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共通部機器仕様構造 : 壁取付シャーシに避雷器 モデム 入出力ユニットをマウント接続方式 回線 :M4 ねじ端子接続 入出力 電源 :M3.5 ねじ端子接続 接地 :M4 ねじ端子接続シャーシ材質 : 鋼板に黒色クロメート処理ハウジング材質 : 難燃性黒色樹脂アイソレーション : 回線 - 入出力

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推奨条件 / 絶対最大定格 ( 指定のない場合は Ta=25 C) 消費電流絶対最大定格電源電圧 Icc 容量性負荷出力抵抗型名 Vcc Max. CL 電源電圧動作温度保存温度 Zo (V) 暗状態 Min. Vcc max Topr* 2 Tstg* 2 Min. Max. (ma) (pf)

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製品仕様書 製品名 インターフェース基板 製品型番 TR3-IF-U1A 発行日 2016/4/1 仕様書番号 TDR-SPC-IF-U1A-102 Rev 1.02

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Transcription:

LCD コントローラ IC KS-LDTQ-2PI ハードウエアマニュアル 2011 年 9 月初版 2014 年 4 月第 2 版 2015 年 7 月第 3 版 KS-LDTQ-2PI KS-R8TPC ( 注意 ) 上記写真のシルク印刷は合成です 事実とは多少異なる場合が有ります -1-

はじめに この度は LCD コントローラ IC(KS-LDTQ-2PI) 及びタッチパネルコントローラ IC(KS-R8TPC) をお買い上げ頂きまして誠にありがとうございます 本マニュアルにて製品の概要をまとめさせていただきました どうか本マニュアルを熟読され 効率の良い開発にお役立て下さい 重要なお知らせ 1. 本製品および本文書は 何らの通知無しに変更される場合があります 本製品をご使用になる前に 最新のカタログ マニュアルなどを当方インターネット経由で取得して下さい 2. 本製品は 直接に生命に関わる装置 原子力施設 航空機 交通機器 各種安全装置など製品の故障が直接に人の死亡 傷害 または重大な物理的もしくは環境上の損害を引き起こすようなシステム機器または装置に使用するために設計されたものではありません 本製品をこのようなシステム機器または装置に使用されることによる危険および損害は製品を使用されるお客様にご負担頂きます 3. お客様が製品を誤った または不当な方法で使用または操作された結果の損害につきましては 当方は一切責任を負いません 4. 本文書に記載されている使用例は 単に本製品の機能を説明したものに過ぎません 当方は 本文書に記載されている例に基づいた使用により生じるかもしれない一切のクレーム 事故 その他一切の不利益に関して 何らの責任も負いません -2-

目次 1. LCD コントローラ IC とタッチパネル コントローラの構成 4 ページ 2. 製品の特長 概要 ( 参考回路集 ) 4ページ 3. 電気的特性 仕様 15ページ 4. アドレスマップ 19ページ 5. 画面のドット構成 20ページ 6. 表示データについて 21ページ 7. レジスタについて 23ページ 8. 外形寸法 31ページ 9. 設計上の注意 32ページ 10. 取り扱い上の注意 33ページ 11. 使用環境に関する注意 37ページ 12. 実装方法について 39ページ -3-

1. LCD コントローラ IC とタッチパネルコントローラの構成 1) KS-LDTQ-2PI(LCD コントローラ IC) KS-LDTQ-2PI はデンシトロン製カラー TFT 液晶 LMTM057QVGNCA シリーズ 及び SGD 製カラー TFT 液晶 GVTQ57NPAD シリーズ 向けの LCD コントローラを実現します 2) KS-R8TPC( タッチパネルコントローラ ) 2 チャンネル 8bitA/D 変換付き CPU デバイス ( メーカー : ルネサス 型式 : R5F211B4SP) です ( 本 CPU のメーカー及び品番は ピン互換品へ予告無く変更する場合があります ) 以上 2 つのセットをお使い頂くことで 液晶の表示とタッチパネルのコントロールを 実現します 又,LCD コントローラ IC のみでも表示可能となっています 2. 製品の特長 概要 KS-LDTQ-2PI は 組込システム専用に開発した LCD コントローラで 以下の特長を備えています 1) パレット方式を採用しましたので 4096 色中 64 色 2ページの表示ができます 2) 画面を1ページにすることで 65000 色の表示ができます ( その他点滅などの機能制限は有ります ) 3) ドット数は 320 240dot です 4) ドット単位での自動点滅表示機能が有りますから CPU の負担が軽減します 5) 指定色でページを一気に塗りつぶす Hard Fill 機能が有ります 6) マイコンの知識だけで簡単に設計できます LCD の知識は不要です 7) 外部アナログ信号 2 本を 8bit で自動取得します 従って 最小限の回路構成で温度センサやタッチパネルを接続出来ます 8) マイコンは日立製 H8 マイコンや SH マイコンとベストマッチします (3.3V マイコンとインターフェース可能です ) 9) 回路設計が極めて単純です 添付回路もご参照頂けます 10) アドレスバス直結方式で マイコン側からは SRAM のイメージに見えます 11) PWM 出力ポートを設けています この信号を LED バックライト電源の調光制御に御使用頂けます 12) INTOUT 出力ポートを設けています ハードフィル完了後 アクティブ LOW の信 -4-

号を出力しています CPU の IRQ ポートに接続する事により ハードフィルの完了を 割り込みで検出する事が可能です -5-

KS-LDTQ-2PI の概略構成を下図に示します 高速 SRAM 回路をお客様に準備して頂くだけで LCD コントローラが完成します 本マニュアルに於いて 参考回路も公開しておりますのでご参照下さい ( 但し 本回路は動作を保証するものではありません パターン等の諸条件によって動作しない場合があることは予めご了承ください ) Host CPU Interface A0-A18,D0-D7,RD,WR,WAIT +3.3 High speed SRAM +3.3 KS-R8TPC ON/OFF KS-LDTQ-2PI +5 Backlight inverter 1 2 SM02(8.0)B(JST) +3.3 CN6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 08-6210-033-340-800 to LCD panel to LCD panel 注意 1 水色の部分が LCD コントローラとタッチパネルコントローラです -6-

