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1 平 成 19 年 における 暴 力 団 の 情 勢 と 対 策 の 主 な 特 徴 暴 力 団 は 近 年 組 織 実 態 を 隠 ぺいする 動 きを 強 めるとともに 活 動 形 態 においても 企 業 活 動 を 装 っ たり 政 治 活 動 や 社 会 運 動 を 標 ぼうするなど 更 なる 不 透 明 化 がみられる そのため 実 態 解 明 の 推 進 や 暴 力 団 の 外 側 の 暴 力 団 関 係 企 業 等 が 暴 力 団 へ 資 金 提 供 等 する 構 図 への 対 策 が 一 層 急 務 となっている 一 方 で 警 察 による 取 締 りや 暴 力 団 排 除 活 動 等 の 強 力 な 推 進 により 資 金 源 獲 得 活 動 が 困 難 となった 組 織 においては 強 盗 恐 喝 等 直 接 的 な 暴 力 を 行 使 する 犯 罪 行 為 を 行 う 動 きが 見 受 けられる 本 年 における 特 徴 は 以 下 のとおりである 暴 力 団 構 成 員 による 銃 器 発 砲 事 件 の 続 発 2 年 ぶりの 対 立 抗 争 と 一 般 市 民 を 巻 き 込 んだ 殺 人 事 件 等 の 重 要 凶 悪 事 件 近 年 組 長 に 対 する 使 用 者 責 任 の 追 及 等 の 対 策 により 対 立 抗 争 は 沈 静 化 していたものの 2 月 3 月 に 山 口 組 傘 下 組 織 と 住 吉 会 傘 下 組 織 との 間 で 対 立 抗 争 が 発 生 し さらに 8 月 に 道 仁 会 会 長 が 射 殺 され るなど 道 仁 会 と 同 会 から 分 離 した 九 州 誠 道 会 との 間 で 対 立 抗 争 が 発 生 し いずれもけん 銃 が 使 用 された また 4 月 に 山 口 組 傘 下 組 織 幹 部 による 長 崎 市 長 に 対 するけん 銃 使 用 殺 人 事 件 東 京 都 町 田 市 等 における 極 東 会 傘 下 組 織 組 員 によるけん 銃 使 用 立 て 籠 もり 事 件 が 11 月 に 佐 賀 県 内 の 病 院 における 道 仁 会 傘 下 組 織 組 員 によるけん 銃 使 用 殺 人 事 件 等 が 相 次 いで 発 生 し 暴 力 団 のけん 銃 に 対 する 国 民 の 不 安 が 高 まった そこで このような 銃 器 発 砲 事 件 の 続 発 を 踏 まえ 警 察 庁 としては 暴 力 団 取 締 り 等 総 合 対 策 ワーキン グチーム( 旧 暴 力 団 資 金 源 等 総 合 対 策 ワーキングチーム )における 資 金 源 対 策 を 引 き 続 き 推 進 すると ともに 4 月 20 日 都 道 府 県 警 察 に 対 して 組 織 犯 罪 対 策 部 長 名 の 緊 急 通 達 を 発 出 し 銃 器 取 締 りの 徹 底 暴 力 団 に 対 する 取 締 りの 強 化 暴 力 団 排 除 活 動 等 の 推 進 を 指 示 した 具 体 的 な 対 策 は 以 下 のとおりであ る 銃 器 暴 力 団 犯 罪 の 取 締 り 対 策 の 推 進 7 月 3 日 に 開 催 された 犯 罪 対 策 閣 僚 会 議 青 少 年 育 成 推 進 本 部 合 同 会 議 において 現 場 における 取 締 り 等 の 連 携 強 化 等 を 図 るため 取 締 り 関 係 省 庁 等 から 成 るチームを 結 成 することとされ 翌 4 日 銃 器 暴 力 団 犯 罪 取 締 り 対 策 チーム( 銃 器 暴 力 団 法 執 行 チーム) 第 1 回 会 合 が 開 催 された その 後 の 検 討 を 踏 ま え 12 月 6 日 に 開 催 された 銃 器 暴 力 団 法 執 行 チームにおいて 関 係 省 庁 間 における 連 絡 会 議 の 定 期 的 な 開 催 及 び 水 際 における 合 同 訓 練 の 積 極 的 な 実 施 が 決 定 され 同 月 21 日 に 開 催 された 第 10 回 犯 罪 対 策 閣 僚 会 議 において その 旨 が 報 告 された 行 政 対 象 暴 力 対 策 の 推 進 4 月 の 緊 急 通 達 の 発 出 から5 月 末 までの 間 に 全 国 の 地 方 自 治 体 においては 緊 急 行 政 対 象 暴 力 対 策 会 議 を327 回 実 施 し このような 動 きを 受 け 全 国 市 長 会 では 6 月 6 日 あらゆる 暴 力 行 為 の 根 絶 に 関 する 緊 急 決 議 を 採 択 した - 1-

また 暴 力 団 等 の 不 当 要 求 に 対 する 組 織 的 な 対 応 を 規 定 するいわゆるコンプライアンス 条 例 要 綱 等 の 制 定 が 進 められ 12 月 末 現 在 で 全 国 の 地 方 公 共 団 体 の99.1 % において 制 定 されるなど( 平 成 18 年 12 月 末 現 在 では95.6% ) 行 政 対 象 暴 力 対 策 が 一 層 推 進 された さらに 警 察 庁 では 7 月 11 日 に 行 政 対 象 暴 力 対 策 に 関 する 関 係 省 庁 等 連 絡 会 議 を 開 催 し 不 当 要 求 への 組 織 的 な 対 応 の 強 化 を 図 った 公 営 住 宅 等 における 暴 力 団 排 除 の 推 進 東 京 都 町 田 市 における 公 営 住 宅 での 立 て 籠 もり 事 件 を 契 機 に 公 営 住 宅 を 暴 力 団 が 住 居 や 事 務 所 等 に 使 用 することで 市 民 が 暴 力 団 の 脅 威 にさらされることを 防 ぐとともに 暴 力 団 からの 公 営 住 宅 の 入 居 要 求 に 毅 然 と 対 応 するため 警 察 庁 と 国 土 交 通 省 が 協 議 した 結 果 公 営 住 宅 からの 暴 力 団 排 除 の 基 本 方 針 等 を 示 す 通 知 公 営 住 宅 における 暴 力 団 排 除 について が 発 出 され これまで 以 上 に 各 都 道 府 県 警 察 と 各 事 業 主 体 との 連 携 を 強 化 して 公 営 住 宅 における 暴 力 団 排 除 を 推 進 していくこととされた また 法 律 又 は 要 綱 等 に 基 づき 国 からの 補 助 を 受 けて 地 方 公 共 団 体 が 整 備 及 び 管 理 を 行 う 公 共 賃 貸 住 宅 や 勤 労 者 の 住 宅 を 確 保 し 職 業 の 安 定 を 図 る 目 的 で 独 立 行 政 法 人 雇 用 能 力 開 発 機 構 が 整 備 する 雇 用 促 進 住 宅 についても 12 月 それぞれの 賃 貸 住 宅 から 暴 力 団 排 除 を 推 進 する 通 知 等 が 国 土 交 通 省 及 び 独 立 行 政 法 人 雇 用 能 力 開 発 機 構 から 発 出 され 同 様 に 暴 力 団 排 除 対 策 を 推 進 していくこととされた 国 有 地 等 の 一 般 競 争 入 札 等 からの 暴 力 団 排 除 の 推 進 国 有 地 等 の 売 払 いの 際 の 一 般 競 争 入 札 等 に 暴 力 団 が 介 入 して 入 札 の 公 正 が 害 され 売 り 払 われた 不 動 産 が 暴 力 団 に 利 用 されることを 防 ぐため 警 察 庁 と 財 務 省 との 間 において 暴 力 団 排 除 の 仕 組 みについて 検 討 を 進 め 9 月 1 日 以 降 に 公 示 される 入 札 から 暴 力 団 員 や 暴 力 団 関 係 者 等 には 入 札 参 加 資 格 を 与 えず 入 札 を 無 効 とする 落 札 後 の 契 約 において 暴 力 団 事 務 所 等 としての 利 用 の 禁 止 や 暴 力 団 事 務 所 等 とし て 使 用 されることを 知 りながらの 転 売 や 賃 貸 借 を 禁 止 する 旨 を 明 記 する などの 仕 組 みの 運 用 を 開 始 した 改 正 銃 刀 法 の 成 立 銃 器 を 使 用 した 犯 罪 の 続 発 により 国 民 生 活 に 重 大 な 脅 威 が 生 じていること 等 の 状 況 にかんがみ けん 銃 を 使 用 した 凶 悪 犯 罪 等 を 抑 止 するため 暴 力 団 によるけん 銃 事 犯 の 特 性 に 着 目 した 重 罰 化 経 済 的 打 撃 を 与 えるための 罰 金 刑 の 引 上 げ 等 の 罰 則 の 強 化 を 行 うことを 内 容 として 第 168 回 国 会 において 銃 砲 刀 剣 類 所 持 等 取 締 法 及 び 武 器 等 製 造 法 の 一 部 を 改 正 する 法 律 が 成 立 した 暴 力 団 対 策 法 改 正 に 向 けた 検 討 暴 力 団 の 資 金 獲 得 活 動 による 被 害 が 後 を 絶 たないことや 銃 器 使 用 事 件 が 連 続 的 に 発 生 していることを 踏 まえ 暴 力 行 為 の 防 止 資 金 源 の 封 圧 被 害 回 復 の 促 進 のため 対 立 抗 争 に 関 する 賞 揚 等 の 規 制 暴 力 団 の 代 表 者 等 に 対 する 民 事 責 任 の 追 及 組 織 的 暴 力 の 助 長 行 為 の 規 制 行 政 対 象 暴 力 の 規 制 等 を 図 るべく 暴 力 団 員 による 不 当 な 行 為 の 防 止 等 に 関 する 法 律 の 改 正 を 検 討 することとした - 2-

2 暴 力 団 情 勢 (1) 暴 力 団 構 成 員 等 の 状 況 暴 力 団 構 成 員 及 び 準 構 成 員 ( 以 下 暴 力 団 構 成 員 等 という )の 数 は 平 成 19 年 末 現 在 約 84,200 人 で 前 年 と 比 べ 約 500 人 減 少 した うち 暴 力 団 構 成 員 の 数 は 約 40,900 人 で 前 年 に 比 べ 約 600 人 減 少 し ている 一 方 準 構 成 員 の 数 は 約 43,300 人 で 前 年 に 比 べ 約 100 人 増 加 した また 主 要 3 団 体 の 暴 力 団 構 成 員 等 の 数 は 約 61,100 人 ( 全 暴 力 団 構 成 員 等 の 約 72.6 %)で このうち 暴 力 団 構 成 員 の 数 は 約 31,300 人 ( 全 暴 力 団 構 成 員 の 約 76.5 %)であり 主 要 3 団 体 による 寡 占 状 態 には 変 わりがないといえる 中 でも 山 口 組 は 前 年 に 比 べ 暴 力 団 構 成 員 等 の 数 は 減 少 しているものの 依 然 として 一 極 集 中 の 状 態 が 顕 著 であるといえ 全 暴 力 団 構 成 員 等 の 数 の 約 46.3%(うち 構 成 員 については 全 暴 力 団 構 成 員 の 約 49. 9%)を 占 めている 図 表 1-1 暴 力 団 構 成 員 等 の 推 移 10000 90000 9100 90600 86700 81000 79300 79900 80100 81300 83100 83600 8440 85300 85800 87000 86300 84700 84200 80000 70000 63800 60000 5600 52900 50000 48000 46600 46000 44700 43500 43900 43400 4310 43600 44400 44300 43300 43200 43300 40000 30000 20000 27200 34000 33800 33000 32700 33900 35400 37800 39200 40200 4130 41700 41400 42700 43000 41500 40900 合 計 数 構 成 員 10000 準 構 成 員 0 H.3 末 H.4 末 H.5 末 H.6 末 H.7 末 H.8 末 H.9 末 H.10 末 H.11 末 H.12 末 H.13 末 H.14 末 H.15 末 H.16 末 H.17 末 H.18 末 H.19 末 図 表 1-2 主 要 3 団 体 の 暴 力 団 構 成 員 等 の 比 較 - 3-

(2) 主 要 暴 力 団 の 動 向 ア 山 口 組 の 動 向 六 代 目 組 長 の 収 監 から 約 2 年 が 経 過 した 山 口 組 は 組 織 のナンバー2を 中 心 に 組 織 運 営 されている 状 況 にあり 対 内 的 には 現 体 制 への 求 心 力 の 醸 成 強 化 を 図 る 一 方 対 外 的 には 他 団 体 に 対 する 勢 力 の 誇 示 をあからさまに 行 った 六 代 目 組 長 の 収 監 により 懸 念 された 組 織 内 の 主 導 権 争 いについては 今 のところ 表 面 化 していない ものの いまだ 予 断 を 許 さない 状 況 にある なお 6 月 15 日 山 口 組 は 暴 力 団 員 による 不 当 な 行 為 の 防 止 等 に 関 する 法 律 ( 以 下 暴 力 団 対 策 法 という )に 基 づき 兵 庫 県 公 安 委 員 会 により 指 定 暴 力 団 として 第 6 回 目 の 指 定 がなされた( 指 定 の 効 力 は 6 月 23 日 から3 年 間 ) 平 成 19 年 中 の 主 要 な 動 向 は 次 のとおりである (ア) 新 年 会 の 開 催 1 月 六 代 目 山 口 組 総 本 部 事 務 所 において 六 代 目 組 長 の 誕 生 祝 いを 兼 ねた 新 年 会 を 開 催 し い わゆる 親 戚 団 体 である 指 定 暴 力 団 五 代 目 会 津 小 鉄 会 等 全 国 8つの 指 定 暴 力 団 等 のトップらの 参 加 を 得 るなど 全 国 に 山 口 組 の 勢 力 を 誇 示 した (イ) 住 吉 会 との 対 立 抗 争 事 件 の 発 生 1 2 月 東 京 都 内 において 住 吉 会 傘 下 組 織 幹 部 が 射 殺 されたことを 発 端 に 住 吉 会 傘 下 組 織 幹 部 による 山 口 組 傘 下 組 織 の 元 事 務 所 に 対 するけん 銃 発 砲 を 伴 う 報 復 事 件 が 発 生 するなどの 対 立 抗 争 事 件 に 発 展 した 2 3 月 宮 城 県 内 において みかじめ 料 をめぐるトラブルを 発 端 に 山 口 組 傘 下 組 織 組 員 に 対 す る 刃 物 使 用 殺 人 未 遂 事 件 や 住 吉 会 傘 下 組 織 組 員 に 対 するけん 銃 使 用 殺 人 未 遂 事 件 が 発 生 するなど の 対 立 抗 争 事 件 に 発 展 した (ウ) 三 代 目 俠 道 会 との 縁 組 み 3 月 六 代 目 山 口 組 総 本 部 事 務 所 において 三 代 目 俠 道 会 会 長 と 六 代 目 山 口 組 執 行 部 メンバーが 五 分 の 兄 弟 盃 を 交 わした これにより 三 代 目 俠 道 会 が 六 代 目 山 口 組 のいわゆる 親 戚 団 体 となっ た (エ) 松 葉 会 との 縁 組 み 9 月 東 京 都 内 の 中 華 料 理 店 において 松 葉 会 との 親 戚 縁 組 食 事 会 を 行 い 両 組 織 の 幹 部 組 員 が 出 席 した これにより 松 葉 会 が 六 代 目 山 口 組 のいわゆる 親 戚 団 体 となった (オ) 二 代 目 親 和 会 との 縁 組 み 9 月 六 代 目 山 口 組 総 本 部 事 務 所 において 二 代 目 親 和 会 会 長 と 六 代 目 山 口 組 幹 部 が 五 分 の 兄 弟 盃 を 交 わした これにより 二 代 目 親 和 会 が 六 代 目 山 口 組 のいわゆる 親 戚 団 体 となった (カ) 納 会 の 開 催 12 月 六 代 目 山 口 組 総 本 部 事 務 所 において 納 会 を 開 催 した - 4-

