四日市ソーラー事業 ( 仮称 ) に係る環境影響評価 準備書 平成 28 年 3 月 合同会社四日市ソーラー
はじめに 弊社 ( 合同会社四日市ソーラー ) では この度 三重県四日市市桜町地内において 四日市ソーラー事業 ( 仮称 ) を計画しました この事業の計画を進めるにあたり 本事業が三重県環境影響評価条例 ( 平成 10 年三重県条例第 49 号 ) の対象事業 ( 条例別表第 15 号 宅地その他の用地の造成事業 ) に該当することから 同条例に基づき環境影響評価 * を実施します 三重県環境影響評価条例に基づく環境影響評価手続きの流れ ( 概要 ) は次頁に示したとおりです 本書は 本事業が地域の環境に及ぼす影響の程度について事前に実施した調査 予測及び評価結果を 環境影響評価準備書 として作成したものです ( 注 *) 環境影響評価 ( 環境アセスメント ) とは 道路やダム 土地の造成など大規模な開発事業を実施しようとする場合 あらかじめ その事業が環境にどのような影響を及ぼすかについて調査 予測 評価を行い その結果を公表して 住民や行政の意見を聴きながら 環境の保全の観点からより適正な配慮を行うことにより 環境と開発との調和を図っていくための仕組みです
住民事業者知事市町長 アセスメントの方法の案 ( 方法書 ) 意見 公告 縦覧 ( 説明会開催 ) 閲 覧 意見の概要 見解書の作成 アセスメントの方法の決定 閲覧知事意見 意見 < アセスメントの実施 > アセスメントの結果の案作成 ( 準備書 ) 本書 意見 意見 公告 縦覧 ( 説明会開催 ) 意見の概要 見解書の作成 アセスメントの結果の修正 ( 評価書 ) 閲 覧 閲 覧 意見 聴取会の開催 ( 必要に応じて ) 知事意見 公告 縦覧 工事着手 事後調査の実施 ( 事後調査報告書 ) 閲 閲 覧 覧 供用開始 事後調査の実施 ( 事後調査報告書 ) 閲覧 事後調査の終了 環境影響評価の手続きの流れ ( 概要 )
目次 第 1 章事業者の名称 代表者の氏名及び事務所の所在地 1 1.1 事業者の名称 1 1.2 代表者の氏名 1 1.3 事務所の所在地 1 第 2 章事業特性に関する情報 2 2.1 対象事業の名称 2 2.2 対象事業の目的 2 2.3 対象事業の内容 5 第 3 章地域特性に関する情報 28 3.1 自然的状況 28 3.2 社会的状況 93 第 4 章方法書についての意見及び事業者の見解 141 4.1 住民の意見及び事業者の見解 141 4.2 関係市長の意見及び事業者の見解 151 4.3 三重県知事の意見及び事業者の見解 159 第 5 章環境影響評価の項目の選定 164 5.1 環境影響評価の項目 164 第 6 章関係地域の範囲 171 第 7 章調査 予測及び評価の手法 173 7.1 大気質 173 7.2 騒音 振動 低周波音 177 7.3 水質 181 7.4 地下水 184 7.5 地形及び地質 187 7.6 陸生動物 190 7.7 陸生植物 195 7.8 水生生物 198
7.9 生態系 201 7.10 景観 203 7.11 廃棄物等 207 7.12 温室効果ガス 208 第 8 章環境影響評価の結果 209 8.1 大気質 209 8.2 騒音 284 8.3 振動 311 8.4 低周波音 338 8.5 水質 351 8.6 地下水 370 8.7 地形及び地質 384 8.8 陸生動物 411 8.9 陸生植物 565 8.10 水生生物 633 8.11 生態系 669 8.12 景観 697 8.13 廃棄物等 758 8.14 温室効果ガス 761 第 9 章対象事業に係る環境影響評価の総合的な評価 769 第 10 章事後調査の実施計画 804 第 11 章環境影響評価及び準備書作成に関する委託先 調査に係る機関 810 11.1 委託先の名称 代表者の氏名及び事務所の所在地 810
第 1 章事業者の名称 代表者の氏名及び事務所の所在地 1.1 事業者の名称 合同会社四日市ソーラー 1.2 代表者の氏名 代表社員株式会社レノバ 職務執行者辻本大輔 1.3 事務所の所在地 東京都千代田区大手町 1-7-2 ( 事業開始前には 四日市市内へ本店所在地を変更します ) 1
