海洋基本計画に関する参考資料(その4)

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言語表記等から推定すると 例えば 沖縄県石垣島では約 8 割を中国製が占めた一方 東京湾岸の富津では日本製がほとんど全てを占めていました ( 別添 1-2) 3 平成 27 年度のモニタリング調査は 調査実施時期が冬期となり日本海側及び北海道沿岸では調査が困難であったため 太平洋側 瀬戸内海沿岸及び

平成 25 年 5 月 9 日海洋技術フォーラム 我が国の海洋をめぐる状況 国土面積約 38 万 km2 ( 世界第 61 位 ) 領海 排他的経済水域の面積約 447 万 km2国土面積の約 12 倍 離島の数 6,847 島 ( 北海道 本州 四国 九州 沖縄本島の主要 5 島以外の島によって広

我が国が重点的に取り組むべき 北極に関する課題と施策 第三期海洋基本計画の策定に向けて考慮すべき施策の要素 2017 年 11 月 北極の未来に関する研究会 ( 事務局 ) 日本財団政策研究大学院大学笹川平和財団海洋政策研究所 1

1 3: 気候変動については 環境と経済成長との好循環を実現する好機として G7 が世界の脱炭素化を牽引することが重要であり 我が国としても脱炭素化に向けた骨太な長期戦略を創り上げていく 2: 資源循環については 先進事例の共有を国内外で進めることが重要であり 我が国としては世界循環経済フォーラム

これまでの G7 コミットメント及び持続可能な開発のための世界的な枠組み を定める 2030 アジェンダに沿って行動する必要性を認識しつつ, 我々 G7 首 脳は, 以下にコミットする 強靱な沿岸及び沿岸部コミュニティ 1. より良い適応計画, 緊急事態への備え及び回復の支援 我々は, 政策ギャップ

資料1:地球温暖化対策基本法案(環境大臣案の概要)

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①180612_G7シャルルボワサミット結果報告(循環部会用セット)

行政改革推進会議による 秋のレビュー 平成 26 年 11 月 14 日実施 評価者 上村敏之関西学院大学経済学部教授 上山直樹弁護士 ( ポールヘイスティングス法律事務所 外国法共同事業 ) 太田康広慶應義塾大学大学院経営管理研究科教授 水上貴央弁護士 ( 早稲田リーガルコモンズ法律事務所 ) 吉

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子宮頸がん予防措置の実施の推進に関する法律案要綱

間を検討する 締約国が提出した 貢献 は 公的な登録簿に記録される 締約国は 貢献 ( による排出 吸収量 ) を計算する また 計算においては 環境の保全 透明性 正確性 完全性 比較可能性及び整合性を促進し 並びに二重計上の回避を確保する 締約国は 各国の異なる事情に照らしたそれぞれ共通に有して

参考資料3(第1回検討会資料3)

1. 応募書類の提出 1) 提出期限 2017 年 6 月 30 日 ( 金曜日 )17:00( 日本時間 ) 必着 2) 提出方法 グローバル賞 岡山地域賞 各部門の募集要項を確認のうえ 応募に必要な資料等を 以下 の応募先に電子メールにて提出してください (A) グローバル賞募集要項 3 4 ペ

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2

平成22年版年次報告第1部(その2)

1 自然に対する関心 (1) 自然に対する関心 平成 24 年 6 月 平成 26 年 7 月 関心がある( 小計 ) 90.4% 89.1% 非常に関心がある 29.5% 21.9%( 減 ) ある程度関心がある 60.9% 67.2%( 増 ) 関心がない( 小計 ) 8.8% 10.5% あま

遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律の概要 目的国際的に協力して生物の多様性の確保を図るため 遺伝子組換え生物等の使用等の規制に関する措置を講ずることにより 生物多様性条約カルタヘナ議定書 ( 略称 ) 等の的確かつ円滑な実施を確保 主務大臣による基本的事項の公表 遺

