Global Japanese Practice July 2018 kpmg.com/jp
Introduction 近年 ビジネスのグローバル化の潮流のなか 多くの日本企業は主戦場を海外にシフト しています 特に 日系企業にとって戦略的重要性の高い新興国においては 市場参入方法が多様化 しつつあり 円滑なビジネスを推進する上で 複雑な経営課題を解決する必要があります こうしたなか KPMG ジャパンは "GJP(Global Japanese Practice)" というネットワーク を通じ 日系企業の海外現地法人に対するサービス体制の強化に取り組んでいます GJP は KPMG のグローバルネットワークを通じて 日系企業等の海外事業展開をサポートするクロスボーダーかつクロス ファンクショナルなネットワーク組織です 海外各国事務所と密接に連携し 各分野の国際的な専門家を配置 サービス品質の維持 向上を図ることにより 価値あるサービスを提供し 日系企業のグローバルな成長を支 援します KPMG ジャパン CEO / グローバルジャパニーズプラクティスチェアマン 酒井弘行 Hiroyuki Sakai KPMG ジャパングローバルジャパニーズプラクティス統括パートナー 三浦洋 Hiroshi Miura 01 KPMG Global Japanese Practice
Contents Introduction 01 02 03 04 05 Global Japanese Practice(GJP) とは GJP グローバルネットワークと国内外の連携 AMERICAS 米州地域 EMA 欧州 中東 アフリカ地域 ASPAC アジア太平洋地域 GJP のサービスラインとサービス事例 拠点 サポート体制 情報発信 KPMG Global Japanese Practice 02
01 Global Japanese Practice(GJP) とは 国境とサービス分野を超えたグローバルネットワーク Global Japanese Practice(GJP) は 日系企業の海外事業展開を支援する KPMG のグローバルネットワークです 日本国内における少子高齢化 市場の成熟化 コスト ( 製造 人件費など ) の高騰を背景に 日系企業の主戦場は国内から海外にシフトし 事業領域の多様化 業容拡大が急速に進んでいます 生産拠点の海外移管のみならず 国内市場の飽和化に伴う販売拠点の海外移管 また 海外企業の買収などの海外投資が盛んに行われており 日系企業の海外展開は拡大の一途を辿っています こうした海外投資動向に呼応して KPMGでは1970 年代後半より 北米 ( 米国 カナダ ) 欧州 ( 英国 ドイツ オランダほか ) アジア太平洋地域 ( オーストラリア 香港 ) を端緒として 他に先駆けて日本語対応可能な専門家を配し 新規市場参入を検討している企業を対象に 会計 税務はもとより 現地投資に関する各種アドバイスを日本語で提供するといったコーディネーション業務を実施してきました 近年では 世界の政治情勢や国際ビジネス環境は一段と複雑化かつ多様化し 国単位で完結しないクロスボーダーあるいはグローバルな案件に対応しています インフラストラクチャーとしての GJP の特長 日系企業が直面している多面的な課題を解決するため GJPは 国境とサービス分野を超えたグローバルネットワークとして機能し 日系企業の海外事業の成功を支えます 2018 年現在 GJPは全世界主要 37ヵ国 80 都市 に 約 700 名の日本語対応可能な専門家を擁するネットワークに拡大しています 2018 年 5 月 31 日時点 Geographical Infrastructure 地理的インフラ Professional Infrastructure 多様な専門家による人的インフラ 米州地域 ( AMERICAS) 欧州 中東 アフリカ地域 (EMA:Europe, Middle East and Africa) アジア太平洋地域 ( ASPAC:Asia Pacific ) の 3 地域体制のもと KPMGジャパンからの日本人駐在員および 日系企業のサービスに精通した現地の専門家により日本企業支援チームを構成し 機動的なサポート体制を構築しています 監査 税務 アドバイザリーの各分野の専門家が 日系企業の経営課題の解決や事業運営をサポートするために多機能チームを編成し 一元的にサービスを提供します このチームが日本と現地国 あるいは海外複数国にまたがってクライアント サービス チーム ( CST) を構成します 03 KPMG Global Japanese Practice
02 GJP グローバルネットワークと国内外の連携 AMERICAS 米州地域 北米においては 保護主義が進む米国の抜本的な税制改革をはじめとする経済 通商政策やNAFTA 再交渉におけるメキシコ事業への影響など 米国を中心とした政治的な動きが日系企業に影響を与えています 中南米諸国の新興国においては ブラジルを中心に日系企業の進出が拡大しています Geographical 地理的インフラ 日系企業のニーズに応えるため 米州地域 にはアメリカ カナダ メキシコ ブラジルに加え 2017 年に新たに加わったチリの 5ヵ国 23 都市に ジャパンデスクを設置しています Professional 人的インフラ 日本語対応可能なプロフェッショナルは 総勢 280 名を配しています 特に 駐在員のニーズの高いアメリカには約 240 名 ブラジルには8 名が在籍しています 同地域では米国ニューヨークに GJP 