第 2 章事業特性に関する情報 2.1 対象事業の名称 四日市ソーラー事業 ( 仮称 ) 2.2 対象事業の目的現在 我々の暮らしや経済活動においては その多くを石油や石炭 天然ガスなど化石燃料に頼っています 近年 世界のエネルギー需要は急速に増えており 将来的なエネルギー需給逼迫の懸念が広がっています そんな中 日本のエネルギー自給率は わずか 4% 1 であり 残り 96% は海外からの輸入に頼っている状況にあります 一方 近年では地球温暖化が原因とみられる干ばつや洪水 大型の台風等の異常気象の発生が世界各地で報告されています IPCC( 気候変動に関する政府間パネル ) の第 5 次評価報告書第 1 作業部会報告書では 第 4 次評価報告書以降 気候に対する人為的影響に関する証拠は ますます多く検出され 近年の地球温暖化が化石燃料の燃焼等の人間活動によってもたらされたことがほぼ断定されており 現在増え続けている地球全体の温室効果ガス排出量の大幅かつ持続的な削減が必要である とされています 2005 年に発効された 京都議定書 の第一約束期間が終了し 2020 年以降の新たな枠組の構築が急がれるとともに 更なる地球温暖化対策の前進が世界的な急務とされています このような状況に加えて 2011 年に起きた東日本大震災の影響から 日本におけるエネルギー事情は不安定な状況にある中で 資源の枯渇のおそれが少なく 環境への負荷が少ない再生可能エネルギーの導入を促進することが重要となっています 2014 年 4 月に発表された エネルギー基本計画 においても 2030 年の発電電力量のうち 再生可能エネルギー等の割合を 2 割以上とする方針が打ち出されています また 事業計画地の位置する三重県においても 2012 年 3 月に 三重県新エネルギービジョン が策定され 地域エネルギー創出プロジェクトとして 再生可能エネルギー促進に向けて発電事業者と地域との間の調整を図ることを取組み方針として掲げています 本事業では クリーンで安全な再生可能エネルギーの一つであり 発電の際に地球温暖化の原因とされている二酸化炭素やその他の大気汚染物質を排出しない太陽光発電を行います 太陽光発電は 太陽電池 と呼ばれる装置を用いて 太陽の光エネルギーを直接電気に変換する発電方式です 地球上に到達する太陽光のエネルギー量は 1 m2当たり約 1kW もしも地球全体に降り注ぐ太陽エネルギーを 100% 変換できるとしたら 世界の年間消費エネルギーを わずか 1 時間でまかなうことができるほど巨大なエネルギーであり しかも 枯渇する心配がありません さらに 日本は 世界でもトップクラスの太陽光発電技術を有する国でもあり その導入量のさらなる増加が期待されています 2 1: 平成 25 年度エネルギーに関する年次報告 ( エネルギー白書 2014) ( 資源エネルギー庁 2014 年 ) 2: 太陽光発電協会ホームページ (http://www.jpea.gr.jp/knowledge/whynow/index.html) 2
しかしながら 太陽光での発電には 太陽の日照条件や 発電した電気を送る送電インフラの整った場所であること等の立地要件があるため その設置場所は限定されます その中で今回の計画地については 条件をクリアしていることから 事業適地としての可能性が高いと考えています 今回の計画を実施することにより 当地域の太陽光資源を最大限に活用し 約 6,500 世帯 ( 四日市市の約 5% 桜町の約 110%) の年間使用電力量をまかなうことができ 地域のエネルギー自給率が高まることは 大きな意義があると考えています なお 弊社の出資者である株式会社レノバは 同等の規模の太陽光発電所を全国で手がけています 茨城県潮来市の 水郷潮来ソーラー発電所 (14.8MW) ( 図 2.2-1 参照 ) 千葉県富津市の 富津ソーラー発電所 (40.3MW) ( 図 2.2-2 参照 ) 静岡県菊川市の 菊川堀之内谷ソーラー発電所 (7.5MW) 及び 菊川石山ソーラー発電所 (9.4MW) ( 図 2.2-3 参照 ) 大分県九重町の 九重ソーラー発電所 (25.4MW) ( 図 2.2-4 参照 ) 栃木県那須塩原市の 那須塩原ソーラー発電所 (24.8MW) ( 図 2.2-5 参照 ) は既に運転を開始しており 順調に発電しております その他 熊本県大津町の 大津ソーラー発電所 (17.9MW)( 平成 28 年 4 月運転開始予定 ) ( 図 2.2-6 参照 ) については 現在 建設中であります 株式会社レノバでは 比較的大規模発電所の開発に特化し 地域社会と共生可能な発電事業の構築 運営を目指しております 図 2.2-1 水郷潮来ソーラー発電所 (14.8MW 17ha) 図 2.2-2 富津ソーラー発電所 (40.3MW 44ha) 3
