HP SmartアレイコントローラーおよびRAIDの基本的なパフォーマンスファクター

Similar documents
性能を強化した 第 12 世代 Dell PowerEdge サーバの RAID コントローラ Dell PERC H800 と PERC H810 の OLTP ワークロード性能比較 ソリューション性能分析グループ Luis Acosta アドバンストストレージエンジニアリング Joe Noyol

コースの目標 このコースを修了すると 下記のことができるようになります : 1. RAID とそのさまざまな構成の基本的理解を深める 2. RAID で新しいストレージボリュームをセットアップする 前提条件 受講前提条件 : なし 次の項目についての知識を持つ受講生を対象としています : 該当なし

038_h01.pdf

Microsoft® Windows® Server 2008/2008 R2 の Hyper-V 上でのHP ProLiant用ネットワークチーミングソフトウェア使用手順

変更履歴 項番版数内容更新日 版新規作成 2013 年 11 月 18 日 1

StoreEasy 1x40 RAID構成ガイド

アドバンスト・フォーマットディスクのパフォーマンス

HPE ProLiant Thin Micro TM200 サーバー Microsoft Windows Server インストール手順

Microsoft Word - nvsi_050110jp_netvault_vtl_on_dothill_sannetII.doc

Pervasive PSQL v11 のベンチマーク パフォーマンスの結果

HP ProLiantサーバーGen9用のHP Smartストレージ

スライド 1

InfiniDB最小推奨仕様ガイド

目次 1. はじめに 用語説明 対象アダプタ P HBA/2P HBAで異なる性能 付録 ( 性能測定環境 ) P HBAでの性能測定環境 P HBAでの性能測定環境 本書の

PATA オプティカル ディスク ドライブから SATA オプティカル ディスク ドライブへの移行

【Cosminexus V9】クラウドサービスプラットフォーム Cosminexus

PowerPoint プレゼンテーション

- 主な機能 - 設定機能キャッシュメモリをキャッシュセグメントに分割し 業務で使用する論理ディスクを割り付けるための設定を行います WebSAM istoragemanager のクライアント画面から操作が可能です キャッシュセグメント作成 削除機能キャッシュセグメントの作成 削除を可能にします

HPシンクライアントイメージ入れ替え手順書

1 本体 2.5 型ドライブモデル ( フレームモデル ) 製品名称 / 概要 Express5800/R110i-1(4C/E3-1220v6) 1 x インテル Xeon プロセッサー E3-1220v6 (3GHz, 4C/4T, 8 MB), メモリセレクタブル, ディスクレス, ODD レ

Arcserve Backup r16 新機能 テープブロックサイズの拡張 効果実測 Arcserve Japan 1.5 版

Microsoft Word LenovoSystemx.docx

Client Management Solutions および Mobile Printing Solutions ユーザガイド

HP ProLiant Gen8サーバー上でのLinuxによるNICの列挙

目次 本書の取り扱いについて... 3 事前準備... 4 MultiPoint Server 2011 OEM 版のインストール (OS リカバリー用のディスク領域を使う場合の起動方法 )... 5 MultiPoint Server 2011 OEM 版のインストール (OS リカバリー用のメデ

HP ThinUpdateを使用したWESシンクライアントイメージリストア手順書

SASアレイコントローラカード PRAID EP400i / PRAID EP420i / PRAID EP440i

Marvell BIOS UtilityユーザーガイドHPE MicroServer Gen10用

HP製コンピューターでのWindows® 7 XPモードの使用

HPE Integrity NonStop NS2300 サーバー

HP ProLiant Essentials Rapid Deployment Pack - Windows Editionサポート マトリックス

PowerPoint プレゼンテーション

Cisco MCS を使用する冗長ディスクの設定と使用

HP Windows 10 IoT Enterprise for ThinClients

セットアップユーティリティユーザガイド

EMC Data Domain SISL Scaling Architecture

スライド 1

Silk Central Connect 15.5 リリースノート

Microsoft Exchange Server 2010導入時の推奨構成:HP LeftHand P4000 SAN

MAGNIA Storage Server Configuration Guide

HP Universal Printer Driverで実現する「快適プリント環境」

目次 1. はじめに バックアップと復元の概要 Active Directoryのバックアップ Active Directoryの復元 ドメインコントローラの復元 ( 他のドメインコントローラが利用できる場合 )

はじめに この資料は データデデュプリケーション機能を検討いただくにあたり ディスク使用率とバックアップパフォーマンスについて データデデュプリケーションデバイス ( 以降 DDD と記述 ) とファイルシステムデバイス ( 以降 FSD と記述 ) を比較した資料になります FSD は ローカルマ

Logical Volume Manger (LVM) の制限に関する情報

HP 3PAR StoreServ 7000 Storage ディスク使用可能容量概算表

HP DL380z Gen9ワークステーション

White Paper 高速部分画像検索キット(FPGA アクセラレーション)

HP Z Turboドライブ(PCIe SSD)のパフォーマンス評価

はじめにお読みくださいfor HP Smart Zero Client v5.0

AKiTiO Thunderboltシリーズ 設定ガイド -ソフトウェアRAIDの構成(Mac OS X/macOS)

パフォーマンスレポート PCIe-SSDs

HP Device Manager4.7インストール・アップデート手順書

目次 1. はじめに SSL 通信を使用する上での課題 SSL アクセラレーターによる解決 SSL アクセラレーターの導入例 SSL アクセラレーターの効果... 6 富士通の SSL アクセラレーター装置のラインナップ... 8

テクニカル ホワイト ペーパー HP Sure View

Windows Server 2016 Hyper-V ストレージQoS機能の強化

フォーマット/メンテナンスガイド

Windows Small Business Server 2011 Essentialsバックアップ容量節減ガイド

総合仕様

Microsoft PowerPoint - (WEB)01-0_iStorage_M_ pptx

スタ⁠ート ガイド

HP Elitex3 評価ガイド シン クライアント 編

Using VectorCAST/C++ with Test Driven Development

改版履歴 Ver. 日付履歴 1.0 版 2014/5/30 目次 0 はじめに 本文中の記号について Windows Server Failover Cluster をインストールするための準備 Windows Server Failover

Microsoft Word - gori_web原稿:TrusSPSにおけるNAS OSのパフォーマンス評価.docx

NAS ベストプラクティス X1000G2/X3000G2 CIFS サイジング ガイドライン

記憶域スペースダイレクト (S2D) を活用したハイパーコンバージドインフラ技術解説ガイド 概要本ドキュメントは Windows Server 2016 で構築したハイパーコンバージドインフラ (Hyper-Converged Infrastructure:HCI) を技術的な観点から解説したガイド

PCIe SSD (PY-BS08PA*/PY-BS16PA*/PY-BS20PA*) / スイッチカード (PY-PC301)

HPE SmartアレイSR Gen10ユーザーガイド

実務に役立つサーバー運用管理の基礎 CompTIA Server+ テキスト SK0-004 対応

Oracle Data Pumpのパラレル機能

PixeBurn! for HD Instruction Guide JPN

HP Primeバーチャル電卓

Transcription:

HP Smart アレイコントローラーおよび RAID の基本的なパフォーマンスファクター 技術概要 目次 概要... 2 はじめに... 2 HP Smartアレイコントローラーとパフォーマンス... 2 Smartアレイ処理エンジン... 2 Smartアレイキャッシュ... 3 Smartアレイデバイスドライバー... 5 SASリンク ディスクドライブおよびアレイパフォーマンス... 6 ディスクストライピングとパフォーマンス... 7 RAIDレベル ドライブ数 および読み取り性能... 7 ランダム読み取り性能... 7 シーケンシャル読み取り性能... 8 RAIDレベル ドライブ数 および書き込み性能... 9 RAID 0の書き込み性能... 9 RAID 1およびRAID 10(1+0) の書き込み操作... 9 RAID 5およびRAID 6レベルの書き込み操作... 10 ライトキャッシュ Smartアレイプロセッサー およびRAID 書き込み性能... 11 ランダム書き込み性能... 12 シーケンシャル書き込み性能... 13 その他のRAIDパフォーマンス特性... 14 キューの深さ... 14 スループット対レイテンシ... 15 詳細情報... 16 コメント送信のお願い... 16

概要 RAID ストレージテクノロジーは 約 20 年にわたり業界標準のサーバーで使用されてきました その間に ディスクドライブ ストレージインターフェイス RAID コントローラーテクノロジー および処理能力の大幅な進歩により ストレージを取り巻く環境は変わり続けてきました この技術概要書では RAID レベル自体 コントローラー およびドライブテクノロジーを含め 今日 RAID パフォーマンスを促進している基本ファクターの概要を説明します はじめに ディスクアレイは ディスクドライブベースのストレージに伴ういくつかの基本的な課題を解決する目的で設計されています 複数の小容量のディスクドライブを使用して 大容量のストレージボリュームを作成できるようにする ストレージサブシステムのI/O 処理能力 最大スループットを1 台のディスクドライブより向上させる 冗長化技法を使用して 1 台またはそれ以上の物理ドライブの障害によってデータが永久に失われることがないよう データストレージの信頼性を向上させる RAID アレイのパフォーマンス全体に影響する要素は多数あるため RAID パフォーマンスに影響するもっとも重要なファクターは何かを考慮することが必要です RAIDレベル 各 RAIDレベルがパフォーマンス全体に及ぼす影響は 低いRAIDレベルでの読み取り / 書き込みの際の処理オーバーヘッドと 高いRIADレベルでの読み取りおよび書き込みを実行するために必要な処理オーバーヘッドの量の違いに基づきます RAIDコントローラー これには RAID 操作を管理および実行するために必要なプロセッサーとメモリ および読み取り / 書き込み性能を最適化するために使用されるリードキャッシュとライトキャッシュが含まれます 論理ドライブアレイを構成する物理ドライブ数 アレイ内のドライブ数が多いほど Smartアレイコントローラーはより多くの読み取り / 書き込み操作を並行して実行でき パフォーマンス全体が向上します ドライブパフォーマンス ドライブスループット性能 (MB/s) と ランダム読み取りおよび書き込み実行時のドライブパフォーマンス (1 秒あたりのI/Oの数 つまりIOPS) が含まれます ストレージインターフェイスパフォーマンス プロトコル (SASまたはSATA) およびドライブとコントローラー間の物理リンクの速度 (3Gb/sまたは6Gb/s) が含まれます これらの各要素は RAIDパフォーマンスに影響するだけでなく 実行されているストレージ操作のタイプに応じて 特定のアプリケーション環境におけるドライブアレイのパフォーマンスの上限を決定するファクターにもなります HP Smart アレイコントローラーとパフォーマンス 新世代の HP Smart アレイコントローラーは RAID パフォーマンスを改善するように設計されています RAID パフォーマンスは 多数のさまざまなファクターに依存しています Smart アレイコントローラーを構成する一部分である Smart アレイプロセッサーとリード / ライトキャッシュの 2 つがパフォーマンスの面でもっとも重要になります Smart アレイ処理エンジン Smart アレイコントローラーの処理エンジンは RAID システムを管理する責任を担っています また アプリケーションからの大量の読み取りまたは書き込み要求を RAID アレイに対して実行する際には 組み込まれている個々のドライブへの命令に変換する必要があり この変換を行うために必要な操作を実行する責任も担っています 現世代の Smart アレイ P410 P411 および P212 コントローラーは 600MHz で動作する RAID-on-Chip(RoC) プロセッサーを内蔵しています ( 図 1) RAID パフォーマンス全体を直接測定した値ではありませんが 前世代エンジンが 35,000 の 4KB ランダム IOPS をサポートしていたのに比べ 新しいプロセッサーは最大 60,000 の 4KB ランダム IOPS をサポートします 2