イ 住 吉 会 の 動 向 住 吉 会 は 山 口 組 に 次 ぐ 勢 力 を 有 し 特 に 関 東 を 中 心 に 強 固 な 地 盤 を 持 つことから 東 京 都 内 の 山 口 組 傘 下 組 織 との 間 で 利 権 をめぐるトラブルも 予 想 されていた そのような 状 況 下 2 月 には 東 京 都 内 において 3 月 には 宮 城 県 内 において 山 口 組 との 間 で 対 立 抗 争 事 件 が 発 生 した さらに 住 吉 会 は 関 東 の 博 徒 系 暴 力 団 と 親 睦 会 を 結 成 しているが 住 吉 会 以 外 の 団 体 は 平 成 19 年 9 月 までに 山 口 組 と 親 戚 縁 組 を 行 うなどし 関 係 をもったことから これらの 団 体 及 び 山 口 組 との 関 係 を 含 め 今 後 の 動 向 が 注 目 される なお 6 月 15 日 住 吉 会 は 暴 力 団 対 策 法 に 基 づき 東 京 都 公 安 委 員 会 により 指 定 暴 力 団 として 第 6 回 目 の 指 定 がなされた( 指 定 の 効 力 は 6 月 23 日 から3 年 間 ) ウ 稲 川 会 の 動 向 稲 川 会 は 四 代 目 会 長 就 任 から 約 1 年 半 が 経 過 し 二 次 組 織 総 長 の 交 代 等 による 体 制 の 強 化 を 図 っ たほか 5 月 には 催 事 施 設 を 主 要 幹 部 らの 活 動 地 域 である 神 奈 川 県 内 に 建 設 するなど 新 体 制 下 での 活 動 を 活 発 化 させてきたが 12 月 初 代 会 長 である 総 裁 が 死 亡 したことから 今 後 組 織 内 部 の 権 力 関 係 を 始 め 関 東 進 出 を 強 める 山 口 組 や 在 京 団 体 との 勢 力 バランスに 影 響 が 及 ぶ 可 能 性 もあり 今 後 の 動 向 が 注 目 される なお 6 月 15 日 稲 川 会 は 暴 力 団 対 策 法 に 基 づき 東 京 都 公 安 委 員 会 により 指 定 暴 力 団 として 第 6 回 目 の 指 定 がなされた( 指 定 の 効 力 は 6 月 23 日 から3 年 間 ) - 5-

3 暴 力 団 犯 罪 の 検 挙 状 況 (1) 全 般 的 検 挙 状 況 平 成 19 年 における 暴 力 団 構 成 員 等 の 検 挙 人 員 は27,169 人 で 前 年 に 比 べ1,24 8 人 減 少 している この うち 構 成 員 の 検 挙 人 員 は7,766 人 で 前 年 に 比 べ705 人 減 少 し 準 構 成 員 の 検 挙 人 員 は19,403 人 で 前 年 に 比 べ543 人 減 少 している( 図 表 2-1 2) 暴 力 団 構 成 員 等 の 検 挙 人 員 を 刑 法 犯 特 別 法 犯 別 にみると 刑 法 犯 は16,621 人 特 別 法 犯 は10,548 人 で 前 年 に 比 べ 刑 法 犯 は1,395 人 減 少 し 特 別 法 犯 は147 人 増 加 している( 図 表 2-1) また 暴 力 団 構 成 員 等 の 検 挙 人 員 を 罪 種 別 にみると 覚 せい 剤 取 締 法 違 反 が6,319 人 ( 構 成 比 23.3 %)と 最 も 多 く 次 いで 傷 害 が3,580 人 ( 同 13.2%) 窃 盗 が3,050 人 ( 同 11.2%) 恐 喝 が2,175 人 ( 同 8.0%) 詐 欺 が1,743 人 ( 同 6.4%)の 順 になっている( 図 表 2-1) さらに 暴 力 団 構 成 員 等 の 検 挙 件 数 は57,524 件 で 前 年 に 比 べ33 件 減 少 している( 図 表 2-3) - 6-

図 表 2-1 暴 力 団 構 成 員 及 び 準 構 成 員 の 罪 種 別 検 挙 人 員 の 比 較 - 7-

図 表 2-2 暴 力 団 構 成 員 の 罪 種 別 検 挙 人 員 の 比 較 - 8-

図 表 2-3 暴 力 団 構 成 員 及 び 準 構 成 員 の 罪 種 別 検 挙 件 数 の 比 較 - 9-

(2) 主 要 3 団 体 に 係 る 犯 罪 の 検 挙 状 況 平 成 19 年 における 主 要 3 団 体 の 暴 力 団 構 成 員 等 の 検 挙 人 員 は22,4 15 人 うち 暴 力 団 構 成 員 の 検 挙 人 員 は6,341 人 で それぞれ 総 検 挙 人 員 の 約 8 割 を 占 めている( 図 表 2-4 5) 図 表 2-4 山 口 組 住 吉 会 及 び 稲 川 会 の 暴 力 団 構 成 員 等 の 検 挙 人 員 の 推 移 図 表 2-5 山 口 組 住 吉 会 及 び 稲 川 会 の 暴 力 団 構 成 員 の 検 挙 人 員 の 推 移 (3) 組 織 的 犯 罪 処 罰 法 の 適 用 状 況 平 成 19 年 における 暴 力 団 構 成 員 等 に 係 る 組 織 的 な 犯 罪 の 処 罰 及 び 犯 罪 収 益 の 規 制 等 に 関 する 法 律 ( 以 下 組 織 的 犯 罪 処 罰 法 という )の 適 用 状 況 については 組 織 的 な 犯 罪 の 加 重 処 罰 を 規 定 した 同 法 第 3 条 違 反 を16 件 検 挙 するとともに 犯 罪 収 益 等 隠 匿 事 件 ( 第 10 条 )を35 件 犯 罪 収 益 等 収 受 事 件 ( 第 11 条 )を25 件 検 挙 没 収 保 全 命 令 を7 件 行 っている 平 成 12 年 の 法 施 行 以 降 適 用 件 数 は 増 加 傾 向 にある ( 図 表 2-6) 組 織 的 な 犯 罪 の 加 重 処 罰 規 定 ( 第 3 条 )を 適 用 した 事 件 については 暴 力 団 が 資 金 を 獲 得 するために 組 織 的 に 敢 行 した 事 例 ( 同 条 第 1 項 適 用 )として 山 口 組 傘 下 組 織 幹 部 (50) らが 詐 欺 商 法 により 利 益 を 得 ることを 共 同 目 的 とする 関 係 企 業 を 用 いて 顧 客 が 購 入 した 絵 画 をホテル 等 にレンタルして 利 益 が 得 られる 旨 誤 信 させた 上 顧 客 に 信 販 会 社 との 間 で 絵 画 購 入 代 金 の 立 替 払 契 約 を 締 結 させ 現 金 を 詐 取 した 事 例 ( 警 視 庁 1 月 検 挙 ) 山 口 組 傘 下 組 織 組 員 (58) らが ネットカフェにおけるインターネットカジノを 利 用 して 組 織 的 な 常 習 賭 博 を 行 った 事 例 ( 兵 庫 2 月 検 挙 ) -10-

山 口 組 傘 下 組 織 の 前 組 長 (61) 及 び 現 組 長 (39)らが 傘 下 組 員 の 移 籍 に 関 して 因 縁 をつけたり みかじめ 料 をめぐって 対 立 していたりした 男 性 について 因 縁 をつけたままで 報 復 しなければ 組 織 の 面 目 が 維 持 できないとして 傘 下 組 員 らを 用 いて 同 男 性 を 殺 害 しようとしたが 傘 下 組 員 ら が 男 性 に 抵 抗 されて 未 遂 にとどまった 事 例 ( 山 口 11 月 検 挙 ) などがあり また 暴 力 団 が 不 正 権 益 を 獲 得 又 は 維 持 することを 目 的 として 敢 行 した 事 例 ( 同 条 第 2 項 適 用 )として 稲 川 会 傘 下 組 織 幹 部 (34)が 縄 張 り 内 でのみかじめ 料 名 下 の 不 正 権 益 を 維 持 する 目 的 で 飲 食 店 店 長 から 金 員 を 喝 取 しようとした 事 例 ( 千 葉 1 月 検 挙 ) 山 口 組 傘 下 組 織 組 長 (57) らが 代 行 運 転 業 者 からみかじめ 料 名 下 の 不 正 権 益 を 得 させる 目 的 で 同 代 行 運 転 業 者 所 有 の 軽 四 輪 乗 用 自 動 車 のフロントドアガラス 等 を 金 属 バットで 叩 くなどして 損 壊 した 事 例 ( 宮 崎 3 月 検 挙 ) 山 口 組 傘 下 組 織 組 長 (52) らが 代 行 運 転 業 者 からみかじめ 料 名 下 の 不 正 権 益 を 得 させる 目 的 で 同 代 行 運 転 業 者 を 脅 迫 し 金 員 を 喝 取 した 事 例 ( 宮 崎 5 月 検 挙 ) 稲 川 会 傘 下 組 織 組 員 (45) が みかじめ 料 徴 収 による 不 正 権 益 を 維 持 する 目 的 で 飲 食 店 経 営 者 に 対 し カラオケ 大 会 の 入 場 券 の 購 入 方 を 要 求 し 金 員 を 喝 取 しようとした 事 例 ( 埼 玉 7 月 検 挙 ) などがあった マネー ローンダリング 犯 罪 である 犯 罪 収 益 等 隠 匿 事 件 ( 第 10 条 )においては 山 口 組 傘 下 組 織 組 長 (47)らが 無 登 録 で 高 金 利 の 貸 金 業 を 営 む 際 に その 利 息 又 は 元 金 を 第 三 者 名 義 の 金 融 機 関 口 座 に 振 り 込 ませて 犯 罪 収 益 等 の 取 得 につき 事 実 を 仮 装 した 事 例 ( 愛 知 2 月 起 訴 ) 山 口 組 傘 下 組 織 組 員 (53) らが 住 宅 ローン 名 下 の 詐 欺 により 詐 取 した 金 員 で 分 譲 マンションを 購 入 した 際 他 人 名 義 で 所 有 権 移 転 登 記 を 行 い 犯 罪 収 益 等 の 取 得 につき 事 実 を 仮 装 した 事 例 ( 警 視 庁 埼 玉 2 月 検 挙 ) 太 州 会 傘 下 組 織 組 長 (40) が 無 登 録 で 金 融 業 を 営 み 高 金 利 で 顧 客 に 貸 し 付 けた 金 銭 の 利 息 及 び 元 本 を 他 人 名 義 の 銀 行 口 座 に 振 り 込 み 入 金 させ 犯 罪 収 益 等 の 取 得 につき 事 実 を 仮 装 した 事 例 ( 福 岡 7 月 検 挙 ) など 相 変 わらず 暴 力 団 構 成 員 等 が 他 人 名 義 の 銀 行 口 座 を 使 うなどして 犯 罪 収 益 の 取 得 について 事 実 を 仮 装 している 事 例 が 多 かった マネー ローンダリング 犯 罪 である 犯 罪 収 益 等 収 受 事 件 ( 第 11 条 )においては 稲 川 会 傘 下 組 織 幹 部 (34)らが 風 俗 店 経 営 者 から 違 法 営 業 で 得 た 現 金 を その 情 を 知 りな がら 用 心 棒 代 名 下 に 徴 収 し もって 犯 罪 収 益 を 収 受 した 事 例 ( 神 奈 川 2 月 検 挙 ) 住 吉 会 傘 下 組 織 組 長 (52)らが 風 俗 店 経 営 者 から 違 法 営 業 で 得 た 現 金 を その 情 を 知 りな がら みかじめ 料 名 下 に 徴 収 し もって 犯 罪 収 益 を 収 受 した 事 例 ( 埼 玉 5 月 検 挙 ) -11-

山 口 組 傘 下 組 織 幹 部 (41) が DVD 販 売 店 経 営 者 から 不 特 定 の 客 多 数 に 対 しわいせつDVD を 販 売 して 得 た 犯 罪 収 益 等 の 一 部 である 現 金 を その 情 を 知 りながら いわゆる 守 り 料 の 名 目 で 受 け 取 り もって 犯 罪 収 益 を 収 受 した 事 例 ( 兵 庫 10 月 検 挙 ) などのように 違 法 な 風 俗 の 経 営 者 のように 客 とのトラブルが 発 生 した 場 合 でも 警 察 に 通 報 せず 暴 力 団 を 利 用 するといった 持 ちつ 持 たれつ の 関 係 にある 者 から 犯 罪 収 益 を 収 受 した 事 例 が 引 き 続 き 多 く 前 提 となる 犯 罪 の 実 行 に 暴 力 団 の 直 接 の 関 与 がなくとも 暴 力 団 が 用 心 棒 代 名 下 等 での 資 金 獲 得 を 図 っている 実 態 がみられた 図 表 2-6 暴 力 団 構 成 員 等 に 対 する 組 織 的 犯 罪 処 罰 法 の 適 用 状 況 ( 件 数 ) (4) 対 立 抗 争 事 件 の 発 生 状 況 等 ア 対 立 抗 争 事 件 の 発 生 状 況 平 成 19 年 における 対 立 抗 争 事 件 の 発 生 は3 件 であった また 死 者 数 は8 人 で 平 成 になってから は2 年 の16 人 に 次 ぐ 数 となった( 図 表 2-7) 住 吉 会 傘 下 組 織 幹 部 が 射 殺 されたことを 発 端 に 住 吉 会 傘 下 組 織 幹 部 による 山 口 組 傘 下 組 織 の 元 事 務 所 に 対 するけん 銃 発 砲 を 伴 う 報 復 事 件 が 発 生 するなどの 対 立 抗 争 事 件 に 発 展 した 事 例 ( 警 視 庁 2 月 発 生 ) 住 吉 会 傘 下 組 織 と 山 口 組 傘 下 組 織 との 間 のみかじめ 料 をめぐるトラブルを 発 端 に 山 口 組 傘 下 組 織 組 員 に 対 する 刃 物 使 用 殺 人 未 遂 事 件 や 住 吉 会 傘 下 組 織 組 員 に 対 するけん 銃 使 用 殺 人 未 遂 事 件 が 発 生 するなどの 対 立 抗 争 事 件 に 発 展 した 事 例 ( 宮 城 3 月 発 生 ) 道 仁 会 と 九 州 誠 道 会 との 間 で 8 月 には 福 岡 県 内 における 九 州 誠 道 会 傘 下 組 織 幹 部 による 道 仁 会 会 長 射 殺 事 件 や 道 仁 会 傘 下 組 織 幹 部 らによる 熊 本 県 内 における 九 州 誠 道 会 傘 下 組 織 幹 部 に 対 するけん 銃 使 用 殺 人 未 遂 事 件 が 11 月 には 福 岡 県 内 において 九 州 誠 道 会 傘 下 組 織 幹 部 に 対 する けん 銃 使 用 殺 人 事 件 や 道 仁 会 傘 下 組 織 組 長 らに 対 するけん 銃 等 使 用 殺 人 事 件 が 発 生 するなどの 対 立 抗 争 が 発 生 した 事 例 ( 福 岡 佐 賀 熊 本 ) 同 対 立 抗 争 においては 11 月 道 仁 会 傘 下 組 織 組 員 (61) が 同 会 と 対 立 抗 争 中 の 暴 力 団 関 係 者 を 殺 害 しようと 企 て 佐 賀 県 内 の 病 院 に 侵 入 した 上 暴 力 団 関 係 者 と 誤 認 して 入 院 中 の 男 性 に 対 し けん 銃 を 発 射 して 殺 害 した 事 案 も 発 生 した このように けん 銃 等 殺 傷 力 の 大 きい 凶 器 を 使 用 した 不 法 事 案 が 発 生 しており 暴 力 団 が 対 立 抗 争 に 備 え 常 に 武 器 を 調 達 している 状 況 がうかがわれる -12-

