65歳~74歳 介護認定率(平成22年度)

Similar documents
【最終版】医療経営学会議配付資料 pptx

<4D F736F F D20CADFCCDEBAD D9595B68E9A816A8AEC91BD95FB8E735F5F91E682558AFA89EE8CEC95DB8CAF8E968BC68C7689E >

地域包括ケアシステムの構築について 団塊の世代が 75 歳以上となる 2025 年を目途に 重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう 医療 介護 予防 住まい 生活支援が包括的に確保される体制 ( 地域包括ケアシステム ) の構築を実現 今後

計画の今後の方向性

高齢者を取り巻く状況 将来人口 本市の総人口は 今後も減少傾向で推移し 平成32年 2020年 には41,191人程度にまで減少し 高齢 者人口については 平成31年 2019年 をピークに減少に転じ 平成32年 2020年 には15,554人程度 になるものと見込まれます 人 第6期 第7期 第8

( 別紙 ) 地域ケア会議 に関する Q&A 問 1 今般 地域ケア会議 を通知に位置づけた背景は何か 団塊の世代が 75 歳以上となる 2025 年へ向けて 高齢者が尊厳を保ちながら 住み慣れた地域で自立した生活をおくることができるよう 国は 医療 介護 予防 住まい及び生活支援サービスが 日常生

地域包括ケアシステムの構築に向けた取組み 平成 30 年 3 月 30 日 ( 金 ) 厚生労働省老健局振興課


周南市版地域ケア会議 運用マニュアル 1 地域ケア会議の定義 地域ケア会議は 地域包括支援センターまたは市町村が主催し 設置 運営する 行政職員をはじめ 地域の関係者から構成される会議体 と定義されています 地域ケア会議の構成員は 会議の目的に応じ 行政職員 センター職員 介護支援専門員 介護サービ

区分

スライド 1

介護保険制度改正の全体図 2 総合事業のあり方の検討における基本的な考え方本市における総合事業のあり方を検討するに当たりましては 現在 予防給付として介護保険サービスを受けている対象者の状況や 本市におけるボランティア NPO 等の社会資源の状況などを踏まえるとともに 以下の事項に留意しながら検討を

PowerPoint プレゼンテーション

2 基本理念と基本目標 本市のまちづくりの指針である 第 2 次柳井市総合計画 は 平成 29 年 3 月に策定 されました この総合計画では すべての市民が健康で安心して暮らせる 人にやさ しいまちづくり を健康 福祉分野の基本目標に掲げ その実現を目指しています これは 高齢者も含めた全ての市民

高齢者個人に対する支援の充実+社会基盤の整備1. 地域ケア会議の設置 構築について 地域ケア会議の設置主体 : 地域包括 援センター または市町村 ( 保険者 ) 地域の実情に応じた地域包括ケアシステムを想定した上で その実現のために有効と考えられる地域ケア会議を設置 構築していくことが必要 地域ケ

資料 平成 29 年 12 月 8 日 厚生労働省老健局振興課

第 2 章垂水市地域包括ケアシステムの概要 1 垂水市の地域包括ケアシステムの考え方地域包括ケアシステムとは 高齢者等に関わる様々な人や社会資源が 地域の中でつながりを持って高齢者等の生活を支える仕組みです 高齢者については 介護が必要な状態になっても住み慣れた地域で暮らし続けることができるよう 医


Microsoft Word - 単純集計_センター長.docx

地域包括ケアシステム 団塊の世代が75 歳以上となる2025 年を目途に 重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう 住まい 医療 介護 予防 生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築を実現していきます 今後 認知症高齢者の増加が見


地域総合支援協議会

地域包括ケア構築に向けた実態調査の実施 ひとり暮らし高齢者 高齢者のみ世帯 の全てを訪問形式で調査 地域全体で生活支援等必要なサービス内容を検討 H24 年度 H24.7 月 ~ひとり暮らし実態調査 ( 訪問 ) 集計 解析 ( 名古屋大学 )1 H 福祉を考える集会 ( 住民 関係者

スライド 1

Microsoft Word - 3

千葉県 地域包括ケアシステム構築に向けた取組事例 1 市区町村名 銚子市 2 人口 ( 1) 68,930 人平成 25 年 4 月 1 日現在 ( ) 3 高齢化率 ( 1) 65 歳以上人口 20,936 人 ( 高齢化率 30.37%) ( ) (65 歳以上 75 歳以上それぞれについて記載