図 1. HP Smart アレイコントローラーのアーキテクチャー Smart アレイコントローラーの処理エンジンは すべての操作を処理する責任を担っていますが その機能は 冗長 RAID モードの書き込み操作などの複雑な RAID 操作において特に重要です RAID 5 と RAID 6 はどちらも 物理ドライブの障害時にデータリカバリ機能を提供するために XOR( 排他的論理和 ) 演算操作を使用して ドライブアレイに書き込まれるパリティデータを計算します このため 処理エンジンのパフォーマンスは これらの RAID レベルを使用するディスクアレイのパフォーマンス 特に 書き込み性能の重要な要因となります また 新たな Smart アレイコントローラーに関連するパフォーマンスの改善は ドライブ数が多いアレイほど顕著に現れます ドライブ数が少ない場合 論理ドライブアレイのパフォーマンスは Smart アレイ処理エンジンの帯域幅ではなく ドライブの合計 I/O によって制約される傾向にあります Smart アレイキャッシュ Smart アレイコントローラーは オプションのキャッシュモジュールを使用して 読み取りおよび書き込み操作の両方についてディスクアレイ全体のパフォーマンスを改善します ライトキャッシュとリードキャッシュに使用されるキャッシュの割合は アレイコンフィギュレーションユーティリティ (ACU) を使用して構成できます Smart アレイコントローラーは現在 256MB 512MB および 1GB のキャッシュオプションをサポートしています リードキャッシュ Smart アレイコントローラーでは プリフェッチした先読みデータの置き場所としてリードキャッシュが使用されます コントローラーのオペレーティングプログラムは 読み取りコマンドのパターンを識別し ドライブの先行読み取りを実行し 次の読み取りコマンドがそのデータを要求した場合に より迅速にアクセスできる場所にデータを置きます リードキャッシュは 実際には シーケンシャル読み取りワークロードのパフォーマンスを向上させる場合にのみ効果的です Smart アレイコントローラーは シーケンシャルワークロードが検出されたときにだけリードキャッシュプリフェッチを使用して シーケンシャルワークロードとランダムワークロードを区別するための十分な精巧さを備えています さらに 読み取り時のドライブアレイの本来のパフォーマンスがすでに比較的高速なため リードキャッシュがアレイの読み取り性能を大幅に改善することはありません これらが Smart アレイコントローラーのデフォルト構成で リードキャッシュにキャッシュの 25% しか割り当てられていない主な理由です 3