図 表 2-7 対 立 抗 争 事 件 の 発 生 状 況 の 推 移 注 1: 対 立 抗 争 事 件 においては 特 定 の 団 体 間 の 特 定 の 原 因 による 一 連 の 対 立 抗 争 の 発 生 から 終 結 までを 発 生 事 件 数 1 事 件 とし これに 起 因 するとみられる 不 法 行 為 の 合 計 を 発 生 回 数 としている 注 2:18 年 中 に 発 生 した 道 仁 会 と 九 州 誠 道 会 との 間 の 内 紛 や 対 立 による 襲 撃 事 件 等 とみられる 事 件 に 関 するものについては ( ) 内 に 計 上 した イ 銃 器 発 砲 事 件 の 発 生 状 況 平 成 19 年 における 暴 力 団 等 によるとみられる 銃 器 発 砲 事 件 は41 件 で 前 年 に 比 べ5 件 増 加 し 平 成 13 年 以 来 6 年 ぶりに 増 加 傾 向 に 転 じた これらの 銃 器 発 砲 事 件 により12 人 が 死 亡 7 人 が 負 傷 して おり 前 年 に 比 べ 死 亡 者 が10 人 増 加 負 傷 者 が1 人 減 少 と 死 亡 者 が 大 幅 に 増 加 した( 図 表 2-8) 平 成 19 年 には 前 述 の 対 立 抗 争 におけるけん 銃 使 用 殺 人 事 件 のほか 山 口 組 傘 下 組 織 幹 部 (59) が かねて 自 らの 要 求 に 対 する 長 崎 市 の 対 応 に 不 満 を 募 らせるなどし ていたところ 現 職 の 長 崎 市 長 が 市 長 選 挙 に 立 候 補 する 意 思 を 明 らかにするや これを 機 に 殺 害 しようと 企 て 歩 道 上 において 同 市 長 に 対 してけん 銃 を 発 射 し 殺 害 した 事 例 ( 長 崎 4 月 検 挙 ) 極 東 会 傘 下 組 織 組 員 (36) が コンビニエンスストアー 敷 地 内 において 同 じ 組 織 の 組 員 を 射 殺 し 更 に 自 室 に 立 て 籠 もり 警 察 官 に 対 して 発 砲 するなどした 事 例 ( 警 視 庁 神 奈 川 4 月 検 挙 ) 住 吉 会 傘 下 組 織 組 員 (52) が ホテル 前 において 女 性 にけん 銃 を 突 き 付 けて 車 両 を 強 取 し 逃 走 した 後 同 事 件 の 発 生 通 報 を 受 けて 追 跡 した 警 察 官 に 対 して けん 銃 を 発 砲 した 事 例 ( 北 海 道 9 月 検 挙 ( 被 疑 者 死 亡 )) などのように 公 衆 の 面 前 や 住 宅 街 病 院 といった 市 民 の 身 近 な 場 所 でけん 銃 使 用 事 件 が 発 生 してお り 暴 力 団 が 所 持 するけん 銃 は 市 民 に 対 して 一 層 の 脅 威 となった -13-

図 表 2-8 暴 力 団 等 によるとみられる 銃 器 発 砲 事 件 の 発 生 状 況 の 推 移 注 1: 暴 力 団 等 によるとみられる 銃 器 発 砲 事 件 とは 暴 力 団 構 成 員 及 び 準 構 成 員 による 銃 器 発 砲 事 件 及 び 暴 力 団 の 関 与 がうかがわ れる 銃 器 発 砲 事 件 をいう 注 2: 対 立 抗 争 には 計 上 していないものの 18 年 中 に 発 生 した 道 仁 会 と 九 州 誠 道 会 との 間 の 内 紛 や 対 立 による 襲 撃 事 件 等 とみられる 発 砲 事 件 については ( ) 内 に 計 上 した ウ けん 銃 押 収 丁 数 平 成 19 年 における 暴 力 団 構 成 員 等 からのけん 銃 押 収 数 は231 丁 で 前 年 に 比 べ27 丁 増 加 し 平 成 15 年 以 来 4 年 ぶりに 増 加 傾 向 に 転 じた( 図 表 2-9) けん 銃 等 の 銃 器 は 暴 力 団 にとって 組 織 の 力 を 象 徴 する 最 も 強 力 な 武 器 であることから 依 然 大 量 のけん 銃 等 を 組 織 的 に 調 達 管 理 した 上 暴 力 団 構 成 員 以 外 の 者 に 預 けるなど 巧 妙 に 隠 匿 してい るものと 思 われる 平 成 19 年 においては 電 気 窃 盗 事 件 に 関 し 山 口 組 傘 下 組 織 幹 部 (57)の 居 宅 内 を 捜 索 した 結 果 けん 銃 2 丁 実 包 21 個 を 発 見 し 押 収 した 事 例 ( 大 阪 1 月 押 収 ) 道 仁 会 傘 下 組 織 幹 部 (40) の 自 宅 を 捜 索 した 結 果 隠 匿 所 持 されていたけん 銃 4 丁 実 包 59 個 を 発 見 し 押 収 した 事 例 ( 福 岡 4 月 押 収 ) 山 口 組 傘 下 組 織 組 長 らによる 恐 喝 事 件 に 関 し 共 犯 者 である 同 組 織 傘 下 組 員 (32)の 居 宅 内 を 捜 索 した 結 果 けん 銃 4 丁 実 包 25 個 を 発 見 し 押 収 した 事 例 ( 福 井 11 月 押 収 ) などのように 暴 力 団 構 成 員 が 自 宅 等 に 隠 匿 している 事 例 もあるが 山 口 組 傘 下 組 織 組 員 (48) が 知 人 の 自 動 車 販 売 整 備 業 者 と 共 謀 して その 会 社 敷 地 内 に 駐 車 し た 軽 乗 用 自 動 車 内 に 隠 匿 所 持 していたけん 銃 1 丁 実 包 8 個 を 発 見 押 収 した 事 例 ( 栃 木 5 月 押 収 ) 双 愛 会 傘 下 組 織 組 長 (18 年 12 月 死 亡 当 時 60)が 知 人 宅 に 隠 匿 していたけん 銃 31 丁 実 包 54 8 個 を 発 見 押 収 した 事 例 ( 神 奈 川 6 月 押 収 ) 山 口 組 傘 下 組 織 組 員 (33) が 知 人 名 義 で 賃 貸 借 していたマンションの 一 室 にけん 銃 4 丁 けん 銃 実 包 33 個 を 隠 匿 所 持 していた 事 例 ( 福 岡 7 月 押 収 ) 山 口 組 傘 下 組 織 組 長 (40) らが 内 妻 の 実 家 に 隠 匿 していたけん 銃 4 丁 実 包 102 個 を 発 見 押 収 した 事 例 ( 栃 木 8 月 押 収 ) -14-

のように 暴 力 団 構 成 員 以 外 の 者 の 自 宅 等 にけん 銃 を 保 管 していた 事 例 もあった 図 表 2-9 暴 力 団 構 成 員 等 からのけん 銃 押 収 丁 数 の 推 移 注 : 各 下 段 は 押 収 けん 銃 総 数 に 占 める 割 合 である (5) 資 金 獲 得 犯 罪 の 検 挙 状 況 ア 伝 統 的 資 金 獲 得 犯 罪 暴 力 団 の 伝 統 的 資 金 獲 得 犯 罪 としては 覚 せい 剤 取 締 法 違 反 恐 喝 賭 博 及 び 公 営 競 技 関 係 4 法 違 反 (ノミ 行 為 等 )が 挙 げられる 平 成 19 年 におけるこれらの 犯 罪 に 係 る 暴 力 団 構 成 員 等 の 検 挙 人 員 は, 9,274 人 で 総 検 挙 人 員 の34.1 %を 占 めており そのうち 構 成 員 の 検 挙 人 員 は2,565 人 で 構 成 員 の 検 挙 人 員 全 体 の33.0%を 占 めている( 図 表 2-10 11) これらの 暴 力 団 構 成 員 等 の 総 検 挙 人 員 に 占 め る 伝 統 的 資 金 獲 得 犯 罪 の 検 挙 人 員 の 割 合 は 近 年 減 少 傾 向 にあるものの 現 在 でも 総 検 挙 人 員 の 約 3 割 を 占 めており 依 然 として 暴 力 団 の 有 力 な 資 金 源 となっていると 考 えられる また 伝 統 的 資 金 獲 得 犯 罪 の 暴 力 団 構 成 員 等 以 外 も 含 めた 全 体 の 検 挙 人 員 における 暴 力 団 構 成 員 等 の 占 める 割 合 は 約 5 割 で 推 移 しており 暴 力 団 構 成 員 等 が 敢 行 する 割 合 が 高 いことが 分 かる( 図 表 2-12) 平 成 19 年 においては 山 口 組 傘 下 組 織 幹 部 (34) らが 雑 居 ビル 内 で 賭 博 場 を 開 設 し 一 般 人 を 含 む 賭 客 に 対 してバカ ラ 賭 博 をさせていた 事 例 ( 北 海 道 1 月 検 挙 ) 稲 川 会 傘 下 組 織 幹 部 (46) が 町 議 会 議 員 選 挙 への 立 候 補 を 表 明 していた 町 議 会 議 員 に 対 し 産 業 廃 棄 物 を 不 法 投 棄 しているなどと 因 縁 をつけ 現 金 を 喝 取 した 事 例 ( 青 森 4 月 検 挙 ) 住 吉 会 傘 下 組 織 幹 部 (38) が 宅 配 便 を 利 用 して 広 域 的 に 密 売 する 目 的 で 自 宅 において 所 持 し ていた 覚 せい 剤 約 65グラムを 発 見 押 収 した 事 例 ( 栃 木 福 岡 5 月 検 挙 ) 山 口 組 傘 下 組 織 幹 部 (43) らが 自 宅 において 一 般 人 を 含 む 賭 客 に 対 し 高 校 野 球 の 試 合 の 勝 ちチームを 予 想 させ 的 中 したら 賭 客 に 現 金 を 支 払 う いわゆる 野 球 賭 博 を 行 った 事 例 ( 岡 山 8 月 検 挙 ) 山 口 組 傘 下 組 織 幹 部 (30) らが ちりめん 漁 者 に 対 して 組 織 の 代 紋 入 りの 名 刺 を 交 付 するなど して 現 金 を 喝 取 しようとした 事 例 ( 愛 媛 9 月 検 挙 ) 山 口 組 傘 下 組 織 幹 部 (43) らが 飲 食 店 経 営 者 らと 共 謀 し 同 飲 食 店 において モーターボート 競 走 に 関 し ノミ 行 為 を 行 った 事 例 ( 愛 知 9 月 検 挙 ) -15-

山 口 組 傘 下 組 織 幹 部 (30) らが 購 入 した 氷 製 品 に 毛 髪 が 混 入 していたと 因 縁 をつけ 製 造 会 社 の 工 場 長 から 金 員 を 喝 取 しようとした 事 例 ( 奈 良 10 月 検 挙 ) などの 事 例 がある 図 表 2-10 伝 統 的 資 金 獲 得 犯 罪 の 暴 力 団 構 成 員 等 の 検 挙 人 員 の 推 移 注 : ノミ 行 為 等 は 競 馬 法 自 転 車 競 技 法 小 型 自 動 車 競 走 法 及 びモーターボート 競 走 法 の 各 違 反 の 総 計 を 計 上 した 図 表 2-11 伝 統 的 資 金 獲 得 犯 罪 の 暴 力 団 構 成 員 の 検 挙 人 員 の 推 移 注 : ノミ 行 為 等 は 競 馬 法 自 転 車 競 技 法 小 型 自 動 車 競 走 法 及 びモーターボート 競 走 法 の 各 違 反 の 総 計 を 計 上 した 図 表 2-12 伝 統 的 資 金 獲 得 犯 罪 の 暴 力 団 構 成 員 等 の 検 挙 人 員 と 占 める 割 合 の 推 移 注 1: ノミ 行 為 等 は 競 馬 法 自 転 車 競 技 法 小 型 自 動 車 競 走 法 及 びモーターボート 競 走 法 の 各 違 反 の 総 計 を 計 上 した 注 2: 暴 力 団 構 成 員 等 が 占 める 割 合 の 数 値 は 伝 統 的 資 金 源 獲 得 犯 罪 ( 各 罪 種 )の 全 体 の 検 挙 人 員 のうち 暴 力 団 構 成 員 等 が 占 め る 割 合 を 示 したものである -16-

