- IP アドレス IPv/IPv6 アドレス利用の動向 角倉 教義 一般社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター JPNIC IP 事業部 インターネット推進部 IPv アドレスは在庫枯渇の影響で 引き続き移転が活発に行われてい る 日本の事業者における IPv6 アドレス対応は堅調な伸びを示してい る エンドユーザーの IPv6 利用も増加している IPv アドレスの利用状況 NCC は 0 年 9 月 日に 南米地域を管理する 0年月日にInternet Assigned Numbers LACNIC は 0 年 6 月 0 日に 北米地域を管理 Authority IANA が管理する IPv アドレスの する ARIN は 0 年 9 月 日に それぞれ IPv 中央在庫がなくなった その後 世界に つある アドレス在庫が枯渇している 唯一 IPv アドレ 地域レジストリ Regional Internet Registries ス在庫があるアフリカ地域を管理する AFRINIC RIR のうち アジア太平洋地域を管理するAPNIC では 08 年 月には在庫が枯渇する見込みと は 0 年 月 日に 欧州地域を管理する RIPE なっている 資料 -- 資料 -- 各 RIR での IPv アドレス枯渇対応状況 06 年 月 日時点 出典 http://www.potaroo.net/tools/ipv/ https://www.nro.net/rir- comparative- policy- overview/rir- comparative- policy- overview- 06-0 の 06 年 月 日時点の データに基づき作成 IPv アドレスは IANA から RIR に分配可能な 分配したアドレスから 限定的な割り振りが行 IPv アドレスの在庫が/8 単位で残り 個のみと われている APNIC の最後の/8 ブロックである なった際に 全世界に つある各 RIR に対して 0.0.0.0/8 については APNIC のチーフサイエ 個ずつ割り振りが行われた/8 単位のアドレスブ ンティストの Geoff Huston 氏から 08 年後半 ロック いわゆる最後の/8 ブロック および から 09 年末には分配が終了するとの予測が発 RIR から IANA に返却されたアドレスを RIR に再 表された 資料 -- インターネット白書 996-07 Impress R&D 第部 6
資料 -- APNIC における 0.0.0.0/8 の分配終了時期予測 出 典 APNIC カ ン フ ァ レ ン ス に お け る APNIC の Geoff Huston 氏 の 発 表 資 料 The Status of APNIC s IPv Resources: Exhaustion & Transfers http: //cgi.apnic.net/conference_data/files/apsr07/an- update- on- ipv- addresses.pdf 資料--に示す通り AFRINICを除くIPvア ドレスの在庫が枯渇している RIR では IPv アド ける IPv アドレス数の累計は 資料 -- の通り である レスの移転が活発に行われている APNIC にお 資料 -- APNIC における IPv 移転アドレス数の累計 00 年 0 月 06 年 0 月 出典 ftp://ftp.apnic.net/public/transfers/apnic/ の 06 年 月 7 日時点のデータに基づき作成 インターネット白書 996-07 Impress R&D 66 第部
資料 -- は 公開されているオークション 単価は ARIN の在庫枯渇および RIPE NCC での における落札価格を基に IPv アドレス IP 当た レジストリ間の移転開始が重なった 0 年 0 月 りの単価を算出し 月単位で平均したものであ 以降 IP アドレス当たりの単価が上昇し約 る 公開オークション以外の方法で行われている ドルとなっていたが 06 年後半に入り さら IPv アドレスの移転すべてを踏まえた実価格で なる上昇が見られる はない点にご注意いただきたい IPv アドレス 資料 -- IPv アドレスオークションの IP 平均単価 http://www.ipvauctions.com/previous_auctions/ に掲載のある 0 年 月 06 年 0 月のオークショ 出典 IPvAuctions.com RECENTLY CLOSED AUCTIONS ン結果を集計して作成 IPvのBGP Border Gateway Protocol 経路 移転によって/ 単位の細かいブロックとなり テーブルエントリー数は 06 年に入り 60 万を 経路テーブルエントリー数の増加につながってい 突破した 資料 -- これまでも経路広告され る可能性が考えられる ていた IPv アドレスブロックが IPv アドレス インターネット白書 996-07 Impress R&D 第部 67
