自 動 計 測 システム 構 築 ガイド 第 2 版 2011 年 7 月 株 式 会 社 計 測 技 術 研 究 所 1
目 次 はじめに... 3 用 語 の 説 明... 3 1.インターフェース... 4 GP-IB (IEEE488)... 4 USB (Universal Serial Bus)... 4 インターフェースの 比 較... 4 2. 機 器 の 接 続... 5 3. 接 続 時 に 良 くあるトラブル... 5 GP-IB ケーブル 長 について... 5 GP-IB の 接 続 機 器 台 数 について... 5 GP-IB ボードのインストール... 5 USB 対 応 計 測 器 のインストール... 6 4. 自 動 化 へのステップ... 6 ソフトウエアの 選 定... 6 計 測 器 ドライバソフトウエアのインストール... 7 ActiveX コントロールのインストール... 7 Microsoft Excel の 設 定... 7 計 測 器 のコントロール... 7 サンプルプログラム... 8 サンプルプログラムの 実 行 結 果... 9 5. 遊 休 設 備 の 再 利 用... 10 GP-IB インターフェースの 場 合... 10 インターフェース 無 し(またはその 他 のインターフェース)の 場 合... 10 6.まとめ... 11 A. 資 料... 12 USB / GP-IB コンバータ... 12 GP-IB アイソレータ... 12 自 動 評 価 ソフトウエア TPA... 12 自 動 検 査 ソフトウエア PowerTestSitePRO... 12 2
はじめに 本 ガイドは 現 在 お 持 ちの 計 測 器 等 に 新 たな 機 器 やソフトウエアを 追 加 することによって 自 動 計 測 シ ステムを 効 率 的 に 構 築 する 手 順 について 解 説 致 します 内 容 につきましては これまでに 自 動 計 測 を 行 ったことのない 初 心 者 の 方 々を 対 象 としており 経 験 豊 富 な 方 々には 物 足 りない 内 容 かも 知 れませんの でお 許 し 下 さい なお 弊 社 では 電 源 関 係 の 計 測 業 務 を 行 なってきた 関 係 上 電 源 関 係 の 計 測 器 を 中 心 とした 内 容 となりますことをあらかじめご 了 承 下 さい 用 語 の 説 明 弊 社 では 自 動 計 測 システムに 関 する 用 語 として 次 のようなものを 使 用 しております お 客 様 が 日 常 的 に 使 用 している 用 語 と 用 法 等 が 異 なる 可 能 性 がございますので 念 のためにご 確 認 下 さい PC パーソナルコンピュータ(パソコン)の 略 称 インターフェース PCと 計 測 器 を 接 続 するための 各 種 規 格 (GP-IB など) GP-IB 計 測 用 インターフェースの 一 つ ANSI-IEEE488.1 により 規 格 制 定 されたもの USB 現 在 のPCには 標 準 装 備 されているインターフェース Windows 本 ガイドでは Windows2000, XP の 使 用 を 想 定 しています VB Visual Basic の 略 Microsoft 社 の Basic 言 語 プログラミング 環 境 VBA Visual Basic for Application の 略 Microsoft Excel 等 に 組 み 込 まれた VB 検 査 装 置 製 品 の 出 荷 検 査 (PASS / FAIL の 判 定 )を 目 的 とした 装 置 評 価 装 置 製 品 の 特 性 評 価 ( 評 価 リポート 作 成 )を 目 的 とした 装 置 3
1.インターフェース 自 動 計 測 システムを 構 築 する 場 合 コントロー ラであるPCと 計 測 器 を 接 続 するためのインタ ーフェースが 必 要 となります 現 在 計 測 用 として 使 用 されている 主 なインターフェースには 次 の ようなものが 有 ります GP-IB (IEEE488) 日 本 では GP-IB という 呼 び 方 が 一 般 的 ですが これはいわゆる 通 称 であり 正 式 な 規 格 の 名 称 は ANSI-IEEE488.1 となっています このため 米 国 などでは GP-IB ではなく IEEE488 バスと 呼 ばれ ることが 多 いようです IEEE488.1 は 主 にハード ウエアの 仕 様 を 定 義 したものであり これに 基 本 的 な 制 