資料1-1 多頭飼育の適正化について

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資料 3 参考 2 使用済自動車の再資源化等に関する法律 からの抜粋 解体自動車の全部再資源化の実施の委託に係る認定に関する規定 第三十一条自動車製造業者等は 解体業者又は破砕業者に委託して 解体自動車の全部再資源化 ( 再資源化のうち 解体業者が第十六条第二項の主務省令で定める再資源化に関する基準

新起案様式例           様式A4縦

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山梨県産業廃棄物処理業者等不利益処分要領 ( 目的 ) 第 1 条この要領は 廃棄物の処理及び清掃に関する法律 ( 昭和 45 年法律第 137 号 以下 法 という ) 廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令 ( 昭和 46 年政令第 300 号 ) 及び廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則

弘前市告示第   号

町田市土砂等による土地の埋立て等の規制に関する条例

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厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付の支払の遅延に係る加算金の支給に関する法律

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新旧対照表

自治基本条例素案のたたき台大和市自治基本条例をつくる会

第 4 条公共の場所に向けて防犯カメラを設置しようとするもので次に掲げるものは, 規則で定めるところにより, 防犯カメラの設置及び運用に関する基準 ( 以下 設置運用基準 という ) を定めなければならない (1) 市 (2) 地方自治法 ( 昭和 22 年法律第 67 号 ) 第 260 条の2

平成14年8月  日

○新宿区ワンルームマンション等の建築及び管理に関する条例

1 法の目的

消防法 ( 抄 ) ( 昭和 23 年 7 月 24 日法律第 186 号 ) 最終改正 : 平成 27 年 9 月 11 日法律第 66 号 第 17 条 ( 消防用設備等の設置 維持と特殊消防用設備等の適用除外 ) 学校 病院 工場 事業場 興行場 百貨店 旅館 飲食店 地下街 複合用途防火対象

社会福祉法人○○会 個人情報保護規程

2/6 ページ ( 一 ) この法律における主務大臣は 環境大臣及び経済産業大臣とすることとしている ( 二 ) この法律に規定する主務大臣の権限の委任について規定することとしている 11 施行期日等 ( 附則関係 ) ( 一 ) この法律は 公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定

附則 この規則は 平成 29 年 3 月 1 日から施行する

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- 2 - 収納した歳入を その内容を示す計算書(当該計算書に記載すべき事項を記録した電磁的記録(電子的方式 磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて 電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう 以下同じ )を含む )を添えて 会計管理者又は指定金融機

- 2 - 状の信頼性が確保されることが電子契約における課題となっていることに鑑み 電子委任状の普及を促進するための基本的な指針について定めるとともに 電子委任状取扱業務の認定の制度を設けること等により 電子契約の推進を通じて電子商取引その他の高度情報通信ネットワークを利用した経済活動の促進を図るこ

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個人情報保護規程

名張市地域振興券交付事業特別会計条例

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個人情報保護規程 株式会社守破離 代表取締役佐藤治郎 目次 第 1 章総則 ( 第 1 条 - 第 3 条 ) 第 2 章個人情報の利用目的の特定等 ( 第 4 条 - 第 6 条 ) 第 3 章個人情報の取得の制限等 ( 第 7 条 - 第 8 条 ) 第 4 章個人データの安全管理 ( 第 9

当該イ又はロに定める者 に改め 同号に次のように加える イ製造業者等であつて その主たる事務所並びに事業所 工場及び店舗が一の都道府県の区域内のみにあるもの(ロに規定する指定都市内製造業者等を除く 以下この条において 都道府県内製造業者等 という )当該都道府県の知事ロ製造業者等であつて その主たる

(2) 区域内の主要な道路が 環境の保全上 災害の防止上 通行の安全上又は事業活動の効率上支障がないような規模及び構造で適当に配置されており かつ 区域外の相当規模の道路と接続していること (3) 区域内の排水路その他の排水施設が その区域内の下水を有効に排出するとともに その排出によって区域及びそ

き県が負担する負担金の額 ( 当該負担金の額が他の法令の規定により軽減される場合にあつては, その軽減されることとなる額を控除した額 以下 県負担額 という ) から当該事業に要する費用の額 ( 加算額がある場合にあつては, 加算額を控除して得た額 ) に100 分の25 以内で規則で定める割合を乗