米州統括責任者を配置し 南米はサブリージョンとして ブラジルに南米統括責任者を配置 域内における日系企業のビジネス展開を側面支援しています North America Chairman,AMERICAS 森和孝 Kazutaka Mori 日本国内投資案件が集中する重要戦略国 地域であるラテンアメリカへの駐在経験を有する専門家で構成される南米デスクを設置し 現地との緻密な連携により 日系企業をサポートしています 北米地域においては 駐在経験を有する専門家集団 カントリーデスク が 日系企業の日本本社と窓口となり 機動的にクライアントサービスを提供しています 拠点 日本語対応人数 5 ヵ国 23 都市 約 280 名 Brazil 吉田幸司 Koji Yoshida Latin America KPMG Global Japanese Practice 04
EMA 欧州 中東 アフリカ地 Europe, Middle East and Africa 域 欧州地域には 英国のEU 離脱 ( Brexit) 2018 年 5 月より施行されたGDPR(EU 一般データ保護規制 ) など 現地に既存事業を有する企業に大きな影響を及ぼす重要課題が多くあります また 欧州新興国として投資が注目される中東欧 中東 アフリカは 日系企業の今後の進出先として 重要な市場になりつつあります Geographical 地理的インフラ ビジネス変革期におけるこれらの課題に対 応するため EMA には 17 ヵ国 23 都市の日 本語対応可能な拠点を配置しています 近 年では ロシア トルコ UAE ケニアにも GJP としての新たな拠点を設置しました Professional 人的インフラ Europe 監査 税務 法務 ( 一部の国のみ ) アドバ イザリー領域において多様な専門性を有す る日本語対応可能なプロフェッショナルを 総勢 75 名配置し 欧州地域における最も 大きな日系ビジネスネットワークのひとつと して 日系企業を支援しています 同地域ではロンドンに GJP EMA 統括責任 者を配置し 英国 ドイツをはじめとする西 欧主要国 中東欧諸国 中東 アフリカに おける日系企業のサービス体制を統括して います さらに 中東 アフリカ 中東欧 CIS 地域は GJP 日本本部と連携して きめ細やかなサポート体制を拡大しつつあります Head, EMA 杉浦宏明 Hiroaki Sugiura Chair, EMA Isabelle Allen Middle East and Africa 日本国内 当該地域への駐在経験を有するメンバー で構成される 中東 アフリカ事業室 を 設置し 現地との緻密な連携により 日系企業を支援しています 欧州地域の日本国内サポートにおいては 欧州地域 14ヵ国の カントリーデスク を設置し 日系企業の日本本社と窓口としてビジネスサポートを行っています 拠点 17 ヵ国 23 都市 中東 アフリカ事業室 日本語対応人数 約 75 名 05 KPMG Global Japanese Practice
ASPAC アジア太平洋地域 アジア太平洋地域 ( ASPAC) は 中国 インド ASEAN オセアニアを中心とする 日系企業にとって最大の投資先かつ 今後もさらなる投資が見込まれる成長地域です 日本にとって最大の貿易国である中国は 堅調な経済成長を続けており 変化が早くダイナミックな中国市場の最新動向を適切に捉えることは 今後も日系企業のビジネス展開において重要課題と言えるでしょう ASEANは 域内において 単一の市場と単一の生産拠点 になることを目指しており 域内での事業再編が進んでいます 一方で 政治経済の流動化や相次ぐ法改正 厳しさを増す税務調査など 国ごとに経済状況や文化 慣習が異なるため 各国の事情に合わせた適切な対応が必要です インド進出日系企業には 第 2 第 3の製造拠点設立や インド企業との合弁事業を再編するフェーズが到来しています 一方 企業内不正の増加 国際税制の厳格化に伴い 内部統制 税務 法務など 多面的に対応を行うことが重要です Geographical 地理的インフラ China 変化と成長著しいアジア太平洋地域では 15 ヵ国 34 都市にジャパンデスクを設置しています Chairman, ASPAC Professional 人的インフラ India/ South Asia China 髙部一郎 Ichiro Takabe 三浦洋 Hiroshi Miura 日本語対応可能なプロフェッショナルは 3 地域で最も多く 約 340 名を配置 中国 ASEAN インドにはサブリージョン体制を構築し 各地域ごとに GJP 地域担当統 括責任者が域内の協力体制を強化してい ます また オセアニア地域 東アジア 地域 バングラデシュ スリランカを含 ASEAN む南インド地域においては 今後ますます拡大する日系企業のニーズに応えるた India Singapore 星野淳 Atsushi Hoshino め 新規市場参入はもとより 既存事業の業容拡大に至るまで 多岐にわたる支援体制の拡充を進めています Rohit Berry 日本国内 中国事業室 インド事業室 ASEAN 事業 室 新興市場開発室を組織化しています また 各事業室体制に加え 当該地域へ の海外駐在経験を有する専門家で構成さ れる 12 ヵ国の カントリーデスク が参画し 上記の海外 KPMG メンバーファームに所属 する GJP のプロフェッショナルと連携しな がら 日系企業の日本本社と窓口となり 機動的にクライアントサービスを提供して 拠点 15 ヵ国 34 都市 います 中国事業室 ASEAN 事業室 日本語対応人数 約 340 名 インド事業室 新興市場開発室 KPMG Global Japanese Practice 06