別紙 Ⅰ 対象事業の概要環境影響評価法 ( 平成 9 年法律第 81 号 以下 法 という ) 第 15 条に基づき 事業者である国土交通省関東地方整備局及び横浜市から 平成 30 年 6 月 22 日に送付のあった環境影響評価準備書 ( 以下 準備書 という ) の概要は次のとおりである 1 事業

山梨県世界遺産富士山景観評価等技術指針 ( 平成二十八年山梨県告示第九十九号 ) 山梨県世界遺産富士山景観評価等技術指針を次のとおり定める 平成二十八年三月二十四日 山梨県知事 後 藤 斎 山梨県世界遺産富士山景観評価等技術指針 ( 趣旨 ) 第一条 この技術指針は 山梨県世界遺産富士山の保全に係る

社会的責任に関する円卓会議の役割と協働プロジェクト 1. 役割 本円卓会議の役割は 安全 安心で持続可能な経済社会を実現するために 多様な担い手が様々な課題を 協働の力 で解決するための協働戦略を策定し その実現に向けて行動することにあります この役割を果たすために 現在 以下の担い手の代表等が参加

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海洋プラスチックごみ対策の推進に関する関係閣僚会議議事要旨 1 日時 令和元年 5 月 31 日 ( 金 ) 午前 8 時 25 分 ~ 午前 8 時 40 分 2 場所 総理大臣官邸 4 階大会議室 3 出席者安倍内閣総理大臣 菅内閣官房長官 原田環境大臣 ( 司会 ) 宮腰内閣府特命担当大臣 (

トヨタの森づくり 地域・社会の基盤である森づくりに取り組む

(1) 生活排水について 地域の実状に応じ 下水道 浄化槽 農業集落排水施設 コミュニティ プラント等の生活排水処理施設の整備及び高度処理化 適正な施設維持管理等の対策を計画的に推進すること 加えて 合流式下水道の改善の取組を推進すること (2) 指定地域内事業場について これまで行われてきた汚濁負

(3) 技術開発項目 長周期波の解明と対策 沿岸 漁場の高度利用 ライフサイクルコストに基づく施設整備と診断技術 自然災害( 流氷 地震 津波など ) に強いみなとづくり 等 30 項目 技術開発項目として 30 項目の中から 今後 特に重点的 積極的に取り組んでいく必要のある技術開発項目として 1

24 ごみ減量分野様式 2 ごみゼロをめざすまち 分野目標 1 ごみゼロ都市 なかの を実現するために 区民 事業者 区が連携して3Rの取組みを進め ごみの排出量が減少するまちをめざす 2 循環型社会を実現するために 資源の再使用 再生利用などの資源の有効利用が広がっているまちをめざす 成果指標 区

参考資料 1 約束草案関連資料 中央環境審議会地球環境部会 2020 年以降の地球温暖化対策検討小委員会 産業構造審議会産業技術環境分科会地球環境小委員会約束草案検討ワーキンググループ合同会合事務局 平成 27 年 4 月 30 日

●アレルギー疾患対策基本法案

2017 年訪日外客数 ( 総数 ) 出典 : 日本政府観光局 (JNTO) 総数 2,295, ,035, ,205, ,578, ,294, ,346, ,681, ,477

アレルギー疾患対策基本法 ( 平成二十六年六月二十七日法律第九十八号 ) 最終改正 : 平成二六年六月一三日法律第六七号 第一章総則 ( 第一条 第十条 ) 第二章アレルギー疾患対策基本指針等 ( 第十一条 第十三条 ) 第三章基本的施策第一節アレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減 ( 第十四条

【添付31】【4-1502】isobe_4-1502

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1. 応募書類の提出 1) 提出期限 2018 年 6 月 29 日 ( 金曜日 )17:00( 日本時間 ) 必着 2) 提出方法 グローバル賞 岡山地域賞 各部門の募集要項を確認のうえ 応募に必要な資料等を 以下 の応募先に電子メールにて提出してください (A) グローバル賞募集要項 3 4 ペ