図 2.2-3 菊川堀之内谷ソーラー発電所 ( 左 ) 菊川石山ソーラー発電所 ( 右 ) (16.9MW 25ha(2 箇所合計 )) 図 2.2-4 九重ソーラー発電所 (25.4MW 41ha) 図 2.2-5 那須塩原ソーラー発電所 (24.8MW 37ha) 4
図 2.2-6 大津ソーラー発電所 (19.0MW 24ha) 2.3 対象事業の内容 2.3.1 条例の規定する対象事業の種類 宅地その他の用地の造成事業 ( 条例別表第 15 号に掲げる事業 ) 2.3.2 対象事業の規模事業実施区域の面積 :68.1ha( 改変区域 :43.8ha 残置:24.3ha) 発電規模 : 約 21MW( 約 21,000kW) ( 各種許認可手続きにより 変動する可能性あり ) 2.3.3 事業実施区域の位置事業実施区域は 三重県四日市市桜町に位置しています 事業実施区域の現況は雑木林と耕作放棄地がほとんどを占めています 事業実施区域の位置を図 2.3-1 に 航空写真を図 2.3-2 に示します 5
近鉄湯の山線 菰野倶楽部ジャックニクラウスゴルフコース グレイスヒルズカントリー倶楽部 四日市 I.C GOLF 5 カントリー四日市コース 鈴鹿山麓リサーチパーク 事業実施区域 東名阪自動車道 四日市の里ゴルフクラブ 図 2.3-1 事業実施区域位置 凡例 : 事業実施区域 この地図は国土地理院発行の 5 万分の 1 地形図を基に作成した 0 1000 2000m 6
7 図 2.3-2 事業実施区域と航空写真の重ね合わせ図
2.3.4 対象事業の概要 1) 土地利用計画本事業の土地利用計画の概要を表 2.3-1 及び図 2.3-3 に示します 事業実施区域約 68ha のうち ソーラーパネルは約 29ha に設置する計画です 事業実施区域外周等の約 24ha は残置森林とし また 切土 盛土法面や造成森林として約 1.4ha も可能な限り緑化する計画です 防災施設として洪水調整池を 4 箇所設置する計画です 改変区域 表 2.3-1 土地利用計画の概要 区分 用途面積 (ha) 割合 (%) ソーラーパネル ( 変電設備含む ) 28.9 42.4 調整池 2.9 4.3 法面 0.5 0.7 造成森林 0.9 1.3 伐採区域等 10.6 15.6 ( 改変区域計 ) (43.8) (64.3) 非改変区域残置森林 24.3 35.7 計 68.1 100.0 : 伐採区域 とは ソーラーパネルに影を落とす可能性のある範囲の樹木を伐採する区域のことである 2) 主要施設の概要 1 施設配置施設等の配置及び計画を表 2.3-2 及び図 2.3-3 に示します ソーラーパネルは一定容量ごとに区画し 1 区画ごとにパワーコンディショナー 1 台を設置する形を基本としますが 地形や区画割等により変動します ソーラーパネルで発電された直流の電気は パワーコンディショナーで交流に変換されます パワーコンディショナーに併設された昇圧変圧器にて昇圧された後 送変電設備へと集電され 主変圧器で更に電圧を昇圧した後に電力会社の送電線に接続します 設備 ソーラーパネル 表 2.3-2 施設等の配置 パワーコンディショナー (PCS) 直流 交流変換 設備内容等 多結晶シリコン太陽電池 多結晶化合物半導体太陽光電池約 12 万枚 15 台程度 昇圧変圧器 ( 副変圧器 ) 300~500V 22kV 15 台程度 送変電設備 ( 主変圧器 ) 22kV 77kV 1 基 調整池雨水洪水調整池 (4 箇所 ) 8
9 図 2.3-3 計画平面図 24.3
