパッケージ化されています これらのドライブは 2 ミリ秒未満という短い読み取り / 書き込みレスポンス タイムを一貫して必要とする低レーテンシー アプリケーションに特に適しています 混合作業負荷の環境では 15k ファイバ チャネル ドライブの 30 倍以上のパフォーマンスの向上が見られます フラッシュ ドライブには回転待ち時間とシーク レーテンシーがないため 高キャッシュ読み取りミス作業負荷で最大の向上が見られます フラッシュ ドライブのパフォーマンスはトランザクションの速度と量の両面において生産性の向上に役立ちます 極端に書き込みの多いアプリケーションでも 書き込みパフォーマンスの低レーテンシーが維持されます これは Symmetrix Enginuity Symmetrix DMX-4 システムの高性能 DDR SDRAM キャッシュ フラッシュ ドライブ自体の優れた書き込みパフォーマンスという他に類のない組み合わせの結果です フラッシュ ドライブは Symmetrix 内に新しい 超高性能 階層を作成します この 超 階層は ローカルおよびリモートのレプリケーション キャッシュ パーティション設定 優先度の制御など Symmetrix が提供するさまざまな高度な機能の恩恵を受けています フラッシュ ドライブは 新しく発表された仮想プロビジョニングでも この新しいストレージ階層の使用率を最大化するために使用できます また フラッシュ ドライブはストレージ管理と Symmetrix のソフトウェア機能に直接統合されており 要求度の高い重要なアプリケーションにシームレスなサービス レベルを提供します これまで このような高いパフォーマンス要件を抱える企業の選択肢は限られていました 使用率が不十分な大量のディスク ドライブに作業負荷を分散するという高コストなアプローチを採用したり 高価なサーバとメモリ ストレージを別途購入することもできましたが 本質的な複雑性が増し 孤立したストレージを増やすだけで エンタープライズ クラスのストレージ アレイの機能を伴うものではありませんでした 今日では フラッシュ ドライブを使用することで 階層 0 アプリケーションが Symmetrix 内の他のストレージ階層と緊密に連携して一貫性と効率性を高めることができ 手動でデータ レイアウトを行う手間や 終業時に別の RAM ディスクや特殊なメモリ ストレージ システムからデータを転送する必要がなくなります 使用モデル Database アクセラレーションはフラッシュ ドライブのパフォーマンス効果を享受する一つの例です フラッシュ ドライブ ストレージは大規模インデックスと頻繁にアクセスされるデータベース テーブルのパフォーマンスを促進するとこができるため OLTP( オンライン トランザクション処理 ) の加速に使用することができます OLTP アプリケーションの例としては Oracle データベース DB2 データベース SAP R/3 などがあります フラッシュ ドライブによってバッチ処理のパフォーマンスも向上し バッチ処理にかかる時間を短縮できます フラッシュ ドライブのパフォーマンスは レーテンシーを最小化する必要のあるアプリケーションに適しています 以下はその例です アルゴリズム的取引 為替と裁定取引 取引の最適化 リアルタイム データ / フィード処理 コンテキスト Web 広告 高度なテクノロジー 6

その他のリアルタイム トランザクション システム データ モデリングフラッシュ ドライブは RRM( ランダム読み取りミス ) で最も効果を発揮します RRM 率が低い場合は 書き込みと順次読み取り / 書き込みはすでに Symmetrix のキャッシュを利用して最小のレスポンス タイムを達成しているため それほど効果は現れません たとえば DSS( 意思決定支援システム ) やストリーミング メディアの作業負荷のように 読み取りミスに比べて読み取りヒット率が高い (95% を超える ) 場合は フラッシュ ドライブを使用しても コスト パフォーマンスに優れていると言えるほどの効果は見られません HDD との比較 パフォーマンスの比較 ファイバ チャネル ドライブおよび SATA ディスクは デジタル情報の保存に回転磁気メディアを使用しています フラッシュ ドライブでは 従来のストレージ インタフェース ( たとえばファイバ チャネル SATA) を介して仮想 HDD( ハード ディスク ドライブ ) として動作する半導体ベースのブロック ストレージ デバイスを利用しています このように機械的なオーバーヘッドを解消することで パフォーマンスと効率性が向上します フラッシュ ドライブは市場最速の HDD と比べてレスポンス タイムを 10 倍も短縮します フラッシュ ドライブはバースト書き込みの処理が HDD よりも優れ 作業負荷の大きな状況でも短いレスポンス タイムを持続できます 表 1 は HDD の RAID グループとフラッシュ ドライブの RAID グループをさまざまな点について比較したものです 図 2 は 標準的な 15k rpm ファイバ チャネル HDD と階層 0 フラッシュ ドライブのパフォーマンスを比較したものです 測定はすべて RAID 5(7+1) グループについて行いました 表 1:HDD の RAID グループとフラッシュ ドライブの RAID グループの比較 HDD の RAID グループ平均有効アプリケーション レスポンス タイムは約 5~10 ミリ秒 データ配置とスプリンドルの競合によってパフォーマンスが変動する断片化がパフォーマンスに影響する ( シーケンシャル アクセスではなく追加のシークを行う ) 作業負荷が キャッシュ フレンドリー かどうかに大きく依存 フラッシュ ドライブの RAID グループ 一貫した有効アプリケーション レスポンス タイムは 1 ミリ秒 データ配置によるパフォーマンスの変動はほとんどない断片化の影響を受けない ( ランダム アクセスとシーケンシャル アクセスが同じ ) キャッシュ フレンドリー かどうかにかかわらず効果的 高度なテクノロジー 7

100% READ MISS WORKLOAD Response Time I/Os per Second Fibre Channel disks 15k Symmetrix DMX-4 with Flash drives 図 2:HDD とフラッシュ ドライブのレスポンス タイムの比較 HDD 上では IOPS 作業負荷が増すにつれて ランダム作業負荷を処理するアクチュエータの競合によってレスポンス タイムが最大レベルまで増大します フラッシュ ドライブはリクエストの処理に機械部品を使用しないため この問題がありません エンタープライズ向けフラッシュ ドライブ EMC のフラッシュ ドライブは Symmetrix 製品に期待されるパフォーマンスと信頼性を備えています 広範なリサーチ 開発 テスト コード最適化に支えられて EMC ではエンタープライズ ストレージ組織向けのフラッシュ テクノロジーの統合を進めてきました Symmetrix DMX-4 に使用されるエンタープライズ クラスのフラッシュ ドライブは 特にそのパフォーマンスと信頼性という特性において 家電製品に使用される半導体テクノロジーとは大きく異なります ノート型コンピュータに使われているような標準的なフラッシュ ベースの半導体ドライブは 書き込み用に最適化されていません つまり 読み取り速度は標準的なハード ドライブよりはるかに速いですが 書き込み速度はほぼ同じです 革新的なテクノロジーとコンポーネントを使用した Symmetrix DMX-4 のフラッシュ ドライブには ファイバ チャネル インタフェースが組み込まれ 書き込みと寿命において最適化されているので 回転メディアと比べて書き込みパフォーマンスが大幅に向上しています Symmetrix に本来備わる高性能キャッシュと組み合わせることで 大量の書き込みを行うアプリケーションでも書き込みパフォーマンスは低レーテンシーを維持します 書き込みはフラッシュにデステージされる前に ドライブに内蔵の DDR SDRAM キャッシュにバッファされます DMX-4 トラックとフラッシュ バッファ間のアラインメントを Symmetrix の書き込みキャッシュ アルゴリズムで利用して デバイスに行われる小さい書き込みの数を最小限に抑えることで ドライブのパフォーマンスと寿命が最適化されます 高度なテクノロジー 8

