2 旧基準の廃止及び経過措置について 本通知の施行に伴い 旧基準を廃止すること なお 平成 27 年 11 月 24 日まで の間は従前の例によることができること 3 既存の通知等の取扱いについて既存の通知等については 別途の通知等が発出されない限り旧基準を新基準と読み替えるなど 必要な読替えを行っ

Similar documents
Microsoft Word - 施行1 滅菌バリデーション改正

薬食発第      号

薬食機発 0131 第 1 号平成 25 年 1 月 31 日 各都道府県衛生主管部 ( 局 ) 長殿 厚生労働省医薬食品局審査管理課医療機器審査管理室長 薬事法に基づく登録認証機関の基準改正に伴う留意事項について ( その 2) 薬事法 ( 昭和 35 年法律第 145 号 以下 法 という )

Microsoft Word - 【発送版】製造所の登録通知

員長及び医薬品医療機器等法登録認証機関協議会代表幹事宛て送付するこ ととしていることを申し添えます 記 1. 基本要件基準第 13 条第 5 項及び第 6 項への適合性確認の基本的な考え方について (1)2023 年 ( 平成 35 年 )2 月 28 日 ( 以下 経過措置期間終了日 という )

バリデーション基準 1. 医薬品 医薬部外品 GMP 省令に規定するバリデーションについては 品質リスクを考慮し 以下の バリデーション基準 に基づいて実施すること 2. バリデーション基準 (1) バリデーションの目的バリデーションは 製造所の構造設備並びに手順 工程その他の製造管理及び品質管理の

Microsoft Word - (発番)医療機器の製造販売承認申請について

Microsoft Word - 【発送版】記載整備通知

< F2D819B955C8EA692CA926D DC58F4994AD8F6F>

Microsoft Word - (発出)マル製通知案

(案とれ) 通知案1

Microsoft Word - 【発出版2】製造所取扱いに関するQ&A -

Microsoft Word - 【案1】登録認証機関立入要領改正通知(Ver )

奈良県手順書ガイドライン

<4D F736F F F696E74202D208DEC90AC C8E817A836F838A B AEE8F802E B8CDD8AB B83685D>

写 薬生発 0131 第 1 号 平成 30 年 1 月 31 日 都道府県知事 殿 厚生労働省医薬 生活衛生局長 ( 公印省略 ) 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律 関係手数料令の一部を改正する政令の公布について この度 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確

管下関係業者に周知いただくとともに 適切な指導を行い その実施に遺漏な きようお願いいたします 記 第 1 体外診断用医薬品の製造販売業又は製造業を行う旨の届出等について 1. 届出対象者旧薬事法に基づき 体外診断用医薬品を取り扱う以下の者 (1) 旧薬事法第 12 条第 1 項の第二種医薬品製造販

放射線滅菌製品の滅菌実務と 承認申請に関する通知にかかる対応について 2019 年 4 月 法制委員会 QMS 委員会 変更手続きに関する検討 WG 放射線滅菌 TF 1

PSP 省令 と それぞれ略称する 記 1. 改正施行規則について希少疾病用医療機器その他の医療上特にその必要性が高いと認められる医療機器であり かつ 当該医療機器についての臨床試験の実施に特に長期間を要すると認められるものに係る承認申請をする場合においては 改正 GVP 省令第 9 条の3 第 1

薬生発 0926 第 5 号 平成 29 年 9 月 26 日 都道府県知事 各保健所設置市長殿 特別区長 厚生労働省医薬 生活衛生局長 ( 公印省略 ) コンタクトレンズの適正使用に関する情報提供等の徹底について コンタクトレンズ ( カラーコンタクトレンズを含む ) の販売に関しては これまで

医薬品 医薬部外品製造販売業者等における コンピュータ化システム適正管理ガイドライン 目次 1. 総則 目的 コンピュータ化システムの取扱い カテゴリ分類 適用の範囲 コンピュータ化システムの開発 検証及び運用管理

