Microsoft Word - yoshida3-1.pdf



Similar documents
埼玉県高校受験 私立高校学費一覧

Microsoft Word - M075029_檜山_表紙.docx

質 問 票 ( 様 式 3) 質 問 番 号 62-1 質 問 内 容 鑑 定 評 価 依 頼 先 は 千 葉 県 などは 入 札 制 度 にしているが 神 奈 川 県 は 入 札 なのか?または 随 契 なのか?その 理 由 は? 地 価 調 査 業 務 は 単 にそれぞれの 地 点 の 鑑 定

Ⅰ 平成14年度の状況

千葉県高校受験 私立高校学費一覧

せ ず 素 稿 以 外 訓 み を す べ て カ ラ 見 出 シ と し た 一 二 頚 印 を 必 ず 連 用 す る 場 合 不 期 身 後 京 山 蔵 よ う に し て 掲 出 し 三 思 山 蔵 を も 別 に 立 て カ ラ 見 出 シ と し た 一 所 蔵 者 名 は 通 称 雅

untitled

千葉県高校受験 私立高校学費一覧

Microsoft Word - 交野市産業振興基本計画 doc

<4D F736F F D A6D92E894C5817A30318F5A91EE838D815B839392CA926D95B62E646F6378>

Microsoft Word - 答申第143号.doc

定款  変更

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

はファクシミリ 装 置 を 用 いて 送 信 し 又 は 訪 問 する 方 法 により 当 該 債 務 を 弁 済 す ることを 要 求 し これに 対 し 債 務 者 等 から 直 接 要 求 しないよう 求 められたにもかか わらず 更 にこれらの 方 法 で 当 該 債 務 を 弁 済 するこ

公営住宅法施行令の一部を改正する政令―公営住宅法施行令例規整備*

答申第585号

< F31332D91CF906B89BB8C7689E68F912E6A7464>

(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 ( 各 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 例 ) ( 例 ) 15 (H2) (H2) (H24) (H24) (H25.4.1) (H25.4.1) (H24) (H24)

<947A957A8E9197BF C E786C73>


本 校 の 沿 革 昭 和 21 年 昭 和 49 年 昭 和 54 年 昭 和 60 年 平 成 9 年 平 成 11 年 平 成 18 年 北 海 道 庁 立 農 業 講 習 所 として 発 足 北 海 道 立 農 業 大 学 校 に 改 組 修 業 年 限 を1 年 制 から2 年 制 に 改

36 東 京 私 桜 美 林 大 学 大 学 院 心 理 学 研 究 科 37 東 京 私 大 妻 女 子 大 学 大 学 院 人 間 文 化 研 究 科 38 東 京 私 学 習 院 大 学 大 学 院 人 文 科 学 研 究 科 39 東 京 私 国 際 医 療 福 祉 大 学 大 学 院 医

0605調査用紙(公民)

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている

一般競争入札について

(2) 支 状 況 保 育 所 ( 定 員 60 人 以 上 ) 支 状 況 は 次 とおりです 1 総 入 構 成 比 は 割 合 が88.1% 活 動 外 入 が2.1% 特 別 入 が9.8%でした 2 構 成 比 は 運 営 費 入 が80.1% 経 常 経 費 補 助 金 入 が17.8%

<4D F736F F D A94BD837D836C B4B92F62E646F6378>

戦 後 ~1923 年 ( 第 一 回 出 国 ブーム) 年 ~1934 年 ( 第 二 回 出 面 ブーム) 年 3 温 州 華 僑 華 人 研 究 所 綴 混 州 華 僑 史 ~ ( 今 日 中 国 出 版 社 1999 年 ) 16~17 頁 i 王 春 光 巴 雪 型

課 税 ベ ー ス の 拡 大 等 : - 租 税 特 別 措 置 の 見 直 し ( 後 掲 ) - 減 価 償 却 の 見 直 し ( 建 物 附 属 設 備 構 築 物 の 償 却 方 法 を 定 額 法 に 一 本 化 ) - 欠 損 金 繰 越 控 除 の 更 な る 見 直 し ( 大

事 業 概 要 利 用 時 間 休 館 日 使 用 方 法 使 用 料 施 設 を 取 り 巻 く 状 況 や 課 題 < 松 山 駅 前 駐 輪 場 > JR 松 山 駅 を 利 用 する 人 の 自 転 車 原 付 を 収 容 する 施 設 として 設 置 され 有 料 駐 輪 場 の 利 用