使用の延長 信頼性と可用性の拡大 フラッシュ ドライブでは フラッシュ メモリ内のすべてのセルを均等に使用する技術も採用され 低性能なフラッシュ デバイスに起こりがちな 摩耗 のリスクを最小にします また フラッシュ ドライブは双方向の完全な ECC データ整合性保護とデステージ電源バックアップによってデータを保護して データが変更されずに返されたかどうかを確認し データが変更されている場合は HDD と同様に 疑わしいデータ として特定されます EMC のフラッシュ ドライブは ホストに公開されないセル プールを組み合わせた高度なアルゴリズムとブロック管理を使用して 消去と再書き込みの処理バランスを保ちながら 最大限の帯域幅と信頼性を維持してドライブの耐用年数を最適化します 可動部がないフラッシュ ドライブ アーキテクチャでは機械的なエラーはほとんど起こりませんが 万一の故障に備えて 中断を最小限に留めるためスペアのフラッシュ ドライブを構成することをお勧めします フラッシュ ドライブのスペアリングについては 後述のセクションで説明します 予期しない電源喪失が発生した場合に 書き込まれていない内部バッファとマッピング テーブルをパーシステント フラッシュ ストレージにデステージするには 各フラッシュ ドライブ内に組み込まれている電源バックアップで十分に間に合います 通常は Symmetrix に組み込まれた SPS で十分ですが 内部保護によってさらに保護が付加されます 物理特性と消費電力の比較 フラッシュ ドライブは回転メディアより消費電力が少なく 軽量です 表 2 を見ると フラッシュ ドライブが消費する電力は 73 GB の回転ドライブに比べて 30~40% 少ないことが分かります これらのドライブのコストは時間とともに減少するので この節約はますます重要になります 実際の電力節約は 同等の IOPS を基準に 2 台のドライブを比較すると明らかです パフォーマンス テストによると 1 台のフラッシュ ドライブで 30 台の 15k rpm ドライブと同じ IOPS を達成できます この方法で比較すると パフォーマンス向上のためにフラッシュ ドライブを使用すると 最大 97.7% の電力使用をカットできます 図 3 に示すように 120 台の回転ドライブを 4 台のフラッシュ ドライブで置き換えることができれば 電力の大幅な節約が可能です 高度なテクノロジー 9

Power / IOPS Power/IOPS 99.2% less 98.6% less 97.9% less 133,493 kwh/yr per 100k IOPS 193,608 kwh/yr per 100k IOPS 354,055 kwh/yr per 100k IOPS 2,767 kwh/yr per 100k IOPS 30x IOPS jump 73 GB 73 GB 146 GB 300 GB 500 GB 1 TB Flash 15k FC 15k FC 10k FC 7.2k FC 7.2k SATA Performance Capacity 図 3:IOPS に基づいて比較すると フラッシュ ドライブにより使用する電力の 98% を削減 当然ながら 重量とフロア面積 さらにはノイズ レベルの節約も重要です 表 2 および表 3 は フラッシュ ドライブと HDD の個々の電力消費と重量を比較したものです 1 表 2:73 GB フラッシュ ドライブおよび 146 GB フラッシュ ドライブの電力消費と重量 ドライブ タイプ システムの AC ドライブ電力重量 ( ケースを含む ) 73 GB フラッシュ ドライブ 146 GB フラッシュ ドライブ 15.80 W 15.80 W 0.54 kg 0.59 kg 表 3:73 GB 15k rpm HDD および 146 GB 15k rpm HDD の電力消費と重量 ドライブ タイプ 73 GB 15k rpm HDD 146 GB 15k rpm HDD システムの AC ドライブ電力 25.40 W 25.40 W 重量 ( ケースを含む ) 0.84 kg 0.84 kg 1 表内に示した電力値は 実際の構成では異なる場合があります EMC Power Calculator から得られる個別の電源使用量については EMC の担当者にお問い合わせください 高度なテクノロジー 10

Symmetrix DMX-4 におけるフラッシュ ドライブの構成 フラッシュ ドライブは Enginuity 5773 で稼動する Symmetrix DMX-4 システムで使用できます 既存の DMX-4 システムと DMX-4 950 システムは Enginuity 5773 にアップグレード後にフラッシュ ドライブでアップグレードできます フラッシュ ドライブは標準的なファイバ チャネル ドライブと同様にホット プラグ可能です Symmetrix DMX-4 内のフラッシュ ドライブ初期製品には ネイティブのデュアル ポート ファイバ チャネル インタフェースが含まれています 以下のセクションでは