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10-13 電波障害 存在 供用時における施設の存在に伴う電波受信状況の悪化が考えられるため 計画地周辺の電波の受信状況に及ぼす影響について予測及び評価を行った また 予測及び評価するための基礎資料を得ることを目的として 電波の受信状況等の調査を行った 1. 調査 1) 調査内容 (1) 電波の発信送信状況地上デジタル放送 衛星放送 (BS) 及び通信衛星による放送 (CS) 等のチャンネル 送信場所 送信出力 対象事業実施区域との距離等について調査した (2) 電波の受信状況電波の受信状況 ( 電界強度 受信画質等 ) について調査した (3) その他の予測 評価に必要な事項電波受信に影響を生じさせている地形 工作物等の状況 住宅等の分布状況について調査した 2) 調査方法 (1) 電波の発信送信状況電波の発信送信状況については 全国テレビジョン FM ラジオ放送局一覧 ( 日本放送協会 日本民間放送連盟監修 NHK アイテック編 ) 等の既存資料を整理した (2) 電波の受信状況電波の受信状況については 建造物による受信障害調査要領 ( 地上デジタル放送 ) 改訂版 (( 社 ) 日本 CATV 技術協会 H22.3) に定める測定方法に基づき現地調査を行った (3) その他の予測 評価に必要な事項地形 工作物等の状況 住宅等の分布状況は 地形図 土地利用現況図等の既存資料を整理した 3) 調査地域 地点調査地域は 建築物の高さ 配置等の計画を基に 電波受信への影響が及ぶおそれがあると認められる地域とした 調査地点は 周辺の住宅等の分布状況を考慮して適切に配置した 4) 調査期間 頻度テレビ電波の受信状況の調査は 東京スカイツリーの本放送開始後 平成 27 年 2 月 12 日に現地調査を行った 10-403

17 16 15 13 14 12 11 6 7 8 9 10 電波到来方向浦和局 5 4 3 2 20 22 23 24 1 19 21 25 18 電波到来方向東京タワー局 電波到来方向東京スカイツリー局 図 10-13-1 テレビ電波受信状況の調査地点 凡 例 : 計画地 : 行政界 : 調査地点 1:10,000 0 250 500m 10-404

5) 調査結果 (1) 電波の送信状況ア. 地上デジタル放送地上デジタル放送の送信状況は 表 10-13-1 に示すとおりである 東京スカイツリー局 (NHK 総合他 7 波 ) は計画地の南側約 18.3 kmに 東京タワー局 ( 放送大学 ) は計画地の南側約 25.7 kmに 浦和局 ( テレビ埼玉 ) は計画地の西側約 19.6 kmに位置している 送信局区分 ch 局名 表 10-13-1 地上デジタル放送の送信状況 送信周波数 (MHz) 送信出力 (kw) 送信アンテナ高さ (m) 27 NHK 総合テレビ 554~560 10.0 614 26 NHK 教育テレビ 548~554 10.0 614 25 日本テレビ 542~548 10.0 604 東京スカイツリー局 22 TBS テレビ 524~530 10.0 584 広域局 21 フジテレビ 518~524 10.0 604 24 テレビ朝日 536~542 10.0 594 23 テレビ東京 530~536 10.0 594 東京タワー局 28 放送大学 77.1 5.0 267 浦和局 県域局 32 テレビ埼玉 587 0.5 173 イ. 衛星放送衛星放送の送信状況は 表 10-13-2 に示すとおりである 表 10-13-2 衛星放送の送信状況 区分 衛星名称 軌道位置 放送衛星 (BS) BSAT-3a, 3b, 3c JCSAT-110R 東経 110 N-SAT-110 東経 110 通信衛星 (CS) JCSAT-3A 東経 128 JCSAT-4B 東経 124 (2) 電波の受信状況ア. テレビ電波の受信画質の状況テレビ電波の受信状況は表 10-13-3 に示すとおりである 東京スカイツリー局及び浦和局では 地上デジタル放送の画像評価について 全地点で 正常 の評価であり 品質評価についても 全地点で きわめて良好 の評価であった 一方 東京タワー局では 地上デジタル放送の画像評価及び品質評価について 一部の地点において 受信不能 の地点があった なお 計画地の西側に沿って JR 武蔵野線が通っており 鉄道の走行による電波障害が考えられるが 現地調査の結果 その他の潜在的な影響はみられなかった 調査結果の詳細は 資料編 第 13 章電波障害 に示すとおりである 10-405

