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検証報告書 検証期間 :2017/3/16 2016/3/24 富士通製ストレージ ETERNUS CS800 S6 デデュープアプライアンスと PowerChute Network Shutdown を用いた電源連動検証 備考本検証作業時に使用した機器の部品及び 仕様は予告なしに変更される場合がございます 機器仕様変更後の動作可否については 本ドキュメントをもって保障しないことをご承知おき下さい Microsoft, および Windows は 米国 Microsoft Corporation の 米国およびその他の国における登録商標または商標です Windows の正式名称は Microsoft Windows Operating System です 本ドキュメントでは以下の通り省略して記載しております Microsoft Windows Server 2012 R2 Windows Server 2012 R2 Red Hat Red Hat Enterprise Linux は米国およびその他の国において登録された Red Hat, Inc. の商標です 1

目次 1. 検証の背景...4 2. 検証内容概要...4 3. 検証期間および検証実施場所...4 4. 検証機器構成...4 4.1 ハードウェア構成...4 4.2 ネットワーク構成...4 4.3 SSH 実行環境...5 4.3.1 Windows Server 2012 R2 Standard Update 環境...5 4.3.2 Red Hat Enterprise Linux 7.2 (for Intel64) 環境...5 5. 検証結果...6 6. 富士通製ストレージ ETERNUS CS800 シャットダウン方法...7 7. 作業全体の流れ...8 8. シャットダウン環境構築...9 8.1 SSH 実行環境の構築 (Windows の場合 )...9 8.1.1 Cygwin のインストール...9 8.1.2 CS800 へのログイン...10 8.1.3 SSH-RSA 鍵の作成...11 8.1.4 PCNS 用エイリアスの追加 (SSH)...12 8.1.5 CS800 への接続確認 (SSH-RSA 鍵認証 )...13 8.2 SSH 実行環境の構築 (Linux の場合 )...14 8.2.1 CS800 へのログイン...14 8.2.2 SSH-RSA 鍵の作成...15 8.2.3 PCNS 用エイリアスの追加 (SSH)...16 8.2.4 CS800 への接続確認 (SSH-RSA 鍵認証 )...17 9. PCNS のインストール...18 9.1 Windows の場合...18 9.2 Linux の場合...18 9.3 PCNS のインストールマニュアルについて...18 10. CS800 シャットダウン命令発行用スクリプトの作成...19 10.1 スクリプトの作成 -<Windows>...19 10.2 SSH 用スクリプトの作成 -<Linux>...20 11. PCNS の設定...21 11.1 Windows の場合...21 11.1.1 イベントの設定...21 11.1.2 UPS シャットダウンの設定...21 11.1.3 コマンド実行の設定...22 11.2 Linux の場合...23 2

11.2.1 イベントの設定...23 11.2.2 UPS シャットダウンの設定...23 11.2.3 コマンド実行の設定...24 12. シャットダウンシーケンス...25 12.1 シーケンス概要...25 12.2 電源障害発生時におけるシステム全体のシャットダウンシーケンス...25 12.3 PowerChute Network Shutdown のイベントログ...26 12.4 UPS のイベントログ...27 13. お問い合わせ先...28 3

1. 検証の背景 富士通製ストレージ ETERNUS CS800 と弊社製 UPS を用いて停電時の自動停止方法を確立するため今回の検証を実施しました 2. 検証内容概要 富士通製 PC サーバ PRIMERGY 富士通製ストレージ ETERNUS CS800 を含む IT 機器に給電している APC Smart-UPS が電源障害を検出した際に 弊社電源管理ソフトウェア PowerChute Network Shutdown を用いて安全にシステム全体のシャットダウンが行える環境を構築 動作検証を実施します 3. 検証期間および検証実施場所 検証期間 :2017 年 3 月 16 日 ~2017 年 3 月 24 日検証場所 : 富士通検証センター ( 東京 浜松町 ) 4. 検証機器構成 4.1 ハードウェア構成 表 1. 使用機器一覧 No 機器名 OS / Version 情報 1 富士通製 PCサーバ PRIMERGY RX2540 M2 Windows Server 2012 R2 Standard Update 2 富士通製 PCサーバ PRIMERGY RX2540 M2 Red Hat Enterprise Linux 7.2 (for Intel64) 富士通製ストレージ ETERNUS CS800 S6 3 Entry モデル 4 Cisco Catalyst 2960G-8TC-L V02 Firmware version: v3.2.3.1 Base OS version: CentOS release 6.7 (Final) 5 PowerChute Network Shutdown v4.2.0 6 APC Network Management Card 2 AOS v6.4.0, sumx v6.4.0 7 APC Smart-UPS 750 LCD 8 Cygwin 2.7.0-1, 64-bit installation ETERNUS CS800 S6 Scale モデルにはストレージ部と連動させるインタフェースがないため電源連動は できません 4

