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名前 第 1 日目 建築基準法 2 用途規制 1. 建築物の敷地が工業地域と工業専用地域にわたる場合において 当該敷地の過半が工業地域内であると きは 共同住宅を建築することができる 2. 第一種低層住居専用地域内においては 高等学校を建築することができるが 高等専門学校を建築する ことはできない

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2. 経口移行 ( 経口維持 ) 加算 経口移行 ( 経口維持 ) 計画に相当する内容を各サービスにおけるサービス計画の中に記載する場合は その記載をもって経口移行 ( 経口維持 ) 計画の作成に代えることができる 従来どおり経口移行 ( 経口維持 ) 計画を別に作成してよい 口腔機能向上加算 口腔

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消防法施行令等の一部改正 平成 27 年 4 月 1 日施行 改正理由 主な改正事項 従前は令別表第 1 項ハとされていた軽費老人ホームや 小規模多機能型居宅介護事業所等の施設のうち 避難が困難な要介護者を主として入居または宿泊させる施設は 令別表第 1 項ロとして区分されることになり ました 福祉関係法令に位置づけられないもので 既定の施設に類して 要介護者に入浴 排泄 食事の介護等を行うお泊りデイサービス 複合型サービス事業所等の施設のうち 避難が困難な要介護者の宿泊が常態化して いる施設は令別表第 1 項ロとして区分されることになりました 乳児若しくは幼児等に保育所に類似のサービスを提供する 一時預かり事業を行う施設 家庭的保育事業等の 施設は 新たに令別表第 1 項ハとして消防法上に明確に位置づけられました 避難が困難な要介護者が主として入居または宿泊する施設 避難が困難な障害者が主として入所する施設 令別表第 1 項ロ及び 項ハが利用対象者の種別により 1 から 5 に分類整理されました 1 項ロ具体的な施設例 項ハ具体的な施設例利用対象者 老人短期入所施設 養護老人ホーム特別養護老人ホーム軽費老人ホーム 1 有料老人ホーム 1 お泊りデイサービス 1 小規模多機能型居宅介護事業所など 1 1 1 老人デイサービスセンター 通所施設 軽費老人ホーム 3 老人福祉センター 老人介護支援センター有料老人ホーム 3 お泊りデイサービス 3 小規模多機能型居宅介護事業所など 3 高齢者 2 救護施設 2 更生施設生活保護者 3 乳児院 3 4 障害児入所施設 4 5 平成 24 年 5 月 13 日 広島県福山市のホテル火災 死者 7 名 負傷者 3 名 平成 25 年 2 月 8 日 長崎市の認知症 高齢者グループホーム火災 死者 5 名 負傷者 7 名 平成 25 年 10 月 11 日 福岡市の診療所火災 死者 10 名 負 傷者 5 名 が発生したことにより 消防法施行令の一部が改正され 平成 27 年 4 月 1 日から施行されました また 福祉サービスの多様化に伴い 現行の消防法施行令 以下 令 という 別表第 1 における社会福祉施設等 の分類と その実態とが整合しない状況が発生していることから 防火対象物の用途区分の見直しが図られました 1 社会福祉施設等の用途区分の見直し 2 スプリンクラー設備の設置基準の見直し 3 自動火災報知設備の設置基準の見直し 4 消防機関の検査を受けなければならない防火対象物等の見直し 5 消防機関へ通報する火災報知設備等の基準の見直し 特定小規模施設省令の見直し 7 の防火対象物における 1 社会福祉施設等の用途区分の見直し 令別表第 1 避難が困難な要介護者を主として入居または宿泊する施設 避難が困難な障害者等を主として入所させる施設 障害者支援施設 2 短期入所施設 2 障害者グループホームなど 2 1 避難が困難な要介護者を主として入居 宿泊 させるものに限る 2 避難が困難な障害者等を主として入所させるものに限る 3 項ロ 1 に掲げるものを除く 4 項ロ 5 に掲げるものを除く 介護保険法に定める要介護状態区分が 3 以上の者の割合が定員の半数以上の施設 障害者総合支援法に定める障害支援区分が 4 以上の者の割合が概ね 8 割を超える施設 5 保育所児童養護施設 幼保連携型認定ことも園一時預かり事業を行う施設家庭的保育事業を行う施設など児童発達支援センター放課後等デイサービスなど障害者支援施設 4 地域活動支援センター障害者就労移行支援 継続支援短期入所施設 4 障害者グループホームなど 4 児童 障害児 障害者

