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Transcription:

猿 投 窯 型 瓦 塔 の 展 開 (1) 信 濃 の 猿 投 窯 型 瓦 塔 永 井 邦 仁 愛 知 県 内 の 8 世 紀 後 半 9 世 紀 初 頭 の 須 恵 器 窯 跡 から 出 土 した 瓦 塔 の 形 態 的 技 法 的 特 徴 をもと に 猿 投 窯 型 瓦 塔 を 設 定 した そして 同 型 の 瓦 塔 は 尾 張 伊 勢 三 河 遠 江 に 加 え 信 濃 中 南 部 地 域 にも 分 布 することをあきらかにした またこの 時 期 は 列 島 の 各 地 で 地 域 型 瓦 塔 が 展 開 しており その 分 布 する 地 域 ごとに 視 点 を 据 えていくことの 重 要 性 を 強 調 した なぜ 瓦 塔 なのか 愛 知 県 内 に 所 在 する 猿 投 山 西 南 麓 古 窯 跡 群 ( 以 下 猿 投 窯 )では 8 世 紀 後 半 から 9 世 紀 初 頭 に 多 数 の 瓦 塔 が 須 恵 器 とともに 生 産 された このことは 猿 投 窯 研 究 の 始 めから 知 られている ことではあるがあまり 注 目 されていない 筆 者 が 資 料 集 成 を 始 めてからも 毎 年 のように 猿 投 窯 での 出 土 例 が 確 認 され 増 加 傾 向 は 止 まるとこ ろを 知 らない 加 えて 愛 知 県 内 の 寺 院 跡 集 落 遺 跡 で 出 土 する 瓦 塔 の 数 も 相 当 数 に 上 る それ らはいずれも 須 恵 質 焼 成 である ところで 筆 者 がかつて 知 見 した 関 東 地 域 の 瓦 塔 はこれとは 異 なっていた どこで 焼 かれたの かもわからない 土 師 質 のものが 大 半 を 占 め さ まざまな 細 部 表 現 方 法 がみられ 年 代 も 8 世 紀 代 から 10 世 紀 代 まで 幅 があった したがって 瓦 塔 といえば 奈 良 から 平 安 時 代 の 仏 教 関 連 の 遺 物 と 一 括 りにされる 傾 向 があった ところが 近 年 盛 んになってきた 村 落 内 寺 院 や 在 地 仏 教 信 仰 の 研 究 では 集 落 内 における 仏 教 信 仰 を 示 す 資 料 という 重 要 な 位 置 づけがなされ いよいよ 大 掴 みな 年 代 観 では 扱 いにくくなってきた このような 研 究 状 況 のなかで 池 田 敏 宏 は 瓦 塔 屋 蓋 部 の 分 類 に 基 づく 関 東 地 域 の 瓦 塔 編 年 の 構 築 を 続 けている それは 勝 呂 類 型 多 武 峰 類 型 (8 世 紀 前 葉 中 葉 ) 萩 ノ 原 類 型 大 仏 類 型 姥 田 類 型 (8 世 紀 後 葉 9 世 紀 初 頭 ) 宮 ノ 前 類 型 東 山 類 型 (8 世 紀 末 9 世 紀 前 葉 ) 上 西 原 類 型 (9 世 紀 前 葉 中 葉 ) 柳 原 類 型 (9 世 紀 中 葉 ) 東 郷 台 類 型 (9 世 紀 中 葉 末 葉 )と 変 遷 するという そして 数 量 的 にみて 関 東 地 域 に おける 瓦 塔 の 最 盛 期 は 8 世 紀 末 9 世 紀 中 葉 で あるとまとめている( 池 田 1999b) とりわけ 池 田 の 指 摘 で 最 も 重 要 なのは 約 2m の 高 さが あった 瓦 塔 が 8 世 紀 末 9 世 紀 初 頭 の 時 期 に 一 気 に 小 型 化 するという 点 である この 大 幅 な モ デルチェンジ を 経 て 関 東 地 域 の 瓦 塔 最 盛 期 が 到 来 するのである モデルチェンジ にこめられた 需 要 地 あ るいは 瓦 塔 造 立 者 の 意 図 については 多 様 な 解 釈 がなされるであろう しかし 瓦 塔 生 産 という 観 点 からは 瓦 塔 の 作 り 手 が 限 定 的 すなわち 工 人 であるからこそ モデルチェンジ が 可 能 なの だと 想 起 される 関 東 地 域 では 瓦 塔 生 産 の 遺 構 は 須 恵 器 窯 跡 も 含 めてそれほど 多 く 確 認 され ているわけではないが 類 型 化 の 先 に 見 えてく るのはまずは 瓦 塔 工 人 であると 筆 者 は 考 える 加 えて 猿 投 窯 での 瓦 塔 生 産 の 最 盛 期 ないしはそ れを 過 ぎた 時 期 に 関 東 地 域 での 瓦 塔 の モデル チェンジ と 最 盛 期 が 該 当 する 点 はひじょうに 興 味 深 い 本 稿 では 猿 投 窯 における 瓦 塔 工 人 を 復 元 する 作 業 の 一 環 として 猿 投 窯 産 瓦 塔 の 類 型 化 を 目 指 し その 供 給 先 や 系 譜 関 係 にある 周 辺 地 産 の 瓦 塔 について 論 及 したい 8 世 紀 後 半 の 地 域 型 瓦 塔 猿 投 窯 産 瓦 塔 は 猿 投 窯 須 恵 器 編 年 の 鳴 海 32 号 窯 期 井 ヶ 谷 78 号 窯 期 の 須 恵 器 窯 跡 で 出 土 する 現 在 比 定 されている 暦 年 代 では 8 世 紀 後 半 9 世 紀 初 頭 である 古 代 の 瓦 塔 は 7 世 紀 43 猿 投 窯 型 瓦 塔 の 展 開 (1)