4.2 ネットワーク構成 図 1. 機器接続構成 4.3 SSH 実行環境 4.3.1 Windows Server 2012 R2 Standard Update 環境表 2. SSH バージョン情報 Application Version Open SSH 7.4p1 4.3.2 Red Hat Enterprise Linux 7.2 (for Intel64) 環境表 3. SSH バージョン情報 Application Version Open SSH 6.6.1p1 5

5. 検証結果 弊社電源管理ソフトウェア PowerChute Network Shutdown( 以下 PCNS と記載 ) を用いて ETERNUS CS800 S6 Entry モデル ( 以下 CS800 と記載 ) を含めたシステム全体のシャットダウン環境の構築 および シャットダウン動作が正常に行われることを確認しました 概要は下記となります SSH を使用し Windows Server 2012 R2 Standard Update( 以下 Windows と記載 ) Red Hat Enterprise Linux 7.2 (for Intel64)( 以下 Linux と記載 ) 共に正常にシャットダウン可能 環境構築時のポイント PCNS を用いて CS800 をシャットダウンするためには予め以下の準備が必要です Windows の場合は SSH コマンドを実行する環境を別途構築する CS800 への SSH 公開鍵認証の設定を行う 注意 今回は UPS からの停電信号を受信し システム全体がシャットダウンされることの確認のみ実施したため 全ての機器は UPS から給電されておりません 実際の環境では ネットワーク機器を含めたシステム全体の最大消費電力を考慮に入れた上で 適切な VA/Watt 容量 並び バッテリバックアップ時間が確保される UPS をご選択下さい 6

6. 富士通製ストレージ ETERNUS CS800 シャットダウン方法 CS800 を PCNS からシャットダウンするには 当該機器に管理者アカウントから SSH ログインを行い CLI でアクセスし シャットダウンを実行する必要があります SSH では パスワード認証による対話型ログインはスクリプトの利用が困難であることから 今回は鍵認証方式を採用しました PCNS を用いたシャットダウン実施時の信号の流れを以下に記載しております 図 2. シャットダウンシーケンス 5 CS800 シャットダウン完了 ストレージ 3 PCNSからCS800にシャットダウン命令を発行 4 PCNSからOSシャットダウン命令を発行 6 OSシャットダウン完了 サーバ サーバ イベント待機時間 2 PCNS から Graceful Shutdown (UPS 停止命令 ) コマンドを発行 1 バッテリ運転に切り替わったことを PCNS に通知 UPS (SMT750J) 7 UPS 出力停止 経過時間 ( 分 ) 7

7. 作業全体の流れ 本ドキュメントにおける作業の流れは下記の通りとなります SSH 実行環境の構築 CS800シャットダウン命令発行用スクリプトを実行するサーバからSSHでCS800へログインできる環境を構築します PCNSのインストール CS800シャットダウン命令発行用スクリプトの作成 PCNSの設定 8

8. シャットダウン環境構築 8.1 SSH 実行環境の構築 (Windows の場合 ) 8.1.1 Cygwin のインストール Windows Server 2012 R2 上で SSH コマンドが実行可能な環境を構築するため Cygwin をインストールします 今回は以下の内容でインストールしました Cygwin のインストールパス :C:\Cygwin64 表 5. インストールパッケージ名 (SSH 実行環境構築時 ) # パッケージ名 1 inetutils-server Common networking clients and servers 2 openssh: The Open SSH server and client programs 3 openssl: A general purpose cryptography toolkit with TLS implementation インストール後 Windows 環境変数 Path に C:\cygwin64\bin を追加します スタートボタンからコンピューターを選択 右クリックで プロパティ を選択します 次に システムの詳細設定を選択し システムのプロパティ画面を開きます 詳細設定 画面内の 環境変数 ボタンを押すことで環境変数の設定画面が表示されます 環境変数画面を表示させたら Path 項目に C:\cygwin64\bin\ のパスを追加します 図 3. システム環境変数編集画面 9