<4D F736F F F696E74202D208E518D6C E9697E18F F4390B3205B8CDD8AB B83685D>

                         庁議案件No

47 高 校 講 座 モ オ モ 圏 比 較 危 述 覚 普 第 章 : 活

< F2D8AC493C CC81698EF3928D8ED2816A2E6A7464>

<4D F736F F F696E74202D E38BA A A8D9195DB91678D8795E28F958CA992BC82B DC58F4994C52E >

平 成 27 年 11 月 ~ 平 成 28 年 4 月 に 公 開 の 対 象 となった 専 門 協 議 等 における 各 専 門 委 員 等 の 寄 附 金 契 約 金 等 の 受 取 状 況 審 査 ( 別 紙 ) 専 門 協 議 等 の 件 数 専 門 委 員 数 500 万 円 超 の 受

中国会社法の改正が外商投資企業に与える影響(2)

(5) 事 業 者 等 自 転 車 及 び 自 動 車 の 製 造 輸 入 販 売 又 は 修 理 を 業 として 行 っている 者 及 びそ れらの 者 の 団 体 並 びにその 他 の 事 業 者 をいう (6) 所 有 者 等 自 動 車 の 所 有 権 占 有 権 若 しくは 使 用 権 を

3 国 立 西 洋 美 術 館 ホームページ 掲 載 記 事 のとりまとめ 及 び 連 絡 調 整 4 国 立 西 洋 美 術 館 ホームページ 掲 載 記 事 の 英 文 翻 訳 に 関 する 連 絡 調 整 5 国 立 西 洋 美 術 館 ホームページ 掲 載 記 事 作 成 に 関 する 職

平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~

2 出 願 資 格 審 査 前 記 1の 出 願 資 格 (5) 又 は(6) により 出 願 を 希 望 する 者 には, 出 願 に 先 立 ち 出 願 資 格 審 査 を 行 いますので, 次 の 書 類 を 以 下 の 期 間 に 岡 山 大 学 大 学 院 自 然 科 学 研 究 科 等

スライド 1

m07 北見工業大学 様式①

Microsoft Word - 概況(確定版).doc

<819A955D89BF92B28F BC690ED97AA8EBA81418FA48BC682CC8A8890AB89BB816A32322E786C7378>

( の 復 旧 ) 3. 南 相 馬 市 エリアの 避 難 指 示 解 除 準 備 区 域 及 び 居 住 制 限 区 域 内 の 路 線 数 ( ) 10 路 線 うち 被 災 した 路 線 ( 工 区 ) 数 10 路 線 52 箇 所 うち 応 急 対 策 を 実 施 した 路 線 ( 工 区

17

目 次 市 民 税 の 減 免 に つ い て 1 減 免 の 一 般 的 な 留 意 事 項 2 減 免 の 範 囲 お よ び 減 免 割 合 3 1 生 活 保 護 法 の 規 定 に よ る 保 護 を 受 け る 者 3 2 当 該 年 に お い て 所 得 が 皆 無 と な っ た

(現行版)工事成績書と評定表をあわせた_docx

Microsoft Word - H24様式(那珂市版).doc

Ⅰ 平成14年度の状況

S7-2)わが国におけるHIV感染妊娠の動向と近年の特徴

一宮市町内会に対する防犯カメラ設置補助金交付要綱

< E9197BF A959A8CA98AEE91628E9197BF>

1 変更の許可等(都市計画法第35条の2)

< E58F578F5A91EE88EA C5F398C8E95E58F572E786C73>

文化政策情報システムの運用等

(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 (H20.4.1) 96.7 (H25.4.1) (H25.7.1) (H25.4.1), (H25.4.1) 参 考 値 98.3 (H25.7.1) (H20.4.1) (H25.4

職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 年 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 福 岡 県 技 能 労 務 職 歳 1,19,98 9,9 歳 8,

2. 売 却 する 太 陽 光 発 電 所 用 地 の 概 要 売 却 する 土 地 所 有 権 所 在 地 番 地 目 地 積 (m2) 1 岩 手 県 一 ノ 関 市 舞 川 第 1 太 陽 光 発 電 所 岩 手 県 一 関 市 舞 川 字 小 塚 30 番 1 山 林 6,982 2 岩 手

Microsoft Word - 養生学研究投稿規定(改)