下記の表に KS-LDTQ-2PI のピンアサイン ( ピン番号と信号名の一覧 ) を掲載します 表 1)KS-LDTQ-2PI Pin No Pin Name Interface Pin No Pin Name Interface 1 A17 汎用マイコンアドレス 73 G5 LCD へ 2 A16 バス 74 G4 3 A15 75 G3 4 A14 76 G2 5 A13 77 G1 6 A12 78 G0 7 A11 79 R5 8 A10 80 R4 9 A9 81 R3 10 VCCIO3 +3.3V 82 VCCIO1 +3.3V 11 GNDIO3 0V 83 GNDIO1 0V 12 A8 汎用マイコンアドレス 84 R2 LCD へ 13 A7 バス 85 R1 14 A6 86 R0 15 A5 87 Hsync 16 GND 0V 88 GND 0V 17 A4 汎用マイコンアドレス 89 Vsync LCD へ 18 A3 バス 90 DCLK 19 A2 91 MD0 高速 SRAM データバ 20 A1 92 MD1 ス 21 VCC +3.3V 93 VCC +3.3V 22 A0 汎用マイコン 94 MD2 高速 SRAM データバ 23 WAIT 95 MD3 ス 24 RD 96 MD4 25 WRL 97 MD5 26 VCCIO3 +3.3V 98 VCCIO1 +3.3V 27 GNDIO3 0V 99 GNDIO1 0V 28 SEL0 汎用マイコン 100 MD6 高速 SRAM データバ 29 SPARE 未接続 101 MD7 ス 30 D7 汎用マイコンデータバ 102 MD8(*1) 31 D6 ス 103 MD9(*1) 32 D5 104 MD10(*1) 33 D4 105 MD11(*1) 34 D3 106 MD12(*1) 35 D2 107 MD13(*1) 36 D1 108 MD14(*1) 37 GNDIO2 0V 109 MD15(*1) 38 VCCIO2 +3.3V 110 MUB(*1) 高速 SRAM アドレスバス 39 TMS コンフィグ用信号 111 SPARE 未接続 40 D0 汎用マイコンデータバ 112 MLB 高速 SRAM アドレス ス バス 41 SPARE 未接続 113 MOE 42 TCK コンフィグ用信号 114 SPARE 未接続 4.7kΩ プルダウン 43 SPARE 未接続 115 MA0 高速 SRAM アドレス 44 SPARE 116 MA1 バス 45 SPARE 117 VCCIO0 +3.3V 46 SPARE 118 GNDIO0 0V 47 TDO コンフィグ用信号 119 MA2 高速 SRAM アドレス 48 SPARE 未接続 120 MA3 バス -7-

49 SPARE 121 MA4 50 SPARE 122 MA5 51 TDI コンフィグ用信号 123 GND 0V 52 VCC +3.3V 124 MA6 53 VCCAUX +3.3V 125 MA7 54 PWM バックライト部へ 126 MA8 55 CLK クロック 等 127 MA9 KS-R8TPC へ 56 PCLK 128 VCCAUX +3.3V 57 PDATA 129 VCC +3.3V 58 TPV 130 MA10 59 GND 0V 131 MA11 60 BLEN バックライト部へ 132 MA12 61 U/D LCD へ 133 MA13 62 R/L 134 MA14 63 VCCIO2 +3.3V 135 VCCIO0 +3.3V 64 GNDIO2 0V 136 GNDIO0 0V 65 ENAB LCD へ 137 MA15 66 B5 138 MA16 67 B4 139 MA17 68 B3 140 MA18 高速 SRAM アドレスバス 高速 SRAM アドレスバス 高速 SRAM アドレスバス 69 B2 141 INTOUT 割り込み要求出力 70 SLEEP プルアップ 142 RESET リセット回路 71 B1 LCD へ 143 SPARE 未接続 72 B0 144 A18(*2) 汎用マイコンアドレ スバス 注意事項 (*1)KS-LDTQ-2PI は これら (MD15~MD8 MUB) の信号は使用いたしません オープンで御使用ください (*2)KS-LDTQ-2PI は オープンでも御使用いただけます 表 2)KS-R8TPC 1 P3-5 YD 11 P1-6 YOUT 2 P3-7 TPV 12 P1-5 PDATA 3 RESET リセット IC 等 13 P1-4 PCLK 4 XOUT/P4-7 クロック 10MHz 14 P1-3 XIN 5 VSS/AVSS GND 15 P1-2 LED 等 6 XIN/P4-6 クロック 10MHz 16 AVCC/VREF +3.3V 7 VCC +3.3V 17 P1-1 タッチパネル入力 YU 8 MODE プルアップ 18 P1-0 タッチパネル入力 XL 9 P4-5 プルアップ 19 P3-3 XOUT 10 P1-7 YIN 20 P3-4 XD -8-

-9- 参考回路集 (1)LCD コントローラ IC 周辺の参考回路図 to Host CPU to High Speed SRAM to KS-R8TPC(touch panel controller) C1 104C C29 105C C2 104C C3 104C C14 104C C13 104C C12 104C C17 104C C16 104C C15 104C +3.3V 1 2 3 4 5 6 CN4 XG8V-0631 GND TMS TDI TDO TCK C30 105C C31 105C +3.3V R1 10k R11 4.7K PWM output(using LED brightness) C7 104C C6 104C C5 104C MD0 MD1 MD2 MD3 MD4 MD5 MD6 MD7 MA0 MA1 MA2 MA3 MA4 MA5 MA6 MA7 MA8 MA9 MA10 MA11 MA12 MA13 MA14 MA15 MA16 MA17 MA18 MOE GND DCLK Hsync ENAB R0 R1 R2 R3 R4 R5 G0 G1 G2 G3 G4 G5 B0 B1 B2 B3 B4 B5 OE/ST 1 GND 2 VDD 4 OUT 3 X2 SG8002JC C21 104C +3.3V GND +3.3V A0 A1 A2 A3 A4 A5 A6 A7 A8 A9 A10 A11 A12 A13 A14 A15 A16 A17 WAIT RD WRL D1 D2 D3 D4 D5 D6 D7 A18 RESET 104C GND D0 MD8 MD9 MD10 MD11 MD12 MD13 MD14 MD15 R/L U/D Vsync MLB MUB CS2 BLEN PWM BLEN PWM to LED Driver unit interrupt request PCLK PDATA TPV A17 1 A16 2 A15 3 A14 4 A13 5 A12 6 A11 7 A10 8 A9 9 VCCIO3 10 GNDIO3 11 A8 12 A7 13 A6 14 A5 15 GND 16 A4 17 A3 18 A2 19 A1 20 VCC 21 A0 22 WAIT 23 RD 24 WRL 25 VCCIO3 26 GNDIO3 27 SEL0 28 SPARE 29 D7 30 D6 31 D5 32 D4 33 D3 34 D2 35 D1 36 GNDIO2 37 VCCIO2 38 TMS 39 D0 40 SPARE 41 TCK 42 SPARE 43 SPARE 44 SPARE 45 SPARE 46 TDO 47 SPARE 48 SPARE 49 SPARE 50 TDI 51 VCC 52 VCCAUX 53 PWM 54 CLK 55 PCLK 56 PDATA 57 TPV 58 GND 59 BLEN 60 U/D 61 R/L 62 VCCIO2 63 GNDIO2 64 ENAB 65 B5 66 B4 67 B3 68 B2 69 SLEEP 70 B1 71 B0 72 G5 73 G4 74 G3 75 G2 76 G1 77 G0 78 R5 79 R4 80 R3 81 VCCIO1 82 GNDIO1 83 R2 84 R1 85 R0 86 Hsync 87 GND 88 Vsync 89 DCLK 90 MD0 91 MD1 92 VCC 93 MD2 94 MD3 95 MD4 96 MD5 97 VCCIO1 98 GNDIO1 99 MD6 100 MD7 101 MD8 102 MD9 103 MD10 104 MD11 105 MD12 106 MD13 107 MD14 108 MD15 109 MUB 110 SPARE 111 MLB 112 MOE 113 SPARE 114 MA0 115 MA1 116 VCCIO0 117 GNDIO0 118 MA2 119 MA3 120 MA4 121 MA5 122 GND 123 MA6 124 MA7 125 MA8 126 MA9 127 VCCAUX 128 VCC 129 MA10 130 MA11 131 MA12 132 MA13 133 MA14 134 VCCIO0 135 GNDIO0 136 MA15 137 MA16 138 MA17 139 MA18 140 INTOUT 141 RESET 142 SPARE 143 A18 144 U8 LCMXO640C-3TN144C(KS-LDTQ-2PI) to LCD panel R3 4.7~10k +3.3V ( 接続及び注意事項 ) 水晶モジュールについて水晶モジュールは EPSON の SG8002 を掲載していますが 各 LCD コントローラに対して以下のクロックのものであれば何でも構いません KS-LDTQ-2PI(QVGA-TFT):49.0909MHz