実 測 図 出 典 御 祖 神 社 裏 窯 山 方 里 窯 跡 小 田 2007 備 中 国 分 寺 跡 亀 田 2002 ハガ 遺 跡 草 原 2004 佐 々 生 窯 跡 善 端 1994 瀬 後 谷 瓦 窯 跡 石 井 1992 折 戸 80 号 窯 跡 高 崎 1989 東 村 山 市 No.2 遺 跡 東 京 国 立 博 物 館 2002 備 中 国 分 寺 跡 ( 岡 山 県 ) 佐 々 生 窯 跡 ( 福 井 県 ) ハガ 遺 跡 ( 岡 山 県 ) 北 陸 関 東 御 祖 神 社 裏 窯 山 方 里 窯 跡 ( 福 岡 県 ) 吉 備 近 畿 東 海 北 部 九 州 44 瀬 後 谷 瓦 窯 跡 ( 京 都 府 ) 折 戸 80 号 窯 跡 ( 愛 知 県 ) 東 村 山 市 No.2 遺 跡 ( 東 京 都 ) 図 1 8 世 紀 後 半 の 瓦 塔 後 半 8 世 紀 初 頭 には 出 現 し 8 世 紀 前 葉 中 葉 は 少 数 認 められるようであるがいまだ 不 明 な 点 が 多 い その 全 体 を 復 元 できる 資 料 がほとん どないことと 地 表 面 へ 造 立 されるため 遺 跡 で は 包 含 層 から 出 土 する 傾 向 があり 詳 細 な 時 期 を 特 定 しにくいのが 原 因 である なお 本 稿 では あまり 瓦 塔 を 限 定 的 にとらえずに 塔 や 堂 といっ た 仏 教 建 築 をもとに 制 作 された 須 恵 土 師 質 土 製 品 の 一 つと 考 えているので 多 層 塔 を 中 心 に 例 えば 仏 堂 をイメージした 瓦 堂 も 含 める ここで 8 世 紀 後 半 の 瓦 塔 を 概 観 する( 図 1) まず 関 東 地 域 では 多 武 峰 類 型 の 一 部 と 萩 ノ 原 類 型 と 大 仏 類 型 が 該 当 する 萩 ノ 原 類 型 大 仏 類 型 が 約 30 遺 跡 で 確 認 されているようである 北 陸 地 域 には 佐 々 生 1 号 窯 跡 ( 福 井 県 )や 福 山 1 号 窯 跡 ( 富 山 県 )で 当 該 期 の 須 恵 器 と 共 伴 する 瓦 塔 があるほかは 8 世 紀 末 あるいは 9 世 紀 前 葉 以 降 のものが 大 半 である 東 海 地 域 では 猿 投 窯 出 土 の 事 例 だけでも 10 遺 跡 あり 後 述 す る 同 型 の 分 布 状 況 からこれを 上 回 る 数 になるこ とは 確 実 である 近 畿 地 域 では 瀬 後 谷 瓦 窯 跡 ( 京 都 府 )などごく 少 数 が 認 められる 吉 備 を 含 む 中 国 地 域 では 亀 田 修 一 による 集 成 がなされてい る( 亀 田 2002) これによると 年 代 の 明 確 でな いものが 多 いが スリットの 入 る 円 筒 形 軸 部 や 多 角 形 塔 といった 特 徴 がみられる これら 特 徴 をもつ 一 群 が 備 前 備 中 国 域 から 播 磨 国 域 に 展 開 する * さらに 西 方 の 北 部 九 州 地 域 の 瓦 塔 に 関 しては 小 田 富 士 男 による 集 成 がある( 小 田 下 原 2007) これによると 豊 前 北 部 ( 福 岡 県 )の 須 恵 器 窯 群 で 8 世 紀 後 半 の 窯 跡 から 8 点 の 瓦 塔 が 出 土 しているという 円 筒 形 軸 部 と 丸 瓦 列 が 放 射 状 に 配 置 される 屋 蓋 部 で 構 成 される 多 層 * 播 磨 国 域 では 千 本 屋 廃 寺 跡 ( 高 井 1982)などで 円 筒 形 軸 部 の 瓦 塔 が 出 土 する 同 様 の 瓦 塔 は 兵 庫 県 三 田 市 金 心 寺 廃 寺 跡 ( 摂 津 国 有 馬 郡 )でも 確 認 した 当 該 事 例 について は 続 編 で 明 らかにしたい 研 究 紀 要 第 9 号 2008.3