イ 企 業 活 動 を 利 用 した 資 金 獲 得 犯 罪 暴 力 団 は 実 質 的 にその 経 営 に 関 与 している 暴 力 団 関 係 企 業 を 通 じ 又 は 暴 力 団 を 利 用 する 企 業 と 結 託 するなどして 金 融 業 産 業 廃 棄 物 処 理 業 建 設 業 等 の 各 種 の 事 業 活 動 に 進 出 し 暴 力 団 の 威 力 を 背 景 としつつも 一 般 の 経 済 取 引 を 装 い 様 々な 犯 罪 を 引 き 起 こしている また 許 可 登 録 等 の 所 要 の 手 続 を 経 ずに これらの 企 業 活 動 を 自 ら 行 う 場 合 もみられる (ア) 金 融 業 暴 力 団 は その 資 金 獲 得 の 手 段 として 無 登 録 で 貸 金 業 を 営 み 高 金 利 で 貸 し 付 ける 方 法 を 中 心 とした 金 融 業 を 利 用 している 状 況 がうかがわれる( 図 表 2-13 14) 具 体 的 には 山 口 組 傘 下 組 織 幹 部 (44)らが 県 知 事 の 登 録 を 受 けないで 無 登 録 で 貸 金 業 を 営 み 恒 常 的 に 法 定 外 の 金 利 で 貸 付 を 行 っていた 事 例 ( 大 分 1 月 検 挙 ) 道 仁 会 傘 下 組 織 組 長 (31)らが 県 知 事 の 登 録 を 受 けないで 不 正 に 開 設 されたインターネッ ト 銀 行 の 口 座 を 利 用 して 無 登 録 で 貸 金 業 を 営 んでいた 事 例 ( 山 口 9 月 検 挙 ) などの 事 例 がある 図 表 2-13 貸 金 業 規 制 法 違 反 による 暴 力 団 構 成 員 等 の 検 挙 人 員 の 推 移 注 : 暴 力 団 構 成 員 等 が 占 める 割 合 の 数 値 は いわゆる 貸 金 業 規 制 法 違 反 の 全 体 の 検 挙 人 員 のうち 暴 力 団 構 成 員 等 が 占 める 割 合 を 示 したものである 図 表 2-14 出 資 法 違 反 による 暴 力 団 構 成 員 等 の 検 挙 人 員 の 推 移 注 : 暴 力 団 構 成 員 等 が 占 める 割 合 の 数 値 は いわゆる 出 資 法 違 反 の 全 体 の 検 挙 人 員 のうち 暴 力 団 構 成 員 等 が 占 める 割 合 を 示 した ものである (イ) 産 業 廃 棄 物 処 理 業 産 業 廃 棄 物 処 理 業 に 関 しては 不 法 投 棄 を 行 うなど 処 理 費 用 を 抑 えるために 廃 棄 物 を 不 正 に 処 理 すれば 多 額 の 収 益 を 上 げることができることから 産 業 廃 棄 物 処 理 業 を 営 み その 資 金 獲 得 の 手 段 としている 状 況 がうかがわれる -17-

具 体 的 には 山 口 組 傘 下 組 織 組 長 (51)らが 同 人 の 敷 地 内 で 建 築 廃 材 約 40キログラムをドラム 缶 の 中 で 不 法 に 焼 却 処 分 した 事 例 ( 高 知 2 月 検 挙 ) 山 口 組 傘 下 組 織 幹 部 (38)らが 軽 油 製 造 業 者 から 依 頼 を 受 け 硫 酸 ピッチの 入 ったドラム 缶 等 を 山 林 に 不 法 投 棄 した 事 例 ( 滋 賀 福 井 7 月 検 挙 ) などの 事 例 がある( 図 表 2-15) 図 表 2-15 廃 棄 物 処 理 法 違 反 による 暴 力 団 構 成 員 等 の 検 挙 人 員 の 推 移 注 : 暴 力 団 構 成 員 等 が 占 める 割 合 の 数 値 は いわゆる 廃 棄 物 処 理 法 違 反 の 全 体 の 検 挙 人 員 のうち 暴 力 団 構 成 員 等 が 占 める 割 合 を 示 したものである (ウ) 建 設 業 従 来 から 暴 力 団 が 関 係 企 業 を 通 じて 建 設 業 に 進 出 し 暴 力 団 の 威 力 を 用 いて 公 共 工 事 の 談 合 を 差 配 したり 公 共 工 事 を 受 注 したり 同 業 者 を 脅 して 下 請 け 参 入 を 強 要 したりして 恒 常 的 に 公 共 工 事 を 資 金 源 としていたところ さらに 近 年 では 暴 力 団 やその 関 係 企 業 が 大 規 模 な 公 共 工 事 により 多 く 参 入 するため 経 営 実 態 を 偽 るなどの 虚 偽 申 請 を 行 う 形 態 がみられる 具 体 的 には 会 社 役 員 (57) らが 農 林 水 産 省 北 陸 農 政 局 発 注 の 用 水 路 工 事 の 入 札 に 際 し 公 正 な 価 格 を 害 し かつ 不 正 な 利 益 を 得 る 目 的 で 特 定 の 建 設 業 者 を 落 札 業 者 とし 他 社 は 高 い 価 格 で 入 札 す る 旨 協 定 し 談 合 した 事 例 ( 福 井 5 月 検 挙 ) 山 口 組 傘 下 組 織 幹 部 (57)らが 同 人 が 役 員 を 務 める 建 設 会 社 の 建 設 業 許 可 申 請 にあたり 同 人 が 執 行 猶 予 中 であることから 役 員 としての 欠 格 事 由 に 該 当 するにもかかわらず 申 請 書 に 虚 偽 記 載 をした 事 例 ( 福 岡 5 月 検 挙 ) 建 設 会 社 役 員 (58) らが 市 内 の 土 木 建 設 業 者 が 会 員 である 談 合 組 織 の 役 員 となり 市 発 注 の 土 木 建 設 工 事 に 関 する 指 名 競 争 入 札 において 市 内 の 土 木 建 設 業 者 が 有 利 な 価 格 で 落 札 できる よう 入 札 参 加 業 者 間 で 談 合 することを 企 て 公 正 な 価 格 を 害 する 目 的 で 特 定 の 土 木 建 設 業 者 に 落 札 させるために 他 社 は 同 建 設 業 者 よりも 高 額 で 入 札 することと 取 り 決 め 談 合 した 事 例 ( 愛 知 11 月 検 挙 ) などがある -18-

(エ) その 他 暴 力 団 は これらの 業 種 以 外 にも 稲 川 会 傘 下 組 織 組 長 (29)らが 共 謀 して 採 捕 禁 止 期 間 内 に 採 捕 したなまこを 所 持 したとし て 青 森 県 海 面 漁 業 調 整 規 則 違 反 で 検 挙 した 事 例 ( 青 森 1 月 検 挙 ) 山 口 組 傘 下 組 織 幹 部 (40)が 法 定 の 除 外 事 由 がないのに 自 らの 会 社 で 雇 用 している 労 働 者 を 労 働 者 派 遣 適 用 対 象 業 務 以 外 の 土 木 建 築 現 場 で 単 純 労 働 に 従 事 させたとして いわゆる 労 働 派 遣 法 違 反 で 検 挙 した 事 例 ( 高 知 3 月 検 挙 ) 沖 縄 旭 琉 会 傘 下 組 織 幹 部 (37) らが 台 湾 の 養 鰻 業 者 らと 共 謀 し 輸 出 が 禁 じられているうな ぎの 稚 魚 を 税 関 長 の 許 可 を 得 ることなく 不 正 に 本 邦 から 輸 出 する 予 備 行 為 を 行 ったとして 関 税 法 違 反 で 検 挙 した 事 例 ( 沖 縄 4 月 検 挙 ) 山 口 組 傘 下 組 織 幹 部 (41)らが インターネット 上 にホームページを 開 設 し わいせつDVD を 販 売 するため 自 宅 内 でわいせつDVDを 大 量 に 製 造 し 所 持 していたとして わいせつ 図 画 販 売 目 的 所 持 で 検 挙 した 事 例 ( 香 川 5 月 検 挙 ) 山 口 組 傘 下 組 織 組 長 (37)らが 医 薬 品 バイアグラ を 模 造 した 錠 剤 を 販 売 の 目 的 で 貯 蔵 し たとして 薬 事 法 違 反 で 検 挙 した 事 例 ( 福 岡 9 月 検 挙 ) 山 口 組 傘 下 組 織 幹 部 (33)が 法 定 の 除 外 事 由 がないのに 自 らの 会 社 で 雇 用 した 労 働 者 を 建 設 作 業 員 として 派 遣 し 建 設 業 務 に 従 事 させたとして いわゆる 労 働 派 遣 法 違 反 で 検 挙 した 事 例 ( 静 岡 10 月 検 挙 ) などのように 様 々な 分 野 に 介 入 し 資 金 獲 得 活 動 を 行 っている 状 況 がうかがわれる ウ 企 業 対 象 暴 力 及 び 行 政 対 象 暴 力 平 成 19 年 における 暴 力 団 構 成 員 等 総 会 屋 等 及 び 社 会 運 動 等 標 ぼうゴロによる 企 業 対 象 暴 力 及 び 行 政 対 象 暴 力 事 犯 の 検 挙 件 数 は333 件 であった 企 業 対 象 暴 力 に 関 しては 山 口 組 傘 下 組 織 幹 部 (54) らが 産 業 廃 棄 物 収 集 運 搬 業 の 社 長 を 呼 びだし 産 業 廃 棄 物 を 不 法 投 棄 しているなどと 因 縁 をつけ 現 金 を 喝 取 した 事 例 ( 兵 庫 2 月 検 挙 ) 山 口 組 傘 下 組 織 幹 部 (48) らが 公 共 工 事 を 受 注 した 建 設 業 者 に 対 し 地 元 対 策 費 名 目 のみかじ め 料 の 交 付 等 を 要 求 したが 断 られたことから 同 社 社 長 を 呼 び 出 し 暴 行 を 加 えてみかじめ 料 の 交 付 等 を 要 求 した 事 例 ( 佐 賀 4 月 検 挙 ) 山 口 組 傘 下 組 織 幹 部 (60) が 公 共 工 事 を 受 注 した 建 設 会 社 の 代 表 取 締 役 に 対 し 営 業 補 償 費 名 下 に 現 金 の 交 付 を 要 求 し 応 じなければ 同 工 事 の 施 工 を 妨 害 しかねない 気 勢 を 示 して 現 金 を 喝 取 した 事 例 ( 岐 阜 8 月 検 挙 ) 山 口 組 傘 下 組 織 組 長 (37) が 下 水 道 工 事 を 施 工 していた 建 設 会 社 取 締 役 に 対 し 自 己 への 対 応 や 言 動 が 悪 いとして 憤 慨 し わしもヤクザじゃ 紙 切 れ1 枚 で 済 ますんか などと 語 気 を 荒 げて 申 し 向 け 取 締 役 を 脅 迫 した 事 例 ( 岡 山 11 月 検 挙 ) -19-

山 口 組 傘 下 組 織 幹 部 (38) らが 農 地 造 成 を 計 画 していた 農 事 組 合 法 人 に 対 して 運 搬 中 の 発 生 土 が 産 業 廃 棄 物 であるなどと 怒 号 して 同 法 人 の 業 務 を 妨 害 し その 後 山 口 組 傘 下 組 織 組 長 (65) らが 同 法 人 理 事 から みかじめ 料 名 下 に 現 金 を 喝 取 した 事 例 ( 高 知 11 月 検 挙 ) などのように 暴 力 団 が 公 共 工 事 や 産 業 廃 棄 物 等 に 絡 み 企 業 に 不 当 な 要 求 をするものがみられた また 暴 力 団 以 外 の 反 社 会 的 勢 力 である 総 会 屋 等 及 び 社 会 運 動 等 標 ぼうゴロの 総 検 挙 人 員 は306 人 総 検 挙 件 数 は220 件 であった これらにおいては 総 会 屋 (60)が 大 手 鉄 道 会 社 に 対 し 同 社 発 注 の 工 事 等 の 受 注 を 要 求 し 応 じなければ 同 社 の 株 主 総 会 の 議 事 進 行 を 妨 害 するなどと 威 迫 し もって 株 主 の 権 利 の 行 使 に 関 し 威 迫 を 用 い て 利 益 の 供 与 を 要 求 した 事 例 ( 警 視 庁 6 月 検 挙 ) のように 近 年 全 体 的 に 活 動 が 弱 まっているものの 依 然 として 根 強 く 活 動 を 続 けている 総 会 屋 の 検 挙 もみられた( 図 表 2-16) 図 表 2-16 会 社 法 ( 旧 商 法 ) 違 反 事 件 の 検 挙 件 数 の 推 移 注 1:ここでいう 会 社 法 ( 旧 商 法 ) 違 反 は 利 益 受 供 与 利 益 供 与 要 求 によるものである 注 2: 検 挙 件 数 は 特 定 の 期 間 における 特 定 の 会 社 を 背 景 とした 利 益 受 供 与 等 を1 事 件 と 計 上 している 例 えば 一 つの 会 社 におい て 特 定 の 期 間 における 数 回 にわたる 数 人 の 者 による 利 益 受 供 与 は 1 事 件 と 計 上 する また 行 政 対 象 暴 力 に 関 しては 山 口 組 傘 下 組 織 幹 部 (58) らが 除 雪 作 業 により 自 宅 のブロック 塀 が 損 壊 したと 因 縁 をつけ 市 役 所 職 員 らに 対 し 要 求 に 応 じなければ 街 宣 車 を 回 すなどと 脅 迫 して 補 償 金 名 下 に 金 員 を 喝 取 しようとした 事 例 ( 新 潟 3 月 検 挙 ) 山 口 組 傘 下 組 織 組 員 (41) が 県 の 駐 車 場 に 勤 務 する 嘱 託 職 員 の 言 動 に 因 縁 をつけ 詫 び 料 名 下 に 金 員 を 喝 取 しようとした 事 例 ( 香 川 5 月 検 挙 ) 山 口 組 傘 下 組 織 組 長 (61) らが 市 が 施 行 している 土 地 区 画 整 理 事 業 により 移 転 対 象 となってい るマンションについて 賃 借 した 事 実 がないのに 事 実 があったように 装 う 手 続 を 行 い 移 転 補 償 金 名 下 に 金 員 を 詐 取 した 事 例 ( 愛 媛 6 月 検 挙 ) などのように 依 然 地 方 公 共 団 体 を 対 象 として 不 当 要 求 を 行 い 資 金 を 獲 得 しようとしている 状 況 がうかがわれる エ 金 融 不 良 債 権 関 連 事 犯 平 成 19 年 における 暴 力 団 等 に 係 る 金 融 不 良 債 権 関 連 事 犯 の 検 挙 件 数 は25 件 で 平 成 12 年 以 降 減 少 傾 向 にある( 図 表 2-17) 企 業 融 資 等 に 関 する 融 資 詐 欺 事 件 といった 融 資 過 程 におけるものには -20-

