Article ID: NVSI-090192JP Created: 2009/05/19 Revised: 2009/09/15 DELL NX4 NDMP バックアップ動作検証 1. 検証目的 本ドキュメントでは Dell 社の NX4 ネットワーク接続ストレージに関する設定方法を確認し いくつかのパターンにおけるバックアップの速度について検証を行いました 2. 検証環境 2.1 構成図 NetVault Server DELL PowerConnect 2724 DELL PowerEdge2950Ⅲ DELL NX4 2.2 ハードウェア構成 PowerVault ML6000 サーバ : ハードウェア構成 [pe2950cx] メーカー DELL 機種 PowerEdge2950Ⅲ CPU Intel Xeon E5410 2.33GHz(Quad) メモリ 8GB 内蔵ディスク容量 HITACHI HUS153014VLS300 SAS 146GB Disk x2 台 (RAID1) C ドライブとして 1 ボリュームにて使用 SCSI RAID Card DELL PERC 6/i Firm: 1.11.52-0396 FC Card Emulex LPe120002 Firm: US1.10A5 NAS: ハードウェア構成 ( ディスク ) メーカー DELL 機種 Celerra NX4 Software 5.6.43-8 I/F NAS 搭載ディスク SAS 300GB 15krpm Disk x12 台 ハードウェア構成 ( テープ装置 ) [LTO3] メーカー DELL 機種 PowerVault ML6000 LTO3(2ドライブ内蔵 ) I/F FC Page(s): 1/10
ハードウェア構成 ( ネットワークスイッチ ) メーカー DELL 機種 PowerConnect 2724 I/F Gigabit Ethernet ソフトウェア構成ホスト pe2950cx OS Windows Server 2003 Enterprise Edition SP2(x86-64) Backup Software NetVault Backup 8.2.1 NDMP Plugin v7.1 3. Dell NX4 に対する事前設定と確認 3.1 OS のバージョンの確認 まず 動作の前提として DartOS のバージョンが 5.2 以上であることを確認します そして NDMP のバージョンを v4 に設定します 3.2 NDMP ユーザの作成と確認 次に NDMP ユーザを Dell NX4 上に作成します [root@emcnx4 ~]# /nas/sbin/server_user server_2 -add -ndmp -password ndmp Creating new user ndmp User ID: 300 Group ID: 300 Home directory: <Enter を入力 > Changing password for user ndmp New passwd: < パスワードを入力 > Retype new passwd: < パスワードを再入力 > 作成後に実際に追加が行われているか確認します [root@emcnx4 ~]# /nas/sbin/server_user server_2 -list server_2: ndmpadmin:yyh70/ct1tweu:1000:1000:8fhfxidrowssaswapnkvqh81oi::ndmp_md5 ndmp:gh8l0qqcymwou:300:300:y1skfidreoowsgs1awpql2jdx7::ndmp_md5 Page(s): 2/10
3.3 パラメータの変更 パラメータには システム全体に対して適用となるもの (/nas/site/slot_param) と 個々のデータムーバ毎に適用となるもの (/nas/server/slot<x>/param) があります どちらでも良いですが NDMP の機能を使用するデータムーバ側で適用になるように設定します 下記の例では slot_2 に対して設定を行っています デフォルトでは次のような設定になっています [nasadmin@emcnx4 site]$ cat /nas/server/slot_2/param param config cs_external_ip=172.16.155.210 これに対して NDMP 関連のパラメータを設定します [nasadmin@emcnx4 site]$ cat /nas/server/slot_2/param param config cs_external_ip=172.16.155.210 param NDMP svsireserve=0 param NDMP md5=1 param PAX readwriteblocksizeinkb=128 パラメータを有効にするには サーバの再起動が必要です [nasadmin@emcnx4 nas]$ server_cpu server_2 -reboot -monitor now パラメータに関する詳細については NDMP Plugin Application Notes for EMC Celerra を参照してください 3.4 デバイスの接続確認 Dell NX4 にテープ装置を接続してバックアップを行う場合 デバイスを登録する前にまず Dell NX4 