は いずれも 対 象 外 だ 制 度 は 孫 などが30 歳 になった 時 点 で 終 了 し その 際 に 残 ったお 金 には 贈 与 税 が 課 税 され る かかる 教 育 費 に 見 合 った 額 を 贈 るなどして うまく 使 い 切 る 工 夫 が 必 要 になる 図 = 教 育 資



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(1) 率 等 一 覧 ( 平 成 26 年 度 ) 目 課 客 体 及 び 納 義 務 者 課 標 準 及 び 率 法 内 に 住 所 を 有 する ( 均 等 割 所 得 割 ) 内 に 事 務 所 事 業 所 又 は 家 屋 敷 を 有 する で 内 に 住 所 を 有 し ないもの( 均 等

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スライド 1

Microsoft Word - 【溶け込み】【修正】第2章~第4章

Ⅲ 相 続 財 産 の 分 割 に 関 する 確 認 事 項 1 遺 言 がありますか? 有 遺 言 公 正 証 書 又 は 家 公 証 人 役 場 等 要 月 日 無 庭 裁 判 所 の 検 認 を 受 否 ( 通 ) けた 遺 言 書 2 死 因 贈 与 があります 有 贈 与 契 約 書 要

個 人 所 得 課 税 ~ 住 宅 ローン 控 除 等 の 適 用 期 限 の 延 長 2 4. 既 存 住 宅 に 係 る 特 定 の 改 修 工 事 をした 場 合 の 所 得 税 額 の 特 別 控 除 居 住 年 省 エネ 改 修 工 事 控 除 限 度 額 バリアフリー 改 修 工 事 平

ニュースリリース

平成16年度

 

Microsoft Word

不 動 産 所 得 の 赤 字 < 土 地 等 の 取 得 の 負 債 利 子 なら 300 万 500 万 不 動 産 所 得 の 赤 字 300 万 のうち 利 子 分 の500 万 は 通 算 できない = 赤 字 分 の300 万 は 全 額 通 算 できないことになる = 損 益 通 算


空 き 家 を 売 却 した 場 合 の,000 万 円 控 除 特 例 の 創 設 被 相 続 人 が 住 んでいた 家 屋 及 びその 敷 地 を 相 続 があった 日 から 年 を 経 過 する 年 の 月 日 までに 耐 震 工 事 をしてから あるいは 家 を 除 却 し てから 売 却

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第25回税制調査会 総25-1

賦課の根拠となった法律及び条例(その2)

年 間 収 入 が 130 万 円 未 満 (60 歳 以 上 75 歳 未 満 の 人 や 一 定 障 害 者 の 場 合 は 180 万 円 未 満 )であって かつ 被 保 険 者 の 年 間 収 入 の 2 分 の 1 未 満 である 場 合 は 被 扶 養 者 となります ( 同 居 の

Microsoft Word - Łsfi®”YŠ¬™Ê‰Æ.doc

生保マーケット共同開拓の ご提案

種 類 控 除 額 小 規 模 企 業 共 済 等 掛 金 控 除 生 命 保 険 料 控 除 地 震 保 険 料 控 除 支 払 った 小 規 模 共 済 心 身 障 害 者 扶 養 共 済 の 掛 金 の 金 額 生 命 保 険 料 控 除 額 = 一 般 生 命 保 険 料 控 除 額 + 個

賦課の根拠となった法律及び条例(その2)

    平成11年度余市町私立幼稚園就園奨励費補助金交付要綱

平 成 34 年 4 月 1 日 から 平 成 37 年 3 月 31 日 まで 64 歳 第 2 章 労 働 契 約 ( 再 雇 用 希 望 の 申 出 ) 第 3 条 再 雇 用 職 員 として 継 続 して 雇 用 されることを 希 望 する 者 は 定 年 退 職 日 の3か 月 前 まで

[ 組 合 員 期 間 等 の 特 例 ] 組 合 員 期 間 等 については 年 齢 職 種 などにより 過 去 の 制 度 からの 経 過 措 置 が 設 けられ ており 被 用 者 年 制 度 の 加 入 期 間 ( 各 共 済 組 合 の 組 合 員 期 間 など)については 生 年 月 日

兵庫県公立学校教職員等財産形成貯蓄事務取扱細則

川越市幼稚園就園奨励費補助金交付要綱

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住宅税制について

Microsoft Word - 4 家計基準

国民年金

資料2 年金制度等について(山下委員提出資料)

養 老 保 険 の 減 額 払 済 保 険 への 変 更 1. 設 例 会 社 が 役 員 を 被 保 険 者 とし 死 亡 保 険 金 及 び 満 期 保 険 金 のいずれも 会 社 を 受 取 人 とする 養 老 保 険 に 加 入 してい る 場 合 を 解 説 します 資 金 繰 りの 都

別 紙 軽 費 老 人 ホームの 収 入 認 定 について 平 成 22 年 3 月 9 日 千 葉 県 健 康 福 祉 部 高 齢 者 福 祉 課 本 紙 は 平 成 18 年 1 月 24 日 老 発 第 号 厚 生 労 働 省 老 健 局 長 通 知 老 人 保 護 措 置 費

は 共 有 名 義 )で 所 有 権 保 存 登 記 又 は 所 有 権 移 転 登 記 を された も の で あ る こと (3) 居 室 便 所 台 所 及 び 風 呂 を 備 え 居 住 の ために 使 用 す る 部 分 の 延 べ 床 面 積 が 5 0 平 方 メ ー ト ル 以 上

Microsoft Word - 目次.doc

Microsoft PowerPoint a1.ppt

5

別 表 1 土 地 建 物 提 案 型 の 供 給 計 画 に 関 する 評 価 項 目 と 評 価 点 数 表 項 目 区 分 評 価 内 容 と 点 数 一 般 評 価 項 目 立 地 条 件 (1) 交 通 利 便 性 ( 徒 歩 =80m/1 分 ) 25 (2) 生 活 利 便

後期高齢者医療制度

第 2 問 問 4 問 5 1ロ 2チ 3ヲ 4ホ ⅰ)Aさんは 今 年 の 誕 生 日 で 40 歳 となるので 公 的 介 護 保 険 の(1 第 2 号 ) 被 保 険 者 資 格 を 取 得 し 介 護 保 険 料 を 負 担 することになる 40 歳 以 上 65 歳 未 満 の 医 療

給 与 所 得 控 除 所 得 税 の 簡 易 給 与 所 得 表 により 給 与 所 得 の 金 額 を 求 めますが 控 除 額 の 計 算 については 次 のとおりです 給 与 等 の 収 入 金 額 給 与 所 得 控 除 額 180 万 円 以 下 の 場 合 180 万 円 を 超 え

●幼児教育振興法案

Microsoft Word - y doc

国税連携ファイル記録項目一覧

一 時 払 いの 終 身 保 険 を 掛 ける 人 のデータ 一 時 払 いの 終 身 保 険 を 掛 ける 前 の 相 続 財 産 のデータから 課 税 される 相 続 税 をシミュレーションします 被 相 続 人 と 相 続 人 相 続 財 産 債 務 と 葬 式 費 用 のデータ 法 定 相

ニュースリリース



弁護士報酬規定(抜粋)

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2. 居 住 用 財 産 を 売 却 し た 場 合 の 特 例 譲 渡 資 産 は 居 住 用 財 産 で す か? 住 宅 取 得 特 別 控 除 の 適 用 を 受 け て い ま せ ん か? 所 有 期 間 が 1 0 年 を 超 え て い ま す か? 居 住 期 間 は 3 0 年

平 成 9 年 2 月 号 税 制 改 正 情 報 第 0 号 今 回 のテーマ 大 久 保 久 美 子 年 末 調 整 の 今 年 の 変 更 点 今 年 も 残 すところヶ 月 ほどとなり 年 末 調 整 の 時 期 となりました そこで 今 回 は 今 年 の 年 末 調 整 における 変 更

