平成 31 年度大津市立志賀小学校いじめ防止基本方針 はじめに本校では 恵まれた志賀の自然と歴史を継承し 教育目標に 未来を切り開く 心身共に健全で 人間性豊かな子どもを育てる を掲げています 志賀の教育の土台として 心をこめてあいさつします 額に汗して黙ってそうじをします 目と心と耳で聴きます という三つを校訓として取り組んでいます また 一人ひとりが大切にされるあたたかい学級 学年を作っていきます いじめは いじめを受けた子どもの心に大きな傷を残し 大人になってもその傷が影響を及ぼすほどの重大な加害行為です そこで 本校では すべての児童が安心して安全に学校生活を送ることができるように 下記のようないじめ防止基本方針を策定し いじめ防止に取り組みます 方針の策定に当たっては いじめ防止対策推進法 ( 平成 25 年法律第 71 号 以下 法 という ) 第 3 条や 大津市子どものいじめの防止に関する条例 ( 平成 25 年 4 月 1 日施行 以下 条例 という ) 第 2 条に規定する 基本理念 に則るとともに 志賀小学校独自の課題解決の内容を含んでいます 1 いじめ防止等のための対策の基本的な考え方 いじめは 児童の尊厳を脅かし 重大な人権侵害であるとの認識のもと 児童がその尊厳を大切にされて健やかに成長してくれることが家庭 地域の願いであるとともに 責務でもあります そのことを踏まえたいじめの防止等のための対策は 学校 家庭 地域 関係機関が互いに協力して 児童が安心して生活し 学習その他の活動に取り組むことができる環境を整え いじめが行われなくなるようにすることを旨として行われなければなりません また いじめを受けた児童については その声に耳を傾け 児童の置かれている状況や気持ちを理解しながら その思いを聴き出すまで関わっていくことが大切です そして このことを通して 児童自身の力でいじめ問題を解決できるよう支援していくことも重要であると考えます 1 いじめの未然防止 いじめはどの子どもにも どの学校でも 起こりうるものであることを踏まえ より根本的にいじめの問題を克服するためには すべての児童を対象としたいじめ未然防止の観点が重要です このため 本校では すべての児童をいじめに向かわせることなく よりよい人間関係を構築できるよう育み いじめを生まない環境をつくるために 家庭 地域その他の関係者が一体となって継続的な取り組みを進めます - 1 -
また 教育活動全体を通じ すべての児童に いじめは決して許されない いじめは卑劣な行為である ことの理解を促すとともに 豊かな情操や道徳心 自尊感情や自己有用感 社会性 人を思いやる心などを育みます さらに 児童が豊かな人間関係を作ることができるよう 児童一人ひとりに あらゆる教育活動を通じて 相手の気持ちを理解できる心の育成を図るとともに 児童が人権の意義や人権問題について正しく理解し 自分と他者の人権をともに大切にし 実践的な態度を身につけられるように努めます 加えて 児童の自主的 自治的な活動を進め 児童自らがいじめの未然防止に取り組むなどして すべての児童が安心して生活し 学ことができる学級 学校づくりを推進します ついては 上記のことに関して 本校では 以下のような取り組みを進めます いじめ防止ポスターやいじめに関する劇等を行い 学校全体に 児童会及び生徒会を主体とした活動の推進学校 学級及び個人のいじめ防止に関する取組目標の設定 啓発する 日常の当番活動や係活動 高学年の委員会活動で 人の役に立つ活動に取り組む 落ち着いたあたたかい学校の雰囲気を作り 進んで行動する児童の意欲を高めるために 三つの校訓 に取り組む 支持的な学級づくりに努め いじめ防止の活動に工夫して取り組む (2) 子どもに対する教育 啓発 a b c 子どもの心を豊かにする教育の推進自他ともに認め合う人権教育の推進いじめ問題にかかる子どもの解決力を育むための教育の推進 日常の学級での指導場面 人権教育 道徳の時間等で人の感情を想像させる教育に取り組む 一人ひとりの特徴を知り合い 相手の気持ちに配慮する人権意識を持った児童を育てるように努める イライラ感情の対処法を学ぶストレスマネジメント教育を実施する 対人トラブルについては 事実確認をするとともに 双方の思い ( 感情 ) を充分に聞き取って お互いがその思い ( 感情 ) を知り合った上で謝罪し 納得のいく解決になるように努める - 2 -