実 測 図 出 典 市 道 遺 跡 贄 1996 真 福 寺 東 谷 遺 跡 斉 藤 1989 実 測 図 出 典 黒 笹 31 号 窯 跡 尾 野 1996 清 林 寺 遺 跡 永 井 2005 門 間 遺 跡 永 井 2006 水 入 遺 跡 永 井 編 2005 鳴 海 286 号 窯 跡 高 崎 1989 図 2 粘 土 帯 による 組 物 表 現 の 概 念 と 屋 蓋 部 分 類 45 塔 である これはきわめて 特 徴 的 な 一 群 で 型 式 設 定 も 可 能 であろう これと 同 型 の 瓦 塔 がやや 離 れた 太 宰 府 近 郊 の 牛 頸 窯 跡 で 生 産 されていた ことも 判 明 しており 北 部 九 州 地 域 の 数 カ 国 に 供 給 されたタイプであったといえよう * このように 8 世 紀 後 半 段 階 では 関 東 地 域 と 東 海 地 域 の 方 形 多 層 塔 形 の 瓦 塔 が 数 量 的 に 他 地 域 をリードしており 9 世 紀 代 の 関 東 甲 信 越 北 陸 地 域 に 多 数 分 布 する 瓦 塔 の 基 礎 となる し かしここで 注 意 しておきたいのは 数 カ 国 から なる 地 域 ごとにそれぞれ 特 徴 をもった 瓦 塔 が 存 在 した 点 である つまり 私 たちが 瓦 塔 として 最 もイメージしやすい 方 形 多 層 塔 形 の 瓦 塔 も 8 世 紀 後 半 段 階 にあっては 地 域 型 瓦 塔 のひと つだったのである ということは 東 海 地 域 と 関 東 地 域 の 瓦 塔 もそれぞれ 別 の 地 域 型 という 観 点 で 検 討 することが 必 要 なのではないだろう か * 北 部 九 州 ではこれ 以 外 にも 関 東 地 域 に 系 譜 関 係 を 想 定 す べき 瓦 塔 が 存 在 する( 佐 賀 市 上 和 泉 遺 跡 出 土 瓦 塔 など) 関 東 地 域 からの 移 住 によってもたらされた 可 能 性 が 考 えられ るが 今 後 の 検 討 課 題 である 猿 投 窯 型 瓦 塔 について ここでは 猿 投 窯 産 瓦 塔 から 形 態 や 制 作 技 法 上 の 特 徴 を 抽 出 し 猿 投 窯 型 瓦 塔 を 設 定 する 筆 者 は 以 前 猿 投 窯 産 瓦 塔 と 美 濃 須 衛 窯 産 瓦 塔 を 比 較 する 過 程 で 前 者 が 軸 部 の 組 物 表 現 を 特 徴 的 な 技 法 で 制 作 している 点 を 指 摘 した そ のなかで 持 ち 送 りや 尾 垂 木 の 突 出 を 表 現 する 点 は 東 日 本 各 地 の 瓦 塔 に 認 められるが その 上 ないしは 横 に 組 物 ( 斗 栱 ) 表 現 を 付 加 した 粘 土 帯 をあたかも 空 中 線 のように 架 す 技 法 は 猿 投 窯 産 瓦 塔 や 尾 張 から 三 河 遠 江 地 域 の 瓦 塔 を 特 徴 づけるものであるとした( 永 井 2005) 本 稿 ではまず 粘 土 帯 による 組 物 表 現 技 法 に ついて 整 理 する( 図 2 上 ) ひとつは 壁 付 き 粘 土 帯 で 軸 部 本 体 ( 壁 面 )に 貼 付 けるものであ る 次 に 軸 部 上 端 から 庇 のように 張 り 出 す 粘 土 帯 で 庇 状 粘 土 帯 とよぶ これはほとんどが 貼 付 けと 思 われるが 一 部 折 り 曲 げによるものもあ ろう ただしこれに 組 物 表 現 が 施 されることは 猿 投 窯 型 瓦 塔 の 展 開 (1)

46 ない 組 物 表 現 を 施 すのは 庇 状 粘 土 帯 から 垂 下 させた 粘 土 帯 である これを 簾 状 粘 土 帯 とよ ぶ 以 上 をまとめると 壁 付 き 粘 土 帯 空 中 粘 土 帯 簾 状 粘 土 帯 の 3 つに 分 類 できる 次 に 従 来 からの 分 類 観 点 である 屋 蓋 部 の 丸 瓦 列 表 現 について 整 理 しておく( 図 2 下 ) 大 別 すると 丸 瓦 列 が 連 続 し 平 瓦 列 表 現 がない A タイ プと 独 立 した 丸 瓦 列 の 間 に 平 瓦 列 表 現 のある B タイプがある * そしてそれぞれが 丸 瓦 一 枚 分 を 表 現 する 節 の 入 るものとそうでないものに 分 けられる さらに 平 瓦 列 表 現 の 中 には 平 瓦 一 枚 分 を 表 現 するものがある 裏 面 の 垂 木 表 現 をみると 初 層 屋 蓋 部 以 外 で はいずれも 地 垂 木 と 飛 檐 垂 木 からなる 二 軒 構 成 である この 垂 木 間 にも 段 差 をつくるものとな いものとがある ちなみに 前 者 について 加 える と 飛 檐 垂 木 が 軒 先 に 達 するものとそうでないも のがある 実 際 の 木 造 建 築 では 飛 簷 垂 木 が 軒 先 瓦 よりも 突 出 することはなく そのあたりを 意 識 した 表 現 であろう 屋 蓋 部 ではほかに 上 端 部 における 裳 階 のよ うな 張 り 出 しや 高 欄 表 現 の 有 無 それに 関 連 し て 軸 部 を 受 け 口 の 形 状 軸 部 上 面 の 孔 が 方 形 か 円 形 か 隅 降 棟 への 稚 児 棟 脇 棟 の 付 加 の 有 無 といった 項 目 が 設 定 できる これらは 型 式 設 定 の 主 要 項 目 ではないが 型 式 変 化 の 指 標 となる 可 能 性 がある 猿 投 窯 産 瓦 塔 や 東 海 地 域 の 瓦 塔 について 軸 部 の 諸 属 性 を 確 認 すると 表 1 とな る 屋 蓋 部 分 類 にしたがって 猿 投 窯 産 瓦 塔 を 検 討 してみよう A タイプ 屋 蓋 部 は 黒 笹 36 号 窯 跡 ( 鳴 海 32 号 窯 期 折 戸 10 号 窯 期 古 段 階 ) 黒 笹 35 号 窯 跡 ( 折 戸 10 号 窯 期 新 段 階 井 ヶ 谷 78 号 窯 期 ) で 出 土 している ** 継 続 して 生 産 されており 猿 投 窯 型 の 一 系 列 としてあつかうべきであろう 折 戸 23 号 窯 跡 の 初 軸 では 持 ち 送 りのみで 粘 土 帯 不 使 用 であるが 黒 笹 31 号 窯 跡 ではヘラ 削 り 成 形 した 棒 状 の 粘 土 帯 ( 空 中 粘 土 帯 か)が 確 * 石 田 成 年 によって 前 者 は A タイプで 後 者 が B タイプと 呼 称 されている 本 稿 の 型 式 名 もこれに 対 応 させている ** 三 好 町 歴 史 民 俗 資 料 館 で 確 認 報 告 書 未 刊 行 屋 蓋 部 はA B 両 タイプあり B タイプのものは 黒 笹 34 号 窯 跡 瓦 塔 に 似 る 軸 部 片 では 空 中 粘 土 帯 の 小 片 があるが B タイプ 屋 蓋 部 に 伴 うものか 他 にわずかな 庇 状 粘 土 帯 とヘラ 切 り 成 形 に よる 持 ち 送 りが 付 いた 軸 部 片 がある 窯 の 年 代 観 は 嘉 見 氏 による 認 できる ただいずれの 資 料 でも 凸 形 スタンプ は 使 用 されていない 観 察 資 料 を 見 る 限 り 組 物 表 現 は 比 較 的 シンプルに 作 る 傾 向 があり 猿 投 窯 では A タイプ 屋 蓋 部 の 瓦 塔 を 制 作 するにあ たって 独 特 の 指 向 性 がはたらいたものと 考 えら れる これを 猿 投 窯 型 A 類 とする B タイプ 屋 蓋 部 は 東 海 地 域 で 広 く 分 布 する このうち 平 瓦 一 枚 ずつを 表 現 するのは 音 楽 寺 跡 と 鳴 海 286 号 窯 跡 の 瓦 塔 である 前 者 は 丸 瓦 列 にも 節 が 入 るのだが 特 徴 的 なのは 屋 蓋 部 とそ の 上 に 位 置 する 軸 部 を 一 体 で 成 形 している 点 で ある *** 後 者 は 高 欄 表 現 にも 注 目 したい この 高 欄 表 現 は 猿 投 窯 産 瓦 塔 で 唯 一 の 存 在 であるが 京 都 府 瀬 後 谷 窯 跡 の 瓦 塔 が 瓦 列 表 現 とともに 高 欄 表 現 を 有 している 点 で 共 通 する 垂 木 表 現 や 屋 蓋 部 全 体 に 反 りがあるなど 瓜 二 つとはいえな いが 近 畿 地 域 との 直 接 的 な 系 譜 関 係 を 想 定 で きるタイプである そこで 鳴 海 286 号 窯 跡 の 瓦 塔 をもって 猿 投 窯 型 C 類 とする 表 1 によると 猿 投 窯 産 瓦 塔 のなかでは B タ イプ 屋 蓋 部 で 粘 土 帯 技 法 の 多 用 がみられる 粘 土 帯 技 法 の 組 み 合 わせでは 空 中 粘 土 帯 のみの タイプと 空 中 粘 土 帯 と 壁 付 き 粘 土 帯 がセット になるタイプがある 前 者 が 猿 投 窯 産 瓦 塔 後 者 が 東 三 河 遠 江 の 瓦 塔 で 主 体 的 であること は 先 に 示 したが **** 西 三 河 地 域 である 豊 田 市 水 入 遺 跡 出 土 瓦 塔 の 軸 部 でも 壁 付 き 粘 土 帯 が 確 認 で き 今 後 後 者 のタイプが 猿 投 窯 で 確 認 される 可 能 性 もある したがって 前 者 を 猿 投 窯 型 B1 類 後 者 を 同 B2 類 としておこう これらは 凸 形 スタンプを 多 用 することで 猿 投 窯 型 A 類 との 違 いが 強 調 されるのだが 需 要 者 ( 瓦 塔 の 発 注 者 )の 違 いからくる 何 らかの 意 図 的 な 作 り 分 け があった 可 能 性 も 考 えたい *** このように 屋 蓋 部 と 軸 部 を 一 体 で 成 形 する 瓦 塔 は 美 濃 須 衛 窯 産 瓦 塔 の 一 部 