板橋区版 AIP の構築に向けた取組に関する検討報告書 < 概要版 > 平成 28 年 2 月 板橋区

第1章 計画の基本的考え方 態を改善して地域社会への参加等を通じ 生きがいや役割を持てるようにすることが 重要です 4 住まい 持ち家や賃貸住宅だけでなく 有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅など 多様な形態の住まいを含みます 生活の基盤である住まいは 高齢者のプライバシー と尊厳が十分に守ら

人口構造の変化 1

問 2 次の文中のの部分を選択肢の中の適切な語句で埋め 完全な文章とせよ なお 本問は平成 28 年厚生労働白書を参照している A とは 地域の事情に応じて高齢者が 可能な限り 住み慣れた地域で B に応じ自立した日常生活を営むことができるよう 医療 介護 介護予防 C 及び自立した日常生活の支援が

平成 31 年度 地域ケア会議開催計画 魚津市地域包括支援センター 平成 31 年 4 月

まちの新しい介護保険について 1. 制度のしくみについて 東温市 ( 保険者 ) 制度を運営し 介護サービスを整備します 要介護認定を行います 保険料を徴収し 保険証を交付します 東温市地域包括支援センター ( 東温市社会福祉協議会内 ) ~ 高齢者への総合的な支援 ( 包括的支援事業 )~ 介護予

地域包括ケアシステム

居宅介護支援事業者向け説明会

Ⅱ 各論第 2 章 各 論 第 2 章 介護と医療 関係機関の連携 第 1 節 介護と医療 関係機関の連携 1 連携のための関係機関のネットワークづくり 現状 課題 平成 19 年度に内閣府が公表した 高齢者の健康に関する意識調査 によると 多くの高齢者が要介護状態になっても 可能な限り住み慣れた地

Microsoft Word - 4㕕H30 �践蕖㕕管璃蕖㕕㇫ㅪ�ㅥㅩㅀ.docx

第 2 章高齢者を取り巻く現状 1 人口の推移 ( 文章は更新予定 ) 本市の総人口は 今後 ほぼ横ばいで推移する見込みです 高齢者数は 増加基調で推移し 2025 年には 41,621 人 高齢化率は 22.0% となる見込みです 特に 平成 27 年以降は 後期高齢者数が大幅に増加する見通しです

(Microsoft Word - \221\3461\217\315.docx)

<4D F736F F F696E74202D20332E8CFA90B6984A93AD8FC E18F8A93BE8D8297EE8ED293998F5A82DC82A B68A888E B8E968BC682CC8D6C82A695FB B8CDD8AB B83685D>

富山県 地域包括ケアシステム構築に向けた取組事例 ( 様式 ) 1 市区町村名 富山市 2 人口 ( 1) 322,059 人 ( 平成 25 年 3 月末現在 ) ( 8,253 人 ) 3 高齢化率 ( 1) 65 歳以上 26.1% ( 30.3% ) (65 歳以上 75 歳以上それぞれにつ

第28回介護福祉士国家試験 試験問題「社会の理解」

このような現状を踏まえると これからの介護予防は 機能回復訓練などの高齢者本人へのアプローチだけではなく 生活環境の調整や 地域の中に生きがい 役割を持って生活できるような居場所と出番づくりなど 高齢者本人を取り巻く環境へのアプローチも含めた バランスのとれたアプローチが重要である このような効果的

01 【北海道】

PowerPoint プレゼンテーション

神奈川県における高齢者を取り巻く状況 1 総人口の推移 ( 人口減少時代へ ) 本県における総人口は 平成 27 年度に約 915 万人となり その5 年後までには 人口のピークから人口減少時代へ入っていくことが予測されています 本県における総人口の推移 注 1 平成 22 年度までは 国勢調査によ

1. 地域ケア会議の定義, 法的な位置づけ狛江市 ( 以下 市 ) では, 多様な生活課題を抱えている高齢者が, 地域で安心して自分らしく生活できる環境づくりを進めるため, 介護支援専門員 ( ケアマネジャー ) 等への個別支援や関係機関 団体等の連携体制の構築を通じて, 介護支援専門員等が包括的か

スライド 1

<4D F736F F D DC08E738D8297EE8ED2959F8E838C7689E EE8CEC95DB8CAF8E968BC68C7689E65F E646F6378>

Microsoft Word - ●【本編】おおた高齢者施策推進プラン180313 《最終校正》

高齢者虐待防止対応マニュアル別冊 6 関係機関との連携 (1) 各機関の役割 市町村や地域包括支援センター等の関係機関は それぞれ対応可能な範囲があります 範囲を超えた対応は行うことができません また 事例によって関係機関の対応を依頼する場合があります 市町村が中心となるコアメンバー会議によって 大