d e 専門家によるいじめ問題 や人権教育等にかかる授 業の実施 子どもの存在や意見が大 切にされる授業づくり 学 級づくりの推進 f いじめ防止啓発月間 人権週間における取組 g 思いやりの心を育てる異 年齢交流の推進 h ネット上のいじめを含めた情報モラル教育の推進 ゲストティーチャーとして専門家を迎え 子どもたちが自分自身のことを大切に思えるようになる授業を行う 講師として人権擁護委員を招き 子どもの心に響く授業を行う 授業場面では 聴く指導 を重視し 落ち着いた学習ができる集団づくりに取り組む 道徳の授業研究を深めるため 各学年で研究授業を行う 6 月と 10 月にいじめ防止月間を設定し 各学級で学級活動等工夫して取り組む 児童会色別縦割り活動では 1 2 学期は6 年生全員に 3 学期は5 年生全員に計画段階から参加させ 下学年の児童に役に立つ活動に取り組む 幼稚園との交流で自分より小さい子の立場に立った活動を取り入れる 高学年を中心に情報モラル教育を行う 6 年生を対象に専門家を招いて情報モラルの学習を行う 保護者に向けて情報トラブルの危険性や回避の方法について研修会をもつ (3) 教員に対する研修 支援 a b c いじめ対策に関する校内研修の実施及びいじめ対策の取組にかかわる教員体制の整備学校いじめ防止基本方針及びいじめ対策担当教員等の周知いじめ事案対応にかかる教員への指導 助言及び組織的支援体制の充実 年度当初にいじめ防止基本方針を全教職員に配布し 共通理解する 夏期休業中にいじめ対策に関する研修を実施する 生徒指導部会で個別の事例について周知する 年度当初にいじめ防止基本方針について 子どもや保護者 地域関係者に授業や懇談会等を通じて分かりやすく説明する 課題を抱える子どもについては 全教職員が共通理解を図るとともにいじめ対策担当教員が担任と協力し 学校全体で対応する体制を作る 気になる子どもの様子を気軽に相談できる職員同士の同僚性を大切にする (4) その他 ( 学校独自の取組 ) - 3 -
取組目標 志賀小よい子ニュース として子どもたちのよい行いを校内放送で紹介することで よい行動について考えさせ その広まりを目指す 皇子山中学校区の 4 小が連携し 子ども会議 で話し合い いじめ防止啓発に取り組む 2 いじめの早期発見 いじめは 大人の目に付きにくい時間や場所で行われたり 遊びやふざけあいを装って行われたりするなど 大人が気付きにくく また 事実認定が難しいものです しかしながら いじめやその疑いを見逃してしまうと より深刻な状況を招いてしまいます いじめの早期発見は いじめへの迅速な対処の前提であることから すべての大人が連携し 児童のささいな変化に気づく鋭い観察力を高めることが必要です このため 本校では 日頃から児童の様子をしっかりと見守り わずかな兆候であっても 背景にいじめがあるのではないかとの疑いを持って 速やかに的確な関わりを持ち いじめを隠したり 軽視したりせず 積極的に認知できるよう努めます その際 個々の行為がいじめに当たるか否かの判断は 表面的 形式的にすることなく いじめを受けた児童の立場に立って行います また 教職員間や学校と保護者との間の情報共有を緊密にし 児童生徒の状況をきめ細かに把握するよう努めます さらに 児童にとって いじめられていることは周りに相談しにくいものであるだけに 児童が安心して相談できるよう 教職員は 日頃から積極的に児童に声かけをするなど 児童との信頼関係を築くとともに 学校として 定期的な調査や教育相談の実施 相談機関の周知等により いじめを訴えやすい体制や環境を整えます 加えて より多くの大人が児童の悩みや相談を受け止めるため 地域 家庭が組織的に連携 協働する体制を構築できるように努めます ついては 上記のことに関して 本校では 以下のような取組を進めます (1) いじめに関する情報収集 - 4 -
