資料110-4-1 核置換(ヒト胚核移植胚)に関する規制の状況について

Similar documents
2

(定義)附則第一章総則第一条ヒトに関するクローン技術等の規制に関する法律(以下 法 という )に定めるもののほか この指針において 次の各号に掲げる用語の意義は それぞれ当該各号に定めるところによる 四提供医療機関特定胚の作成に用いるヒトの未受精卵又はヒト受精胚(以下 未受精卵等 という )の提供を

( 樹立の用に供されるヒト胚に関する要件 ) 第 6 条第 1 種樹立の用に供されるヒト受精胚は 次に掲げる要件を満たすものとする 一生殖補助医療に用いる目的で作成されたヒト受精胚であって 当該目的に用いる予定がないもののうち 提供する者による当該ヒト受精胚を滅失させることについての意思が確認されて

資料 3-1 日本の生命倫理 日本のヒト胚 第 68 回生命倫理調査会 (2012/07/12) 町野朔 ( 上智大学生命倫理研究所 )

( 平成 22 年 12 月 17 日ヒト ES 委員会説明資料 ) 幹細胞から臓器を作成する 動物性集合胚作成の必要性について 中内啓光 東京大学医科学研究所幹細胞治療研究センター JST 戦略的創造研究推進事業 ERATO 型研究研究プロジェクト名 : 中内幹細胞制御プロジェクト 1

title

法律第三十三号(平二一・五・一)

研究成果の概要 ( 背景 ) 従来の遺伝子工学は, 実質的に外来遺伝子の導入に限られ, 標的部位への導入は極めて困難でした ZFN, TALEN, CRISPR/Cas 1) 等のゲノム編集は, 微生物起源の人工酵素による遺伝子改変技術の総称で, 外来遺伝子の標的部位への導入のほか, 内在遺伝子の破

第 第 3 章第 第 第 3 第 4 第 5 第 4 章第 第 第 3 第 5 章第 第 第 3 第 4 インフォームド コンセントヒト受精胚の取扱い作成の制限取扱期間胎内への移植等の禁止他の機関への移送研究終了時の廃棄研究の体制研究機関提供機関研究機関と提供機関が同一である場合における当該機関の長

都民の健康と安全を確保する環境に関する条例 ( 平成十二年東京都条例第二百十五号 ) 新旧対照表 ( 抄 ) 改正案現行目次 ( 現行のとおり ) 目次 ( 略 ) 第一条から第百十二条まで ( 現行のとおり ) 第一条から第百十二条まで ( 略 ) ( 土壌汚染対策指針の作成等 ) 第百十三条知事

精子・卵子・胚研究の現状(久慈 直昭 慶應義塾大学医学部産婦人科学教室 講師提出資料)

資料 4 生命倫理専門調査会における主な議論 平成 25 年 12 月 20 日 1 海外における規制の状況 内閣府は平成 24 年度 ES 細胞 ips 細胞から作成した生殖細胞によるヒト胚作成に関する法規制の状況を確認するため 米国 英国 ドイツ フランス スペイン オーストラリア及び韓国を対象

資料2_ヒト幹同等性

2013年9月8日:関東医学哲学・倫理学会総合部会 「ヒトの要素をもつ動物を作成することは どこまで許されるのか?」 human-nonhuman chimeras, mixtures, interspecies, part-human chimeras, animals containing human material等

事業者が行うべき措置については 匿名加工情報の作成に携わる者 ( 以下 作成従事者 という ) を限定するなどの社内規定の策定 作成従事者等の監督体制の整備 個人情報から削除した事項及び加工方法に関する情報へのアクセス制御 不正アクセス対策等を行うことが考えられるが 規定ぶりについて今後具体的に検討