練馬区空き家等対策に関する基本的な方針

基づく事業協同組合並びにこれらに準ずる団体 ⑶ 地方自治法 ( 昭和 22 年法律第 67 号 ) 第 244 条の2 第 3 項に規定する指定管理者 ( 以下 指定管理者 という ) ⑷ 地方自治法第 260 条の2 第 1 項に規定する地縁による団体及び町会 自治会その他これらに準ずる団体 ⑸

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かなければならず 防犯カメラ設置運用基準に防犯カメラ取扱責任者の設置及び指定に関することについて定めること ( 防犯カメラ設置運用基準の届出等 ) 第 5 条防犯カメラ設置運用基準の届出をしようとする者は 防犯カメラを設置しようとする日の14 日前までに 防犯カメラ設置運用基準届 ( 別第 1 号様

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Taro-化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律の一部を改正する法律案 新旧対照条文

第 4 条 ( 取得に関する規律 ) 本会が個人情報を取得するときには その利用目的を具体的に特定して明示し 適法かつ適正な方法で行うものとする ただし 人の生命 身体又は財産の保護のために緊急に必要がある場合には 利用目的を具体的に特定して明示することなく 個人情報を取得できるものとする 2 本会

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万八千六百円 ) 3 現に機関登録を受けている者が他の機関登録を受けようとする場合における法第十四条第一項の政令で定める額は 前二項の規定にかかわらず 同条第一項の農林水産省令で定める各区分について 当該各区分が次の各号に掲げる区分のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める額とする 一法第二条第二項

●自転車競技法及び小型自動車競走法の一部を改正する法律案

1 茨城県認可外保育施設指導監督実施要項(H29.3)

(6) 集団回収第 57 条の2 第 3 項に規定するリサイクル推進団体による再利用を目的として集団回収対象物 ( 再利用が可能な家庭廃棄物のうち 規則で定める廃棄物をいう 以下同じ ) を回収する活動をいう ( 処理 ) 第 19 条 2 3 前 2 項に規定する一般廃棄物の処理の基準は 規則で定

社会福祉法人春栄会個人情報保護規程 ( 目的 ) 第 1 条社会福祉法人春栄会 ( 以下 本会 という ) は 基本理念のもと 個人情報の適正な取り扱いに関して 個人情報の保護に関する法律 及びその他の関連法令等を遵守し 個人情報保護に努める ( 利用目的の特定 ) 第 2 条本会が個人情報を取り扱

- 2 - り 又は知り得る状態であったと認められる場合には この限りでない 2~7 略 (保険料を控除した事実に係る判断)第一条の二前条第一項に規定する機関は 厚生年金保険制度及び国民年金制度により生活の安定が図られる国民の立場に立って同項に規定する事実がある者が不利益を被ることがないようにする観

地域生活支援事業サービス提供事業者登録要綱

○職員の育児休業等に関する条例(平成四年大阪府条例第一号)新旧対照表

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法律第三十三号(平二一・五・一)


( 賦課期日 ) 第 4 条都市計画税の賦課期日は 当該年度の初日の属する年の1 月 1 日とする ( 納期 ) 第 5 条都市計画税の納期は 次のとおりとする 第 1 期 4 月 1 日から同月 30 日まで第 2 期 7 月 1 日から同月 31 日まで第 3 期 12 月 1 日から同月 25

第 3 処分理由別添の一覧表に記載する職業紹介事業者は 職業安定法第 32 条の16 第 1 項 ( 同法第 33 条第 4 項又は同法第 33 条の3 第 2 項において準用する場合を含む 以下同じ ) において 事業報告を提出しなければならないとされているのに 平成 28 年 4 月 1 日から

株式会社フロンティアビジネス 別紙 1 1 処分内容 (1) 労働者派遣法第 21 条第 2 項に基づく労働者派遣事業停止命令 ( 労働者派遣事業停止命令の内容は 3 のとおり ) (2) 労働者派遣法第 49 条第 1 項に基づく労働者派遣事業改善命令 ( 労働者派遣事業改善命令の内容は 4 のと