a いじめに関する定期的なアンケート調査の実施 b c いじめ対策担当教員を中 心としたいじめの疑いを 含めた情報の集約 いじめが発生するピーク 時の校舎内及び校門等に おける見守り活動の実施 d いじめ等の悩みの把握及び教育相談の実施 e 日頃からの家庭との連携 及び情報交換の実施 f ネット上のいじめにかかる保護者との連携強化 各学期にいじめに関するアンケート調査を実施する その中でいじめに特化したアンケート調査も行う いじめ対策委員会を週 1 回及び緊急時に開催する 生徒指導部会でいじめ事案の把握を行い 共通理解できるようにする 校門と昇降口で朝の挨拶活動を行う 休み時間や給食や掃除の時間に校内を巡回し見守り活動を行う 下校時に見守り活動を行う 各学期にいじめに関するアンケート調査を実施する 各学期に児童への相談活動を行う 学年はじめの個別懇談会等で家庭とのつながりを深めるだけでなく 日頃から保護者と連絡を密にし 関係づくりに努める ネットいじめ防止教室への参加を呼びかけ 啓発を図る (2) いじめに関する情報共有 a b いじめ事案の情報共有を図るための いじめ対策委員会 の開催学年及び校種を越えた情報共有の推進 いじめ事件を認知した時点で いじめ対策委員会を開催し 対応を検討し 関係教職員がすぐに被害児童の訴えや思いを充分に聞いていく 保育園 幼稚園と情報を共有し 入学後の指導に繋げる 皇子山中学校区で合同研修を行い 情報交流を図る 皇子山中 唐崎中学校区の2 中学校 5 小学校のいじめ対策担当教員が年 6 回程度研修会を行い さらなる指導力の向上を図る 3 いじめへの対処 児童からいじめの相談を受けた段階 あるいは いじめがあることが確認された段階では すでに深刻な状況にあるとの認識に立つ必要があります このため 本校では いじめがあった場合はもちろんのこと いじめの疑いがある段階で いじめを受けた ( もしくは受けたと思われる ) 児童やいじめを知らせてきた - 5 -
児童の安全を確保しつつ いじめ対策委員会 を開催します その場で 情報の共有を図るとともに 指導方針等について検討し 直ちに対処します この際 いじめを受けた児童の立場に配慮しつつ 関連する児童から事情を確認するとともに 必要に応じて専門家と連携し 適切な支援に努めます また 家庭や市教育委員会への報告 連絡を行い 緊密な連携を図ります 加えて いじめを行った児童に対して必要な教育上の指導を行っているにもかかわらず その指導により十分な効果を上げることが困難な場合などには 必要に応じて 心理 福祉 医療 司法 警察等の関係機関と適切な連携を図ります このため 平素からすべての教員の間で いじめを把握した場合の対処のあり方について共通理解を図るとともに 迅速かつ的確に対処できるよう 関係機関との連携に努め 情報共有する体制を構築します ついては 上記のことに関して 本校では 以下のような取組を重点的に進めます (1) いじめへの対処 a 組織的にいじめ事案に対 処するための いじめ対策 委員会 における対応 b いじめ事案の解決に向けた対応 c ネット上のいじめへの対応 d 重大ないじめ事案に関す るアンケート調査の実施 e いじめ事案が生じたときの保護者への情報提供 いじめの疑いがある段階で いじめ対策委員会 を開催し 指導方針について検討し 直ちに対処する いじめを受けた児童の立場に配慮しつつ 関連する児童から事情を確認するとともに 家庭や市教育委員会 必要に応じて専門家と連携し 適切な支援 指導に努める いじめを確認した場合 被害 加害の背景や事情について考慮し 被害 加害の保護者と連携して対応する 必要な場合には迅速にアンケートを実施し 実態の把握に努める 関係する児童の保護者には 報告 連絡を行い 連携を図る いじめの事象がなくなった後も 保護者と定期的に連絡をとり 再発防止に努める 2 いじめ対策委員会の設置 本校では いじめ防止等に関する措置を実効的に行うため いじめ防止対策推進法第 2 2 条に規定される組織として いじめ対策委員会 を常設します その役割等については 以下のとおりとします - 6 -