「諸外国の大学教授職の資格制度に関する実態調査」1

により 都市の魅力や付加価値の向上を図り もって持続可能なグローバル都 市形成に寄与することを目的とする活動を 総合的 戦略的に展開すること とする (2) シティマネジメントの目標とする姿中野駅周辺や西武新宿線沿線のまちづくりという将来に向けた大規模プロジェクトの推進 並びに産業振興 都市観光 地

NEWS 2020 速報 の一部を改正する法律案 REPORT 総会の様子 2025 GDP 3 02 vol

「標準的な研修プログラム《

- 1 - 農林水産省 経済産業省告示第一号国土交通省合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する法律(平成二十八年法律第四十八号)第三条第一項の規定に基づき 合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する基本方針を定めたので 同条第四項の規定に基づき 公表する 平成二十九年五月二十三日農林水産大臣山本有

京都府がん対策推進条例をここに公布する 平成 23 年 3 月 18 日 京都府知事山田啓二 京都府条例第 7 号 京都府がん対策推進条例 目次 第 1 章 総則 ( 第 1 条 - 第 6 条 ) 第 2 章 がん対策に関する施策 ( 第 7 条 - 第 15 条 ) 第 3 章 がん対策の推進

平成19年6月  日

Microsoft Word - ★(ワードセット版)CONNEX基本指針

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構成員 3 法第 35 条第 3 項において 協議に係る内水面について河川管理者がある場合には当該河川管理者が必須の構成員とされているのはなぜか 河川管理者は 河川法 ( 昭和 39 年法律第 167 号 ) に基づき 治水 利水 環境の観点から総合的に河川管理をする立場であることから 同法に基づき

2018 年度事業計画書 Ⅰ 基本方針 1. 健康関連分野を取り巻く環境と直近の動向 健康医療分野が政府の日本再興戦略の重点分野に位置づけられ 健康 医療戦略が策定されるなど 予防や健康管理 生活支援サービスの充実 医療 介護技術の進化などにより 成長分野としてマーケットは大きく拡大することが期待さ

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4 各締約国は 第九条の規定によりこの条約に署名し又は批准書若しくは加入書を寄託する際に 登録簿に掲げるため少なくとも一の湿地を指定する 5 いずれの締約国も その領域内の湿地を登録簿に追加し 既に登録簿に掲げられている湿地の区域を拡大し又は既に登録簿に掲げられている湿地の区域を緊急な国家的利益のた

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5_【資料2】平成30年度津波防災教育実施業務の実施内容について

< 基本方針 > 一般社団法人移住 交流推進機構 ( 以下 JOIN という ) は 地方に新しい生活や人生の可能性を求めて移住 交流を希望する方々への情報発信や そのニーズに応じた地域サービスを提供するシステムを普及することにより 都市から地方への移住 交流を推進し 人口減少社会における地方の振興

抜本的な鳥獣捕獲強化対策 平成 25 年 12 月 26 日環境省農林水産省


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第 6 回最終処分関係閣僚会議資料 科学的特性マップの提示と今後の取組について 平成 29 年 7 月 28 日経済産業省

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ANNUAL REPORT

に個人 企業情報が残っているか否かの調査等を行うこととし 今回は 中古乗用車に実 装されていた HDD ナビゲーション装置 を評価しましたので その結果をご報告申し上げ ます (1) 個人 企業情報の消去 破壊を前提としたリユース ( リペアメントを含む ) リサイクルの推進を目指すガイドラインの策

平成16年版 真島のわかる社労士

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Japan Youth Platform for Sustainability (JYPS) 国連で行われている交渉に向けて 若者の声を集約し 日本政府や国連機関などに政策として訴えていくための若者のための 場 5/22

平成 27 年共同研究の成果について ポイント 以下 1~3 については 平成 27 年 7 月 ~11 月の動向です 1 北極海航路を横断した船舶の航行数 北極海航路( ロシア側 ) を横断した船舶は24 航行 ( 前年は31 航行 ) 前年の航行数はノルウェーの研究機関 CHNLの分析結果 2

報道発表資料(新宿駅屋内地図オープンデータ)

