デル株式会社作成 ;1998 年 3 月 5 日 / 改訂 ;2007 年 9 月 25 日 デルラック利用にあたってのご注意 1. 設置前 1.1 設置場所スペースについて 設置作業および保守作業のために 図 1のスペースが必要になります ( 脚立設置や保守エンジニア自身が立って作業するためのスペースが必要です ) 大人 2 名が設置作業または保守作業ができるようなスペースを確保してください [ 図 1 24U/42U ラック保守作業スペース ( 平面床部分 )] アンカー打ちを行わない場合 キャスターにて多少の前後移動は可能です ただし 移動中はお客様のコンピュータ環境の安全のため ラック内のすべてのシステムはサービス停止する必要があります また 移動しない時はレベル調整脚とスタビライザーでラックを固定してください 扉が開放しきれない場合には ドア自体を取り外すことができます 現在の 42U (Rack4210) ラックは 旧タイプの 42U ラックに比べて 6cm 程度背面に奥行スペースが必要になっていますのでご注意下さい 42U ラック自体の高さは 200cm ですが キャスターおよび搬入時の傾斜などを考慮すると 天井まで約 285cm 以上の高さが必要です
[ 図 2. 作業スペース ( 垂直方向 ) ラックの搬入にあたっては ラックの分解はできませんので 設置までの通路 エレベータなどの天井高も確認ください 十分な広さがない場合は 搬入できません
1.2 電源について ラック内の機器に電源供給する手段は APC SU1500RMJ UPS/APC SU3000RMJ UPS/ ラック本体に添付されている PDU のいずれかとなります 電源供給手段によっては 電源工事を行う必要があります APC SU3000RMJ UPS をご利用になる場合は 次の条件でプラグが通常のものとは違いますので 電源工事が必要です APC SU3000 UPS の標準入力プラグは 通常の 2P E 付きの形状ではなく NEMA L5-30P (100V ロック式円形 30A) となります 最大出力 3000VA を必要とする場合は 端子盤つけの工事が必要となります 詳細は上記 APC 社のサイトをご覧ください UPS 用コンセント形状 [ 表 1 UPS 電源コンセント ]
UPS を利用されない場合は ラックに添付されているPDU からの100V もしくは200V 電源供給となります ラックには下記のいずれかが添付されています 16Amp PDU 12Amp PDU - 100V 対応 100V/200V 対応の2 種類があります インプットプラグの形状 : インプットプラグの形状 : NEMA 5-15P NEMA L5-20P(100V) もしくは アウトプットプラグの形状 : NEMA L6-20P(200V) NEMA5-15R 5 個 アウトプットプラグの形状 : IEC C13 11 個 ( 前面 ) 2 個 ( 背面 ) この他 200V@16A Hybrid PDU (NEMA L6-20P) があります 電源工事は 繁忙期に電気技術者の手配が困難になる場合もありますので 工事計画にあたっては事前に余裕のあるご日程でご発注をお願いします 一部のサーバ機器をラック外部に出して使用する場合 電源ケーブルが届かない場合もありますので距離の測定を行った上 担当営業にご相談ください なお あまりにケーブルが長くなってしまう場合はサーバ運用の信頼性を保証するため 販売 設置および構成をお断りすることがありますので ご注意ください
1.3 配線について 搭載した機器の電源配線は 図 3 のようになります [ 図 3A UPS 電源接続例 ] [ 図 3B PDU 電源接続例 ] ラックには 4m の電源延長ケーブルが付属します サーバ UPS 配電盤等への配線は 全体の停電を防ぐため 複数に分散して配線することを推奨します 図 3B のように接続する場合 PDU の数はラックに搭載する機器の数および冗長電源の数にあわせて増設が必要です スイッチボックス用のケーブルは 約 3.6m です カップリングする場合には この長さでは届かない場合もありますので その際は追加のスイッチボックスの増設が必要となります また スイッチボックスのケーブルの取り回しをしやすいように 8 ポートスイッチボックスのラックへの取付けはラックの後部に取付け ラックに付属の 1U ブランクパネルを目隠しで前面に取付けてください ( 図 4)