Taro-議案第13号 行政手続条例の

五有価証券 ( 証券取引法第二条第一項に規定する有価証券又は同条第二項の規定により有価証券とみなされる権利をいう ) を取得させる行為 ( 代理又は媒介に該当するもの並びに同条第十七項に規定する有価証券先物取引 ( 第十号において 有価証券先物取引 という ) 及び同条第二十一項に規定する有価証券先

個人情報の取り扱いに関する規程

第 8 条を削り, 第 9 条を第 8 条とし, 第 10 条から第 12 条までを 1 条ずつ繰り上げる 別記第 1 号様式を次のように改める

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北上市空家等対策規則 ( 趣旨 ) 第 1 条この規則は 北上市空家等対策条例 ( 平成 28 年北上市条例第 17 号 以下 条例 という ) の実施に関し必要な事項を定めるものとする ( 守秘義務 ) 第 2 条条例第 7 条に定める空家等対策審議会の委員は 職務上知り得た秘密を他に漏らしてはな

平成11年6月8日

( 別式第 7 ) をもって 当該所有者等に対し代執行の内容を通知するものとする 5 町長は 法第 14 条第 9 項に基づき行政代執行法による特定空家等の処分を行う場合は その代執行の現場に責任者を派遣し 当該責任者に対し行政代執行法第 4 条に基づく証票として 執行責任者証 ( 別式第 8 )

Microsoft Word - 熱の利用の促進に関する法律案

( 措置完了報告 ) 第 13 条法第 14 条第 1 項から第 3 項までの規定による助言等及び行政代執行法第 3 条第 1 項の規定による戒告に対し措置を行った場合は 措置完了報告書 ( 様式第 14 ) により報告するものとする ( 標識 ) 第 14 条法第 14 条第 11 項の規定による

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個人情報保護規程例 本文

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14個人情報の取扱いに関する規程

資料7-1  飼い主のいない猫の繁殖制限について

Microsoft Word - 細則本文(H25.6.1~)

必要なものとして政令で定める原材料等の種類及びその使用に係る副産物の種類ごとに政令で定める業種をいう 8 この法律において 特定再利用業種 とは 再生資源又は再生部品を利用することが技術的及び経済的に可能であり かつ これらを利用することが当該再生資源又は再生部品の有効な利用を図る上で特に必要なもの

づき通知及び公告をした期日又は場所において意見の聴取を行うことができないときは 意見の聴取の期日を延期し 又は場所を変更することができる 4 市長は 前 2 項の規定に基づき 意見の聴取の期日を延期し 又は場所を変更するときは 法 14 条 7 項の規定に準じて通知し かつ 公告する ( 議長 )

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及びその周辺の地域における自然的条件 建築物の建築その他の土地利用の状況等を勘案し 集落の一体性を確保するために特に必要と認められるときは この限りでない (2) 区域内の主要な道路が 環境の保全上 災害の防止上 通行の安全上又は事業活動の効率上支障がないような規模及び構造で適当に配置されており か

富士見市都市計画法に基づく開発許可等の基準に関する条例

い ( ただし 当該書面を交付しないで是正の要求等をすべき差し迫った必要がある場合 は この限りでない ) こととされていることに留意すること (2) その他地方自治法第 245 条の5 第 5 項の規定により 是正の要求を受けた地方公共団体は 当該事務の処理について違反の是正又は改善のための必要な

Microsoft Word - 第二章

3 市長は 第 1 項の規定により指定した土地の区域を変更し 又は廃止しようとするときは あらかじめ久喜市都市計画審議会 ( 以下 審議会 という ) の意見を聴くものとする 4 第 1 項及び第 2 項の規定は 第 1 項の規定により指定した土地の区域の変更又は廃止について準用する ( 環境の保全

第 4 章中第 34 条の次に次の 1 条を加える ( 行政指導の中止等の求め ) 第 34 条の 2 法令又は条例等に違反する行為の是正を求める行政指導 ( その根拠 となる規定が法律又は条例 ( 地方自治法第 252 条の17の2 第 1 項又は地方教育行政の組織及び運営に関する法律第 55 条

鹿嶋市都市計画法の規定による市街化調整区域における

第 2 節 監督処分等 ( 監督処分等 ) 第 81 条 国土交通大臣 都道府県知事又は市長は 次の各号のいずれかに該当する者に対して 都市計画上必要な限度において このの規定によってした許可 認可若しくは承認を取り消し 変更し その効力を停止し その条件を変更し 若しくは新たに条件を付し 又は工事