医政経発第 号 平成 20 年 3 月 28 日 社団法人日本臨床検査薬協会会長 在日米国商工会議所 (ACCJ) 医療機器 IVD 小委員会委員長 殿 欧州ビジネス協会 ( E B C) 医療機器委員会委員長 厚生労働省医政局経済課長 医療機器等へのバーコード表示の実施について 医

医療機器プログラムの取扱いに関する Q&A について ( その 2) ( 別紙 ) 用いた略語 改正法 : 薬事法等の一部を改正する法律 ( 平成 25 年法律第 84 号 ) 法 : 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律 ( 昭和 35 年法律第 145 号 ) 施行令

薬食審査発 0318 第 1 号薬食監麻発 0318 第 6 号平成 22 年 3 月 18 日 各都道府県衛生主管部 ( 局 ) 長殿 厚生労働省医薬食品局審査管理課長 厚生労働省医薬食品局監視指導 麻薬対策課長 改正法施行に伴う経過措置等終了にあたっての対応について 薬事法及び採血及び供血あつせ

<4D F736F F D2088E396F BB91A28BC EF C8EA695DB8AC78BE695AA816A C826F8AEE8F808F918EE88F878F B2E646F63>

ICH Q4B Annex12

ISO 9001:2015 改定セミナー (JIS Q 9001:2015 準拠 ) 第 4.2 版 株式会社 TBC ソリューションズ プログラム 年版改定の概要 年版の6 大重点ポイントと対策 年版と2008 年版の相違 年版への移行の実務

Microsoft Word (最終) 通知案(基本要件12条2項)

00 事務連絡案

はじめて医療機器を製造販売または製造される方へ

都道府県医師会医療安全担当理事殿 ( 法安 56) 平成 27 年 8 月 5 日 日本医師会常任理事今村定臣 酵素電極法を用いた血糖測定に使用する医療機器及び体外診断用医薬品に係る 使用上の注意 の改訂について グルコース分析装置 自己検査用グルコース測定器及び自動分析装置等並びに血液検査用グルコ

る として 平成 20 年 12 月に公表された 規制改革推進のための第 3 次答申 において 医療機器開発の円滑化の観点から 薬事法の適用範囲の明確化を図るためのガイドラインを作成すべきであると提言したところである 今般 薬事法の適用に関する判断の透明性 予見可能性の向上を図るため 臨床研究におい

薬生安発 0302 第 1 号 平成 30 年 3 月 2 日 各都道府県衛生主管部 ( 局 ) 長殿 厚生労働省医薬 生活衛生局医薬安全対策課長 ( 公印省略 ) 医薬品リスク管理計画の実施に基づく再審査期間終了後の評価報告について の一部改正について 再審査期間中の新医薬品以外の医薬品の医薬品リ

改正薬事法の施行に伴う製造販売の承認を要しない医薬品等の取扱い等について

Taro-再製造単回使用医療機器基準

15 変更管理

ISO13485:2005 と本邦における QMS との違いについて ( いわゆる追加的要求事項と呼ばれる事項について よく質問があります 品質マニュアル ( 品質管 理監督基準書 ) 作成の際に参考になると幸いです 条項ごとに解説を記載しましたので 参考にしてください 追加的要求事項 1: 製造所

法律 出典 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律 ( 昭和 35 年 8 月 10 日法律第 145 号 ) 政令 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律施行令 ( 昭和 36 年 1 月 26 日政令第 11 号 ) 省令 医薬品 医療機器等の品質

医薬品たるコンビネーション製品の不具合報告等に関する Q&A [ 用いた略語 ] 法 : 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律 ( 昭和 35 年法律第 145 号 ) 施行規則 : 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則 ( 昭和 36 年

Microsoft Word - 表紙 雛形(保険者入り)高齢者支援課180320

PSP 省令 と それぞれ略称する 記 1. 改正施行規則について希少疾病用医療機器その他の医療上特にその必要性が高いと認められる医療機器であり かつ 当該医療機器についての臨床試験の実施に特に長期間を要すると認められるものに係る承認申請をする場合においては 改正 GVP 省令第 9 条の3 第 1

通知(一括更新手続き)