●租税特別措置の適用状況の透明化等に関する法律案

- 2 - 状の信頼性が確保されることが電子契約における課題となっていることに鑑み 電子委任状の普及を促進するための基本的な指針について定めるとともに 電子委任状取扱業務の認定の制度を設けること等により 電子契約の推進を通じて電子商取引その他の高度情報通信ネットワークを利用した経済活動の促進を図るこ

厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付の支払の遅延に係る加算金の支給に関する法律

<4D F736F F F696E74202D208E9197BF FAC938790E690B6>

< F2D816988C C816A92E192AA90FC95DB F2E6A7464>

今日のご報告内容 1. キメラとは 2. ヒトと動物のキメラに関する概念整理 3. 日本におけるヒトと動物のキメラに関する規制状況 4. イギリスにおけるヒトと動物のキメラに関する規制状況 5. ヒトと動物のキメラをめぐる倫理的問題 6. ヒトと動物のキメラ研究に関する今後の検討課題 2

<4D F736F F F696E74202D2088CF88F594AD8CBE82C691CE899E>

によっては認識することができない方式で作られる記録であって 電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう 二及び三において同じ )をいうものとすること 二この法律において 電子契約 とは 事業者が一方の当事者となる契約であって 電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法に

子宮頸がん予防措置の実施の推進に関する法律案要綱

Microsoft Word - 文書 1

個人情報保護法と 行政機関個人情報保護法の 改正点概要

法律第八十五号(平二一・七・一七)

京都府がん対策推進条例をここに公布する 平成 23 年 3 月 18 日 京都府知事山田啓二 京都府条例第 7 号 京都府がん対策推進条例 目次 第 1 章 総則 ( 第 1 条 - 第 6 条 ) 第 2 章 がん対策に関する施策 ( 第 7 条 - 第 15 条 ) 第 3 章 がん対策の推進

医療法等の一部を改正する法律(平成二十九年法律第五十七号)広告規制の見直し関係抜粋

「ヒトES細胞の樹立に関する指針」(案)及び「ヒトES細胞の分配及び使用に関する指針」(案)に関するパブリック・コメント(意見公募手続)の結果について

<4D F736F F D D F8C668DDA F090E BA90BF92868FAC8AE98BC690558BBB F4390B32E646F63>

<4D F736F F D2096F295A E7E8FF097E E31328C8E89FC90B3816A>

Taro-ã†«æ¶‹ã†Šï¼‹éŁ·å®Ÿæ¬¡éŁ·å¾„ver2ï¼›ã•’è¦†ç¶±ï¼‹è«®åŁ‘çfl¨ï¼›ã•‚å¥³æ´»æ³Ł .jtd

二頁第三条第三項中 国家公安委員会 を 前項に定めるもののほか 国家公安委員会 に改め 同項を同条第五項とし 同条第二項の次に次の二項を加える 3国家公安委員会は 毎年 犯罪による収益の移転に係る手口その他の犯罪による収益の移転の状況に関する調査及び分析を行った上で 特定事業者その他の事業者が行う取

●子宮頸がん予防措置の実施の推進に関する法律案

五有価証券 ( 証券取引法第二条第一項に規定する有価証券又は同条第二項の規定により有価証券とみなされる権利をいう ) を取得させる行為 ( 代理又は媒介に該当するもの並びに同条第十七項に規定する有価証券先物取引 ( 第十号において 有価証券先物取引 という ) 及び同条第二十一項に規定する有価証券先

町田市土砂等による土地の埋立て等の規制に関する条例

法律事務所等の名称等に関する規程

株式会社フロンティアビジネス 別紙 1 1 処分内容 (1) 労働者派遣法第 21 条第 2 項に基づく労働者派遣事業停止命令 ( 労働者派遣事業停止命令の内容は 3 のとおり ) (2) 労働者派遣法第 49 条第 1 項に基づく労働者派遣事業改善命令 ( 労働者派遣事業改善命令の内容は 4 のと

個人情報の保護に関する規程(案)

     