御 コマンドなどのソフトウエア 仕 様 を 追 加 したものが IEEE488.2 となっています さら に 個 々の 計 測 器 に 特 有 の 制 御 コマンドまで 標 準 化 した SCPI(Standard Codes for Programable Instruments)というも のも 有 りますが ここで は 割 愛 させて 頂 きます 写 真 は GP-IB コネクタの 例 で 何 段 も 重 ねて 接 続 できるようになっています USB (Universal Serial Bus) PC 用 のシリアル 通 信 インターフェースとし て 古 くから 普 及 していた RS-232C に 代 わって 現 在 では 高 速 で 取 り 扱 いの 簡 単 な USB インターフ ェースが 普 及 しています 計 測 用 のインターフェ ースとしては まだまだ GP-IB が 主 流 となってい ますが USB をインターフェースとして 装 備 した 機 器 も 徐 々に 増 えているようです 一 般 的 に 機 器 の USB コネクタ 付 近 には 右 図 の ようなマーキングがされており ケーブルのコネクタ 側 にも 同 様 のマーキングが 有 るためわかりやすくなってい ます USB コネクタには 大 きくわけて2 種 類 の 形 状 が 有 り それぞれAタイプ Bタイプと 呼 ばれ ています Aタイプのコ ネクタは 一 般 にPC 側 に 使 用 されており 右 の 写 真 のような 形 状 となって います これに 対 してBタイプのコネクタはプリンタ やスキャナなどの 周 辺 機 器 側 に 使 われており 右 の 写 真 のような 形 状 で 計 測 器 のコネクタもBタ イプとなっています インターフェースの 比 較 接 続 通 信 速 度 備 考 台 数 GP-IB 14 台 300Kbps 電 気 的 に 絶 縁 す 程 度 れば 30 台 まで 接 続 可 能 USB 127 台 1.5Mbps USB1.1(Low 程 度 Speed)の 場 合 bps (bit per second) 1 秒 あたりの 転 送 速 度 GP-IB の 2 次 アドレスを 使 用 すれば 30 台 以 上 接 続 可 能 ですが ここでは 1 次 アドレスのみと 仮 定 し 30 台 としています この 他 にも RS-232C など 計 測 用 のインター フェースとして 使 用 されているものが 有 ります が 本 ガイドでは GP-IB と USB を 例 としてご 説 明 します 4
2. 機 器 の 接 続 GP-IB コンバータにつきましては 巻 末 の 資 料 をご 覧 下 さい 機 器 とPCの 接 続 手 順 は 接 続 するインターフ B.GP-IB アイソレータ ェース(GP-IB または USB)により 異 なります GP-IB のバスを 電 気 的 に 絶 縁 するためのもの GP-IB のコネクタは( 必 要 以 上 に?) 頑 丈 に 出 で これにより 2m 2 = 4m までは 延 長 すること 来 ており コネクタ 接 続 後 の 締 め 付 けによって 機 が 出 来 ます 詳 細 は 巻 末 の 資 料 をご 覧 下 さい 器 を 痛 めることが 有 りますので 注 意 が 必 要 です C.LAN GP-IB コンバータ コネクタをマイナスドラ 文 字 通 り 10BaseT などの 一 般 的 なネットワー イバーで 強 く 締 めると 相 クから GP-IB に 変 換 するコンバータです LAN 手 側 の 機 器 に 損 傷 を 与 え 側 のケーブルを 延 ばせば GP-IB と 比 較 して 格 段 ることが 有 るからです に 延 長 することが 出 来 ます また LAN を 使 う これは 測 定 器 等 の ことにより GP-IB 側 とは 絶 縁 されるというメリ GP-IB コネクタがプリント 基 板 に 直 付 けとなっ ットも 有 ります 詳 細 は 巻 末 の 資 料 をご 覧 下 さい ていることが 多 いため コネクタに 加 わった 力 が そのままプリント 基 板 まで 印 加 されるためと 思 GP-IB の 接 続 機 器 台 数 について われます このため GP-IB コネクタを 締 めるとき IEEE488.1 の 規 格 では GP-IB のバスに 接 続 で はドライバーを 使 用 せず 手 で 締 めるのが 無 難 で きる 台 数 は PC 以 外 に 14 台 までとなっていま す (ただし GP-IB コネクタは 物 によってかな