Microsoft Word - 第74号 結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税

平成21年10月30日

ただし 区 分 は 同 一 の 譲 渡 所 得 であっても 不 動 産 の 譲 渡 損 益 は 不 動 産 の 譲 渡 損 益 どうしで また 株 式 等 の 譲 渡 損 益 は 株 式 等 の 譲 渡 損 益 どうしで それぞれ 通 算 を 行 うことになっています( 次 項 の 損 益 通 算

図 表 1 住 開 始 分 ま で の 5 年 間 延 長 さ れ ま し た 住 宅 ロ ー ン 控 除 の た め の フ ロ ー チ ャ ー ト 住 宅 ローンで 住 宅 及 びその 敷 地 を 取 得 し 取 得 の 日 から6か 月 以 内 に 居 住 して いますか? 所 得 金 額 が

回 答 Q3-1 土 地 下 落 の 傾 向 の 中 固 定 資 産 税 が 毎 年 あがるのはなぜですか? 質 問 : 土 地 下 落 の 傾 向 の 中 土 地 の 固 定 資 産 税 が 毎 年 あがるのはなぜですか? 答 : あなたの 土 地 は 過 去 の 評 価 替 えで 評 価 額 が

Microsoft Word - ☆f.doc

市 町 村 税 の 概 況 市 町 村 税 の 概 況 は 平 成 25 年 度 地 方 財 政 状 況 調 査 平 成 26 年 度 市 町 村 税 の 課 税 状 況 等 の 調 及 び 平 成 26 年 度 固 定 資 産 の 価 格 等 の 概 要 調 書 等 報 告 書 等 の 資 料 に

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国税

所令要綱

2 1.ヒアリング 対 象 (1) 対 象 範 囲 分 類 年 金 医 療 保 険 雇 用 保 険 税 備 考 厚 生 年 金 の 資 格 喪 失 国 民 年 金 の 加 入 老 齢 給 付 裁 定 請 求 など 健 康 保 険 の 資 格 喪 失 国 民 健 康 保 険 の 加 入 健 康 保 険

国 家 公 務 員 の 年 金 払 い 退 職 給 付 の 創 設 について 検 討 を 進 めるものとする 平 成 19 年 法 案 をベースに 一 元 化 の 具 体 的 内 容 について 検 討 する 関 係 省 庁 間 で 調 整 の 上 平 成 24 年 通 常 国 会 への 法 案 提

経 常 収 支 差 引 額 の 状 況 平 成 22 年 度 平 成 21 年 度 対 前 年 度 比 較 経 常 収 支 差 引 額 4,154 億 円 5,234 億 円 1,080 億 円 改 善 赤 字 組 合 の 赤 字 総 額 4,836 億 円 5,636 億 円 800 億 円 減

損 益 計 算 書 自. 平 成 26 年 4 月 1 日 至. 平 成 27 年 3 月 31 日 科 目 内 訳 金 額 千 円 千 円 営 業 収 益 6,167,402 委 託 者 報 酬 4,328,295 運 用 受 託 報 酬 1,839,106 営 業 費 用 3,911,389 一

N 一 般 の 住 宅 について 控 除 の 対 象 となる 借 入 金 は 平 成 26 年 4 月 平 成 31 年 6 月 30 日 までの 入 居 の 場 合 は4,000 万 円 ( 平 成 26 年 3 月 までの 入 居 の 場 合 は2,000 万 円 )までとなります 建 物 や

給 与 所 得 控 除 控 除 額 の 計 算 については 次 のとおりです 給 与 等 の 収 入 金 額 給 与 所 得 控 除 額 180 万 円 以 下 の 場 合 180 万 円 を 超 え 360 万 円 以 下 の 場 合 360 万 円 を 超 え 660 万 円 以 下 の 場 合

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第5回法人課税ディスカッショングループ 法D5-4

6-1 第 6 章 ストック オプション 会 計 設 例 1 基 本 的 処 理 Check! 1. 費 用 の 計 上 ( 1 年 度 ) 2. 費 用 の 計 上 ( 2 年 度 )- 権 利 不 確 定 による 失 効 見 積 数 の 変 動 - 3. 費 用 の 計 上 ( 3 年 度 )-

Microsoft PowerPoint  22日修正最終確定.ppt

障害福祉制度あらまし目次

日 雇 い 等 の 収 入 の 場 合 前 々 年 1 月 1 日 以 前 から 引 きつづき 前 々 年 分 所 得 額 証 勤 務 先 が 不 特 定 の 日 雇 いをしている 方 前 年 分 確 定 申 告 書 ( 控 ) 前 々 年 1 月 1 日 以 前 から 引 きつづき 前 々 年 分

公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

住宅改修の手引き(初版)

年 支 給 開 始 年 齢 図 特 別 支 給 の 老 齢 厚 生 年 ( 給 料 比 例 部 分 ) 昭 和 29 年 10 月 1 日 生 まれ 以 前 ~ 特 別 支 給 の 退 職 共 済 年 老 齢 厚 生 年 昭 和 25 年 10 月 1 日 生 まれ 以 前 ~ 退 職 共 済 年

8 認 定 区 分 変 更 日 等 上 記 による 認 定 区 分 変 更 日 取 消 日 認 定 日 及 び 再 認 定 日 は 確 定 申 告 を 行 った 日 とする なお 特 定 口 座 年 間 取 引 報 告 により 確 認 する 場 合 は 当 該 報 告 を 受 領 た

就 業 規 則 ( 福 利 厚 生 ) 第 章 福 利 厚 生 ( 死 亡 弔 慰 金 等 ) 第 条 法 人 が 群 馬 県 社 会 福 祉 協 議 会 民 間 社 会 福 祉 施 設 等 職 員 共 済 規 程 に 基 づき 群 馬 県 社 会 福 祉 協 議 会 との 間 において 締 結 す


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(2) 単 身 者 向 け 以 外 の 賃 貸 共 同 住 宅 等 当 該 建 物 に 対 して 新 たに 固 定 資 産 税 等 が 課 税 される 年 から 起 算 して5 年 間 とする ( 交 付 申 請 及 び 決 定 ) 第 5 条 補 助 金 の 交 付 を 受 けようとする 者 は

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( 補 助 金 等 交 付 決 定 通 知 に 加 える 条 件 ) 第 7 条 市 長 は 交 付 規 則 第 11 条 に 規 定 するところにより 補 助 金 の 交 付 決 定 に 際 し 次 に 掲 げる 条 件 を 付 するものとする (1) 事 業 完 了 後 に 消 費 税 及 び

Microsoft Word - 6相続対策.doc

東久留米市訓令乙第   号

も く じ 1 税 源 移 譲 1 2 何 が 変 わったのか 改 正 の 3 つ の ポイント ポイント1 国 から 地 方 へ 3 兆 円 規 模 の 税 源 が 移 譲 される 2 ポイント2 個 人 住 民 税 の 税 率 構 造 が 一 律 10%に 変 わる 3 ポイント3 個 々の 納

目 次 市 民 税 の 減 免 に つ い て 1 減 免 の 一 般 的 な 留 意 事 項 2 減 免 の 範 囲 お よ び 減 免 割 合 3 1 生 活 保 護 法 の 規 定 に よ る 保 護 を 受 け る 者 3 2 当 該 年 に お い て 所 得 が 皆 無 と な っ た

スライド 1

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災害時の賃貸住宅居住者の居住の安定確保について

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている 総 合 的

目 次 1. 社 会 保 障 分 野 でできること 1 1 高 額 医 療 高 額 介 護 合 算 制 度 の 改 善 2 保 険 証 機 能 の 一 元 化 3 自 己 診 療 情 報 の 活 用 4 給 付 可 能 サービスの 行 政 側 からの 通 知 2. 年 金 分 野 でできること 5