財政再計算結果_色変更.indd

<92508F838F578C A2E786C73>

[2] 控 除 限 度 額 繰 越 欠 損 金 を 有 する 法 人 において 欠 損 金 発 生 事 業 年 度 の 翌 事 業 年 度 以 後 の 欠 損 金 の 繰 越 控 除 にあ たっては 平 成 27 年 度 税 制 改 正 により 次 ページ 以 降 で 解 説 する の 特 例 (

目 次 第 1. 土 区 画 整 理 事 業 の 名 称 等 1 (1) 土 区 画 整 理 事 業 の 名 称 1 (2) 施 行 者 の 名 称 1 第 2. 施 行 区 1 (1) 施 行 区 の 位 置 1 (2) 施 行 区 位 置 図 1 (3) 施 行 区 の 区 域 1 (4) 施

する ( 評 定 の 時 期 ) 第 条 成 績 評 定 の 時 期 は 第 3 次 評 定 者 にあっては 完 成 検 査 及 び 部 分 引 渡 しに 伴 う 検 査 の 時 とし 第 次 評 定 者 及 び 第 次 評 定 者 にあっては 工 事 の 完 成 の 時 とする ( 成 績 評 定

2. ど の 様 な 経 緯 で 発 覚 し た の か ま た 遡 っ た の を 昨 年 4 月 ま で と し た の は 何 故 か 明 ら か に す る こ と 回 答 3 月 17 日 に 実 施 し た ダ イ ヤ 改 正 で 静 岡 車 両 区 の 構 内 運 転 が 静 岡 運

(Microsoft Word - \221\346\202P\202U\201@\214i\212\317.doc)

平成24年度開設予定大学院等一覧(判定を「不可」とするもの)

1 林 地 台 帳 整 備 マニュアル( 案 )について 林 地 台 帳 整 備 マニュアル( 案 )の 構 成 構 成 記 載 内 容 第 1 章 はじめに 本 マニュアルの 目 的 記 載 内 容 について 説 明 しています 第 2 章 第 3 章 第 4 章 第 5 章 第 6 章 林 地

異 議 申 立 人 が 主 張 する 異 議 申 立 ての 理 由 は 異 議 申 立 書 の 記 載 によると おおむね 次 のとおりである 1 処 分 庁 の 名 称 の 非 公 開 について 本 件 審 査 請 求 書 等 について 処 分 庁 を 非 公 開 とする 処 分 は 秋 田 県

<4D F736F F D EF8ED CC8C888E5A C8E BD90AC E358C8E323793FA816A2E646F63>

Taro-2220(修正).jtd

個 人 所 得 課 税 ~ 住 宅 ローン 控 除 等 の 適 用 期 限 の 延 長 2 4. 既 存 住 宅 に 係 る 特 定 の 改 修 工 事 をした 場 合 の 所 得 税 額 の 特 別 控 除 居 住 年 省 エネ 改 修 工 事 控 除 限 度 額 バリアフリー 改 修 工 事 平

第1章 総則

Microsoft Word 第1章 定款.doc

している 5. これに 対 して 親 会 社 の 持 分 変 動 による 差 額 を 資 本 剰 余 金 として 処 理 した 結 果 資 本 剰 余 金 残 高 が 負 の 値 となるような 場 合 の 取 扱 いの 明 確 化 を 求 めるコメントが 複 数 寄 せられた 6. コメントでは 親

<4D F736F F D F8D828D5A939982CC8EF68BC697BF96B38F9E89BB82CC8A6791E52E646F63>

教 科 No. 3N03 授 業 科 目 保 存 修 復 研 究 3 一 つの 主 題 を 丹 念 に 追 求 する 自 主 学 習 能 力 を 形 成 することを 目 標 とする 習 得 した 知 識 の 確 認 と 応 用 力 をたかめ, 専 門 演 習 を 深 める 2. 研 究 計 画 書

<4D F736F F D208CF689768ED C8FE395FB978E8CEA8BA689EF814592E88ABC2E646F63>

平 成 19 年 度 東 北 地 区 国 立 大 学 法 人 等 技 術 職 員 研 修 日 程 表 ( 情 報 技 術 分 野 ) 時 間 日 8:00 9 月 18 日 ( 山 形 地 区 ) 9 月 19 日 ( 米 沢 地 区 ) 9 月 20 日 ( 米 沢 地 区 ) 9 月 21 日

既 存 建 築 物 の 建 替 市 街 化 調 整 区 域 で 許 可 を 不 要 とする 取 扱 いについて 既 存 建 築 物 の 建 替 は 以 下 の1)~3)をすべて 満 たしている 場 合 に 可 能 です 1) 建 替 前 の 建 築 物 ( 以 下 既 存 建 築 物 という )につ