す これは GP-IB 機 器 に 内 蔵 されているバスドラ り 硬 い 場 合 が 有 り 素 手 では 締 められないものも イブ 用 のデバイスに 要 求 されるドライブ 能 力 か 有 ります その 場 合 はドライバーで 締 めるしか 有 ら 規 定 されているもので 15 台 以 上 接 続 するとバ りません) スをドライブしきれずに 不 安 定 な 動 作 を 引 き 起 これに 対 して USB コネクタは 簡 単 に 接 続 でき こす 可 能 性 が 有 りますのでご 注 意 下 さい る 反 面 すぐに 抜 けてしまうという 欠 点 が 有 りま どうしても 15 台 以 上 の 機 器 を 接 続 したい 場 合 す このため USB ケーブルは 余 裕 を 持 った 長 さ は 前 述 の GP-IB アイソレータ 等 を 使 用 すること のものを 使 用 し 無 理 な 力 が 加 わらないように 考 により 電 気 的 に 絶 縁 すればドライブ 能 力 の 制 限 慮 して 下 さい が 無 くなり 接 続 機 器 の 台 数 を 増 やすことが 出 来 ます 3. 接 続 時 に 良 くあるトラブル GP-IB ボードのインストール GP-IB ケーブル 長 について 使 用 するPCに GP-IB ボードをインストール IEEE488.1 の 規 格 では GP-IB ケーブルの 長 さ する 場 合 は 注 意 が 必 要 です 当 然 ながら 市 販 のP は1 本 あたり 2m 以 内 と 規 定 されていますが 市 販 Cには GP-IB ボードを 動 かすためのソフトウエ のケーブルには 4m などの 長 いものも 販 売 されて ア(ドライバソフト)は 入 っていません このた いるようです 当 然 ながら このような 規 格 外 め 先 に GP-IB ボードを 組 み 込 んでからドライバ のケーブルを 使 用 して 障 害 が 発 生 しても 文 句 は ソフトウエアをインストールするのはお 勧 め 出 言 えませんのでご 注 意 下 さい どうしても 長 さが 来 ません ドライバソフトがインストールされて 足 りない 場 合 は 次 のような 方 法 が 有 ります いない 状 態 でPCの 電 源 を 入 れると Windows A.USB GP-IB コンバータ は 新 しいデバイスを 自 動 的 に 認 識 しドライバソ USB から GP-IB に 変 換 するコンバータを 使 用 フトの 検 索 を 始 めます このときの 操 作 が 的 確 で し USB 側 のケーブルを 長 くする 方 法 です USB ないと GP-IB ボードが その 他 のデバイス とし 5
て 登 録 されてしまい その 後 の 処 理 が 複 雑 になっ てしまうことがあります 従 って 先 にソフトウ エアをインストールしてから GP-IB ボードを 組 み 込 んだ 方 が 無 難 です これについて 詳 しくはお 使 いの GP-IB ボード 取 り 扱 い 説 明 書 等 をご 覧 下 さい USB 対 応 計 測 器 のインストール USB 機 器 をインストールする 場 合 も GP-IB ボ ードと 同 様 のことが 言 えます Windows では 接 続 する 機 器 の USB ケーブルを 挿 入 すると 自 動 認 識 を 行 い ドライバソフトの 検 索 を 始 めます 従 って GP-IB ボードと 同 様 に 先 にドライバソフト ウエアをインストールしてから USB ケーブルを 挿 入 した 方 が 良 い 場 合 が 有 ります ( 詳 しくは USB 機 器 の 取 り 扱 い 説 明 書 をご 覧 下 さい) 4. 自 動 化 へのステップ 計 測 を 自 動 化 するために 避 けて 通 れないのが ソフトウエア(プログラムの 作 成 )です ここで はソフトウエアの 選 定 からプログラムの 作 成 ま でをサンプルによりご 紹 介 します ソフトウエアの 選 定 世 の 中 には 様 々なプログラミング 言 語 が 存 在 しておりますが プログラミング 経 験 の 全 く 無 い 方 が 短 時 間 でマスターできるものは 殆 ど 無 いと 言 って 良 いと 思 います ここでは 初 心 者 の 方 が 自 動 計 測 を 出 来 る 限 り 短 期 間 で 実 現 するために 適 した 方 法 をご 紹 介 します 自 動 計 測 をするためには 次 のような 知 識 が 必 要 となります 計 測 ( 計 測 器 )に 関 する 知 識 GP-IB 