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理 由 から 開 示 しない 情 報 と 決 定 されている 不 服 申 立 人 は 事 業 コーディネータは 非 常 勤 職 員 で 特 別 職 とされているが 管 理 職 の 役 割 も 担 っているとして 不 存 在 の 真 否 を 争 う 旨 主 張 しているが 上 述 のとお り 本 件 に 関 する 公 文 書 は 作 成 していないため 不 存 在 であり 不 開 示 と 決 定 した 5 審 査 会 の 判 断 (1) 本 件 処 分 について 本 件 処 分 は 現 在 の 男 女 共 同 参 画 推 進 センターの 事 業 コーディネータが 前 任 者 から 引 き 受 けた 事 務 引 継 書 ( 相 当 文 書 を 含 む) についての 申 立 人 の 開 示 請 求 に 対 して 実 施 機 関 が 行 った 公 文 書 を 作 成 保 有 していない ことを 理 由 とする 公 文 書 不 開 示 の 決 定 である これに 対 し 申 立 人 が 本 件 開 示 請 求 に 係 る 公 文 書 は 本 来 当 然 に 存 在 していると 考 えられるものであり 不 存 在 の 真 否 を 争 うとして 本 件 処 分 の 変 更 を 求 め 本 件 異 議 を 申 し 立 てており 当 審 査 会 としても 本 件 開 示 請 求 に 係 る 公 文 書 の 作 成 の 根 拠 を 含 めて その 存 否 について 以 下 検 討 することとする (2) With You さいたまの 事 業 コーディネータ 及 び 事 務 引 継 ぎについて 男 女 共 同 参 画 推 進 センターの 事 業 コーディネータ 及 びその 業 務 について 実 施 機 関 からの 聴 き 取 り 等 から 次 のことが 認 められる ア 事 業 コーディネータについて 男 女 共 同 参 画 推 進 センターの 事 業 コーディネータは 非 常 勤 の 特 別 職 の 公 務 員 で あり 男 女 共 同 参 画 に 関 する 事 業 の 総 合 企 画 及 び 関 係 機 関 との 調 整 に 関 すること を 職 務 として 行 い 男 女 共 同 参 画 に 関 する 深 い 専 門 的 知 識 と 豊 富 な 経 験 及 び 幅 広 い ネットワークを 活 かして 機 動 的 に 活 動 することを 主 として 期 待 されており また 職 員 に 対 して 助 言 指 導 業 務 支 援 進 行 管 理 を 行 うなど 管 理 職 の 役 割 も 担 ってい る イ 非 常 勤 職 員 の 事 務 引 継 ぎについて ところで 事 業 コーディネータを 含 む 非 常 勤 職 員 の 事 務 引 継 ぎについては 非 常 勤 職 員 取 扱 要 綱 の 第 10 服 務 等 により 一 般 職 員 の 例 によるとされてい る また 埼 玉 県 職 員 服 務 規 程 第 23 条 により 職 員 は 退 職 休 職 転 任 等 を 命 ぜられた 場 合 は 事 務 引 継 書 ( 様 式 第 18 号 )により 速 やかに 後 任 者 又 は 所 属 長 の 指 定 する 職 員 に 担 当 事 務 を 引 き 継 ぎ その 結 果 を 所 属 長 に 報 告 しなければなら 3

ない とされるが 同 条 第 2 項 では 前 項 の 場 合 において 埼 玉 県 行 政 組 織 規 則 ( 昭 和 42 年 埼 玉 県 規 則 第 1 号 ) 第 188 条 及 び 第 192 条 に 規 定 する 職 にある 職 員 以 外 の 職 員 にあっては 口 頭 をもってこれを 行 うことができる とされている (3) 本 件 開 示 請 求 に 係 る 公 文 書 ( 事 務 引 継 書 )の 存 否 について 実 施 機 関 は 本 件 開 示 請 求 に 係 る 公 文 書 ( 以 下 本 件 公 文 書 という )が 不 存 在 であることについて 事 業 