表 10-13-3(1) テレビ電波の受信状況 ( 画像評価 ) 東京スカイツリー局 東京タワー局 浦和局 16 地点 (100%) 10 地点 (56%) 10 地点 (100%) 0 地点 (0%) 0 地点 (0%) 0 地点 (0%) 0 地点 (0%) 8 地点 (44%) 0 地点 (0%) 合計 16 地点 (100%) 18 地点 (100%) 10 地点 (100%) 表 10-13-3(2) テレビ電波の受信状況 ( 品質評価 ) 東京スカイツリー局 東京タワー局 浦和局 A 16 地点 (100%) 6 地点 (33%) 10 地点 (100%) B 0 地点 (0%) 2 地点 (11%) 0 地点 (0%) C 0 地点 (0%) 1 地点 (6%) 0 地点 (0%) D 0 地点 (0%) 1 地点 (6%) 0 地点 (0%) E 0 地点 (0%) 8 地点 (44%) 0 地点 (0%) 合計 16 地点 (100%) 18 地点 (100%) 10 地点 (100%) イ. テレビ電波の強度の状況地上デジタル放送の東京スカイツリー局からの端子電圧 ( 受信レベル ) は 48.3~ 88.1dB(μV) 東京タワー局からの端子電圧 ( 受信レベル ) は 37.2~59.6 db(μv) 浦和局からの端子電圧レベル ( 受信レベル ) は 48.4~62.2 db(μv) であった なお 端子電圧レベル ( 受信レベル ) は 一般に 50dB(μV) 以上であれば良好とされている 調査結果の詳細は 資料編 第 13 章電波障害 に示すとおりである (3) その他の予測 評価に必要な事項ア. 電波の受信状況に影響を及ぼす可能性がある地形 工作物の状況計画地及びその周辺は 起伏の少ないほぼ平坦な地形となっており 広範囲で電波の受信状況に影響を及ぼす構造物は存在しない イ. 電波の受信状況に影響が及ぶ可能性がある住宅等の分布状況計画地周辺には 計画地東側の主要地方道越谷流山線沿いの他 計画地周辺に住宅が点在して分布している 10-406

2. 予測 1) 予測内容電波障害の範囲及び電波受信状況の変化の程度を予測した 2) 予測方法事業計画を基に 遮蔽障害及び反射障害について 建造物障害予測技術 ( 地上デジタル放送 ) (NHK 受信技術センター H15) 等に示される理論式により予測を行った 3) 予測条件ア. 予測対象構造物予測対象構造物は 第 2 章 2-6 2.(2) 進出予定企業等の建築計画 の表及び図に示した建物のうち 産業ゾーンの想定建物は建物想定高が高く また電波到来方向 ( 浦和局 : 西方向 東京タワー局及び東京スカイツリー局 : 南方向 ) の逆側に住宅が分布しており これらの住宅が受信する電波を遮蔽する可能性が考えられることから 表 10-13-4 に示す建物を予測対象構造物とした 産業ゾーン 建物区分 表 10-13-4 予測対象構造物 建築面積 ( m2 ) 高さ (m) 産業既存 4,000 16.5 産業 A 5,000 11.0 産業 B 3,500 11.0 産業 C 3,500 11.0 産業 D 13,200 16.5 産業 E 4,500 11.0 イ. テレビ電波の送信状況地上デジタル放送の送信状況は表 10-13-1 に示したとおりである なお 放送大学 ( 東京タワー局 ) は 予測対象時期において 衛星放送に移行する計画 であるため 東京タワー局からのテレビ電波は予測対象外とした 放送大学は平成 30 年 9 月に東京タワー局からの電波送信を終了し 衛星放送に完全移行される計画である ( 資料 ; 放送大学 HP) 4) 予測地域 地点予測地域は 現地調査地域及び現地調査地点と同様とした 5) 予測対象時期等施設の完成後とした 6) 予測結果ア. 電波障害の範囲及びテレビ電波の受信状況の変化の程度 ( ア ) 地上デジタル放送予測対象とした想定建物による地上デジタル放送の受信障害予測範囲は 図 10-13-2 に示すとおりである 地上デジタル放送の遮へい障害予測範囲は 計画地周囲の道路や水田にとどまり 既存の住居にかからないことから 計画建築物による受信障害は生じないと予測する なお 反射障害について調査した 2 地点 ( 地点 18 地点 25) で受信状況が良好であったことから 反射障害は生じないと予測する 10-407