等 のインターフェースに 関 する 知 識 ソフトウエア(プログラミング)の 知 識 このように 自 動 計 測 のプログラミングでは 単 にソフトウエアだけの 知 識 が 有 ってもプログラ ムを 作 成 することは 難 しいため 敷 居 が 高 いと 感 じている 方 も 多 いのではないでしょうか また 一 般 的 な 自 動 計 測 では 単 に 測 定 を 自 動 的 に 行 う だけでなく 計 測 した 結 果 (データ)をPCによ って 処 理 することが 必 要 となります いわゆるデ ータ 処 理 と 呼 ばれるものです このようなことか らトータル 的 に 考 えると VBA によるプログラミ ングが 浮 かび 上 がってきます VBA(Visual Basic for Applications)は Microsoft 社 が 同 社 の VisualBasic をベースとして Excel 等 のマクロ 言 語 用 として 組 み 込 んだものです 標 準 の Visual Basic との 一 番 の 違 いは 例 えば Excel の VBA を 使 用 した 場 合 プログラムの 中 で Excel のセルの 内 容 を 直 接 操 作 することが 出 来 るとい う 点 でしょうか つまり 自 動 計 測 中 に 計 測 器 から 取 得 したデー タを 直 接 Excel 内 の 指 定 したセルの 中 に 書 き 込 む ことが 出 来 るわけです VBA を 使 わない 場 合 計 測 結 果 をいったんファイル 等 に 保 存 してから Excel で 読 み 込 むという 作 業 が 必 要 となりますの で 手 間 がかかる 上 にデータ 処 理 まで 含 めた 自 動 化 は 難 しくなります 以 上 から VBA によるプロ グラミングはデータ 処 理 をする 上 で 大 変 有 利 と いうことがおわかりいただけると 思 います 次 に VBA で 計 測 プログラムを 作 成 する 場 合 計 測 器 側 でも VBA に 対 応 していることが 必 要 と なります 言 葉 を 変 えて 言 いますと お 使 いの 計 測 器 にその 機 器 を 制 御 するための ActiveX コンポ ーネント(ファイル 名 は XXXXX.OCX)が 添 付 さ れていれば VBA から 簡 単 に 使 用 することが 出 来 ます 平 たく 言 いますと ActiveX コンポーネント が 有 れば Excel の 中 から 計 測 器 を 一 つの 部 品 と して 扱 うことが 出 来 るようになり Excel の 中 に 計 測 結 果 を 容 易 に 取 り 込 むことが 出 来 るという ことになります VisualBasic や VBA に 関 する 解 説 書 は 様 々な ものが 出 版 されておりますので 詳 しい 解 説 は 割 愛 させて 頂 き 自 動 計 測 実 現 までのおおまかな 流 れについてご 紹 介 させて 頂 きます 6
計 測 器 ドライバソフトウエアのインストール 前 の 章 でも 触 れましたが まず 最 初 に 使 用 す る 計 測 器 のドライバソフトウエアをインストー ル することが 必 要 です ActiveX コントロールのインストール VBA から 使 用 するために ActiveX コントロー ル(OCX)をインストールすることが 必 要 です これにより ふだん 使 い 慣 れた Microsoft Excel から 計 測 器 をコントロールして Excel のワークシ ート 上 に 結 果 を 持 ってくることが 可 能 となりま す これらのソフトウエアのインストールについ て 詳 しくは お 使 いの 計 測 器 のマニュアルをご 覧 下 さい Microsoft Excel の 設 定 Excel の 中 から 計 測 器 をコントロール 出 来 るよ うにするために Excel 側 の 設 定 も 必 要 となりま す 例 として Microsoft Excel2000 から 弊 社 の 電 子 負 荷 EL シリーズをコントロールするプログ ラムをご 説 明 します Excel の 中 に EL シリーズ 電 子 負 荷 装 置 を 一 つ の 部 品 として 登 録 する 作 業 を 行 います 挿 入 メニューの 中 の オブジェクト を 選 択 する と 以 下 のようなダイアログが 表 示 されます あらかじめ ActiveX コントロールをインストー ルしていれば メニュー オブジェクトの 種 類 の 中 に 使 用 する 