速やかに適切な措置が講じられるようにすること 傷病のみだりな放置は 動物の虐待となるおそれがあることについて十分認識すること また 家庭動物等の訓練 しつけ等は その種類 生態 習性及び生理を考慮した適切な方法で行うこととし みだりに殴打 酷使する等の虐待となるおそれがある過酷なものとならないように

(2) 特定機関からの報告の受理及び聴取に関すること (3) 特定機関に対する監査に関すること (4) 外国人家事支援人材の保護に関すること (5) 特定機関において外国人家事支援人材の雇用の継続が不可能となった場合の措置に関すること (6) その他 本事業の適正かつ確実な実施のために必要なこと 3

( 案 ) 土地区画整理事業の施行に伴い設置される 公共施設の管理及び帰属等に関する協議書 埼玉県 ( 以下 甲 という ) と ( 土地区画事業施行 ( 予定 ) 者 ) ( 以下 乙 と いう ) とは 土地区画整理法に基づく土地区画整理事業の施行により設置される公共 施設の管理及び帰属等につい

財団法人吊古屋都市整備公社理事長代理順位規程

特定個人情報の取扱いの対応について

( その他 ) 第 11 条この規則に定めるもののほか, 必要な事項は, 市長が別に定める 附則この規則は, 平成 30 年 4 月 1 日から施行する


- 1 - 地方自治法施行令第百七十四条の三十九第三項による土地区画整理法第五十五条の読替え(は読替部分)(は当然読替部分)(は改正に係る読替部分)改正後の地方自治法施行令第百七十四条の三改正前の地方自治法施行令第百七十四条の三十読替前の土地区画整理法第五十五条十九第三項による読替後の土地区画整理法

( 権限の委任等 ) 第十五条内閣総理大臣は, この法律の規定による権限 ( 政令で定めるものを除く ) を消費者庁長官に委任する 2 及び3 略 4 この法律に規定する農林水産大臣の権限に属する事務の一部は, 政令で定めるところにより, 都道府県知事又は地方自治法 ( 昭和二十二年法律第六十七号

Transcription:

資料 1 多頭飼育の適正化について 1. 現状 ( 主な関連法制度等 ) 都道府県等を対象として実施したアンケートによれば 平成 18 19 年度の 2 カ年における多頭飼育に関する苦情について 飼育頭数 20 頭未満の例が全件数の7 割を占めていたが 飼育頭数 50 頭以上の事例も少数見られた 苦情の内容については 不衛生 悪臭 鳴き声 騒音など周辺の生活環境の悪化や逸走 徘徊など生命 身体 財産への危害のおそれが多い 行政の対応は 事案の態様に応じ 生活環境の保全 不適正な飼養 動物取扱業者の業の適正化などの観点から行われている 口頭による指導が大半であるが 文書による指導や 勧告 命令など法令による対応に発展する例も少数ある また 行政 ( 都道府県 市町村 警察 ) と関係団体 ( 獣医師会 ボランティア団体 地域住民 飼養者 ) が連携して問題解決を図る事例も見られる 動物の愛護及び管理に関する法律 ( 昭和 48 年法律第 105 号 ) 第二十五条都道府県知事は 多数の動物の飼養又は保管に起因して周辺の生活環境が損なわれている事態として環境省令で定める事態が生じていると認めるときは 当該事態を生じさせている者に対し 期限を定めて その事態を除去するために必要な措置をとるべきことを勧告することができる 2 都道府県知事は 前項の規定による勧告を受けた者がその勧告に係る措置をとらなかつた場合において 特に必要があると認めるときは その者に対し 期限を定めて その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる 3 都道府県知事は 市町村 ( 特別区を含む ) の長 ( 指定都市の長を除く ) に対し 前二項の規定による勧告又は命令に関し 必要な協力を求めることができる 第三十七条犬又はねこの所有者は これらの動物がみだりに繁殖してこれに適正な飼養を受ける機会を与えることが困難となるようなおそれがあると認める場合には その繁殖を防止するため 生殖を不能にする手術その他の措置をするように努めなければならない 2 都道府県等は 第三十五条第一項の規定による犬又はねこの引取り等に際して 前項に規定する措置が適切になされるよう 必要な指導及び助言を行うように努めなければならない 第四十七条次の各号のいずれかに該当する者は 二十万円以下の罰金に処する 一 ~ 二略三第二十五条第二項の規定による命令に違反した者 1