コーディネータが 非 常 勤 職 員 であることから 上 記 の 非 常 勤 職 員 取 扱 要 綱 の 第 10 服 務 等 及 び 埼 玉 県 職 員 服 務 規 程 第 23 条 2 項 に 基 づき 口 頭 をもって 引 継 ぎを 行 ったことにより 本 件 公 文 書 を 作 成 しな かったためであるとの 説 明 を 行 っている しかしながら 申 立 人 が 主 張 するとおり 事 業 コーディネータは 非 常 勤 の 特 別 職 であるが 管 理 職 の 役 割 も 担 っており 一 般 職 の 例 によれば 部 長 等 の 管 理 職 に 相 当 する 職 員 ( 埼 玉 県 行 政 組 織 規 則 第 188 条 及 び 第 192 条 に 規 定 する 職 にあ る 職 員 )は 引 継 ぎに 際 しては 口 頭 によるのではなく 当 然 事 務 引 継 書 を 作 成 する 方 法 によりこれを 行 うものとされていることから 事 業 コーディネータは 例 え 非 常 勤 であっても 事 務 引 継 書 を 作 成 する 方 法 により 引 継 ぎを 行 うのが 相 当 であると 解 される とりわけ 個 人 の 能 力 や 資 質 にゆだねられている 本 件 コーディネータのよ うな 職 においては 個 人 の 事 業 遂 行 実 績 が 尊 重 される 分 継 続 性 に 留 意 しなければ ならず その 必 要 性 は 高 いものと 思 われる もとより 事 業 コーディネータ 個 人 の やり 方 が 必 ず 引 き 継 がれなければならないわけではないが 県 民 は 男 女 共 同 参 画 事 業 につき 継 続 的 に 発 展 することを 望 んでいるのは 明 らかであり 事 業 コー ディネータの 交 代 に 伴 う 事 務 の 文 書 による 引 継 ぎは 重 要 である もっとも 実 施 機 関 は 事 業 コーディネータの 交 代 に 際 して 引 継 ぎを 一 切 行 っ ていないわけではなく 非 常 勤 職 員 取 扱 要 綱 埼 玉 県 職 員 服 務 規 程 に 基 づ いて 口 頭 による 引 継 ぎを 行 っていたことが 認 められる したがって 本 件 公 文 書 が 不 存 在 であることが 誤 りでないことに 加 え 本 件 公 文 書 が 作 成 されなかったこと は 今 後 改 善 が 必 要 であるとしても 不 当 とまではいえない 以 上 のことから 1 審 査 会 の 結 論 のとおり 判 断 する ( 答 申 に 関 与 した 委 員 の 氏 名 ) 4

大 橋 真 由 美 尾 崎 康 野 村 武 司 審 議 の 経 過 年 月 日 内 容 平 成 23 年 12 月 14 日 諮 問 を 受 ける( 諮 問 第 225 号 ) 平 成 23 年 12 月 14 日 実 施 機 関 から 開 示 決 定 等 理 由 説 明 書 を 受 理 平 成 23 年 12 月 21 日 異 議 申 立 人 から 意 見 書 を 受 理 平 成 24 年 1 月 23 日 実 施 機 関 から 説 明 及 び 審 議 ( 第 二 部 会 第 71 回 審 査 会 ) 平 成 24 年 2 月 27 日 異 議 申 立 人 から 意 見 陳 述 聴 取 ( 第 二 部 会 第 72 回 審 査 会 ) 平 成 24 年 4 月 20 日 審 議 ( 第 二 部 会 第 73 回 審 査 会 ) 平 成 24 年 6 月 1 日 審 議 ( 第 二 部 会 第 74 回 審 査 会 ) 平 成 24 年 6 月 26 日 審 議 ( 第 二 部 会 第 75 回 審 査 会 ) 平 成 24 年 7 月 27 日 審 議 ( 第 二 部 会 第 76 回 審 査 会 ) 平 成 24 年 8 月 24 日 審 議 ( 第 二 部 会 第 77 回 審 査 会 ) 平 成 24 年 10 月 26 日 審 議 ( 第 二 部 会 第 78 回 審 査 会 ) 平 成 25 年 1 月 10 日 答 申 ( 答 申 第 179 号 ) 5