企業年金におけるマイナンバーの取扱いについて 平成 27 年 6 月 日本生命保険相互会社 本資料は 作成時点における信頼できる情報にもとづいて作成されたものですが その情報の確実性を保証するものではありません 本資料に含まれる会計 税務 法律等の取扱いについては 公認会計士 税理士 弁護士等にご確認のうえ 貴団体自らご判断ください ホームページアドレス http://www.nenkin.nissay.co.jp/info/report.htm H27.6.19 日本生命保険相互会社団体年金コンサルティング課発行 ( 日本年基 201506-170-0273 D)
目次 マイナンバー制度とは 1 今後のスケジュール 2 通知カード 個人番号カード 3 マイナンバーの利用範囲 4 企業年金への影響 6 企業年金におけるマイナンバーの取扱い概要 7 詳細 8 Q&A 14
分断マイナンバー制度とは 1 マイナンバー制度は 国民一人ひとりに重複がないように 12 桁の番号を割り振ることで 現在 社会保障 税分野などの各制度でバラバラに管理されている同一人物の情報を 名寄せできるようにするものである このことにより 国民にとっては 提出書類の削減による手続き簡素化などの効果が 行政にとっては 行政運営の効率化や 所得把握の精度向上による 所得の過少申告といった不正の防止などの効果が期待されている マイナンバー制度導入前 雇用保険 年金保険 健康保険 税金 雇用保険被保険者番号 基礎年金番号断分被保険者証断分記号番号 個人情報 個人情報 個人情報 個人情報 マイナンバー制度導入後 雇用保険 年金保険 健康保険 税金 マイナンバー 雇用保険被保険者番号 基礎年金番号 被保険者証記号番号 個人情報 名寄せ 個人情報 名寄せ 個人情報 名寄せ 個人情報
マイナンバー法成立布 1今後のスケジュール 通知カート でマイナンハ ー通知 個人番号カードの交付 イナンバー利用開報連の携機始国スタート7 月情報提供ネットワークシステム 2 運用開始地報方連公携共関ス団間タ体の情ーとトの情市町村の窓口で通知カート と引き換えに交付 マイナンバーの利用は平成 28 年 1 月から順次 開始される それに先立ち 平成 27 年 10 月から 市町村長から 通知カード が国民に送付され マイナンバーが通知される 平成 28 年 1 月以降 希望者には 市町村の窓口で 通知カード と引き換えに IC チップの入った顔写真付きの 個人番号カード が交付される 今後のスケジュール 平成 25 年 2 3/31 省政令令公公布平成 26 年 平成 27 年 平成 28 年 平成 29 年 5/24 7/4 10 月 1 月マ1 月 1 省令は平成 26 年 9 月 10 日 11 月 20 日 12 月 12 日にも公布されている 2 情報提供ネットワークシステムとは : 各制度間で迅速 安全に情報の授受を行うためのシステム
通知カード 個人番号カード 3 国 自治体 民間企業などマイナンバーを利用する事務を実施する者が 本人からマイナンバーを受け取る場合には 本人確認を行う必要がある 他人になりすまされるケースもあるためである 通知カード 個人番号カード は その本人確認に用いられる 通知カード は顔写真が掲載されていないので その他の身分証明書と併せて提示することが必要となる 個人番号カード であれば 顔写真が掲載されているので 個人番号カード のみで本人確認ができる 通知カード 個人番号カード 通知カード 個人番号カード ( 表面 ) ( 裏面 ) イメージ 記載内容 交付 氏名 住所 生年月日 性別 マイナンバー 平成 27 年 10 月に 全員に対して 市町村長から郵送される 氏名 住所 生年月日 性別 マイナンバー 有効期間の満了日 顔写真 IC チップ 平成 28 年 1 月以降 希望者に 市町村の窓口で 通知カード と引き換えに 交付される ( 注 ) 個人番号カードの発行は 無料 本人確認 顔写真が掲載されていないので 身元確認書類 ( 運転免許証 パスポート等 ) と併せて提示して本人確認することが必要 通知カード + 身元確認書類運転免許証パスポート等 顔写真が掲載されているので 個人番号カード のみで本人確認ができる 個人番号カード ( 番号確認 ) ( 身元確認 ) ( 番号確認 + 身元確認 )