ISO 9001:2015 から ISO 9001:2008 の相関表 JIS Q 9001:2015 JIS Q 9001: 適用範囲 1 適用範囲 1.1 一般 4 組織の状況 4 品質マネジメントシステム 4.1 組織及びその状況の理解 4 品質マネジメントシステム 5.6 マネジ

<945F96F B3816A2E786264>

機器承認

( 別添 ) 薬食発 0513 第 1 号平成 23 年 5 月 13 日 都道府県知事各保健所設置市長特別区長 殿 厚生労働省医薬食品局長 薬事法の一部を改正する法律等の施行等についての一部改正について 薬事法の一部を改正する法律 ( 平成 18 年法律第 69 号 ) については 関係政省令とと

品質マニュアル(サンプル)|株式会社ハピネックス

(Microsoft Word -

別紙 1 販売名 医療機器保険適用希望書 ( 決定区分 A1( 包括 )) 整理番号 : 空欄で提出 薬事法承認又は認証された販売名を記載 製品名 製品コード 製品名 製品コード JAN コードの場合必ず 13 桁 薬事法承認書又は認証書上 薬事法承認書又は認証書上記載 記載された類別を記載 された

<4D F736F F D20939D8D87837D836A B B816996E BB8DEC8F8A816A F90BB8DEC E646F63>

【資料3-1】認証基準_認証基準改正の概要

法改正の目的 1 Ⅰ 医療機器等の特性を踏まえた規制の構築 1. 医療機器等の製造販売業及び製造業の章の新設 2. 体外診断用医薬品の製造販売業の新設 3. 医療機器等の製造業の登録制への移行 4. プログラムの位置付けの明確化 5. QMS 調査の見直し 6. 認証制度に関する見直し 7. 医療機

Microsoft Word _正当理由通知(薬局医薬品) (反映)

平成14年8月  日

特定個人情報の取扱いの対応について

<90528DB88EBF96E2955B2E786C73>

【○資料1-2】①アナログ式口外汎用歯科X線診断装置等基準

表 3 厚生労働省新旧ガイドライン目次比較 は新ガイドラインで追加された項目 コンピュータ使用医薬品等製造所適正管理ガイドライン 第 1 目的 1. 総則 1.1 目的 第 2 適用の範囲 2. 適用の範囲 第 3 開発業務 1. 開発検討段階 (1) 開発段階の責任体制の確立 (2) 開発マニュア

< F2D CFA90B6984A93AD8FC897DF91E632368D868169>

卵及び卵製品の高度化基準

<4D F736F F F696E74202D A838C F838A B C982C282A282C42E B8CDD8AB B83685D>

【資料1-2】脳神経外科手術用ナビゲーションユニット基準案あ

年管管発第 1026 第 2 号平成 24 年 10 月 26 日 地方厚生 ( 支 ) 局年金調整 ( 年金管理 ) 課長殿 厚生労働省年金局事業管理課長 ( 公印省略 ) 生活に困窮する外国人に対する生活保護の措置について ( 通知 ) に基づく保護を受けている外国人の国民年金保険料免除の申請の

食肉製品の高度化基準 一般社団法人日本食肉加工協会 平成 10 年 10 月 7 日作成 平成 26 年 6 月 19 日最終変更 1 製造過程の管理の高度化の目標事業者は 食肉製品の製造過程にコーデックスガイドラインに示された7 原則 12 手順に沿ったHACCPを適用して製造過程の管理の高度化を

SGEC 附属文書 理事会 統合 CoC 管理事業体の要件 目次序文 1 適用範囲 2 定義 3 統合 CoC 管理事業体組織の適格基準 4 統合 CoC 管理事業体で実施される SGEC 文書 4 CoC 認証ガイドライン の要求事項に関わる責任の適用範囲 序文

GVP省令

5、ロット付番

JIS Q 27001:2014への移行に関する説明会 資料1

Microsoft Word - 04_品質システム・品質保証モデル_TCVNISO doc

Microsoft Word - es10HP.doc

特定個人情報の取扱いの対応について

< C582C C58B4B8A6982C682CC95CF8D58935F88EA C30382D31312D33302E786C73>

目次 表紙... 1 目次... 2 改訂記録 目的 対象 製造部門 品質部門組織 PET 薬剤製造施設 ( 施設長 ) の責務 製造管理者の責務 各責任者の責務... 7 ( 別紙 1) (