ライトキャッシュ Smart アレイコントローラーは ホストアプリケーションがコントローラーへの書き込みコマンドをポストした場合に ディスクへの書き込み操作が完了するまで待機することなく元の処理を継続できる出力バッファとして ライトキャッシュを使用します アプリケーションはミリ秒でなくマイクロ秒で書き込みが完了したとみなしますが アレイコントローラーはキャッシュにポストされた書き込みコマンドのリストを順次処理するため ディスクへの実際の書き込みは遅れて完了します この技法はしばしば ポステッドライトまたはライトバックキャッシュと呼ばれます ワークロードが高い環境では 通常 ライトキャッシュの容量に空きがない状態が続きます コントローラーはその間にキャッシュ内に保留中の書き込みコマンドを分析し それらを実行するより効率的な方法を決定します コントローラーは サイズの小さい書き込みを隣接する論理ブロックと組み合わせてサイズの大きい 1 つの書き込みとし より迅速に実行できるようにします この技法は ライトコアレッセンス ( 書き込み調停 ) と呼ばれます また コントローラーは 全体としてのディスク遅延が短縮されるような方法で キャッシュ内の書き込み順序を再調整することもできます この技法はしばしば コマンドリオーダリングと呼ばれます ライトキャッシュメモリ量が多いほど Smart アレイコントローラーはより多くの保留中の書き込みコマンドを格納し分析できるため 全体のパフォーマンスを改善しながら ライトコアレッセンスとコマンドリオーダーの実行回数を増やすことができます ライトキャッシュは キャッシュに保留中の書き込みを格納しておいて 後で書き込みを完了します アプリケーションは書き込みをすでに完了済みとみなしているため キャッシュに格納された書き込みは ディスクへの書き込みが完了するまで Smart アレイが保持する必要があります 保持されない場合 データ不整合がおきます Smart アレイコントローラーは サーバーのクラッシュや電源障害の発生時でもキャッシュの整合性を維持するためにバッテリまたはフラッシュメモリを使用することで この問題に対処しています バッテリバックアップ式キャッシュ (BBWC) またはフラッシュバック式キャッシュ (FBWC) が標準装備されておらず オプションとして取り付けられていない Smart アレイコントローラーでは デフォルトでは キャッシュはライトキャッシュとして使用されません この設定は変更できますが BBWC または FBWC なしでライトキャッシュを有効にするとデータが損失する可能性があります キャッシュ幅 新世代 Smart アレイコントローラーは 256MB 512MB および 1GB のキャッシュモジュールをサポートします 読み取りおよび書き込み操作用に相当量のキャッシュを提供する以外に 512MB および 1GB モジュールは 256MB モジュールで使用されている 40 ビット幅 (32 ビットデータ +8 ビットパリティ ) キャッシュではなく 72 ビット幅 (64 ビットデータ +8 ビットパリティ ) キャッシュを使用しています これにより キャッシュデータをストレージシステムとの間で移動するための帯域幅が倍増するため アレイパフォーマンスの向上がさらに促進されます バッテリバックアップ式およびフラッシュバック式ライトキャッシュ Smart アレイコントローラーのライトキャッシュに格納されるデータは OS とアプリケーションがすでにディスクに書き込み済みとみなしているが 実際にはまだコントローラーのメモリ内にあるものです 電源が消失した場合にもデータを保護するために すべての Smart アレイコントローラーはライトキャッシュを維持します バッテリバックアップ式ライトキャッシュ (BBWC) は 電源への接続が消失した場合 接続されたバッテリを使用してキャッシュメモリの内容を維持します バッテリは 最大 72 時間 キャッシュデータを維持できます 新しいフラッシュバック式キャッシュモジュール (FBWC) は キャパシターのオンボード電源を使用して キャッシュされたデータをほとんど無期限に維持可能な不揮発性フラッシュメモリに書き込みます Smart アレイキャッシュモジュールはバッテリのバックアップなしでも使用できますが バッテリバックアップが存在しない場合 Smart アレイコントローラーはキャッシュメモリをライトキャッシュとしては使用しない点に注意する必要があります これは 特に RAID 5 および RAID 6 モードとそれらの派生モードで 書き込み性能に大きく影響します ゼロメモリ RAID リード / ライトキャッシュと呼ばれていますが Smart アレイコントローラーは実際にはキャッシュモジュール内のメモリの 32~64MB を使用して RAID 5 および RAID 6 論理ドライブのパリティの計算に必要な XOR 操作を含む 高度な RAID 機能の実行をサポートしています 一部の Smart アレイコントローラーでは キャッシュモジュールは出荷時の標準構成に含まれていません このメモリが使用できないと パフォーマンス以外にも影響を及ぼします また コントローラーがサポートできる機能が制限されます 新世代 Smart アレイコントローラーの場合 キャッシュモジュールを使用していない限定された操作モードはゼロメモリ RAID として知られています ゼロメモリ RAID はエントリレベルの RAID 機能 (RAID 0 および RAID 1 のみ ) を提供し アレイ内で限定された数の物理ドライブだけをサポートします 4

Smart アレイのパフォーマンスにキャッシュが及ぼす影響 キャッシュを使用すると 特に 書き込みが大量に発生する操作の場合に Smart アレイコントローラーのストレージパフォーマンスは大幅に改善します リードキャッシュは読み取り操作に適度なパフォーマンスゲインを提供できる一方 ライトキャッシュはドライブアレイの書き込み性能を改善するために不可欠です これは 高度な RAID レベルでは 論理ドライブに対する単一のアレイレベルの 書き込み を完了するために 物理ドライブに対する最大 6 回の個別の読み取りおよび書き込み操作が必要だからです 図 2 は キャッシュレベルの異なる P411 Smart アレイコントローラーを使用し 8 ドライブを内蔵する RAID 5 アレイの相対的なパフォーマンスを示しています 図 2. Smart アレイキャッシュのアレイ書き込み性能への影響 構成 :P410 および P411 Smart アレイコントローラー 8 ドライブ RAID 5 論理ドライブ 256KB ストリップサイズ キューの深さ 64 ProLiant DL380 G6 Smart アレイデバイスドライバー Smart アレイコントローラーと処理エンジンに加え Windows Server オペレーティングシステム用の Smart アレイデバイスドライバーがストレージパフォーマンスを改善する場合もあります ドライバーは Smart アレイコントローラーレベルより上のオペレーティングシステムレベルと論理ドライブレベルで保留中のドライブ I/O キューを分析します ドライバーは パフォーマンスを向上させるために 適切な条件下で これらの保留中の要求をコアレッセンス ( 統合 ) し Smart アレイコントローラーに送信される合計 I/O コマンド数を削減します 5