8.1.2 CS800 へのログイン コマンドプロンプトを開き CLI ユーザー ( 管理者権限 ) で CS800 に SSH でログイン 出来ることを確認します >>ssh <cliuserid>@<cs800 IP Address> 図 4. SSH を用いた CS800 へのログインコマンド入力結果 (Windows) ログインできることを確認したら 一旦ログオフします ログオフのコマンドは exit です 10

8.1.3 SSH-RSA 鍵の作成 Cygwin の機能を使用して SSH-RSA 鍵を作成します 以下のコマンドを実行します >>ssh-keygen -t rsa [ 指定項目 ] 鍵の名前 :****_rsa パスフレーズ : 空白のまま ( 何も入力しない ) 保存先 / 鍵名称 : C:\Program Files\APC\PowerChute\PCNSScript\****_rsa [ 備考 ] デフォルト設定では C:\cygwin64\home\Administrator\.ssh に鍵が保存されます また 本検証報告書の手順に従って運用環境を構築頂いた場合 上記保存先フォルダーは存在しないため 予めフォルダーを作成頂くか 鍵作成 PCNS 導入後に PCNSScript フォルダーに鍵を移動して頂く必要がございます 以下の SSH-RSA の公開鍵および秘密鍵が生成されます 1 公開鍵 :****_rsa.pub 2 秘密鍵 :****_rsa 図 5. SSH-RSA 鍵作成コマンド入力結果 (Windows) 11

8.1.4 PCNS 用エイリアスの追加 (SSH) ETERNUS CS800 リモート管理コンソールに管理者権限でログインします CS800 上で Edit Public Key メニューから PCNS 用エイリアス Cygwin で作成した SSH-RSA 鍵 ( 公開鍵 ) を登録します 追加登録先メニュー :Configuration メニュー System タブ Security タブ Access Control タブ CLI Administrator Available SSH Public Keys Add ボタンをクリック Alias: 公開鍵の SSH のエイリアス Public key:ssh-rsa 公開鍵を登録 公開鍵は次の形式である必要がございます <key-type> <base64 encoded string> 図 6. Edit Public Key メニュー 12

8.1.5 CS800 への接続確認 (SSH-RSA 鍵認証 ) CLI 管理者アカウントを用いて SSH 鍵認証によるログインが行えるか確認します パスワードを聞かれずに CS800 へログインできれば問題ありません 例 ) ユーザー名 :**** 秘密鍵保存先 / 名称 :C:\Program Files\APC\PowerChute\PCNSScript\****_rsa 接続先 :***.***.***.*** 使用コマンド : >>ssh -l <UserID> -i "< 秘密鍵保存先および名称 >" <CS800 IP Address> 図 7. SSH-RSA 鍵認証方式を使ったログイン動作の確認 (Windows) 13

8.2 SSH 実行環境の構築 (Linux の場合 ) 8.2.1 CS800 へのログイン CLI 管理者アカウントを用いて CS800 に SSH でログイン出来ることを確認します >>ssh <CS800 IP Address> -l <userid> 図 8. SSH を用いた CS800 へのログインコマンド入力結果 (Linux) ログインができることを確認したら 一旦ログオフします ログオフのコマンドは exit です 14

8.2.2 SSH-RSA 鍵の作成 SSH-RSA 鍵を作成するため 以下のコマンドを実行します >>ssh-keygen -t rsa [ 指定項目 ] 鍵の名前 :****_rsa パスフレーズ : 空白のまま ( 何も入力しない ) 保存先 / 鍵名称 : /opt/apc/powerchute/pcnsscript/****_rsa [ 備考 ] デフォルト設定では /root/.ssh に鍵が保存されます また 本検証報告書の手順に従って運用環境を構築頂いた場合 上記保存先フォルダーは存在しないため 予めフォルダーを作成頂くか 鍵作成 PCNS 導入後に PCNSScript フォルダーに鍵を移動して頂く必要がございます 以下の SSH-RSA の公開鍵および秘密鍵が生成されます 1 公開鍵 :****_rsa.pub 2 秘密鍵 :****_rsa 図 9. SSH-RSA 鍵作成コマンド入力結果 (Linux) 15

8.2.3 PCNS 用エイリアスの追加 (SSH) ETERNUS CS800 Web GUI に管理者権限でログインします CS800 上で Edit Public Key メニューから PCNS 用エイリアスを追加登録し Open SSH で作成した SSH-RSA 鍵 ( 公開鍵 ) を登録します 追加登録先メニュー :Configuration メニュー System タブ Security タブ Access Control タブ CLI Administrator Available SSH Public Keys Add ボタンをクリック Alias: 公開鍵の SSH のエイリアス Public key:ssh-rsa 公開鍵を登録 公開鍵は次の形式である必要がございます <key-type> <base64 encoded string> 図 10. Edit Public Key メニュー 16