別紙 1 地方税法第 314 条の 7 第 1 項第 4 号に掲げる寄附金を受け入れる 特定非営利活動法人を指定するための基準 手続等に関する条例 新旧対照表 改正案 ( 欠格事由 ) 第 6 条第 4 条第 1 項の規定にかかわらず 市長は 次のいずれかに該当する特定非営利活動法人について 指定の

山梨県世界遺産富士山景観評価等技術指針 ( 平成二十八年山梨県告示第九十九号 ) 山梨県世界遺産富士山景観評価等技術指針を次のとおり定める 平成二十八年三月二十四日 山梨県知事 後 藤 斎 山梨県世界遺産富士山景観評価等技術指針 ( 趣旨 ) 第一条 この技術指針は 山梨県世界遺産富士山の保全に係る

遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律の概要 目的国際的に協力して生物の多様性の確保を図るため 遺伝子組換え生物等の使用等の規制に関する措置を講ずることにより 生物多様性条約カルタヘナ議定書 ( 略称 ) 等の的確かつ円滑な実施を確保 主務大臣による基本的事項の公表 遺

二さらに現代社会においては 音楽堂等は 人々の共感と参加を得ることにより 新しい広場 として 地域コミュニティの創造と再生を通じて 地域の発展を支える機能も期待されている また 音楽堂等は 国際化が進む中では 国際文化交流の円滑化を図り 国際社会の発展に寄与する 世界への窓 にもなることが望まれる

第 Ⅱ 章 調査対象技術に関する海外実地調査結果 93

Microsoft Word - 【本省用】260808プレス発表資料.doc

<945F96F B3816A2E786264>

2 政府は 必要があると認めるときは 予算で定める金額の範囲内において 機構に追加して出資することができる 3 機構は 前項の規定による政府の出資があったときは その出資額により資本金を増加するものとする 第二章役員及び職員 ( 役員 ) 第六条機構に 役員として その長である理事長及び監事二人を置

第 4 条公共の場所に向けて防犯カメラを設置しようとするもので次に掲げるものは, 規則で定めるところにより, 防犯カメラの設置及び運用に関する基準 ( 以下 設置運用基準 という ) を定めなければならない (1) 市 (2) 地方自治法 ( 昭和 22 年法律第 67 号 ) 第 260 条の2

一般社団法人北海道町内会連合会定款変更(案)

Microsoft Word 部会報告書.doc

クローン ES 細胞を利用したクローンマウスの作出方法

特定個人情報の取扱いに関する管理規程 ( 趣旨 ) 第 1 条この規程は 特定個人情報の漏えい 滅失及び毀損の防止その他の適切な管理のための措置を講ずるに当たり遵守すべき行為及び判断等の基準その他必要な事項を定めるものとする ( 定義 ) 第 2 条 この規定における用語の意義は 江戸川区個人情報保

個人情報保護規定

消防法 ( 抄 ) ( 昭和 23 年 7 月 24 日法律第 186 号 ) 最終改正 : 平成 27 年 9 月 11 日法律第 66 号 第 17 条 ( 消防用設備等の設置 維持と特殊消防用設備等の適用除外 ) 学校 病院 工場 事業場 興行場 百貨店 旅館 飲食店 地下街 複合用途防火対象

アレルギー疾患対策基本法 ( 平成二十六年六月二十七日法律第九十八号 ) 最終改正 : 平成二六年六月一三日法律第六七号 第一章総則 ( 第一条 第十条 ) 第二章アレルギー疾患対策基本指針等 ( 第十一条 第十三条 ) 第三章基本的施策第一節アレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減 ( 第十四条

弁理士試験短答 逐条読込 演習講座 ( 読込編 ) 平成 29 年 6 月第 1 回 目次 平成 29 年度短答本試験問題 関連条文 論文対策 出題傾向分析 特実法 編集後記 受講生のみなさん こんにちは 弁理士の桐生です 6 月となりましたね 平成 29 年度の短答試験は先月終了しました 気持ちも