スライド 1

2 保険者協議会からの意見 ( 医療法第 30 条の 4 第 14 項の規定に基づく意見聴取 ) (1) 照会日平成 28 年 3 月 3 日 ( 同日開催の保険者協議会において説明も実施 ) (2) 期限平成 28 年 3 月 30 日 (3) 意見数 25 件 ( 総論 3 件 各論 22 件

広島県における『地域ケア会議』

02 H30 å°‡éŒ•â–€ï¼„â–¡ã…»æł´æŒ°â–€ï¼„â–¡ï¼‹ç‘¾ä»»ï¼›ã‡«ã…ªã‡�ㅥㅩㅀ.xlsx

Microsoft Word - 22™²“¸−TŠv†i‘C’³1124†j.doc

平成17年度社会福祉法人多花楽会事業計画(案)

基本理念 第 6 期計画では 高齢者が住み慣れた地域で健康でいきいきと充実した生活を送ることができる地域社会の構築をめざしてきました 第 7 期計画においても 第 6 期計画の基本理念を継承し 総合計画における高齢者福祉の施策の実現をめざして 住んでよかった亀岡 老後も楽しい亀岡 を本計画の基本理念

Microsoft PowerPoint - ⑤後藤専門官:在宅医療・在宅介護の連携推進について

ケアプランの適正化に向けた今後の対応方針 ケアプランの適正化を進めるにあたり 現状の取組を強化していくことも含め 短期的 中期的な視点で以下の対応を検討する ケアプラン点検の強化 集合住宅の入居者に焦点を当てたケアプラン点検 国民健康保険団体連合会の介護給付適正化システムの活用の推進 運営基準の再徹

利用者満足の向上センターのチラシの配布など センターのPRのために具体的な取り組みを行っている 苦情対応体制を整備している 特記事項 名刺 サービス情報誌 広報での PR イベントでのパネル設置など実施 相談の際のプライバシーの確保を図っている 公平性 中立性の確保 業務改善への取り組み 相談室の整

1_【鑑】「生活困窮者自立支援制度と介護保険制度との連携について(通知)」の一部改正について

多賀町地域福祉活動計画案(概要版)

住所地特例に係る事務の見直しの概要について Ⅱ- 資料 2 本事務は 介護予防 日常生活支援総合事業の実施時期に係わらず 平成 27 年 4 月から 全ての市町村において必要な事務であるので 留意されたい 1. 平成 27 年 4 月からの住所地特例に係る事務の見直しの概要 住所地特例の対象施設にサ

平成20年度春の家居宅介護支援事業所事業計画

2. 経口移行 ( 経口維持 ) 加算 経口移行 ( 経口維持 ) 計画に相当する内容を各サービスにおけるサービス計画の中に記載する場合は その記載をもって経口移行 ( 経口維持 ) 計画の作成に代えることができる 従来どおり経口移行 ( 経口維持 ) 計画を別に作成してよい 口腔機能向上加算 口腔

下の図は 平成 25 年 8 月 28 日の社会保障審議会介護保険部会資料であるが 平成 27 年度以降 在宅医療連携拠点事業は 介護保険法の中での恒久的な制度として位置づけられる計画である 在宅医療 介護の連携推進についてのイメージでは 介護の中心的機関である地域包括支援センターと医療サイドから医

地域包括ケアシステムの構築について 団塊の世代が75歳以上となる2025年を目途に 重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らし い暮らしを人生の最後まで続けることができるよう 医療 介護 予防 住まい 生活支援が一体的に提供される 地域包括ケアシステムの構築を実現 今後 認知症高齢者の増加が

01 表紙 雛形(都道府県、市町村、関係団体)介護保険計画課

<4D F736F F D A8D CA48F43834B C E FCD817A E

函館市のこれから 計 (2015 年比 ) 265, ,794 6% 232,635 13% 215,148 19% 197,467 26% 179,807 32% 0~14 歳 (2015 年比 ) 27,134 24,208

資料 3 地域包括ケアシステムの構築について 厚生労働省老健局振興課

2017介護保険制度改正.pptx

01 R1 å®�剎ç€fl修$僓ç€flä¿®ï¼„æł´æŒ°ç€fl修+å®�剎未組é¨fi蕖咂ㆂ;.xlsx

サービス付き高齢者向け住宅の登録制度の概要 バリアフリー化や居住者への生活支援の実施等の基準を満たす住宅について都道府県等が登録を実施 サービス付き高齢者向け住宅の登録制度は 高齢者の居住の安定確保に関する法律 ( 高齢者住まい法 ) の改正により 平成 23 年 10 月に創設 料金やサービス内容

