使える シンクライアント の選び方 (2) 仮想化環境のクライアントとしての Chromebook Ver.1.0 Copyright 2015 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Page 0
目次 本書の取り扱いについて... 2 0. ユースケースとベネフィット... 3 1. はじめに... 3 2. 対応製品... 3 3. VMware Horizon のクライアントとしての Chromebook... 4 4. Citrix XenDesktop/XenApp のクライアントとしての Chromebook... 7 5. まとめ... 12 日本ヒューレット パッカード株式会社 2/10/2015 Copyright 2015 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Page 1
本書の取り扱いについて 本書は 日本ヒューレット パッカード株式会社が販売する製品を検討されているお客様が実際のご利用方法に合わせた設定を行う際に役立つ手順の一例を示すものです いかなる場合においても本書の通りになる事を保証するものではありません 本書の内容は 将来予告なしに変更されることがあります HP 製品およびサービスに対する保証については 該当製品およびサービス保証規定書に記載されています 本書のいかなる内容も 新たな保証を追加するものではありません 本書の内容につきましては万全を期しておりますが 本書中の技術的あるいは校正上の誤り 省略に対して責任を負いかねますのでご了承ください この文書の著作権は日本ヒューレット パッカード株式会社に帰属します 日本ヒューレット パッカードの許可なく一部または全体の複製 転載 編集等を行うことや 許可されていない第三者への開示等の行為全てを禁止します 本文中使用される企業名 製品名 商標などはそれを保持する企業 団体に帰属します Copyright 2015 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Copyright 2015 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Page 2
0. ユースケースとベネフィット 背景国外では数年前から注目されていた Chrome OS 2014 年後半から日本国内でも Chrome OS を搭載した端末が販売されるようになりました Chrome OS はアプリケーションを Web ブラウザ上で動作させ データをオンラインストレージに保存することが特徴です Google Apps をはじめとする各種アプリケーションが Chrome ウェブストアからダウンロード可能となっています OS の起動が非常に早く快適に動作するだけでなく OS は無償で提供され最新かつ安全に利用できます この Chrome OS 搭載端末をクライアント仮想化環境への接続端末として検討する企業が増えてきています 1. はじめに Chrome OS は端末にローカルストレージを必要としますが OS の格納以外はキャッシュに使用されるのみであり データの格納先はオンラインストレージを利用します 端末自体にデータが保存されないことから Chrome OS 搭載の端末を シンクライアント と位置づけ クライアント仮想化環境へ接続する端末として活用できることが考えられます ここでは Chrome OS を搭載した HP Chromebook 11 G3 Notebook PC を使って Citrix や VMware の仮想環境における接続端末として利用する手順や機能 制限について紹介します 2. 対応製品 HP Chromebook 11 G3 Notebook PC Copyright 2015 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Page 3
3. VMware Horizon のクライアントとしての Chromebook 1. VMware Horizon のクライアントとしての Chromebook Chromebook を VMware Horizon のクライアントとして使う場合 Chromebook にソフトウェアを追加する必要はありません プリインストールされた Chrome ブラウザを起動し View 接続サーバのアドレスを入力するだけで利用できます HTML Access のシステム要件 Chrome OS Version 28 以降 サーバ側も HTML Access に対応している必要があります (VMware Horizon 6.0 では HTML Access が View 接続サーバと View Agent のインストールに含まれています 詳しい手順は VMware 株式会社が提供する View インストールガイド や HTML Access の使用 に記載されています ) 1-1. Chromebook から仮想マシンに接続する i. ブラウザに View 接続サーバのアドレスを入力します ii. VMware Horizon View HTML Access を選択します Copyright 2015 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Page 4
iii. ログイン画面では ユーザー名 パスワード ドメインを入力し サインインします iv. 仮想マシンを選択します v. 仮想マシンに接続完了 (HTML Access 時は Blast プロトコルが利用されます ) Copyright 2015 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Page 5
vi. ドロップダウンツールバーを利用することで フル画面への切り替えや組み合わせキーの送信 セッションの切断等が実行できます 1-2. HTML Accessを通してサポートされる機能 Windows 7 Windows XP Windows Vista Windows Server 2008R2 RSA SecurID / RADIUS シングルサインオン RDP 表示プロトコル PCoIP 表示プロトコル USB アクセスリアルタイムオーディオビデオ (RTAV) Windows 7 MMR Wyse MMR 仮想プリンタロケーションベースの印刷スマートカード複数のモニタ 1-3. まとめ Chrome OS から VMware Horizon View にソフトウェアを追加することなく簡単に接続できますが USB デバイスや印刷 ショートカットキーの動作等において VMware Horizon View Client と比べると多数の制約があります Copyright 2015 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Page 6
4. Citrix XenDesktop/XenApp のクライアントとしての Chromebook 1. Citrix XenDesktop/XenApp のクライアントとしての Chromebook Chromebook を XenDesktop/XenApp のクライアントとして使う場合 プリインストールされた標準ブラウザによる Receiver for HTML5 接続と Chromebook にソフトウェアを追加することで利用可能になる Receiver for Chrome の 2 つの接続方法から選択できます ここではパフォーマンスや機能的に優れた Receiver for Chrome を扱います Receiver for Chrome (1.4) のシステム要件 Chrome OS Version 37 以降 Citrix サーバ製品の要件 Receiver for Chrome は 以下のバージョンのデスクトップ / アプリケーションにアクセスできます XenDesktop 7.6 XenApp 7.6 XenApp 6.5 また デスクトップ / アプリケーションアクセス時は StoreFront の以下のバージョンを介する必要があります StoreFront 2.6 StoreFront 2.5 詳しくは Citrix Systems, Inc. にご確認ください 1-1. Chromebook から仮想マシンに接続する i. Citrix Receiver を Chrome ウェブストアから入手します Copyright 2015 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Page 7
ii. Citrix Receiver を起動します iii. StoreFront のアドレスを入力します iv. ユーザー名とパスワードを入力してログオンします Copyright 2015 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Page 8
v. デスクトップを選択した場合 利用可能なデスクトップが一覧表示されます vi. 接続完了 仮想マシンが操作可能になりました vii. アプリケーションを選択した場合 利用可能なアプリケーションが一覧表示されます Copyright 2015 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Page 9
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viii. アプリケーション (Word) が起動しました 1-2. Receiver for Chromeでサポートされる主な機能 Receiver for Windows (Ver.4.2) Receiver for Chrome OS (Ver.1.4) オーディオ再生 双方向オーディオ (VoIP) Web Cam( ビデオチャット ) Lync UC Optimization 動画再生 Windowsマルチメディアリダ イレクション Flashリダイレクション Generic USBリダイレクション クライアントドライブマッ ピング スマートカード (CAC,PIV 等 ) ローカル印刷 マルチタッチ 1-3. まとめ Chrome OS から Citrix XenDesktop/XenApp に接続することができますが 基本的な機能以外は利用できないことがあり 特に周辺機器を利用する場合は注意が必要です Receiver for Chrome や HTML5 接続は 機能の拡張が頻繁に行われています 最新の情報は Citrix のサイトにてご確認ください Copyright 2015 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Page 11
5. まとめ Chrome OS 搭載端末をクライアント仮想化環境への接続端末として使用する場合 VMware Citrix ともに接続可能であり 基本的な機能は利用できます しかし 一部利用できない機能があるなど制限事項があります これら制限事項は Chrome OS が MS Window と全く違ったアーキテクチャに基づいていることに起因しています Chrome OS 搭載端末には素早い起動やより強固なセキュリティー等のメリットがある反面 周辺機器との接続には従来と違った考慮が必要になります USB 機器の取り扱いや既存印刷環境との接続など MS Windows を前提にしている環境に手を入れる必要が出てくることも考えられます 今後の VMware Horizon や Citrix XenDesktop/XenApp のバージョンアップにより 制限は少なくなることが期待されますが 現状では Chrome OS 搭載端末を仮想環境のクライアントとして利用する場合には 以下のような適切なユースケースから導入を検討することがポイントとなります 社内の環境を Microsoft の技術から Google の技術に変更し 主要な OA 環境として Google Apps. と Chrome Browser を利用し 既存の Windows 資産の活用に仮想化技術を使うケース Chrome OS 搭載端末を外出用等の補助的な端末として利用し 周辺機器との接続があまり必要でないケース Chrome OS は使い方によっては非常に快適に動作し使い勝手も良いため 用途を十分検討し た上で導入することによりそのメリットを十分に享受することができます HP シンクライアントに関する情報 http://www.hp.com/jp/thinclient Doc#:C0004 Copyright 2015 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Page 12