(3) 調 査 の 進 め 方 2 月 28 日 2 月 28 日 ~6 月 30 日 平 成 25 年 9 月 サウンディング 型 市 場 調 査 について 公 表 松 戸 市 から 基 本 的 な 土 地 情 報 サウンディングの 実 施 活 用 意 向 アイデアのある 民 間 事 業 者 と

12 大 都 市 の 人 口 と 従 業 者 数 12 大 都 市 は 全 国 の 人 口 の 約 2 割 従 業 者 数 の 約 3 割 を 占 める 12 大 都 市 の 事 業 所 数 従 業 者 数 及 び 人 口 は 表 1 のとおりです これらの 12 大 都 市 を 合 わせると 全

39

<4D F736F F D EF8ED CC8C888E5A C8E BD90AC E358C8E323893FA816A2E646F63>

(2) 地 域 の 実 情 に 応 じた 子 ども 子 育 て 支 援 の 充 実 保 育 の 必 要 な 子 どものいる 家 庭 だけでなく 地 域 の 実 情 に 応 じた 子 ども 子 育 て 支 援 の 充 実 のために 利 用 者 支 援 事 業 や 地 域 子 育 て 支 援 事 業 な

資 料 1 衆 議 院 議 員 小 選 挙 区 選 出 議 員 の 選 挙 区 の 改 定 案 の 概 要 都 道 府 県 別 定 数 の 異 動 (1) 定 数 1 増 埼 玉 県 (14 15) 千 葉 県 (12 13) 神 奈 川 県 (17 18) 滋 賀 県 (3 4) 沖 縄 県 (3

私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 ( 単 位 : 円 ) 8 級 1 号 給 の 給 料 月 額 135,6 185,8 222,9 261,9 289,2 32,6 366,2 413,

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 2 年 月 1 日 現 在 ) 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 ( 注 ) 給 料 月 額 は 給 与 抑 制 措 置 を 行 う 前 のものです ( 単 位 : ) 3 職 員 の 平 均 給 与 月

められた 夏 自 主 ~?: 石 の 短 編 小 説 である Wj 業 虚 集 には 琴 のそら 畜 j

3 職 員 の 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 ( ベース) 43.7 歳 32, , ,321

3 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 岐 阜 県 類 似 団 体 平 均 年 齢 平 均 給

二 資本金の管理

Microsoft PowerPoint - 基金制度

(3) その 他 市 長 が 必 要 と 認 める 書 類 ( 補 助 金 の 交 付 決 定 ) 第 6 条 市 長 は 前 条 の 申 請 書 を 受 理 したときは 速 やかにその 内 容 を 審 査 し 補 助 金 を 交 付 すべきものと 認 めたときは 規 則 第 7 条 に 規 定 す

<4D F736F F D208DE3905F8D8291AC8B5A8CA48A948EAE89EF8ED0208BC696B18BA492CA8E64976C8F BD90AC E378C8E89FC92F994C5816A>

Microsoft Word - 本編2-3.doc

1.H26年エイズ発生動向年報ー概要

Transcription:

KAGAWA GALAXY 吉 田 源 治 郎郎 幸 の 世 界 (23) 岩 手 県 発 行行の 絵 葉葉 書 カバー 第 23 回 肉 眼 に 見見える 星 の 研 究 (3) 宮 沢 賢 治 と 賀 川 豊 彦 賀 川 豊 彦 とは 8 歳 年年 下 になる 宮 沢 賢 治 (1896 ~1933)のことは 折 々 話 題 なる 身 近 なところでは 雲 柱 社 の 現 理理 事 長 服 部 栄 氏が 1984( 昭 和 59) 年年 5 月の 賀 川 豊 彦 研 究 ( 本 所 賀 川 記 念念 館 ) 第 4 号 の 巻 頭 言に 宮 沢 賢 治 と 賀 川 豊 彦 と 題 する 小 文を 寄 せておられた 当 時 本 所 賀 川 記 念念 館 の 主 事 をされていた 貴 重 な 文 章 であるので ここに 取 り 込 んでおこう