各論第 3 章介護保険 保健福祉サービスの充実

01_協議体及びコーディネーター【9人Ver.】-2.xdw

札幌市地域ケア会議推進事業実施要綱

介護における尊厳の保持 自立支援 9 時間 介護職が 利用者の尊厳のある暮らしを支える専門職であることを自覚し 自立支援 介 護予防という介護 福祉サービスを提供するにあたっての基本的視点及びやってはいけ ない行動例を理解している 1 人権と尊厳を支える介護 人権と尊厳の保持 ICF QOL ノーマ

Microsoft PowerPoint - 資料3 地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に.pptx

スライド 1

総合事業に係る Q&A 国 注意事項 備考欄には厚生労働省が作成した Q&A の参照先を記載しています 1 介護予防 日常生活支援総合事業ガイドライン案についての Q&A 9 月 30 日版 2 総合事業ガイドライン案に係る追加質問項目について ( 平成 26 年 11 月 10 日全国介護保険担当

上田市介護予防 日常生活支援総合事業実施要綱 平成 30 年 5 月 31 日 告示第 131 号 ( 趣旨 ) 第 1 条この告示は 介護保険法 ( 平成 9 年法律第 123 号 以下 法 という ) 第 115 条の45 第 1 項に規定する介護予防 日常生活支援総合事業 ( 以下 総合事業

2 居宅サービス事業所の状況

資料1 第1回会議のポイントについて

(1) ほのぼのネット事業 目的事業内容経過方法と時期 担当係: 地域係 地域でサポートを必要としている人の発見 見守り 交流活動を 地域で暮らす住民自らが主体となって取り組む ほのぼのネット活動 の推進を通じて 住民の手による 福祉のまちづくり を展開します 1 ほのぼのネット班 28 班による見

別紙2

介護予防ケアマネジメントについて

< 国が示す新しい総合事業の構成例 > ( 以下はサービスの典型例を示しているため, 市町村はこれらの例を踏まえて, 地域の実情に応じたサービス容を検討 ) 1 訪問介護 訪問型サービス ( 第 1 号訪問事業 ) 現行の訪問介護相当 多様なサービス 2 訪問型サービス A( 緩和した基準によるサー

スライド 1

<総論>

平成 20 年 9 月 29 日 平成 21 年度介護報酬改定に向けた提言 社会福祉法人東京都社会福祉協議会 はじめに センター部会長代行今裕司 東京都社会福祉協議会センター部会は 東京都内の地域包括支援センター 在宅介護支援センター デイサービスセンターの 664 箇所が加入している団体です 平成

計画の概要 太田市地域福祉計画 太田市地域福祉活動計画とは? 太田市地域福祉計画市民のみなさまからご意見を伺いながら作成した 今後の地域福祉の方向性 将来像を示した太田市の計画です 太田市地域福祉活動計画社会福祉法人太田市社会福祉協議会が策定した 地域の社会福祉を推進するための具体的な活動計画です

資料 目 次 事業方針 実施計画 みんなで福祉の風土を広げよう 住民 関係機関 団体のネットワークで身近な福祉活動を進めよう 一人ひとりの安全で安心な暮らしを守ろう Ⅳ 推進基盤の強化 主な年間行事等

医療 回復支援 在宅 見附市の地域包括ケアシステム 介護体制と支援の拡大 資料 1 病院 ( 救急 基幹病院等 ) 早期退院 回復期 ( 市外 ) リハビリ病院 見附市立病院 保健福祉センター 特養ほか 医療 救急 手術など高度医療 集中リハビリ 早期回復 見附市医療の里 老健施設ケアプラザ見附 か

<4D F736F F D2093DE97C78CA791E682558AFA8C7689E681798A C5817A88C C8E313093FA817A>

2040 年に向けた地域包括ケアシステムの展望 利用者から見た 一体的な ケアが求められる 在宅生活に臨む本人や家族が 抱える不安を払拭するためには 多様なサービスや支援が 一つのチームから提供されていると感じられる 利用者から見た 一体的な ケアが重要 情報共有や情報書式の標準化 基本的な手順やケ

事務連絡 平成 26 年 2 月 28 日 各都道府県 各保険者 介護保険主管課 ( 室 ) 御中 厚生労働省老健局老人保健課 地域包括ケア 見える化 システムのプロトタイプの運用開始について 介護保険行政の推進につきましては 日頃からご協力を賜り厚くお礼申し上げます さて 厚生労働省では 地域包括