CPU バスについて 日立製 H8 マイコンや SH マイコン等と接続してください WAIT 信号は 4.7k~10k の抵抗で必ずプルアップしてください リセット信号について本 LCD コントローラには RESET# 入力端子があります ACTIVE LOW で内部の回路がリセットされます CPU 等で使用しているリセット信号を接続してください また リセット信号ラインにノイズ等が乗った場合 誤ってリセットされる可能性がありますので RESET# 入力端子の近くに容量が 104 程度のコンデンサを実装してください 高速 SRAM との接続について (2) の高速 SRAM の参考回路を御参照してください 液晶との接続について (3) LCD I/F の参考回路を御参照してください LED バックライト回路について (4) バックライト I/F の参考回路を御参照してください タッチパネルコントローラ (KS-R8TPC) との接続について制御信号 (PCLK PDATA TPV の 3 本 ) を (5) KS-R8TPC とタッチパネルとの接続例のように接続してください LCD コントローラのみでご使用される場合は オープン状態でご使用下さい パスコンの配置について パスコンの配置にはとくに注意して頂き 4 層基板に出来ない場合は LSI の VCC ピン へ出来るだけ近づけて下さい -10-

(2) 高速 SRAM の参考回路 (IS61WV5128BLL-10TLI) to LCD Controller MD0 MD1 MD2 MD3 MD4 MD5 MD6 MD7 MLB MOE C8 104C GND +3.3V C9 104C GND 44 43 42 9 10 13 14 31 32 35 36 8 15 37 25 11 33 12 34 24 23 U1 NC NC NC NC NC IO0 IO1 IO2 IO3 IO4 IO5 IO6 IO7 CE WE OE NC Vcc Vcc Vss Vss NC NC IS61WV5128BLL-10TLI A0 A1 A2 A3 A4 A5 A6 A7 A8 A9 A10 A11 A12 A13 A14 A15 A16 A17 A18 NC NC 1 2 3 4 5 6 7 16 17 18 19 20 26 27 28 29 30 38 39 40 41 21 22 MA0 MA1 MA2 MA3 MA4 MA5 MA6 MA7 MA8 MA9 MA10 MA11 MA12 MA13 MA14 MA15 MA16 MA17 MA18 本回路図のように 信号名のままチップセット KS-LDTQ-2PI へ接続して頂くだけです 上記何れの場合も パスコンの接続方法に注意し Vcc の近辺へ配置して下さい また パターン長は KS-LDTQ-2PI との距離が 10cm 以上にならないようにして下さい (5cm 未満を推奨します ) 高速 SRAM は 12nS 品でも利用可能ですが極力 10nS 以下のものをご利用下さい 参考回路図は ISSI 社の高速 SRAM( 型式 IS61WV5128BLL-10TLI) ですが Lyontek 社製高速 SRAM( 型式 LY61L5128AML-10I) もご利用いただけます -11-

(3) LCD I/F の参考回路 デンシトロン製 LMTM057QVGNCA シリーズとの接続例 from LCD Controller +3.3V DCLK Hsync Vsync R0 R1 R2 R3 R4 R5 G0 G1 G2 G3 G4 G5 B0 B1 B2 B3 B4 B5 ENAB R/L U/D CN6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 GND DCLK Hsync Vsync GND R0 R1 R2 R3 R4 R5 GND G0 G1 G2 G3 G4 G5 GND B0 B1 B2 B3 B4 B5 GND ENAB(DE) VCC VCC R/L U/D NC GND 08-6210-033-340-800A+ 上図は KS-LDTQ-2PI にデンシトロン製 LMTM057QVGNCA シリーズの液晶を接続す る場合の参考回路図です また 以下の液晶も同様の回路でご使用いただけます SGD 製 カラー TFT 液晶 GVTQ57NPAD シリーズ -12-

(4) バックライト I/F の参考回路 ( 参考 ) LED バックライトの参考回路 (Kenic System 製 KSLBC-3(D2)) 上図は 弊社製 LED バックライト電源 KSLBC-3(D2)( 別売り ) と 本 LCD コントローラとの接続例です EN 信号がオープンの時 バックライトは ON 状態となります LCD コントローラから出力しています BLEN 信号をオープンコレクタ又はデジトラに接続する事により バックライトの ON/OFF が制御できます バックライトの明るさを PWM 信号で調光する事が出来ます PWM 周波数範囲は 100Hz~1000Hz となっています PWM 周波数はレジスタ設定により 選択できます 設定方法は 7. レジスタについて の PWM 周波数切り替えレジスタを御参照下さい -13-