から正常にデバイスが認識されているかを確認します [nasadmin@emcnx4 ~]$ server_devconfig server_2 -probe -scsi -nondisks server_2 : SCSI non-disk devices : chain= 0, scsi-0 : no devices on chain chain= 1, scsi-1 : no devices on chain ~ 省略 ~ chain= 31, scsi-31 : no devices on chain chain= 32, scsi-32 stor_id= celerra_id= tid/lun= 0/0 type= tape info= IBM ULTRIUM-TD3 85P8 tid/lun= 0/1 type= jbox info= ADIC Scalar i500 520G520G.GS003 chain= 33, scsi-33 : no devices on chain ~ 省略 ~ chain= 62, scsi-62 : no devices on chain chain= 63, scsi-63 : no devices on chain Page(s): 3/10
4. NetVault Backup および NDMP Plugin の導入 4.1 NetVault Backup のインストール 今回の NetVault Backup のテストでは バックアップサーバとして Windows Server 2003 を使用しています インストール方法については NetVault Backup 8.x 簡単設定ガイド や NetVault Backup 8.x インストール / アップグレードガイド を参照してください 4.2 NDMP Plugin のインストール NetVault Backup のメイン GUI から クライアント管理 を選択し バックアップ サーバ アイコン上で右クリックのメニューから ソフトウェアのインストール を選択します ファイルを開くダイアログから NDMP Plugin のファイルを選択し 開くボタンを押すことで NDMP Plugin がインストールされます ここでは Windows 用 NDMP v7.1 のプラグイン (ndm-7-1-5-17.npk) を導入しています 4.3 Dell NX4 ホストの登録 NetVault Backup のメイン GUI から バックアップ を選択します バックアップサーバのアイコンをダブルクリックすると NDMP Client のアイコンが追加されていることが確認できます さらに ダブルクリックすると NDMP サーバ の登録が可能です サーバ名 IP アドレス アカウントやパスワードを入力します ポートは 10000 がデフォルトになっていますが 特に理由が無い限り変更しないようにします Page(s): 4/10
項目名前アドレスポートアカウントパスワード UTF-8 変換の使用 内容 NDMP Plugin 上で表示される Celerra の名称を入力します Celerra のファイルサーバ用の IP アドレスを入力します 10000 がデフォルトです 問題が無ければ変更しないでください Celerra 上で設定した NDMP 管理者のアカウント名を入力してください NDMP 管理者に対応するパスワードを入力してくださいコード体系がデフォルトの unidata2 になっている場合には設定は不要です 5. バックアップデバイスの設定 テープライブラリなどの追加方法は NAS 側に接続されている場合と バックアップサーバ側に接続されている場合とで あまり大きな変更内容はありません まず NetVault Backup のメイン GUI から デバイス管理 を選択します そして 上部の 追加 メニューから ライブラリ追加 を選択します 5.1 NAS 側にデバイスが接続されている場合 ライブラリ選択タブでは NDMP Robotic Libraries 以下に NDMP 経由でデバイスが認識され 選択することが可能です また ドライブ選択タブでは Ndmp テープ 以下に認識され 同様に選択できます なお この例ではドライブベイは 2 つ認識されていますが ドライブ自体は NAS に 1 台しか割り当てていないため ドライブベイに対応する正しいドライブを選択します ライブラリ選択とドライブ選択が対になるように正しく選択されていることを確認したら 左上にある保存ボタンを押すことで 設定が完了します Page(s): 5/10
5.2 バックアップサーバ側にデバイスが接続されている場合 ライブラリ選択タブでは Robotic Libraries 以下に SCSI 経由でデバイスが認識され 選択することが可能です また ドライブ選択タブでは Scsi Tape 以下に認識され 同様に選択できます なお この例ではドライブベイは 2 つ認識しており ドライブも 2 台認識しているので それぞれのベイに対応するドライブを正しく選択します その他は NDMP Plugin を使用しない通常のデバイス設定と同じですので アドミニストレーターズ ガイド等を参照してください Page(s): 6/10