個人番号利用事務実施者マイナンバーの利用範囲福祉税マイナンバーの利用範囲 4 マイナンバーの安易な利用拡大を制限するため 当面 マイナンバーの利用範囲が 社会保障分野 税分野 災害対策分野 の 3 つに限定されている マイナンバーを利用する事務は 大きく 個人番号利用事務 個人番号関係事務 とに分けられる 個人番号利用事務 マイナンバーを主体的に利用することが法律上 認められた事務 主に行政事務となるが 例外的に 企業年金の事務では マイナンバーを利用することが法律上 認められた しかし 当面 企業年金の事務におけるマイナンバーの利用は見送られることになっている 年金労働医療 国 厚生労働大臣 厚生年金保険の年金給付 一時金の支給 保険料の徴収に関する事務国民年金の年金給付 一時金の支給 保険料の徴収に関する事務 公的機関 厚年基金 厚年基金の年金給付 一時金の支給に関する事務 ( 注 ) 社会保障分野 税分野 災害対策分野 の中でも マイナンバーの利用範囲は限定されており 法律上 限定列挙されている ( 上記はこのうちの一部 ) 社会保障災策害対民間企業国自治体公的機関国自治体自治体自治体 DB を実施する事業主 基金 DC を実施する事業主 厚生労働大臣 市町村長 全国健康保険協会健康保険組合国民健康保険組合財務大臣都道府県知事市町村長都道府県知事市町村長 DB の年金給付 一時金の支給に関する事務 DC の年金給付 脱退一時金の支給に関する事務記録関連運営管理機関への通知に関する事務加入者等に関する原簿の記録 保存に関する事務 雇用保険の失業等給付の支給 雇用安定事業 能力開発事業の実施に関する事務 労災保険の保険給付の支給 社会復帰促進等事業の実施に関する事務 介護保険の保険給付の支給 保険料の徴収に関する事務 国民健康保険の保険給付の支給 保険料の徴収に関する事務 健康保険の保険給付の支給 保険料等の徴収に関する事務 国民健康保険の保険給付の支給 保険料の徴収に関する事務国税等の徴収 収納等に関する事務 地方税の賦課徴収等に関する事務 被災者生活再建支援金の支給に関する事務被災者台帳の作成に関する事務 企業年金に影響 ( ただし 当面 見送り )
個人番号関係事務 マイナンバーを付随的に利用することが法律上 認められた事務 例えば 税務当局が正確な所得を把握するためには 民間企業が税務当局に提出する源泉徴収票等にマイナンバーを記載することになる このように 行政機関等が行う 個人番号利用事務 のために 民間企業等で行われる各種届出等のことを 個人番号関係事務 と呼んでいる 個人番号関係事務実施者マイナンバーの利用範囲医年療福民間企業など民間企業など 事業主など事業主など事業主など 厚生年金保険の被保険者資格取得 喪失届等の届出雇用保険の被保険者資格取得 喪失届等の届出 祉労民間企業など 事業主など 源泉徴収票等の提出 企業年金に影響 ( 注 ) 上記は 個人番号関係事務 の主なものを例示したもの 個人番号利用事務 個人番号関係事務 の関係( イメージ ) 社会保障民間企業など健康保険の被保険者資格取得 喪失届等の届出 5 従業員など 民間企業など 税務当局 1 マイナンバーの提供 2 源泉徴収票等にマイナンバーを記載 個人番号関係事務 3 源泉徴収票等の提出 4 正確な所得の把握 個人番号利用事務 ( 注 ) 税分野における一般的な事務のイメージを記載 企業年金における事務のイメージは 7~8 ページを参照
会保年金社企業年金への影響 6 4~5 ページのとおり 企業年金の事務では 法律上は 個人番号利用事務 個人番号関係事務 とも発生する 個人番号利用事務 では 例えば 給付事務を処理するための情報を日本年金機構等から入手できるようになると想定される しかし 当面 その実施は見送られることになっている 一方 個人番号関係事務 は平成 28 年 1 月から実施され 年金給付 一時金の支給に伴い 税務当局に提出する源泉徴収票等にマイナンバーを記載する対応が必要になる 企業年金への影響 個人番号利用事務 関係事務実施者 マイナンバーの利用範囲 厚年基金 厚年基金の年金給付 一時金の支給に関する事務 個人番号利用事務 障税DB を実施する事業主 基金 