2 スプリンクラー設備の設置基準の見直し 消防法施行令第 12 条第 1 項関係 スプリンクラー設備を設置しなければならない防火対象物又はその部分に 次に掲げるもの 火災発生時の延焼を抑 制する機能を備える構造として総務省令で定める構造を有するものを除く で延べ面積が 275 m2未満のものが追加さ れました 1 令別表第 1 項ロ 1 及び 3 に掲げる防火対象物 2 令別表第 1 項ロ 2 4 及び 5 に掲げる防火対象物 介助がなければ避難できない者として総務省令で定める者を主として入所させるものに限る 火災発生時に自力で避難することが困難な者が入所する令別表第 1 項ロの社会福祉施設等については 延べ面積 275 m2以上でスプリンクラー設備の設置が義務付けられていましたが 改正により 原則として延べ面積に関わらず スプリンクラー設備を設置することが義務付けられました 対象施設 1. 老人短期入所施設 10. 救護施設 2. 養護老人ホーム 11. 乳児院 3. 特別養護老人ホーム 12. 障害児入所施設 4. 軽費老人ホーム 1,2 13. 障害者支援施設 3 5. 有料老人ホーム 2 14. 短期入所施設 3. 介護老人保健施設 15. 障害者グループホーム 3 7. 老人短期入所事業を行う施設 1. その他これらに類する施設 複合型サービス事業所 8. 小規模多機能型居宅介護事業所 1,2 お泊りデイサービス等 2 9. 認知症高齢者グループホーム 1 平成 27 年 4 月 1 日から新たに対象となるもの 2 避難が困難な要介護者を主として入居 宿泊させるものに限る 3 避難が困難な障害者等を主として入所させるものに限る 改正前 改正後 項ロ 1 3 の全て 275 m2以上の 項ロ 項ロ 2 4 5 で 介助がなければ避難できない者 を概ね 8 割以上入所させるもの全て 例外として 障害者施設等において 介助がなければ避難できない者 1 が利用者の 8 割を超えない場合には 改正 前と同様に 延面積が 275 m2以上の施設がスプリンクラー設備の設置が必要となります 面積要件の変更はありません また 火災発生時の延焼を抑制する機能を備える構造 2 の施設はスプリンクラー設備の設置が不要となります 1 乳幼児または障害者の程度を判定する調査項目において 避難に関する項目で 介助が必要 と判断される者 2 一定の防火区画や内装制限を有し 火災発生時の延焼を抑制する機能を備える構造のこと スプリンクラー設備を設置することを要しない構造の見直し 消防法施行規則第 12 条の 2 関係 新たにスプリンクラー設備の設置が義務付けられる延べ面積 275 m2未満の令別表第 1 項ロに掲げる防火対象物又はその部分について スプリンクラー設備を設置することを要しない構造が見直されました スプリンクラー設備を設置することを要しない構造 とは 火災発生時の延焼を抑制する機能を備える構造のことであ り 当該構造を有する施設はスプリンクラー設備の設置を要しないとされています 今回の改正では 防火区画 内装制限 避難容易性 を組み合わせることで 小規模施設の様々な様態に対応 できるよう スプリンクラー設備の設置を要しない構造の要件が定められました 2

防火区画と内装制限による構造 消防法施行規則第 12 条の 2 第 1 項第 1 号 新たにスプリンクラー設備の設置が義務付けられる延べ面積 275 m2未満の令別表第 1 項ロに掲げる社会福祉施設 について 第 1 項第 1 号の従来の規定が適用できるようになりました また 延べ面積が 275 m2未満のもののうち 入居者等の居室が避難階のみに存するもので 第 2 項第 2 号の要件を 満たすものにあっては その避難容易性から内装制限を要しないこととされました 小規模施設 100 平方メートル未満 における内装制限による構造 消防法施行規則第 12 条の 2 第 2 項 令別表第 1 項ロに掲げる防火対象物 当該用途以外の用途が存しないものに限る のうち 延べ面積が 100 m2未 満の小規模な施設で入居者等の居室が避難階のみに存するものにあっては 内装制限によりスプリンクラー設備の設 置を要しないこととされました 第 1 項第 1 号の規定と同様に 第 2 項第 2 号の要件を満たすものにあっては その避難容易性から内装制限を要しないこととされました 共同住宅の一部を 項ロの用途に供する場合の構造 消防法施行規則第 12 条の 2 第 3 項 共同住宅の一部の住戸を令別表第 1 項ロの用途に供する場合において 項ロの用途に供する住戸の延べ面積 が 275 m2未満のもののうち 第 3 項第 1 号から第 7 号の規定 項ロの用途に供する住戸の防火区画や当該区画内の 内装制限等 に適合するものにはスプリンクラー設備の設置を要しないこととされました 入居者等の避難に要する時間の算定方法等を定める件 平成 2 年消防庁告示第 4 号 消防法施行規則第 12 条の 2 第 2 項第 2 号の消防庁長官が定める方法について 入居者等の避難に要する時間の 算定方法等が規定されました 3 自動火災報知設備の設置基準の見直し 消防法施行令第 21 条第 1 項関係 自動火災報知設備を設置しなければならない防火対象物又はその部分に 次に掲げるもので延べ面積が のものを追加されました 1 令別表第 15 項イに掲げる防火対象物 2 令別表第 1 項イ及びハに掲げる防火対象物 利用者を入居させ 又は宿泊させるものに限る 3 令別表第 11 項イに掲げる防火対象物のうち 1 又は 2 に掲げる防火対象物の用途に供される部分が存するもの ホテル 旅館等 5 項イ 病院 診療所 項イ及び社会福祉施設等 項ハで就寝の用に供する居室をもつ施設に対 して 延べ面積に関わらず自動火災報知設備を設置することが義務付けられました 対象施設 1 ホテル 旅館等 2 病院 診療所 入院施設があるもの 3 社会福祉施設等 就寝施設があるもの 改正前 改正後 300m2以上の 5 項イの全て 5 項イ 項イ ハ 項イ ハで 利用者を入居又は宿泊させるもの全て 5 項イ 項イ ハとは 右表を参照してください 今回の改正は 宿泊等に伴う火災 危険性に着目したものです 5 項イ旅館 ホテル 宿泊所 その他これらに類するもの 項イ病院 診療所 助産所 項ハ老人デイサービスセンター 保育所 通所障害者福祉施設 3