1 2 3 8 7 6 4 1 2 (5) KS-R8TPC とタッチパネルとの接続例 接続可能な対象タッチパネル (1) グンゼ製 G22-6D (2)DMC 製 ATP-057 (3) その他 殆どのアナログ式タッチパネルに対応可能です +3.3 can be using touch signal (for IRQ,standard I/O,etc) R7 1K +3.3 R23 4.7K 1 X3 10MHz 3 TOUCH +3.3 R24 330 LED2 SML-210DT +3.3 RA23 1 8 XIN 2 7 XOUT 3 6 YIN 4 5 YOUT XOUT 10K YOUT 6 U11 XIN/P4-6 XOUT/P4-7 4 2 3 RESET +3.3 C48 C43 105C 104C 3 8 7 16 C47 5 104C RESET P1-0/KI0/AN8/CMP0-0 P1-1/KI1/AN9/CMP0-1 MODE P1-2/KI2/AN10/CMP0-2 P1-3/KI3/AN11/TZOUT P1-4/TXD0 P1-5/RXD0/CNTR01/INT11 P1-6/CLK0 P1-7/CNTR00/INT10 P3-3/TCIN/INT3/SSI/CMP1-0 P3-4/SCS/CMP1-1 P3-5/SSCK/CMP1-2 VCC P3-7/CNTR0/SSO AVCC/VREF P4-5/INT0 VSS/AVSS KS-R8TPC 18 17 15 14 13 12 11 10 19 20 1 2 9 XIN YOUT YIN XOUT PCLK PDATA TPV U15A SN74LVC125A U14A YIN 1 7 5 6 TC7WH14FU SN74LVC125A U15B to LCD Controller 10 9 8 SN74LVC125A U15C R25 220K YL YU XL XR to touch panel CN9 1 2 3 4 04FFS-SP-TF [XD] +3.3 4 5 RA22 10K J1 SHORT PAT 1 2 XIN 13 U14B 3 5 12 11 TC7WH14FU U15D SN74LVC125A R26 220K XL YU XR YL CN10 1 2 3 4 5 53261-0571 J2 SHORT PAT [YD] 1 2 C51 104C C52 104C ( 接続及び注意事項 ) LCD コントローラ IC との接続制御信号 (PCLK PDATA TPV の 3 本 ) を (1)LCD コントローラ IC 周辺の参考回路図のように接続してください リセット信号について ACTIVE LOW でタッチパネルコントローラ内部が初期化されます ジャンパー XD,YD についてジャンパー XDをショートすると タッチパネルのX 方向データを反転します また ジャンパー YD をショートすると タッチパネルの Y 方向データを反転します この設定によって 表示方向とタッチパネルのデータの方向を合わせる事が可能です その他 TOUCH 信号はタッチパネルが押されたとき ロー信号を出力します LED の点灯動作ができ また CPU の IRQ 割り込みポートに接続すれば タッチパネルが押されたことを 割り込みで検出することもできます -14-

3. 電気的特性 仕様 1)KS-LDTQ-2PI 最大定格 項目 記号 定格 単位 電源電圧 VCC -0.5~3.75 V 電源電圧 VCC -0.5~3.75 V AUX 出力電源電圧 VCC -0.5~3.75 V IO 加えられる -0.5~3.75 V I/O トライステート電圧 加えられる入 -0.5~4.25 V 力専用ピン電圧 保存温度 TSTG -65~+150 ジャンクション温度 Tj +125 推奨動作条件 項目 記号 最小 最大 単位 内部コア電源 VCC 1.71 3.465 V 電圧 補助電源電圧 VCC 3.135 3.465 V AUX I/O ドライバ VCC 3.135 3.465 V 電源電圧 IO ジャンクショ Tj -40 100 ン温度 動作周囲温度 Ta -20 80 本 LCD コントローラは内部にコア電源が内蔵されているタイプを使用しています 従いまして,3.3V 単一で動作できます DC 規格 項目 記号 最小 最大 単位 入力 Hi 電圧 VIH 2.0 3.6 V 入力 Low 電圧 VIL -0.3 0.8 V 出力 Hi 電圧 VOH VCCIO V -0.4 出力 Low 電圧 VOL 0.4 V -15-

消費電流及び電力概算 LCD コントローラ KS-LDTQ-2PI 項目記号通常最大単位概算消費電力 POW 149.5 330.5 mw ER 概算消費電流 ICC 45.3 100.2 ma リフレッシュレート LCD コントローラ KS-LCTQ-2PB 項目 記号 通常 単位 リフレッシュレート 57 Hz 2)KS-R8TPC 最大定格 項目 記号 定格 単位 電源電圧 VCC -0.3~6.5 V アナログ電源 AVCC -0.3~6.5 V 電圧 入力電圧 VIN -0.3~VCC+0.3 V 動作温度 TOPR -20~85 保存温度 TSTG -65~150 推奨動作条件 項目 記号 最小 標準 最大 単位 電源電圧 VCC 2.7-5.5 V アナログ電源 AVCC V 電圧 Vcc=Avcc AVCC=VCC としてください DC 規格 項目 記号 最小 最大 単位 入力 Hi 電圧 VIH 0.8 VCC VCC V 入力 Low 電圧 VIL 0 0.2 VCC V 出力 Hi 電圧 VOH VCC-0.5 VCC V 出力 Low 電圧 VOL 0.5 V その他 詳細は CPU デバイス ( メーカー : ルネサス ) のデータシートをご確認ください データシートはメーカーのホームページよりダウンロードできます -16-

3)LCD コントローラ - マイコンインターフェース部書き込みサイクル THA A0-A17 SEL0 D0-D7 RD WR TSA TSD THD WAIT *2 *1 TWAD TWRRATE LCDコントローラ KS-LDTQ-2PI 記号 項目 最小 最大 単位 TSA アドレスセットアップ 10 - ns THA アドレスホールド 10 - ns TSD データセットアップ 5 - ns THD データホールド 10 - ns TWAD WAIT 出力遅延 - 12 ns *1 WAIT 幅 - 130 ns *2 書きこみ間隔 150 - ns TWRRATE 書きこみレート 155 - ns *1 1 個目のデータに続いて WAIT 幅 以内に次のデータを書き込むとWAITが発生します *2 書きこみ間隔 以上間隔を開けて書き込みを行う場合はWAIT 信号を無視できます -17-

4)LCD コントローラ - マイコンインターフェース部読み出しサイクル A0-A17 SEL0 D0-D7 RD TSA TDRD *4 THZRD WR WAIT TWAD *3 TRDRATE LCDコントローラ KS-LDTQ-2PI 記号 項目 最小 最大 単位 TSA アドレスセットアップ 10 - ns TDRD リードアクセス - 220 ns THZRD ns - 10 リードが無効になってからデータ出力が Hi インピーダンスになるまでの時間 TWAD WAIT 出力遅延 - 15 ns *3 WAIT 幅 - 250 ns *4 RDパルス幅 260 - ns TRDRATE 読み込みレート 330 - ns *3 RD パルスが WAIT 幅 未満の場合は必ず WAIT 信号が出ますので この WAIT 信号を CPU へ接続してお使い下さい *4 RD パルスが RD パルス幅 以上有る CPU の場合は WAIT 信号を無視できます -18-

4. アドレスマップ 00000H KS-LDTQ-2PI フレームバッファ PAGE0(PAGE1) 1E000H 空き 1FF00H 1FF7FH 1FFF0H 1FFFFH カラーマップテーブル 各種レジスタ LCDコントローラのアドレスマップです フレームバッファはPAGE0とPAGE1の 2ページ分の領域があります PAGE0とPAGE1の切替はバンク切替方式で コントロールレジスタ2(DCR2) の設定により ページを切り替えます よって CPUから見た時のフレームバッファのアドレス範囲は1 画面分となります -19-