DB の年金給付 一時金の支給に関する事務 当面 見送り DC を実施する事業主 DC の年金給付 脱退一時金の支給に関する事務記録関連運営管理機関への通知に関する事務加入者等に関する原簿の記録 保存に関する事務 個人番号関係事務 厚年基金 DB を実施する事業主 基金 DC を実施する事業主 源泉徴収票等の提出 平成 28 年 1 月 ~ 実施 個人番号利用事務 が当面 見送られる理由 給付事務を処理するための情報を日本年金機構等から入手するためには 情報提供ネットワークシステム (2 ページ参照 ) と接続するためのシステム開発などの負担が発生 厚年基金は平成 31 年 3 月末までに多くの基金が解散を実施 こうしたことから 当面 個人番号利用事務 の実施は見送られる 今後は 施行後の状況等を踏まえて 個人番号利用事務 の実施を検討するとされている
企業年金におけるマイナンバーの取扱い 7 企業年金 ( 厚年基金 DB DC) または企業年金から受託された信託銀行 生命保険会社等は 年金給付 一時金を支給するときに源泉徴収し 税務当局に源泉徴収した金額を支払い 源泉徴収票等を提出する 個人番号関係事務 として その源泉徴収票等にマイナンバーを記載する対応が必要になる マイナンバーは個々の受給権者等から収集することが基本となるが 現在 企業年金連合会を通じてマイナンバーを収集する仕組みが厚労省で検討されている 概要 基本的な取扱い 現在厚労省で検討されている取扱い 企業年金 信託銀行生命保険会社等 税務当局 企業年金 信託銀行生命保険会社等 税務当局 3 マイナンバーの提供 5 源泉徴収票等 3 マイナンバー の提出 の提供 5 源泉徴収票等の提出 6 2 安全管理措置の実施 本人確認の実施 4 源泉徴収票等にマイナンバーを記載 6 2 安全管理措置の実施 本人確認の実施 4 源泉徴収票等にマイナンバーを記載 1 マイナンバーの収集 マイナンハ ーの送付 企業年金連合会 地方公共団体情報システム機構 受給権者等 マイナンハ ーの照会 マイナンハ ーの送付 1 マイナンバーの収集 マイナンハ ーの照会
8 詳細 前ページの 1 ~ 6 を解説 基本的な取扱い 現在厚労省で検討されている取扱い マイナンバーは個々の受給権者等から 郵送または対面で収集することが基本 基本的な取扱い では 膨大な事務手続きが発生する恐れがある 法施行 ( 平成 28 年 1 月 ) 時点で 既に年金を受給している人 法施行 ( 平成 28 年 1 月 ) 時点で 既に年金を受給している人についても 法施行後最初に源泉徴収票等を税務当局に提出する平成 29 年 1 月までに マイナンバーを収集する そこで 現在 企業年金連合会を通じてマイナンバーを収集する仕組みが厚労省で検討されている ( 今後 省令改正予定 ) 法施行 ( 平成 28 年 1 月 ) 時点で 既に年金を受給している人 だけでなく 法施行 ( 平成 28 年 1 月 ) 以降 新たに年金 一時金を受給する人 についてもこの仕組みでマイナンバーを取得できるようになる見込み 現在 検討中の仕組み 1 マイナンバーの収集 法施行 ( 平成 28 年 1 月 ) 以降 新たに年金 一時金を受給する人 企業年金連合会が 各企業年金からの委託を受けて 地方公共団体情報システム機構 ( マイナンバーを統括管理している団体 ) からマイナンバーを取得し 各企業年金に送付 法施行 ( 平成 28 年 1 月 ) 以降 新たに年金 一時金を受給する人については 給付金の支払までの間に マイナンバーを収集する 現行の 住基ネットから住所情報等を取得できる仕組み に準じたもの 企業年金 企業年金連合会マイナンハ ー の送付 地方公共団体情報システム機構マイナンハ ー の送付 マイナンハ ーの照会 マイナンハ ーの照会 ( 注 ) 手数料 企業年金側での規約変更の要否は 未定 * 現行の 住基ネットから住所情報等を取得できる仕組み 手数料 :10 円 / 件規約変更 : 必要 ( 連合会非会員は別途 基本料 6 万円 / 年がかかる )