Microsoft Word _特定施設水道連結型スプリンクラー設備の配管における適切な施工について.docx

Basic Agreement for Marketing Certification Service under PMD Act / 医薬品医療機器法製造販売認証サービス基本合意書

Microsoft Word - 奈良県GQP-GVPガイドライン doc

16年度第一回JACB品質技術委員会

<4D F736F F F696E74202D C8E90BB96F2835A837E B A838C E B8CDD8AB B83685D>

Microsoft Word - 奈良県GQP-GVPガイドライン doc

【事務連絡】偽造医薬品省令Q&A

<4F F824F B4B8A B818E968D802E786C73>

鑑-H リンゼス錠他 留意事項通知の一部改正等について

Microsoft Word - QMSvs13485

Microsoft Word - 分権_課長通知(平成30年10月17日付薬生薬審発1017第2号)_修正

Microsoft Word - 【施行②】第50条解釈適用指針Rev4.doc

雇用管理分野における個人情報のうち健康情報を取り扱うに当たっての留意事項 第 1 趣旨 この留意事項は 雇用管理分野における労働安全衛生法 ( 昭和 47 年法律第 57 号 以下 安衛法 という ) 等に基づき実施した健康診断の結果等の健康情報の取扱いについて 個人情報の保護に関する法律についての

薬食発 0718 第 15 号平成 24 年 7 月 18 日 各都道府県知事殿 厚生労働省医薬食品局長 コンタクトレンズの適正使用に関する情報提供等の徹底について コンタクトレンズについては 薬事法 ( 昭和 35 年法律第 145 号 以下 法 という ) 第 2 条第 5 項に規定する 高度管

3. 実施時期平成 29 年 4 月 3 日より本件改修後のQMS 調査申請書の作成及び機構受付が可能となります 4. その他 本改修により承認申請書とQMS 調査申請書の同時申請が可能となるのは 両申請書をDW APで作成した場合に限ります (FD 申請ソフトによる申請の場合は同時申請できません

MDSAP の調査結果の 試行的受入れについて ( 独 ) 医薬品医療機器総合機構 品質管理部 登録認証機関監督課 1

薬食審査発第 号

どのような便益があり得るか? より重要な ( ハイリスクの ) プロセス及びそれらのアウトプットに焦点が当たる 相互に依存するプロセスについての理解 定義及び統合が改善される プロセス及びマネジメントシステム全体の計画策定 実施 確認及び改善の体系的なマネジメント 資源の有効利用及び説明責任の強化

個人情報の保護に関する規程(案)

<4D F736F F F696E74202D EBF8AC7979D8E8E8CB18EBA81418B4B8A698A4F956982CC8F88979D8B7982D188ED92452E B8CDD8AB B83685D>

個人情報保護規定

<4D F736F F D2095B68F E838A F939D8D8794C55F>

Microsoft Word _ネットQA(その2)set

JISQ 原案(本体)

Microsoft Word - (発番:案1)承認申請に関するQ&A

老高発 0713 第 1 号 平成 30 年 7 月 13 日 各都道府県介護保険主管部 ( 局 ) 長殿 厚生労働省老健局高齢者支援課長 ( 公印省略 ) 居宅介護住宅改修費及び介護予防住宅改修費の支給について の一部改正について 今般 居宅介護住宅改修費及び介護予防住宅改修費の支給について (

医療用医薬品製造販売業における景品類の提供の制限に関する公正競争規約 ( 昭和 59 年 3 月 10 日公正取引委員会認定 ) ( 昭和 59 年 3 月 14 日官報 公正取引委員会告示第 8 号 ) 改定 ( 平成 6 年 1 月 20 日公正取引委員会認定 ) ( 平成 6 年 2 月 3

Transcription:

薬食監麻発 1218 第 4 号 平成 26 年 12 月 18 日 各都道府県衛生主管部 ( 局 ) 長殿 厚生労働省医薬食品局監視指導 麻薬対策課長 ( 公印省略 ) 滅菌バリデーション基準の制定について 医療機器及び体外診断用医薬品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令 ( 平成 16 年厚生労働省令第 169 号 以下 QMS 省令 という ) 第 45 条及び第 46 条に基づく滅菌工程のバリデーションの基準については 平成 17 年 3 月 30 日付け薬食監麻発 0330001 号 薬事法及び採血及び供血あつせん業取締法の一部を改正する法律の施行に伴う医薬品 医療機器等の製造管理及び品質管理 (GMP /QMS) に係る省令及び告示の制定及び改廃について の第 4 章の第 4 滅菌バリデーション基準 ( 以下 旧基準 という ) に示していたところです 今般 QMS 省令並びに旧基準において引用している国際規格及び日本工業規格の改正に伴い 滅菌バリデーション基準 ( 以下 新基準 という ) を別紙のとおり制定することとし 下記のとおり旧基準を廃止することとしましたので 貴管下関係業者に対して周知徹底を図られるようお願いします なお 本通知の写しを各地方厚生局長 独立行政法人医薬品医療機器総合機構理事長 一般社団法人医療機器産業連合会会長 日本製薬団体連合会会長 一般社団法人日本臨床検査薬協会会長 米国医療機器 IVD 工業会会長 欧州ビジネス協会医療機器委員会委員長 欧州ビジネス協会臨床検査機器 試薬 ( 体外診断 ) 委員会委員長及び医薬品医療機器等法登録認証機関協議会代表幹事宛て送付することとしています 記 1 適用日 新基準は本通知の発出日から適用すること

2 旧基準の廃止及び経過措置について 本通知の施行に伴い 旧基準を廃止すること なお 平成 27 年 11 月 24 日まで の間は従前の例によることができること 3 既存の通知等の取扱いについて既存の通知等については 別途の通知等が発出されない限り旧基準を新基準と読み替えるなど 必要な読替えを行った上で 引き続き適用されるものであること

滅菌バリデーション基準 ( 別紙 ) 1 目的及び適用範囲 (1) 目的この基準は 製造販売業者等又は製造業者による滅菌バリデーション ( 製造所の滅菌に係る構造設備並びに手順 工程その他の製造管理及び品質管理の方法が無菌性を保証することを検証し これを文書とすることによって 要求事項に適合する製品の無菌性を恒常的に保証できるようにすることをいう 以下同じ ) が適切に実施されることを通じ QMS 省令に基づく滅菌医療機器の適切な製造管理及び品質管理の実施を図ることを目的とする (2) 適用範囲 この基準は QMS 省令の規定に基づき 滅菌医療機器の滅菌プロセスの 開発 バリデーション及び日常管理の業務を実施する場合に適用する 2 規格との関係この基準に基づき 滅菌プロセスの開発 バリデーション及び日常管理を実施する場合は 滅菌方法ごとに 以下のJIS 規格又はこれと同等以上の規格 基準によること なお これら規格の要求事項の概要等について この基準 3 以降に記載したので 参考とすること (1) エチレンオキサイド滅菌 JIS T 0801-1:2010(ISO 11135-1:2007) ヘルスケア製品の滅菌 -エチレンオキサイド- 第 1 部 : 医療機器の滅菌プロセスの開発 バリデーション及び日常管理の要求事項 (2) 放射線滅菌 JIS T 0806-1:2010(ISO 11137-1:2006) ヘルスケア製品の滅菌 - 放射線 - 第 1 部 : 医療機器の滅菌プロセスの開発 バリデーション及び日常管理の要求事項 JIS T 0806-2:2014(ISO 11137-2:2013 及びISO/TS 13004:2013) ヘルスケア製品の滅菌 - 放射線 - 第 2 部 : 滅菌線量の確立 (3) 湿熱滅菌 JIS T 0816-1:2010(ISO 17665-1:2006) ヘルスケア製品の滅菌 - 湿熱 - 第 1 部 : 医療機器の滅菌プロセスの開発