にもみられる 特 徴 である( 稲 田 山 13 号 窯 跡 ) またこの 瓦 塔 とは 瓦 列 の 表 現 だけみると 近 似 してい る ただ 細 部 表 現 は 明 らかに 美 濃 須 衛 窯 産 瓦 塔 の 方 が 単 純 で 軸 部 壁 面 にスリットが 入 る 点 も 独 特 である 音 楽 寺 跡 東 方 の 江 南 市 小 折 遺 跡 ではこのような 瓦 塔 が 出 土 しており 地 理 的 にみて 美 濃 須 衛 窯 産 瓦 塔 が 搬 入 された 可 能 性 が 高 い このことからも 音 楽 寺 跡 の 立 地 が 美 濃 と 尾 張 の 結 節 点 であ ることがわかる あくまで 想 像 だが 音 楽 寺 跡 の 瓦 塔 が 猿 投 窯 型 と 美 濃 須 衛 窯 型 両 方 の 特 徴 を 有 している 点 からこれら の 祖 形 のひとつであったとも 考 えられる **** 永 井 2006 ただしこの 時 点 では ( 広 義 の) 猿 投 窯 系 と 東 三 河 遠 江 系 として 示 した 研 究 紀 要 第 9 号 2008.3

表 1 瓦 塔 軸 部 における 粘 土 帯 の 採 用 状 況 猿 投 窯 型 B1 類 では 空 中 粘 土 帯 が 一 段 の 場 合 と 二 段 の 場 合 がある 一 段 のものは 折 戸 80 号 窯 跡 にあり 二 段 のものは 黒 笹 8 号 窯 跡 や 黒 笹 34 号 窯 跡 にある 前 者 から 後 者 への 変 遷 が 考 えられるが それは 複 雑 化 と 混 乱 のように 見 受 けられる 黒 笹 8 号 窯 跡 瓦 塔 では 凸 形 スタ ンプでなくヘラによるくり 抜 きで 持 ち 送 りも 粘 土 帯 も 棒 状 粘 土 で 作 る また 黒 笹 34 号 窯 跡 ( 折 戸 10 号 窯 期 新 段 階 井 ヶ 谷 78 号 窯 期 ) 出 土 瓦 塔 では 一 見 繊 細 な 空 中 粘 土 帯 であるが 凸 形 ス タンプは 天 地 を 逆 転 して 押 されており 用 法 と しては 正 しくない * 猿 投 窯 型 B2 類 では 宇 志 遺 跡 瓦 塔 が 新 しい 時 期 であろう 当 該 事 例 では 壁 付 き 粘 土 帯 のみに 凸 形 スタンプが 押 され 空 中 粘 土 帯 のそれは 省 略 されている しかし 壁 付 き 粘 土 帯 自 体 に 段 差 を つけることで 立 体 感 を 増 し 屋 蓋 部 の 陰 になっ て 見 えにくい 空 中 粘 土 帯 に 代 わって 視 線 を 受 け る 役 目 を 果 たしているように 感 じられる 簾 状 粘 土 帯 技 法 は 猿 投 窯 産 瓦 塔 で 確 認 されて * 三 好 町 歴 史 民 俗 資 料 館 で 確 認 整 理 作 業 中 の 資 料 を 調 査 させていただいた B タイプ 屋 蓋 部 ( 丸 瓦 列 に 節 ありと 節 な し)が 出 土 軸 部 も 2 種 類 あるとみられ 2 段 の 空 中 粘 土 帯 のタイプと 庇 状 粘 土 帯 と 空 中 粘 土 帯 の 間 に 持 ち 送 りが 来 る タイプがある いずれの 軸 部 でも 凸 形 スタンプの 逆 転 がみ られ 後 者 は 壁 面 に 無 造 作 に 凸 形 スタンプが 押 される 窯 の 年 代 観 は 嘉 見 氏 による いない また 簾 状 粘 土 帯 と 空 中 粘 土 帯 がセット になる 事 例 も 東 海 地 域 を 通 じてみられない 愛 知 県 内 では 勝 川 遺 跡 や 真 福 寺 東 谷 遺 跡 出 土 の 瓦 塔 で 簾 状 粘 土 帯 と 壁 付 き 粘 土 帯 がセットにな っている これらの 瓦 塔 の 位 置 づけについては 続 編 で 検 討 したいが 猿 投 窯 産 に 先 行 する 段 階 とみている 信 濃 中 南 部 地 域 の 猿 投 窯 型 瓦 塔 猿 投 窯 型 瓦 塔 の 分 布 は 伊 勢 尾 張 三 河 遠 江 の 東 海 道 諸 国 の 類 例 については 以 前 示 した が( 永 井 2006) 本 稿 作 成 のため 調 査 を 行 った ところ 信 濃 国 中 南 部 地 域 ( 中 信 南 信 )に も 広 がっていることが 確 認 できた 安 曇 野 市 明 科 廃 寺 跡 は 筑 摩 郡 の 北 部 に 位 置 する 古 代 寺 院 跡 である 伽 藍 配 置 は 明 らかでは ないが 発 掘 調 査 により 倉 庫 群 の 一 画 とみられ る 掘 立 柱 建 物 跡 が 確 認 された 創 建 は 7 世 紀 後 半 でその 後 8 世 紀 代 にも 建 物 造 営 があったと 考 えられている 出 土 遺 物 中 に 数 種 類 の 瓦 塔 があ る( 瓦 塔 1 3) 瓦 塔 1 は B タイプ 屋 蓋 部 で 空 中 粘 土 帯 と 凸 形 スタンプが 認 められる 硬 い 須 恵 質 の 仕 上 がり で 猿 投 窯 型 B 類 である ただこの 瓦 塔 の 平 面 47 猿 投 窯 型 瓦 塔 の 展 開 (1)