Symmetrix DMX-4 でフラッシュ ドライブを構成するときに考慮すべき点について説明します 保護 現在 フラッシュ ドライブは RAID1 RAID 5 RAID6 の保護スキームをサポートしています DMX-4 にフラッシュ ドライブを導入する構成では フラッシュ ドライブで同種の RAID グループを作成する必要があります RAID グループの全メンバーをフラッシュ ドライブで構成する必要があります 物理配置 1 クオドラントに最大 32 のフラッシュ ドライブを構成できます 特定の RAID グループのドライブを 1 つのクオドラントに含めるか 複数のクオドラントにまたがって配置するかなどの詳細な物理配置は 主にフラッシュ ドライブと HDD の両方に関して予想される作業負荷に依存します EMC 担当者にご連絡いただければ パフォーマンス分析を行って 環境がフラッシュ ドライブを最大限に生かせる構成を決定いたします 図 4 は Symmetrix DMX-4 で直接接続ストレージ ベイのクオドラントを示しています Quadrant 2 Quadrant 4 Quadrant 1 Quadrant 3 図 4: ダイレクト接続ストレージ ベイのクオドラント HDD との混在 フラッシュ ドライブを同じアレイでファイバ チャネル ディスクや SATA II ディスクと混在させてストレージ階層を統合し Symmetrix DMX-4 の階層機能を拡張することもできます ユー 高度なテクノロジー 11

ザーの利点を最適化するために Symmetrix の内部ボリューム (Power Vault Symmetrix File System Dynamic Relocation Volumes) をフラッシュ ドライブで構成することはできません ヴォールト ドライブとして使用される HDD にホスト デバイスを構成することは可能であり またフラッシュ ドライブを含んでいるループにハード ドライブを追加することも可能です ただし フラッシュ ドライブ上のアプリケーションと HDD 上のアプリケーションを 1 つのバックエンド ループで混在させる場合は HDD の高アクティビティがフラッシュ ドライブのメリットを上回らないように 関連するアプリケーションの詳細なパフォーマンス分析を事前に実施しておく必要があります スペアリング 32 台のデータ ドライブにつき 1 つのフラッシュ ドライブ スペアを構成する必要があります フラッシュ ドライブはフラッシュ ドライブのスペアを使用したダイナミック スペアリングとパーマネント スペアリングの両方をサポートしています Symmetrix Enginuity はフラッシュ ドライブと磁気ディスク ドライブ間のダイナミック スペアリングをブロックして パフォーマンス上の問題が起こる可能性を回避します HDD の標準的なスペアリング要件は フラッシュ ドライブがインストールされている場合も同じです 特定の構成ルールについては EMC 担当営業にお問い合わせください ソフトウェア機能の統合 Enginuity の洗練されたオペレーティング環境と Symmetrix DMX-4 の最先端ハードウェア テクノロジーの組み合わせが フラッシュ ドライブと階層 0 パフォーマンスの効果的な統合を実現します Enginuity TimeFinder Symmetrix Optimizer の仮想 LUN テクノロジーの機能が組み込まれた階層 0 は 業務や運用面で大きなメリットを発揮できます その他にも EMC が最近発表した Symmetrix ソフトウェアの新機能があり これらはフラッシュ ドライブに直接統合されてその機能を拡張します 以下のような新機能があります Symmetrix ダイナミック キャッシュ パーティション設定 Symmetrix 優先度制御 Symmetrix 仮想プロビジョニング SRDF リモート レプリケーション Symmetrix ダイナミック キャッシュ パーティション設定 Symmetrix DCP( ダイナミック キャッシュ パーティション設定 ) はキャッシュを複数のパーティションに分割 ( デバイス グループごとに設定 ) します パーティションは静的か または未使用キャッシュを自動的に共有するように設定して 統合環境内でアプリケーション パフォーマンスを最適化し 予測可能なアプリケーション パフォーマンスを維持できます DCP とフラッシュ ドライブを併用すると 最小 1 ミリ秒のレスポンス タイムを実現します フラッシュ ドライブの読み取りレーテンシーは非常に小さいため フラッシュ ドライブ上のすべてのボリュームを小さいキャッシュ パーティションに分割することができます DCP を使用したパフォーマンス調整を行うとフラッシュ ドライブのキャッシュ使用率を最適化できます 高度なテクノロジー 12