Smart アレイデバイスドライバーのコアレッセンス機能は オペレーティングシステムレベルでサイズの大きい保留 I/O キューが作成される環境において 小さいサイズの要求のシーケンシャルトランザクションストリームのパフォーマンスを改善します I/O コアレッセンスは I/O キューのサイズが小さい場合には実行されません このような場合に実行すると 実際には Smart アレイストレージシステム全体のパフォーマンスを低下させる場合があります SAS リンク ディスクドライブおよびアレイパフォーマンス 新しい Smart アレイコントローラーは 最大 8 本のプライマリ SAS-2 物理リンクを使用して ドライブアレイ内のディスクドライブに接続します これらの物理リンクはそれぞれ 接続しているドライブのタイプに応じて 最大 6Gb/s (600MB/s) の帯域幅をサポートできます SAS-2 リンクは 6Gb/s SAS ドライブが接続されている場合は 6Gb/s でのみ動作します Smart アレイコントローラーは 3Gb/s(300MB/s) の最大チャネル帯域幅で稼働する SATA ドライブをサポートします 実際に SAS 帯域幅が ランダム読み取りおよび書き込み操作に大きく依存するアプリケーション環境で 全体的なパフォーマンスを制限することはありません 最高速の現在のディスクドライブは 4KB 読み取りおよび書き込みを使用して約 470 のランダム IOPS を実現できます これは 1.8MB/s のスループット または SAS-2 物理リンクの帯域幅の 1% 未満に相当します SAS エキスパンダーを使用して単一の SAS チャネルの背後に 6 ドライブを配置している大規模な RAID 構成でさえ 総スループットは SAS 帯域幅より遥かに少ない 15MB/s 未満になります 表 1 に示すとおり ディスクドライブにより 持続可能なランダム IOPS の数が異なるため 論理ドライブのランダム読み取りおよび書き込み性能に及ぼす影響も異なります 表 1. HP ディスクドライブの最大持続スループットおよびランダム IOPS 機能 ドライブ RPM フォームファクターおよびインターフェイス 最大スループット ( キューの深さ 5 以上で 64KB シーケンス読み取り ) 15,000 LFF 6Gb/s SAS 200MB/s 335 15,000 SFF 6Gb/s SAS 155MB/s 375 10,000 SFF 6Gb/s SAS 150MB/s 270 7,200 LFF 3Gb/s SATA 130MB/s 140 7,200 LFF 3Gb/s SATA 95MB/s 128 通常時の IOPS( キューの深さ 16 で 4KB ランダム読み取り ) シーケンシャル操作 特に シーケンシャル読み取りでは SAS チャネル帯域幅がアレイ全体のパフォーマンスのファクターとなる場合があります 表 1 に示すように 単一のディスクドライブでは 3Gb/s SAS チャネルを飽和状態にできるようなスループットには届きません サイズの大きいディスクアレイでは 複数のドライブで SAS チャネルの帯域幅を共有する場合があります 3 台以上のディスクドライブが単一の 3Gb/s SAS チャネルを共有している場合 シーケンシャル操作のパフォーマンスは SAS チャネルの帯域幅によって制限され始めます 新しい Smart アレイコントローラー上の 6Gb/s SAS-2 チャネルに接続された 6Gb/s ドライブでは シーケンシャルパフォーマンスは 4 台以上のドライブが各チャネルを共有するまでは 増大し続けます 6

ディスクストライピングとパフォーマンス ほとんどの RAID レベルは 単一の論理ドライブとして構成された一連の物理ドライブ間でデータを分散またはストライピングすることで 読み取り性能を強化するように設計されています ストライピングでは 論理ディスクのデータが X バイトずつ順番に アレイ内の異なる物理ディスクに配置されます 業界用語では X バイトの各セットをストリップ (strip) と呼びます ストライプ (stripe) は アレイ内のすべてのドライブにまたがる 1 つの完全なデータ行です 業界でよく使われている ストリップサイズ を指す表現として HP の設定ツールではこれまで ストライプサイズ を使用してきましたが これは 2010 年に変更されています アレイのストリップサイズは構成可能で 16KB から最大 512KB まで設定できます 一般に ストリップ (HP: ストライプ ) サイズが大きいほど RAID アレイのパフォーマンスは高くなります アレイコンフィギュレーションユーティリティ (ACU) は 特定の論理アレイについて アレイの RAID レベルとそれに含まれる物理ドライブ数に基づいて 設定可能な最大ストリップサイズを決定します RAID レベル ドライブ数 および読み取り性能 ドライブアレイを使用する目的の 1 つは 単一の物理ディスクドライブの場合より ストレージサブシステムの読み取り性能を向上させることです 一般に これは 複数のディスクドライブを使用し ストライピングを使用してそれらのドライブ間でデータを分散させることで実現します 結果として データにアクセスするために必要な読み取り操作を複数のドライブに分散し Smart アレイコントローラーによって並行して実行することができます 一般に Smart アレイドライブアレイの読み取り性能は 通常 ドライブ自体のパフォーマンス特性によってほぼ決まり Smart アレイプロセッサーの速度やキャッシュサイズによって左右されることはありません ランダム読み取り性能 ドライブアレイ読み取り性能 特に ランダム読み取り性能は データストライピングの使用やアレイ内に存在するドライブ数によって大きく影響されます データストライピングは アレイ内のすべてのドライブにデータを均等に分散します したがって Smart アレイコントローラーは すべてのディスクに対して並行して読み取り要求を実行できるため パフォーマンスの向上を実現できます RAID 0 RAID 5 および RAID 6 はデータストライピングを使用しているため 読み取り性能はほぼ同じです ランダム読み取り性能は 通常 1 秒あたりに実行可能なサイズの小さい (4~8KB) ランダム読み取り操作の数 ( 通常 IOPS と呼ばれる ) で測定されます 図 3 に示すとおり これらの RAID レベルでは ランダム読み取り性能は ドライブ数にほとんど直接的に比例して増加します その他の条件がすべて同じ場合 12 ドライブアレイは 3 ドライブしか装備していないアレイの約 4 倍のランダム IOPS を実現できます 7