目 次 1 報 酬 給 与 額 事 例 1 報 酬 給 与 額 に 含 める 賞 与 の 金 額 が 誤 っていた 事 例 1 事 例 2 役 員 退 職 金 ( 役 員 退 職 慰 労 金 )を 報 酬 給 与 額 として 申 告 して いなかった 事 例 1 事 例 3 持 株 奨 励 金 を

らの 内 容 について 規 定 することとしております 今 回 お 示 しする 整 理 は 現 時 点 の 案 ですので あらかじめご 承 知 おき 下 さい 同 令 等 の 改 正 規 定 が 確 定 し 次 第 改 めてご 連 絡 をさせていただきます 記 1 軽 減 措 置 の 具 体 的 な

情 報 通 信 機 器 等 に 係 る 繰 越 税 額 控 除 限 度 超 過 額 の 計 算 上 控 除 される 金 額 に 関 する 明 細 書 ( 付 表 ) 政 党 等 寄 附 金 特 別 控 除 額 の 計 算 明 細 書 国 庫 補 助 金 等 の 総 収 入 金 額 不 算 入 に 関

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Transcription:

孫 に 愛 情 口 座 教 育 資 金 新 制 度 まとめて 先 渡 し 非 課 税 に 2013/04/29 東 京 読 売 新 聞 朝 刊 6 ページ 1346 文 字 書 誌 情 報 今 年 度 税 制 改 正 の 目 玉 の 一 つが 教 育 資 金 贈 与 の 非 課 税 制 度 制 度 に 対 応 した 商 品 を 信 託 銀 行 などが 発 売 し 始 め 孫 の 教 育 費 を 支 援 したい 祖 父 母 の 注 目 を 集 めているようだ 商 品 の 特 徴 や 制 度 の 注 意 点 を 紹 介 する ( 田 渕 英 治 ) 申 し 込 み 殺 到 契 約 数 が1か 月 足 らずで1000 件 を 超 えた 過 去 のどの 商 品 と 比 べても 桁 違 いの 人 気 と 驚 くのは 三 井 住 友 信 託 銀 行 1 日 から 販 売 を 開 始 した 教 育 資 金 贈 与 信 託 に 申 し 込 みが 殺 到 しているのだ みずほ 信 託 銀 行 では 70 歳 前 後 の 祖 父 母 を 中 心 に 高 校 大 学 生 の 孫 への 贈 与 を 検 討 す るケースが 目 立 つという 1500 万 円 まで 税 制 改 正 により4 月 から 祖 父 母 から 孫 曽 祖 父 母 からひ 孫 など 直 系 の 家 族 へ 教 育 資 金 を 贈 与 した 場 合 総 額 1500 万 円 までは 贈 与 税 が 非 課 税 となった 兄 弟 同 士 や 甥 (おい) 姪 (めい)などへの 贈 与 は 適 用 されない 仕 組 みは 図 の 通 り 贈 与 する 側 は 信 託 銀 行 などの 金 融 機 関 に 贈 与 を 受 ける 人 の 名 義 の 専 用 口 座 などを 開 設 してお 金 を 預 け 入 れる 贈 与 を 受 けた 側 は 教 育 費 を 払 い 学 校 などの 領 収 書 を 金 融 機 関 に 提 出 して 出 金 する 口 座 の 開 設 や 追 加 入 金 は2015 年 末 までにする 必 要 があるが 学 費 支 払 いはその 後 でも 構 わない 手 数 料 無 料 に 三 井 住 友 信 託 みずほ 信 託 りそなの3 行 は5000 円 から 利 用 できる 三 菱 UFJ 信 託 は10 万 円 からだが お 金 を 先 に 引 き 出 して 教 育 費 を 払 い 後 で 領 収 書 を 提 出 する 前 払 い が 可 能 だ 他 の3 行 は 原 則 領 収 書 の 提 出 後 に 引 き 出 せる 後 払 い 方 式 で 利 用 者 は 教 育 費 をいっ たん 自 前 で 用 意 する 必 要 がある 支 払 われるお 金 が 教 育 資 金 であることをチェックするため の 仕 組 みだ 各 行 とも 元 本 1000 万 円 までとその 利 息 については 預 金 保 険 制 度 の 対 象 事 務 手 数 料 など は 大 半 が 無 料 だ 預 金 や 住 宅 ローンの 金 利 優 遇 ( 三 井 住 友 信 託 ) 祖 父 母 から 孫 へのメッセ ージカードの 配 布 ( 三 菱 UFJ 信 託 りそな)など 付 帯 サービスもある 教 育 資 金 新 制 度 祖 父 母 が 孫 の 教 育 費 を 随 時 必 要 な 額 だけ 支 払 ったりするのは これまでも 原 則 として 贈 与 税 がかからなかった ただ まとまった 大 金 をあらかじめ 渡 す 形 では 課 税 対 象 となっていた 税 理 士 法 人 タクトコンサルティング( 東 京 ) 所 属 の 税 理 士 山 崎 信 義 さんは 新 制 度 により まとめて 先 渡 ししても 非 課 税 とすることが 可 能 になった 孫 への 愛 情 を 口 座 という 形 にして 示 せる 点 も 祖 父 母 にはうれしい と 指 摘 する 下 宿 代 などは 範 囲 外 ただ 制 度 には 注 意 点 も 多 い 例 えば 教 育 資 金 の 範 囲 原 則 は 保 育 園 と 学 校 教 育 法 が 定 める 幼 稚 園 から 大 学 までの 学 校 に 支 払 う 費 用 が 対 象 入 学 金 や 授 業 料 修 学 旅 行 費 給 食 費 などがこれにあたる また 塾 や 予 備 校 習 い 事 の 費 用 といった 学 校 外 の 教 育 費 につい ても 1500 万 円 のうち500 万 円 まで 認 められる 一 方 書 店 で 買 った 参 考 書 下 宿 代 受 験 の 際 にかかる 宿 泊 費 や 交 通 費 留 学 渡 航 費 など