資料 -- IPv BGP 経路テーブルエントリー数の変遷 06 年 月 日現在 出典 APNIC における観測データ http://bgp.potaroo.net/as.0/bgp- active.html 事業者はNAT Network Address Translation IPv6 アドレスの利用状況 を活用したり 既存のIPアドレスの利用を見直し IPv6 アドレスの利用は 0 年 6 月 8 日に実 たりすることで IPv アドレスの節約に努めてい 施された World IPv6 Day および 0 年 6 月 る しかし IPvアドレスを利用し続けている限 6 日に実施された World IPv6 Launch を契機 りは IPvアドレスの調達を継続していくことが として世界規模で進展し 近年も堅調に増加して 必要になってくる いる IPv6 の BGP 経路テーブルエントリー数は レジストリからの IPv アドレス分配は限られ ており IPvアドレス移転による調達に依存せざ 06年月時点で約万000となっている 資 料 --6 るを得ない状況である IPv アドレス移転が増 IPv の 経 路 情 報 を 広 告 し て い る AS えることで レジストリから分配済みであるが使 Autonomous System に対する IPv6 の経路情 われない状態となっている IPv アドレスは減少 報を広告している AS の割合についても同様に し 希少性が増す IPvアドレスの需要がなくな イベント後の0年から0年にかけて大きく らなければ IPvアドレスの価格は高騰していく 伸びている それ以降の伸びはやや鈍化していた と考えられる 今後も 移転を含めた IPv アド が 06 年は世界的に大きな伸びを示しており レスの供給が減って IPv アドレスの価格高騰が 日本における割合は 06 年 月 日時点でおよ 続けば IPvアドレスを利用し続けるリスクは増 そ に達している 世界平均は約 9 となっ 大していくことになるだろう ており 日本は大きく上回っていることが分かる 資料 --7 インターネット白書 996-07 Impress R&D 68 第部
資料 --6 IPv6 BGP 経路テーブルエントリー数の変遷 06 年 月 日現在 出典 APNIC における観測データ http://bgp.potaroo.net/v6/as.0/ 資料 --7 IPv6 経路情報を広告している AS の割合 06 年 月 日現在 出典 RIPE NCC における観測データ http://v6asns.ripe.net/v/6?s=_all;s=jp;s=us JPNIC から IP アドレスの割り振りを受けてい 者に対する IPv6 アドレスの割り振りは 00 年 る IP アドレス管理指定事業者数は 06 年 9 月 月 6 日から開始されており 06 年 9 月時点で 時点で 組織である IP アドレス管理指定事業 は全 IP アドレス管理指定事業者の約 9 に当た インターネット白書 996-07 Impress R&D 第部 69
る 組織が IPv6 アドレスの割り振りを受けて ドレスの割り振り件数が急増した 資料 --8 いる 特に 00年から0年にかけてIPv6ア 資料 --8 IP アドレス管理指定事業者数の推移 06 年 9 月現在 出典 JPNIC における IP アドレスに関する統計 https://www.nic.ad.jp/ja/stat/ip/ IPv6 機能を持ったユーザー端末の割合の変遷 問い合わせを実施することを利用した統計情報 を 資料 --9 に示す これは IPv6 機能を持つ である 0 年と 0 年は最大で 60 程度で ユーザー端末において 他との通信の際に DNS あったが 06 年は最大で 70 を上回る計測結 サーバーに対して IPv と IPv6 両方のアドレスの 果となっている インターネット白書 996-07 Impress R&D 70 第部