03 GJP のサービスラインとサービス事例 Global 決算のグローバル統一化は? 国境とサービス分野を超えた統合チームによるワンストップサービス 各サービス分野および特定の産業に精通した国内外の専門家をコーディネートし 会計監査 税務 M&Aなどの財務アドバイザリー 経営 管理に関するコンサルティングなどの幅広いサービスを クライアントのニーズに応じて提供しています 実例 1 グローバルなプロジェクトとして 日系多国籍企業の連結決算の時期 プロセス および会計方針の標準化 効率化に関してアドバイス NAFTA Service Line M&A+PMI North America Tech +Innovation 税務 法務 Tax Country Risk Fraud Risk Governance Audit KPMG Global Japanese Practice Advisory Latin America Emerging Market 監査 会計アドバイザリー アドバイザリー Latin America 不正防止体制の構築は? 実例 3 ラテンアメリカ地域において 事業会社の不正の防止 発見を可能にする内部管理 統制モデルの確立 07 KPMG Global Japanese Practice
EU サプライチェーンの再構築は? 欧州地域において 2019 年 3 月末実例 2 のBrexit( 英国のEU 離脱 ) を見据えた 関税の影響分析およびサプライチェーンの再構築に関してアドバイス 日系企業にとって解決すべき多面的な課題が 世界各地にあります GJP は クロスボーダーかつクロス ファンクショナルな地理的ネットワークと人的インフラを活用し 日系企業が直面している経営上の課題を多面的 に解決します 日本本社と在外子会社の一気通貫管理を実現できる機能 を有しており 国内外の多岐にわたる専門家集団が連携して 国単位ではなく 地域全体に対してのサポートを提供しています Brexit GDPR RPA SCM EU Tax Planning Infrastructure China Infrastructure Traffic Life Science RPA/ SSC Logistics India/ South Asia Tech/ e-payment RHQ/ SSC Africa ODA ASEAN ERP Risk PMI Pharma ASEAN 地域統括機能の再配置は? 実例 4 ASEAN 地域において 複数国に販 売子会社 製造子会社 R&D センター などを展開する状況での 地域統括 拠点 ( Regional Headquarters) の機能設計と域内再配分 SSC(Shared Service Center) の活用などに関して アドバイス KPMG Global Japanese Practice 08
04 拠点 サポート体制 日本にGJP 統括本部を設置し 各海外地域のリージョナルリーダーと連携 クライアントをグローバルに支援する体制を拡大 強化しています Japan GJP統括本部 三浦 洋 杉崎 友泰 ASEAN事業室長 中国事業室長 インド事業室長 中谷 剛之 高﨑 博 AMERICAS 米州地域 Chairman, AMERICAS 森 和孝 Brazil 中東 アフリカ事業室長 會田 浩二 Nag Niladri EMA 欧州 中東 アフリカ地域 Head, EMA 杉浦 宏明 新興市場開発室長 Vatkar Prasanna ASPAC アジア太平洋地域 Chairman, ASPAC Chair, EMA 三浦 洋 Isabelle Allen China 吉田 幸司 髙部 一郎 Singapore 星野 淳 India Rohit Berry EMA AMERICAS ASPAC AMERICAS USA EMA Europe, Middle East and Africa Canada Atlanta Boston Chicago Columbus Dallas Denver Houston Los Angeles Louisville,KY Montvale Nashville New York Portland San Francisco Seattle Silicon Valley Tronto Mexico Mexico City Queretaro Leon Brazil Sao Paulo Campinas Chile Santiago UK London Reading Germany Dusseldorf Hamburg Frankfurt Munich Spain Barcelona Madrid Netherlands Amsterdam France Paris Belgium Brussels Luxembourg Luxembourg Italy Milan Poland Warsaw ASPAC Asia Pacific Hungary Budapest Turkey Istanbul Russia Moscow U.A.E Dubai/Abu Dhabi China Beijing Shenyang Tianjin Shanghai Nanjing Hangzhou Xiamen Guangzhou Shenzhen Hong Kong Korea Seoul Ireland