1. を使用して 測定化合物のモニターイオン (m/z) コーン電圧 及び (MS/ MS システムの場合 ) コリジョンエネルギーの最適化を行い MS メソッドを自動作成する方法についてご紹介します 同時にレポートを印刷することも可能です 1.1 測定化合物のイオン化確認 シリンジに 測定化合物 ( 濃度 0.1 ~ 1 μg/ml 前後 ) を準備します ( 最初から高濃度のものを MS に導入しますと MS 内部に残存してしまう可能性がありますのでご注意ください ) LC の送液を開始します 図 1. 配管例 (Q-PremierXE の場合 -ZQ, Q-micro も同様に配管します ) LC からは移動相の送液のみ ( 分析で使用する流速 ) Tee 測定対象物質はシリンジにセットします ( 流速 :10 ul/min) MS Tune 画面 ( タンデム四重極 MS の場合 シングル MS モード ) を開きます MS Tune 画面の [Ion Mode] メニューより 測定モードを選択します MS Tune 画面の Source タブを選択します ( 参考 : 図 2) MS Tune 画面の [Pump Flow] パラメータは例えば 10 μl/min と入力します シリンジポンプを ON ( アイコンをクリック ) にします Tips PM41MSD1500 (SCN714) -1
図 2. MS Tune 画面例 (Q-PremierXE の場合 ) 測定化合物のスペクトルが見えることを確認します ( 図 3) 図 3. MS Tune 画面 ( 右側 ) 測定化合物の m/z を入力! [Gain] の入力値で 画面上のイオン強度を調整! ( 大きな数字 拡大表示小さな数字 縮小表示 ) 下記ウィンドウの分割 タンデム四重極 MS の場合 MS Scan を選択! 下記ウィンドウの表示幅を設定! Tips PM41MSD1500 (SCN714) -2
1.2 AutoTune の実行 MS Tune 画面のアイコンをクリックします 図 4. MS Tune 画面 (Q-PremierXE の場合 ) AutoTune Wizard 画面が開きます 図 5. AutoTune Wizard 画面例 ( タンデム四重極 MS の場合 ) [Set-up] 欄で 作成する MS メソッドタイプのチェックボックスにチェックマークを入れます [Develop SIR Method] SIRメソッドを作成します [Develop MRM Method] MRMメソッドを作成します Tips PM41MSD1500 (SCN714) -3
図 6. AutoTune Wizard 画面例 ( タンデム四重極 MS の場合 ) 予め準備しておいた MS Tune ファイルを [Browse] ボタンより選択します [MS file name:] シングル MS モードで使用する MS Tune ファイルを入力します [MSMS file name:] MS/MS モードで使用する MS Tune ファイルを入力します 図 7. AutoTune Wizard 画面 チェックボックスにチェックマークを入れ [Mass 1-4:] 欄に測定化合物のモニターイオン (m/z) 値を入力します ( 最大 4 化合物の混合溶液の測定が可能です ) MS Tune 画面の Peak Editor 欄 ( 図 3) に入力した数値をそのまま反映する場合には [Fill Values from tune page] ボタンをクリックします [Span 1-4:] 欄には 測定化合物のイオンのみが表示されるよう最小範囲を入力します ( 入力値例 :5~10) 入力例 Tips PM41MSD1500 (SCN714) -4
Mass 1: 609.3 Span 1 : 10 上記 Span を設定した際には 604.3 ~ 614.3 の範囲でイオンをモニターします 図 8. AutoTune Wizard 画面 コーン電圧 コリジョンエネルギーの範囲 プロダクトイオンスキャンの設定をします <Cone voltage range> 測定化合物に最適なコーン電圧を見つけるための設定となります 例えば Start : 5 / End : 50 / Step : 5 と設定すると コーン電圧 5 V ~ 50 V までを 5 V 刻みで最適化を行う ということになります [Cone voltage step size:] パラメータ値は [Cone voltage end:] から [Cone voltage start:] の値を差し引いた値を割り切れる値にしてください <Collison energy range> 測定化合物に最適なコリジョンエネルギーを見つけるための設定となります 例えば Start:5 / End:50 / Step:5 と設定すると コリジョンエネルギー 5 ev~ 50 ev までを 5 ev 刻みで最適化を行う ということになります [Collision energy step size:] パラメータ値は [Collision energy end:] から [Collision energy start:] の値を差し引いた値を割り切れる値にしてください <Daughter scan search details> [Number of daughter transitions] MRM メソッド作成を選択する場合に有効となるパラメータです 複数のモニターイオン ( 確認イオンなど ) を設定するとき その数を設定します 最大 3 まで入力可能です Tips PM41MSD1500 (SCN714) -5
