1 IPA/SEC の つながる世界 に関する取組みの紹介 SEC セミナー 2016 年 6 月 27 日 独立行政法人情報処理推進機構 (IPA) 技術本部ソフトウェア高信頼化センター (SEC) ソフトウェアグループグループリーダ中尾昌善
IPA組織の紹介 国際標準化センター セキュリティセンター 技術本部 ソフトウェア 高信頼化センター SEC ES nohf tawn ac er em Re ne tl i Ca be ni l ti et yr IPA 独 情報処理 推進機構 システムグループ 重要インフラ分野のシステム障害への対策 ソフトウェアグループ 利用者視点でのソフトウェア信頼性の 見える化の促進 (1) ソフトウェア品質説明力の強化の促進 IT人材 育成本部 IT人材育成企画部 イノベーション人材センター HRDイニシアティブセンター 情報処理技術者試験センター Ⅰ. つながる世界の安全安心の確保に 向けた仕組みの構築 Ⅱ. ソフトウェア品質説明力強化の取組み (2) ソフトウェア信頼性の見える化促進の ための環境整備 Ⅲ. 設計 検証を中心とした 信頼性向上技術 手法 Ⅳ. システムズエンジニアリングの普及 2
今後の つながる世界 SECでは つながる世界 IoT時代 という意味で この用語を用い ています CPS つ機 な械 がと るコ ン ピ ュ ー タ が デ ー タ で 異なる分野の機械がつながって新 しいサービスを創造 IoT Cyber Physical society CPS 超情報化 社会 の概念図 出典 平成27年4月 産業構造審議会 商務流通情報分科会 情報経済小委員会 中間とりまとめ を元に追記 3
(1) 異なる分野のつながりによるサービス例 (IoT) スマートハウス スマート家電 4
2 データ利活用制御の例 CPS JR東日本 スマートメンテナンス センサ ビッグデータを活用した保守コストの大幅削減 時間計画保全 から状況監視 保全へ 出典 JR東日本WEB ITproニュース2014.8.26記事 5
つながる世界の特徴 ①複数の異なる製品 サービスの接続 ②モノとモノの 自律連携動作 ①新サービスの創造 クラウドデータ 産業ロボット 何か良いことが スマホ ②自動化が益々進展 ③データの利活用推進 ④試験ビジネス等が新たに創出 センサー 健康器具 何か不安が ①つなぐ製品を選ぶ利用者サイド へのリスク移行 ③データの利活用と データ量の膨大化 ④試験範囲の拡大 ②自律制御の暴走 ③データの信用の揺らぎ 6
EUの取り組み Horizon 2020) Smart Ecosystemの連携 Cyber-Physical Systemsの実現 System Dataを経済的にシェアする発想 (Economic) Cyber-Physical Systems Internet of Things - Smart Environments and Smart Spaces Creation クローズドなシステムからオープンなシステムへ Internet of Things in the context of Smart Environments and Applications 様々なドメインのシステムに インターネットを介してアクセスできる そこから得られるデータをもとに 新しいビジネス開発 より良いビジネス判断ができるようにする 7
The Fourth Industrial Revolution Industrie 4.0 動機 調査 研究にもとづく世の中の4つの変化 国際競争 (価格競争力 低コスト 世界有数の高コスト体質 資源 人手の不足 人口構成の変化 少子 高齢化 都市化 (都市集中 ソフトウェアの役割と製造設備に接続するITの増大 ドイツ政府主導 Industrie 4.0は ドイツの製造業 製造装置サプライア ITビジネス ソリューションのサプライアとし ての地位を将来にわたり強化していく機会を もたらすものである Industrie 4.0 中心人物 カガーマン氏 (acatech Pro. Dr. Kagermann) 投資額2億 Industrie 4.0 プロジェクト開始 (2012) スマート工場つまり 考える工場 の開発 目的 付加価値を持って製造コストの大幅削減 国際競争力の維持向上を図る 製造のデジタル化 自動化 省力化 ネットワーク化による生産効率向上 リアルタイム性確保 SMEの強化 活性化 これまでの 均一製品の大量生産による低コスト化から 顧客要求に即応できる低コストでカストマイズ性をもった 付加価値のある量産システムに変えていく Recommendations for Implementing Strategic Initiative INDUSTRIE 4.0 acatech (April 2013) 8
Industrie 4.0 の目指す4つの方向性 Reference Architecture Model Industrie 4.0 (RAMI4.0) 7/2015 我々は 世界中に配置された工場をネットワークでつなぎ ひとつの世界工場 として コントロールできなくてはならない 水平統合 サプライヤーからお客様まで情報とアセットのつながり 垂直統合 工場内での生産オートメーションのつながり 首尾一貫したエンジニアリング ライフサイクルを通したシステムズ エンジニアリング 人がバリュ チェーンの指示 人の適格性 9
Industrial Internet Industrial Internet (インダストリアル インターネット) 目的 先進的な分析をもって革新的ビジネス成果をもたらすより良い判断ができ 新しいビジネスを 創出するができるよう 導くこと Internet Thinking インターネットで考える を産業界に適用すること Industrial Internet Consortium (IIC) 設立 (2014/03) Industrial Internetの成長を加速さす非営利団体 産業界 学界 政府機関を巻き込んで Ecosystemのベスト プラクティスを集めて助成する 米国政府機関 NIST (National Institute of Standards and Technology)の 2015/09 Public Working Group (PWG)として活動 ビジネス目的に多くの企業が参画 世界21か国 220企業の参画 2014/03 設立 Mr. Paul Didier Mr. Mobeen Khan Dr. Jacques Durand Dr. Prith Banerjee Solutions Architect Director of Standards and Managing Director of Global Executive Director, Advanced Manager, Internet of Engineering, Fujitsu