【1117修正原稿】説明会資料

PowerPoint プレゼンテーション

Microsoft PowerPoint - これからの介護予防

Transcription:

地域ケア会議の進め方 ~ 第 1 章 ~ 地域ケア会議は 地域包括ケアシステム 実現に向けた手法 あいち介護予防支援センター平成 27 年 3 月 31 日 1

第 1 章の内容 地域ケア会議開催の位置づけ 地域包括ケアシステムとは 地域包括ケアシステム構築を必要とする背景 地域ケア会議の開催 2

( 26 年 10 月 8 日地域ケア会議推進に係る全国担当者会議資料より ) 地域ケア会議の法的位置付け 法改正の内容 (27 年 4 月 1 日施行 ) 1. 介護保険法における位置づけ 2. 3

( 参考 ) 地域ケア会議の法的位置付け : 介護保険法改正 (27 年 4 月 1 日施行 : 第 115 条の 48) 市町村は 適切な支援の検討等を行うために 介護支援専門員 保健医療及び福祉に関する専門的知識を有する者その他の関係者等により構成される会議を置くように努めるものとすること ( 26 年 10 月 8 日地域ケア会議推進に係る全国担当者会議資料より ) 4

地域の中で安心して暮らせる仕組み 地域包括ケアシステムとは 団塊の世代が75歳以上となる2025年を目途に 重度な要介護状態となっても住み慣れた地域 で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう 医療 介護 予防 住まい 生活支援が 一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築を実現していきます 今後 認知症高齢者の増加が見込まれることから 認知症高齢者の地域での生活を支えるために も 地域包括ケアシステムの構築が重要です 人口が横ばいで75歳以上人口が急増する大都市部 75歳以上人口の増加は緩やかだが人口 は減少する町村部等 高齢化の進展状況には大きな地域差が生じています 地域包括ケアシステムは 保険者である市町村や都道府県が 地域の自主性や主体性に基づ き 地域の特性に応じて作り上げていくことが必要です 病気になったら 地域包括ケアシステムの姿 介護が必要になったら 介 護 医 療 急性期病院 亜急性期 回復期 リハビリ病院 日常の医療 かかりつけ医 地域の連携病院 通院 入院 通所 入所 住まい 地域包括支援センター ケアマネジャー 在宅系サービス 訪問介護 訪問看護 通所介護 小規模多機能型居宅介護 短期入所生活介護 24時間対応の訪問サービス 複合型サービス 小規模多機能型居宅介護 訪問看護 等 施設 居住系サービス 介護老人福祉施設 介護老人保健施設 認知症共同生活介護 特定施設入所者生活介護 等 認知症の人 介護予防サービス 相談業務やサービスの コーディネートを行います 自宅 サービス付き高齢者向け住宅等 いつまでも元気に暮らすために 生活支援 介護予防 高齢者が安心して暮らせる ネットワークの構築 地域包括ケアネットワーク 地域包括ケアシステムは おおむね30 分以内に必要なサービスが提供される日 常生活圏域 具体的には中学校区 を単 位として想定 5 老人クラブ 自治会 ボランティア NPO 等 厚生労働省資料改編

地域包括ケアシステムの取り組み 1 医療との連携強化ターミナルを含め 24 時間対応の訪問診療 訪問看護やリハビリテーション 2 介護サービスの充実強化特養などの介護拠点の整備 24 時間対応の在宅サービス 3 予防の推進要介護状態とならないための予防の取組や自立支援型介護の推進 4 見守り 配食 買い物など 多様な生活支援サービスの確保や権利擁護など一人暮らし 高齢夫婦のみ世帯の増加 認知症の増加を踏まえ 自治会や NPO の協力を得ながら様々な生活支援 ( ごみ出し 見守り 配食など ) や財産管理などの推進 5 居場所の提供 ( 高齢期になっても住み続けることのできるバリアフリーの高齢者住まいの整備高齢者専用賃貸住宅と生活支援拠点の一体的整備 持ち家のバリアフリー化の推進 在宅医療の推進医療と介護 多職種の連携 安心して医療が受けられる体制整備 ( 互助 公助 ) フォーマル インフォーマルサーヒ ス多様な担い手 住民活動の推進 6 ( 自助 互助 共助 公助 ) 健康な期間 ( 健康寿命 ) をより長くするための 介護予防の自助努力 地域の介護予防につながる取り組み ( 互助 ) 行政による保健予防のホ ヒ ュレーションアフ ローチ ( 公助 ) ( 自助 ) 本人 家族の意志決定 自己責任と 心構え が土台 ( 厚生労働省資料改編 ) 6