薬事法における病院及び医師に対する主な規制について 特定生物由来製品に係る説明 ( 法第 68 条の 7 平成 14 年改正 ) 特定生物由来製品の特性を踏まえ 製剤のリスクとベネフィットについて患者に説明を行い 理解を得るように努めることを これを取り扱う医師等の医療関係者に義務づけたもの ( 特

ェクトチームにおいて, 議員立法による法案作成が行われ, 平成 28 年 5 月には自民党の法務部会 厚生労働合同部会において, 生殖補助医療の提供等及びこれにより出生した子の親子関係に関する民法の特例等に関する法律案 が了承されたが, いまだ法案の国会提出には至っていない 3 検討の必要性親子法制

●労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律等の一部を改正する法律案

弘前市告示第   号

特定個人情報の取扱いの対応について

< F2D322E89FC90B38FC897DF8FF095B62E6A746463>

道路運送車両法第四条、第三十四条第一項、第三十六条の二第四項、第六十条第一項、第六十二条第二項(第六十三条第三項及び第六

< F2D B8F8895AA8AEE8F F88E48CA794C5816A>

【事務連絡】特定個人情報の漏えい時の対応(業界団体あて)

Taro-再製造単回使用医療機器基準

Taro-議案第13号 行政手続条例の

個人情報保護規程

別紙(例 様式3)案

AID 4 6 AID ; 4 : ; 4 : ; 44 : ; 45 : ; 46 :

<4D F736F F D E E3F382CC8EE688B582A282CC8DDD82E895FB81468DC58F4994C >

公募情報 平成 28 年度日本医療研究開発機構 (AMED) 成育疾患克服等総合研究事業 ( 平成 28 年度 ) 公募について 平成 27 年 12 月 1 日 信濃町地区研究者各位 信濃町キャンパス学術研究支援課 公募情報 平成 28 年度日本医療研究開発機構 (AMED) 成育疾患克服等総合研

(Microsoft Word - \223y\215\273\217\360\227\341\201iH24.4.1\211\374\220\263\201j.docx)

原子力損害の賠償に関する法律及び原子力損害賠償補償契約に関する法律の一部を改正する法律案(新旧対照表)

長崎市告示第   号

ウ精子の事前採取から人工授精当日までの凍結保存料 ( 通常 人工授精施行当日に採取するが 夫の都合により人工授精当日に採取できない場合に限る ) エ精子の濃縮 精子の洗浄等に要する費用オ排卵誘発のためのHCG 注射に係る費用カ精子を子宮内に注入するために要する費用キ人工授精後 感染予防のため 服用す

資料 4 医療等に関する個人情報 の範囲について 検討事項 医療等分野において情報の利活用と保護を推進する観点から 医療等に関する個人情報 の範囲をどのように定めるべきか 個別法の対象となる個人情報としては まずは 医療機関などにおいて取り扱われる個人情報が考えられるが そのほかに 介護関係 保健関

個人情報保護規程 株式会社守破離 代表取締役佐藤治郎 目次 第 1 章総則 ( 第 1 条 - 第 3 条 ) 第 2 章個人情報の利用目的の特定等 ( 第 4 条 - 第 6 条 ) 第 3 章個人情報の取得の制限等 ( 第 7 条 - 第 8 条 ) 第 4 章個人データの安全管理 ( 第 9

第三条県は 薬物の濫用の防止に関する施策 ( 薬物の依存症及び中毒症状からの患者の回復並びに薬物の依存症の予防 ( 以下 薬物の依存症等の回復等 という ) に関する施策を含む 第八条第一項を除き 以下同じ ) を総合的かつ計画的に推進するものとする ( 県民及び事業者の責務 ) 第四条県民及び事業