宮 沢 賢 治 の 世 界 は 今 や 国 際 的 な 広 がりを 見見せている が 今 回 KAGAWA GALAXY 吉 田 源 治 郎郎 幸 の 世 界 をスタートさせることとなったのも 源 治 郎郎 がこの 肉 眼 に 見見える 星 の 研 究 を 書 き 上 げ それを 宮 沢 賢 治 が 読 んでいたのではないかということを そっと 耳 打 ちされ たことが 実 は 大きな 要 因 であった 源 治 郎郎 牧 師 が 星 の 研 究 をしていた 事 実 だけでも イ ンパクトの 強 いものであったが それに 宮 沢 賢 治 が 加 わると 吉 田 源 治 郎郎 の 世 界 は 俄 然 その 輝 きを 増 してくるというものである 大 沢 正 善 宮 沢 賢 治 と 吉 田 源 治 郎郎 肉 眼 に 見見える 星 の 研 究 ところでいま 私 に 出 来 ることは ここでひとつの 論論 文を 紹 介 することだけであるが 題 名 もそのものずば り 宮 沢 賢 治 と 吉 田 源 治 郎郎 肉 眼 に 見見える 星 の 研 究 という 大 沢 正 善 氏の 本 格 的 な 研 究 論論 稿 である 1989( 昭 和 64) 年年 の 奥 羽 大 学 歯 学 誌 (Vol.16(4) pp.184~ 201 )に 掲 載 されたもので 本 論論 稿 をまとめるのに 約 3 年年 を 費 やし た と 書 かれているが 大 沢 氏は 日 本 近 代 文 学 の 研 究 者 として 賢 治 研 究 でも 名 高いお 方ようである 執 筆 当 時 は 奥 羽 大 学 で 教 鞭 をとられ 現 在 は 岐 阜 聖 徳 学 園 大 学 教 育 学 部 の 教 授 としてご 活 躍 中 である 冒 頭 に 掲 げた 岩 手 県 発 行行の 絵 葉葉 書 カバー は この 論論 文 執 筆 中 の 大 沢 氏が 1987( 昭 和 62) 年年 3 月 吉 田 摂 氏 夫 人 洋 子 氏 宛 てに 届 けられた 封 書 に 入れられた 絵 葉葉 書 の カバーである その 折 の 書 簡 には 花 巻 の 賢 治 記 念念 館 そばの 西 洋 料料 理理 店 山 猫 軒 の 売 店 で 購 入した 絵 葉葉 書 を 同 封 しました として 次 の 言 葉葉 もあった 3 月に 入って 上 京 し 神 田の 古 書 店 街 に 行行ってみました 科 学 系 の 古 書 店 を 調 べて 探 し 回 っているうちに 思 いがけず 肉 眼 に 見見え る 星 の 研 究 の 関 東 大 震 災 以 前 の 初 版 本 を 発 見見し 購 入してきました 幸 運 というほかありません その 序 には 私 は 約 5 年年 ほどの 伏 見見 生 活 の 記 念念 として 本 書 を 刊 行行し 得 たことを 何 よりも 嬉 しく 思 ってゐる/ 私 は 8 月 末 なつかしい 此 地 を 暫 く 去 って アメリカへの 旅 に 上 らうとしてゐる--/ 大 正 11 年年 7 月21 日 とあり 初 版 本 の 刊 行行 時 日は 奥 付 にある 大 正 11 年年 8 月