9 基本的な取扱い 現在厚労省で検討されている取扱い 個々の受給権者等から 郵送または対面でマイナンバーを収集する際に 本人確認が必要 通知カードで本人確認 個人番号カードで本人確認 郵送 通知カードに加え 身元確認書類 ( 運転免許証 パスポート等 ) が必要 個人番号カードのみで OK 通知カード + 身元確認書類 個人番号カード DB( 規約型 ) 通知カードのみで OK 1 2 個人番号カードのみで OK 2 本人確認の実施 通知カード 個人番号カード 対面 4 DB( 基金型 ) 厚年基金 通知カードに加え 身元確認書類 ( 運転免許証 パスポート等 ) が必要 3 通知カード + 身元確認書類 1 雇用契約成立時等に本人確認を行っている雇用関係になる者等で 知覚等により本人であることが明らかな場合 身元確認書類は不要 2 対面であっても 受給者の場合で 退職から時間が経つために知覚等により本人と確認できないときは 身元確認書類は必要になる 3 DB( 基金型 ) 厚年基金は母体企業と別組織のため 身元確認書類は必要 ただし 母体企業と個人番号関係事務の委託を行い 母体企業で対面の手続きをすれば 1と同様 身元確認書類は不要になる 4 DCは一般的に対面での手続きは行われない ( 注 ) 通知カード 個人番号カード以外の方法による本人確認も可能 詳細は国税庁 HPを参照 (https://www.nta.go.jp/mynumberinfo/pdf/kakunin.pdf)
10 基本的な取扱い 現在厚労省で検討されている取扱い 3 4 5 マイナンバーの提供 源泉徴収票等にマイナンバーを記載 源泉徴収票等の提出 源泉徴収票等の作成事務を信託銀行 生命保険会社等に委託している場合は 収集したマイナンバーを信託銀行 生命保険会社等に提供 信託銀行 生命保険会社等で源泉徴収票等にマイナンバーを記載し 税務当局に提出 信託銀行 生命保険会社等に委託していない場合は 企業年金で源泉徴収票等にマイナンバーを記載し 税務当局に提出 信託銀行 生命保険会社等と個人番号関係事務を委託することで 信託銀行 生命保険会社等は源泉徴収票等にマイナンバーを記載する事務などを行うことができるようになる ( 注 ) 受給者等本人に交付する源泉徴収票にも その者のマイナンバーを記載する必要がある 6 安全管理措置の実施 マイナンバーを保有することになるため どの企業年金も 安全管理措置 を実施する必要がある 安全管理措置 の基準については 特定個人情報保護委員会から発出された 特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン ( ガイドライン ) のほか 今後 厚労省が通知を発出する予定 (11~13 ページを参照 )
11 安全管理措置の検討手順 ガイドライン では 安全管理措置 として 次の手順で検討を行う必要がある とされている 検討手順 1 マイナンバーを取り扱う事務の範囲の明確化 2 特定個人情報 ( マイナンバーを含む個人情報 ) 等の範囲の明確化 3 事務取扱担当者の明確化 4 基本方針の策定 ( 次ページ参照 ) 5 取扱規程等の策定 ( 次ページ参照 ) 基本方針の策定 ガイドライン では 特定個人情報 ( マイナンバーを含む個人情報 ) 等の適正な取扱いの確保について組織として取り組むために 基本方針を策定することが重要 とされている 基本方針に定める項目 ( 例 ) 事業者の名称 関係法令 ガイドライン等の遵守 安全管理措置に関する事項 質問及び苦情処理の窓口等
取扱規程等の策定 12 ガイドライン では 前ページの検討手順 1~3 で明確化した事務において事務の流れを整理し 特定個人情報 ( マイナンバーを含む個人情報 ) 等の具体的な取扱いを定める取扱規程等を策定しなければならない とされている 取扱規程等は 取得する段階 利用を行う段階 保存する段階 提供を行う段階 削除 廃棄を行う段階 ごとに 取扱方法 責任者 事務取扱担当者及びその任務等について定めることが考えられる とされている 具体的に定める事項は 次の安全管理措置を織り込むことが重要 とされている 項目 組織体制の整備 具体的な安全管理措置の内容 安全管理措置を講ずるための組織体制を整備する 組織的安全管理措置 人的安全管理措置 物理的安全管理措置 取扱規程等に基づく運用 取扱状況を確認する手段の整備 情報漏えい等事案に対応する体制の整備 