バリデーション及び日常管理の要求事項 3 定義 (1) この基準で 滅菌 とは 製品を生育可能な微生物が存在しない状態に するために用いる バリデートされたプロセスのことをいう (2) この基準で 滅菌プロセス とは あらかじめ定めた無菌性についての要求事項を達成するための一連の活動又は操作のことをいう なお この一連の活動又は操作には 前処理 あらかじめ定めた条件下での滅菌剤への暴露及び必要な後処理の全てを含むが 滅菌プロセスに先立つ清浄化 消毒又は包装などの操作は含まない (3) この基準で 無菌性保証水準 (SAL: Sterility Assurance Level) とは 滅菌後に 生育可能な 1 個の微生物が製品上に存在する確率のことをいい 通常 10 -n で表される (4) この基準で 無菌性の保証 とは 目的とする製品を製造するため 滅 菌プロセスが 具体的かつ検証可能な原則 10-6 以下の無菌性保証水準を達成す ることをいう (5) この基準で 据付適格性の確認 (IQ: Installation Qualification) と は 装置がその要求仕様に適合して提供され かつ 据え付けられたことの 証拠を取得し 文書化することをいう (6) この基準で 運転適格性の確認 (OQ: Operational Qualification) と は 据え付けられた装置をその操作手順に従って用いたとき あらかじめ定 めた限度内で作動する証拠を取得し 文書化することをいう (7) この基準で 稼働性能適格性の確認 (PQ: Performance Qualification) とは 操作手順に従って据え付けられ 運転されている装置が あらかじめ定めた判断基準に恒常的に適合して稼働し その結果仕様に適合する製品を生産することができるという証拠を取得し 文書化することをいう (8) この基準で 適格性の再確認 とは 定めた滅菌プロセスが引き続き許 容できるものであることを確認するために 滅菌バリデーションの一部分を 反復実施するバリデーションをいう

(9) この基準で バイオバーデン とは 製品及び / 又は無菌バリアシステ ムの上又は内部に存在する生育可能な微生物群のことをいう (10) この基準で 滅菌剤 とは あらかじめ定めた条件下で 無菌性を達成 するために十分な殺菌作用をもつ物理的若しくは化学的媒体 ( 例えば エチ レンオキサイド 放射線 湿熱等 ) 又はその組合せのことをいう (11) この基準で プロセス変数 とは 滅菌プロセスの条件で その変化が 微生物の殺滅効果に変動を与えるような条件 ( 例えば 時間 温度 圧力 濃度 湿度等 ) のことをいう (12) この基準で プロセスパラメータ とは あらかじめ定めたプロセス変 数の値のことをいう (13) この基準で 校正 とは計器若しくは測定系の示す値 又は実量器若し くは標準物質の表す値と 標準によって実現される値との間の関係を確定す る一連の作業のことをいう (14) この基準で 載荷形態 とは 滅菌装置又は照射容器への被滅菌物の幾 何学的積載方法及び形態のことをいう (15) この基準で パラメトリックリリース とは 製品サンプルの無菌試験 結果によらず プロセスパラメータがあらかじめ定められた許容範囲内に与 えられたことを証明する記録に基づいて製品の無菌性を保証することをいう (16) この基準で バイオロジカルインジケータ とは ある特定の滅菌プロ セスに対して 一定の抵抗性を示す生育可能な微生物を含む試験システム及 び当該微生物をいう 4 品質管理監督システム (1) 文書化滅菌プロセスの開発 バリデーション及び日常管理並びに滅菌からの製品リリースの手順を定め 文書化すること