特定小規模施設用自動火災報知設備の追加 新たに自動火災報知設備の設置が必要となる施設のうち 延べ面積 の施設については 通常の自動火災 報知設備に替えて特定小規模施設用自動火災報知設備を設置することが出来るようになりました 通常の自動火災報知設備と比べ 必要構成機器 感知器の設置場所等が緩和されています 連動型警報機能付感知器設置イメージ図 4 消防機関へ通報する火災報知設備の連動義務化 消防法施行規則第 25 条関係 令別表第 1 項ロ 1 項イ 1 の 2 項及び 1 の 3 項に掲げる防火対象物 同表 1 項イ 1 の 2 項及び 1 の 3 項に掲げる防火対象物にあっては 同表 項ロに掲げる防火対象物の用途に供される部分が存するものに 限る に設ける消防機関へ通報する火災報知設備にあっては 自動火災報知設備の感知器の作動と連動して起動す るものとされました ただし 自動火災報知設備の受信機及び消防機関へ通報する火災報知設備が防災センター 常時人がいるものに限る に設置されるものにあっては 連動起動させることを要しないとされました 項ロに掲げる防火対象物に設ける消防機関へ通報する火災報知設備は 自動火災報知設備の作動と連動して起 動することが義務付けられました 連動 通報 感知器 自動火災報知設備 消防機関へ通報する火災報知設備 火災通報装置 5 消防機関の検査を受けなければならない防火対象物等の見直し 消防法施行令第 35 条関係 消防機関の検査を受けなければならない防火対象物に 次に掲げるもので延べ面積が のものを追加しました 1 令別表第 12 項ニ及び 5 項イに掲げる防火対象物 2 令別表第 1 項イ及びハに掲げる防火対象物 利用者を入居させ 又は宿泊させるものに限る 3 令別表第 11 項イ 1 の 2 項及び 1 の 3 項に掲げる防火対象物 前 1 又は 2 に掲げる防火対象物の用途に供される部分が存するものに限る 特定小規模施設省令の見直し 特定小規模施設に 次に掲げるもので延べ面積が のものが追加されました 1 令別表第 15 項イに掲げる防火対象物 2 令別表第 1 項イ及びハに掲げる防火対象物 利用者を入居させ 又は宿泊させるものに限る 3 令別表第 11 項イに掲げる防火対象物のうち前 1 又は 2 に掲げる防火対象物の用途に供される部分が存するもの 4

7 の防火対象物における 改正法令は平成 27 年 4 月 1 日から施行されました の施設 改築工事中含む については 平成 30 年 3 月 31 日までのが設けられています 平成 2 年 平成 27 年 4/1 平成 28 年 平成 29 年 3/31 平成 30 年 5 項イ 自火報 項イ 1 自火報 275 m2未満 項ロ スプリンクラーすべて火災通報装置 連動起動 項ハ 1 自火報 1 就寝を伴うものに限る リーフレット 1 社会福祉施設の消防用設備等に関わる消防法令改正の概要 一般財団法人日本消防設備安全センター 違反是正支援センター URLhttp://www.fesc.or.jp/ihanzesei/data/images/pdf/fukushi_bouka2.pdf 2 旅館等に関わる消防法令が改正されました 一般財団法人日本消防設備安全センター 違反是正支援センター URLhttp://www.fesc.or.jp/ihanzesei/data/images/pdf/ryokan.pdf 5