取扱状況の把握及び安全管理措置の見直し 事務取扱担当者の監督 事務取扱担当者の教育 特定個人情報等を取り扱う区域の管理 機器及び電子媒体等の盗難等の防止 取扱規程等に基づく運用状況を確認するため システムログまたは利用実績を記録する 特定個人情報ファイルの取扱状況を確認するための手段を整備する なお 取扱状況を確認するための記録等には 特定個人情報等は記載しない 情報漏えい等の事案の発生または兆候を把握した場合に 適切かつ迅速に対応するための体制を整備する 情報漏えい等の事案が発生した場合 二次被害の防止 類似事案の発生防止等の観点から 事案に応じて 事実関係及び再発防止策等を早急に公表することが重要である 特定個人情報等の取扱状況を把握し 安全管理措置の評価 見直し及び改善に取り組む 事業者は 特定個人情報等が取扱規程等に基づき適正に取り扱われるよう 事務取扱担当者に対して必要かつ適切な監督を行う 事業者は 事務取扱担当者に 特定個人情報等の適正な取扱いを周知徹底するとともに適切な教育を行う 特定個人情報等の情報漏えい等を防止するために 特定個人情報ファイルを取り扱う情報システムを管理する区域 ( 管理区域 ) 及び特定個人情報等を取り扱う事務を実施する区域 ( 取扱区域 ) を明確にし 物理的な安全管理措置を講ずる 管理区域及び取扱区域における特定個人情報等を取り扱う機器 電子媒体及び書類等の盗難または紛失等を防止するために 物理的な安全管理措置を講ずる
13 物理的安全管理措置 ( 続き ) 技術的安全管理措置 項目 電子媒体等を持ち出す場合の漏えい等の防止 マイナンバーの削除 機器及び電子媒体等の廃棄 アクセス制御 アクセス者の識別と認証 外部からの不正アクセス等の防止 情報漏えい等の防止 安全管理措置の内容 特定個人情報等が記録された電子媒体または書類等を持ち出す場合 容易にマイナンバーが判明しない措置の実施 追跡可能な移送手段の利用等 安全な方策を講ずる 持出し とは 特定個人情報等を 管理区域または取扱区域の外へ移動させることをいい 事業所内での移動等であっても 紛失 盗難等に留意する必要がある 個人番号関係事務または個人番号利用事務を行う必要がなくなった場合で 所管法令等において定められている保存期間等を経過した場合には マイナンバーをできるだけ速やかに復元できない手段で削除または廃棄する マイナンバー若しくは特定個人情報ファイルを削除した場合 または電子媒体等を廃棄した場合には 削除または廃棄した記録を保存する また これらの作業を委託する場合には 委託先が確実に削除または廃棄したことについて 証明書等により確認する 情報システムを使用して個人番号関係事務または個人番号利用事務を行う場合 事務取扱担当者及び当該事務で取り扱う特定個人情報ファイルの範囲を限定するために 適切なアクセス制御を行う 特定個人情報等を取り扱う情報システムは 事務取扱担当者が正当なアクセス権を有する者であることを 識別した結果に基づき認証する 情報システムを外部からの不正アクセスまたは不正ソフトウェアから保護する仕組みを導入し 適切に運用する 特定個人情報等をインターネット等により外部に送信する場合 通信経路における情報漏えい等を防止するための措置を講ずる ( 注 ) 詳細は 特定個人情報保護委員会の HP(http://www.ppc.go.jp/legal/policy/) をご参照ください
14 Q&A 企業年金連合会が内閣官房 国税庁に質問した結果の主な内容を抜粋して記載 ( 注 ) 詳細は 企業年金連合会の会員専用ページ (http://www.pfa.or.jp/activity/mynumber/index.html#qa) をご参照ください 質問 回答 1 マイナンバーの本人からの収集は マイナンバーの使用が開始される平成 28 年 1 月以降でないと認められないのか? 平成 27 年 10 月 5 日から可能となる ただし 企業年金において 基本方針 規約 規程等の整備を行ってから実施する必要がある 2 マイナンバーの収集時に 提出拒否されたときの対応は? 企業年金連合会を通じたマイナンバーの提供スキームを利用して収集する方法について 現在詳細を検討中 1 マイナンバーの収集 3 マイナンバー収集において 身寄りのない方や 認知症等で施設に入所されていたり入院されている方への対応はどうなるのか? 