は いずれも 対 象 外 だ 制 度 は 孫 などが30 歳 になった 時 点 で 終 了 し その 際 に 残 ったお 金 には 贈 与 税 が 課 税 され る かかる 教 育 費 に 見 合 った 額 を 贈 るなどして うまく 使 い 切 る 工 夫 が 必 要 になる 図 = 教 育 資 金 贈 与 の 非 課 税 制 度 の 仕 組 み 図 = 主 な 銀 行 の 教 育 資 金 贈 与 信 託 相 続 税 隠 れ 増 税 が 直 撃 都 市 部 の 宅 地 子 に 重 荷 ( 真 相 深 層 ) 2012/10/06 日 本 経 済 新 聞 朝 刊 2 ページ 1560 文 字 PDF 有 書 誌 情 報 評 価 減 の 特 例 別 居 は 廃 止 相 続 税 の 隠 れ 増 税 が 都 市 部 で 暮 らす 住 民 を 直 撃 している 2010 年 の 制 度 改 正 によるもので 今 後 は 消 費 増 税 とセットでの 課 税 強 化 も 検 討 [PDF を 表 示 ] されている 相 続 税 は 資 産 家 だけが 気 にする 税 金 ではなくなりつつある 国 税 庁 がまとめた10 年 の 相 続 税 の 課 税 割 合 ( 亡 くなった 人 のうち 課 税 された 人 の 割 合 )は 全 国 平 均 で4 2% 前 年 比 0 1ポイントの 上 昇 と ほぼ 横 ばいにとどま った バブル 崩 壊 直 後 の1991 年 に7%に 迫 った 後 課 税 財 産 額 から 差 し 引 ける 基 礎 控 除 の 拡 大 などで 課 税 割 合 は 低 下 してきた 水 面 下 で 強 化 だが 横 ばいと 見 えた10 年 も 実 は 水 面 下 では 都 市 部 を 中 心 に 実 質 的 な 課 税 強 化 が 始 まっ ている ( 税 理 士 法 人 タクトコンサルティングの 本 郷 尚 代 表 税 理 士 )という タクトが 独 自 に 算 出 した10 年 の 相 続 税 の 課 税 割 合 は 東 京 都 千 代 田 区 が27 7%( 前 年 比 4 5ポイント 上 昇 ) 文 京 区 が17 5%(3 9ポイント 上 昇 ) 世 田 谷 区 が17 2%(2 2ポイン ト 上 昇 ) 大 阪 市 でも 西 区 が6 7%(1 4ポイント 上 昇 )となるなど 地 価 の 高 い 地 域 で 課 税 対 象 となる 人 が 増 えている 背 景 にあるのは 10 年 4 月 に 実 施 された 小 規 模 宅 地 の 特 例 の 適 用 厳 格 化 だ 税 理 士 の 間 では 相 続 税 の 隠 れ 増 税 とささやかれる この 特 例 は 相 続 税 の 支 払 いのために 自 宅 を 手 放 さなくて 済 むよう 課 税 対 象 の 土 地 の 評 価 を 引 き 下 げる 仕 組 み 配 偶 者 が 相 続 すれば 土 地 の 評 価 額 は8 割 減 になる 1 億 円 の 土 地 なら2000 万 円 の 評 価 額 で 済 むため 課 税 対 象 額 が 基 礎 控 除 ( 現 行 は 最 低 5000 万 円 )の 枠 内 に 収 まり 相 続 税 がかからない 従 来 は 配 偶 者 が 一 部 でも 相 続 すれば 別 居 している 子 供 の 相 続 分 にも 8 割 減 が 適 用 され た しかし 適 用 の 厳 格 化 で 別 居 している 子 供 による 相 続 には 原 則 特 例 が 使 えなくなった 評 価 額 を5 割 減 額 していた 事 業 用 の 土 地 についての 特 例 も 一 部 見 直 された 相 続 財 産 の 住 宅 に 住 まない 人 や 事 業 を 続 けない 人 にまで 特 例 を 認 めるのは 行 き 過 ぎ との 指 摘 が 出 て いたためだ 10 年 は 地 価 が 大 きく 下 がった 年 路 線 価 は 全 国 で8% 東 京 圏 に 限 ると9 7% 下 落 した 本 来 なら 課 税 割 合 は 下 がっていたはず 全 国 平 均 で 横 ばいにとどまったのは 小 規 模 宅 地 特 例 の 適 用 厳 格 化 の 影 響 ( 朝 日 税 理 士 法 人 の 小 林 浩 二 税 理 士 )との 見 方 は 多 い 最 近 は 地 価 に 下 げ 止 まりの 兆 しが 出 てきた 東 京 大 阪 の 一 部 にとどまらず 都 市 部 では

今 後 相 続 税 の 課 税 割 合 が 上 がる 可 能 性 が 高 い 特 例 の 厳 格 化 が 本 格 的 に 効 いてくるの はこれから ( 柴 原 一 税 理 士 )という 配 偶 者 が 相 続 すれば 大 幅 な 評 価 減 の 恩 恵 が 受 けられる 仕 組 みは 温 存 されている 夫 婦 の 一 方 が 亡 くなる 一 次 相 続 では 配 偶 者 が 財 産 を 引 き 継 ぐことで 特 例 厳 格 化 の 影 響 を 先 送 りした 家 庭 も 多 いとみられる 問 題 は 残 された 配 偶 者 が 亡 くなる 二 次 相 続 だ 子 供 が 別 居 していれば 特 例 は 原 則 として 使 えない 1 億 円 の 土 地 の 評 価 を 一 次 相 続 で2000 万 円 に 下 げて 相 続 税 を 免 れても 二 次 相 続 では 改 めて 評 価 するため 相 続 人 の 数 次 第 で 課 税 される 可 能 性 が 高 まる 暮 らしに 影 響 も 政 府 は 基 礎 控 除 の 引 き 下 げなど 相 続 増 税 を13 年 度 税 制 改 正 で 検 討 する 地 価 の 下 げ 止 ま りと 小 規 模 宅 地 特 例 の 適 用 厳 格 化 で 土 地 の 評 価 が 下 げづらくなったところに 本 格 的 な 相 続 増 税 が 重 なれば 都 心 部 での 課 税 割 合 は3 人 に1 人 程 度 に 上 昇 する 可 能 性 もある ( 本 郷 税 理 士 ) 相 続 税 については 課 税 割 合 が 下 がりすぎ 所 得 や 資 産 の 再 分 配 機 能 が 失 われた との 指 摘 もあり 課 税 強 化 は 一 概 に 不 合 理 とは 言 えない 面 もある だが 暮 らしへの 影 響 は 少 なくな い 相 続 税 が 身 近 な 税 金 になりつつあるのは 間 違 いなく 生 前 贈 与 など 早 めの 対 策 が 重 要 に なりそうだ ( 編 集 委 員 田 村 正 之 ) 実 家 相 続 変 わる 常 識 納 税 必 要 な 例 増 える(M&I) 2012/04/11 日 本 経 済 新 聞 朝 刊 19 ページ 2001 文 字 PDF 有 書 誌 情 報 相 続 税 は 普 通 の 人 にはかからない という 常 識 が 崩 れ 始 めた 多 くの 人 にとって 最 大 の 相 続 資 産 は 親 の 家 の 土 地 その 評 価 額 を 最 大 8 割 減 額 できる 制 度 が 変 わり 納 税 で 多 額 の 現 金 が 必 要 になるケースが 増 え [PDF を 表 示 ] ている 特 に 親 と 別 居 している 人 は 注 意 が 必 要 だ まさか 相 続 税 がかかるとは 兄 弟 で 相 続 するため 結 局 実 家 を 売 る しかなかった 大 阪 府 に 住 む50 代 男 性 のAさんは 今 も 両 親 が 暮 らした 家 を 残 せなかった 悔 しさを 抱 えている 減 額 特 例 厳 格 に 相 続 税 は 従 来 親 が 住 んでいた 家 の 土 地 にかかるケースは 多 くなかった 実 家 敷 地 の 評 価 額 を 一 定 面 積 まで 最 大 8 割 減 額 できる 小 規 模 宅 地 の 特 例 が 利 用 できたため 何 人 かで 相 続 する 場 合 も 相 続 人 に 配 偶 者 か 同 居 の 親 族 がいれば 相 続 者 全 員 が 特 例 を 利 用 できた 全 員 別 居 でも5 割 の 減 額 が 受 けられた だが 2010 年 4 月 から 利 用 条 件 が 厳 格 化 され Aさんのように 相 続 税 がかかり 実 家 を 残 せないケースが 出 ている 中 でも 影 響 を 受 けているのは 独 立 して 別 居 している 子 だ 自 宅 を 所 有 していると 原 則 特 例 の 対 象 外 賃 貸 住 まいの 場 合 も8 割 減 額 が 利 用 できるのは 実 家 で 一 人 暮 らしの 親 が 亡 くな る3 年 前 から 賃 貸 住 宅 に 住 んでいた 場 合 に 限 られる では 従 来 必 要 なかった 相 続 税 がかかるケースはどのようなものか 図 Aを 参 考 にしてほし い 父 親 が 亡 くなり 母 親 と 賃 貸 住 宅 に 別 居 する 息 子 が 家 の 土 地 と 建 物 預 貯 金 など 合 計 1 億 3000 万 円 の 遺 産 を 半 分 ずつ 継 ぐケースだ