48 図 3 長 野 県 の 瓦 塔 分 布 図 ( 出 河 1995に 加 筆 ) 形 状 は 屋 蓋 部 から 八 角 形 になることが 確 実 で 巨 大 な 宝 珠 を 頂 部 にのせた 形 が 考 えられる 破 片 数 から 想 定 されるのは 八 角 堂 である * 瓦 塔 2 は A タイプ 屋 蓋 部 でそのうえ 軸 部 が 不 明 なのでにわかに 猿 投 窯 型 A 類 と 限 定 しがたい が 瓦 塔 1 と 焼 成 がよく 似 ており セットにな っていた 可 能 性 もある そうなると 猿 投 窯 産 の 可 能 性 も 出 てくるのだが その 判 断 については 胎 土 分 析 も 必 要 である 瓦 塔 3 は 瓦 塔 2 と 同 じ A タイプ 屋 蓋 部 であ るが その 規 模 はずっと 小 さい 焼 成 も 土 師 質 で 関 東 甲 信 越 地 域 に 分 布 する 9 世 紀 代 瓦 塔 の 一 類 型 である 軸 部 上 端 から 斜 め 下 方 に 張 り 出 し た 庇 状 粘 土 帯 を 持 ち 送 り 表 現 の 粘 土 が 支 える 当 該 遺 跡 が 9 世 紀 代 も 寺 院 の 一 画 であったかは 不 明 であるが 8 世 紀 後 半 の 瓦 塔 と 同 じような 場 所 に 再 び 瓦 塔 が 造 立 された 点 に 注 目 しておき * 大 澤 哲 氏 の 教 示 による また 屋 蓋 部 軸 部 宝 珠 基 壇 部 と 構 成 部 位 がそろっており これ 以 上 多 数 の 破 片 がまと まって 出 土 する 可 能 性 は 低 い たい 飯 田 市 前 林 遺 跡 では 8 世 紀 代 の 集 落 が 確 認 されている 明 確 な 寺 院 遺 構 はないが 軒 丸 瓦 が 出 土 した( 飯 田 市 教 育 委 員 会 2005) 発 掘 調 査 以 前 に 瓦 塔 と 線 刻 仏 画 が 採 集 されている( 遮 那 1966 岡 田 2004) 瓦 塔 は 2 種 ある( 瓦 塔 4 5) 瓦 塔 4 は 猿 投 窯 型 B2 類 である 屋 蓋 部 は 猿 投 窯 産 瓦 塔 と 全 く 違 和 感 がない 軸 部 は 摩 耗 が 進 んでいるのではっきりしないものの 壁 付 き 粘 土 帯 に 大 きな 凸 形 スタンプによる 組 物 表 現 が あるもの(13)と 庇 状 粘 土 帯 を 伴 い 壁 面 に 直 接 凸 形 スタンプを 押 した 軸 部 片 (14)がある 色 調 は 灰 白 黄 褐 色 で 焼 成 は 軟 質 である 瓦 塔 5 は 猿 投 窯 型 A 類 である 17 は 屋 蓋 部 片 であるが 丸 瓦 列 を 型 で 成 形 した 後 に 隅 降 棟 を 貼 付 ける 色 調 は 灰 青 灰 色 焼 成 は 硬 く 須 恵 質 である これと 似 た 焼 成 の 破 片 で 抽 出 する と 16 20 が 該 当 する 20 は 軸 部 本 体 で 開 口 部 があることから 初 軸 とわかる 18 と 19 は 持 ち 送 り 表 現 であるが 粘 土 板 というより 粘 土 棒 をヘラ 削 り 加 工 したやや 太 めのものである な お 繊 細 な 筆 致 の 線 刻 仏 画 ( 図 6)は 色 調 や 焼 成 が 瓦 塔 5 と 同 じで 初 軸 に 安 置 されていたも のと 推 測 される 瓦 塔 4 と 5 の 先 後 関 係 は 明 らかではないが 8 世 紀 後 半 を 中 心 とした 時 期 である 当 該 遺 跡 は 同 時 か 交 替 か 不 明 ながら 2 基 の 瓦 塔 が 造 立 される 場 所 であったことに 注 意 しておきたい 瓦 塔 の 生 産 地 については 胎 土 分 析 が 必 要 だが 優 美 な 線 刻 仏 画 を 伴 うとみられる 瓦 塔 5 は 猿 投 窯 産 の 可 能 性 が 高 い 飯 田 市 毛 賀 御 射 山 遺 跡 も 明 確 な 寺 院 遺 構 はな いが 西 三 河 地 域 ( 岡 崎 市 北 野 廃 寺 跡 )に 文 様 系 譜 のある 軒 丸 瓦 や 丸 平 瓦 が 出 土 している 瓦 塔 ( 瓦 塔 6)は 屋 蓋 部 がないものの 凸 形 スタ ンプのある 空 中 粘 土 帯 から 猿 投 窯 B2 型 と 判 ぜ られる 22 では 空 中 粘 土 帯 が 23 では 壁 付 き 粘 土 帯 がそれぞれ 確 認 できる これらは 上 層 に くる 軸 部 である 24 は 天 地 が 不 明 だが 扉 軸 穴 もあり 初 軸 片 の 可 能 性 を 考 えるが それを 囲 う 扉 や 柵 の 部 位 かもしれない 色 調 は 明 灰 灰 褐 色 で 焼 成 は 硬 く 須 恵 質 である 瓦 塔 が 出 土 した 竪 穴 建 物 跡 からは 8 世 紀 後 葉 の 須 恵 器 や 土 師 器 が 出 土 する 研 究 紀 要 第 9 号 2008.3

