2 0 1 1 年 4 月 5 日 全建総連支援対策本部ニュース (No.23) 全建総連東日本大震災支援対策本部 建設通信新聞 4 月 5 日国土交通省は 被災地における応急仮設住宅の供給に向けた地元建設業者の活用方法などを検討する 大規模敷地でのプレハブ住宅建設だけでなく 今後は小規模敷地での木造仮設住宅の建設も必要となる見通しで 地元企業や地域材の活用に向けた標準図面の作成や資材調達などで各県を国が支援する考えだ 応急仮設住宅については これまで2カ月で3 万戸の供給を目標としてプレハブ建築協会や住宅生産団体連合会に要請していた ただ 被災自治体からの仮設住宅の建設要請はすでに3 万戸を大きく超えたため さらに3カ月で3 万戸程度を供給できる体制を整えるよう大畠章宏国交相が指示した これまでは大規模敷地にプレハブ住宅を建設する方向で進めてきたものの 建設用地が足りなくなってきており 今後 山あいの小規模敷地に数戸ずつ 木造の仮設住宅を建設することになるとみられる 小規模敷地での個別の建設の場合 大手メーカーなどより 地域の工務店といった建設業者などの方が作業しやすいとみられ 地域企業と地域材を活用する考えだ すでに全国中小建築工事業団体連合会 ( 全建連 ) などに協力を要請している 仮設住宅の建設工事は 各県が発注する ただ 各工務店が個別に受注すると効率的な作業が難しいことも考えられる このため 国交省は 全建連などと効率的な発注方法を検討するほか 木造仮設住宅の標準図面を作成し 早期に工事着手できる体制を整えられるよう支援する 個別工務店が合板など必要な量の資材を調達することも難しいとみられ 団体などで資材を一括で調達して建設業者に提供するなど効率的な資材調達方法も検討する 資材供給については 合板や断熱材などで不足しているとの声もあり 生産能力には問題がなくても 流通段階で滞っている可能性があるため 関係省庁と連携して緊急調査を実施している 上記事業は 全建総連と全建連で 共同で実施する予定 - 1 -
住宅建材に買い占め防止法発動を国交省が要請 日経新聞 4 月 5 日 国土交通省が消費者庁に対して 販売業者による住宅建材の買い占めなどを禁止する法律の適用を検討するよう要請していることがわかった 対象となるのは合板 サッシなど品不足の住宅建材 東日本大震災で資材工場が損壊したことなどを背景に 関連メーカーや販売業者が不公正な動きをすることを防ぐのが狙いだ 国交省が適用を求めているのは 1973 年に制定された 生活関連物資等の買い占め及び売り惜しみに対する緊急措置法 など この法律は買い占めの恐れがある物資を指定して 販売業者などに売り渡し命令を出せる仕組み 命令に従わなかった場合は 罰金などの罰則がある 東日本大震災の被害は広域にわたっており 必要な仮設住宅は阪神大震災時の約 4 万 8000 戸を上回る見通し 大畠章宏国土交通相は東日本大震災の被災者向け仮設住宅について 今後 5カ月で6 万戸を供給できるよう省内に指示している ただ住宅資材の不足などから仮設住宅の建設の遅れも懸念されている 国交省は資材の買い占めなどを防止するため 住宅建設資材の需給調査をすでに開始 今後は資材の緊急輸入などの対策も検討する方針だ 京建労からの報告建設労働者の役割を自覚した救援をボランティア登録開始 1 日に開催された京建労の本部執行委員会では 池田書記長が宮城県連に救援物資を届け 仙台市内を視察してきた経過を報告 宮城県連の仲間から聞いた 被災当日の状況 を 涙ぐみ言葉を詰まらせながら報告しました 討論では 救援 復興のとりくみが全建総連などから提起されている 京建労の仲間がこれらの要請に応え ボランティア派遣をするときに 建設労働者がなぜ 災害救援 ボランティアにとりくむのか 建設労働者の役割とは何か を明確にした討論が必要 や 災害復興工事に参加できるよう手配を などの意見が交わされ 組合として 災害救援ボランティア派遣登録 をはじめることが確認されました 本部からのボランティア派遣要請があった場合に 参加できる可能性がある人を登録していきます 遠方でかつ活動条件も悪いことが予測されるため 60 歳未満 で 重篤な既往症がない ことを原則としています 救援物資 第 2 便 4 月 15 日発送 京建労の救援対策本部は 5 日 先月 26 日 宮城県連への救援物資搬送につづき 第 2 便の発送を 4 月 15 日に行うことを決め 本部への物資の結集を支部に依頼しました - 2 -