Symmetrix 優先度制御 SPC(Symmetrix 優先度制御 ) は 特定のパフォーマンス レベルを要求する上位階層のアプリケーションのために Symmetrix システム内で優先順位を設定し優先的に処理することで 複数のアプリケーション作業負荷の管理を支援します SPC をフラッシュ ドライブと併用すると 特定のストレージ要件にアプリケーションを微調整する Symmetrix の能力を更に増強します ただし 必要なサービス レベルを維持するため 1 つのドライブ エンクロージャに 4 台を超える HDD を混在させることは推奨できません Symmetrix 仮想プロビジョニング Symmetrix 仮想プロビジョニングを使用すると Symmetrix ユーザーにストレージ アレイ内の物理的な割り当てを超えた容量をアプリケーションに提供できます この機能を利用するには Enginuity 5773 が必要であり Symmetrix DMX-3 および DMX-4 システムで動作します Symmetrix 仮想プロビジョニングは 容量使用率を改善し 新しいフラッシュ ドライブを含むすべてのタイプのドライブで階層機能を最適化して TCO( 総所有コスト ) を軽減します 仮想プロビジョニングはプロセスを単純化して加速し ジャスト イン タイム の容量割り当てと柔軟性を実現します SRDF リモート レプリケーション SRDF は業界をリードするリモート レプリケーション ソフトウェアであり 同期 / 非同期の 2 サイト レプリケーションから コンカレント カスケード SRDF/Star などの高度な 3 サイト構成まで 柔軟な導入オプションが用意されています 新しいフラッシュ ドライブは SRDF/S と SRDF/A の両方で使用できます 特に レプリケーション モードが同期 (SRDF/S) の場合 ユーザーはサイト間の I/O に影響する光速の制約による遅延に気づくでしょう 短距離の遅延は許容できるレベルですが 長距離レプリケーションでは 低レーテンシーを要求するアプリケーションにとって書き込みレスポンス タイムが長過ぎる場合があります 書き込み比率によっては レプリケーションのリモート サイドにフラッシュ ドライブを使用することも必要かもしれません なお 同期リモート レプリケーションを実行している場合 リモート通信リンクに特有の書き込みレーテンシーによりフラッシュ ドライブが効果的でないことに注意してください ただし 読み取りミスでは低レスポンス タイムを期待できます 非同期レプリケーション (SRDF/A) では すべての書き込みはソース サイトでアクセプトされるので サイト間の距離に関連する遅延は生じません したがって ホストへの書き込みレーテンシーは ローカル フラッシュや機械式ドライブに書き込む場合と同じです 結論 最適化された Enginuity 5773 を備えた Symmetrix DMX-4 にフラッシュ ドライブを組み込むことで 高トランザクションのエンタープライズ ストレージ アプリケーション向けに新しい階層 0 パフォーマンス機能を提供します 階層 0 では 信頼性とシームレスな相互運用性を確保するために包括的な検証とテストが行われ 主要な Symmetrix ソフトウェア アプリケーションと ダイナミック キャッシュ パーティション設定 SPC 仮想プロビジョニングなど最先端の管理ツールを利用できるストレージ管理がサポートされています 高度なテクノロジー 13

磁気ディスク ドライブ テクノロジーは もはやミッション クリティカルなストレージ環境のパフォーマンス境界を定義しません 十分に使用されない大量のディスク ドライブに作業負荷を分散するという 高コストなアプローチは不要になりました Symmetrix は今日 フラッシュ テクノロジーのパフォーマンスと電力効率を 従来のディスク ドライブ テクノロジーと 1 つのアレイ ( 単一ソフトウェア ツールで管理される ) で組み合わせることで 最先端の機能と超高性能を実現し ストレージ階層オプションを拡張します 高度なテクノロジー 14