Technology R&D, AccentureMobility Solutions, Things Group, Cisco Systems AT&T Business Solutions Dr. Joseph J. Salvo Director of the Industrial Internet Consortium, General Electric Jack Desjardins Mr. Jeff Fedders Dr. Richard Soley Dr. Stan Schneider Dr. Janos Sztipanovits VP of Operations and Chief Strategist, Internet of Things Executive Director, IIC CEO, Real-Time Innovations, Inc. Distinguished Professor of Ecosystem & Alliance (IoT) Group Strategy and Engineering, Vanderbilt Development IBM Technology Office, Intel University Analytics Internet of Things 10
NIST Organization NIST: アメリカ国立標準技術研究所 NIST Engineering Lab. Organization エンジニアリング ラボ サイバー フィジカルシステムプログラムオフィス NIST CPS PWG (Public Working Group) = IIC 11
IoT推進の勢力図 IoT 推進勢力図 12
目指す目的により 軸足領域は変わる New Business Creation with IOT Cyber World データの融合 分析 予知 予測 判断 Industrial Internet Application Smart Cities Application Smart Mobility Application Smart Energy Data management and Analytics Application Smart Factory Cyber-Physical Systems コントローラ Revolution for production industry by IOT Data Repository Industrie 4.0 アクション データ Smart machineと機器や人を業務としてつないで 先進的なデータ分析をもって革新的ビジネス成果を もたらすより良い判断ができるように導くこと サービス ビジネス開発 Sensing and Actuation ドイツ国内産業 特にSME の国際競争力を今後も 維持強化する スマート工場 考える工場 の開発 産業のデジタル化によって製造コストの大幅削減 生産工程の自動化 バーチャル化 生産効率向上 省力化 製造コストの極小化 SMEの強化 活性化 生産性の革新 競争力強化 Physical World モノの接続 自律 自動化 Software Reliability Enhancement 13 Center 13
現状の標準化への課題 アーキテクチャの構造の違いからくるIoTの世界の意識合わせ アーキテクチャのすり合わせ 言語 (Vocabulary)の統一 統一したセキュリティ セーフティの規定 Industrial Internet Industrie 4.0 14
IIC リファレンス (IIRA) 狙い 産業分野のためのリファレンスを定義 構成要素 振る舞い 全体を 3 階層に分類し (NW やゲートウェイを含めると M2M 階層と大きな差はない ) それぞれから構成要素を抽出し振る舞いを定義 関係性 垂直方向のデータフローと制御フローで関係を定義 Three-tier IIS( ) Architecture 出展 Industrial Internet Reference Architecture IIS:Industrial Internet System http://www.iiconsortium.org/iira-1-7-ajs.pdf 15
Industrie4.0 RAMI4.0 狙い 関係する事業者が利用する様々な技術の相互運用性を重視 スマートグリッドアーキテクチャモデル (SGAM) を踏襲した立方体の形式で定義 立方体の横方向は PLM( プロダクト ライフサイクル マネジメント ) 立方体の奥行方向は TIA( トータリー インテグレイティッド オートメーション ) 立方体の垂直方向は相互接続の求められるサービスや機能をそれぞれのレベルに応じて配置することを意味する TIA PLM ERP 基幹システム 製品設計 生産設計 生産管理 在庫管理実行系 / 計画系 / 統合計画 MES 製造実行システム 販売管理 保守 保全アフターサービス SCADA 生産監視制御システム PLC シーケンサ機器制御装置 RAMI4.0 をもとに経済産業省が作成した図 出典 経済産業省 2015 年度版ものづくり白書本文 http://www.meti.go.jp/report/whitepaper/mono/2015/honbun_pdf/pdf/honbun01_03_02.pdf I/O 入出力 FA 機器 センサー等 16
IIRA と RAMI の関係整理 [ 出典 ]IIC 17
日本における IoT への取り組み 政府関連 IoT 推進コンソーシアム 出典 : 経済産業省商務情報政策局情報処理振興課 (2015 年 11 月 ) 18
ちょっと一服 サービスクリエーション研修 適用技術群 無線 暗号 指紋 画像処理 石材加工等 適用分野群 観光 漁業 農業 飲食店 遊園地 公共サービス等 くじで 組合せを決定 例えば 暗号技術を農業に というテーマ = 異分野の強制融合は 突拍子もないアイデア創出に 19
IPA/SEC の取り組みとその中心領域 = つながる世界の安全安心を支える高信頼化 活動 1 品質ガイド活動 2 セーフティ & セ活動 3 コンシューマデバイスの ISO/IEC 25000シリーズキュリティ設計入門信頼性確保に向けた取組み 2015 年 6 月発行 2015 年 10 月発行 2013 年 9 月公開 2015 年 3 月 標準規格として認定 つながる世界の品質理解の共通化 つながる世界のセーフティ設計 セキュリティ設計の薦めと見える化 つながる対象であるコンシューマデバイスの開発方法論の標準化 活動 4 さらに下記を実施 つながる世界の開発指針つながる世界の安全 安心を確認するために 各製品の開発時に考慮すべきセーフティ要件 セキュリティ要件及びリライアビリティ要件を検討し 開発指針として策定 (2016 年 3 月公開 ) 20
ご清聴ありがとう ございました 21