8.2.4 CS800 への接続確認 (SSH-RSA 鍵認証 ) CLI 管理者アカウントを用いて SSH 鍵認証によるログインが行えるか確認します パスワードを聞かれずに CS800 へログインできれば問題ありません 例 ) ユーザー名 :**** 秘密鍵保存先 / 名称 :/opt/apc/powerchute/pcnsscript/****_rsa 接続先 :***.***.***.*** 使用コマンド : >>ssh -l <UserID> -i "< 秘密鍵保存先および名称 >" <CS800 IP Address> 図 11. SSH-RSA 鍵認証方式を使ったログイン動作の確認 (Linux) 17

9. PCNS のインストール 9.1 Windows の場合 PCNS をインストールします インストール先は下記となります C:\Program Files\APC\PowerChute CS800 シャットダウン命令発行用バッチファイルは下記に保存します PCNS インストール後に下記フォルダーを手動で作成下さい C:\Program Files\APC\PowerChute\PCNSScript 尚 PCNS のインストールマニュアルについては後述する 9.3 の項目を参照願います 9.2 Linux の場合 PCNS をインストールします インストール先は下記となります /opt/apc/powerchute CS800 シャットダウン命令発行用スクリプトファイルは下記に保存します PCNS インストール後に下記フォルダーを手動で作成下さい /opt/apc/powerchute/pcnsscript 尚 PCNS のインストールマニュアルについては後述する 9.3 の項目を参照願います 9.3 PCNS のインストールマニュアルについて PCNS のインストールマニュアルは下記 URL からダウンロード可能です 下記 URL から以下の検索条件を選択頂き PCNS のインストールマニュアルをダウンロードして下さい 製品カテゴリー : 無停電電源装置 (UPS) 製品サブカテゴリー :UPS Management 製品群 :PowerChute Network Shutdown http://www.schneider-electric.com/jp/ja/download/ 18

10. CS800 シャットダウン命令発行用スクリプトの作成 10.1 スクリプトの作成 -<Windows> PCNS が実行する CS800 シャットダウン命令用のバッチファイルを作成します バッチファイル保存先 :C:\Program Files\APC\PowerChute\PCNSScript CS800 シャットダウン命令発行用バッチファイルは以下の 3 個から構成されます 名称 : PCNSUtil.bat(CS800Shutdown.bat 実行用 ) 名称 : PCNSSleep.vbs(CS800 シャットダウン命令発行待機用 ) 名称 : CS800Shutdown.bat(CS800 シャットダウン命令発行用 ) 記述例 :PCNSUtil.bat @start /d "C:\Program Files\APC\PowerChute\PCNSScript" CS800Shutdown.bat PCNS の制限により CS800Shutdown.bat を直接実行しないようにしています 記述例 :PCNSSleep.vbs WScript.Sleep 1000 * 10 CS800 へのシャットダウン命令発行待機時間 :10 秒を想定した記述です 10 秒と設定する場合は 1000 ミリ秒 x 10 = 10 秒 実際の運用環境では CS800 を利用しているサーバのシャットダウンに要する時間を確認し CS800 シャットダウン命令発行待機時間を調整して下さい 記述例 :CS800Shutdown.bat @echo off call cscript "C:\Program Files\APC\PowerChute\PCNSSleep.vbs" start /d "C:\Program Files\APC\PowerChute\PCNSScript" ssh.exe 192.168.1.13 -o StrictHostKeyChecking=no -l cliadmin -i "C:\Program Files\APC\PowerChute\PCNSScript\id_rsa" syscli --nodemanage --shutdown --sure CS800 IP アドレス : 192.168.1.13 ログイン ID: cliadmin 秘密鍵保存先 : C:\Program Files\APC\PowerChute\PCNSScript\id_rsa 備考 : 秘密鍵作成後 上記フォルダーに秘密鍵の保存先を変更します 初回認証時の通過確認を不要にするため Host Key Checking を無効にします 19