国土技術政策総合研究所 研究資料

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資料 4 平成 26 年報告書に提言された取組のうち 回収率目標達成アクションプラン以外の取組状況について 平成 29 年 12 月 4 日 経 済 産 業 省 環 境 省

岐阜県手話言語の普及及び障害の特性に応じた意思疎通手段の利用の促進に関 する条例 目次前文第一章総則 ( 第一条 - 第八条 ) 第二章基本的施策の推進 ( 第九条 - 第十六条 ) 附則 ( 前文 ) 手話が言語であることは 障害者の権利に関する条約において世界的に認められており わが国においても

平成 30 年度事業報告について ( 平成 30 年 4 月 1 日 ~ 平成 31 年 3 月 31 日 ) ( 特定非営利活動に係る事業 ) 1. 特定非営利活動に係る事業 (1) 事業の成果 地球温暖化対策の推進に関する法律 第 24 条の規定に基づき 川崎市において設置された 川崎市地球温暖

新たな宇宙状況監視 (SSA) システム構築に向けた事前調査平成 26 年度予算案額 11 百万円 ( 新規 ) 文部科学省研究開発局宇宙開発利用課 事業概要 目的 必要性 事業イメージ 具体例 スペースデブリの増加が世界的な課題として認識される中 宇宙状況監視 ( SSA : Space Situ

07 SDGsとCSV演習

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Ⅰ. 調査目的と概要 1. 目的と概要平成 21 年 7 月に成立した 美しく豊かな自然を保護するための海岸における良好な景観及び環境の保全に係る海岸漂着物等の処理等の推進に関する法律 に基づき, 海岸漂着物対策が推進されており, このために海岸漂着物や沿岸域における漂流 海底ごみの実態調査が行われ

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資料2 紙類の判断の基準等の設定に係る検討経緯について

第 135 回海洋フォーラム要旨 平成 28 年 10 月 20 日 国家管轄権外区域の海洋生物多様性 (BBNJ) 準備委員会第 2 回会合について 講師長沼善太郎氏 ( 外務省国際法局海洋法室条約交渉官 ) ( サイドイベント報告笹川平和財団海洋政策研究所 ) 長沼交渉官講演要旨 題 BBNJ

アマミノクロウサギ保護増殖事業計画 平成 27 年 4 月 21 日 文部科学省 農林水産省 環境省

市町村における住民自治や住民参加、協働に関する取組状況調査

北極域研究船の建造(新規)

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3 くろまぐろの知事管理量について 海洋生物資源の採捕の種類 別又は期間別の数量に関する事項 ( 1) 採捕の種類別の割当量について 2 に掲げる知事管理量の小型魚における採捕の種類別に定め る割当量は 次の表のとおりとし 大型魚は採捕の種類別に定 めないものとする 採捕の種類 小型魚 本県の漁船漁

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【環境省】各行政機関における政策評価の結果及びこれらの政策への反映状況(個表)

(3) 我が国の取り組み我が国は高度経済成長期以降 政府 自治体 民間企業 市民が協力し 収集 運搬 リサイクル 最終処分の適正化など 様々な取組を行ってきており エンドオブパイプ方式としての排出基準の設定や 他国に先駆けて3R( 廃棄物の発生抑制 (Reduce) 資源や製品の再使用(Reuse)

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平成23年9月29日WG後修正

資料 3 ー 1 環境貢献型商品開発 販売促進支援事業 環境省市場メカニズム室

「社会的課題・SDGsに関する意識調査」~さらなる浸透に向けて、企業に求められるものとは~「社会的課題・SDGsに関する意識調査」~さらなる浸透に向けて、企業に求められるものとは~_損保ジャパン日本興亜

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国民 1 人当たり GDP (OECD 加盟国 ) ( 付表 2)OECD 加盟国の国民 1 人当たりGDP(2002~2009 年 ) 2002 年 2003 年 2004 年 2005 年 1 ルクセンブルク 58,709 ルクセンブルク 59,951 ルクセンブルク 64,016 ルクセンブル