動物の愛護及び管理に関する法律施行規則 ( 平成 18 年環境省令第 1 号 ) 第十二条 法第二十五条第一項の環境省令で定める事態は 次の各号のいずれか に該当するものが周辺地域の住民 ( 以下 周辺住民 という ) の日常生活に著しい支障を及ぼしていると認められる事態であって かつ 当該支障が 複数の周辺住民からの都道府県知事に対する苦情の申出等により 周辺住民の間で共通の認識となっていると認められる事態とする 一二 動物の飼養又は保管に伴い頻繁に発生する動物の鳴き声その他の音動物の飼養又は保管に伴う飼料の残さ又は動物のふん尿その他の汚物の不 適切な処理又は放置により発生する臭気 三四 動物の飼養施設の敷地外に飛散する動物の毛又は羽毛動物の飼養又は保管により発生する多数のねずみ はえ 蚊 のみその他の 衛生動物 化製場等に関する法律 ( 昭和 23 年法律第 140 号 ) 第九条都道府県の条例で定める基準に従い都道府県知事が指定する区域内において 政令で定める種類の動物を その飼養又は収容のための施設で 当該動物の種類ごとに都道府県の条例で定める数以上に飼養し 又は収容しようとする者は 当該動物の種類ごとに その施設の所在地の都道府県知事の許可を受けなければならない 2~5 略 化製場等に関する法律施行令 ( 昭和 31 年政令第 285 号 ) 第一条化製場等に関する法律 ( 以下 法 という ) 第九条第一項の政令で定める動物の種類は 次のとおりとする 一牛二馬三豚四めん羊五やぎ六犬七鶏 ( 三十日未満のひなを除く ) 八あひる ( 三十日未満のひなを除く ) 九その他その飼養又は収容に関して公衆衛生上の配慮が必要な動物として都道府県の条例で定める動物 2

2. 主な意見 (1) 自治体 ( ヒアリングより ) 勧告や措置命令の制度が有効活用できた 環境省令に規定されている 周辺地域の住民( 以下 周辺住民 という ) の日常生活に著しい支障を及ぼしていると認められる事態 について実際の事案に応じた適用が可能となるよう基準が必要 条例で定める届出制は 適正飼養に努めさせるという意味での抑止的な効果はあった 告発して刑罰を受けることよりも現場の状況が改善されることを優先する必要がある (2) 愛護団体等 ( 要望書等より ) 犬猫あわせて10 頭以上は 登録もしくは届出 行政に立ち入り調査権限の付与 行政による助言 指導 勧告等をより迅速化して周辺環境の悪化や動物虐待等の未然防止 3. 主な論点 届出制等の導入の検討( 条例によって既に導入している自治体も存在 ( 茨城県 山梨県 長野県 滋賀県 佐賀県 ) また 化製場に関する法律に基づく許可制も存在 ) 導入した場合 対象となる動物の種類及び数をどこまでとするのか 行政による適正飼養の確保( 勧告 命令規定は既に存在 現場の改善のため 行政の権限をどこまで拡大することが可能か具体的な基準が必要か ) 4. 参考法令等 山梨県動物の愛護及び管理に関する条例 ( 平成 14 年山梨県条例第 41 号 ) ( 多頭飼養者の遵守事項 ) 第十三条犬又はねこの飼い主 ( 動物取扱業者その他規則で定める者を除く ) で その飼養施設の所在地のいずれかにおいて その飼養する犬 ( 生後九十一日未満のものを除く 次条第一項第三号において同じ ) の数若しくはねこ ( 生後九十一日未満のものを除く 次条第一項第三号において同じ ) の数又はこれらの数を合算した数 ( 以下この章において 飼養数 という ) が十に達したもの ( 以下この章において 多頭飼養者 という ) は 第七条から第十条までに規定する事項 3