山 口 組 傘 下 組 織 幹 部 (57) が 会 社 経 営 者 と 共 謀 し 関 連 会 社 が 倒 産 寸 前 であるにもかかわらず 同 社 の 運 転 資 金 に 用 いるかのように 装 い 金 融 機 関 に 対 し 偽 造 した 確 定 申 告 書 等 を 提 出 するな どして 同 金 融 機 関 から 事 業 資 金 融 資 名 下 に2,000 万 円 を 詐 取 した 事 例 ( 神 奈 川 1 月 検 挙 ) 山 口 組 傘 下 組 織 関 係 者 (50)が 指 南 役 となって 多 重 債 務 者 らが 農 業 協 同 組 合 に 対 し 融 資 基 準 を 満 たしているように 装 い 住 宅 ローン 融 資 名 下 に3,2 00 万 円 を 詐 取 した 事 例 ( 山 口 1 月 検 挙 ) 住 吉 会 傘 下 組 織 幹 部 (49) が 不 動 産 会 社 の 社 員 と 共 謀 して 金 融 機 関 に 対 し 虚 偽 の 課 税 証 明 書 等 を 提 出 した 上 で 住 宅 購 入 資 金 借 入 名 下 に 現 金 3,150 万 円 を 詐 取 した 事 例 ( 千 葉 5 月 検 挙 ) 稲 川 会 傘 下 組 織 組 長 (41) が 建 設 会 社 取 締 役 らと 共 謀 して 金 融 機 関 に 対 し 虚 偽 内 容 を 記 載 し た 住 宅 ローン 事 前 審 査 申 込 書 や 内 容 虚 偽 の 給 与 所 得 の 源 泉 徴 収 票 の 写 しを 提 出 するなどして 住 宅 ローン 融 資 金 名 下 に3,900 万 円 を 詐 取 しようとした 事 例 ( 群 馬 9 月 検 挙 ) などのように 暴 力 団 構 成 員 と 暴 力 団 関 係 者 とが 共 謀 して 多 額 の 現 金 を 詐 取 する 事 例 が 多 く 資 金 に 困 った 者 が 暴 力 団 を 悪 用 し 互 いに 利 益 を 得 るといった 実 態 がみられる 一 方 競 売 入 札 妨 害 事 件 強 制 執 行 妨 害 事 件 等 の 債 権 回 収 過 程 におけるものには 山 口 組 傘 下 組 織 組 長 (62) らが 暴 力 団 事 務 所 として 使 用 していた 物 件 が 競 売 にかかったことか ら 競 売 を 妨 害 しようと 企 て 現 況 調 査 中 の 執 行 官 に 対 し 同 物 件 を 暴 力 団 事 務 所 として 使 用 し ている 旨 を 陳 述 するなどして 暴 力 団 の 威 力 等 を 示 した 事 例 ( 兵 庫 2 月 検 挙 ) 会 社 役 員 (45)らが 以 前 役 員 に 就 任 していた 大 阪 証 券 取 引 所 ヘラクレス 上 場 会 社 の 民 事 再 生 手 続 の 開 始 決 定 後 統 合 型 業 務 管 理 システムを 購 入 する 必 要 性 がないのに 同 人 が 代 表 取 締 役 を 務 める 別 の 会 社 に 対 し 同 システムの 購 入 代 金 支 払 名 下 に 現 金 6,300 万 円 を 振 込 入 金 させ も って 債 務 者 の 財 産 を 債 権 者 の 不 利 益 に 処 分 した 事 例 ( 警 視 庁 2 月 検 挙 ) 政 治 活 動 標 ぼうゴロ 会 長 (55)らが 所 有 する 競 売 物 件 につき 政 治 活 動 団 体 が 関 与 しているこ とを 殊 更 明 示 して 入 札 希 望 者 を 牽 制 排 除 しようと 企 て 所 属 する 政 治 活 動 団 体 のポスターを 掲 示 して 入 札 を 妨 害 した 事 例 ( 新 潟 10 月 検 挙 ) などがあるところ その 全 体 に 占 める 比 率 は 長 期 的 には 低 下 傾 向 にあり 平 成 19 年 には 全 体 の 約 3 分 の1となった 図 表 2-17 暴 力 団 等 に 係 る 金 融 不 良 債 権 関 連 事 犯 検 挙 件 数 の 推 移 注 1: 融 資 過 程 とは 融 資 過 程 における 金 融 不 良 債 権 関 連 事 犯 を 指 す 注 2: 債 権 回 収 過 程 とは 債 権 回 収 過 程 における 金 融 不 良 債 権 関 連 事 犯 を 指 す 注 3: 平 成 14 年 の 合 計 には その 他 の 金 融 機 関 の 役 職 員 による 犯 罪 を3 件 また 平 成 16 年 平 成 17 年 及 び 平 成 18 年 の 合 計 にはそれ ぞれ1 件 を 含 む -21-

オ 詐 欺 平 成 19 年 における 暴 力 団 構 成 員 等 による 詐 欺 の 検 挙 人 員 は1,743 人 で 前 年 に 比 べ42 人 減 少 してい る( 図 表 2-1) 具 体 的 には 山 口 組 傘 下 組 織 組 員 (30) らが 故 意 に 交 通 事 故 を 作 出 して 同 乗 者 が 同 交 通 事 故 により 負 傷 し た 旨 虚 偽 の 申 告 をするなどして 保 険 会 社 から 休 業 補 償 金 等 名 下 に 約 1,400 万 円 を 詐 取 した 事 例 ( 北 海 道 2 月 検 挙 ) 工 藤 會 傘 下 組 織 幹 部 (34) が 覚 せい 剤 代 金 や 借 金 の 支 払 に 窮 した 者 に 対 し 偽 装 交 通 事 故 を 指 示 し 故 意 に 交 通 事 故 を 作 出 し 保 険 会 社 から 保 険 金 名 下 に 約 370 万 円 を 詐 取 した 事 例 ( 福 岡 2 月 検 挙 ) 山 口 組 傘 下 組 織 組 長 (48) らが 偽 装 交 通 事 故 を 作 出 して 保 険 会 社 から 保 険 金 約 890 万 円 を 詐 取 するなどした 事 例 ( 奈 良 6 月 検 挙 ) のように 保 険 会 社 を 対 象 として 保 険 金 を 詐 取 する 形 態 や 山 口 組 傘 下 組 織 幹 部 (44)らが 生 活 保 護 費 受 給 名 下 に 市 福 祉 事 務 所 から 約 360 万 円 を 詐 取 するとともに 治 療 費 等 の 支 払 いを 不 正 に 逃 れ 財 産 上 不 法 の 利 益 を 得 た 事 例 ( 大 分 2 月 検 挙 ) 山 口 組 傘 下 組 織 組 長 (51) らが 配 下 組 員 が 生 活 保 護 を 継 続 受 給 できるように 別 の 配 下 組 員 に 暴 力 団 を 脱 退 したとする 内 容 虚 偽 の 除 籍 通 知 書 を 作 成 させ 同 通 知 書 に 基 づき 生 活 保 護 費 を 詐 取 した 事 例 ( 高 知 3 月 検 挙 ) 山 口 組 傘 下 組 織 幹 部 (46) が 建 設 業 者 と 共 謀 し 取 引 先 会 社 が 倒 産 したことを 偽 装 して 中 小 企 業 基 盤 整 備 機 構 から 中 小 企 業 倒 産 防 止 共 済 金 約 2,500 万 円 を 詐 取 しようとした 事 例 ( 大 阪 9 月 検 挙 ) 山 口 組 傘 下 組 織 組 長 (44) らが 離 職 や 求 職 活 動 をした 事 実 があるように 装 い 虚 偽 内 容 の 書 類 を 提 出 して 公 共 職 業 安 定 所 から 求 職 者 給 付 金 を 詐 取 した 事 例 ( 警 視 庁 10 月 検 挙 ) のように 行 政 機 関 等 を 対 象 として 生 活 保 護 費 等 を 詐 取 する 形 態 のほか 前 述 の 融 資 名 下 の 詐 欺 や 山 口 組 傘 下 組 織 幹 部 (27) らが 暴 力 団 事 務 所 として 使 用 することを 秘 して アパートの 賃 貸 借 契 約 書 を 締 結 し 賃 借 権 を 不 正 に 取 得 した 事 例 ( 長 野 2 月 検 挙 ) 住 吉 会 傘 下 組 織 組 員 (57) らが 中 国 から 偽 造 タクシー 乗 車 券 を 郵 便 小 包 により 輸 入 し これを 同 組 織 組 員 らが 換 金 して 現 金 を 詐 取 した 事 例 ( 警 視 庁 6 月 検 挙 ) 山 口 組 傘 下 組 織 幹 部 (56) らが 実 態 のない 会 社 の 名 義 を 用 いて 保 管 されていた 冷 凍 豚 肉 約 20 トンを 転 売 処 分 できる 地 位 を 取 得 して 財 産 上 不 法 な 利 益 を 得 た 事 例 ( 静 岡 9 月 検 挙 ) 山 口 組 傘 下 組 織 組 長 (61) らが 同 人 や 組 員 らが 住 居 とすることを 秘 して 他 の 者 が 居 住 する 旨 偽 り 神 戸 市 内 のマンションの 賃 貸 借 契 約 書 を 締 結 し 賃 借 権 を 不 正 に 取 得 した 事 例 ( 北 海 道 10 月 検 挙 ) など 様 々な 詐 欺 事 案 に 関 与 している 実 態 がみられる -22-

カ 窃 盗 及 び 強 盗 平 成 19 年 における 暴 力 団 構 成 員 等 の 窃 盗 犯 の 検 挙 人 員 は3,050 人 強 盗 犯 の 検 挙 人 員 は541 人 で 前 年 に 比 べ 89 人 52 人 それぞれ 減 少 している( 図 表 2-1) これら 事 犯 は 暴 力 団 構 成 員 等 に 係 る 主 要 な 罪 種 の 一 つであり 暴 力 団 の 資 金 源 となっているものとみられる 具 体 的 には 山 口 組 傘 下 組 織 幹 部 (49) が 他 の 山 口 組 傘 下 組 織 幹 部 らと 共 謀 し 福 井 県 内 の 会 社 経 営 者 宅 に 侵 入 し 被 害 者 を 緊 縛 した 上 で 暴 行 を 加 えて 金 員 を 強 取 しようとした 事 例 ( 福 井 2 月 検 挙 ) 稲 川 会 傘 下 組 織 組 長 (43) が コロンビア 人 グループと 共 謀 して 同 グループを 組 員 と 共 に 民 家 に 押 し 入 らせ 現 金 や 貴 金 属 を 強 取 させた 事 例 ( 警 視 庁 4 月 検 挙 ) 山 口 組 傘 下 組 織 組 員 (37) らが 山 中 の 残 土 置 き 場 から 解 体 業 者 所 有 に 係 る 油 圧 式 ショベルカー を 窃 取 した 事 例 ( 徳 島 5 月 検 挙 ) 太 州 会 傘 下 組 織 組 員 (29) が 無 職 の 男 と 共 謀 して 自 動 販 売 機 から 現 金 等 を 窃 取 し 通 報 により 臨 場 した 警 察 官 の 腕 をバールで 突 くなどの 暴 行 を 加 え さらに 男 が 警 察 官 のけん 銃 を 引 き 抜 いて 銃 口 を 突 き 付 けた 上 けん 銃 を 暴 発 させて 弾 丸 1 発 を 発 射 して 警 察 官 に 傷 害 を 負 わせた 事 例 ( 福 岡 10 月 検 挙 ) などのように 暴 力 団 が 組 織 ぐるみで また 外 国 人 グループ 等 組 織 外 の 者 と 連 携 しながら 窃 盗 強 盗 を 敢 行 している 実 態 がみられる キ 最 近 の 暴 力 団 等 の 資 金 獲 得 犯 罪 の 特 徴 最 近 の 暴 力 団 は 景 気 回 復 基 調 に 乗 じて いわゆるバブル 経 済 期 によくみられたような 不 動 産 取 引 証 券 取 引 の 利 用 による 犯 罪 を 敢 行 している 状 況 がみられる 一 方 バブル 経 済 崩 壊 後 に 目 立 っていた 金 融 不 良 債 権 関 連 事 犯 の 検 挙 件 数 は 平 成 12 年 以 降 は 減 少 傾 向 にあり 暴 力 団 が その 時 々の 社 会 経 済 情 勢 の 変 化 に 対 応 して 多 額 の 資 金 を 獲 得 できるポイントを 巧 みに 探 り 当 てながら 資 金 獲 得 活 動 を 行 っている 状 況 がうかがわれる いわゆるバブル 経 済 期 にみられたような 不 動 産 取 引 証 券 取 引 の 利 用 による 犯 罪 の 事 例 としては パチンコ 関 連 情 報 提 供 会 社 元 役 員 (56) らが 大 阪 証 券 取 引 所 ヘラクレス 上 場 企 業 の 株 価 を 不 正 に 釣 り 上 げる 操 縦 をするなどして 組 織 的 に 高 値 での 売 り 抜 けを 図 ろうとしたことから 証 券 取 引 法 違 反 ( 相 場 操 縦 )で 検 挙 した 事 例 ( 大 阪 3 月 検 挙 ) 山 口 組 傘 下 組 織 幹 部 (29) らが 不 良 債 権 化 したマンションについて 架 空 の 不 動 産 売 買 により 所 有 権 を 移 転 した 上 で 第 三 者 に 転 売 して 利 益 を 得 た 事 例 ( 愛 知 5 月 検 挙 ) 稲 川 会 傘 下 組 織 組 長 (51) が 不 動 産 コンサルタント 業 者 と 共 謀 して 大 型 ショッピングセンタ ーの 進 出 に 伴 う 売 買 計 画 がある 土 地 について 同 組 長 が 時 効 取 得 したとする 不 実 の 記 録 をさせよ うと 企 て 地 方 法 務 局 支 局 において 同 土 地 を 占 有 していた 事 実 がないにもかかわらず 時 効 取 得 を 原 因 として 前 記 土 地 の 所 有 権 を 同 組 長 に 移 転 する 旨 の 内 容 虚 偽 の 登 記 申 請 書 等 を 提 出 して 虚 偽 の 所 有 権 移 転 登 記 申 請 をした 事 例 ( 埼 玉 10 月 検 挙 ) -23-

などがある その 他 の 特 徴 としては 稲 川 会 傘 下 組 織 幹 部 (43) らが 在 留 韓 国 人 と 共 謀 して 日 本 人 と 偽 造 結 婚 することで 長 期 在 留 資 格 を 得 ようとする 来 日 韓 国 人 に 対 し 日 本 人 との 偽 装 結 婚 を 仲 介 していた 事 例 ( 警 視 庁 2 月 検 挙 ) 山 口 組 傘 下 組 織 幹 部 (36)が 債 務 から 逃 れるために 虚 偽 の 養 子 縁 組 をして 姓 を 変 えるな どした 事 例 ( 千 葉 5 月 検 挙 ) 山 口 組 傘 下 組 織 組 員 (25) が 第 三 者 に 譲 渡 する 目 的 で 不 正 に 自 己 名 義 の 口 座 を 開 設 し 金 融 機 関 から 預 金 通 帳 及 びキャッシュカードを 詐 取 した 事 例 ( 千 葉 5 月 検 挙 ) 山 口 組 傘 下 組 織 組 員 (35) が 資 金 借 入 等 を 容 易 にしようと 企 て 共 犯 者 と 養 子 縁 組 する 旨 の 内 容 虚 偽 の 養 子 縁 組 届 を 提 出 して 改 姓 した 事 例 ( 奈 良 11 月 検 挙 ) などのように 偽 装 結 婚 虚 偽 の 養 子 縁 組 や 借 名 口 座 の 調 達 等 いわゆる 犯 罪 インフラを 構 築 する 犯 罪 を 引 き 続 き 敢 行 していることが 挙 げられる -24-