49 実 測 図 出 典 1 5 8 大 澤 2000 2 4 原 ほか1983 3 筆 者 実 測 図 4 明 科 廃 寺 跡 出 土 瓦 塔 実 測 図 猿 投 窯 型 瓦 塔 の 展 開 (1)

50 図 5 飯 田 市 内 出 土 瓦 塔 実 測 図 (9 21 前 林 遺 跡 22 24 毛 賀 御 射 山 遺 跡 ) 信 濃 国 域 の 瓦 塔 について これまでの 集 成 ( 林 1985 出 河 1995)と 今 回 の 調 査 結 果 を 合 わせ て 概 観 してみよう 中 南 信 地 域 では 8 世 紀 後 半 9 世 紀 初 頭 段 階 に 猿 投 窯 型 を 含 む 瓦 塔 が 存 在 する 菖 蒲 沢 窯 跡 出 土 瓦 塔 ( 中 信 塩 尻 市 )は B タイプ 屋 蓋 部 であるが 猿 投 窯 型 やその 系 統 ではない 折 り 曲 げた 棒 状 粘 土 の 突 出 のみで 組 物 表 現 を 行 う 点 は 美 濃 須 衛 窯 産 瓦 塔 に 近 い このことは 同 窯 が 美 濃 須 衛 窯 からの 技 術 系 譜 下 にあるという 見 解 に 近 い( 鳥 羽 編 1991) 大 門 遺 跡 出 土 瓦 塔 ( 同 市 ) も 菖 蒲 沢 窯 跡 の 瓦 塔 と 同 じタイプである * 南 信 地 域 の 瓦 塔 造 立 は 東 海 地 域 と 同 じく 8 世 紀 後 半 に 一 つのピークがあったと 考 えられるが その 入 手 経 路 は 須 恵 器 (と 生 産 技 術 )と 同 じく 複 数 あったようである 一 方 東 北 信 地 域 の 瓦 塔 造 立 は 8 世 紀 代 より も 9 世 紀 代 に 最 盛 期 があるようで 関 東 地 域 と 似 た 展 開 である 瓦 塔 の 系 譜 も 中 南 信 地 域 の 瓦 塔 が 在 地 で 発 展 し 広 まったものではなく 関 * 大 門 遺 跡 出 土 瓦 塔 は 未 実 見 であるが 屋 蓋 部 は 菖 蒲 沢 窯 跡 瓦 塔 と 同 じである 一 志 ほか 1959 の 図 版 では 壁 付 き 粘 土 帯 のような 斗 栱 がみえる 研 究 紀 要 第 9 号 2008.3

図 6 前 林 遺 跡 出 土 の 線 刻 仏 画 ( 岡 田 2004 より ) 東 地 域 からの 伝 播 であろう 上 田 市 唐 臼 遺 跡 の 瓦 塔 は 大 仏 類 型 とされ( 池 田 1999a) 東 信 地 域 では 8 世 紀 後 半 に 関 東 地 域 経 由 で 瓦 塔 造 立 が 始 まったことを 示 している 9 世 紀 代 の 中 信 地 域 では それまでの 瓦 塔 と 入 れ 替 わって 関 東 地 域 にルーツのある 瓦 塔 が 展 開 する ただそれも 松 本 平 の 集 落 が 主 体 である こういった 集 落 遺 跡 からは 寺 墨 書 土 器 が 出 土 するなど 関 東 地 域 の 当 該 期 集 落 と 似 た 様 相 が うかがえる 南 信 地 域 では 9 世 紀 代 の 新 たな 瓦 塔 造 立 はな く 東 海 地 域 と 同 様 である それは 集 落 が 減 る からではない 飯 田 市 域 の 分 析 では 9 世 紀 前 葉 中 葉 段 階 では 7 世 紀 代 からの 集 落 に 加 えて 開 発 型 集 落 が 増 加 し 9 世 紀 中 頃 から 衰 退 が 始 まるという( 小 平 2003) 中 信 地 域 あるいは 関 東 地 域 と 同 じく 台 地 上 の 開 墾 を 進 める 集 落 の 消 長 がみられるのだが こと 瓦 塔 に 関 しては 違 っている それは 開 発 行 為 を 含 む 集 落 のあり 方 と 瓦 塔 が 必 ずしもセットではなかったことを 示 している 集 落 からは 浮 遊 した 何 らかの 信 仰 圏 としての 瓦 塔 の 展 開 を 考 えてみる 必 要 がある だろう むすびにかえて 本 稿 では 猿 投 窯 型 瓦 塔 を 設 定 し その 周 辺 地 域 への 展 開 の 具 体 相 を 信 濃 国 中 南 部 地 域 にみ た 地 域 型 瓦 塔 をもとに 分 析 を 進 めると 今 まで 漠 然 ととらえられてきた 瓦 塔 に 関 する 認 識 があらたまるのを 実 感 する 今 後 は 猿 投 窯 型 瓦 塔 に 先 行 する 時 期 の 瓦 塔 について 検 討 を 進 め たい 本 稿 作 成 にあたり 調 査 の 便 宜 をはかっていだ だくとともに 種 々ご 教 示 いただきました 記 し て 感 謝 申 し 上 げます 大 澤 哲 土 屋 和 章 羽 生 俊 郎 岡 田 正 彦 嘉 見 俊 宏 安 曇 野 市 教 育 委 員 会 飯 田 市 教 育 委 員 会 三 好 町 歴 史 民 俗 資 料 館 51 猿 投 窯 型 瓦 塔 の 展 開 (1)