図 3. 8KB ランダム読み取り IOPS の増大 :RAID 0 RAID 5 RAID 6 および RAID 10(1+0) 構成 :Smart アレイ P411(512MB キャッシュ搭載 ) 256KB のストリップサイズ キューの深さ 64 DL 380 G6 RAID 1+0 もストライピングを使用しており そのパフォーマンスはドライブ数に比例して増大します RAID 1+0 では ストライピングされるとともにミラーリングされるため RAID 0 5 または 6 で単一のディスクを追加した場合と同じ容量をデータストレージに追加するには 2 台の物理ディスクが必要です シーケンシャル読み取り性能 ドライブアレイでは シーケンシャル読み取り性能も アレイ内のドライブ数が増加するにつれ 増加します 1 台のドライブのシーケンシャルパフォーマンスの上限は ドライブの最大スループット機能によって決まります ( 表 1) Smart アレイコントローラーでは アレイのシーケンシャル読み取り性能も アレイ内のドライブ数に比例して増加する傾向があります ( 図 4) RAID 1+0 では ミラーリングの結果 ストライピングされたデータはより少数の物理ドライブに分散されるため パフォーマンスの増加は比較的緩やかです サイズの大きいドライブアレイでは シーケンシャル読み取り性能の最終的な制限ファクターは SAS リンク自体の総帯域幅か 比較的狭い PCIe 帯域幅のいずれかとなります 8

図 4. ドライブ数に応じた RAID 0 RAID 5 RAID 6 および RAID 10(1+0) のシーケンシャル読み取り性能 構成 :Smart アレイ (512MB キャッシュ搭載 ) 256KB のストリップサイズ キューの深さ 64 RAID レベル ドライブ数 および書き込み性能 大半のドライブアレイ構成で 書き込み操作は読み取り操作に比べてかなり複雑です この複雑性は 総合的な書き込み性能にも大きく影響します ドライブアレイでは RAID 0 以外のすべての RAID レベルで データの冗長化とリカバリのいくつかのレベルが提供されています この冗長化は アレイ内の 1 台以上の物理ドライブで障害が生じたときに Smart アレイコントローラーが論理ドライブを再構築し データをリカバリする機能にとって不可欠です この機能には いずれかの冗長 RAID レベルで論理ドライブに対する高レベルの 書き込み を実行する際に Smart アレイコントローラーが実行する必要のある低レベルの読み取り 書き込み および計算の数が増えるという犠牲が伴います RAID 0 の書き込み性能 RAID 0 は データ冗長化をサポートしていない唯一の RAID レベルです そのため 論理ドライブに対して 書き込み を実行するために 余分な低レベルコマンドは必要ありません ストライピングは物理ドライブにデータを分散するため 低レベルの読み取りおよび書き込みを部分的に並行して実行できます RAID 0 では シーケンシャルとランダムのどちらの書き込み性能も 物理ドライブ数が増えるにつれ 向上します RAID 0 は 上位の RAID レベルのパフォーマンスを比較するために役立つ比較基準を提供しています RAID 1 および RAID 10(1+0) の書き込み操作 RAID 1 は 冗長 RAID レベルに関連する追加書き込みオーバーヘッドのもっともシンプルな例です RAID 1 では データは一連のドライブにミラーリングされるだけです ( 図 5) つまり 論理ドライブに対するデータブロックの 書き込み ごとに Smart アレイコントローラーは ミラーリングされるドライブごとに 1 回ずつ 計 2 回の低レベル書き込みを実行する必要があります これは キャッシュされない単純な例では 最悪の場合 書き込み性能がアレイを使用しない物理ドライブへの書き込み性能の半分になる可能性があることを意味しています RAID 1 には ストライピングはありません つまり アレイコントローラーが複数の物理ドライブに対して並行して読み取りおよび書き込みを実行する能力は低くなるため パフォーマンスは RAID 0 より低くなります RAID 10(RAID 1+0) では データは引き続きミラーリングされますが ミラーリングされたドライブセットに対してストライピングも実行されるため データはドライブに均等に分散され 読み取りおよび書き込み性能は高くなります 9

RAID 10 では 論理ドライブへの高レベル書き込みごとに 2 回ずつ低レベルディスク書き込みを実行する必要があります 図 5. RAID 1 および RAID 1+0 ドライブアレイ RAID 5 および RAID 6 レベルの書き込み操作 RAID 5 は 該当するデータストリップの値から 数学的に算出された パリティストリップ を生成することでデータを保護します データストリップは複数の物理ドライブアレイに分散されており そのすべてで完全なデータストライプを構成します RAID 5 では 論理ドライブアレイのパリティ情報を格納するために 1 台の物理ドライブに相当する容量が必要です 図 6 に示すとおり パリティストリップの位置は 実際には 全体のパフォーマンスを均一化するために 各ストライプを順番に移動しています RAID 5 では 一連の N 台のドライブのアレイで N - 1 台のドライブに相当するデータを格納できます いずれかの単一のドライブで障害が生じても それに含まれていたデータは他のドライブから数学的に再構成することができます 図 6. RAID 5 ドライブアレイの構成 10