2 発電所施設の内容ア ) ソーラーパネル及びソーラーパネル架台複数のソーラーパネルは図 2.3-4 に示したとおり フレーム ( 架台 ) で地面に固定 支持します 架台は地面に 1mほど埋設しますが コンクリート等による基礎周りの舗装は行いません 図 2.3-4 ソーラーパネルの概要 ( 左 : 基本構造 右 : 設置例 - レノバ関係会社類似施設 ) イ ) パワーコンディショナーパワーコンディショナーは ソーラーパネルからの電流を直流から交流に変換します また ソーラーパネルからの電流は 天気によって出力が不安定となるため 本施設によって制御します 施設のイメージを図 2.3-5 に示します 本施設には 出力電圧を 22kV に昇圧する昇圧変圧器を併設します 図 2.3-5 パワーコンディショナー 昇圧変圧器 ( レノバ関係会社類似施設 ) 10
ウ ) 送変電設備 送変電設備は 各パワーコンディショナーからの出力を集電し 主変圧器で 110kV に昇圧 後 電力会社の送電線に接続します 施設のイメージを図 2.3-6 に示します 図 2.3-6 送変電設備 ( レノバ関係会社類似施設 ) 後方の高圧鉄塔は電力会社所有 3 緑化計画 造成により発生する切土 盛土法面については 緑化を行う計画です なお 植栽にあたっては 地域の植生を考慮した樹種を選定する計画です 4 防災計画造成等の工事に伴い 事業実施区域からの流出排水の流量が一時的に増加することが想定されるため 本施設からの排水の流末に調整池を設置して流出機能を調整する計画とします また 工事中には土砂流出を防止するため仮設沈砂池を設置する計画です 11
5 調整池計画 調整池の諸元は表 2.3-3 に 調整池の位置は次頁の図 2.3-8 に示したとおりであり 計 4 ヶ所設置します 表 2.3-3 調整池の諸元 調整池 流域面積洪水調整容量堆砂容量 (ha) (m 3 ) (m 3 ) 1-1 号調整池 2,200 260 6.6 1-2 号調整池 5,900 1,130 2 号調整池 43.3 45,800 7,100 3 号調整池 14.7 18,700 3,620 3) 発電事業の運営体制 稼働計画発電事業の運営に当たっては 図 2.3-7 に示したとおり 新たにメガソーラー専業の法人として設立された弊社が事業を実施します 一方 運転開始後の施設は無人で稼働するため 日々の通勤車両等は発生せず メンテナンス等 定期的な管理 点検のための車両が発生するのみとなります 電力会社 ( 売電契約 ) メガソーラー発電事業者 ( 現地法人 ) 合同会社四日市ソーラー (O&M 契約 ) オペレーション & メンテナンス (O&M) 会社等 図 2.3-7 発電事業の運営体制 12
13 3 号調整池 図 2.3-8 調整池位置図 2 号調整池 1-2 号調整池 1-1 号調整池 24.3
4) 工事計画 1 工事計画概要工事にあたっては まず準備工事として仮設沈砂池設置等の防災工事や 樹木伐採等の伐採工事を行った後 防災工事 造成工事 施設建設工事を行う計画です 造成工事においては 事業区域内で切土 盛土の土量バランスを図ることにより 建設残土の発生を抑制する計画とします なお 工事に使用する重機 機械等は低排出ガス 低騒音 低振動型を採用することにより 周辺に対する大気質 騒音 振動等 環境保全に配慮する計画とします 工事関係車両の通行について 通勤車両は最大時で 50 台 / 日を 資材等の運搬車両は最大時で 90 台 / 日を想定しています また それらの工事関係車両の通行ルートは図 2.3-9 に示すとおり東名阪自動車道の四日市インターチェンジ (I.C) 方向より 国道 477 号 県道 140 号 ( 四日市菰野大安線通称 : ミルクロード ) を通り事業実施区域に入るルートと 県道 140 号から県道 753 号 ( 平尾茶屋線 ) 国道 306 号を通り事業実施区域に入るルート 国道 306 号を通り菰野町側や鈴鹿市側より事業実施区域に入るルート等を計画しています 2 工事工程の概要工事工程の概要を表 2.3-4 に示します 工事開始から施設供用までの工事期間は約 2 年の計画です 防災工事や伐採工事を含めた用地造成工事の期間は約 1 年半を 太陽光パネル設置等の施設建設工事を造成工事後半から並行して約 1 年間行う計画です なお 工事の時間帯は原則として 8:00~ 日没に 日曜日を除き 工事を実施する計画とします 14
