( 様式 4) 二国間交流事業共同研究報告書 平成 29 年 8 月 28 日 独立行政法人日本学術振興会理事長殿 共同研究代表者所属 部局 京都大学大学院 工学研究科 ( ふりがな ) よねだみのる 職 氏名 教授 米田稔 1. 事 業 名相手国 ( マレーシア ) との共同研究 振興会対応機関 ( OP ) 2. 研究課題名 マレーシアの特徴を考慮した現地適応型の健康リスク評価の実践 3. 全採用期間平成 27 年 8 月 1 日 ~ 平成 29 年 7 月 31 日 ( 2 年 0 ヶ月 ) 4. 経 費 総 額 本事業により執行した研究経費総額 研究交流経費 ( 直接経費 ): 4,280,000 円 初年度経費 研究交流経費 ( 直接経費 ):1,800,000 円 2 年度経費 研究交流経費 ( 直接経費 ):2,000,000 円 3 年度経費 研究交流経費 ( 直接経費 ): 480,000 円 5. 研究組織 (1) 日本側参加者 ( 実施期間中の参加者全員 ( 途中から参加 / 不参加となった方も含む )) 途中から参加 / 不参加となった場合は 参加期間も記入してください 氏名所属 職名清水芳久京都大学 教授高野裕久京都大学 教授高岡昌輝京都大学 教授大下和徹京都大学 准教授松田知成京都大学 准教授島田洋子京都大学 准教授上田佳代京都大学 准教授松井康人京都大学 准教授水野忠雄京都大学 講師池上麻衣子京都大学 助教藤森崇京都大学 助教五味良太京都大学 助教矢澤大志京都大学 博士学生 - 1 -
佐田谷典郎樽岡晃大山本修太高橋蓮 Maihani Binti Ismail Ramli Mohd Redzuan 清水大吾坂井伸光水落大介近藤真司長屋太樹吉村亮人下村遼平石橋知典白坂純一横山裕樹北橋果林米谷達成近藤崇 京都大学 修士学生 (2017.1.6 2017.7.31) 京都大学 博士学生 (2017.1.6 2017.7.31) 京都大学 博士学生 (2017.1.6 2017.7.31) 京都大学 研究員 (2015.8.1 2017.3.31) 京都大学 修士学生 (2016.4.1 2017.3.31) (2) 相手国側研究代表者 所属 職名 氏名 Malaya 大学 教授 Ali Mohd Mustafa (3) 相手国参加者 ( 実施期間中の参加者全員 ( 途中から参加 / 不参加となった方も含む )) 途中から参加 / 不参加となった場合は 参加期間も記入してください 氏 名 所属 職名 Didi Erwandi Mohd Haron Emmy Dayana Ahmad Mohd Talib Latif Noorlin Mohamad Marni Sapar Marzura Md Rodzi Roslan Mohd Yusof Abdul Ghani Zairawati Muhammad Ikram A Wahab Ramli Mohd Redzuan マラヤ大学 研究員マラヤ大学 研究員マレーシア国民大学 准教授マレーシア国民大学 博士学生マレーシア獣医学公衆衛生研究所 主任研究員マレーシア獣医学公衆衛生研究所 研究員マレーシア獣医学公衆衛生研究所 研究員マレーシア工科大学 研究員マレーシア国民大学 講師マラヤ大学 研究員 (2015.8.1 ~2016.9.30) *(1) (3) 共に代表者は除きます - 2 -
6. 研究実績概要 ( 全期間を通じた研究の目的 研究計画の実施状況 成果等の概要を簡潔に記載してください ) 化学物質の環境モニタリングは マレーシアでも広く行われており 多くの報告が為されているが 異なる対象地域や対象試料を単発的に分析 評価したのみで 環境汚染から住民への曝露評価までを包括的に検討した報告はなかった 本研究では マレーシア首都圏の主要な 3 流域を対象に 既存の研究で明らかとした各化学物質の環境中濃度と体内濃度から考察を進め 汚染源と曝露経路を推測し それに基づいた環境分析と曝露解析を行うことで 化学物質汚染に伴う住民への健康リスクを包括的に解明することを試みた さらに マレーシアは多民族国家であり 民族毎の食習慣の違いも 化学物質の曝露量に影響を及ぼしている可能性がある 従って 民族毎の特徴を考慮してリスク解析を進めることで より現実的なリスク評価を行うとともに 流域を一つのコンパートメントとして汚染源とその分布を特定し そこから見出される曝露経路に沿って環境分析を進め ヒトサンプルを実際に分析することで健康リスクを解析した包括的な研究を行って マレーシアの特徴を考慮した現地適応型のリスク評価法を確立することを目標としていた 研究は主に 日本側の研究者がマラヤ大学を訪問し 現地メンバーと協力してサンプリングを行い 取得したサンプルをマラヤ大学と京都大学とで分担して測定することで実施した このためマレーシア側から研究者が渡日することは少なかったが 日本側からは延べ 12 名 延べ 215 日マレーシアに渡航して遠隔会議システムも活用しながら共同研究を実施してきた 具体的には各研究目標に対し 以下の成果を得ている (1) 被験者情報と血中化学物質濃度の統計解析から推測される汚染源の特定 : 食品サンプル ( 魚 貝類等 ) を卸売市場や港で購入して測定サンプルとするとともに