20 日 のことと 思 われます この 日 付 は 宮 沢 賢 治 の 注 文の 多 い 料料 理理 店 という 童 話 集 の 所 収 作 品 の 成 立立 時 期 を 知 る 上 で 重 要 な 鍵 を 握 っているためにこだわってしまっ たのです これからは この 初 版 本 を 頼 りに 天 文 学 も 自 分 なりに 勉 強 して 賢 治 研 究 に 役 立立てようと 思 います 前 頁の 山 猫 軒 は 絵 葉葉 書 の 裏裏 にあるもので 右 は 1 0 枚 入り 絵 葉葉 書 の 内 の1 枚 である 大 沢 正 善 氏の 論論 文は 源 治 郎郎 の 肉 眼 に 見見える 星 の 研 究 の 初 版 本 の 発 見見 購 入をばねにして 前 記 の 通 り 約 3 年年 を 費 やし 1989( 昭 和 64) 年年 12 月の 発 表 となったのである ところで 今 回 は 当 初 この 大 沢 氏の 労 作 を 要 約 して 紹 介 して 置 こうと 考 えていたが そんなことがいま の 私 に 出 来 る 筈 もないことである 恐 らくこの 本 格 的 な 論論 稿 に 対 しては 既 にいくつかの 論論 評 など 出 てい る 筈 であり この 主 題 に 関 連 する 今 日の 研 究 状 況 については 改 めて 学 んでいく 必 要 がある それでここでは 大 沢 氏の 論論 文の 最 初 に 触 れられている 草 下 英 明 宮 澤 賢 治 と 星 ( 宮 澤 賢 治 研 究 叢 書 1 学 芸 書 林林 1975 年年 )の 賢 治 の 読 んだ 天 文 書 の 項 を 全 文 取 り 出 して 置 き 最 後 に 大 沢 論論 文の 一 部 のみを 素 人のコメントを 加 えず 資 料料 として 紹 介 することにする 草 下 (くさか) 英 明 宮 澤 賢 治 と 星 の 賢 治 の 読 んだ 天 文 書 より 草 下 英 明 (1924 ~1991)は NHK の 科 学 番 組 で 星 のおじさん として 親 しまれ 星 の 百 科 星 の 文 学 美 術 などの 多 くの 著 作 や H A レイ 星 座 を 見見つけよう などの 翻 訳 書 を 残 している 草 下 は 宮 澤 賢 治 と 星 を 自 費 出 版 として1953( 昭 和 28) 年年 に 甲 文 社 で 出 版 した これを 一 部 推 敲 を 加 えたものを 今 回 収 める 宮 澤 賢 治 研 究 叢 書 1 として 学 芸 書 林林 より 1975( 昭 和 50) 年年 に 出 しているのである この 作 品 はさらに1989( 平 成 1) 年年 新 装 版 として 同 書 林林 より 刊 行行されたらし い なお 本 叢 書 の あとがき には 甲 文 社 版 は 自 費 出 版 で 刊 行行 元 も 有 名 無 実 である と 書 かれてい る 下 の 写 真 はその 甲 文 社 版 であるが 表 紙 の 題 字 は 宮 澤 清 六六 氏にお 願 いして 賢 治 の 書 体 をなぞ ってもらって 印 刷 したものだそうである ともあれ 草 下 の 労 作 は 一 定 の 話 題 を 生んだのであろう

大 沢 正 善 論論 文は 宮 澤 賢 治 の 作 品 展 開 と 重 ねて 源 治 郎郎 の 作 品 との 関 連 を 精 緻 に 論論 証 した 重 要 論論 文であ る この 場 での 部 分 的 紹 介 はやはり 困 難 である 従 って ここには 冒 頭 の 頁と 注 記 を 含 む 末 尾 のみを 収 め させて 戴 く

(2010 年年 6 月23 日 記 す 鳥 飼 慶 陽 )(2014 年年 7 月 1 日 補 正 )

KAGAWA GALAXY 吉 田 源 治 郎郎 幸 の 世 界 (24) 第 24 回 肉 眼 に 見見える 星 の 研 究 (4) 源 治 郎郎 の 肉 眼 に 見見える 星 の 研 究 の 大 正 11 年年 の 初 版 本 にある 序 は 既 に 紹 介 済 みであるが あの 中 に 賀 川 豊 彦 の 次 の 詩 が 引 用されていた 星 さえあれば/ 友 達 はある//さようなら 地 球 /さようなら!/ 黒 土の 自 由 は/もう 我 要 らぬ/ 北北 天 の 空 / 我 は 飛 ぶ// 星 さえあれば/ 地 球 は 要 らぬ/ 今 宵 一 夜 は/ 星 に 寝 ん そこには 詩 のタイトルも 引 用 元 も 記 されていなかったが この 作 品 は 大 正 8 年年 11 月に 福 永 書 店 より 出 版 された 賀 川 の 処 女女 詩 集 貧 民 窟 詩 集 涙 の 二 等 分 にあるもので 星 さえあれば と 題 された 作 品 (6 9 頁 ~74 頁)の 部 分 引 用である この 詩 集 には 賀 川 とは10 歳 年年 上 で 当 時 既 に 歌 人として 名 を 馳 せ ていた 与 謝 野 晶 子が 26 頁にわたって 論論 評 した 序 を 巻 頭 に 寄 せたことでも 注 目された 因 みに 涙 の 二 等 分 にある 星 さえあれば の 原 詩 は 次 のようになっている ( 部 分 引 用ということでは 詩 集 の 書 名 ともなっている 冒 頭 の 有 名 な 作 品 涙 の 二 等 分 (1 頁 ~12 頁)は 長 詩 とはいえ 引 用される 場 合 は 殆 ど 部 分 引 用であって 原 詩 を 眼 にすることは 殆 ど 無 い )