1 役割ア ) いじめ防止等の年間計画を作成するイ ) いじめ防止等の取組について すべての教職員間で共通理解を図るウ ) いじめの防止等の取組の実施 進捗状況の確認を行うエ ) 児童や保護者 地域に対し いじめの防止等の取組についての情報発信やいじめに関する意識啓発のための取組を行うオ ) いじめの疑いや児童の問題行動等に関する情報の収集と記録 共有を行うカ ) いじめの疑いに関する情報があった時には緊急会議を開催し いじめの情報の迅速な共有を図り 教職員や関係のある児童等への事実関係の聴取 児童に対する支援 指導の体制 対応方針の決定と保護者との連携等の対応を行うキ ) いじめとして対応すべき事案か否かの判断を行うク ) 重大事態に係る調査の母体となり 調査を行うケ )PDCAサイクルに基づき 毎年度 いじめ防止等の取組の検証を行うとともに その結果等を勘案して 必要に応じて学校いじめ防止基本方針の見直しを行う 2 構成員いじめ対策委員会の構成員は 管理職 教務主任 いじめ対策担当教員 生徒指導主任 教育相談担当 人権教育担当 養護教諭 スクールカウンセラー スクールソーシャルワーカーとします なお 個々の事案に応じて 関係の深い教職員を追加します また 事案の性質等 必要に応じて 心理や福祉の専門家 弁護士 医師 警察官 ( もしくは警察官 OB) 教職員経験者等の外部専門家を得ます 3 関係する校内委員会等との連携 いじめ防止等の取組の実施に当たっては 生徒指導保健安全部会 人権教育部会 特別 支援教育部会 特別活動部会 道徳部会等と役割分担し 連携して取り組みます - 7 -
4 いじめ事案対応フロー図 被害を受けている本人友だち保護者教職員地域 口頭 ( 教育相談含む ) 電話 アンケート調査 手紙など いじめの疑いの発覚 速報 (24 時間以内 ) いじめ対策担当教員 いじめ対策の要連絡調整 児童生徒支援 いじめ対策委員会 ( 情報共有 指導方針の決定 ) 助言専門家派遣 ( 弁護士 / 警察 /SC/SSW 等 ) 指導 助言 1 事実の把握 被害者へのケア 加害者への指導 周囲の児童生徒への指導 ケア 2 関係者への指導 支援 連携 説明 保護者への説明 ( 被害 加害ともに ) 学級学年等への全体指導 指導 連携 保護者との協力体制 3 事後指導 再発防止に向けての取組 - 8 -
3 その他いじめの防止等のための対策に関する重要事項 1 基本方針 年間計画の見直し (1) 基本方針 年間計画の見直し具体的な施策ごとに設定した目標について その進捗状況を定期的に確認し 年度末に目標の達成状況 ( 活動実績 ) を自己評価します また 評価に際しては 目標の達成状況 ( 活動実績 ) を評価するとともに それらの取組がいじめ防止にどのような効果があったのかについて考察し 取組内容や方法の見直しを検討します このような取組を通して 策定した学校基本方針や年間計画をPDCAサイクルに基づき 毎年度見直します 2 基本方針 年間計画の公開 説明策定した学校基本方針や年間計画は 学校のホームページ等で公開します 年度当初に子どもや保護者 地域関係者にわかりやすく説明します 第 2 期行動計画 P106 の中段 ( 具体的取組 b) を参照してください 4 いじめ防止等に向けた年間計画 月 活動内容 取組 備考 4 職員会議 < 生徒指導方針の検討 >(1 2 3 4) 個別懇談会 (2) 5 リーフレットを活用した校内研修会 (1 2 3 4) PTA 総会 (4) 児童会縦割り活動 (1) 6 いじめ防止啓発月間 (1 4) いじめ対策推進室による出前授業 (1) ストレスマネジメント教育 (1) いじめアンケート (2) 教育相談活動 (2 3) 7 学校協力者会議 (4) 保護者懇談会 (4) - 9 -
8 いじめ対策校内研修会 (1 2 3 4) 2 学期開始前レター (1 2) 9 10 いじめ防止啓発月間 (1 4) ストレスマネジメント教育 (1) いじめアンケート (2) 教育相談活動 (2 3) 11 人権教育推進月間 (1) 児童会縦割り活動 (1) ゲストティーチャーを招いた出前授業 (1) 12 保護者懇談会 (2) 1 2 いじめアンケート (2) 教育相談活動 (2 3) 3 いじめ基本方針年度末評価 年間 を通 して 校門 児童用玄関での朝のあいさつ活動 (1 2) 校門 児童用玄関での下校指導 (1 2) 児童用靴箱のチェック (1 2) 休み時間の校内見守り活動 (1 2) いじめ対策委員会 (1 2 3) 生徒指導 保健安全部会 (1 2 3) スクールカウンセラーの相談活動 (2 3) スクールソーシャルワーカーの支援活動 (1 4) こども安全みまもり隊 (1) いじめの未然防止に関すること 1 いじめの早期発見に関すること 2 いじめの早期対応に関すること 3 いじめ防止に関する家庭 地域 関係機関等との連携に関すること 4-10 -