Vol.13
艦 船 勤 務 訓練支援艦くろべ船務長 1 等海尉 清水 三穂 私は現在 広島県呉市の海上自衛隊基地を母港とする 訓練支援艦 くろべ の船務長として勤務しています 艦船勤務はこれで 5 隻目となりますが 2 歳になる娘と 離れ離れの生活は初めてであり 今までとは違った生活 態様をスタートさせたばかりです 勤務上 毎週のよう に娘に会いに実家へ帰ることもできず ましてや洋上に出 てしまうと頻繁に連絡をとることもできないため たまに 航海指揮官立直中 2 3 週間ぶりに娘に会うと その成長ぶりに驚かされる 主人のおかげだと思っています ものです 主人も現在 神奈川県横須賀市にあります海 上自衛隊基地所属の護衛艦 しらゆき で船務長として 今後もますます女性の艦船勤務者が増えることと思い 勤務しており 今は互いのスケジュールになるべく合わ ますが まだ女性自衛官の居住区を備えた艦艇は少なく せて帰省し 家族の結束 を確かめ合っています 私のような既婚で子供のいる幹部にとって 必ずしも働 きやすい環境とは言えません 自衛隊という組織全体で 艦船勤務は体力的にも精神的にも辛いものがあります 特に女性となると乗組員の 5 パーセントにも満たないほ 国が抱える少子化問題に対応すべく 女性の勤務環境を ど まだまだ少人数ゆえに 苦労も多いことと思います 改善すべきであると考えるとともに 私たち女性も そ しかし 私の場合はひとつ屋根の下 何日間も一緒に生 れに答えるべく努力すべきであると思います 防衛大学校時代に築いた先輩や同期 後輩との絆は 活していると 主人と顔を合わせる以上に同僚と顔をつ きあわせているからでしょうか 家族のような連帯感が 部隊に出てから様々な場面で私を助けてくれました 防 生まれてくるもので 今まで楽しく勤務してきたのでは 衛大学校女子 1 期生として 私もこれから部隊に出よう ないかと思います また 周りの上司や同僚 部下に恵 という後輩達の何か手助けができるように 勤務したい まれていたこともあってか 公私ともにサポートしてい と思います ただいたゆえに 今日までやってこれたのだと思います 陸海空の防衛大学校出身女性自衛官の皆さん 皆さん もちろん実家の両親が健在ゆえに 娘を預けて働くこと の活躍を期待しています そして 女子 1 期生の皆さん ができるのであって 両親には感謝していますし 最も 平成 4 年 4 月の桜満開の日に志したあの思いを忘れるこ 協力的なのはやはり主人であり 艦船勤務ができるのも となく 互いにがんばりましょう いただいています 防大生が研修で市ヶ谷に来る際 案 仕 事 と 家 庭 内役のお声がかかることもあります 普段は深く意識す ることがありませんでしたが こうした集まり等にお声 をかけていただくたびに いままで様々な組織に属し 航空幕僚監部総務部法務課 多くの人と交流の機会を得ていたのだということを改め 1 等空尉 坂本まゆみ て強く考えさせられます 会食や行事等の機会を通じ 私は 現在 航空幕僚監部総 諸先輩方に興味深いお話をお伺いすることができました 務部法務課に所属しています さらに こうした行事等の準備を通して その 組織 今年度末より 現所属の法務課 の行事をいかに滞りなく行うか あるいはその 組織 としては首席法務官体制に移行 をどのように維持運営していくか といった取り組みに し 自衛隊全体としては統合運 ついて周囲の先輩方に混じって僅かながらも考えるとい 用体制に移行するという大きな う貴重な機会をいただいたと思います 過渡期に勤務する機会を得 貴 また こうした機会のたびに高い関心を示され 必ず質 問されるのが 同期を中心とした女性自衛官たちの状況 重な経験をさせていただいています 特に 家庭生活 についてです また 市ヶ谷勤務の 1 尉のご多分に漏れず 防大校友 当時航空要員であった同期の女子学生たちは 現在 ほ 会OB会などの集まりでは 庶務や会計といった仕事を 16