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調査結果の概要 1. 自社チャンネルの加入者動向について 横ばい との見方が拡大自社チャンネルの全体的な加入者動向としては 現状 では 減少 (40.0%) が最も多く 続いて 横ばい (35.6%) 増加 (23.3%) の順となっている また 1 年後 については 横ばい (41.1%) が最も

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TO STOCKHOLDERS VALUE CREATION ~ 新たな価値創造 ~ 代表取締役社長 おおつきむねのり大朏宗徳 株主の皆様におかれましては ますますご清栄のこととお慶び申し上げます 平素は格別のご高配を賜り 厚く御礼申し上げます 29 年度は 年度後半にやや景気回復の兆しは見られまし

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1 / 5 発表日 :2019 年 6 月 18 日 ( 火 ) テーマ : 貯蓄額から見たシニアの平均生活可能年数 ~ 平均値や中央値で見れば 今のシニアは人生 100 年時代に十分な貯蓄を保有 ~ 第一生命経済研究所調査研究本部経済調査部首席エコノミスト永濱利廣 ( : )

2. 利益剰余金 ( 内部留保 ) 中部の 1 企業当たりの利益剰余金を見ると 製造業 非製造業ともに平成 24 年度以降増加傾向となっており 平成 27 年度は 過去 10 年間で最高額となっている 全国と比較すると 全産業及び製造業は 過去 10 年間全国を上回った状況が続いているものの 非製造

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調査結果の概要 1. 自社チャンネルの加入者動向については消極的な見通しが大勢を占めた自社チャンネルの全体的な加入者動向としては 現状 では 減少 (50.6%) が最も多く 続いて 横ばい (33.7%) 増加 (13.5%) の順となっている 1 年後 についても 減少 (53.9%) 横ばい

ふくい経済トピックス ( 就業編 ) 共働き率日本一の福井県 平成 2 2 年 1 0 月の国勢調査結果によると 福井県の共働き率は % と全国の % を 1 1 ポイント上回り 今回も福井県が 共働き率日本一 となりました しかし 2 0 年前の平成 2 年の共働き率は

1 1. 課税の非対称性 問題 1 年をまたぐ同一の金融商品 ( 区分 ) 内の譲渡損益を通算できない問題 問題 2 同一商品で 異なる所得区分から損失を控除できない問題 問題 3 異なる金融商品間 および他の所得間で損失を控除できない問題

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2007年12月10日 初稿

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Title 経済危機と資本移動の逆転 Author(s) 羽鳥, 敬彦 Citation 關西大學商學論集, 56(4): Issue Date URL Rights Type Departmenta

Transcription:

経済 産業 トピックス 金融危機後 国際競争力 はどうなったか ランキングの変動から見えるもの 高橋 健治 たかはし けんじ 常務理事 特別上席エコノミスト 1969 年山一證券入社 主に調査畑を歩む 95 年山一証券経済研究所経済調査 部長 その間 日本経済研究センター 国際金融情報センターへ出向 80 83 年 90 95 年ロンドンに駐在 98 年 3 月東レに入社 東レ経営研究所産 業経済調査部長を経て 2002 年 6 月東レ IR 室次長 2004 年 10 月から現職 Point 1 金融危機後の国際競争力ランキングを見ると 日本は経済の落ち込みが大きいにもかかわらず若干 上昇した 低下したのは主として中小国 2 日本が 1993 年までランキング 1 位を続け それ以降 米国が 1 位を続けたのは いずれもバ ブルの影響で競争力が過大に評価されていたからである 3 日本の競争力はかつての 1 位から 24 位まで大きく低下したが バブル時の過大評価とその後の 過小評価が影響 実体は 5 6 位 10 数位程度の低下であろう 4 アイスランドなど かつてランキングの上位にあった中小国の低下が目立つ 中小国の競争力は 一時期 実体以上に過大評価されていた 5 日本経済の落ち込みは 米国向け大型自動車の輸出急減が主因である 当面 輸出は厳しい環境 が続く はじめに 状況をかなり織り込んでいると思われるものの 世界経済は昨年 9 月のリーマン ショック以 ハード部分である経済データは主として 08 年前 降 100 年に一度 と言われる大激震に見舞わ 半のデータに基づいており 全体としては金融危 れた 今回の金融危機は 国際競争力 にどの 機後の経済状況がまだ十分反映されていないこと ような影響を与えたのか わが国はどうなったの に注意を要する か そして 危機の震源地 米国はどうなったの か 更に 今後 どのような方向へ変化させるの だろうか 一方 09 年 9 月に発表された WEF 世界経済 フォーラム の 2009 年世界競争力報告書 で 2009 年 5 月に発表されたスイスのビジネスス は 日本の総合順位は昨年より 1 つ上がって 8 位 クール IMD の 2009 年世界競争力年鑑 では となった 政府部門は債務水準がワースト 1 位に わが国は総合順位で 17 位と昨年の 22 位から 5 ラ なっているものの 民間部門の健闘が順位を押し ンク上昇した 今回の金融危機の震源地である米 上げた形である 米国は昨年の 1 位から 2 位に転 国は 1 位のまま変わっていない ただし 今回は 落し 代わりにスイスが第 1 位となった 調査のアンケート部分については 金融危機後の 14 経営センサー 2009.12

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