文化庁平成 27 年度都道府県 市区町村等日本語教育担当者研修 2015 年 7 月 1 日 生活者としての外国人 に対する日本語教育の体制整備に向けた役割分担 日本語教育担当者が地域課題に挑む10のステップ よねせはるこ米勢治子 ( 東海日本語ネットワーク )

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Transcription:

最近の動向 海洋環境の維持 保全について 国際社会では 地球温暖化や海洋酸性化への対応 海洋生物多様性の保全と持続的利用 海洋ごみの回収 処理 発生抑制等様々な課題が次々と顕在化し 海洋環境の維持 保全に対する関心が 高まっている 持続可能な開発のための 2030 アジェンダ (SDGs) 持続可能な社会の実現のために取り組む課題 ( アジェンダ ) を集大成した新たな国際的な枠組みである 持続可能な開発のための 2030 アジェンダ (SDGs) が採択 ( 平成 27 年 9 月 ) その中で 海洋 海洋資源の保全及び持続可能な利用 に焦点を当てた目標 (SDG14) を設定 SDG14( 幅広い課題について実現年限を含む具体的な目標を掲げている ) 海洋ごみや富栄養化を含む海洋汚染の防止(2025 年まで ) 海洋及び沿岸の生態系の回復(2020 年まで ) など 生物多様性の確保 SDG14 及び生物多様性条約締約国会議 (COP10) の愛知目標 ( 平成 22 年 10 月 ) 等 平成 32 年度までに管轄区内水域の 10% を適切に保全 管理する ( 海洋保護区の設定 ) 国家管轄権外区域の海洋生物多様性の確保及び持続的な利用国連総会会議 ( 平成 27 年 6 月 ) 国連海洋法条約上 国家の管轄権が及ばない海域 すなわち同条約にいう公海及び深海底の海洋生物多様性 (BBNJ) の保全と持続可能な利用に関する新たな国際約束を作成することを決定 ( 準備委員会を順次開催 平成 30 年 9 月までに新協定の作成に関する政府間会議の開催時期等を決定 ) 気候変動気候変動枠組条約締約国会議 (COP21) パリ協定 ( 平成 27 年 12 月 ) 世界の平均気温の上昇を2 より十分下方に抑える世界共通の目標を設定 海洋ごみ G7エルマウサミット ( 平成 27 年 6 月 ) 海洋ごみが世界的な問題であることが認識されるとともに G7 行動計画を作成 G7 富山環境大臣会合 ( 平成 28 年 5 月 ) マイクロプラスチックを含む海洋ごみ対策の重要性等を確認

我が国の海洋保護区 我が国の海洋保護区の定義 ( 2011 年総合海洋政策本部了承 ) 海洋生態系の健全な構造と機能を支える生物多様性の保全および生態系サービスの持続可能な利用を目的として 利用形態を考慮し 法律又はその他の効果的な手法により管理される明確に特定された区域 愛知目標においては 2020 年までに管轄水域内の 10% を適切に保全 管理することが目標 目的区域 ( 制度 ) 面積 (%) 自然景観の保護等自然公園 ( 自然公園法 ) 自然海浜保全地区 ( 瀬戸内海環境保全特別措置法 ) 約 1.9 万 km2 ( 約 0.4%) 自然環境又は生物の生息 成育場の保護等 水産動植物の保護培養等 自然環境保全地域 ( 自然環境保全法 ) 鳥獣保護区 ( 鳥獣保護法 ) 生息地等保護区 ( 種の保存法 ) 天然記念物 ( 文化財保護法 ) 保護水面 ( 水産資源保護法 ) 沿岸水産資源開発区域 指定海域 ( 海洋水産資源開発促進法 ) 都道府県 漁業者団体等による各種指定区域共同漁業権区域 ( 漁業法 ) 約 0.2 万 km2 ( 約 0.1%) 約 36.4 万 km2 ( 約 8.1%) 計 ( 重複海域があり各項目の合計とは一致しない ) 約 36.9 万 km2 ( 約 8.3%) 地理情報が入手可能な区域につき 平成 26 年 3 月時点で入手可能なデータにより試算