以 前 は 母 親 も 息 子 も 特 例 が 利 用 できたので 土 地 の 評 価 額 は1 億 円 から2000 万 円 に 減 額 された 相 続 税 の 計 算 対 象 になる 遺 産 は 預 貯 金 などを 合 わせても 基 礎 控 除 枠 内 ( 計 7000 万 円 )の 計 5000 万 円 相 続 税 はかからなかった 家 の 構 造 にも 注 意 ところが 今 は 母 親 は 特 例 を 使 えるが 息 子 は 使 えない 賃 貸 住 まいでも 父 親 が 独 居 では なかったため このケースで 土 地 を 母 親 と 息 子 が 半 分 ずつ 相 続 すると 評 価 額 は 計 6000 万 円 遺 産 全 体 の 評 価 額 は9000 万 円 で 基 礎 控 除 枠 を 超 える 息 子 は 相 続 税 を100 万 円 納 め ることになる 子 は 親 と 同 居 していれば 8 割 減 額 を 利 用 できるが その 際 も 家 の 構 造 などに 注 意 が 必 要 玄 関 が 別 で 屋 内 でも 互 いに 行 き 来 できない 構 造 の 二 世 帯 住 宅 は 原 則 別 居 扱 いになるため だ このタイプの 二 世 帯 住 宅 の 場 合 片 方 の 親 が 存 命 なら 子 は 特 例 を 使 えない 親 が 有 料 老 人 ホームで 亡 くなり 特 例 を 使 えない 例 も 最 近 目 立 っている 特 例 は 亡 くなった 人 の 生 活 の 場 だった 家 の 相 続 が 対 象 終 身 利 用 権 付 きの 有 料 老 人 ホームなどで 親 が 亡 くな ると 自 宅 は 生 活 の 場 ではなかった と 判 断 されがちだ さらにわかりにくいのは 特 別 養 護 老 人 ホームで 亡 くなった 時 は 特 例 を 使 える 可 能 性 が 比 較 的 大 きいこと 東 京 シティ 税 理 士 事 務 所 ( 東 京 新 宿 )の 村 岡 清 樹 税 理 士 は 特 養 は 介 護 の ため 一 時 的 に 滞 在 する 場 という 位 置 付 け 生 活 拠 点 は 自 宅 と 解 釈 されやすい と 話 す 利 用 した 施 設 の 違 いで 税 額 に 大 きな 差 がつくことがあるわけだ 相 続 税 がかかる 人 はごく 少 数 とされる 常 識 も 既 に 現 実 とは 異 なってきているようだ 09 年 に 相 続 税 がかかった 相 続 件 数 は 年 間 死 亡 数 の4% だが 死 亡 数 には 資 産 を 持 たない 乳 幼 児 も 含 まれる 税 理 士 法 人 タクトコンサルティング( 東 京 千 代 田 )が 国 税 局 などの 統 計 に 基 づいて 行 った 推 計 では 08 年 の 死 亡 数 に 対 する 課 税 件 数 は 東 京 都 で9% 愛 知 県 で8% 神 奈 川 県 でも7% に 上 った 特 例 の 利 用 条 件 が 見 直 された10 年 以 降 の 統 計 は 未 公 表 だが 税 理 士 の 間 で 課 税 される 人 は 増 えている との 声 は 多 い 想 定 額 の 計 算 を では 実 家 相 続 でどのような 対 策 をとればよいか 基 本 は 両 親 のどちらかが 亡 くなった 時 は 存 命 の 親 が1 人 で 相 続 することだ 配 偶 者 は 無 条 件 で8 割 減 額 できる ( 柴 原 一 税 理 士 ) 特 例 見 直 し 前 は 将 来 の 相 続 税 を 減 らすため 子 に 実 家 の 一 部 を 相 続 させる 方 法 がよく 使 われたが 子 が 別 居 している 場 合 今 は 逆 に 納 税 額 が 増 える 可 能 性 が 高 い 親 の 家 を 賃 貸 するのも 一 案 と 話 すのはタクトコンサルティングの 本 郷 尚 税 理 士 例 えば 老 人 ホームに 入 居 後 親 が 自 宅 を 賃 貸 すれば 別 居 する 子 が 相 続 しても 土 地 の 評 価 額 を5 割 減 額 できる 仕 組 みがある 建 物 の 評 価 額 も 下 がるという 専 門 家 に 相 談 するとよい 納 税 資 金 の 計 画 的 な 準 備 も 大 切 図 Bを 参 考 に 想 定 される 相 続 税 を 把 握 しておくとよい 村 岡 税 理 士 は 将 来 基 礎 控 除 枠 が 縮 小 する 可 能 性 もあり 納 税 資 金 を 親 から 子 に 贈 与 し 同 時 に 遺 産 を 減 らすのは 一 案 と 助 言 する 手 続 きの 基 本 も 確 認 しておきたい 相 続 税 は 原 則 死 亡 の 翌 日 から10カ 月 以 内 に 遺 産 分 割 を 終 えて 申 告 納 税 しなければならない 故 人 が 生 まれてから 亡 くなるまですべての 戸 籍 謄 本 や 相 続 人 全 員 の 合 意 を 得 た 遺 産 分 割 協 議 書 などが 必 要 時 間 が 限 られるので 注 意 しよ う ( 大 賀 智 子 )

家 を 売 る 買 う 税 金 に 落 とし 穴 本 宅 売 却 の 特 別 控 除 留 守 3 年 で 不 適 用 に 2008/11/16 日 本 経 済 新 聞 朝 刊 17 ページ 2613 文 字 PDF 有 書 誌 情 報 離 婚 で 妻 の 共 有 持 ち 分 移 転 夫 に 取 得 税 かかる 親 名 義 の 家 をリフォーム ローン 減 税 の 対 象 外 家 を 購 入 売 却 したり リフォームしたりすると 気 になるのが 税 金 の 問 題 [PDF を 表 示 ] だ 住 宅 不 動 産 関 連 の 税 制 は 複 雑 で 多 岐 にわたるので 広 く 知 られて いる 所 得 控 除 や 税 額 控 除 でも 適 用 を 受 けようとすると 実 は 要 件 を 満 たしていなかったということが 少 なくない 国 税 不 服 審 判 所 などの 裁 決 事 例 を 基 に はまりが ちな 落 とし 穴 をチェックした ケース(1) Aさんは 二 十 年 以 上 前 に 夫 を 亡 くし 延 べ 床 面 積 百 七 十 平 方 メートルを 超 える 一 軒 家 を 相 続 した 二 〇 〇 〇 年 に 高 齢 のAさんはけがで 入 院 退 院 後 も 体 調 不 良 が 続 くので 別 に 自 分 が 所 有 する 賃 貸 マンションの 四 十 平 方 メートルの 空 き 部 屋 に 移 り 訪 問 介 護 サービスを 受 けて いた 療 養 には 小 さな 部 屋 のほうが 好 都 合 だったためで いずれは 元 の 家 に 戻 るつもりだっ たという しかしAさんは 結 局 〇 四 年 に 一 軒 家 の 本 宅 を 売 却 三 千 万 円 の 特 別 控 除 と 十 年 超 保 有 の 軽 減 税 率 を 適 用 して 確 定 申 告 した 三 千 万 円 の 特 別 控 除 とは 個 人 が 居 住 用 財 産 を 売 ったときに 譲 渡 所 得 から 最 高 三 千 万 円 までを 控 除 できる 特 例 だ また 十 年 超 所 有 した 居 住 用 財 産 を 売 却 する 場 合 には 軽 減 税 率 が 適 用 される( 図 A 参 照 ) ところが 税 務 署 は 住 まなくなってから 三 年 後 の 年 末 を 過 ぎているので 居 住 用 ではない と 判 断 Aさんは 三 千 万 円 の 特 別 控 除 も 軽 減 税 率 も 受 けられなかった Aさんは 国 税 不 服 審 判 所 に 訴 えたが 判 断 は 覆 らなかった Aさんが 本 宅 だと 思 っていた 家 は 居 住 用 財 産 とは 認 定 されなかったのだ Aさんの 場 合 別 に 自 分 が 所 有 するマンションに 一 時 的 に 住 んでいたケース 高 齢 化 と 核 家 族 化 を 反 映 し 夫 が 病 気 になった 母 親 の 看 病 が 必 要 になったなどの 理 由 で 持 ち 家 から 転 居 し その 後 持 ち 家 を 手 放 して 税 金 トラブルに 陥 るケースが 増 えている と 税 理 士 法 人 タクト コンサルティング( 東 京 千 代 田 )の 遠 藤 純 一 さんは 指 摘 する 図 Bで 三 千 万 円 の 特 別 控 除 と 十 年 超 所 有 の 軽 減 税 率 を 受 けた 場 合 と 受 けられなかった 場 合 の 税 額 を 比 較 した 譲 渡 所 得 が 五 千 万 円 の 場 合 適 用 を 受 けられるか 否 かで 税 額 が 七 百 二 十 万 円 も 変 わる 居 住 用 財 産 とは 何 か 遠 藤 さんは 住 民 票 がどこにあるかで 判 断 されるわけではなく 生 活 の 主 な 拠 点 かどうかがポイントになる と 説 明 する 例 えばAさんのケースで 国 税 不 服 審 判 所 は ガス 電 気 水 道 の 使 用 状 況 を 調 べ 売 却 した 家 で 〇 二 年 以 降 ほとんど 水 道 光 熱 費 が 使 われていないことなどを 理 由 に 主 たる 生 活 拠 点 ではないと 判 断 した では 入 院 したり 老 人 ホームに 入 ったりする 場 合 はどうか 税 理 士 の 山 本 宏 さんは 入 院 や 老 人 保 健 施 設 などに 入 る 場 合 は 持 ち 家 を 戻 れる 状 態 にしていれば 居 住 用 と 認 められること が 多 いが 終 身 利 用 権 などを 購 入 して 有 料 老 人 ホームなどに 入 る 場 合 生 活 の 拠 点 が 移 った と 判 断 される 可 能 性 が 大 きい と 話 す 体 調 を 崩 したり 介 護 が 必 要 になったりしたときに 持 ち 家 を 売 却 するかどうかの 判 断 まです