弁護士等の業務広告に関する規程

資料6:公開シンポジウム発表要旨

1 法の目的

Press Release 参考配布 平成 30 年 10 月 5 日 照会先 職業安定局需給調整事業課課長 牛島 聡 主任中央需給調整事業指導官新田峰雄 課長補佐 冨田英晴 ( 代表電話 )03(5253)1111( 内線 ) ( 直通電話 )03(3502)5227 常時雇用す

受精卵等の研究利用に関する規制と実態:「産み」の哲学に向けて(4)


同窓会報22jpg.indd

PDF用CS同窓会報24.indd

(3) 倫理学 法律学の専門家等 本法人に所属しない人文 社会科学の有識者若干名 (4) 一般の立場から意見を述べることができる者若干名 (5) 分子生物学 細胞生物学 遺伝学 臨床薬理学 病理学等の専門家若しくは遺伝子治療等臨床研究の対象となる疾患に係る臨床医として 日本医科大学長が推薦した者若干

Microsoft Word - 添付資料目次.doc

等により明示するように努めるものとする ( 就業規則の作成の手続 ) 第 7 条事業主は 短時間労働者に係る事項について就業規則を作成し 又は変更しようとするときは 当該事業所において雇用する短時間労働者の過半数を代表すると認められるものの意見を聴くように努めるものとする ( 短時間労働者の待遇の原

アマミノクロウサギ保護増殖事業計画 平成 27 年 4 月 21 日 文部科学省 農林水産省 環境省

(2) 総合的な窓口の設置 1 各行政機関は 当該行政機関における職員等からの通報を受け付ける窓口 ( 以下 通報窓口 という ) を 全部局の総合調整を行う部局又はコンプライアンスを所掌する部局等に設置する この場合 各行政機関は 当該行政機関内部の通報窓口に加えて 外部に弁護士等を配置した窓口を

一公職の候補者となる労働者の雇用の継続の確保のための立候補休暇に関する法律案目次第一章総則 ( 第一条 第二条 ) 第二章立候補休暇 ( 第三条 第六条 ) 第三章雑則 ( 第七条 第九条 ) 附則第一章総則 ( 目的 ) 第一条この法律は 立候補休暇の制度を設けることにより 公職の候補者となる労働

- 1 - 公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律目次第一章総則 ( 第一条 第六条 ) 第二章公共建築物における木材の利用の促進に関する施策 ( 第七条 第十六条 ) 第三章公共建築物における木材の利用以外の木材の利用の促進に関する施策 ( 第十七条 第二十条 ) 附則第一章総則 ( 目

貨物自動車運送事業法の改正 ( 概要 ) 改正の目的 経済活動 国民生活を支えるトラック運送業の健全な発達を図るため規制の適正化を図るほか その業務について 平成 36 年度から時間外労働の限度時間が設定される (= 働き方改革法施行 ) こと等を踏まえ その担い手である運転者の不足により重要な社会

受精卵移植に関する登録取扱要項

調査規則の改正 別紙案1・2

PowerPoint プレゼンテーション

Transcription:

第 110 回特定胚等研究専門委員会平成 31 年 4 月 9 日 資料 110-4-1 核置換 ( 胚 ) に関する規制の状況について

核置換 ( ミトコンドリア置換 ) 技術について 受精胚核置換 ( 胚 ) 受精卵の核を別の除核卵に移植 人の胎内に移植した場合 精子 卵 体外受精 ( 有性生殖 ) 胚 核正常ミトコンドリア異常ミトコンドリア 核 DNA はカップル由来 ミトコンドリア DNA は第三者由来 人為的な一卵性多児も可能 卵子間核置換 未受精卵の核を別の除核未受精卵に移植した後 精子と受精 卵 核を除いたヒト未受精卵 人の胎内に移植した場合 精子 体外受精 ( 有性生殖 ) 核 DNA はカップル由来 ミトコンドリア DNA は第三者由来 1