を遵守するほか 適正に飼養することができる環境における終生飼養又は適正に飼養することができる者に対する譲渡が可能と見込まれる場合を除き 飼養する犬及びねこの数の増加を抑制するため繁殖を制限しなければならない ( 多頭飼養の届出 ) 第十四条多頭飼養者は 飼養数が十に達した日から三十日以内に その飼養数が十に達した飼養施設の所在地ごとに 次に掲げる事項を知事に届け出なければならない 一氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては代表者の氏名二飼養施設の所在地三犬及びねこの数四飼養の方法五その他規則で定める事項 2 前項の規定による届出には 飼養施設の配置図を添付しなければならない ( 変更の届出 ) 第十五条前条第一項の規定による届出をした者は 同項第一号 第三号 ( 数の増加の場合に限る ) 第四号及び第五号に掲げる事項に変更があったときは 遅滞なく その旨を知事に届け出なければならない ただし 同項第三号に掲げる事項の変更で規則で定める軽微なものについては この限りでない 2 前条第一項の規定による届出をした者は 当該届出に係る飼養施設の所在地における飼養を廃止したとき 及び当該届出に係る飼養数が十未満となったときは 遅滞なく その旨を知事に届け出なければならない ( 助言又は指導 ) 第十六条知事は 多頭飼養者の飼養する犬及びねこの健康と安全を保持し 又は周辺の生活環境の保全を図るために必要な限度において 当該多頭飼養者に対し 当該犬及びねこの飼養施設の構造及び飼養の方法について必要な助言又は指導を行うことができる 第三十二条第十四条第一項又は第十五条第一項の規定による届出をせず 又は虚偽の届出をした者は 五万円以下の過料に処する 4

廃棄物の処理及び清掃に関する法律 ( 昭和 45 年法律第 137 号 ) ( 措置命令 ) 第十九条の四一般廃棄物処理基準 ( 特別管理一般廃棄物にあつては 特別管理一般廃棄物処理基準 ) に適合しない一般廃棄物の収集 運搬又は処分が行われた場合において 生活環境の保全上支障が生じ 又は生ずるおそれがあると認められるときは 市町村長 ( 前条第三号に掲げる場合にあつては 環境大臣 第十九条の七において同じ ) は 必要な限度において 当該収集 運搬又は処分を行つた者 ( 第六条の二第一項の規定により当該収集 運搬又は処分を行つた市町村を除くものとし 同条第六項若しくは第七項又は第七条第十四項の規定に違反する委託により当該収集 運搬又は処分が行われたときは 当該委託をした者を含む 次条第一項及び第十九条の七において 処分者等 という ) に対し 期限を定めて その支障の除去又は発生の防止のために必要な措置 ( 以下 支障の除去等の措置 という ) を講ずべきことを命ずることができる 2 略 ( 生活環境の保全上の支障の除去等の措置 ) 第十九条の七第十九条の四第一項に規定する場合において 生活環境の保全上の支障が生じ 又は生ずるおそれがあり かつ 次の各号のいずれかに該当すると認められるときは 市町村長は 自らその支障の除去等の措置の全部又は一部を講ずることができる この場合において 第二号に該当すると認められるときは 相当の期限を定めて 当該支障の除去等の措置を講ずべき旨及びその期限までに当該支障の除去等の措置を講じないときは 自ら当該支障の除去等の措置を講じ 当該措置に要した費用を徴収する旨を あらかじめ 公告しなければならない 一第十九条の四第一項の規定により支障の除去等の措置を講ずべきことを命ぜられた処分者等が 当該命令に係る期限までにその命令に係る措置を講じないとき 講じても十分でないとき 又は講ずる見込みがないとき 二第十九条の四第一項の規定により支障の除去等の措置を講ずべきことを命じようとする場合において 過失がなくて当該支障の除去等の措置を命ずべき処分者等を確知することができないとき 5

三第十九条の四の二第一項の規定により支障の除去等の措置を講ずべきことを命ぜられた認定業者が 当該命令に係る期限までにその命令に係る措置を講じないとき 講じても十分でないとき 又は講ずる見込みがないとき 四緊急に支障の除去等の措置を講ずる必要がある場合において 第十九条の四第一項又は第十九条の四の二第一項の規定により支障の除去等の措置を講ずべきことを命ずるいとまがないとき 2~6 略 6