地域包括ケアシステム構築を必要とする背景 7

ポイント : 少子高齢化となり 生産年齢が減少して少数で高齢者を支えることが予測される 8

65 歳以上の割合 ( 高齢化率 ) 2020 年 9 ポイント :2020 年の高齢化がますます進み 地域差が生ずると予測 健康日本 21 あいち新計画 (2013) より 9

ポイント : 要介護者の増加 高齢者単独 高齢者のみの世帯が増加すると予測される 10

認知症の人の人数と総人口中の割合 ( 愛知県 ) 300,000 4.0% 250,000 200,000 176,242 224,915 240,905 3.5% 3.0% 2.5% 150,000 100,000 50,000 115,618 2.0% 1.5% 1.0% 0.5% 0 0.0% 2010 年 2020 年 2030 年 2040 年 11

子供も高齢者も住み慣れた地域で安心してくらしたい 1. 財政問題 高齢者の増加と 若年層の減少 ( 少子高齢化 ) による医療介護サービス等にかかる財源問題の深刻化 団塊の世代が後期高齢者 (75 歳以上 ) となる 2025 年をめどに 持続可能な社会の仕組みづくりが必要 全国一律のサービスの提供でなく 地域の実情に即した事業展開が必要 2. まちづくり ( コミュニティの再構築 ) コミュニティの再構築を図ることにより 高齢者を含む多様な課題を抱える住民が 住み慣れた地域で安心して生活できる環境整備 自治体全体の課題として誰もが住みよいまちづくりにつなげる 3. 多職種協働による支援ネットワークの構築 高齢者が地域で尊厳あるその人らしい生活を継続するための 人的 物的支援ネットワークの構築 13

14

15

個別事例から地域課題を抽出する 地域課題 とは 対象者個人のみの課題 ( ニーズ ) にとどまらず 地域に同様のニーズを抱えた高齢者やその予備軍の存在が想定され 地域全体の課題として取り組む必要のある課題 16

個別事例の地域ケア会議を地域包括が開催する意義 地域包括支援センターは地域包括ケアを支える中核拠点 地域住民の保健医療の向上及び福祉の増進を包括的に支援するため 下記の包括的支援事業等を地域において一体的に実施する役割を担う 1 介護予防ケアマネジメント業務 ( 法第 115 条の 45 第 1 項第 2 号 ) 2 総合相談支援業務 ( 法第 115 条の 45 第 1 項第 3 号 ) 3 権利擁護業務 ( 法第 115 条の 45 第 1 項第 4 号 ) 4 包括的 継続的ケアマネジメント支援業務 ( 法第 115 条の 45 第 1 項第 5 号 ) 効果的に事業を実施するための環境整備として 多職種協働による地域包括支援ネットワークの構築が求められ その構築の 1 つの手法として 地域ケア会議が位置づけられています ( 参考 ) 地域支援事業実施要綱 ( 地域支援事業の実施について ( 平成 18 年 6 月 9 日厚生労働省老健局長通知 ) 17

地域ケア個別会議の開催 個別事例の地域ケア会議は地域包括ケアシステムの根幹をなすもの 個別事例の利点 1 質的ニーズの把握 データ 量的分析 では把握しきれない質的ニーズを把握 地域の実態 実情に即した社会資源 仕組みづくりの検討が可能 予算の効果的活用につながる 2 現場の生の声を保険者に届ける 個別支援をしつつも 地域全体を見渡すことは地域包括の特性 地域包括は行政よりも現場を把握しているという強みをもつ 高齢者一人ひとりの思いや現場の専門職等の声を届ける 3 包括的継続的ケアマネジメント支援 介護サービス提供重視ではなく 高齢者の自立に視点をおいたケアマネジメントの大切さを共通認識できる 参加者がケア会議を通じて情報交換ができケアの質の向上や多職種とのネットワークの機会となる 個別事例 ( 質的把握 ): 総合相談 ケアマネ 介護事業所からの事例の相談 本人家族 民生委員や住民等からの相談等 18

個別事例以外の地域会議の開催 1 既存データ等の統計資料から ( 量的把握 ) 統計資料から把握した介護認定の要因 認定率や推移 独居高齢者推移等 既存データから読み取れる課題 2 団体等からの意見聴取 要望 ( 質的把握 ) 地域住民 介護事業所 地域のボランティア ケアマネ等高齢者に直接関わる団体の代表等からの意見聴取 ( 団体の会議等で意見聴取の時間をもらう等 ) 3 事例検討会 サービス担当者会議等 ( 質的把握 ) 事例検討会 サービス担当者会議等 地域ケア会議ではないが 個別事例を扱う会議からの地域課題抽出 4 アンケート調査等から ( 量的把握 ) 既存のアンケート調査等から既に判明している地域課題アンケート調査結果の再分析 19