国道 306 号 国道 477 号 県道 140 号 四日市 I.C 県道 753 号 国道 306 号 東名阪自動車道 図 2.3-9 工事関係車両の主要な通行ルート 凡例 : 事業実施区域 : 通行ルート この地図は国土地理院発行の 5 万分の 1 地形図を基に作成した 0 1000 2000m 15
土木工事 準備 仮排水工事伐採 抜根工事造成工事排水 調整池工事管理用道路新設フェンス工事 基礎 架台 パネル工事 基礎工事 架台工事 パネル設置工事 電気工事 配管 ケーブル工事パネル間接続工事配線 通線工事機器設置 配線工事 試運転 営業運転 表 2.3-4 工事工程 延べ月数 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 16
3 主な工事の概要ア ) 防災工事防災工事の主な内容は 調整池の設置 暗渠排水管の敷設 土砂流出防止工等です 工事のイメージを写真 2.3-1 に示します 調整池設置状況例 暗渠排水管設置例 写真 2.3-1 防災工事施工例 イ ) 伐採工事伐採工事の主な内容は 土地造成区域の樹木を段階的に伐採 伐根するとともに 伐採樹木の収集 運搬を行います 工事のイメージを写真 2.3-2 に示します 樹木の伐採施工例 写真 2.3-2 伐採工事施工例 伐採樹木の運搬状況例 17
ウ ) 造成工事造成工事の主な内容は 切土工 盛土工です 切土工はバックホウ等の重機を用いて掘削を行います 盛土工は運搬した土砂をブルドーザーで敷き その後 タイヤローラー等による転圧を行います 工事のイメージを写真 2.3-3 に示します 写真 2.3-3 造成工事施工例 エ ) 法面工事 法面工事の主な内容は 切土 盛土法面整形 法面排水工 法面保護工等です 工事のイメージを写真 2.3-4 に示します 写真 2.3-4 法面整形工事 小段排水工施工例 18
オ ) ソーラーパネル設置工事 ソーラーパネルの設置は 梱包の解体 架台の設置 パネルの設置等です 工事のイメージを写真 2.3-5 に示します 写真 2.3-5 ソーラーパネル設置工事施工例 ( レノバ関係会社類似施設 ) 4 切土 盛土に関する計画の概要工事の実施に伴う切土 盛土量は表 2.3-5 に 切土 盛土の平面図は図 2.3-10 に示したとおりです 切土 盛土量はいずれも 39.9 万m3であり 土砂の場外搬出等は発生しません また 本事業では 事業実施区域内で切土 盛土のバランスをとるため 土石の採取場もありません また 図 2.3-11 に示したラインにおいて 造成時の断面形状を図 2.3-12 13 に示しました 切土量 ( 万m3 ) 表 2.3-5 切土 盛土量 盛土量 ( 万m3 ) 残土量 ( 万m3 ) 39.9 39.9 0 19
20 図 2.3-10 切土 盛土計画図
21 ③ ② ① ⑤ ⑤ 図 2.3-11 造成断面図位置 ④ ④ ⑥ ⑥ 24.3 ③ ② ①
3-3 断面 2-2 断面 1-1 断面 西 東 西 東 西東 図 2.3-12 造成断面図 22
6-6 断面北 5-5 断面北 4-4 断面 北 図 2.3-13 造成断面図 南 南 南 23
5 廃棄物処理計画本事業の工事実施時に発生する廃棄物については表 2.3-6 に示したとおりです 伐採により発生する樹木量としては 雑木が 4,067t 竹が 6,278tを想定しており いずれも場外搬出を計画しております 雑木については 原則パルプ工場等での再資源化の施設への搬入としますが 一部は許可を有する業者によって産業廃棄物として適正に処理する計画です 竹については 許可を有する業者によって産業廃棄物として適正に処理する計画です ソーラーパネル運搬時に運び込まれる木製パレットについては 約 140tと想定しておりますが これについても許可を有する業者によって産業廃棄物として適正に処理する計画です 表 2.3-6 廃棄物の発生量 ( 推計値 ) 分類 計画発生量 雑木 ( 幹 枝葉 根 ) 4,067t 竹 ( 幹 枝葉 ) 6,278t パレット ( ソーラーパネル等運搬時 ) 140t 24