るのは 難 しい ただ 売 却 するのなら 主 な 生 活 拠 点 でなくなってから 三 年 後 の 年 末 までに 行 わ ないと 三 千 万 円 の 特 別 控 除 や 軽 減 税 率 が 受 けられなくなることを 覚 えておこう ケース(2) Bさん 夫 婦 は 一 九 八 三 年 にマンションを 購 入 した 夫 婦 共 有 名 義 にしたが 実 際 に 頭 金 やロ ーンを 負 担 したのは 夫 のみだった Bさん 夫 婦 は 〇 六 年 に 離 婚 することになり 妻 が 共 有 持 ち 分 を 放 棄 し 夫 に 所 有 権 を 移 転 する 登 記 を 行 った 翌 年 東 京 都 は 夫 に 不 動 産 取 得 税 を 課 税 夫 は 実 態 としては 所 有 者 は 自 分 だったのに 不 動 産 取 得 税 が 課 税 されるのはおかしい と 不 服 を 申 し 立 てたが 却 下 された( 図 C(1) 参 照 ) このケースはBさんの 誤 解 が 原 因 のようだ 不 動 産 取 得 税 などの 不 動 産 流 通 税 は 土 地 や 建 物 を 実 質 的 に 取 得 した 時 点 で 原 則 課 税 される と 税 理 士 の 塩 原 正 道 さんは 説 明 する 図 C(2)は 協 議 離 婚 の 結 果 離 婚 の 条 件 として 夫 名 義 の 土 地 を 妻 に 半 分 移 転 したケー ス 当 初 税 務 署 は 夫 に 譲 渡 所 得 が 発 生 したとして 課 税 したが 夫 が 国 税 不 服 審 判 所 に 持 ち 込 んだ 結 果 審 判 所 は 共 有 する 土 地 を 離 婚 を 機 に 分 割 して 清 算 したものであり 財 産 分 与 ではないため 譲 渡 所 得 は 発 生 しない と 税 務 署 の 判 断 を 退 けた もっとも 持 ち 家 の 名 義 をどうするかについては 慎 重 に 考 えたほうがよさそうだ そもそもB さんのケースは 妻 は 資 金 負 担 がないのに 共 有 名 義 にした 時 点 で 本 来 は 贈 与 税 が 課 税 さ れる と 塩 原 さんは 指 摘 する 図 C(2)のケースでも 夫 婦 で 資 金 を 負 担 にしたのに 夫 名 義 と した 時 点 で 贈 与 税 がかかる 名 義 と 実 態 が 合 っていないと 後 々 離 婚 や 相 続 の 際 に 税 務 当 局 とトラブルになるケースがあることに 注 意 しよう ケース(3) Cさんは 親 名 義 の 家 について 大 掛 かりなリフォームを 行 うことにした ただ 年 金 受 給 者 の 親 は 資 金 を 負 担 できない Cさんはリフォーム 資 金 を 金 融 機 関 から 借 り 入 れ 翌 年 に 住 宅 ローン 減 税 の 適 用 をして 確 定 申 告 した だが 住 宅 ローン 減 税 の 適 用 は 受 けられなかった 減 税 の 対 象 は 自 己 が 居 住 している 自 己 所 有 の 家 屋 について 行 ったリフォーム であることを 知 らなか ったCさんのミスだ 子 どもが 資 金 を 提 供 して 高 齢 の 親 の 住 居 をバリアフリー 改 修 するなどのケースは 多 いだろ う 親 名 義 の 家 に 子 どもが 資 金 を 出 してリフォームする 場 合 の 主 な 手 段 を 表 Dに 挙 げた 親 に 返 済 能 力 があるなら 子 が 親 に 貸 したり 親 がローンを 組 んで 子 どもが 保 証 人 になる などの 方 法 が 考 えられる だが 子 どもが 資 金 を 提 供 する 場 合 そのまま 行 うと 贈 与 税 が 発 生 するほか 子 どもが 借 り 入 れをしても 住 宅 ローン 減 税 は 受 けられない 山 本 さんは 建 物 の 名 義 を 親 から 子 に 書 き 換 える 方 法 が 現 実 的 なのでは と 助 言 する 贈 与 税 はかかるが 建 物 の 場 合 経 年 劣 化 で 固 定 資 産 税 評 価 額 が 下 がっていく ある 程 度 年 数 が 経 過 した 建 物 なら 贈 与 税 の 基 礎 控 除 額 である 百 十 万 円 に 収 まる 場 合 も 少 なくない と 山 本 さんは 説 明 する 住 宅 や 不 動 産 の 売 買 にかかる 税 金 は 多 額 になることも 多 いだけに 控 除 や 軽 減 税 制 の 内 容 については 十 分 に 理 解 して 準 備 しよう ( 手 塚 愛 実 ) 図 写 真 住 宅 不 動 産 を 取 得 譲 渡 したときは 税 制 をよく 理 解 して 確 定 申 告 しよう(2008 年 2 月 大 阪 福 島 税 務 署 ) 一 人 暮 らしの 娘 マンション 買 う 娘 頭 金 ぐらいある 父 一 生 独