地域ケア会議開催のポイント 1 地域ケア会議の体制整備 会議開催の意義 目的 実施方法等について保険者と包括が共通認識をもつ 効果的な地域ケア会議の活用 運営のため 体制整備は必須 具体的な仕組みにつなげる一連の流れとフィードバックを適宜行うことで 参加者のモチヘ ーションの維持向上を図り協力が得やすい 2 既存会議の活用 参加者 主催者の負担軽減を図るためにも 既存会議で 地域ケア会議 に置き換えが可能な会議があれば 積極的に活用していく 会議の名称については 地域ケア会議 と称する必要はない 既存会議と地域ケア会議としての機能の確認例 会議名 記入例 会議 個別課題解決機能 ネットワーク構築機能 地域課題発見機能 地域づくり 資源開発機能 政策形成機能 20

3 改正介護保険法 新しい総合事業への反映 住民主体のサービス創出の際 地域ケア会議で把握した地域課題 住民ニーズを反映させていく 在宅医療 介護連携の推進について 地域ケア会議から把握した課題を関係事業につなげる 4 市町村 社協の計画 事業との整合性 行政は地域包括ケアネットワーク構築が市全体の課題としてとらえ 全庁的に取組む必要性を認識する 関係各課の計画 事業との整合性をチェック 活用する 5 住民 専門職等への啓発の推進 地域包括ケアシステムについて 住民の役割 ( 自助 互助 ) の啓発や 高齢期の生き方 終末期の選択をするための情報提供等を行う 専門職に対して 高齢者本人の自立支援をより意識することと 地域課題を意識できるような支援 ( 研修等 ) 21

個別事例の課題分析等を積み重ねることで地域の共通課題に気づく!! 1 支援者が困難を感じているケース例 : サービス拒否 認知症 独居等 2 支援者が自立を阻害していると考えられるケース例 : 過剰サービス提供等 3 支援が必要だと判断されるがサービスにつながっていないケース 4 権利擁護が必要なケース例 : 消費者被害 認知症者の意思決定等 22 地域ケア会議運営マニュアル より (P28~29 42~47)

地域課題抽出の場面 方法 地域課題を見つけ出すには様々な場面や手法が考えられる 質的ニーズ 量的ニーズの両面からニーズ把握をする 地域課題は量的側面と質的側面の両方向からチェックをする 量的ニーズ 有 質的ニーズ 有 優先度の高いニーズ 対策が必要 質的ニーズ 有 量的ニーズ 無 費用対効果等も含め 一部の要支援者のためにどのような対応が可能か 検討が必要 量的ニーズ 有 質的ニーズ 無 本当に地域の実態に合う対策はどのような内容か ヒアリンク 等含め検討 ( 厚生労働省資料 ) 23

地域課題を抽出し地域づくりにつなげる流れ 1 地域課題の抽出 個別事例 地域ケア会議 個別事 が必例要のなケ場ア 対応困難 包括の通常業務での対応 地域課題 多角的アセスメントと個別支援 合会議 事例検討会 サーヒ ス担当者会議 ケアマネジャー 民生委員 ( 相談 会議 ) 介護サーヒ ス事業所 住民からの相談 苦情等 地域のサロン 介護予防教室 様々な集いの場 データ分析 行政の各課等々 様々な場面からの地域課題把握 対応困難 対応困難 既に 地域課題 が明確な場合 2 地域課題の蓄積 個別事例のケア会議を実施しても対応困難な 残された課題 事例検討会 サービス担当者会議等で出た他のケースにも共通する課題 地域の困りごとや要望としての住民の声 サービスや事業 連携等に関する事業所等 ( 専門職 ) からの声 地域包括の日頃の業務の中から把握された課題等々 何となく 把握した地域課題を蓄積 3 地域課題の精査 ( 評価と分析 ) ニーズの量的把握 背景や要因の分析 既存資源で解決ができないか等について精査する 包括と行政が中心に実施 既存資源把握等は役所内の他課の情報が必要であり 行政のもつデータの活用等も必要 評価分析方法の例 既存の人的 物的社会資源把握 調査 既存資源 ネットワーク 会議等の活用の検討 根拠となるデータの把握 調査 ( 既存データやアンケート調査等の把握 ) 関係団体への意見聴取 背景と要因の分析 地域課題の分析をすることで方針を決める 5 資源開発 活用政策提言 政策提言 ( 予算化 ) 介護保険計画等への反映 解決困難 社会資源の充実 強化 多職種ネットワーク構築 4 地域課題を検討する地域ケア会議 地域ケア推進会議 地域課題を検討するための地域ケア会議 課題に対する具体的対応策の検討 推進会議に上げず対応 個別支援への反映 ( 既存資源活用や支援方法の横展開 ) 関係者へのフィート ハ ック ( 方向性を共有 ) 研修会 説明会等の開催 ( スキルアッフ 啓発 連携強化 )