5. 画面のドット構成 (0,0)=0000H (1,0)=0001H (319,0)=013FH (0,1)=0200H (1,1)=0201H (319,1)=033FH (0,2)=0400H (1,2)=0401H (319,2)=053FH (0,239)=1DE00H (1,239)=1DE01H (319,239)=1DF3FH 各点に対して 完全に1バイト単位で対応づけられています 本 LCDコントローラは 一行目の最後 (319,0)=0013FHの次のアドレス 0140Hは (0,1) ではなく (320,0) に対応しており (511,0)=01FFH 迄続いています 従ってフレームバッファとしては (0,0)-(511,239) 迄存在しています 但し表示できるエリアは (0,0)-(319,239) の範囲だけとなっています -20-

6. 表示データについて 本 LCDコントローラは カラーパレット方式を採用しております まずこのカラーパレットについて解説します カラーパレットとは カラー表示させたいとき 通常カラー番号を指定するのですが このカラー番号が たとえば青色なら02Hとか緑が0CHというように決まっている場合と 02Hという数値は色の赤という固定色を表す数値ではなく 色を表す数値が格納されている場所を表す数値だとします こうすることで プログラマーはより抽象的なソフトのコーディングが可能となります このように 色の番地と色そのものを一覧表にして格納しているレジスタをカラーパレットテーブルと呼ぶことにしています たとえば 03Hの色で (100,100)-(200,200) にBOXを描画しなさい という命令をC 言語で作成したとします 03Hが指し示す色は最初水色だったのですが あとから 淡い緑色掛かった水色に変えたくなった場合はカラーパレットの 03Hに登録された色を変更するだけで 03Hを使って描画した部分はすべて自動で変わります 64 色しか表示できない場合でも 4096 色から選択できるので 格段に表現能力が向上します (1) 4096 色中 64 色モード 各フレームバッファへ書き込む表示データは カラーパレットの番号を指 定することになります 画像メモリ領域 00000H~1DFFFH ビット 7 6 5 4 3 2 1 0 名前 M1 M0 P5 P4 P3 P2 P1 P0 R/W R/W R/W R/W R/W R/W R/W R/W R/W 初期値 - - - - - - - - ( 注意 ) 初期値は不定です ドットコントロールビット bit7,6 M1 M0 説明 0 0 ノーマル表示 0 1 透過表示 1 0 ブリンク1 1 1 ブリンク2 ( 注意 ) このM1,M0ビットはコントロールレジスタ1(DCR1) とセットで機 能します -21-

カラーパレットテーブル bit5,4,3,2,1,0 P5 P4 P4 P2 P1 P0 説明 0 0 0 0 0 0 あらかじめカラーマップテーブル0~63に格納したデー 0 0 0 0 0 1 タを表示します 1 1 1 1 1 0 1 1 1 1 1 1 各カラーパレットへ色データを格納する方法については レジスタにつ いて の章をご参照ください (2) 65536 色モード DCR1 にて 2 画面重ね合わせ表示とし DCR2 にて書込ページを設定すると 背景面は上位ビット 前景面は下位ビットの合計 16bit(R G B) とな ります 背景面 bit7~bit0 ビット 7 6 5 4 3 2 1 0 名前 R4 R3 R2 R1 R0 G5 G4 G3 R/W R/W R/W R/W R/W R/W R/W R/W R/W 初期値 - - - - - - - - 前景面 bit7~bit0 ビット 7 6 5 4 3 2 1 0 名前 G2 G1 G0 B4 B3 B2 B1 B0 R/W R/W R/W R/W R/W R/W R/W R/W R/W 初期値 - - - - - - - - -22-

7. レジスタについて (1) カラーパレットのレジスタアドレス 1FF00H~1FF7FH カラーパレットは64 個有り 各カラーパレットは12bit(4096 色 ) で指定出来ます 描画はパレット番号を指定して描画します カラーパレットのアドレス一覧 ビット順番 b7 b6 b5 b4 b3 b2 b1 b0 b7 b6 b5 b4 b3 b2 b1 b0 色データ形式 - - - - R3 R2 R1 R0 G3 G2 G1 G0 B3 B2 B1 B0 パレット0 1FF01H 1FF00H パレット1 1FF03H 1FF02H パレット2 1FF05H 1FF04H パレット61 1FF7BH 1FF7AH パレット62 1FF7DH 1FF7CH パレット63 1FF7FH 1FF7EH 例 ) カラーパレット 63 アドレス 1FF7EH( 偶数アドレス G,B) ビット 7 6 5 4 3 2 1 0 名前 G3 G2 G1 G0 B3 B2 B1 B0 R/W W W W W W W W W 初期値 - - - - - - - - アドレス 1FF7FH( 奇数アドレス R) ビット 7 6 5 4 3 2 1 0 名前 R3 R2 R1 R0 R/W W W W W W W W W 初期値 - - - - - - - - -23-

(2)PWM 周波数切り替えレジスタ アドレス 1FFF7H ( 書き込み側 ) ビット 7 6 5 4 3 2 1 0 名前 - - - - - - PFSEL1 PFSEL0 R/W W W W W W W W W 初期値 0 0 0 0 0 0 1 1 このレジスタは LEDバックライト電源用 PWMの周波数を切り替えるレジスタです デフォルトのPWM 周波数は0.375kHzで 弊社のLEDバックライト電源 KSLBC-3(D2) に対応しています 弊社の LED バックライト電源 KSLBC-2をご使用される場合は PWM 周波数を95.88kHzに設定してください ビット 1,0 PFSEL1 PFSEL0 説明 0 0 PWM 周波数 95.88kHz 0 1 PWM 周波数 1.498kHz 1 0 PWM 周波数 0.749kHz 1 1 PWM 周波数 0.375kHz( デフォルト ) 注 ) 上記の周波数値は LCD コントローラのクロック入力が 49.0909MHz の場 合です -24-

(3) コントロールレジスタ 1 (DCR1) アドレス 1FFFCH ( 書き込み側 ) ビット 7 6 5 4 3 2 1 0 名前 MODE BLK2 BLK1 PEE BK1 BK0 FR1 FR0 R/W W W W W W W W W 初期値 0 0 0 0 0 0 0 0 DCR1 は 2 ページあるフレームバッファの前景 / 背景の設定 透過表示制 御 ブリンク 1,2 の制御 表示 ON/OFF の制御を行います ビット7 MODE 0 4096 色中 64 色モード 1 65536 色モード 説明 ビット6,5 BLK2 BLK1 説明 0 ブリンク2 無効 1 ブリンク2 有効 0 ブリンク1 無効 1 ブリンク1 有効 注 ) ブリンク 2 は 1 に比べて高速点滅が可能です ブリンクの点滅周期は各 LCD コントローラ共 以下の通りです ブリンク 1 点滅周期 約 1 秒 ブリンク 2 点滅周期 約 0.5 秒 ビット4 PEE 0 透過表示無効 1 透過表示有効 注 )4096 色モードのみ 説明 -25-