身 のつもりか 2005/10/02 日 本 経 済 新 聞 朝 刊 12 ページ 2231 文 字 PDF 有 書 誌 情 報 娘 頭 金 ぐらいはあるわ 父 一 生 独 身 のつもりか 都 会 で 働 きながら 一 人 暮 らしをする 娘 が マンションを 買 う と 言 い 出 し た いつかは 親 元 に 戻 ってくる と 期 待 していたのに 一 体 どんな 人 生 [PDF を 表 示 ] 設 計 をしているんだろう 資 金 繰 りはどうか 色 々 考 え 始 めたら 心 配 が 尽 きないが 父 そもそもお 金 はどうするんだ 娘 頭 金 分 くらいの 蓄 えはあるわ リクルートの 二 〇 〇 四 年 首 都 圏 新 築 マンション 契 約 者 調 査 によると 契 約 者 全 体 に 占 め るシングル 女 性 の 割 合 は 七 七 %と ここ 三 年 で 一 二 ポイント 上 昇 シングル 男 性 の 七 二 % を 上 回 った 自 己 資 金 額 も 単 身 女 性 は 千 百 二 十 四 万 円 で 単 身 男 性 や 子 供 のいない 共 働 きの 夫 婦 世 帯 (DINKS)を 上 回 る 女 性 は 堅 実 に 貯 蓄 する 傾 向 があるほか 親 から 贈 与 を 受 ける 人 の 割 合 が 三 五 %ある 金 融 機 関 の 姿 勢 も 女 性 の 住 宅 取 得 を 後 押 しする ファイナンシャルプランナーの 大 石 泉 氏 は 女 性 は 借 金 をしにくいと 言 うのは 過 去 の 話 今 では 男 性 以 上 にきちんと 返 済 すると 歓 迎 さ れる と 指 摘 する 女 性 専 用 住 宅 ローンを 用 意 する 金 融 機 関 もある 中 央 三 井 信 託 銀 行 の エグゼリーナ は こまめに 繰 り 上 げ 返 済 をしたがる 女 性 の 傾 向 に 配 慮 し その 手 数 料 を 無 料 にした 借 入 額 期 間 が 一 定 以 上 であれば 保 険 料 を 負 担 せずに 医 療 保 障 に 加 入 できる 特 典 もある 住 宅 購 入 セミナーなどを 実 施 する 女 性 のための 快 適 住 まいづくり 研 究 会 ( 小 島 ひろ 美 代 表 ) の 試 算 によると 現 在 の 金 利 情 勢 下 では 年 収 四 百 万 円 あれば 約 二 千 三 百 万 円 のローンが 組 める 派 遣 社 員 でも 同 じ 会 社 に 三 年 以 上 勤 めていれば 正 社 員 と 同 等 と 見 なす 銀 行 も 出 てきた ( 小 島 氏 ) 父 家 族 ができたら 狭 い 家 は 不 良 資 産 になるぞ 娘 他 人 に 貸 せば 毎 月 の 収 入 源 になるわ 単 身 女 性 の 購 入 物 件 の 大 半 が 専 有 面 積 三 十 六 十 平 方 メートルのコンパクトマンション 結 婚 後 は 貸 すことを 前 提 に 都 心 駅 近 新 築 の 好 条 件 の 物 件 を 選 ぶ 傾 向 が 顕 著 ( 小 島 氏 ) と 言 う だが 不 動 産 市 場 に 詳 しいさくら 事 務 所 ( 東 京 中 央 )の 長 嶋 修 社 長 は 賃 貸 経 営 では 大 半 が 多 少 のもくろみ 違 いを 経 験 する と 注 意 を 促 す 賃 貸 にした 場 合 の 家 賃 とローン 返 済 額 の 収 支 を 例 示 するマンション 販 売 会 社 は 多 いが 大 半 が 空 室 リスクを 織 り 込 まない 計 画 都 心 のマンションでも 平 均 契 約 期 間 は 三 年 強 ( 長 嶋 氏 ) 入 居 者 が 変 わるたびに 空 室 期 間 が 生 じ リフォーム 費 用 が 発 生 する 可 能 性 が 高 い 年 数 を 経 るほど 家 賃 も 低 下 する マンションの 資 産 価 値 維 持 のためオーナーとして 管 理 組 合 の 活 動 に 参 加 することも 必 要 に なる 組 合 活 動 が 面 倒 という 人 は 不 動 産 を 保 有 しない 方 が 無 難 ( 同 ) リクルートの 千 葉 由 里 住 宅 情 報 ナビ 副 編 集 長 は 地 震 リスクもあり 賃 貸 経 営 には 心 理 的 プ レッシャーがともなう 売 却 も 選 択 肢 とアドバイスする 同 氏 は 最 近 約 六 年 住 んだマンション を 売 却 した 購 入 時 より 八 百 万 円 値 下 がりしたが 六 年 間 の 家 賃 や 所 得 税 の 住 宅 ローン 控

除 の 恩 恵 を 考 えれば 採 算 は 十 分 合 った と 割 り 切 る 売 却 する 場 合 税 制 への 目 配 りが 必 要 だ 居 住 用 不 動 産 の 売 却 で 利 益 が 生 じると 所 得 税 がかかるが 三 千 万 円 までは 控 除 できる ただし 同 制 度 は 住 宅 ローン 控 除 と 併 用 できない 結 婚 を 機 にマンションを 買 い 替 える 場 合 など どちらの 制 度 を 使 う 方 が 有 利 か 慎 重 に 選 択 し たい (タクトコンサルティングの 小 林 良 治 税 理 士 ) 父 一 生 独 身 と 決 めたのか 娘 住 宅 購 入 と 結 婚 は 別 の 問 題 よ ほんの 数 年 前 まで 女 性 は もう 結 婚 しないかも と 考 えた 時 に 家 を 買 うパターンが 多 かっ た 今 は 購 入 者 のすそ 野 が 広 がっている リクルートの 千 葉 氏 は 住 宅 を 買 う 女 性 像 の 変 化 を 指 摘 する 女 性 のための 快 適 住 まいづくり 研 究 会 が 入 会 時 に 将 来 のライフプランを 尋 ねると 六 割 が いずれは 結 婚 したい と 答 える 四 十 歳 前 後 に 限 れば その 比 率 は 八 割 に 達 する 単 身 女 性 の 住 宅 購 入 イコール 生 涯 独 身 の 決 意 表 明 という 単 純 な 図 式 は もはや 当 てはまらなくなっ た 小 島 代 表 は 女 性 たちが 住 宅 購 入 に 踏 み 切 る 動 機 に 自 己 実 現 を 挙 げる 会 員 の 年 収 は 三 分 の 二 が 六 百 万 円 以 下 四 百 万 円 以 下 も 多 い 大 半 はキャリアウーマンというより 料 理 やインテリア 好 きの 家 庭 的 な 人 仕 事 の 世 界 で 中 心 にいない 分 私 生 活 で 自 己 実 現 をする 意 欲 が 強 い ( 小 島 氏 ) 賃 貸 用 と 比 べて 壁 や 床 が 厚 く 設 備 も 充 実 した 分 譲 住 宅 でインテリアに 凝 るなど 生 活 を 楽 しむことが 自 己 実 現 の 手 段 なの だ 精 神 科 医 の 香 山 リカ 氏 は 結 婚 するか 否 かに 関 係 なく 生 き 方 の 主 導 権 を 握 っておきたいと 考 える 女 性 が 増 えたことの 表 れ と 見 ている ---- ---- 女 だてらに 家 を 買 うなんて と 頭 ごなしに 言 う 時 代 ではないか だが 娘 はバブル 崩 壊 で 痛 手 を 被 っていない 分 怖 さ 知 らずの 部 分 もある 計 画 に 無 理 はないのか よく 話 を 聞 いてやら ないと ( 生 活 経 済 部 立 木 奈 美 ) 表 マンションを 購 入 するシングル 女 性 の 平 均 像 プロフィール 年 齢 35.8 歳 年 収 400 万 600 万 円 未 満 が41% 400 万 円 未 満 が22% 購 入 物 件 物 件 価 格 3214 万 円 専 有 面 積 53 平 方 メートル 資 金 計 画 自 己 資 金 1124 万 円 ( 贈 与 含 む) ローン 総 額 2287 万 円 ( 年 間 返 済 額 111 万 円 返 済 期 間 30.4 年 ) ( 注 )リクルート 2004 年 首 都 圏 新 築 マンション 契 約 者 動 向 調 査 より 作 成 相 続 時 精 算 課 税 制 度 生 前 贈 与 に 強 い 味 方 相 続 トラブル 回 避 に も 便 利 2005/03/06 日 本 経 済 新 聞 朝 刊 15 ページ 2122 文 字 PDF 有 書 誌 情 報