ヒトに関するクローン技術等の規制に関する法律 ( クローン技術規制法 ) 概要 目的 ( 第一条 ) ヒト又は動物の胚又は生殖細胞を操作する技術のうちクローン技術ほか一定の技術 ( 以下 クローン技術等 という ) が その用いられ方のいかんによっては特定の人と同一の遺伝子構造を有する人 ( 以下 人クローン個体 という ) 若しくは人と動物のいずれであるかが明らかでない個体 ( 以下 交雑個体 という ) を作り出し 又はこれらに類する個体の人為による生成をもたらすおそれがあり これにより人の尊厳の保持 人の生命及び身体の安全の確保並びに社会秩序の維持 ( 以下 人の尊厳の保持等 という ) に重大な影響を与える可能性があることにかんがみ クローン技術等のうちクローン技術又は特定融合 集合技術により作成される胚を人又は動物の胎内に移植することを禁止するとともに クローン技術等による胚の作成 譲受及び輸入を規制し その他当該胚の適正な取扱いを確保するための措置を講ずることにより 人クローン個体及び交雑個体の生成の防止並びにこれらに類する個体の人為による生成の規制を図り もって社会及び国民生活と調和のとれた科学技術の発展を期することを目的とする 規制の概要 クローン技術等により作成される 9 種類の胚を 特定胚 として 取扱いを規制 特定胚のうち 4 種類の胚 ( ) は 人又は動物の胎内への移植を禁止 ( 第三条 ) 無性生殖により 特定の人と同一の遺伝情報を持つ胚 人間の亜種になる胚 にあたる胚 罰則 違反した者は 十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金 又はこれを併科 ( 第十六条 ) その他の取扱いは 文部科学大臣の定める指針に従って実施すること ( 第五条 ) 特定胚を作成し 譲り受け 又は輸入しようとする者は 文部科学大臣に届け出ること ( 第六条 ) 罰則 届出をせず 又は虚偽の届出をして特定胚を作成し 譲り受け 又は輸入した者は 一年以下の懲役又は百万円以下の罰金 ( 第十七条 ) 2

クローン技術規制法で規定する特定胚の概要 1 特定胚の取扱いに関する指針 文部科学省告示 特定胚の概要 例 性質 2 参考 取扱いは原始線条が出現又は14日まで 法の規定 ヒト体細胞 1 人クローン胚 ヒト体細胞由 来核と同一の 遺伝子構造 人クローン胚 2 ヒト動物交雑胚 雑種交配 ヒトと 精子 受精 動物の間で交配 無性生殖により 特定 人と同一の遺伝子構造 を持つ胚 指針 1の規定 作成 2 他に治療法のない難病等 に関する再生医療の研究に 限定し容認 平成21年に 特定胚指針を改正 ヒト動物交雑胚 卵子 3 ヒト性集合胚 ヒト性集合胚 動物胚等 4 ヒト性融合胚 ヒト体細胞 人間の亜種になる胚 ヒト性融合胚 動物除核卵 5 分割胚 8 動物性融合胚 分割胚 6 胚 7 ヒト集合胚 発生初期に分割 各細胞の核を取り出し 除核卵に移植 ヒト集合胚 胚 有性生殖により 一卵 性多児の人工的な産生 が可能となる胚等 等 動物体細胞 動物性融合胚 9 動物性集合胚 動物胚 動物性集合胚 ヒト体細胞等 一部にヒトの要素を持 つ動物胚 作成 動物の胎内への移植 人の胎内への移植 平成31年に特定胚指針 を改正 3