ビット3,2 BK1 BK0 説明 0 0 背景ページはPage0 0 1 背景ページはPage1 1 0 無効設定 1 1 無効設定 ビット1,0 FR1 FR0 説明 0 0 前景ページはPage0 0 1 前景ページはPage1 1 0 無効設定 1 1 無効設定 アドレス 1FFFCH (ADX)( 読み出し ) ビット 7 6 5 4 3 2 1 0 名前 ADB7 ADB6 ADB5 ADB4 ADB3 ADB2 ADB1 ADB0 R/W R R R R R R R R 初期値 - - - - - - - - KS-R8TPCは8bitA/D 変換機能を持っており この変換結果をKS-LDTQ-2PI が受け取り レジスタへ自動格納されます サンプリングスピードは約 5mS ~8mSで常時行われており 上記レジスタからいつでも読み出すことが出来ます 本機能によりアナログジョイスティックやアナログタッチパネル その他のアナログセンサ類のインターフェースを余分なハードウエア無しに実現出来ます (4) コントロールレジスタ 2 (DCR2) アドレス 1FFFDH ( 書き込み側 ) ビット 7 6 5 4 3 2 1 0 名前 - - PEE1 PEE0 RFB1 RFB0 WFB1 WFB0 R/W W W W W W W W W 初期値 0 0 0 0 0 0 0 0 DCR2 は 2 ページあるフレームバッファの書き込みページ 読み出しペー ジの設定 ハードフィルするフレームバッファページの設定 等を実施し ます -26-

尚 ハードフィルを行う場合 ハードフィルを実施するフレームバッフ ァのページ番号 (PEE1,0 ビットで指定 ) と 書き込みページ番号 (WFB 1,0 ビットで指定 ) は同じページ番号に設定して下さい ビット5,4 PEE1 PEE0 説明 0 0 ハードフィルを実施するフレームバッファのページを Page0に設定 0 1 ハードフィルを実施するフレームバッファのページを Page1に設定 1 0 無効設定 1 1 無効設定 ビット3,2 RFB1 RFB0 説明 0 0 読み出しページをPage0に設定 0 1 読み出しページをPage1に設定 1 0 無効設定 1 1 無効設定 ビット1,0 WFB1 WFB0 説明 0 0 書き込みページをPage0に設定 0 1 書き込みページをPage1に設定 1 0 無効設定 1 1 無効設定 アドレス LCTQ=1FFFDH (ADY)( 読み出し側 ) ビット 7 6 5 4 3 2 1 0 名前 ADB7 ADB6 ADB5 ADB4 ADB3 ADB2 ADB1 ADB0 R/W R R R R R R R R 初期値 - - - - - - - - 本レジスタの機能もコントロールレジスタ 1 と同じく A/D 変換結果を読 み出せます -27-

(5) LED バックライトの輝度調整レジスタ (DCR4) LED バックライトの輝度を PWM 出力で制御します PWM の ON 幅を レジスタで変更し 輝度が設定できるようにしています アドレス 1FFF9H ビット 7 6 5 4 3 2 1 0 名前 CT6 CT5 CT4 CT3 CT2 CT1 CT0 R/W - W W W W W W W 初期値 - 1 1 1 1 1 1 1 デフォルトは 7FH ( Duty 100% ) です 弊社の LED バックライト電源 KSLBC-3(D2) の場合 最大輝度となります ただし 弊社の LED バックライ ト電源 KSLBC-2 の場合 最小輝度となりますので 御注意下さい KSLBC-2 で最大輝度にする場合は 00H をセットしてください (6) コントロールレジスタ 3 (DCR3) アドレス 1FFFBH ( 書き込み側 ) ビット 7 6 5 4 3 2 1 0 名前 - - - - - U/D R/L BLI R/W - - - - - W W W 初期値 - - - - - 1 0 1 DCR3 は 液晶の表示制御を行います ビット 2,1 表示の向きをコントロールします デンシトロン製 LMTM057QVGNCA シリーズや SGD 製 GVTQ57NPAD シリーズに て 液晶のフラットケーブルが左から出るように見て 以下の表示となり ます レジスタ設定値 表示切替信号 表示方向 U/D R/L U/D R/L 説明 1 0 1 0 ノーマル表示 1 1 1 1 左右反転 0 1 0 1 180 度回転 0 0 0 0 上下反転 -28-

U/D=1,R/L=0 U/D=1,R/L=1 U/D=0,R/L=1 U/D=0,R/L=0 図の U/D 及び R/L の値はレジスタ設定値です ( 注意 ) 御使用される液晶によって 表示方向の規定が異なりますので 必ず 液晶の仕様書を御確認の上 表示方向の設定を行ってください ビット0 BLI 0 バックライト消灯 1 バックライト点灯 説明 (7) ハードフィル用データレジスタ (CFDR) アドレス 1FFFEH ビット 7 6 5 4 3 2 1 0 名前 M1 M0 P5 P4 P3 P2 P1 P0 R/W W W W W W W W W 初期値 0 0 0 0 0 0 0 0 描画用のデータと同じです このレジスタにパレット番号を設定すること で 高速に 1 ページ分のフレームバッファを同一データで満たすことが出来ま す (8) ハードフィルコマンドレジスタ (CFCR) アドレス 1FFFFH ビット 7 6 5 4 3 2 1 0 名前 - - - - - - - BUSY R/W - - - - - - - R/W 初期値 - - - - - - - 0 CFDRに格納されているパレット番号で カラーパレットレジスタから色データを選択し そのデータを用いてDCR2のPEEビットで設定されたページのフレームバッファを満たします 実施方法は 本レジスタに任意データで書き込むだけです ( 注意 ) -29-

本コマンド実施直後に フレームバッファへ書き込みを行った場合は 正常に書き込みが行えません 少なくとも32mS 以上待つか またはビット0 が1から0に変わったのを確認してから次の書き込み動作へ移ってください ( ビット0はBUSYビットで ハードクリアコマンド発行直後に1が読み出され 終了時に0に戻ります ) 本 LCDコントローラに INTOUT(141 番ピン ) ピンを設けています ハードフィル完了後 このピンから 下図のように アクティブLOWの信号を出力しています なお 信号のLOW 幅 (INTOUTPW) ですが 各 LCDコントローラ共 約 1 水平時間としています KS-LDTQ-2PI(QVGA-TFT) の場合 INTOUTPW = 約 66.5μsec この信号を CPU の IRQ( 割り込み ) ポートに接続する事により ハードフィ ルの完了を割り込みで検出する事ができます H INTOUT L INTOUTPW -30-

