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Transcription:

2006.9 No.61

公募型ものづくり短期研究開発事業 事例紹介 公募型ものづくり短期研究開発事業 事例紹介 公募型ものづくり短期研究開発事業 は 県内企業が直面した研究課題について 企業からの提案でハイ テクプラザが研究開発を行い その成果を企業にお渡しする事業です 応募企業名 株式会社ムラコシ 勿来工場 工 場 長 櫛田洋一郎 所 在 地 いわき市勿来町酒井酒井原110 Tel 0246-65-3177 FAX 0246-65-3180 URL http://www.murakoshi.com/ テーマ名 竹炭粉を用いた漆工芸品の開発 応募企業名 有限会社竹炭工芸都美 代表取締役 吉田敏八 所 在 地 福島県田村市都路町古道字山口149 Tel 0247-75-3466 FAX 0247-75-3467 E-mail miyabi-yosida@nyc.odn.ne.jp 創立は昭和62年 1986年 で約20年の歴史があります この 事業を始めたきっかけとして あまり使われなくなった竹を特別な 手法を用いるのではなく昔ながらの土窯で炭化し 出来上がった炭と その炭化の過程で採取できる液を 農業資材として活用したいとい 吉田社長 中央 と担当の須藤専門研究員 右側 う発想から始められたそうです それと同時期に 燃料としての炭 と出羽専門研究員 左側 竹炭工芸都美前にて から 飾る炭 という考え方を学び 今では自然形態を応用した工 芸品等幅広い商品を製造しています 機械等を用いた大量生産ではなく 炭焼きは山の中の生活の作業の延長線として行っていきたいと話してく ださいました また 一般の方々にも炭でものづくりをすることを体験してほしい もっと炭について知ってほしいことか ら 竹炭工芸品製作体験教室 なども開催しているそうです 今回は漆と竹炭粉の配合比や混練方法 さらには 成型方法や加飾方法の検討を行うとともに 竹炭と漆を 活用した工芸品素地の開発の研究を行いました 研究開発概要 竹炭の粉末を用いて工芸品の素地を成形しました 素地の 成形は石膏で型どりし 次に竹炭粉と漆 澱粉の粉末を配合し 素地の強度確認を行いました また 素地の補強材として麻 布や麻紐を使用し竹炭の素地を成形しました その結果 素地の厚みが均一化するとともに軽量化が図られ 低温焼成を行っても変形の少ない丈夫な素地として活用する ことが可能となりました 型押しの丸物成形品 研究開発概要 株式会社ムラコシで製造している自動車品の錐面 のキズ検査装置を開発しました CCDカメラで撮影し た錐面の画像から切削痕のみを除去する画像処理プロ グラムを開発し 目視では識別困難なキズも容易に検査 できる装置の開発に成功しました その結果 切削痕がきれいに除去でき キズを容易に 判別できることが確認されました 現在の検査風景 工場風景 上 の 円 錐 面 が キ ズ 検 査 の 対 象 分 今回 1つのテーマについて集中して研究して頂き 新しいことができました 残念ながら実用化まで到達で きてはいませんでしたが この技術を継続的にハイテク プラザと関わり実用化できるようにしていきたいです 企業での成果活用は 今回開発した検査装置により 目視では識別困難なキ ズも容易に検査できるよう現在の目視検査工程に良い形 で組み込んでいきたいです 後々はラインを通して自動 判別を行えるようにしていきたいです 都美内材コーナー 企業での成果活用は 技術の習得を図るとともに 市場に受け入れられるデ ザインを模索し 製品化を目指します ハイテクプラザに望むことは 本社は東京都武蔵小金井市にあり 元々はミシン品を専門に製 造していました 勿来工場は昭和40年に設置され 昭和40年代後 半にミシン品のネジセンターという品によく似た自動車のブリ ーダスクリュウという品を手がけ始められました 勿来工場では 担当の小松さん 中央 と水原さん 右側 と吉 自動車のエンジン ブレーキ ステアリング等の品製造をしてい 田研究員 左側 株式会社ムラコシ玄関前にて ます 現在 毎月300万個製造しているブリーダスクリュウの錐面のキズについて目視で全数検査を行っています 品錐面のキズはブレーキオイルの漏れの原因になりクレームにもつながります 今回は目視検査で行っていたキズ検査をより効率よく 確認漏れなく行うために画像処理技術を利用したキ ズ検査装置の開発の研究を行いました 企業の満足度は 企業の満足度は 新たに情報 知識も得ることができ まだ製品化とい うものには道のりはあるが炭の粉の製品を形にし他の炭 を扱っている人にも希望を与えられるようにしたいです テーマ名 錐面のキズ検査装置 開発した検査装置 ブ レ ー キ 品 ハイテクプラザに望むことは 都美内風景 まだまだたくさんありますが 私たちが技術面で確立 できないものを様々な形で提供し続けて頂きたいです 業者に依頼すると資金面で負担がかかってしまうこと などについて ハイテクプラザで気軽に教えて頂くとい うことを望みます 担当 会津若松技術支援センター産業工芸グループ 都美焼 今までは相談できる項目があまりわからず いわき技 術支援センターにて機器を借りるという形で利用させて 頂きましたが 今回の事業をとおしてハイテクプラザの 研究事業や施設 設備等の内容がよくわかり 今後もい ろいろな形で関わって様々なアドバイスを頂きたいです 須藤靖典 出羽重遠 福田寿寛 2 錐面を上から 撮影した元画像 担当 ハイテクプラザ研究開発システム技術グループ 3 元画像から切削跡を 除去した画像 吉田英一 大内繁男 高橋 淳