1. 海岸の状況 海洋ごみ問題 海洋環境室 漂着したごみを種類別に見ると 7 箇所全てでプラスチック類が最も多く ごみ全体の約 8~9 割 ( 環境省による海洋ごみ実態調査から ) 山形県酒田市飛島 長崎県対馬市 2. 漂着物 ( 韓国 中国語標記 ) 漁具 ポリタンク 洗剤容器 3. 想定される被害 生態系を含めた海洋環境の悪化 船舶航行への障害 観光 漁業への悪影響 沿岸域居住環境の劣化特に近年 海水中に漂うマイクロプラスチック ( 微細なプラスチック ) が生態系に与える影響が問題に イメージ 漂着ごみ ( 人工物 + 自然物 ) 個数の種類別割合 1

マイクロプラスチックとは 新たな課題としてのマイクロプラスチック 微細なプラスチックごみ (5 mm以下 ) のこと 含有 / 吸着する化学物質が食物連鎖に取り込まれ 生態系に及ぼす影響が懸念されている 日本周辺 ( 沿岸 沖合 ) において 漂流マイクロプラスチックが全体的に分布している 1 一次的マイクロプラスチック (primary microplastics) マイクロサイズで製造されたプラスチック 洗顔料 歯磨き粉等のスクラブ剤等に利用されているマイクロビーズなど 排水溝等を通じて自然環境中に流出 発生抑制対策として 一部の国 ( 米国 カナダ フランス 英国 ) ではマイクロビーズを含むパーソナルケア製品の製造や販売を規制 日本では 日本化粧品工 業連合会が平成 28 年 3 月に会員企業 1,100 社に自主規制呼びかけを通知 主要企業では代替素材への切替を実施又は実施予定 微細なため 製品化された後の対策や自然環境中での回収は困難 2 二次的マイクロプラスチック (secondary microplastics) 大きなサイズで製造されたプラスチックが 自然環境中で破砕 細分化されて マイクロサイズになったもの 発生抑制対策として 普及啓発や廃棄物管理 リサイクルの推進等が有効 マイクロ化する前段階 ( 大きなサイズ ) での回収も効果的 市販のスクラブ入り洗顔剤 成分表示 マイクロビーズ 日本海沖合で採集された発泡スチロール片 [ マイクロビーズに関する環境省調査 ] 国内で販売されているパーソナルケア製品 150 製品 ( 洗顔料 75 製品 ボディソープ 75 製品 ) を購入 調査した結果 マイクロビーズを含有すると判断された製品は 2 製品 (1.3%) であった ( 平成 28 年度調査 ) 日本沿岸域 ( 内湾 ) のマイクロプラスチックについて調査した結果 採取されたマイクロプラスチックのうちマイクロビーズの占める割合は平成 27 年度調査 ( 東京湾 駿河湾 伊勢湾 ) では平均 1% 以下であり 平成 28 年度調査 ( 富山湾 陸奥湾 若狭湾 ) ではマイクロビーズは採取されなかった 10

海洋人材の育成等について 最近の動向 1. 海洋立国を支える専門人材の育成と確保 海洋開発に携わる技術者の育成を推進するため 日本財団オーシャンイノベーションコンソーシアム が設立 ( 平成 28 年 10 月 ) 国際的に通用する技術者等の人材育成のため 学生向けのセミナーやサマースクールの開催 海外企業へのインターンシップ派遣等を推進 また 海洋資源開発市場の取組 (j-ocean) の一環として専門教材を開発し 事業内で活用 コンソーシアム設立発表会見 ( 引用 : 日本財団 HP) 2. 子どもや若者に対する海洋に関する教育の推進 新学習指導要領 ( 小 中 ) において 海洋に関する教育が充実 平成 28 年 海の日 の総理大臣メッセージにおいて 産学官オールジャパンによるニッポン学びの海プラットフォームの立ち上げを表明 2025 年までにすべての市町村で 適切に海洋教育が実践されることを目指す 平成 28 年 海の日 特別行事総合開会式 3. 海洋に関する国民の理解の増進 海と日本プロジェクト 海の月間 等において 政府 自治体や海事団体が連携した取組が全国で進められており 海の日 の制定の意義を踏まえ 国民の理解増進に寄与 海の日 行事 海と日本プロジェクト 総合開会式