二 〇 〇 三 年 に 導 入 された 相 続 時 精 算 課 税 制 度 贈 与 税 と 相 続 税 を 一 体 化 して 課 税 する 制 度 だが 贈 与 の 段 階 では 非 課 税 枠 が 大 きいため 生 前 贈 与 がやりやすくなった 住 宅 を 購 入 するときや 相 続 トラブルを 避 [PDF を 表 示 ] けるために 利 用 する 人 が 増 えている 上 手 な 使 い 方 や 注 意 点 を 探 った 小 学 生 の 子 どもを 二 人 抱 えて 家 計 は 苦 しく 本 当 に 助 かりました さ いたま 市 のMさん(43)は 昨 年 父 親 (73)から 三 千 五 百 万 円 の 生 前 贈 与 を 受 けた 実 家 の 近 くに 念 願 のマイホームを 購 入 し その 資 金 に 充 てたのだ 精 算 課 税 制 度 を 利 用 したため 贈 与 税 はゼロ この 制 度 を 使 わない 場 合 は 贈 与 税 が 九 百 四 十 六 万 円 もかかる 計 算 になり 事 実 上 贈 与 は 不 可 能 だった( 図 B) 本 来 贈 与 税 は 基 礎 控 除 が 年 間 百 十 万 円 ( 住 宅 取 得 資 金 なら 五 百 五 十 万 円 )で 税 率 は 最 高 で 五 〇 % しかし 精 算 課 税 制 度 を 選 択 すれば 非 課 税 枠 は 一 人 の 親 から 子 供 一 人 へ 一 生 の 間 に 二 千 五 百 万 円 ( 今 年 中 に 限 り 住 宅 取 得 資 金 は 三 千 五 百 万 円 )と 大 きい これを 超 えた 部 分 だけ 一 律 二 〇 %が 課 税 される 精 算 課 税 制 度 は 相 続 の 際 生 前 贈 与 の 金 額 と 相 続 額 を 合 算 して 税 額 を 計 算 生 前 贈 与 の 際 に 贈 与 税 を 支 払 っていた 場 合 は いわば 前 払 いとみてその 分 を 差 し 引 く 仕 組 み もっとも 相 続 税 は 基 礎 控 除 が 五 千 万 円 + 法 定 相 続 人 の 数 一 千 万 円 と 大 きく 支 払 いが 必 要 になる のは 亡 くなった 人 の 五 % 前 後 相 続 税 のかからない 大 多 数 にとっては 単 に 贈 与 税 の 非 課 税 額 が 大 幅 に 増 えたと 理 解 していい ( 税 理 士 の 小 泉 裕 子 さん) 精 算 課 税 制 度 は 二 〇 〇 三 年 だけで 約 八 万 人 が 利 用 総 額 一 兆 千 六 百 二 十 一 億 円 が 生 前 贈 与 された このうち 約 三 割 が 住 宅 取 得 資 金 の 特 例 を 活 用 した 損 するケースも しかし 相 続 税 がかかる 場 合 は 精 算 課 税 制 度 を 選 ばなかった 場 合 と 比 べてトータルの 税 負 担 が 増 えるか 減 るかは 個 別 の 事 情 で 異 なる 図 Aの 場 合 は 一 度 に 三 千 万 円 を 贈 与 したため 従 来 制 度 の 方 がトータルの 税 額 も 大 きい し かし 従 来 制 度 でも 生 前 に 少 しずつ 贈 与 し 相 続 額 を 減 らしていけば 精 算 課 税 制 度 を 使 うよ りトータルの 税 金 が 安 くなることがある 財 産 が 多 い 場 合 は 税 理 士 に 相 談 してみよう Mさんはどうか 父 親 が 亡 くなったときに 相 続 財 産 が 三 千 万 円 だったとする Mさんは 一 人 息 子 で 母 親 も 健 在 なら 相 続 人 は 二 人 基 礎 控 除 はこの 場 合 七 千 万 円 だ 課 税 対 象 額 は 生 前 贈 与 された 三 千 五 百 万 円 と 相 続 財 産 を 加 えた 六 千 五 百 万 円 で 基 礎 控 除 の 枠 内 なので 相 続 税 もゼロだ 最 近 は 節 税 目 的 とは 離 れて 将 来 の 相 続 トラブルを 避 けるために 精 算 課 税 制 度 を 活 用 す るケースも 増 えてきた 東 京 都 内 で 一 軒 家 に 住 んでいるAさん(75)は 七 十 歳 の 妻 と 二 人 暮 らし 三 人 の 子 どもが いるが 五 十 歳 の 長 男 は 大 阪 に 住 み 二 人 の 娘 もそれぞれ 家 を 持 っている 最 近 体 が 弱 って きたAさんは 死 後 今 の 土 地 と 家 を 妻 と 三 人 の 子 どもでどう 分 けるのか 心 配 になってきた 生 前 にトラブルの 可 能 性 を 無 くしておこうと 精 算 課 税 制 度 を 活 用 することにした まずは 土 地 と 家 を 売 却 し 一 億 五 千 万 円 を 手 にした 預 貯 金 と 合 わせた 約 二 億 円 の 中 から 三 人 の 子 どもに 精 算 課 税 制 度 の 非 課 税 の 範 囲 内 で 一 人 千 五 百 万 円 ずつ 贈 与 自 分 たちは 賃 貸 マンションに 移 り 住 み 残 った 財 産 は 一 億 五 千 五 百 万 円 の 預 貯 金 のみ 子 どもには 家 計 が 楽 になると 感 謝 されたうえ 残 った 財 産 は 預 貯 金 なので 分 割 も 簡 単 これならもめることは ないだろう と 満 足 顔 だ 相 続 で 一 番 重 要 なのは 財 産 をいかに 円 滑 に 分 けるかということ 節 税 に 励 んでも 最 後 に

もめたら 意 味 はない タクトコンサルティング( 東 京 千 代 田 ) 代 表 で 税 理 士 の 本 郷 尚 さんはこ う 言 い 切 る Aさんのように 自 宅 など 分 割 が 難 しい 財 産 を 持 つ 場 合 は 精 算 課 税 制 度 を 使 って 先 に 財 産 を 分 割 しておけば トラブルの 芽 を 摘 んでおける 本 郷 さんは 生 活 費 がかかる 若 い うちにお 金 を 渡 しておけば 親 に 対 する 感 謝 の 気 持 ちが 増 す 効 果 もある と 話 す 家 族 の 理 解 必 要 精 算 課 税 制 度 を 使 う 場 合 に 心 がける 点 は 何 だろうか まず 残 る 財 産 に 配 慮 が 必 要 ある 程 度 は 現 金 を 残 しておかないと 病 気 など 急 な 出 費 に 対 応 できなくなることもある 贈 与 する 資 産 が 株 や 不 動 産 など 価 格 が 変 動 するものの 場 合 は 要 注 意 生 前 贈 与 した 財 産 を 相 続 額 に 加 えて 精 算 するときに 相 続 時 ではなく 贈 与 時 の 価 格 で 計 算 する 決 まりだから だ 相 続 税 がかかる 場 合 には 例 えば 株 式 を 贈 与 し 相 続 時 までに 値 上 がりすれば 生 前 贈 与 せずすべて 相 続 時 に 評 価 した 場 合 よりトータルの 税 金 は 安 くなる この 点 に 着 目 し 企 業 の 経 営 者 が 自 社 株 を 後 継 者 に 贈 与 するケースもある ( 税 理 士 の 本 郷 尚 さん) 株 の 価 値 を 高 めるため 業 務 に 励 む 動 機 づけにもなるからだ 一 方 で 相 続 時 に 下 がっていれば 生 前 贈 与 しなかった 方 が 税 金 面 では 良 かったことになる そして 最 も 重 要 なのは 家 族 の 理 解 特 定 の 人 間 に 生 前 贈 与 していたことが 死 後 に 発 覚 した 場 合 それ 自 体 が 争 いのタネになりかねない 三 菱 信 託 銀 行 の 財 務 コンサルタント 灰 谷 健 司 さんは 生 前 贈 与 の 理 由 に 関 して 他 の 人 間 が 納 得 できるよう 感 謝 の 言 葉 などを 添 えた 遺 言 状 を 書 いておくのも 一 案 と 話 している