4 暴 力 団 対 策 法 の 施 行 状 況 等 (1) 指 定 状 況 6 月 15 日 山 口 組 が 兵 庫 県 公 安 委 員 会 により 稲 川 会 住 吉 会 が 東 京 都 公 安 委 員 会 により それぞ れ 指 定 暴 力 団 として6 回 目 の 指 定 を 受 けたのを 始 め 14 団 体 が 指 定 暴 力 団 として6 回 目 の 指 定 を 受 け た なお 平 成 20 年 2 月 28 日 新 たに 指 定 された 九 州 誠 道 会 を 含 め 平 成 20 年 3 月 末 現 在 22の 団 体 が 指 定 暴 力 団 として 指 定 されている( 図 表 3-1) -25-

(2) 行 政 命 令 の 発 出 状 況 ア 中 止 命 令 暴 力 団 対 策 法 施 行 後 の 中 止 命 令 の 累 計 は30,52 8 件 に 上 っている 平 成 19 年 における 中 止 命 令 の 発 出 件 数 は2,427 件 で 前 年 に 比 べ61 件 減 少 している( 図 表 3-2) 形 態 別 では 資 金 獲 得 活 動 である 暴 力 的 要 求 行 為 (9 条 )に 対 するものが1,604 件 ( 前 年 比 14 件 減 )と 全 体 の66.1%を 加 入 強 要 脱 退 妨 害 (16 条 )に 対 するものが540 件 ( 同 16 件 減 )と 全 体 の22. 2%を 占 めている( 図 表 3-3) 団 体 別 では 山 口 組 に 対 するものが1,192 件 ( 同 40 件 増 )と 最 も 多 く 全 体 の49.1 %を 占 め 次 い で 稲 川 会 341 件 ( 同 36 件 減 ) 住 吉 会 319 件 ( 同 14 件 減 )の 順 となっている( 図 表 3-3) 中 止 命 令 を 発 出 した 事 例 をみると 道 仁 会 傘 下 組 織 組 員 (29) が 知 人 からの 融 資 依 頼 に 対 して 7 日 間 で 元 金 の10%を 利 息 として 融 資 した 後 知 人 の 妻 からの 電 話 連 絡 に 応 じず 2 回 目 の 利 息 を 返 済 できなかったところ 翌 日 連 絡 をしなかったと 因 縁 をつけて 利 息 を 釣 り 上 げ さらに 金 を 払 わんなら うちの 組 の 者 がお 前 らに 追 い 込 みをかけるぞ 等 と 返 済 を 迫 った 事 例 ( 福 岡 3 月 ) 山 口 組 傘 下 組 織 組 員 (51) が 建 設 会 社 に 対 し 鳶 と 土 工 の 話 はどうなっとるんや 土 工 だけ でもええからさせろ 土 工 だけでええんや 分 かったな 等 と 告 げて 再 三 にわたり 不 当 に 下 請 参 入 を 要 求 した 事 例 ( 兵 庫 5 月 ) 山 口 組 傘 下 組 織 幹 部 (36)が 解 体 工 事 を 受 注 し 施 工 中 の 解 体 業 者 に 対 し 自 己 の 名 刺 を 差 し 出 し 知 っている 業 者 を 入 れたりできないか 自 販 機 とか 弁 当 とか 現 場 で 扱 っているのか う ちに 挨 拶 がないが 仕 事 をする 前 に 挨 拶 をしたのか 等 告 げて 解 体 工 事 の 受 注 や 弁 当 の 納 入 等 の 役 務 提 供 の 受 入 れを 要 求 した 事 例 ( 警 視 庁 7 月 ) のように 暴 力 団 が 資 金 獲 得 のために 民 事 介 入 暴 力 や 建 設 会 社 等 企 業 に 対 する 不 当 要 求 を 行 ってい る 実 態 がみられる また 暴 力 団 は その 勢 力 維 持 拡 大 のため 粗 暴 かつ 悪 質 な 加 入 強 要 や 脱 退 妨 害 組 織 の 誇 示 を 行 っている 実 態 がみられる 具 体 的 には 住 吉 会 傘 下 組 織 幹 部 (24) が 少 年 (18) に 対 し 俺 の 紹 介 するところで ちゃんと 仕 事 しろよ やりたくなかったら 死 ぬか それともヤクザやれよ 等 と 告 げて 暴 力 団 に 加 入 することを 強 要 した 事 例 ( 埼 玉 1 月 ) 山 口 組 傘 下 組 織 組 長 (52) が 暴 力 団 を 脱 退 することを 伝 えた 配 下 組 員 (31) に 対 し 今 更 何 言 ってんのよ ヤクザやめたら 札 幌 で 仕 事 できなくなるんだぞ お 前 ぶっつぶすくらい 簡 単 なんだぞ 等 と 威 迫 して 暴 力 団 から 脱 退 することを 妨 害 した 事 例 ( 北 海 道 3 月 ) 稲 川 会 傘 下 組 織 は 事 務 所 の 外 周 に 付 近 住 民 等 が 見 通 すことができる 状 態 で 稲 川 会 の 代 紋 看 板 を 掲 示 するなどして 付 近 の 住 民 等 に 不 安 を 覚 えさせていた 事 例 ( 警 視 庁 6 月 ) -27-

山 口 組 傘 下 組 織 組 長 (37) が 暴 力 団 を 脱 退 することを 電 話 で 伝 えた 配 下 組 員 (31)に 対 し 以 前 同 組 員 を 原 因 として 同 組 等 の 事 務 所 が 捜 索 されたことがあるにもかからわず 電 話 で 脱 退 を 伝 え ることは 極 道 の 道 に 反 するので 直 接 出 てくるよう 告 げて 同 組 員 を 威 迫 して 暴 力 団 から 脱 退 す ることを 妨 害 した 事 例 ( 大 阪 7 月 ) などがある 警 察 では 暴 力 団 対 策 法 に 基 づく 中 止 命 令 を 的 確 に 発 出 して こうした 行 為 を 規 制 している 図 表 3-2 行 政 命 令 の 発 出 件 数 の 推 移 注 :( ) 内 は 事 務 所 使 用 制 限 に 係 る 仮 命 令 を 発 出 したが 事 務 所 を 撤 去 したことに 伴 い 撤 回 した 仮 命 令 の 件 数 を 外 数 で 示 している イ 再 発 防 止 命 令 暴 力 団 対 策 法 施 行 後 の 再 発 防 止 命 令 の 累 計 は1,240 件 に 上 っている 平 成 19 年 における 再 発 防 止 命 令 の 発 出 件 数 は110 件 で 前 年 に 比 べ18 件 減 少 している( 図 表 3-2) 形 態 別 では 資 金 獲 得 活 動 である 暴 力 的 要 求 行 為 (9 条 )に 対 するものが74 件 ( 前 年 比 14 件 減 )と 全 体 の67.3 %を 加 入 強 要 脱 退 妨 害 (16 条 )に 対 するものが33 件 ( 同 1 件 減 )と 全 体 の30.0 %を 占 めている( 図 表 3-3) 団 体 別 では 山 口 組 に 対 するものが43 件 ( 同 9 件 減 )と 最 も 多 く 全 体 の39.1 %を 占 め 次 いで 稲 川 会 25 件 ( 同 16 件 減 ) 住 吉 会 14 件 ( 同 5 件 増 )の 順 となっている( 図 表 3-3) 再 発 防 止 命 令 を 発 出 した 事 例 をみると 山 口 組 傘 下 組 織 組 長 (70) らが 弁 当 店 等 に 対 し 同 組 織 の 威 力 を 示 して みかじめ 料 等 を 要 求 したことなどから 1 年 間 配 下 の 組 員 に 営 業 を 営 むものに 対 するみかじめ 料 等 の 要 求 を 行 うこ とを 命 ずる 等 してはならない 旨 を 命 じた 事 例 ( 大 阪 2 月 ) 双 愛 会 傘 下 組 織 幹 部 (32)らが 公 共 工 事 を 請 け 負 っていた 建 設 会 社 に 対 し 地 元 の 者 だ 挨 拶 が 無 いじゃないか 工 事 の 説 明 をしろ 近 隣 に 迷 惑 をかけてるじゃないか 地 元 対 策 費 みた いなものがあるだろう 迷 惑 料 をよこせ と 告 げて 同 組 織 の 威 力 を 示 して 縄 張 り 内 で 営 業 を 営 む 代 償 として 金 品 を 要 求 したことなどから 1 年 間 営 業 を 営 む 者 に 対 し 金 品 等 の 要 求 を してはならない 旨 を 命 じた 事 例 ( 神 奈 川 5 月 ) -28-

山 口 組 傘 下 組 織 組 長 (52) が 風 俗 店 に 対 し 甘 木 で 飯 を 食 うんやったら 俺 に 挨 拶 せんか 水 商 売 をさせんごとしてしまうぞ 等 と 告 げて 同 組 織 の 威 力 を 示 して 風 俗 店 が 営 業 を 営 むこ とを 容 認 する 対 償 として 金 品 等 を 要 求 したことなどから 1 年 間 営 業 を 営 む 者 に 対 し 金 品 等 の 要 求 をしてはならない 旨 を 命 じた 事 例 ( 福 岡 10 月 ) などのように 依 然 として 暴 力 団 が 縄 張 り 内 の 様 々な 業 態 の 店 舗 等 に 対 して 繰 り 返 し みかじめ 料 等 を 要 求 し これらが 暴 力 団 の 重 要 な 資 金 源 となっている 状 況 がうかがわれる 警 察 では 反 復 して 同 種 の 暴 力 的 要 求 行 為 等 が 行 われるおそれが 認 められる 場 合 には 再 発 防 止 命 令 を 発 出 して こうした 行 為 を 規 制 している ウ 事 務 所 使 用 制 限 命 令 平 成 19 年 における 事 務 所 使 用 制 限 命 令 の 発 出 はなかった( 図 表 3-2) (3) 命 令 違 反 事 件 の 検 挙 状 況 平 成 19 年 における 命 令 違 反 事 件 の 検 挙 件 数 は11 件 ( 前 年 比 3 件 増 )である( 図 表 2-3) 警 察 では 稲 川 会 傘 下 組 織 組 長 (58) らが 飲 食 店 経 営 者 等 に 対 し 同 組 織 の 威 力 を 示 して みかじめ 料 等 を 要 求 したことなどから 1 年 間 同 組 長 らに 対 し 営 業 を 営 むものに 対 するみかじめ 料 等 の 要 求 等 し てはならない 旨 を 命 じた 再 発 防 止 命 令 が 発 出 されたが その 後 再 び 同 組 長 らが みかじめ 料 を 要 求 したことから 同 組 長 らを 再 発 防 止 命 令 違 反 として 検 挙 した 事 例 ( 静 岡 2 月 検 挙 ) 双 愛 会 傘 下 組 織 組 長 (64) が 親 交 者 に 対 して 飲 食 店 経 営 者 等 に 対 し 同 組 織 の 威 力 を 示 して 日 常 業 務 に 用 いるお 茶 の 葉 等 を 購 入 させることを 要 求 させたことなどから 1 年 間 かかる 準 暴 力 的 要 求 行 為 をすることを 要 求 等 してはならない 旨 を 命 じた 再 発 防 止 命 令 が 発 出 されたが その 後 再 び 同 組 長 が 親 交 者 に 対 し 同 様 の 準 暴 力 的 要 求 行 為 をすることを 要 求 したため 同 組 長 を 再 発 防 止 命 令 違 反 として 検 挙 した 事 例 ( 千 葉 4 月 検 挙 ) 稲 川 会 傘 下 組 織 組 員 (45) が 営 業 者 に 対 し 同 組 織 の 威 力 を 示 して 興 行 の 入 場 券 等 を 購 入 すること を 要 求 したことなどから 1 年 間 同 組 員 に 対 し 営 業 者 に 対 して 営 業 を 容 認 する 対 象 として 金 品 等 の 要 求 等 してはならない 旨 を 命 じた 再 発 防 止 命 令 が 発 出 されたが その 後 飲 食 店 経 営 者 に 対 し また 付 き 合 ってくれ 親 父 に 頼 まれたんだ 等 と 語 気 鋭 く 申 し 向 けて 入 場 券 の 購 入 方 を 要 求 したことから 同 組 員 を 再 発 防 止 命 令 違 反 として 検 挙 した 事 例 ( 埼 玉 7 月 検 挙 ) などのように 再 発 防 止 命 令 に 従 わず その 後 もみかじめ 料 等 を 要 求 する 暴 力 団 に 対 して 厳 正 な 取 締 りを 行 うことにより 暴 力 団 対 策 法 による 抑 止 効 果 を 高 めるよう 努 めている なお 準 暴 力 的 要 求 行 為 の 要 求 ( 指 定 暴 力 団 員 が 暴 力 団 員 以 外 の 者 に 対 し 当 該 指 定 暴 力 団 等 の 名 をかたらせるなどして 準 暴 力 的 要 求 行 為 をすることを 要 求 する 行 為 )の 再 発 防 止 命 令 違 反 事 件 の 検 挙 は 暴 力 団 対 策 法 施 行 後 初 めてである -29-

図 表 3-3 平 成 19 年 における 中 止 命 令 等 適 用 状 況 区 分 中 止 命 令 再 発 防 止 形 態 別 ( 件 ) 命 令 ( 件 ) 9 条 人 の 弱 みに 付 け 込 む 金 品 等 要 求 行 為 4 0 不 当 贈 与 要 求 行 為 764 25 不 当 下 請 等 要 求 行 為 62 2 みかじめ 料 等 要 求 行 為 223 16 用 心 棒 料 等 要 求 行 為 369 30 高 利 債 権 取 立 行 為 35 0 不 当 債 権 取 立 行 為 19 0 不 当 債 務 免 除 要 求 行 為 86 0 形 不 当 貸 付 等 要 求 行 為 16 1 不 当 信 用 取 引 要 求 行 為 0 0 不 当 自 己 株 式 買 取 等 要 求 行 為 0 0 不 当 地 上 げ 行 為 0 0 競 売 等 妨 害 行 為 0 0 態 不 当 示 談 介 入 行 為 2 0 因 縁 をつけての 金 品 等 要 求 行 為 24 0 小 計 1,60 4 74 10 条 1 項 暴 力 的 要 求 行 為 の 要 求 等 - 1 10 条 2 項 暴 力 的 要 求 行 為 の 現 場 立 会 援 助 行 為 247 - 別 小 計 247 1 12 条 の 2 指 定 暴 力 団 等 の 業 務 に 関 し 行 われる 暴 力 的 要 求 行 為 - 1 12 条 の 3 準 暴 力 的 要 求 行 為 の 要 求 等 - 0 12 条 の 5 準 暴 力 的 要 求 行 為 の 禁 止 2 1 16 条 1 項 少 年 に 対 す る 加 入 強 要 脱 退 妨 害 68 9 16 条 2 項 威 迫 に よ る 加 入 強 要 脱 退 妨 害 422 24 16 条 3 項 密 接 関 係 者 に 対 する 加 入 強 要 脱 退 妨 害 50 0 小 計 540 33 17 条 配 下 組 員 等 に 対 する 加 入 の 強 要 の 命 令 等 - 0 20 条 指 詰 め の 強 要 等 19 0 24 条 少 年 に 対 す る 入 れ 墨 の 強 要 等 3 0 29 条 事 務 所 に お け る 禁 止 行 為 12 - 合 計 2,42 7 110 区 分 中 止 命 令 再 発 防 止 団 体 別 ( 件 ) 命 令 ( 件 ) 六 代 目 山 口 組 1192 43 稲 川 会 341 25 住 吉 会 319 14 四 代 目 工 藤 會 17 2 団 三 代 目 旭 琉 会 10 2 沖 縄 旭 琉 会 27 1 五 代 目 会 津 小 鉄 会 10 2 五 代 目 共 政 会 8 0 六 代 目 合 田 一 家 8 1 体 四 代 目 小 桜 一 家 0 0 三 代 目 浅 野 組 1 0 道 仁 会 62 7 二 代 目 親 和 会 2 0 双 愛 会 38 6 別 三 代 目 俠 道 会 2 1 太 州 会 22 1 七 代 目 酒 梅 組 3 0 極 東 会 28 1 東 組 18 0 松 葉 会 68 2 二 代 目 福 博 会 11 0 指 定 暴 力 団 構 成 員 以 外 240 2 合 計 2,42 7 110-30-