地域ケア会議 を活用した地域包括ケアシステム実現までのイメージ 地域包括支援センター ( 又は市町村 ) は 多職種協働による個別ケースのケアマネジメント支援のための実務者レベルの地域ケア会議を開催するとともに 必要に応じて そこで蓄積された最適な手法や地域課題を関係者と共有するための地域ケア会議を開催する 市町村は 地域包括支援センター等で把握された有効な支援方法を普遍化し 地域課題を解決していくために 代表者レベルの地域ケア会議を開催する ここでは 需要に見合ったサービス資源の開発を行うとともに 保健 医療 福祉等の専門機関や住民組織 民間企業等によるネットワークを連結させて 地域包括ケアの社会基盤整備を行う 市町村は これらを社会資源として介護保険事業計画に位置づけ PDCA サイクルによって地域包括ケアシステムの実現へとつなげる 地域包括ケアシステムの実現へ 介護予防 生活習慣病予防等 在宅医療連携拠点保健所 保健センター 警察署 医療 介護連携推進 政策形成社会基盤整備 介護保険事業計画等の行政計画への位置づけなど 地域づくり 資源開発の検討 地域課題の発見 把握 介護支援専門員医療機関 薬局訪問看護ステーション 消防署 民生委員住民組織 ボランティア サービス提供支援 地域ケア会議 ( 個別ケース検討 ) A 地域包括支援センター 圏域ごとの地域ケア会議 社会福祉協議会 連絡調整 地域包括支援ネットワーク 市町村レベルの地域ケア会議 地域ケア会議 ( 個別ケース検討 ) B 地域包括支援センター 圏域ごとの地域ケア会議 介護サービス施設 事業者 NPO 民間企業等 見守り 支援 ( 厚生労働省資料改編 ) 25

地域ケア会議と他の会議の違い サービス担当者会議 事例検討会 地域ケア会議 高齢者虐待対応会議 運営基準に位置づけられたもので ケアマネの主催により ケアマネジメントサイクルの一環として 居宅サービス計画原案に位置づけたサービス担当者等と利用者の状況等に関する情報を共有し 当該担当者から専門的な見地からの意見を求めるために行われるもの 援助者の実践力の向上を目指すもので 今 抱えている事例の支援のあり方に限らず 過去の事例も題材にして 多様な援助のあり方を学習しあうもの サービス担当者会議や地域ケア会議のように 検討した援助や対応策について 評価を求められることはない 保険者又は地域包括支援センターの主催により 包括的支援事業の一環として サービス担当者以外の第三者を交え 個別ケースの支援内容の検討のほか これらを通じて地域包括支援ネットワークの構築 自立支援に資するケアマネジメントの支援 地域課題の把握等を行うために行われるもの 高齢者虐待防止法に基づき 高齢者虐待事例に関する対応を検討するための会議 ( コアメンバー会議 個別ケース会議等 ) ケアマネが 虐待である と気づかないままに相談をした場合であっても 虐待 と判断された場合は高齢者虐待対応会議で取り扱う 地域ケア会議運営マニュアル 27-29 参照 既存の会議から 地域課題に目を向けケア会議を開催する どんな事例でも 蓄積してみると地域で検討が必要な課題が見えてくる 26

高齢者虐待対応の 個別ケース会議 との相違点 権利擁護業務の一環として 地域ケア会議を活用する場合 以下のような地域課題の把握及び検討が行われると想定されます 27 地域ケア会議運営マニュアル 27~29 参照

参考文献 一般財団法人長寿社会開発センター 地域ケア会議運営マニュアル 平成 25 年 3 月 参考資料 平成 25 年度地域ケア会議運営に係る実務者研修資料 ( 厚生労働省 : 平成 25 年 11 月 ~ 平成 26 年 2 月 ) 地域包括支援センターケアマネジメント強化事業広域支援員作成資料 ( あいち介護予防支援センター ) 地域ケア会議推進に係る全国担当者会議資料 ( 厚生労働省 : 平成 26 年 10 月 8 日 ) 28