8. 外形寸法 KS-LDTQ-2PI N D 記号 MIN(mm) NOM(mm) MAX(mm) A 1.60 A1 0.05 0.15 A2 1.35 1.40 1.45 D 22.00 BSC E1 20.00 BSC E 0.50 BSC B 0.17 0.22 0.27 C 0.09 0.15 0.20 L 0.45 0.60 0.75 N 144 1 E1 e b A A2 A1 L c 1.00REF KS-R8TPC 記号 MIN(mm) NOM(mm) MAX(mm) A 1.45 A1 0 0.1 0.2 A2 1.15 B 0.17 0.22 0.32 c 0.13 0.15 0.2 D 6.4 6.5 6.6 E1 4.3 4.4 4.5 p 0.53 0.65 0.77 E 6.2 6.4 6.6 L 0.3 0.5 0.7 A D A2 A1 B P 20 11 1 10 E1 E L c -31-

9. 設計上の注意 1) 電源投入時本 LCD コントローラは デバイス内部にあるフラッシュメモリから SRAM にコンフィギュレーションデータを転送して実行するタイプです 電源投入後 リセットが解除されてから直に動作を開始します ただし 動作開始時ハードフィルを開始しています 電源投入時 ハードフィルコマンドレジスタでハードフィルの完了を確認してから アクセス ( 読み書き ) するようにソフト設計して下さい -32-

10. 取り扱い上の注意 1) 運搬デバイスおよび包装は丁寧に取り扱い 投げたり 落としたりしないでください デバイスを破損させる原因になります 運搬上においても できるだけ機械的振動や衝撃を与えないよう 十分注意してください また マガジンなどの帯電防止剤の効果やデバイス本体への悪影響を与えますので 降雨時や降雪時には 水に濡らさぬよう十分注意してください 2) 保管 1 水漏れの可能性のある場所や直射日光の当たる場所では保管しないようにしてください ( 特に 降雨時や降雪時には注意してください ) 2 包装箱を逆さにしたり 横に倒した状態で積み重ねないでください 3 保管場所の周囲環境条件 ( 温度と湿度 ) は 常温常湿状態 (5~35 40~75%) を目安としてください 4 有毒ガス ( 特に腐食性ガス ) の発生する場所や塵埃の多い所では 保管しないでください 5 保管時に急激な温度変化が生じると結露が生じ リードの酸化 腐食などが発生しはんだ濡れ性が悪くなりますので温度変化の少ない場所に保管してください 6 デバイスを包装から取り出した後 再び保管する場合 帯電防止処理された収納容器を使用してください 7 保管時は デバイスに直接荷重をかけないようにしてください 8 通常の保管状態で長時間 (2 年以上 ) 経過した場合には 使用前に 半田付け性および電気的特性の確認をすることを推奨いたします 3) 検査 (1) アース 1 床 作業台 コンベア フロアマットなどは静電気の蓄積が起こらないように しっかりアースしてください 特に デバイスが直接触れる作業台 床の帯電防止マット (100k~100MΩ/cm 2 ) は必ずアースしてください 2 測定機器 治具およびはんだゴテなどは必ずアースしてください 3 作業者は帯電防止加工作業衣を着用し アースリングやアースバンドで人体をアースしてください また アースリングやアースバンドは 0.5~1.0MΩ 程度の抵抗を介してアースに接続してください (2) 漏電使用する検査電気設備および半導体デバイスが組み込まれたシステムの漏電は 作業者の保安上からも望ましくありません 半導体デバイスにとって電気的破壊の -33-

一因にもなりますのでテスタ カーブトレーサおよびシンクロスコープなどの測定設備およびはんだゴテなどが直接デバイスに触れる設備は 漏電がないことを確認の上アースを取ってください (3) 検査の順序 1 デバイスを検査する前に 上記のアース 漏電に関して確認してください なお デバイスへの電圧印加は治具などに挿入した後に行ってください この際 急激な電源立ち上げ 立ち下げはさけてください 2 デバイスの検査終了後は デバイスへの印加電圧を OFF した後に治具より取り出してください 電源を ON のまま取り出すとデバイスの劣化 破損を招く場合があります (4) 感電電気的測定の場合 デバイスのリードや配線 端子 外囲器 放熱板などから感電する可能性がありますので 電気的投入中の人体との接触はさけてください 4)ESD( 静電気放電による劣化 破壊 ) デバイス単体でのハンドリング時は 静電気が発生しにくい環境で 作業者は帯電防止衣服を着用し デバイスが直接接触する容器などは帯電防止材料を使用の上 0.5~1.0MΩの保護抵抗を介してアースするなどの注意が必要です (1) 作業環境の管理 1 湿度が下がると摩擦などにより 静電気が帯電しやすくなります 湿度は防湿包装製品の開封後の吸湿も考慮し 40~60% を推奨します 2 作業領域内に設備された装置 治具などは アースしてください 3 作業領域内の床は導電性マットを敷くなどして 床面を静電気防止 ( 表面抵抗率 10 4 ~10 8 Ω/sq 表面 アース間抵抗 7.5 10 5 ~10 8 Ω/sq) しアースしてください 4 作業台表面は導電性マット ( 表面抵抗率 10 4 ~10 8 Ω/sq 表面 アース間抵抗 7.5 10 5 ~10 8 Ω/sq) などで静電気拡散性 ( 抵抗成分をもつもの ) とし アースをしてください 作業台表面は帯電したデバイスが直接接触した場合 低抵抗で急激に放電が生じる金属表面にはしないでください 5 自動化装置を使用した場合には 以下の点に注意してください (a) IC パッケージ表面をバキュームでピックアップする場合には ピックアップの先端に導電性ゴムを使用し帯電防止してください (b) IC パッケージ表面への摩擦はできるだけ小さくしてください 機構上で避けられない場合は 摩擦面を小さくするか 摩擦係数 電気抵抗の小さな素材およびイオナイザーの使用も検討してください (c) デバイスのリード端子との接触部には静電気消散性素材を使用してください (d) デバイスに帯電体 ( 作業服 人体など ) が接触しないようにしてください -34-