Dublin Czech Prague South Africa Johannesburg Kenya Nairobi Taiwan Taipei Kaohsiung Thailand Bangkok Myanmar Indonesia Jakarta Yangon Vietnam Hanoi Ho Chi Minh City Philippines Manila Cambodia India New Delhi Chennai Mumbai Bengaluru Ahmedabad Pune Australia Phnom Penh Singapore Singapore Malaysia Sydney Melbourne Brisbane Perth Kuala Lumpur Laos New Zealand Auckland Vientiane Global Network - 80 cities in 37 countries 09 KPMG Global Japanese Practice
05 情報発信 海外のネットワークと連携し 世界の最新法規制 投資動向などのさまざまな情報を 集約して発信しています クライアント向けセミナーの開催 海外の最新投資環境の提供 海外KPMGメンバーファームに所属するGJPのプロフェッショナルが 各 国 地域の最新トピックをテーマにさまざまな形態のセミナーを開催して います 具体的には GJP Forum 世界の主要国 地域をテーマにした 終日開催イベント 新興国に新規に赴任する日系企業マネジメントを対 象にした海外赴 任前研 修シリーズのほか インド等 各国予算案発表 Brexit GDPR 米国税制改革など 最新テーマに特化したセミナーも 開催実績があります 投資ガイド 書籍の刊行 日本語で現地の法規制環境を網羅的に解説 投資ガイド 日本語版 は 海外主要22ヵ国の豊富なライン アップを揃えています 新規投資や既存事業の拡大など 海外事業戦略を検討する上での有益な基礎情報を提供して います 台湾投資ガイド ミャンマー投資ガイド ロシア投資ガイド チェコ投資ガイド マレーシア投資ガイド ベトナム投資ガイド 海外情報アップデート メールマガジン配信サービス 世界の旬な情報をエリア別に速報配信 KPMGのクライアントを対象に 日系企業の海外事業展開 に有益な最新情報を速報で配信しています 世界の7地域 ①中国 東アジア②ASEAN オセアニア③インド 南アジ ア④欧州⑤中東 アフリカ⑥北米⑦中南米 から希望エリア を選択し 必要な情報を日本語で効率よく収集できます 一般公開情報のほかに ウェブサイトには掲載していない セミナー情報など 非公開情報も配信しています KPMG Global Japanese Practice 10
KPMG ジャパン Global Japanese Practice 162-8551 東京都新宿区津久戸町 1-2 あずさセンタービル AZSA Center Building, 1-2, Tsukudo-cho, Shinjuku-ku, Tokyo 162-8551 T: +81-3-3266-7543 F: +81-3-3266-7643 JapanesePractice@jp.kpmg.com kpmg.com/jp/socialmedia 有限責任あずさ監査法人は KPMG ネットワークに属する独立したメンバーファームであり スイスの協同組合 (cooperative) である KPMG International に加盟しています KPMG International は クライアントに対していかなるサービスも行っていません 全てのメンバーファームは KPMG International または他のメンバーファームに対し義務を負わせる権限を有しておらず また KPMG International も全てのメンバーファームに対し 義務を負わせる権限を有していません 本冊子で紹介するサービスは 公認会計士法 独立性規則及び利益相反等の観点から 提供できる企業や提供できる業務の範囲等に一定の制限がかかる場合があります 詳しくはあずさ監査法人までお問い合わせください ここに記載されている情報はあくまで一般的なものであり 特定の個人や組織が置かれている状況に対応するものではありません 私たちは 的確な情報をタイムリーに提供するよう努めておりますが 情報を受け取られた時点及びそれ以降においての正確さは保証の限りではありません 何らかの行動を取られる場合は ここにある情報のみを根拠とせず プロフェッショナルが特定の状況を綿密に調査した上で提案する適切なアドバイスをもとにご判断ください 2018 KPMG AZSA LLC, a limited liability audit corporation incorporated under the Japanese Certified Public Accountants Law and a member firm of the KPMG network of independent member firms affiliated with KPMG International Cooperative ( KPMG International ), a Swiss entity. All rights reserved. Printed in Japan. 18-5045 The KPMG name and logo are registered trademarks or trademarks of KPMG International.