[ 図 4. スイッチボックスの取り付け ] UPS からの信号ケーブルについては UPS は重量がかさむのでラック搭載時には最下部に搭載しますが PowerChute 付属の1.8m Smart Signaling Cableでは 上部に PowerEdgeサーバを搭載した場合にUPS まで届かず接続が行なえません サーバ本体の保守作業の際 前面に引き出す距離分の長さも考慮する必要があります ( サーバ本体の奥行 + α) よって 標準添付されている 15Feet(4.5m) Extention Cable を使用してケーブルを延長してください その他 Interface Expander( エクスパンダーカード ) を利用して複数サーバで一台のUPS を共有する場合がありますが このアクセサリには2つのシリアルポートがありSimple Signaling Cable にてサーバ本体と接続する必要があります ( したがって 本体信号ケーブルとあわせて 計 3 台のサーバまでを管理可能です ) ただし このUPS からサーバに対して送られる信号は 2 種類あり 主信号と副信号とでは 送られる信号の種類に差があります そのため 特に重要に管理したいサーバのほうを UPS 本体 ( エクスパンダーカードでない方 ) から出る主信号ケーブルで接続されることを御推奨します 1U~2U のサーバの場合ラック搭載台数が多く 1 台のUPSに4 台以上の信号ケーブルを接続する場合は Shere UPS 8-Port Interface Expander の使用をご検討いただけますので 別途 担当営業にご相談ください 詳しくはAPC 社のホームページをご覧下さい (http://www.apc.co.jp/products/accessory/ap9207.html) ケーブル用途長さ (1) UPS 主信号ケーブル 1.5m (2) UPS エクスパンダーカード用ケーブル 1.8m
(3) UPS 信号拡張ケーブル (Signaling Extension Cable: AP9815) 4.5m (4) 電源ケーブル 4m (5) スイッチングポート用ケーブル 3.6m [ 表 2. ケーブルの長さ一覧 ] UPS とサーバなどの接続は UPS 内でも出力分散をさせるために一定のアンペアの範囲で分散させるように 電源供給させてください また システム全体の可用性 信頼性をより確保するために 図 3Aのように サーバの冗長電源 UPS の電源 分電盤の電力供給分散を推奨します ( ただし UPS3000 のみで 1500 モデルは分配できません ) 1.4 耐震工事について ビルの工事が可能な限り アンカーボルトでの装着をご推奨します 特に 業種 地域 会社方針などによって耐震性が問題となるお客様については アンカー工事が必須となる場合があります ( なお 42U ラック 24U ラックは Zone 4 等の耐震認定は取得しておりません ) 42U ラックのスタビライザーは転倒防止用とアンカーボルト固定用の 2 種類が選択可能です アンカーボルトでの装着が不可能な場合は レベル調整脚と側面および前面 計 3 個の転倒防止スタビライザーのみの装着となります レベル調整脚は必ず装着して 適切な高さにラックが水平になるようご調整ください 転倒防止スタビライザーの場合は前面に 1 枚と両サイドに 1 枚 ( 計 3 枚セット ) で カップリング時に2 台目以降が前面のスタビライザーのみとなります また アンカーボルトで構成する場合は 前後に1 枚 ( 合計 2 枚 ) のアンカー固定専用のスタビライザーが付きます
[ 図 5A. 転倒防止スタビライザー配置 ] [ 図 5B. 耐震工事スタビライザー配置 ] 24U については カップリングはできません スタンドアロンのみのご提供となります お客様の安全のため ラックに過重な部品を搭載しないでください 1.5 重量について ラック単独の重量は 42U ラックで 117Kg 24U ラックで 93kg です また サーバおよび UPS を搭載しますと 全体で 350kg を超える場合があります さらに 弊社ストレージ製品 Power Vault を搭載すると 500kg を超える場合があります このため 1 平方メートルあたりの重さは サーバ中心の構成で約 600kg 以上 Power Vault 中心の構成で約 1000kg 以上となります お客様の床の耐重量によっては 補強工事が必要となることがあります
2. 他社製ラックの混合利用について 次のような場合は 弊社では安全性を保証しておりません お客様の責任で十分な安全手段を確保してください 他社製ラックに弊社サーバを搭載する場合 弊社ラックに他社サーバを搭載する場合 弊社ラックに 過重物品を搭載した場合 弊社ラックに 弊社サーバ以外 ( デスクトップ PC など ) の製品を搭載した場合 なお 作業の安全を確保できないと判明した場合は 販売をお断りするか 保守にあたって 弊社よりエンジニア 作業員を派遣させることができませんので ご了承願います 弊社より各サーバシェルフなどの設計図面などをご提供することは 不正な複製品作製の防止や弊社の著作権などの都合上 一切行っておりませんので ご了承ください ご注意 : 事前に断りなく製品仕様が変わる場合がありますのでご了承ください