[Lowest fragment ion mass(da)] MRM メソッド作成を選択する場合に有効となるパラメータです ここで入力した値以上の範囲でプロダクトイオンスキャンが行われます [Next ] ボタンをクリックします 図 9. AutoTune Wizard 画面 最適化した結果データを保存するかどうか また保存する場合のファイル名を入力します [Save acquired optimization data for validation?] チェックマークを入れると 最適化時の生データが保存されます 必ず チェックマークを入れてください [Cone voltage optimize stage data file:] コーン電圧最適化時の生データが 入力されたファイル名で保存されます 入力時 拡張子 (.raw) は不要です ファイル名には全角 スペースやピリオド (.) などの記号は使わずに 半角英数字または _( アンダーバー : 2 つまで ) で入力してください [Daughter search stage data file:] コリジョンエネルギー最適化時の生データが 入力されたファイル名で保存されます 入力時 拡張子 (.raw) は不要です ファイル名には全角 スペースやピリオド (.) などの記号は使わずに 半角英数字または _( アンダーバー : 2 つまで ) で入力してください Tips PM41MSD1500 (SCN714) -6
図 10. AutoTune Wizard 画面 AutoTune を実行する前の確認事項が記載されています -N2ガスは流れていますか? -MS 本体は オペレートが ON になっていますか ( 通電状態ですか )? - 温度やその他のパラメータの実測値は正しいですか? - シリンジの送液はされていますか? - シリンジの溶液は 満たされていますか? -プローブは正しく設置されていますか? Q-PremierXE を使用されている方は Ar ガスを ON にしておきます 図 11. AutoTune Wizard 画面 AutoTune が実行されます 画面上では 何を行っているかが表示されます Tips PM41MSD1500 (SCN714) -7
表 1 AutoTune にかかる時間の目安 選択した項目 MRMメソッドのみ作成 MRM SIRメソッド作成 MRM SIRメソッド作成 ソースパラメータの最適化 1 化合物の最適化にかかる時間の目安約 1 分 40 秒約 1 分 40 秒約 3 分 05 秒 表 1 の時間を計測した際の設定コーン電圧 10~60V 2V 刻み コリジョンエネルギー 10 ~ 60eV 2eV 刻み プロダクトイオントランジッション 3つ AutoTune が終了すると次ページのような画面が表示されます 図 12. AutoTune Wizard 画面 自動作成される MS メソッド名や結果レポートのファイル名を入力します <Write Experiments> [MRM file name:] コーン電圧 コリジョンエネルギーの最適化を行った後 その結果は入力されたファイル名で MS メソッドとして保存されます ファイル名を入力後 [Save As] ボタンをクリックします ファイル名には全角 スペースやピリオド (.) などの記号は使わずに 半角英数字または _( アンダーバー : 2 つまで ) で入力してください 拡張子 (.exp) は削除しないでください [MRM run time:] MS メソッドの分析時間を入力します <Reporting> [Produce AutoTune report] チェックマークを入れると 結果 ( レポート ) が印刷されます Tips PM41MSD1500 (SCN714) -8
[Report file] レポートファイルが 入力されたファイル名で保存されます ファイル名を入力後 [Save As] ボタンをクリックします ファイルの保存先を確認してください ファイル名には全角 スペースやピリオド (.) などの記号は使わずに 半角英数字または _( アンダーバー : 2 つまで ) で入力してください 拡張子 (.xml) は削除しないでください MRM file name 及び Report file を保存する場合には 必ず [Save As] ボタンで開く画面の File メニューから Save もしくは Save As で名前を付けて保存して下さい 図 13. AutoTune Wizard 画面 Auto Tune による最適化が終了します [Finish] ボタンをクリックします Tips PM41MSD1500 (SCN714) -9
1.3 結果確認 Auto Tune 機能によって作成された MS メソッドは MS Method 画面で確認することが可能です ( 図 14) 図 14. MS Method 画面 図 15. 結果レポートファイル画面例 Tips PM41MSD1500 (SCN714) -10
図 16. コーン電圧及びコリジョンエネルギーの最適化結果 コーン電圧 コリジョンエネルギー プレカーサーイオン プロダクトイオン Tips PM41MSD1500 (SCN714) -11