5) 環境保全計画 環境保全計画は 次のとおり計画します 1 大気質 低公害型の機械等の使用及び日常の整備点検の励行により 大気汚染物質の発生量を抑制するよう努めます また 工事車両については 可能な限りディーゼル微粒子除去装置の搭載された車両を使用します 造成工事は最小限とし ソーラーパネル設置区域等の造成にあたっては 周辺地域への粉じんの飛散防止を図ります 工事用車両の走行に伴う大気汚染を軽減するため 車両の適切な運行管理により 工事用車両の集中化を避けます 工事用車両が周辺の道路で待機 ( 路上駐車 ) することがないよう 工事区域内に速やかに入場させます また 工事用車両等の不要な空ぶかしの防止に努め 待機時のアイドリングストップの遵守を指導 徹底します 造成工事においては 事業区域内で切土 盛土の土量バランスを図り 残土の発生を抑制することで ダンプトラックの走行台数を減らし 大気汚染の軽減を図ります 工事の実施にあたっては出来る限り作業の効率化を図り 建設機械等の稼働台数を削減し 大気汚染の軽減に努めます 2 騒音 振動 低周波音等 機械 重機等については 可能な限り低騒音型 低振動型の機種を使用することにより 周辺地域への騒音 振動等の影響の低減を図ります 工事用車両の走行に伴う騒音 振動を軽減するため 車両の適切な運行管理により 工事用車両の集中化を避けます 工事用車両が周辺の道路で待機 ( 路上駐車 ) することがないよう 工事区域内に速やかに入場させます また 工事用車両等の不要な空ぶかしの防止に努め 待機時のアイドリングストップの遵守を指導 徹底します 工事関係機械等は 常に点検 整備を行い 良好な状態で使用します 造成工事においては 事業区域内で切土 盛土の土量バランスを図り 残土の発生を抑制することで ダンプトラックの走行台数を減らし 騒音 振動の軽減を図ります 工事の実施にあたっては出来る限り作業の効率化を図り 建設機械等の稼働台数を削減し 騒音 振動の軽減に努めます 25
3 水質 工事中は仮設沈砂池または濁水濾過フィルター等を設け 場外への土砂や濁水の流出抑制に努めます 造成森林やのり面等の緑地の早期緑化を行い 緑地における貯水機能の復元に努めます 造成工事区域内は可能な限りアスファルト等の舗装はせず 地下水環境の保全に努めます 工事車両のタイヤに付着した泥土により周辺道路を汚さないよう タイヤ洗浄等の徹底により 防止します 4 動植物 環境影響評価現況調査の実施により 当該地域において重要な動植物の生息及び生育が確認された場合には 本事業による環境影響を可能な限り回避 低減 代償する方法を検討します 残置森林及び造成森林を確保することにより 可能な限り動植物の生息環境の保全に努めます 緑化 ( 植生管理 ) については 法面等を周辺景観に調和させると共に 土地改変により低下する生物の多様性を可能な限り回復させることを目的とし 積極的に緑化を推進します 樹木伐採は 必要最小限に留めます また 緑化にあたっては 地域の在来種を主体に構成することとします 工事車両の走行による野生生物との交通事故を回避するため 走行速度の制限や工事関係者への注意喚起に努めます 5 廃棄物 伐採樹木はパルプ工場等の再資源化施設への搬入を基本としますが 竹や搬入の困難な伐採樹木については 許可を有する業者に委託し 適正に処理することとします 造成工事においては 事業区域内で切土 盛土の土量バランスを図り 残土の発生抑制を図ります 6 景観 残置森林及び造成森林を確保するとともに 樹木伐採は必要最小限に留め 周辺から の景観に配慮します 26
7 その他 工事期間中 車両の運行は 通学時間帯やスクールゾーンを極力避けることとします 工事期間中は巡回警備を行い 工事完了後は工事箇所周辺に立入り禁止処置を行うことで 防犯 安全管理に努めます 残置森林及び造成森林を確保するとともに 樹木伐採は必要最小限に留め 温室効果ガスの吸収源としての樹木の保全に努めます 工事の実施にあたっては出来る限り作業の効率化を図り 車両の搬入 搬出や建設機械等の稼働を必要最小限に抑えることで 工事に伴う温室効果ガスの排出量低減に努めます 施設の防犯対策として 施設の外周には照明を設置し 一晩中点灯する計画とします しかし 照明による周辺地域住民等への光害対策として 照明は施設の外方向には光が漏れないよう 内側のみを照らす指向性街灯 ( 下図参照 ) とするとともに 昆虫類の照明への誘因を低減する低誘虫光源を採用し 周辺地域への光害防止や 動植物等への環境配慮に努めます < 施設側 > < 施設外側 > < 施設側 > < 施設外側 > 指向性照明の例 27