賀 川 豊 彦 星 より 星 への 通 路路 ( 大 正 11 年年 ) 大 正 11 年年 8 月 肉 眼 に 見見える 星 の 研 究 が 警 醒 社 書 店 より 出 る3ヶ 月 前 賀 川 の 散 文 詩 感 想 対 話 短 編 喜 劇 を 集 めた 星 より 星 への 通 路路 という 作 品 が 改 造 社 から 出 版 されている 今 回 最 初 に 掲 げた 写 真 は この 本 の 初 めに 入れられたもので 賀 川 はそこに 私 の13 年年 間 の 住 居 と 説 明 を 加 えている この 時 はまだ 長 男 純 基 の 誕 生する 前 である 何 が 干されているのかよく 判 らないが 長 屋 の 軒 下 が 物 干 し 場 である 賀 川 や 近 所 の 子 供 たちが この 家 の 前 で 写 された 写 真 はよく 知 られているが 賀 川 の 住 居 だけを 撮 ったも のは 余 り 見見 当 たらない 三 浦 清 一 編 賀 川 豊 彦 随 筆 集 の 草 稿 発 見見 この 春 オープンした 賀 川 ミュージアム では 神 戸の 賀 川 記 念念 館 で 所 蔵 されている 関 係 資 料料 の 整 理理 が 少 しずつ 進 められているが 先 日 下 にあるような 題 名 の 書 かれた400 字 原 稿 用 紙 400 枚 余 りの 古 い 草 稿 が 出 てきて 我 が 家 に 持 参 いただいた

この 作 品 は 敗 戦 間 もない1946 年年 2 月に 神 戸 愛 隣隣 館 の 館 長をし ていた 三 浦 清 一 牧 師 の 手によって 編 まれた 貴 重 なものである 草 稿 の 巻 末 には 賀 川 豊 彦 氏と 隋 筆 と 付 けられた 三 浦 氏の19 枚 の 解 説 がある 大 正 初 年年 ごろからこ 敗 戦 の 時 までの 数 多 くの 賀 川 の 小 品 を 集 め 独 自に6 章 構 成 にして 完 成 されている なぜこの 草 稿 が 眠 ったままになったのか その 理理 由 は 判 らないが 神 戸の 賀 川 ミュージアムでこれの 取 り 扱 い 方について 検 討 が 始 まること であろう 三 浦 氏が 戦 後 間 もなくこの 編 纂 を 手がけ 1946( 昭 和 21) 年年 早 々に 完 成 させたこの 作 業 は 一 部 は 印 刷 物 から 切切 り 取 り 原 稿 用 紙 に 貼 り 付 けてあるが 多 くは 三 浦 自 身の 手で 丁 寧 に 根 気 よく 原 稿 用 紙 に 書 き 写 されたものである これには 賀 川 の 著 書 の 序 文も 多 く 集 められている 常 々 賀 川 の 作 品 の 序 文だけを 編 集 し 適 切切 なコメン トを 入れて 作 品 に 仕 上 げることも 面 白いかな 等 と 考 えていたこともあり 三 浦 のこの 労 作 には 個 人 的 には 心 惹 かれるものがある かつて 賀 川 の 随 筆 類 は 作 家 の 鑓 田 研 一 氏によって 編 集 され 第 一 書 房 より 人 生 読 本 ( 昭 和 11 年年 )や 宗 教 読 本 ( 昭 和 12 年年 )として 刊 行行され 好 評 を 博 したことがあるが 詩 人でもあった 三 浦 清 一 氏による この 草 稿 は 敗 戦 までのものとはいえ 重 要 な 編 纂 作 業 であることには 間 違 いない 21 世 紀 の 今 三 浦 氏の 労 作 を 活 かして 新 しく 賀 川 の 膨 大な 作 品 の 中 から 精 選 した 賀 川 豊 彦 随 筆 集 を 編 算 するのも 大いに 意 義 深 いものと 思 われるがどうであろう ( 補 記 上 記 の 随 筆 集 はいま 神 戸の 賀 川 記 念念 館 の HP において 全 文テキスト 化 されて 公 開 されていま す 記 念念 館 の 語 り 部 の 方によって 丁 寧 な 労 作 によるものです ありがたいことです ) 散 文 詩 星 より 星 への 通 路路 ( 改 造 大 正 10 年年 9 月 号 ) ところでこの 三 浦 清 一の 草 稿 には 全 頁に 正 確 なノンブルが 入れられているが 何 故 か54 頁から65 頁 までが 欠けている 目 次 を 見見ると その 欠けている 所 は 星 より 星 への 通 路路 の 序 を 収 める 積 りで あったことが 判 る