胚に係るクローン技術規制法及び特定胚指針関連条文について ヒトに関するクローン技術等の規制に関する法律 ( 平成十二年法律第百四十六号 ) ( 定義 ) 第二条この法律において 次の各号に掲げる用語の意義は それぞれ当該各号に定めるところによる 九胚一の細胞であるヒト受精胚若しくは分割胚又はヒト受精胚 分割胚若しくはヒト集合胚の胚性細胞であって核を有するものがと融合することにより生ずる胚をいう ( 禁止行為 ) 第三条何人も 人クローン胚 ヒト動物交雑胚 ヒト性融合胚又はヒト性集合胚を人又は動物の胎内に移植してはならない ( 指針 ) 第四条文部科学大臣は 分割胚 胚 人クローン胚 ヒト集合胚 ヒト動物交雑胚 ヒト性融合胚 ヒト性集合胚 動物性融合胚又は動物性集合胚 ( 以下 特定胚 という ) が 人又は動物の胎内に移植された場合に人クローン個体若しくは交雑個体又は人の尊厳の保持等に与える影響がこれらに準ずる個体となるおそれがあることにかんがみ 特定胚の作成 譲受又は輸入及びこれらの行為後の取扱い ( 以下 特定胚の取扱い という ) の適正を確保するため 生命現象の解明に関する科学的知見を勘案し 特定胚の取扱いに関する指針 ( 以下 指針 という ) を定めなければならない 特定胚の取扱いに関する指針 ( 平成三十一年文部科学省告示第三十一号 ) ( 作成できる胚の種類の限定 ) 第二条特定胚のうち作成することができる胚の種類は 当分の間 人クローン胚及び動物性集合胚 ( 一以上の動物胚とヒトの体細胞又はヒト受精胚の胚性細胞とが集合して一体となった胚に限る 以下同じ ) に限るものとする 4

実施は確認されていないミトコンドリア移植ミトコンドリア移植等の取扱いについて 置換 or 移植規制核置換(ミトコンドリア置換対象 自家 or 他家 操作 医療での実施状況 基礎研究に係る 受精胚)卵子 他家自家他家自家 自分の受精卵の核を 他人のに移植 自分の受精卵の核を 自分のに移植 自分の卵子の核を 他人の除核卵子に移植し 精子と受精 自分の卵子の核を 自分の除核卵子に移植し 精子と受精 日本: 実施不可 英国: ミトコント リア病予防目的で2015 年より実施可能 2017 年 3 月に医療機関の許可 2018 年 2 月に患者への治療実施許可 ウクライナ: 不妊治療目的で実施 2016 年妊娠報道 2017 年 1 月出産報道 中国:2003 年不妊治療目的で実施 2003 年不妊治療目的実施を指針 (Guidelines on Human Assisted Reproductive Technologies) で禁止 実施は確認されていない 日本 : 実施は確認されていない 英国 : ミトコント リア病予防目的で 2015 年より実施可能 2017 年 3 月に医療機関の許可 2018 年 2 月に患者への治療実施許可 メキシコ ( 米国医師 ): ミトコント リア病予防目的で実施 2016 年 9 月報道 クローン法の適用対象 同法に基づく胚として胚作成及び胎内移植を認めていない 第一次報告 で実施を認めていない 受精胚 他家自家 他人の細胞のミトコンドリアを 自分のヒト受精胚に移植 自分の細胞のミトコンドリアを 自分のヒト受精胚に移植 実施は確認されていない 実施は確認されていない ヒト受精胚に遺伝情報改変技術等を用いる研究に関する指針に基づき実施 卵子 他家自家 他人の細胞のミトコンドリアを 自分の卵子に移植し 精子と受精 自分の細胞のミトコンドリアを 自分の卵子に移植し 精子と受精 日本 : 実施は確認されていない 米国 :1997 年に不妊治療目的で実施 2003 年 ~FDA の規制対象 日本 : 大阪のクリニックで不妊治療目的で実施 AUGMENT(Autologous Germline Mitochondrial Energy Transfer) 療法 2016 年 8 月妊娠報道 2017 年 6 月出産報道 カナダ :270 例以上実施 第一次報告 で実施を認めていない 第一次報告 : の取扱いに関する基本的考え方 見直し等に係る報告 ( 第一次 )~ 生殖補助医療研究を目的とするゲノム編集技術等の利用について ~5