(2) 管理監督者の関与アこの基準の実施に必要な業務運営のための責任及び権限をあらかじめ定め 当該責任を力量ある職員に割り当て これを文書化すること イこの基準による滅菌バリデーションに係る業務を 他の組織によって実行する場合は 当該組織の責任及び権限をあらかじめ定め 文書化すること (3) 滅菌バリデーションに係る責任者の業務滅菌バリデーションに係る責任者が滅菌バリデーションの手順書に基づき行う業務の例として 次の各号に掲げるようなものが挙げられる ただし これに限定されるものではない なお これらの業務を単一の責任者が行うことを求めるものではない ア滅菌バリデーションの手順書に基づき製造しようとする製品についての滅菌バリデーションの実施計画書 ( 以下 計画書 という ) の作成イ計画書に従い実施する次の滅菌バリデーション ( ア ) 製造販売承認 ( 認証 ) を受けるとき及び 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律 ( 昭和 35 年法律第 145 号 以下 法 という ) 第 80 条第 2 項に規定する輸出用医療機器を製造しようとするときに受けなければならない適合性調査に当たって実施するこの基準 9による滅菌バリデーション ( イ ) 製造販売承認 ( 認証 ) 取得後及び法第 80 条第 2 項に規定する輸出用医療機器の製造開始後 5 年ごとに受けなければならない適合性調査に当たっては 次の滅菌バリデーション 1 この基準 9による滅菌バリデーション 2 この基準 12による適格性の再確認ウ滅菌バリデーションの結果の判定及び無菌性を保証していることの確認エ滅菌バリデーションの記録の作成及び保管オ日常の滅菌プロセスの管理の実施 (4) 製品実現ア滅菌プロセスに関連する購買の手順を定め 管理運用すること イ製品の識別及びトレーサビリティの手順を定め 管理運用すること ウこの基準の運用のための 試験用の計器を含む全ての機器の校正について手順を定め 管理運用すること

(5) 測定 分析及び改善 - 不適合製品の管理 不適合と判定された製品の管理 修正 是正措置及び予防措置の手順を文 書化すること 5 滅菌剤の特性 (1) 滅菌剤 滅菌プロセスで使用する滅菌剤を特定し 文書化すること (2) 微生物殺滅効果の有効性 滅菌剤について広く理解されている微生物殺滅の条件以外で滅菌剤を使用 する場合は 微生物殺滅効果の有効性を確立し 文書化すること (3) 材料への影響 滅菌剤の材料に及ぼす影響について評価し 文書化すること (4) 環境への配慮 滅菌剤の環境に及ぼす影響を評価し 必要な措置を文書化すること 6 プロセス及び装置の特性 (1) プロセス変数を特定し これらを管理及び監視する方法を定めること (2) 滅菌プロセスに使用する装置の仕様を文書化すること 7 製品の定義 (1) 滅菌する製品を定め 文書化すること (2) 同一の滅菌プロセスで処理する製品群の判断基準を定め 文書化するこ と また それぞれの製品について その製品群に含める根拠を文書化する こと (3) 滅菌後の製品の安全性及び性能について 製品要求事項に適合している ことを確認し 文書化すること (4) 滅菌プロセスの有効性が損なわれないように 必要に応じて滅菌しよう とする製品のバイオバーデンが管理されていることを保証する事項を定め実 施しなければならない これらにはバイオバーデンと無菌性保証水準の関係

及びバイオバーデンの管理水準等を含めるのが望ましい 8 プロセスの定義 (1) 製品の無菌性保証水準を定め文書化すること (2) プロセスの監視及び管理に必要なプロセスパラメータについて その許 容範囲を定め文書化すること 9 バリデーション (1) 滅菌バリデーションは文書化された手順書に従って実施すること 滅菌バリデーションの手順書に定められる事項の例として 次に掲げるようなものが挙げられる ただし これに限定されるものではない ア滅菌バリデーションに係る各業務の責任者の業務範囲及び権限に関する事項イ滅菌バリデーションの実施時期に関する事項ウ計画書の作成 変更及び承認等に関する事項エ滅菌バリデーション実施結果の報告 評価及び承認に関する事項 ( 記録方法も含む ) オ滅菌バリデーションに関する文書の保管に関する事項カこの基準に定める日常の滅菌プロセスの管理に関する事項 ( ただし 製品標準書 ( 作業手順書を含む 以下同じ ) に明確に規定されており かつ滅菌バリデーションの手順書に製品標準書の規定に基づき実施する旨記載されている場合を除く ) キその他必要な事項 (2) 滅菌バリデーションは その対象とする製品群ごとに 判定基準を含む計画を作成し これに基づき実施すること 計画書に定める事項の例として 次に掲げるものが挙げられる ただし これに限定されるものではない ア対象製品名イ当該滅菌バリデーションの目的ウ期待される結果エ検証の方法 ( 検証結果の評価方法を含む ) オ検証の実施時期カ滅菌バリデーションを行う者 ( 担当者 ) の氏名キ滅菌バリデーションの照査及び承認に関する事項ク計画書の作成者及び作成年月日並びに改訂した場合においては改訂した