資料 --9 IPv6 機能を持ったユーザー端末における IPv と IPv6 の問い合わせ比率 出典 インターネットイニシアティブ IIJ 松崎吉伸氏の提供資料 日本国内におけるエンドユーザーへの IPv6 利用状況と今後の展望 エンドユーザーのインターネット接続回線の IPv6 対応は 堅調に進行している IPv6 普及 高度化推進協議会は IPv アドレス 枯渇対応タスクフォースなどと連携し 主要イン IPv6 でのインターネット接続を可能にするため に フレッツ 光ネクストにおいてトンネル方式 PPPoE と IPoE の つの方式を提供している 06年9月時点の統計では フレッツ 光ネクスト の契約数に対する IPv6 サービスの割合が 0 を 超えたことが分かる 資料 --0 ターネット サービス プロバイダー ISP や NTT 東西のフレッツ網は IPv6 を用いた巨大な IPv6 ネイティブ方式 IPoE サービス提供事業 閉域網であることから インターネット接続の際 者 NGNサービス提供事業者の協力を得て 0 に遅延が発生する IPv/IPv6 フォールバック問題 年から日本における NGN を利用した IPv6 サービ があったが 現在は端末とネットワークそれぞれ ス利用者の割合を公開している で対応が取られている NTT 東西は FTTH アクセスサービスによる インターネット白書 996-07 Impress R&D 第部 7
資料 --0 フレッツ 光ネクストにおける IPv6 普及率の推移 06 年 9 月現在 出典 IPv6 普及 高度化推進協議会が公開するフレッツ 光ネクストの IPv6 普及率 http://www.v6pc.jp/jp/spread/ipv6spread_0.phtml KDDI や 中部電力系の ISP である中部テレコ に対する IPv/IPv6 デュアルスタック対応を完了 ミュニケーション ctc なども FTTH インター している ctc では 06 年 9 月時点の統計でイ ネットサービスにおいて IPv/IPv6 デュアルス ンターネットサービス契約数に対する IPv6 サー タックの接続性を提供している ビスの割合が88 に増加している 資料-- KDDIは 0年月時点ですべてのユーザー インターネット白書 996-07 Impress R&D 7 第部
資料 -- KDDI の au ひかりと ctc のコミュファ光における IPv6 普及率の推移 06 年 9 月現在 出典 IPv6 普及 高度化推進協議会が公開するフレッツ 光ネクスト以外のネットワークの IPv6 普及率 http://www.v6pc.jp/jp/spread/ipv6spread_0.phtml 検索サイトの Google にアクセスしているユー ザーのうち IPv6 を利用している割合は 年で倍 の IPv6 利用が伸びていると考えられる 資料 -- 増するペースで拡大しており エンドユーザー 資料 -- IPv6 による Google へのアクセス割合 06 年 月 7 日現在 出典 Google が公開している IPv6 採用に関する統計データ https://www.google.com/intl/ja/ipv6/statistics.html インターネット白書 996-07 Impress R&D 第部 7
06 年 月 6 日に公表された総務省の IPv6 によるインターネットの利用高度化に関する研究 会 第四次報告書 において 移動通信事業者に を把握し その結果を公表する また 隔年でプ ログレスレポートを策定し 進 課題の見直し等を行う としている 07 年にはスマートフォン利用者への IPv6 の標 このほか 米 Apple から ios 9 で動作する 準提供ができるよう 対応を求める内容が記載さ アプリはすべて IPv6 をサポートし DNS6 れた また IoT Internet of Things 社会の実 NAT6 環境下で動作することを必須とすること 現に向けた新戦略として 00 年の東京オリン がアナウンスされた ピックに向け その基盤となる IPv6 利用拡大は 上記のような対応が進んでいくことで 07 07 年を目標に設定している これらの対応に 年には IPv6 を利用するエンドユーザー数が一気 ついては 継続的な PDCA として毎年度進 状況 に増加していくことが考えられる. 最後の/8 ブロックとは JPNIC 状況を踏まえた https://www.nic.ad.jp/ja/basics/terms/final-slash8.html. 協力会社は NTT 東日本 NTT 西日本 BBIX 日本ネットワーク イネイブラー インターネットマルチフィード NTT コミュニ ケーションズ インターネットイニシアティブ IIJ ソネット KDDI ctc TOKAI コミュニケーションズである.http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/0kiban0_000 00.html.IPv6 のみのネットワークから IPv のみのネットワークにアクセ スするための IPv6 と IPv アドレスの変換技術.Supporting IPv6-only Networks Apple https://developer.apple.com/news/?id=0006a インターネット白書 996-07 Impress R&D 7 第部
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