結集をお願いした物資は 3 月 19 日付発文の 6 品目 に 土嚢袋 若干の工具類 を追加しています 全建総連福島からの報告 全建総連福島 須賀川建設組合では東日本大震災で組合事務所の入居ビルが被災 ひびが入り危険な状態のため急遽引越しを余儀なくされました 4 月 3 日 9 時より災害復旧等多忙にもかかわらず役員事務局 12 人が参加しビル2 階より備品や事務用品等を3 時間かけて移転先まで運びました 新事務所は須賀川市影沼町 229 の2 階建て延べ 25 坪木造の建物で 約 10 台分の駐車スペースが確保できるのが特徴です 荷物の運び入れもそこそこに 午後 1 時より 22 年度監査会を行い 電話やインターネット未接続の中 新事務所での組合活動のスタートを切りました 須賀川建設組合は入居ビルが被災し引越し 引越し早々 新事務所で 22 年度の監査会 宮城班からの報告 4 日 災害対策本部 八木副本部長 ( 県 連副会長 ) と神奈川県連の仲間が 支援物 資を届けると共に激励のため 塩釜市建設 職組合と石巻市建設総合組合を訪問 全建 総連からは古市書記長 勝野社保対部長ら 4 人が同行しました はじめに訪れた塩釜市建設職組合では 佐藤副会計が迎えてくれました 早速 神 奈川の仲間が 支援物資 ( 発電機 2 台 土 嚢袋 400 枚など ) を搬入すると 大変あり 支援物資を塩釜に届けた ( 左から名和部長 塩釜市建設職組合 佐藤副会計 八木県副本部長と神奈川県連の仲間 2 人 全建総連 古市書記長 ) がたい 支援は仲間が心待ちにしていた 被災の影響はひどく 遺体の火葬では場所 - 3 -
や時間がいつも以上に必要とされる難しい状態 と自身も火葬を執り行う慌ただしい 中でした 神奈川県連 名和住宅対策部長は 皆さんの頑張りは十分理解 協力でき ることは何でも言ってほしい と激励しました 次に訪れた石巻市建設総合組合 は 組合員 603 人中約 200 人の安 否確認が取れた状況で 事務機能 もまだまだ正常化していないため 日野組合長の自宅を訪問 自宅は 浸水しており 掃除中の倉庫に支 援物資 ( 発電機 1 台 マスク 250 枚など ) を運びこむと マスクや ゴム手袋がありがたい 大切に使 わせていただく と感謝の言葉を 述べました その後 日野組合長 の作業場を訪れると 従業員 4 人 が泥に濡れた道具や建材を 倉庫から必死に 運び出していました その中で日野組合長は 本当は廃業も考えた だが 幸いにも従業 員とその家族も無事で 仕事の依頼が数多く ある 従業員のためにも頑張らないと と目 に涙を浮かべていると 名和部長は 廃業な どと言わないでほしい できることは協力す る 気持ちを強く持ってほしい と励ましま した 石巻市建設総合組合 日野組合長 ( 中央 ) が津波の被災状況を神奈川県連 名和住宅対策部長 ( 右 ) に説明する 日野組合長の作業場内 - 4 -
全建総連組合員の被害状況調査 全建総連では 東日本大震災の組合員被害状況調査を実施いたしました 下記集計は 4 月 5 日時点での暫定の数字です 各組合ともまだ完全に被災状況を把握している段階ではありません したがって 0 でも被害がないという意味ではない場合や 被害状況が把握できず空欄となっている組合もあります 人的被害の状況 (4 月 5 日現在 ) 組合名本人死亡本人 行方不明 本人負傷家族死亡家族 行方不明 家族負傷 北海道連青森県連 0 0 0 0 0 0 岩手県連 6 4 1 4 4 1 宮城県連 27 35 51 33 秋田建労 0 0 0 0 0 0 山形県連 0 0 0 0 0 0 全建総連福島 5 2 2 8 0 3 茨城県連 0 0 2 栃木建労 0 0 1 0 0 1 群馬県連 0 0 0 0 0 0 建設埼玉埼玉土建 1 0 0 2 1 2 千葉県連千葉土建 0 0 0 0 0 0 東京都連 1 神奈川県連山梨県連 0 0 0 0 0 0 新潟県建設ユニオン 0 0 0 0 0 0 長野県建設労連 0 0 0 0 0 0 静岡建労 0 0 0 0 0 0 計 39 42 6 65 38 7-5 -
住戸等の被災状況 (4 月 5 日現在 ) 組合名 全壊 全焼 流失 半壊 半焼 一部損壊 床上浸水 計 北海道連 2 2 青森県連 0 0 4 4 岩手県連 87 6 13 106 宮城県連 248 147 805 1,200 秋田建労 0 0 0 0 山形県連 0 0 0 0 全建総連福島 32 20 1,599 1,651 茨城県連 1 5 475 481 栃木建労 0 0 35 35 群馬県連 0 1 1 建設埼玉埼玉土建 0 0 338 338 千葉県連 4 4 千葉土建 2 1 104 107 東京都連神奈川県連山梨県連 0 0 0 新潟県建設ユニオン 0 0 0 長野県建設労連 静岡建労 0 0 5 5 計 370 180 3,384 3,934-6 -