計 測 器 (ここでは KEISOKU GIKEN EL Series Control)が 表 示 されます 使 用 する 機 器 の 行 を 選 択 し OKをクリックすると 次 のように 機 器 をしめすアイコン(EL Series) 7 がワークシート 上 に 表 示 されます 以 上 で EL シリーズ 電 子 負 荷 をコントロールす る 準 備 が 整 いました 計 測 器 のコントロール いよいよ VBA のプログラミングです プログ ラミングというと 難 しく 感 じるかも 知 れません が これは 思 ったより 難 しくありません サンプ ルプログラムとして Excel のワークシート 上 にボ タンを 作 成 し このボタンを 押 すと 電 子 負 荷 の 設 定 を 変 化 しながら 測 定 し 測 定 結 果 を Excel のセ ルに 記 録 するものを 作 成 してみます サンプルプログラムの 流 れ 初 期 設 定 負 荷 スイッチ ON 負 荷 設 定 0A( 設 定 値 をセルに 記 録 ) 電 流 測 定 ( 測 定 結 果 をセルに 記 録 ) 負 荷 設 定 10A( 設 定 値 をセルに 記 録 ) 電 流 測 定 ( 測 定 結 果 をセルに 記 録 ) : : 負 荷 設 定 100A( 設 定 値 をセルに 記 録 ) 電 流 測 定 ( 測 定 結 果 をセルに 記 録 ) 負 荷 スイッチ OFF
サンプルプログラム サンプルプログラムの 仕 様 に 従 って 作 成 したサンプルプログラムは 次 のようなもので これは VisualBasic のプログラムリストそのものとなります このプログラムは 次 のような 手 順 で 作 成 します 最 初 にプログラムを 起 動 ( 開 始 )するためのボタンを 作 成 します ツールバーのボタン( )を 押 してデザインモー ドに 切 り 替 えて 下 さい このツールバーはお 使 いの Excel の 使 用 状 況 によって 表 示 位 置 が 異 なったり 場 合 によっては 表 示 されていない 場 合 が 有 りますのでご 注 意 下 さい 次 に コマンドボタン を 作 成 します さきほどの 右 側 の ボタン( )を 押 して Excel のワークシートに 適 当 な 大 き さのボタンを 作 成 します ボタンが 出 来 ましたら そのボタ ンをダブルクリックしてみて 下 さい すると 以 下 のような ボタンが 押 されたときに 実 行 される プログラムリスト が 表 示 されます CommandButton1 がクリックされたときに 実 行 されるプログラムとなります が まだ 作 成 していませんので 中 身 は 何 も 有 りません この 中 に 前 述 のプログラムを 作 成 してゆきますが 1 文 字 単 位 で 入 力 する 必 要 は 有 りません インテリセ ンスと 呼 ばれる 入 力 支 援 機 能 により プ ログラムを 途 中 まで 入 力 すると その 後 に 来 る 文 字 や 単 語 を 予 測 して 候 補 が 表 示 されるため 有 る 程 度 自 動 で 入 力 が 行 えるようになっており 大 変 便 利 です 8
電 流 測 定 値 例 えば "KEISOKU_El1" という 単 語 は 前 述 の ActiveX コントロールの 組 み 込 みによって Excel の VBA の 中 に 組 み 込 まれたもので いわゆる ソフトウエア 部 品 という 扱 いになります 例 えば プ ログラムリスト 中 に 以 下 の 行 を 入 力 する 場 合 をご 説 明 します (この 行 では EL シリーズに 対 して 負 荷 設 定 を 行 います) KEISOKU_El1.LoadSet loadmode, load この 行 を 入 力 するとき KEISOKU_El1 まで 入 力 し 次 に"."