日本財団オーシャンイノベーションコンソーシアム 2015 年 7 月 20 日の 海の日 に 安倍総理が 2030 年までに海洋開発技術者を 1 万人とすることを目標として 海洋開発人材の育成に取り組んでいくことを表明 これを受け 2016 年 10 月 4 日に設立された 産学官公からなる統合的なプラットフォーム (28 機関 ( 企業 12 社 大学 12 校 公的研究機関 4 機関 ) が参加し 日本財団が事務局 ) 海洋開発技術者育成に関する企業ニーズの把握と大学教育とのマッチング 大学及び個別の企業のみでは実施することが難しい教育 実習等を 企業や公的研究機関の協力を得て広く国内外で実施 海洋開発技術者の育成体制を構築

ニッポン学びの海プラットフォームの構築に向けて 平成 28 年 7 月 18 日 海の日 を迎えるに当たっての内閣総理大臣メッセージ( 抄 ) 海と接し 海を知ってこそ 海を活かす知恵が生まれます 特に若い皆さんに 海に関心を持ち 触れて頂きたいと思います 海洋教育の取組を強化していくため 産学官オールジャパンによる海洋教育推進組織 ニッポン学びの海プラットフォーム を立ち上げることといたします この プラットフォーム を通じて 2025 年までに 全ての市町村で海洋教育が実践されることを目指します 海洋教育に係る主な取組 海洋教育パイオニアスクールプログラム (2016 年 :64 校 2017 年 :129 校 ) ( 日本財団 笹川平和財団海洋政策研究所 東京大学海洋アライアンス海洋教育促進研究センター ) 海洋教育促進拠点 (21 拠点 )/ 海洋教育促進研究拠点 (5 拠点 ) ( 日本財団 東京大学海洋アライアンス海洋教育促進研究センター ) 平成 29 年度より海洋教育モデル実証事業を立ち上げ 海洋教育に係るカリキュラムの分析 教育プログラム ( 指導計画 教育内容 ) の作成を進めている 今後 モデル地区における実証 効果検証を実施することとしている ( 国土交通省 ) 平成 29 年 3 月及び平成 30 年 3 月に公示された新学習指導要領 ( 小学校 中学校 高等学校 ) において 海洋に関する教育についての指導の充実が図られたことを踏まえ 引き続き 学校における海洋に関する教育を推進することとしている ( 関係各府省 )

我が国の北極政策 について 我が国の北極政策 ( 平成 27 年 10 月 16 日総合海洋政策本部決定 ) 政府の具体的な取組 (3 本柱 ) 1 研究開発 グローバルな政策判断 課題解決に資する北極域研究の強化 観測 解析体制の強化と最先端の観測機器等の開発 国内の研究拠点のネットワーク形成 北極圏国における研究 観測拠点の整備 北極域研究船の建造に向けた検討 2 国際協力 科学的知見の発信と国際ルール形成への貢献 北極評議会の活動に対する一層の貢献 北極圏国等との二国間 多国間での協力の拡大 3 持続的な利用 北極海航路の利活用に向けた環境整備 資源開発 ( 鉱物資源 生物資源 ) 第 14 回総合海洋政策本部会合 ( 平成 27 年 10 月 16 日 ) 等 等 等 北極圏及び北極圏国 出典 :Digital chart of the world; Institut Geographique National francais (IGN). 北極圏 (the Arctic): 北緯 66 度 33 分 39 秒 ( 左図青点線 ) 以北の地域北極圏国 (Arctic States) カナダ デンマーク フィンランド アイスランド ノルウェー ロシア スウェーデン 米国 は 北極海沿岸国