確 かにその 序 も 面 白いのであるが いま 源 治 郎郎 の 肉 眼 に 見見える 星 の 研 究 をめぐって 思 い 巡 らして いる 私 には 賀 川 の 星 より 星 への 通 路路 という 書 名 と 共 に その 第 一 篇 のタイトルも 星 より 星 への 通 路路 ( 散 文 詩 ) と 名 付 けられ しかもその 最 初 が 1921 8 15 の 日 付 のある 星 より 星 への 通 路路 であることに 注 目させられるのである 先 の 第 19 回 で 取 上 げたように 1921 8 15 ということは 神 戸 大 争 議 で 賀 川 ら 幹 部 が 検 束 され( 大 正 10 年年 7 月29 日) 神 戸 監 獄 橘 分 監 に 収 監 (7 月31 日) 釈 放 されたのは8 月10 日で そ の 翌 日あの 写 真 は 撮 影 されていたところまでが 明 らかになっていた そうすると 賀 川 がこの 星 より 星 への 通 路路 を 執 筆 した 8 15 は 釈 放 後 5 日 目のものであるこ とが 判 る こうした 経 過 を 念念 頭 にして 賀 川 のこの 作 品 を 読 めば 彼 はこのとき 既 に 源 治 郎郎 の 肉 眼 に 見見える 星 の 研 究 を 手にしていたか 校 正 段 階 のものを 読 んでいたであろうことは 充 分 想 像 のつくことである それで 今 回 は 少 しまた 横 道 にそれるけ れど 三 浦 草 稿 を 機 縁 にして 賀 川 の 散 文 詩 である 星 より 星 への 通 路路 を 原 著 よりここに 取 り 出 して ご 一 緒 に 読 んで 見見たいと 思 う

山 田 典 吾 監 督 の 映 画 死 線 を 越 えて におけるこの 場 面にも この 星 より 星 への 通 路路 に 書 かれた 奴 隷隸 の 国 より 自 由 の 国 へ 圧 制 の 国 より 解 放 の 国 へ 暗 黒の 国 より 光 明 の 国 へ-- 駆 け 出 す 日であった の 箇 所 が 採 られていたことは ご 記 憶 の 方もあるであろ う そして ここにある 雲 の 柱 は このあと 直 ぐ 創 刊 となる 機 関 誌 の 題 名 となり 火の 柱 も 大 正 15 年年 1 月 創 刊 の 誌 名 となった なお 星 より 星 への 通 路路 の 初 出 は 大 正 10 年年 9 月 1 日の 雑 誌 改 造 第 3 巻 9 号 のようである

雲 の 柱 ( 大 正 13 年年 2 月 号 )の 長 屋 の 南 京 虫 その 後 賀 川 は 大 正 13 年年 1 月の 雲 の 柱 の 長 屋 の 南 京 虫 の 欄 において 大 正 12 年年 12 月の 出 来 事 として 次 のように 書 き 残 しているので それもここに 取 り 出 して 置 く 昨 夜 も 一 昨 日の 晩 も 吉 田 源 治 郎郎 君 の 書 いた 肉 眼 で 見見る 星 の 研 究 を 手に 持 って 冬 の 星 座 を 青 年年 達 と 一 緒 に 研 究 しました 星 が 花 のやうに 天 に 咲 いて 居 ると 私 は 一 人で 昨 夜 も 云 うたことでした 青 白い 色を 投 げるシリウス その 右 に 見見えるオリオンの 帯 や 刀が 昔 も 今 も 同 じところに 光 っています 真 上 に 見見える カペラや 牡 牛も 幾 億 万 年年 同 じ 所 に 座 って 人 間 の 地 上 生 活 を 嘲 っているようです 吉 田 君 の 本 は 面 白くて 上 手に 書 けているのが 有 難 く 思 われます 古 今 の 大 天 文 学 者 ハアシルは 天 を 覗 いて 神 を 否 定 するものは 大 馬 鹿鹿 者 だと 申 しましたが みなさんも 神 を 否 定 しない 為 に 天 を 覗 いて 下 さい (2010 年年 6 月28 日 記 す 鳥 飼 慶 陽 )(2014 年年 7 月 2 日 補 正 )