(ピリオド)を 入 力 するとインテリセンスが 働 いて KEISOKU_El1 の 次 に 来 るべき 項 目 のリストが 現 れます 右 の 図 のようにピリオドを 入 力 すると その 次 に 来 るべき 項 目 のリストが 現 れます ここでは LoadSet を 選 択 すれば 1 文 字 ずつ 入 力 する 必 要 は 有 りません また LoadSet を 選 択 後 はスペースキーを 押 すことによりその 次 に 入 力 すべきパラ メータの 説 明 が 次 のようにガイドとして 表 示 されます このようにプログラムの 作 成 やデバッグを 支 援 する 機 能 が 他 にも 豊 富 に 組 み 込 まれており プログラ ム 作 成 者 の 負 担 を 尐 しでも 軽 減 するようになっています サンプルプログラムの 実 行 結 果 では 作 成 したサンプルプログラムを 実 行 して みましょう さきほどのツールバーのボタン ( )を 押 してデザインモードを 解 除 し 作 成 グラフサンプル 100.000 90.000 80.000 70.000 60.000 50.000 40.000 30.000 20.000 10.000 0.000 0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0 負 荷 設 定 値 したボタン(CommandButton1)を 押 すとプロ グラムが 起 動 します 作 成 したプログラムでは 電 子 負 荷 の 設 定 電 流 を0アンペアから100アン ペアまで10アンペアきざみで 変 動 しながら 電 子 負 荷 に 対 する 設 定 電 流 値 と 実 際 に 測 定 した 電 流 値 を Excel の 1 列 目 及 び2 列 目 に 記 録 するとい うもので 実 行 結 果 は 左 図 のようになります このように 計 測 器 から 受 け 取 った 測 定 結 果 を 簡 単 に Excel のワークシートに 記 録 することが 出 来 ますので 言 うまでも 有 りませんが 測 定 結 果 を もとに Excel の 関 数 を 使 って 計 算 したり また 左 図 のように 計 測 器 から 取 得 したデータをもと にグラフを 書 くという 作 業 がいとも 簡 単 に 出 来 てしまいます 9
5. 遊 休 設 備 の 再 利 用 皆 様 がお 持 ちの 計 測 器 の 中 には USB インターフェースが 付 いていないものがほとんどと 思 われます また USB のみならず GP-IB も 付 いていない 計 測 器 (インターフェースが 全 く 無 いもの)も 多 いので はないでしょうか このような 場 合 の 対 処 法 についてご 紹 介 します GP-IB インターフェースの 場 合 USB インターフェースを 持 つ 機 器 と GP-IB インターフェース 機 器 が 混 在 する 場 合 PCのインター フェースは USB に 統 一 することが 出 来 ます インターフェースケーブル 長 を 拡 張 する 方 法 で 取 り 上 げ た USB から GP-IB に 変 換 するコンバータ を 使 用 することにより USB と GP-IB 機 器 が 混 在 する 計 測 システムを PC 側 から 見 ると 全 て USB として 構 築 することが 可 能 です 弊 社 製 USB / GP-IB コ ンバータには ActiveX コンポーネントが 付 属 しておりますので 前 述 の EL シリーズ 電 子 負 荷 と 同 様 に Excel-VBA から 容 易 に 使 用 することが 出 来 ます インターフェース 無 し(またはその 他 のインターフェース)の 場 合 ソフトウエアの 対 応 が 難 しい 機 器 あるいはインターフェースそのものを 持 っていない 機 器 の 場 合 自 動 化 は 不 可 能 とお 考 えでしょうか? 言 うまでもなく もちろん 不 可 能 ですが 計 測 後 のデータ 処 理 につい ては 自 動 化 が 可 能 です 自 動 計 測 とその 後 のデータ 処 理 については 言 うなれば 車 の 両 輪 であり 自 動 計 測 だけ 出 来 たとしても 片 手 落 ちと 言 えます 逆 に 考 えますと 仮 に 自 動 計 測 が 出 来 なかったとしても デ ータ 処 理 だけでも 自 動 化 出 来 ればメリットが 有 るのではないでしょうか つまり インターフェースの 無 い 機 器 は 自 動 化 出 来 ない と 切 り 捨 てるのではなく その 機 器 を 使 用 する 測 定 のときだけオペレータに 測 定 結 果 を 入 力 してもらう という 半 自 動 計 測 プログラムを 作 成 するわけです 完 全 自 動 化 が 必 須 の 場 合 は 問 題 外 ですが 半 自 動 が 許 される 環 境 では 効 果 が 有 ると 思 わ れます その 計 測 器 の 測 定 のみ 手 作 業 になりますが 測 定 後 のデータ 処 理 (リポートの 印 刷 など)は 自 動 化 できるはずだからです このようにデータ 処 理 までの 自 動 化 を 考 えた 場 合 Excel-VBA によるプログラム 作 成 は 非 常 に 有 効 な プログラミング 環 境 と 言 うことができます 10