52 参 考 文 献 飯 田 市 教 育 委 員 会 1978 毛 賀 御 射 山 遺 跡 飯 田 市 教 育 委 員 会 2005 前 林 遺 跡 池 田 敏 宏 1999a 関 東 地 方 瓦 塔 編 年 と 他 地 域 瓦 塔 編 年 の 比 較 検 討 研 究 紀 要 7 栃 木 県 文 化 振 興 事 業 団 埋 蔵 文 化 財 センター 池 田 敏 宏 1999b 東 国 の 瓦 塔 出 土 遺 跡 第 13 回 企 画 展 仏 堂 のある 風 景 古 代 のムラと 仏 教 信 仰 栃 木 県 立 しもつけ 風 土 記 の 丘 資 料 館 池 田 敏 宏 2000 瓦 塔 古 代 仏 教 系 遺 物 集 成 関 東 考 古 学 資 料 から 古 代 を 考 える 会 事 務 局 石 井 清 司 1992 3. 木 津 地 区 所 在 遺 跡 (1) 瀬 後 谷 遺 跡 京 都 府 遺 跡 調 査 概 報 第 51 冊 石 田 成 年 1997 摂 河 泉 の 瓦 塔 河 内 古 文 化 研 究 論 集 一 志 茂 樹 小 松 虔 1959 塩 尻 市 下 大 門 の 瓦 塔 遺 跡 信 濃 11-8 信 濃 史 学 会 大 沢 和 夫 1961 前 林 発 見 の 瓦 塔 について 伊 那 昭 和 36 年 7 月 号 伊 那 史 学 会 大 澤 哲 編 2000 明 科 廃 寺 址 明 科 町 教 育 委 員 会 岡 田 正 彦 2004 考 古 学 からみた 飯 伊 地 方 の 古 代 仏 教 文 化 飯 田 市 美 術 博 物 館 研 究 紀 要 14 小 田 富 士 男 下 原 幸 裕 2007 豊 前 トギバ 窯 跡 の 調 査 福 岡 大 学 考 古 学 研 究 室 尾 野 善 裕 ほか 1996 県 営 北 部 畑 地 総 合 土 地 改 良 事 業 地 内 埋 蔵 文 化 財 発 掘 調 査 報 告 書 三 好 町 教 育 委 員 会 亀 田 修 一 2002 吉 備 の 瓦 塔 環 瀬 戸 内 海 の 考 古 学 下 巻 古 代 吉 備 研 究 会 草 原 孝 典 編 2004 ハガ 遺 跡 岡 山 市 教 育 委 員 会 小 平 和 夫 2003 飯 田 盆 地 における 古 代 集 落 の 展 開 信 濃 55-2 信 濃 史 学 会 斉 藤 嘉 彦 1989 真 福 寺 東 谷 遺 跡 新 編 岡 崎 市 史 14 史 料 編 考 古 ( 下 ) 遮 那 真 周 1966 飯 田 市 桐 林 字 宮 洞 発 見 の 塼 仏 伊 那 昭 和 41 年 3 月 号 善 端 直 1994 北 陸 の 古 代 瓦 塔 文 化 財 学 論 集 奈 良 大 学 高 井 梯 三 郎 ほか 1982 播 磨 千 本 屋 廃 寺 跡 宍 栗 郡 山 崎 町 教 育 委 員 会 高 崎 光 司 1989 瓦 塔 小 考 考 古 学 雑 誌 74-3 日 本 考 古 学 会 出 河 裕 典 1995 信 濃 の 瓦 塔 再 考 近 年 の 出 土 例 を 中 心 にして 信 濃 47-4 信 濃 史 学 会 東 京 国 立 博 物 館 2002 東 京 国 立 博 物 館 所 蔵 重 要 考 古 資 料 学 術 調 査 報 告 書 瓦 塔 鴟 尾 鳥 羽 嘉 彦 編 1991 菖 蒲 沢 窯 跡 塩 尻 市 教 育 委 員 会 永 井 邦 仁 2005 東 海 地 方 の 古 代 瓦 塔 に 関 する 覚 書 三 河 考 古 15 三 河 考 古 刊 行 会 永 井 邦 仁 編 2005 水 入 遺 跡 愛 知 県 埋 蔵 文 化 財 センター 永 井 邦 仁 2006 東 海 地 方 の 古 代 瓦 塔 研 究 ノオト 研 究 紀 要 7 愛 知 県 埋 蔵 文 化 財 センター 贄 元 洋 1996 市 道 遺 跡 Ⅱ 豊 橋 市 教 育 委 員 会 林 和 男 1985 信 濃 の 瓦 塔 信 濃 37-4 信 濃 史 学 会 原 嘉 藤 三 好 博 喜 1983 明 科 廃 寺 跡 長 野 県 史 考 古 資 料 編 全 一 巻 ( 三 ) 主 要 遺 跡 ( 中 信 ) 長 野 県 研 究 紀 要 第 9 号 2008.3