(e) テープキャリアは テープの接触する部分に低抵抗素材を用いてあるものを使用してください (f) 工程内で使用する治工具はデバイスに接触しないようにしてください (g) パッケージ帯電を伴う工程では イオナイザーを用いてイオン中和を行ってください 6 作業領域内での CRT の表面は VDT フィルタなどで帯電防止し 作業中の ON/OFF はできるだけ避けてください デバイスなどへの電界誘導の原因になります 7 作業領域内の帯電電位は定期的に測定して帯電のないことを確認してください 8 作業椅子は 帯電防止繊維製カバーをし 接地チェーンにより床面に接地してください ( 座面 接地チェーン間抵抗 7.5 10 5 ~10 12 Ω/sq) 9 保管棚表面には静電防止マットを設置してください ( 表面抵抗率 10 4 ~10 8 Ω/sq 表面 アース間抵抗 7.5 10 5 ~10 8 Ω/sq) 10 デバイスの搬送および一時保管に用いる入れ物 ( 箱や治具 袋など ) には静電気消散性材料または静電防止材料を用いたものを使用してください 11 台車は 製品梱包材と接触する面には静電気導電性の材料を用い 接地チェーンにより床面に接地してください ( 座面 接地チェーン間抵抗 7.5 10 5 ~10 10 Ω/sq) 12 静電管理領域には 静電気対策専用の接地線を設けてください その接地線は送電回路の接地線 ( 第 3 種以上 ) または地中接地線を使用してください なお 可能な際は装置類のアースとの分離接地を推奨します (2) 作業時の注意点 1 作業者は静電気防止服と導電靴 ( またはヒールストラップ レッグストラップ ) を着用してください 2 作業者はリストストラップを着け 1MΩ 程度の抵抗を通してアースしてください 3 はんだゴテはコテ先をアースし 低電圧 (6V~24V) のものを使用してください 4 デバイス端子と接触する可能性のあるピンセットは静電気防止用のものを使用し できるだけ金属ピンセットの使用は避けてください 帯電したデバイスが低抵抗で急激に放電する原因となります バキュームピンセットを用いる場合 先端には導電性吸着パットを用い静電気対策専用の接地線にアースしてください ( 抵抗率 10 4 ~10 10 Ω) 5 デバイスまたはその収容容器は 高電界発生部 (CRT 上など ) の近くには置かないでください 6 半導体デバイスを実装した基板は間隔を開けて帯電防止したボード入れに置く -35-

などして 直接重ね合わせないようにしてください 摩擦帯電および放電が生じる原因となります 7 静電気管理領域に持ち込む物品 ( クリップボードなど ) は 極力帯電防止材料を使用したものにしてください 8 人間が直接デバイスの触れるときは極力静電気対策された指サック グローブなどを着用してください ( 抵抗率は 10 8 Ω 以下 ) 9 デバイスの近くに装置類の安全カバーを設けるときは 10 9 Ω 以下の抵抗値のものにしてください 10 リストストラップが使用できないとき およびデバイスを摩擦する可能性があるときはイオナイザーを使用してください 5) 廃棄上の注意デバイスおよび包装材の廃棄については 環境問題上 排出業者自らが適正に処理することを法律で規制しておりますので それら規制を遵守されるようにしてください -36-

11. 使用環境に関する注意 1) 温度環境一般に半導体部品は 他の機構部品などに比べ温度に対して敏感です 各種の電気的な特性は使用温度によって制限されますので あらかじめ温度特性を把握してディレーティングを考慮した設計を盛り込む必要があります また 動作保証範囲外で使用されますと 電気的特性が保証されないばかりでなくデバイスの劣化を早めます 2) 湿度環境モールドされたデバイスの場合 その気密性は完全ではありません 従って 高湿度環境での長期使用は 内部への水分浸入により半導体チップの劣化や故障を引き起こす場合があります また 通常のプリント基板では 高湿環境で配線間のインピーダンスが低下する可能性があります 高い信号源インピーダンスを持つシステムでは これら基板リークやデバイスのピン間リークが誤動作の原因になります このような場合には デバイス表面に防湿処理の検討をしてください 一方 低湿度ですと静電気の放電による損傷が問題となりますので 特に防湿処理をしない限り 40~60% の湿度範囲で使用してください 3) 腐食性ガス腐食性ガスによりデバイスが反応し 特性を劣化させることもありますので使用に関して注意が必要です 例えば デバイス近傍のゴムは硫黄を含む硫化ガスが発生 ( 高湿度においては結露 ) して リードの腐食およびリード間に化学反応が起き 異物が形成されリークを生じる場合があります 4) 放射線 / 宇宙線一般のデバイスは 耐放射線や耐宇宙線の設計がなされていません 従って 宇宙機器や放射線の発生する環境では 放射線や宇宙線を防止する遮蔽の設計が必要です 5) 強電界 / 強磁界デバイスは強磁界にさらした場合 プラスチック材料や IC チップ内部の分極現象によりインピーダンス変化やリーク電流の増加などの異常現象が起こります テレビの偏向ヨークの近傍に LSI を実装したことにより 誤動作を起こしたという事例もあります このような場合には 実装場所の変更や / 磁界シールドが必要です 特に 交番磁界環境では 起電力が発生するため磁気シールドが必要です 6) 振動 / 衝撃 / 応力デバイスの内部が中空になったキャノンタイプやセラミック封止のデバイスは 内部の結線ワイヤーが非固定のため 振動 衝撃に弱い構造となっています しかしながら 実際のセットにおいては はんだ付け部分や接続部分などに振動 衝撃または -37-

応力が加わり断線にいたるケースが散見されますので 振動の多い機器では 機構設計に注意が必要です また パッケージを介して半導体チップに応力が加わった場合 ピエゾ効果によりチップ内部の抵抗変化が起こることが知られています アナログ回路では パッケージに対する応力にも気をつける必要があります 特に 強い振動 衝撃または応力が加わりますと パッケージまたはチップのクラック発生が起こります 7) 外乱光 ( 紫外線 太陽光 蛍光灯 ランプなど ) 半導体デバイスに光を与えますと光電効果により 起電圧が発生し誤動作を起こす場合があります 特に 内部のチップが見えるデバイスについては より影響度が高いので 外乱光が入射しない設計にしてください 光半導体や EP-ROM 以外でも影響がありますので 注意が必要です 8) 塵埃 / 油腐食性ガスと同様に 塵埃または油にてデバイスと化学反応する場合がありますので デバイスの特性に影響を与える 塵埃 油などが付着しない環境にてご使用願います 光デバイスの場合 上記に加え光学特性に影響が現れますので設計の際に 特に注意が必要です 9) 発煙 / 発火半導体デバイスやモジュール化したデバイスは 不燃性ではありませんので 燃焼する場合があります また その際に毒性を持ったガスが発生する恐れがあります 従って 炎 発熱体および発火物 引火物の近くでは使用しないでください -38-

12. 実装方法について LCD コントローラ及びタッチパネルコントローラのリフロー条件を 下記に示します 詳細は 弊社営業にお問い合わせ下さい 1)LCD コントローラ KS-LDTQ-2PI リフローのピーク温度及びピーク温度の時間は 以下の条件でお願い致します ピーク温度 260 (+0/-5 ) ピーク温度の 5 以内の時間 (255 ~260 ) 30 秒 2) タッチパネルコントローラ KS-R8TPC リフローのピーク温度及びピーク温度の時間は 以下の条件でお願い致します ピーク温度 260 Max ピーク温度の 5 以内の時間 (255 ~260 ) 16 秒 Max -39-