技術 研究成果発表会 技術 研究成果発表会 会津若松技術支援センター ハイテクプラザ 郡山 去る6月27日 火 会津若松技術支援センターにおいて技術 研究成果発表会が開催され 県内各地から業 去る7月11日 火 ハイテクプラザ 郡山 を会場に技術 研究成果発表会が開催されました 研究発表 界関係者約160名の方が参加されました 昨年度同様ポスターセッション形式で開催され 会場では来場者と研 として2つの会場を設け 第1会場では有機材料 無機材料 分析技術 電子 情報 システムに関する研究発表 究員との活発なディスカッションが行われ 大盛況のうちに開催することができました 第2会場では機械 金属加工 計測技術 微生物技術に関する発表を行いました さらに 各会場では企業の発 表や 福島 山形 新潟三県公設試験研究機関共同研究事業 に関する研究発表が行われました また 16の 研究テーマについてポスターセッション形式の発表が行われ技術内容や応用事例に関しての活発な意見交換が行 われました 特別講演では 講師にいわき明星大学学長高重正明氏を迎え いわき明星大学の20年とこれからの人材育成 と題して講演をして頂きました 講演では 今日の大学教育における諸問題 特に 少子化時代の学生の気質の 変化 や 理工系志望者の減少の問題 を焦点に興味深いお話がありました 発表会会場には約100名の聴講者が訪れ 大盛況のうちに開催することができました 会場風景 企業展示風景 説明風景 いわき技術支援センター 去る7月4日 火 いわき技術支援センターを会場に技術 研究成果発表会が開催されました いわき地方 をはじめ県内各地から70名を超える来場者が訪れ 盛会裏に終了しました 特別講演では日産自動車いわき工 場の福神健字郎工場長から さらなる発展と価値創造 を目指して と題して 日産いわき工場の概要 日産 生産方式 品質管理の取り組みなどについてお話をいただきました また今回は めっき肉盛りによる表面補修 方法 についての実演も行われ 企業の方々も熱心に聞き入っていました 会場風景 講演する福神氏 会場前の様子 受付風景 会場の様子 高重氏の講演風景 ポスターセッションの様子 発表の様子 実演風景 福島技術支援センター 去る7月20日 木 福島技術支援センターにおいて技術 研究成果発表会が開催され約60名の方が参加さ れました 始めに特別講演で尚絅学院大学女子短期大学の玉田真紀助教授から 東北地方における繊維リサイ クルの現状と課題 と題して廃棄された繊維の再生 資源化についての御講演を賜りました 次に当所からは 炭 素繊維の三次元織物 と ポリエチレン糸の後加工による高機能化 に関する研究発表を行い 最後に繊維自立 支援事業 経産省 を導入した本宮三東スーツ と菅野繊維 からそれぞれ導入事例発表があり盛況の内に終了 致しました 講演風景 発表風景1 意見交換の様子 発表風景2 4 5 講演風景

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