5.3 パフォーマンス チューニング NetVault では 各ドライブに対して [Media block size(kb)] によるメディア ブロック サイズの指定と [Amount of memory to assign to transfer buffers(kb)] による共有メモリ使用に関する設定が可能です パフォーマンス オプションの使用にあたっては事前に NetVault Backup 8.2.x アドミニストレーターズ ガイド を参照するようにしてください 本検証では 両方の値についてチューニングを行っています メディア ブロック サイズの変更 共有メモリ サイズの変更 6. 結果概要および結果 6.1 検証方法 下記の環境において 3 パターンのバックアップ / リストアについて確認を行いました なお パフォーマンスについては 参考程度にご参照ください 検証構成対象データ ターゲットデバイス [serverdata] PowerEdge2950Ⅲ 上に格納されたデータ約 50GB ファイル数約 13000 フォルダ数 2500 [nasdata] NX4 上に格納されたデータ約 50GB ファイル数約 13000 フォルダ数 2500 NX4 に接続した PowerVault ML6000 上の LTO3 テープ装置 PowerEdge2950Ⅲに接続した PowerVault ML6000 上の LTO3 テープ装置 メディア ブロック サイズ 32KB(NAS 接続時 ) 128KB(Server 接続時 ) 共有メモリ サイズ 8193KB サーバ クライアント NetVault サーバ Windows バックアップ形態 NAS にテープ装置を接続 バックアップサーバにテープ装置を接続 Page(s): 7/10
6.1.1 NAS 上のデータを NAS に接続されたテープ装置へバックアップ / リストア NetVault Server DELL PowerConnect 2724 DELL PowerEdge2950Ⅲ DELL NX4 PowerVault ML6000 6.1.2 NetVault Server 上のデータを NAS に接続されたテープ装置へバックアップ / リストア NetVault Server DELL PowerConnect 2724 DELL PowerEdge2950Ⅲ DELL NX4 PowerVault ML6000 6.1.3 NAS 上のデータを NetVault Server に接続されたテープ装置へバックアップ / リストア NetVault Server DELL PowerConnect 2724 DELL PowerEdge2950Ⅲ DELL NX4 PowerVault ML6000 6.2 バックアップジョブの作成 NDMP Plugin と File System Plugin で対象データの指定方法は異なりますが 格納されているデータは同じものを使用し バックアップジョブの作成および確認を行いました Page(s): 8/10
NDMP Plugin による NAS 上のデータ指定 File System Plugin による指定 6.3 バックアップ速度の測定 3 種類のパターン毎に バックアップ / リストアの際の速度を測定しました 計測は Job Management から各ジョブの Job Monitor を参照することにより バックアップおよびリストア終了後の数値を記録しました Job Monitor からの確認例 6.4 検証結果 3 パターンのバックアップ / リストアに関するパフォーマンスは以下の通りです データの配置場所およびテープ装置の接続場所に関わらず いずれも平均転送レートで 40MB~50MB/s の値を確認することができました データ配置場所テープ接続バックアップ / リストア平均転送レート (KB/s) 最大転送レート (KB/s) Dell NX4 Dell NX4 バックアップ 41749 81964 Dell NX4 Dell NX4 リストア 43659 72799 NetVault Server Dell NX4 バックアップ 44817 91232 NetVault Server Dell NX4 リストア 38531 79088 Dell NX4 NetVault Server バックアップ 48892 69654 Dell NX4 NetVault Server リストア 45251 64380 Page(s): 9/10
7. まとめ 1 DELL NX4 を NDMP Plugin を使用してバックアップする場合の 詳細な設定方法について確認することができました 2 テープ装置を DELL NX4 に直接接続した場合でも バックアップサーバに接続した場合でも どちらもバックアップ / リストア共に 40~50MB/s の速度で実行できることが確認できました 3 バックアップサーバにあるデータを DELL NX4 に接続したテープ装置に NDMP を使用してバックアップ / リストアすることができることを確認しました 4 DELL NX4 は EMC 社の EMC Celerra NX4 の OEM 製品であり NDMP Plugin に関するドキュメントは すべて EMC Celerra 用がそのまま使用可能です また 本検証結果は そのまま EMC Celerra NX4 についてもあてはまります 本資料のデータは 検証環境でのデータであり 環境によってはパフォーマンス等の値が異なる場合があります Page(s): 10/10