RAID 5 では 論理ドライブに対する高レベル書き込み操作ごとに数回の低レベル操作が実行されます 表 2 に示すとおり RAID 5 の書き込みごとに 4 回の低レベルディスク操作とパリティ計算が実行されます 最悪の場合 RAID 5 ランダム書き込み性能は単一の RAID 0 ドライブの 4 分の 1 にしか達しない場合があります 表 2. RAID 5 高レベル書き込み操作の分析 低レベル操作データドライブの読み取りパリティドライブの読み取り新しいパリティの計算データドライブへの書き込みパリティドライブへの書き込み 目的現在のデータの取得現在のパリティ情報の取得現在のデータおよびパリティ さらに新しいデータに基づくデータドライブへの新しいデータ値の書き込みパリティドライブへの新しいパリティ値の書き込み RAID 6 は アドバンストデータガーディング (ADG) としても知られ 2 つの独立した形式のパリティチェックデータを計算して 2 つのパリティストリップを生成し パリティストリップはアレイ内の物理ドライブに分散された各データストライプの一部となります ( 図 7) RAID 6 では 一連の N 台のドライブで N - 2 台のドライブに相当するデータを格納できます いずれか 2 台のドライブで障害が生じても アレイ内のデータを数学的に再構成することができます 図 7. RAID 6 ドライブアレイの構成 RAID 6 では 論理ドライブに対する高レベル書き込み操作ごとに 潜在的に 6 回の低レベルディスク読み取り / 書き込み操作と 2 つの個別のパリティ計算を実行する必要があるため RAID 5 に比べ 書き込みのペナルティはかなり大きくなります 最悪の場合 RAID 6 論理ドライブのランダム書き込み性能は 同等の RAID 0 論理ドライブの 6 分の 1 になります ライトキャッシュ Smart アレイプロセッサー および RAID 書き込み性能 Smart アレイプロセッサーが書き込みプロセスを管理するために使用しているライトキャッシュと高度なアルゴリズムは いずれかの冗長 RAID レベルを使用している場合に ドライブアレイの許容可能な書き込み性能を実現するために不可欠です ライトキャッシュを使用しない場合の書き込み性能の大幅な低下は Smart アレイコントローラーのゼロメモリバージョンが RAID 0 と RAID 1 しかサポートしない理由の 1 つです ライトキャッシュを使用することで Smart アレイコントローラーは サーバーのオペレーティングシステムによって発行された保留中の書き込みコマンドを格納できます その後 Smart アレイプロセッサーは 書き込みコマンドの保留キューを分析し パフォーマンスを改善するためにそれらを実行するより効率的な方法がないかどうかを判断します これは Smart アレイのライトキャッシュに関するセクションで説明したライトコアレッセンスとコマンドリオーダリングを使用して実行されます 11

Smart アレイコントローラーは フルストライプ書き込みとして知られる技法も活用しています コントローラーが ライトコアレッセンスの結果 データのフルストライプが変更されていることを判別すると RAID 5 および RAID 6 操作では 現在のデータとパリティ情報を取得するための追加の読み取り操作をそれ以上実行する必要はありません 必要な情報はすべて すでにコントローラーのキャッシュに収められています 新しいパリティ値を計算し その後 パリティストリップを含む新しいストライプを書き込むだけです アレイに対してより大きなストリップサイズを使用すると コントローラーが累積するフルストライプ書き込みの回数が減少するため ある程度 書き込み性能にマイナスの影響がもたらされることがあります これは サイズの大きいストリップは 本質的にサイズの大きいストライプとなるため ライトコアレッセンスがデータのフルストライプをコントローラーキャッシュに蓄積する可能性が低くなるからです ストリップサイズが大きいほど読み取り性能は改善される傾向があります ランダム書き込み性能 図 8 では 物理ドライブ数が増加したときの RAID 0 RAID 5 RAID 6 および RAID 1+0 アレイ (1 つの論理ドライブとして構成されている ) のランダム書き込み性能を比較しています 予想されるとおり それぞれの高レベル書き込み操作に伴うオーバーヘッドのため RAID 5 と RAID 6 アレイの書き込み性能は RAID 0 に比べ大幅に低くなっています RAID 6 の増加率は RAID 0 の場合ほど高くありませんが 性能はドライブ数が増えるにつれ向上しています ドライブ数が同じ場合 RAID 1+0 ランダム書き込み性能は RAID 0 の約半分で RAID 5 または RAID 6 の約 2 倍です これは RAID 1+0 では高レベルアレイ書き込みごとに 2 回の低レベルディスク書き込みが必要だが Smart アレイコントローラーで行われる余分な読み取りやパリティ計算は不要であるという事実と一致しています 12