( イ ) 衛星放送予測対象とした想定建物による衛星放送の受信障害予測範囲は 図 10-13-3 に示すとおりである 衛星放送の遮へい障害予測範囲は 計画地周囲の道路や水田にとどまり 既存の住居にかからないことから 計画建築物による受信障害は生じないと予測する 10-408

産業 A 産業 D ( 高さ 16.5m) 産業既存 ( 高さ 16.5m) 産業 B 電波到来方向浦和局 ( テレビ埼玉 ) 産業 E 産業 C 電波到来方向スカイツリー (MXTV) 電波到来方向スカイツリー ( 広域局 ) 図 10-13-2 地上デジタル放送の受信障害予測範囲 凡 例 : 計画地 : 行政界 受信障害予測範囲 : 東京スカイツリー ( 広域局 ) : 東京スカイツリー (MXTV) : 浦和局 ( テレビ埼玉 ) 1:3500 0 50 100m 10-409

産業 A 産業 D ( 高さ 16.5m) 産業既存 ( 高さ 16.5m) 産業 B 産業 E 産業 C 電波到来方向 BSAT-1a,2a JCSAT-110 電波到来方向 JCSAT-4A 電波到来方向 JCSAT-3 図 10-13-3 衛星放送の受信障害予測範囲 凡 例 : 計画地 : 行政界 : 受信障害予測範囲 (BSAT-1a,2a JCSAT-110) : 受信障害予測範囲 (JCSAT-4A) : 受信障害予測範囲 (JCSAT-3) 1:3500 0 50 100m 10-410

3. 評価 1) 評価方法 (1) 回避 低減の観点電波受信への影響が事業者により実行可能な範囲内でできる限り回避され 又は低減されているかどうかを明らかにした (2) 基準 目標との整合の観点表 10-13-5 に示す電波障害に係る整合を図るべき基準等と予測結果との間に整合が図られているかどうかを明らかにした 項目 電波の受信障害発生 表 10-13-5 電波障害に係る整合を図るべき基準等整合を図るべき基準等 受信障害解消の対象範囲の確定に資するため 建築主は 建築物の工事着手以前の受信障害予測地域の受信状況及び工事中 完成後の受信障害発生地域の受信状況を調査し その実態を把握するよう努める必要がある 高層建築物による受信障害解消についての指導要領 ( 昭和 51 年 3 月 郵政省電波管理局通達 ) 2) 評価結果 (1) 回避 低減の観点本事業では 表 10-13-6 に示す環境の保全のための措置を講じることで 施設の存在に伴う電波受信への影響の回避に努める したがって 施設の存在に伴う電波受信への影響は 事業者により実行可能な範囲内でできる限り回避 低減が図られていると評価する 表 10-13-6 環境の保全のための措置 影響要因 施設の存在 影響電波の受信障害の発生 検討の視点 受信障害範囲の縮小 発生した障害の対策 環境の保全のための措置 進出予定企業に対しては 電波受信への影響が可能な限り低減されるように 建築物 工作物の高さ 配置 ( 向き ) 形状 材質等を検討するよう要請する 建築工事段階において 受信障害が発生する範囲について事前の確認を行うとともに 事業実施後に建築物の影響による電波障害が発生した場合には 電波障害の状況に応じ 受信施設の設置や有線テレビジョン放送の活用等 適切な措置を講じるよう要請する 措置の区分 回避 回避 低減 実施主体 事業者 ( 実施は進出予定企業 ) 10-411

(2) 基準 目標との整合の観点計画地周辺の地上デジタル放送及び衛星放送の電波受信環境に及ぼす影響はほとんどないと考えられる ただし 現時点で本地区への進出企業等は未定であり 建物の位置 形状 高さ等に関する建築計画は各企業等が検討していくことになるため 本予測の結果によらず 将来 実際に建てられた建物により障害が生じる可能性がある なお その場合には進出企業等に対して 表 10-13-6 に示す必要な対策を実施するよう要請していく このことから 整合を図るべき基準等との整合が図れると評価する 10-412