者 改訂の年月日 内容及び理由 ケ当該滅菌バリデーションに関する技術的条件 コその他必要な事項 (3) 滅菌バリデーションで用いる測定器等は校正を行うこと (4) 据付適格性の確認 (IQ) ア装置及び附属設備が予定したとおり据え付けられたことを確認し 文書化すること イ装置及び附属設備に関する文書 ( 図面 取扱説明書 据付記録等 ) を確認し 保管すること (5) 運転適格性の確認 (OQ) 装置がこの基準 8 で定めたプロセスを運用できることを 負荷のない状態 での運転又は試験負荷を用いて確認し 文書化すること (6) 稼働性能適格性の確認 (PQ) ア稼働性能適格性の確認はIQ 及びOQが完了し その結果を責任者が確認した後に実施すること イ PQによって 日常の滅菌に用いる装置を用い この基準 8で定めたプロセスによって 製品があらかじめ定めた滅菌プロセスを実現できる能力があることを立証すること ウ PQで確認を行う製品は 製品群を代表するもの ( 最も滅菌が困難なもの ) で実施して差し支えない その場合は その根拠を文書化すること (7) 滅菌バリデーションの照査及び承認ア滅菌バリデーションの結果は文書化し IQ OQ 及びPQそれぞれについて責任者がその内容について照査し 承認すること イ滅菌バリデーションの結果及びこれに対する考察に基づき 日常の滅菌プロセスの管理及び監視に必要な事項を定めること 10 日常監視及び管理 滅菌プロセスの日常監視及び管理の実施に当たっては この基準 8 及び 9 で 定めたプロセスの運用基準に従い運用すること

11 滅菌からの製品リリース (1) 製品の滅菌プロセスでの運用結果についての記録の照査の手順を定める こと (2) 滅菌プロセスで処理した製品の無菌性の保証についての判定基準及びそ の方法を定めること これには プロセスの定義及び滅菌バリデーションの 照査及び承認の項において必要とした事項を含めること (3) 日常の滅菌プロセスで処理した製品の無菌性の保証についての判定方法は 滅菌バリデーション及び日常の滅菌プロセスの管理の程度により次に分類される方法によること アパラメトリックリリースイバイオロジカルインジケータの培養試験結果及び滅菌バリデーションの結果に基づき定めたパラメータの管理結果による判定 12 プロセス有効性の維持 (1) 滅菌プロセス及びこれによって滅菌を行う製品について 滅菌バリデー ションによって確認された状態を維持すること (2) 変更管理以下のような変更を行う場合 その影響を評価し 必要な場合 適格性の再確認を含む必要な措置をとること ア滅菌装置の変更イ滅菌プロセス ( 手順を含む ) の変更ウ製品の変更 ( 設計 原材料又は包装等 ) エ載荷形態の変更オバイオバーデンに影響を与える可能性のある変更 (3) 再校正 装置の監視及び管理に用いる測定機器の正確さ及び精度の確認について 手順を定め 実施すること (4) 装置の保守業務ア保守業務を計画し 実施すること この記録は保管すること イ保守業務の計画 手順及び記録は あらかじめ定めた間隔で責任者によって照査し その結果を文書化すること

(5) 適格性の再確認ア適格性の再確認の範囲及びその程度を含む実施基準を文書化すること イ適格性の再確認の手順をあらかじめ定め 適格性の再確認の記録を保管すること ウ適格性の再確認の結果は あらかじめ定めた判定基準に基づき照査し 承認すること 適格性の再確認の記録は保管すること