図 8. RAID 0 RAID 5 RAID 6 および RAID 1+0 の 8KB ランダム書き込み性能の増大 構成 :P411 コントローラー 512MB キャッシュ 256KB のストリップサイズ キューの深さ 64 ランダム書き込み性能の比較においては ランダム読み取り性能に比べ RAID レベルによってかなり大きく左右される一方 ライトキャッシュが総合的なランダム書き込み性能の向上を促進する点に留意する必要があります この良い例が 書き込みペナルティのない RAID 0 です 10 ドライブ RAID 0 の論理ディスクは 1 秒あたり 5015 のランダム書き込みを実行する一方 1 秒あたり 2936 のランダム読み取りしか実行しません ライトキャッシュのメリットは 主にこの差に起因しています シーケンシャル書き込み性能 図 9 では 64KB シーケンシャル書き込みを実行しているときの さまざまな RAID レベルでの書き込み性能を比較しています ランダム書き込みに比べ 性能曲線には 2 つの顕著な違いがあります シーケンシャル書き込みでは RAID 0 と RAID 5 または RAID 6 との差はランダム書き込みの場合ほど大きくありません これは ライトキャッシュ さらに特定するとライトコアレッセンスに起因します シーケンシャル書き込みの場合は Smart アレイコントローラーは書き込みをフルストライプ書き込みにまとめることができます RAID 5 および RAID 6 では これにより 通常必要な追加の読み取り操作がなくなるため RAID 0 との相対的な性能は向上します さらに 論理アレイ内の物理ドライブ数が一定ポイントを過ぎると ドライブ数が増加しても シーケンシャル書き込み性能は増大する傾向を示しません RAID 5 と RAID 6 では コントローラー処理エンジンが必要な XOR 計算を実行する能力の限界に達すると この平坦な状態が発生します RAID 0 では ドライブが維持可能な最大スループットに達すると 性能は平坦化します 図 9 に示すテストでは ドライブ数が 8 台を超えると 総スループットの増加率が低下する傾向があります 13

図 9. RAID 0 RAID 5 RAID 6 および RAID 1+0 のシーケンシャル書き込み性能の増大 構成 :ProLiant DL360 G6 Smart アレイ P411 コントローラー 512MB キャッシュ 15K 6Gb SAS 256KB のストライプサイズ キューの深さ 64 その他の RAID パフォーマンス特性 Smart アレイ RAID 論理ドライブのパフォーマンスを特徴付けるために多数のさまざまな用語や基準が使用されています キューの深さ スループット およびレイテンシは RAID ベンチマークテストで頻繁に目にする用語で それらの相互関係を理解しておく必要があります キューの深さ アレイパフォーマンスベンチマークは 通常 さまざまなキューの深さで実行されます 通常の使用時には キューの深さは設定可能なパラメーターではない点を理解しておく必要があります 図 10 の典型的な RAID ベンチマークスイートに示すとおり RAID ベンチマークテストでは アプリケーション負荷がかかった状態でのコントローラーのキューの深さの増減による影響をシミュレートするために キューの深さを指定することができます 実際の運用環境では キューの深さは常に Smart アレイコントローラーがオペレーティングシステムから受け入れたが まだディスクに対して完了していない保留中のディスクコマンドの数を表しています コントローラーは キュー内のコマンドを分析して それらを実行するより効率的な方法を見つけ Smart アレイコントローラーの総合的なスループットを向上させることができます 14

図 10. さまざまなキューの深さとアレイサイズで実行される典型的なアレイベンチマークスイート スループット対レイテンシ Smart アレイコントローラーは さまざまな技法を使用して キューの深さの増加に応じてデータスループットを向上させています ただし キューの深さの増加は オペレーティングシステムやアプリケーションからのディスクコマンドを Smart アレイコントローラーが処理する速度が遅れていることを示しています キューの深さが増えるにつれ レイテンシ (OS またはアプリケーションが認識するディスク要求が完了するまでの所要時間 ) も長くなる傾向があります この状況は Smart アレイコントローラー自体の影響を受けることがあります データスループットを最大化するためにコントローラーが使用するツール つまり コマンドコアレッセンスとリオーダリングによって レイテンシの全体的なばらつきが大きくなる可能性があります レイテンシの低さやばらつきのなさが求められるアプリケーションには キューの深さが低いまま維持される環境が必要です 一般に Smart アレイコントローラーのキューの深さが深い場合は コントローラーとディスク I/O の潜在的なボトルネックを示している場合があります このような問題は おそらく アレイを使用している論理ディスクにより多くのドライブを追加することで解決できます 15

詳細情報 詳細については 次のリソースを参照してください リソースの説明 HP Smart アレイコントローラーテクノロジー 技術概要 HP ProLiant Serial Attached ストレージ (SAS) のパフォーマンスファクター 技術概要 Web アドレス http://h20000.www2.hp.com/bc/docs/support/supportmanual/c0068751 8/c00687518.pdf http://h20000.www2.hp.com/bc/docs/support/supportmanual/c0146072 5/c01460725.pdf HP アドバンストデータガーディングテクノロジーによる RAID 6 技術概要 http://h20000.www2.hp.com/bc/docs/support/supportmanual/c0038695 0/c00386950.pdf コメント送信のお願い 本紙に関するコメントを TechCom@HP.com までお送りください 2010 Hewlett-Packard Development Company, L.P. 本書の内容は 将来予告なしに変更されることがあります HP 製品およびサービスに対する保証については 当該製品およびサービスの保証規定書に記載されています 本書のいかなる内容も 新たな保証を追加するものではありません 本書の内容につきましては万全を期しておりますが 本書中の技術的あるいは校正上の誤り 脱落に対して 責任を負いかねますのでご了承ください MIPS は 米国およびその他の国々における MIPS Technologies, Inc. の商標です TC100501TB 2010 年 6 月 16