5 暴 力 団 排 除 活 動 の 現 状 (1) 行 政 対 象 暴 力 対 策 の 推 進 ア 行 政 対 象 暴 力 対 策 の 現 状 警 察 では 暴 力 団 等 による 行 政 対 象 暴 力 に 関 し 暴 力 団 の 資 金 源 の 封 圧 及 び 行 政 の 健 全 性 公 正 性 確 保 の 観 点 から 実 態 把 握 の 徹 底 行 政 機 関 との 連 携 強 化 取 締 り 強 化 を 柱 とする 諸 対 策 を 推 進 して いるところである 地 方 公 共 団 体 においては 山 口 組 傘 下 組 織 組 員 (41) が 県 の 駐 車 場 に 勤 務 する 嘱 託 職 員 の 言 動 に 因 縁 をつけ 詫 び 料 名 下 に 金 員 を 喝 取 しようとしたが 県 職 員 等 がコンプライアンス 要 綱 に 基 づき 適 切 に 対 応 し 早 期 に 警 察 への 届 出 を 行 った 結 果 恐 喝 未 遂 で 検 挙 された 事 例 ( 香 川 5 月 ) のように 行 政 対 象 暴 力 に 対 する 行 政 機 関 の 適 切 な 対 応 が 浸 透 してきている また 大 阪 府 下 自 治 体 ではコンプライアンス 要 綱 等 の 制 定 を 進 め 制 定 と 併 せ 行 政 対 象 暴 力 対 策 に 関 して 自 治 体 地 元 警 察 署 暴 追 センター 弁 護 士 会 との 実 質 的 な 連 携 が 図 られるよう 8 月 ま でに 府 下 44 自 治 体 のすべてで 協 議 会 を 設 置 ( 大 阪 ) 宮 城 県 では 県 内 すべての 自 治 体 で 歩 調 を 合 わせた 暴 力 団 排 除 条 項 の 整 備 を 推 進 する 実 戦 的 な 対 応 を 図 るため 10 月 新 たに 県 下 37 自 治 体 県 警 察 本 部 暴 追 センター 弁 護 士 会 民 暴 委 員 会 で 構 成 する 宮 城 県 行 政 対 象 暴 力 対 策 協 議 会 を 設 置 し 関 係 機 関 が 連 携 した 取 組 を 推 進 ( 宮 城 ) するなど 自 治 体 ごとに 地 元 警 察 署 と 協 議 会 を 設 置 し 意 見 交 換 等 を 行 うなどの 連 携 強 化 が 推 進 され ている 例 もある イ 行 政 対 象 暴 力 対 策 の 一 層 の 推 進 そうした 中 で 警 察 庁 は 4 月 20 日 付 で 都 道 府 県 警 察 に 緊 急 通 達 を 発 出 し 暴 力 団 排 除 活 動 に 関 わ る 行 政 企 業 関 係 者 の 不 安 感 払 拭 のため 連 携 強 化 と 保 護 対 策 の 一 層 の 充 実 等 の 対 策 を 指 示 した これを 受 けた 都 道 府 県 警 察 では 行 政 機 関 との 緊 急 行 政 対 象 暴 力 対 策 会 議 の 開 催 や 市 長 会 町 村 会 への 働 きかけを 行 うなどの 対 策 を 講 じている また 通 達 発 出 以 降 5 月 末 までの 間 全 国 の 地 方 自 治 体 においては 緊 急 行 政 対 象 暴 力 対 策 会 議 を327 回 実 施 し このような 動 きを 受 け 全 国 市 長 会 では 6 月 6 日 あらゆる 暴 力 行 為 の 根 絶 に 関 する 緊 急 決 議 を 採 択 した 全 国 の 地 方 公 共 団 体 においても 暴 力 団 等 の 不 当 要 求 に 対 する 組 織 的 な 対 応 を 規 定 するいわゆるコ ンプライアンス 条 例 要 綱 等 の 制 定 が 進 められ 12 月 末 現 在 で 全 国 の 地 方 公 共 団 体 の99.1 %におい て 制 定 ( 平 成 18 年 12 月 末 現 在 では95.6% )された また 7 月 11 日 に 開 催 された 行 政 対 象 暴 力 対 策 に 関 する 関 係 省 庁 等 連 絡 会 議 において 行 政 機 関 の トップ 以 下 組 織 全 体 で 対 応 することや 警 察 庁 による 関 係 省 庁 担 当 者 に 対 する 行 政 対 象 暴 力 対 策 研 修 の 開 催 有 事 における 民 事 刑 事 両 面 からの 法 的 対 応 等 を 盛 り 込 んだ 排 除 対 策 の 推 進 に 関 して 関 係 省 庁 申 合 せ 事 項 を 改 正 するなど 不 当 要 求 への 対 応 の 強 化 を 図 ったほか 警 察 庁 等 が 都 道 府 県 や 市 特 別 区 の 計 852 自 治 体 の 総 務 福 祉 等 を 担 当 する 部 門 を 対 象 として 行 った 不 当 要 求 に 関 するアンケー -31-

トの 結 果 が 紹 介 され 不 当 要 求 に 対 して 行 政 機 関 と 警 察 との 一 層 の 連 携 強 化 を 求 める 意 見 があった ことなどについて 発 表 された このように 警 察 では 今 後 とも 行 政 機 関 との 連 携 を 一 層 強 化 しつつ 行 政 対 象 暴 力 対 策 を 推 進 し ていくこととしている (2) 民 事 訴 訟 支 援 等 の 推 進 警 察 では 各 都 道 府 県 暴 力 追 放 運 動 推 進 センター( 以 下 暴 追 センター という ) 弁 護 士 会 等 と 連 携 し 暴 力 団 構 成 員 等 が 行 う 違 法 不 当 な 行 為 の 被 害 者 等 による 当 該 暴 力 団 への 損 害 賠 償 請 求 訴 訟 や 暴 力 団 事 務 所 の 明 渡 し 又 は 使 用 差 止 請 求 訴 訟 等 について 必 要 な 支 援 を 行 っている 平 成 19 年 において 暴 力 団 を 相 手 取 って 提 起 された 民 事 訴 訟 事 例 としては 平 成 13 年 山 口 組 傘 下 組 織 幹 部 が 料 理 店 経 営 者 から 多 額 の 現 金 を 喝 取 したことについて 損 害 賠 償 請 求 訴 訟 を 提 起 した 事 例 ( 和 歌 山 1 月 ) 平 成 11 年 から14 年 にかけて 共 政 会 会 長 が 暴 力 団 の 威 力 を 背 景 として 建 設 会 社 社 長 から 多 額 の 現 金 を 喝 取 したことについて 不 当 利 得 返 還 請 求 訴 訟 を 提 起 した 事 例 ( 広 島 2 月 ) 平 成 18 年 に 移 転 してきた 山 口 組 傘 下 組 織 の 事 務 所 について その 使 用 を 差 し 止 めるため 建 物 使 用 目 的 制 限 等 訴 訟 を 提 起 した 事 例 ( 福 島 11 月 ) がある 民 事 訴 訟 支 援 の 結 果 平 成 15 年 山 口 組 傘 下 組 織 組 員 が 暴 力 団 の 威 力 を 背 景 として 女 性 から 交 通 事 故 示 談 金 名 下 に 多 額 の 現 金 を 喝 取 したことについて 18 年 被 害 女 性 が 当 該 組 織 の 上 部 団 体 の 暴 力 団 組 織 組 長 に 対 し 使 用 者 責 任 に 基 づき 損 害 賠 償 請 求 訴 訟 を 提 起 した 件 について 京 都 地 方 裁 判 所 が 同 組 長 に 対 する 使 用 者 責 任 を 認 定 し 支 払 を 命 じた 事 例 ( 京 都 5 月 ) 平 成 13 年 住 吉 会 傘 下 組 織 組 長 らが 配 下 組 員 を 殺 害 した 者 と 誤 認 して 無 関 係 の 男 性 を 殺 害 し たことについて 17 年 同 男 性 の 遺 族 が 同 組 長 及 び 住 吉 会 代 表 等 に 対 し 使 用 者 責 任 等 に 基 づき 損 害 賠 償 請 求 訴 訟 を 提 起 した 件 について 東 京 地 方 裁 判 所 が 住 吉 会 代 表 等 に 対 する 使 用 者 責 任 等 を 認 定 し 支 払 を 命 じた 事 例 ( 東 京 9 月 ) のように 第 一 審 で 勝 訴 した 事 例 や 平 成 19 年 2 月 山 口 組 傘 下 組 織 と 住 吉 会 傘 下 組 織 との 間 に 対 立 抗 争 が 発 生 したことから 山 口 組 傘 下 組 織 組 長 が 事 務 所 兼 住 居 として 使 用 していたマンションの 一 室 について 3 月 マンション 居 住 者 が 明 渡 請 求 の 仮 処 分 を 提 起 したところ 同 組 長 が 同 室 を 明 け 渡 した 事 例 ( 東 京 3 月 ) のように 事 務 所 撤 去 に 成 功 した 事 例 がある これらについて 警 察 は 弁 護 士 会 及 び 暴 追 センターと 連 携 した 必 要 な 訴 訟 支 援 のほか 関 係 者 に 対 しては 山 口 組 傘 下 組 織 の 事 務 所 撤 去 運 動 において 代 表 者 等 に 対 し 携 帯 型 緊 急 通 報 装 置 を 貸 与 して 保 護 対 策 を 実 施 していたところ 代 表 者 が 刺 されて 傷 害 を 負 ったことから 以 降 警 察 官 が 代 表 者 らの 身 辺 を 警 戒 するなどして 保 護 対 策 を 強 化 した 事 例 ( 鹿 児 島 10 月 ) のように 状 況 に 応 じた 保 護 対 策 を 実 施 している -32-

(3) 各 種 業 からの 暴 力 団 排 除 警 察 では 暴 力 団 の 資 金 源 を 遮 断 するため 資 金 獲 得 活 動 に 対 する 取 締 りに 加 えて 国 及 び 地 方 公 共 団 体 と 連 携 して 貸 金 業 産 業 廃 棄 物 処 理 業 建 設 業 等 の 各 種 業 からの 暴 力 団 排 除 活 動 を 強 力 に 推 進 し ている 各 種 業 法 違 反 の 検 挙 により 暴 力 団 や 暴 力 団 関 係 企 業 を 排 除 した 事 例 として 山 口 組 傘 下 組 織 の 暴 力 団 関 係 企 業 に 対 する 建 設 業 法 違 反 ( 虚 偽 申 請 )を 検 挙 し 同 組 織 への 資 金 提 供 等 の 事 実 が 明 らかになったことから その 事 実 を 県 に 通 報 し これを 受 けた 県 が 同 業 者 を 指 名 除 外 6カ 月 にするとともに 同 業 者 の 業 許 可 を 取 り 消 した 事 例 ( 長 崎 2 月 ) 工 藤 會 傘 下 組 織 の 暴 力 団 関 係 企 業 に 対 する 建 設 業 法 違 反 ( 虚 偽 申 請 )を 検 挙 し 同 組 織 に 資 金 提 供 するなど 暴 力 団 との 密 接 な 交 際 及 び 利 益 供 与 が 明 らかになったことから 県 等 が 同 社 を 指 名 停 止 6カ 月 等 にするとともに 建 設 業 許 可 の 取 消 処 分 とした 事 例 ( 福 岡 7 月 ) などがある また 各 種 業 法 に 定 められた 暴 力 団 排 除 条 項 を 効 果 的 に 活 用 して 暴 力 団 や 暴 力 団 関 係 企 業 を 排 除 した 事 例 として 住 吉 会 傘 下 組 織 組 長 が 貸 金 業 者 の 事 業 活 動 を 支 配 していた 事 実 が 明 らかになったことから その 事 実 を 県 に 通 報 し これを 受 けた 県 が 同 業 者 の 業 許 可 を 取 り 消 した 事 例 ( 福 島 1 月 ) 稲 川 会 傘 下 組 織 組 長 が 同 人 の 妻 が 代 表 を 務 める 産 業 廃 棄 物 収 集 運 搬 会 社 の 事 業 を 支 配 していた 事 実 が 明 らかになったことから その 事 実 を 県 に 通 報 し これを 受 けた 県 が 同 業 者 の 業 許 可 を 取 り 消 した 事 例 ( 群 馬 6 月 ) 山 口 組 傘 下 組 織 幹 部 に 対 する 電 磁 的 公 正 証 書 原 本 不 実 記 録 同 供 用 事 件 により 同 人 を 逮 捕 し 捜 査 した 結 果 同 人 が 貸 金 業 を 営 んでいることが 判 明 したことから これを 受 けた 県 が 同 人 の 業 許 可 を 取 り 消 した 事 例 ( 京 都 10 月 ) などがある (4) 公 共 事 業 からの 暴 力 団 排 除 公 共 事 業 からの 暴 力 団 排 除 については 国 発 注 の 公 共 工 事 からの 暴 力 団 排 除 を 一 層 推 進 していくため 犯 罪 対 策 閣 僚 会 議 の 暴 力 団 取 締 り 等 総 合 対 策 ワーキングチーム( 旧 暴 力 団 資 金 源 等 総 合 対 策 ワーキン グチーム )における 議 論 を 踏 まえ 3 月 国 土 交 通 省 地 方 整 備 局 等 発 注 工 事 について 請 負 者 に 対 し て 暴 力 団 構 成 員 等 から 不 当 介 入 を 受 けた 場 合 に 警 察 への 通 報 及 び 発 注 者 への 報 告 を 義 務 付 け これを 怠 った 場 合 にはペナルティーを 科 すという 通 報 報 告 制 度 が 導 入 され 都 道 府 県 警 察 では 4 月 までに 各 地 方 整 備 局 等 と 合 意 書 を 締 結 した また ワーキングチームにおいて 各 省 庁 に 対 し 施 策 に 関 する 合 意 書 や 通 達 モデル 案 を 示 し 同 制 度 の 導 入 を 促 進 した 結 果 12 月 までに 農 林 水 産 省 発 注 工 事 に 関 しても 同 様 の 制 度 が 導 入 された 今 後 も 各 省 庁 や 独 立 行 政 法 人 及 び 地 方 公 共 団 体 の 発 注 工 事 に 対 する 排 除 対 象 の 明 確 化 や 通 報 報 告 制 度 の 導 入 を 促 進 していく 国 発 注 の 公 共 工 事 からの 暴 力 団 排 除 については -33-