Marni 主任研究員と Roslan 研究員を通じて 飼育場からの排水のサンプリングを行って 分析に供した その成果として β 作動薬と呼ばれる飼料添加物 10 種類が Selangor 州の生鮮市場で販売されている肉類や 畜産廃液から検出されることを そして肉類が市民の摂取源となり得ることを明らかにした (Chemosphere 165, pp.183-190, 2016.9) また β 作動薬や抗感染症薬の分布については 下水や畜産排水が環境水の汚染源であることを明らかにしている (Science of the Total Environment 548 549, pp.43 50, 2016.01) これらのデータと 現在もマラヤ大学の共同研究者らにおいて実施されている血液サンプルの測定結果と合わせることで マレーシア市民の血中汚染物質の汚染源の特定を実施予定である (2) 環境中化学物質濃度から推測される曝露経路の解明と曝露評価および汚染源の特定 :Mustafa 教授らと共同で河川水のサンプリングなどを現地で実施するとともに 大気のサンプリングを Talib 教授と共同で実施し Mustafa 教授の研究室メンバーと共同で分析した これらの研究成果として Selangor 州内 39 軒の民家において 室内空気汚染の調査を行い 揮発性有機化合物の濃度を WHO ガイドライン値などと比較することで ホルムアルデヒドなどの室内曝露が注意すべきレベルであることを明らかにした (Science of the Total Environment, 586, pp.1279-1286, 2017.05) さらに PCB 類の魚類中および水道水中濃度を測定し マレーシアにおける市民のハザード比が 0.36 程度であることを明らかとした (Environ Monit Assess. 2016 Oct;188(10):592. Epub 2016 Sep 27) また 合成洗剤成分の河川水中濃度分布の地域性を Langat 川流域と Selangor 川流域で明らかにし その濃度が生態系への無視できない影響を及ぼし得ることを明らかにした (Chemosphere 172, pp.234-241, 2016.12) (3) 母体汚染による新生児への移行の検証と被験者の曝露解析及び出産への影響評価に関する共同研究の遂行 : マラヤ大学病院産婦人科にて Azmi 産婦人科長と Syeda 医師の協力の下にヒトサンプル ( 母体の血液 臍帯血 尿 母乳 ) の採取を行い 主にマラヤ大学において分析を行った 研究成果として Selangor 川流域での6 種の重金属の環境水などを測定し 各重金属濃度が土地利用や地質特性と相関を持っていることを明らかにするとともに この流域において母体の臍帯血などのサンプルを分析し これら重金属濃度が慢性影響という点からは無視できないレベルであることなどを明らかとした (Chemosphere 184, pp.857-865, Epub 2017.6) - 3 -
7. 派遣 受入実績 (1) 各研究期間中に相手国または相手国以外の国を訪問した日本側参加者氏名 派遣期間 主たる訪問 1 年 度 目 2 年 度 目 先 ( 相手国以外の国における訪問先には下線を引き 国名を明記してください 委託費から支出し た出張のみ記載してください ただし 日本国内出張は除きます ) 氏名 所属 職名 松井康人 京都大学 講師 矢澤大志 京都大学 博士課程 2 年 近藤崇 京都大学 修士課程 1 年 松田知成 京都大学 准教授 白坂純一 京都大学 修士課程 2 年 小計 7 名 ( 延べ人数 ) 坂井伸光 京都大学 研究員 清水大吾 京都大学 博士課程 3 年 Ramli Mohd Redzuan 京都大学 博 士課程 1 年 期間 ( 現地到着日 ~ 現地出発日 ) 8 月 19 日 8 月 23 日 10 月 11 日 10 月 25 日 10 月 11 日 11 月 1 日 10 月 11 日 10 月 13 日 10 月 27 日 11 月 3 日 10 月 22 日 11 月 11 日 2 月 7 日 2 月 9 日 6 月 2 日 - 7 月 29 日 1 月 15 日 1 月 22 日 2 月 15 日 3 月 22 日 3 月 7 日 3 月 9 日 主たる訪問先 ( 機関名 国名 ) 小計 4 名 ( 延べ人数 ) 3 Maihani Binti Ismail 京都大学 修士課程 2 年 6 月 28 日 7 月 30 日 小計 1 名 ( 延べ人数 ) 合計 12 名 ( 延べ人数 ) - 4 -
(2) 各研究期間中に受け入れた相手国参加者氏名 来日期間 主たる訪問先 ( 振興会から滞在費等の支給 1 を受けた研究者に * 印をつけてください ) 氏名 所属 職名 期間 ( 来日日 ~ 離日日 ) Muhammad Ikram A Wahab 2 月 26 日 3 月 5 日 京都大学 マレーシア国民大学 主たる訪問先 ( 機関名 ) 2 小計 1 名 ( 延べ人数 ) 3 小計 0 名 ( 延べ人数 ) 小計 0 名 ( 延べ人数 ) 合計 1 名 ( 延べ人数 ) - 5 -