法定代理人が代理できることとされている 4 マイナンバーは原則生涯同じ番号となっているが 基金への届出なく変更となることにより 法定調書類への表示が誤った場合はどうなるのか? 個人情報取扱事業者は データ内容の正確性の確保に努めることが求められている 個人情報取扱事業者でない個人番号取扱事業者についても正確性の確保に努めることが望ましいと考えられる マイナンバーが変更されたときは本人から事業者に申告するよう周知しておくとともに 一定期間ごとにマイナンバーの変更がないか確認することが考えられる 5 本人確認資料を提供してもらう通信費は受給者本人負担か? 受給者から送付してもらう資料の通信費は 基本的には受給者負担と考えられる 各企業年金における判断で 企業年金負担とすることは問題ない 2 本人確認の実施 6 基金は 委託契約すれば母体企業等へ収集業務を委託することが可能と聞いたが その場合 本人に通知が必要なのか? 委託先がマイナンバーの収集を円滑に行えるように 通常は委託を行った旨何らかの通知をするものと考えられる 7 定年退職者のマイナンバーの収集を母体企業にお願いする場合の規約や規程等への手当てはどうすれば良いのか? 委託する際の手順や マイナンバーの取扱い等の委託契約において定めるべき事項等を規約 規程等に定めてく必要がある 4 源泉徴収票等にマイナンバーを記載 ( 注 ) 規約変更例は 追ってご案内いたします 8 平成 28 年 1 月以降に支払うものであれば 年金の遅延請求時や退職一時金の収入年の遡り等による過年度分の源泉徴収票であっても マイナンバーの記載は必須となるのか? 平成 28 年 1 月以後に支払うものであっても 収入すべき時期が平成 28 年 1 月よりも前のものに係る源泉徴収票についてはマイナンバーを記載する必要はない なお この場合において 番号欄のある様式を使用しても差し支えない
15 質問 回答 6 安全管理措置の実施 9 10 現実的に実行可能な管理基準 ( 指針 ) を厚労省から提供してもらえれば その内容に基づき 基金の基準を決めて実行したいと思う 基金として 支払データ等の個人データの管理は常日頃実施しているが マイナンバーに関し 更に特別な管理体制が必要となるのであれば 具体的に国から提示してもらいたい 責任者や事務担当者の明確化とは 役職名等を記載すれば良いのか? 11 事務担当者の教育はどの位の頻度で実施するのか? 最低 1 年に 1 回必要 12 13 14 マイナンバー登録相違で処理がうまくいかなかった場合の確認として ある程度の期間は取得した際の届出書類を保管しておく必要があるのではないか? 支給義務がなくなった対象者 ( 死亡または一時金選択による失権 ) については いつまで保管が必要なのか? 廃棄の際 記録や証明書などが必要ということだが 具体的にはどのような項目を記すことになるのか? 基本的な取扱いは ガイドライン に記載の内容を確認のうえ対応していただきたい その他 企業年金等における取扱いについては 厚労省から通知等で発信する内容を検討中である 部署名 ( 課 ( 係 ) 等 ) 事務名 ( 例 : 給付事務担当者 ) 等により 担当が明確になれば十分であると考えらえる ただし 先に述べた方法で 事務取扱担当者の範囲が明確化できない場合は 事務取扱担当者を指名すること等を行う必要があると考えられる 例えば 企業年金における任免簿等で管理することが考えられる 事務を処理するために必要がある限りは保管は可能であるが ガイドライン に従い 所定の措置の下 保管する 当該利用事務を使用しなくなった時は速やかに廃棄が必要 マイナンバーは 法で限定的に明記された事務を行う必要がある場合には保管し続けることができる 所管法令において保存期間が設定されていない場合であっても 個人番号関係事務を処理する必要があると合理的に予想されるのであれば マイナンバーを保管することが可能と考える 以下の方法等がある -シュレッダー等での処分をする場合は いつ何を誰が廃棄したのかが分かるような廃棄記録簿等を作成 - 溶解専門業者に依頼して廃棄処分する場合には 当該業者から いつ何を廃棄したのかを明らかにする証明書を取得