建 設 業 者 を 工 藤 會 幹 部 に 他 社 が 落 札 受 注 した 公 共 工 事 の 妨 害 を 依 頼 した 威 力 業 務 妨 害 事 件 の 共 犯 で 逮 捕 し 自 己 が 第 三 者 に 損 害 を 与 える 目 的 で 暴 力 団 を 利 用 した 事 実 を 明 らかにして 福 岡 県 及 び 九 州 地 方 整 備 局 に 通 報 した 結 果 同 社 を 福 岡 県 が4ヶ 月 の 指 名 停 止 処 分 九 州 地 方 整 備 局 が12ヶ 月 の 指 名 除 外 処 分 とした さらに 同 捜 査 の 過 程 で 判 明 した2 建 設 業 者 が 工 藤 會 幹 部 と 密 接 な 交 際 を している 事 実 を 明 らかにし 北 九 州 市 福 岡 県 九 州 地 方 整 備 局 福 岡 防 衛 施 設 局 等 に 通 報 した 結 果 当 該 2 業 者 を 九 州 地 方 整 備 局 を 含 めた 県 等 5 機 関 において6~12ヶ 月 の 指 名 停 止 処 分 とした 事 例 ( 福 岡 1 月 ) 山 口 組 傘 下 組 織 幹 部 等 を 民 間 発 注 の 工 事 を 妨 害 した 威 力 業 務 妨 害 事 件 で 逮 捕 し 捜 査 の 過 程 にお いて 建 設 業 者 が 地 元 対 策 費 名 目 に 同 組 織 幹 部 に 資 金 提 供 している 事 実 を 明 らかにし 岡 山 県 及 び 中 国 地 方 整 備 局 に 通 報 した 結 果 同 社 を 岡 山 県 が18ヶ 月 の 指 名 停 止 処 分 中 国 地 方 整 備 局 が 指 名 除 外 処 分 とした 事 例 ( 岡 山 7 月 ) 山 口 組 傘 下 組 織 関 係 塗 装 業 者 が 山 口 組 傘 下 組 織 組 長 と 社 会 的 に 非 難 されるべき 関 係 を 有 している 事 実 を 明 らかにし 大 阪 市 大 阪 府 近 畿 地 方 整 備 局 に 通 報 した 結 果 同 社 を 大 阪 市 が6ヶ 月 の 指 名 除 外 措 置 大 阪 府 が6ヶ 月 の 指 名 除 外 措 置 近 畿 地 方 整 備 局 が 指 名 排 除 措 置 とした 事 例 ( 大 阪 10 月 ) のように 暴 力 団 の 維 持 運 営 に 協 力 していた 建 設 業 者 を 指 名 除 外 等 により 国 発 注 の 公 共 工 事 から 排 除 した 事 例 がみられる 地 方 公 共 団 体 発 注 の 公 共 工 事 からの 暴 力 団 排 除 についても 国 と 同 様 に 千 葉 県 では 県 警 察 からの 働 きかけにより 千 葉 県 建 設 工 事 等 暴 力 団 対 策 措 置 要 綱 を 改 正 し 県 発 注 の 公 共 工 事 に 関 し 請 負 業 者 と 交 わす 契 約 書 に 通 報 報 告 制 度 を 明 記 した 特 約 を 添 付 し 契 約 書 と 一 体 を 図 ることで 通 報 を 怠 った 場 合 は 契 約 違 反 としてペナルティを 科 し 特 約 の 内 容 として 下 請 業 者 へ 同 制 度 を 拡 大 して 導 入 した 事 例 ( 千 葉 3 月 ) 愛 知 県 では 県 警 察 からの 働 きかけにより 排 除 措 置 対 象 の 契 約 を 建 設 工 事 から 調 達 契 約 公 有 財 産 の 売 払 いまで 拡 大 し 不 当 要 求 等 に 対 する 警 察 への 報 告 届 出 義 務 を 導 入 する 合 意 書 を 県 と 締 結 した 事 例 ( 愛 知 3 月 ) など 各 県 の 取 組 が 進 んでいる (5) 公 共 施 設 等 からの 暴 力 団 排 除 暴 力 団 の 勢 力 誇 示 及 び 資 金 獲 得 活 動 を 防 止 し 施 設 利 用 客 等 の 安 全 確 保 を 図 るため 警 察 では 県 内 共 済 組 合 宿 泊 施 設 に 対 する 暴 力 団 排 除 条 項 整 備 を 働 きかけ 共 済 組 合 3 施 設 において 宿 泊 約 款 及 び 宴 会 催 事 規 約 等 への 暴 力 団 排 除 条 項 が 整 備 され 警 察 との 連 携 協 力 体 制 が 強 化 された 事 例 ( 奈 良 3 月 ) 市 内 大 規 模 シティホテルでは 山 口 組 稲 川 会 双 愛 会 の 総 長 クラスの 親 睦 会 を 定 期 的 に 開 催 し ていたが 警 察 等 からの 働 きかけにより 宿 泊 利 用 拒 否 の 排 除 通 知 を 郵 送 し ホテル 施 設 利 用 から 暴 力 団 を 排 除 した 事 例 ( 神 奈 川 3 月 ) -34-

県 内 の 最 大 の 観 光 地 の 旅 館 ホテル25 社 が 加 盟 する 協 同 組 合 において 加 盟 業 者 が 暴 力 団 排 除 宣 言 書 をフロントに 掲 示 するとともに 宿 泊 約 款 に 暴 力 団 排 除 条 項 を 盛 り 込 み 一 斉 施 行 した 事 例 ( 和 歌 山 7 月 ) などのように 暴 力 団 排 除 協 議 会 の 設 立 利 用 約 款 等 への 暴 力 団 排 除 条 項 盛 込 みの 働 きかけ 等 を 通 じて 公 共 施 設 旅 館 ホテル 等 からの 暴 力 団 排 除 を 推 進 している (6) 生 活 保 護 からの 暴 力 団 排 除 平 成 18 年 3 月 厚 生 労 働 省 が 生 活 保 護 の 支 給 に 関 して 暴 力 団 排 除 の 基 本 方 針 を 打 ち 出 し 各 都 道 府 県 警 察 と 福 祉 事 務 所 等 実 施 機 関 との 連 携 強 化 がなされたことから 監 禁 及 び 恐 喝 事 件 で 逮 捕 した 山 口 組 傘 下 組 織 幹 部 の 取 調 べの 過 程 において 生 活 保 護 受 給 の 事 実 を 明 らかにし 受 給 事 実 を 市 福 祉 事 務 所 に 通 報 した 結 果 同 人 の 生 活 保 護 支 給 廃 止 が 決 定 された 事 例 ( 京 都 2 月 ) 生 活 保 護 を 受 給 していた 男 性 について 市 福 祉 事 務 所 から 照 会 を 受 けて 調 査 した 結 果 山 口 組 傘 下 組 織 幹 部 であることが 判 明 したことから 暴 力 団 員 該 当 性 を 回 答 した 結 果 同 人 の 生 活 保 護 支 給 廃 止 が 決 定 された 事 例 ( 新 潟 10 月 ) などのように 生 活 保 護 実 施 機 関 と 警 察 との 連 携 により 排 除 事 例 が 増 加 するなど 全 国 的 に 生 活 保 護 か らの 暴 力 団 排 除 が 進 んでいる (7) 独 立 行 政 法 人 都 市 再 生 機 構 の 賃 貸 住 宅 からの 暴 力 団 排 除 独 立 行 政 法 人 都 市 再 生 機 構 (UR 都 市 再 生 機 構 )の 賃 貸 住 宅 から 暴 力 団 を 排 除 するため 同 機 構 では 賃 貸 契 約 書 に 暴 力 団 排 除 条 項 を 規 定 暴 力 団 構 成 員 の 入 居 事 実 が 判 明 した 場 合 には 賃 貸 契 約 を 解 除 す ることとした( 平 成 19 年 1 月 の 契 約 分 から 適 用 ) この 取 組 により UR 都 市 再 生 機 構 が 管 理 する 賃 貸 住 宅 が 暴 力 団 事 務 所 として 使 用 されている 事 実 を 把 握 し 同 機 構 と 情 報 交 換 等 の 結 果 道 仁 会 傘 下 組 織 事 務 所 山 口 組 傘 下 組 織 事 務 所 等 4ヶ 所 の 暴 力 団 事 務 所 を 強 制 執 行 等 により 退 去 させ 同 機 構 が 管 理 する 賃 貸 住 宅 から 排 除 した 事 例 ( 福 岡 1 月 から3 月 ) など 同 機 構 が 管 理 する 賃 貸 住 宅 からの 暴 力 団 排 除 が 進 んでいる 警 察 では 協 議 会 設 置 等 暴 力 団 排 除 に 向 けた 必 要 な 支 援 指 導 を 行 うなど 同 機 構 との 連 携 を 強 化 し 暴 力 団 排 除 を 推 進 している (8) 高 速 道 路 事 業 からの 暴 力 団 排 除 高 速 道 路 事 業 及 びその 他 の 関 連 事 業 に 対 する 不 当 要 求 行 為 等 を 排 除 するため 高 速 道 路 株 式 会 社 ( 東 日 本 中 日 本 西 日 本 )の 各 支 社 ごとに 不 当 要 求 防 止 対 策 協 議 会 の 設 置 が 推 進 されている 平 成 19 年 末 現 在 東 日 本 高 速 道 路 株 式 会 社 中 日 本 高 速 道 路 株 式 会 社 西 日 本 高 速 道 路 株 式 会 社 の 各 社 全 ての 支 社 で 各 支 社 及 び 維 持 管 理 業 者 サービスエリア 事 業 者 等 で 構 成 される 協 議 会 が 設 立 され 関 係 都 道 県 警 察 等 との 連 携 が 推 進 されている -35-

(9) 証 券 取 引 からの 暴 力 団 排 除 最 近 新 興 市 場 における 新 規 株 式 公 開 や 上 場 市 場 におけるエクイティ ファイナンス 等 により 暴 力 団 等 の 反 社 会 的 勢 力 が 証 券 市 場 に 介 入 し 資 金 獲 得 を 図 っている 状 況 がうかがわれる このような 状 況 を 踏 まえ 警 察 では 証 券 市 場 の 健 全 化 を 確 保 し 一 般 投 資 家 を 保 護 するとともに 暴 力 団 等 の 資 金 源 を 遮 断 するために 警 察 庁 や 都 道 府 県 警 察 において 証 券 取 引 所 日 本 証 券 業 協 会 財 務 局 等 の 関 係 機 関 と 連 絡 協 議 会 の 設 置 や 研 修 会 を 開 催 するなどして 関 係 機 関 との 連 携 を 図 り 各 種 施 策 や 取 締 りを 推 進 している (10) 新 たな 分 野 における 暴 力 団 排 除 ア 企 業 が 反 社 会 的 勢 力 による 被 害 を 防 止 するための 指 針 の 策 定 今 日 多 くの 企 業 が 企 業 倫 理 として 暴 力 団 を 始 めとする 反 社 会 的 勢 力 と 一 切 の 関 係 をもたない ことを 掲 げ 様 々な 取 組 を 進 めているところであるが 暴 力 団 の 不 透 明 化 や 資 金 獲 得 活 動 の 巧 妙 化 を 踏 まえると 暴 力 団 排 除 意 識 の 高 い 企 業 であったとしても 暴 力 団 関 係 企 業 等 と 知 らずに 結 果 的 に 経 済 取 引 を 行 ってしまう 可 能 性 があり 反 社 会 的 勢 力 との 関 係 遮 断 のための 取 組 をより 一 層 推 進 する 必 要 がある 言 うまでもなく 反 社 会 的 勢 力 を 社 会 から 排 除 していくことは 企 業 にとっても 社 会 的 責 任 の 観 点 から 必 要 かつ 重 要 なことであり さらには 反 社 会 的 勢 力 との 関 係 遮 断 は 企 業 防 衛 の 観 点 からも 必 要 不 可 欠 な 要 請 である このような 認 識 の 下 暴 力 団 取 締 り 等 総 合 対 策 ワーキングチーム( 旧 暴 力 団 資 金 源 等 総 合 対 策 ワ ーキングチーム )における 検 討 を 経 て 企 業 が 反 社 会 的 勢 力 による 被 害 を 防 止 するための 基 本 的 な 理 念 や 具 体 的 な 対 応 についてまとめた 企 業 が 反 社 会 的 勢 力 による 被 害 を 防 止 するための 指 針 につい て が 6 月 第 3 回 犯 罪 対 策 閣 僚 会 議 幹 事 会 において 申 し 合 わされた 関 係 府 省 においては 今 後 本 指 針 の 実 効 が 上 がるよう 普 及 啓 発 に 努 めていくこととなった イ 公 営 住 宅 等 における 暴 力 団 排 除 4 月 に 発 生 した 東 京 都 町 田 市 の 公 営 住 宅 における 暴 力 団 組 員 けん 銃 発 砲 立 て 籠 もり 事 件 を 契 機 とし て 全 国 的 に 公 営 住 宅 における 暴 力 団 排 除 の 気 運 が 高 まった 広 島 県 を 始 め これまでの 公 営 住 宅 における 暴 力 団 排 除 に 当 たっては 条 例 改 正 を 含 め 地 域 を 挙 げ ての 対 応 が 重 要 であったことから 各 都 道 府 県 警 察 においては 地 域 の 実 情 に 応 じ 住 宅 管 理 条 例 に 暴 力 団 排 除 条 項 を 盛 り 込 むよう 積 極 的 な 働 きかけを 行 うなど 公 営 住 宅 における 暴 力 団 排 除 を 推 進 し てきたが 本 事 件 を 契 機 として 国 土 交 通 省 と 協 議 を 進 めた 結 果 6 月 同 省 住 宅 局 長 から 各 都 道 府 県 知 事 に 対 し 公 営 住 宅 における 暴 力 団 排 除 の 基 本 方 針 等 を 示 す 通 知 公 営 住 宅 における 暴 力 団 排 除 について が 発 出 された これに 伴 い 警 察 庁 では 各 都 道 府 県 警 察 に 対 し 地 域 の 実 情 に 応 じて 住 宅 管 理 条 例 に 暴 排 条 項 を 盛 り 込 むよう 積 極 的 な 働 きかけを 行 うなどを 含 めた 連 携 強 化 を 図 るよう 通 達 し これまで 以 上 に 都 道 府 県 警 察 と 事 業 主 体 ( 地 方 公 共 団 体 )との 連 携 強 化 が 図 られたことにより 県 警 察 では 県 から 照 会 を 受 けていた 県 営 住 宅 に 入 居 中 の 者 が 道 仁 会 傘 下 組 織 組 員 と 判 明 した ことから その 県 に 回 答 県 では 同 組 員 の 家 賃 滞 納 事 実 もあり 退 去 勧 告 を 行 い 同 人 を 県 営 住 宅 -36-