6.まとめ Excel-VBA による 自 動 計 測 プログラミングを 例 としてその 概 要 についてご 説 明 しましたが いかがで したでしょうか Excel-VBA は 良 く 出 来 ており 効 率 的 に 自 動 計 測 プログラムを 作 成 することが 出 来 ます が これを 習 得 するためには 尐 なくとも 何 日 かの 時 間 をさかなければなりません そのような 時 間 が 無 い 場 合 自 動 計 測 用 としてパッケージ 化 された 既 製 のソフトウエアを 採 用 するのも 一 つの 選 択 肢 と 思 わ れます ( 詳 しくは 巻 末 の 資 料 をご 覧 下 さい) ソフトウエアを 選 択 する 際 に 導 入 にかかるコストはもちろんですが メンテナンス( 維 持 運 用 )に かかる 手 間 (コスト)も 無 視 できません 下 図 はこれをイメージとして 図 式 化 したものです 例 えば Microsoft VisualC++などの 汎 用 的 な 開 発 環 境 を 使 用 すればカバー 範 囲 が 広 いため 様 々なプログラムに 対 応 出 来 ますが 導 入 してから 実 際 にや りたいこと( 要 求 レベル)を 実 現 す るまでは 多 大 な 労 力 が 必 要 です ま た 稼 動 後 に 維 持 運 用 するために も 多 くのドキュメントや 後 継 担 当 者 へのトレーニング 等 が 必 要 になりま す ( 図 のA 部 分 ) 他 のソフトウエア でも 汎 用 開 発 環 境 よりは 尐 なくなるものの それぞれ 導 入 ~ 保 守 までにコストがかかります ( 図 のB, C 部 分 )このようなことからソフトウエアの 選 定 には 導 入 ~ 運 用 ~ 保 守 まで 含 めたトータル 的 な 検 討 が 必 要 と 思 われます 以 上 駆 け 足 となりましたが 皆 様 の 自 動 計 測 ご 検 討 のために 尐 しでも 参 考 にしていただければ 幸 いに 存 じます 11
A. 資 料 USB / GP-IB コンバータ 弊 社 では USB から GP-IB に 変 換 するコンバータとして UV-11 という 製 品 を 販 売 しています 詳 しくは 下 記 の URL をご 覧 下 さい http://www.keisoku.co.jp/pw/product/accessory/uv-11.html GP-IB アイソレータ ナショナルインスツルメンツ 社 から GP-IB バスエクステンダ/アイソレータという 製 品 が 販 売 されて います ( 型 名 :GPIB-120B)これを 使 いますと 2 系 統 の GP-IB を 電 気 的 に 絶 縁 して 分 離 することが 可 能 です 特 にソフトウエアの 作 成 は 必 要 有 りませんので すぐに 使 用 することが 出 来 ます 詳 しくはナ ショナルインスツルメンツ 社 にお 問 い 合 わせ 下 さい http://sine.ni.com/nips/cds/view/p/lang/ja/nid/203221 自 動 評 価 ソフトウエア TP スイッチング 電 源 の 自 動 評 価 用 に 開 発 されたソフトウエアです 日 本 語 メニューの 評 価 ステップを 並 べるだけで 自 動 評 価 プログラムを 作 成 することが 出 来 ます また 自 動 的 に 計 測 を 行 うだけでなく 最 終 的 な 評 価 結 果 (リポート)の 作 成 まで 自 動 化 することが 可 能 です 詳 しくは 下 記 URL をご 覧 下 さい http://www.keisoku.co.jp/pw/product/software/tpa.html 自 動 検 査 ソフトウエア PTSmini(PowerTestSiteMINI) 小 規 模 なスイッチング 電 源 の 自 動 検 査 用 に 開 発 された 低 価 格 ソフトウエアです GP-IB インターフェ ースにより 各 種 機 器 をコントロールし 自 動 計 測 を 行 って 検 査 結 果 (PASS / FAIL)を 出 力 します 検 査 結 果 をもとに Microsoft Excel により 検 査 成 績 書 を 作 成 することも 可 能 です 詳 しくは 下 記 URL のデー タシートをご 覧 下 さい http://www.keisoku.co.jp/pw/product/software/pts-mini.html 12