10.2 SSH 用スクリプトの作成 -<Linux> PCNS が実行する CS800 シャットダウン命令用のシェルスクリプトを作成します シェルスクリプト保存先 :/opt/apc/powerchute/pcnsscript CS800 シャットダウン命令発行用シェルスクリプトは下記となります 名称 : shut.sh(cs800 シャットダウン命令発行用 ) 記述例 :shut.sh #!/bin/sh sleep 10s ssh 192.168.1.13 -l cliadmin -o StrictHostKeyChecking=no -i /opt/apc/powerchute/pcnsscript/id_rsa syscli --nodemanage --shutdown --sure CS800 IP アドレス : 192.168.1.13 ログイン ID: cliadmin 秘密鍵保存先 : /opt/apc/powerchute/pcnsscript/id_rsa 備考 : 秘密鍵作成後 上記フォルダーに秘密鍵の保存先を変更します 初回認証時の通過確認を不要にするため Host Key Checking を無効にします CS800 へのシャットダウン命令発行待機時間 :10 秒を想定した記述です 実際の運用環境では CS800 を利用しているサーバのシャットダウンに要する時間を確認し CS800 シャットダウン命令発行待機時間を調整して下さい 20

11. PCNS の設定 11.1 Windows の場合 11.1.1 イベントの設定 UPS オンバッテリイベントのシャットダウンを有効にします シャットダウン開始までの待機時間 ( 復電待機時間 ):120 秒 待機時間 120 秒 は PCNS のデフォルト値となります 運用環境に合わせて適宜調整して下さい 図 12. PCNS イベント設定画面 11.1.2 UPS シャットダウンの設定 UPS の電源をオフにする を選択します 当該設定を選択することで UPS はネットワークマネジメントカードの設定に基づいてサーバシャットダウン完了後に停止します 図 13. PCNS シャットダウン設定画面 (UPS シャットダウン設定 ) 21

11.1.3 コマンド実行の設定 コマンドファイルのフルパス欄に実行させるコマンドファイル名を入力します 名称 : C:\Program Files\APC\PowerChute\PCNSScript\PCNSUtil.bat 所要時間 ( コマンドファイル実行完了までに必要とされる時間 ):60 秒 コマンドファイル実行所要時間は運用環境に合わせて調整して下さい 図 14. PCNS シャットダウン設定画面 (CS800 シャットダウンコマンドの登録 ) 22

11.2 Linux の場合 11.2.1 イベントの設定 UPS オンバッテリイベントのシャットダウンを有効にします シャットダウン開始までの待機時間 ( 復電待機時間 ):120 秒 待機時間 120 秒 は PCNS のデフォルト値となります 運用環境に合わせて適宜調整して下さい 図 15. PCNS イベント設定画面 11.2.2 UPS シャットダウンの設定 UPS の電源をオフにする を選択します ネットワークマネジメントカードの設定に基づいて サーバシャットダウン完了後に UPS が停止します 図 16. PCNS シャットダウン設定画面 (UPS シャットダウン設定 ) 23

11.2.3 コマンド実行の設定 コマンドファイルのフルパス欄に実行させるコマンドファイル名を入力します 名称 : /opt/apc/powerchute/pcnsscript/shut.sh 所要時間 ( コマンドファイル実行完了までに必要とされる時間 ):60 秒 コマンドファイル実行所要時間は運用環境に合わせて調整して下さい 図 17. PCNS シャットダウン設定画面 (CS800 シャットダウンコマンドの登録 ) 以上で設定は終了です 24

12. シャットダウンシーケンス 停電時 以下のシーケンスに基づいて動作することを確認いたしました 12.1 シーケンス概要 1 PCNSが停電 (UPSバッテリ運転) を検知 2 設定した復電待機時間経過後 PCNSによるシャットダウンが開始される 3 PCNSがコマンドファイルを実行 4 コマンドファイルにてSSHでCS800にログイン CS800シャットダウン実行 電源復旧時は CS800 と各サーバは手動で起動させるものとします 12.2 電源障害発生時におけるシステム全体のシャットダウンシーケンス 表 6. 電源障害発生時のシステム全体のシャットダウンシーケンス表 機器情報 シャットダウンシーケンス 機器名 OS 情報 停電経過時間 停電 UPS 停止命令受付 Outlet Group 1 出力停止 UPS 出力停止 0min 1min 2min 3min 4min 5min 6min 7min 8min 9min 10min APC Smart-UPS 750 LCD AOS v6.4.0 120 秒 180 秒 120 秒出力停止 1UPS に対し Graceful Shutdown 命令を発行 FUJITSU PC Server PRIMERGY RX2540 M2 Windows Server 2012 R2 Standard 2 コマント 4OS シャットタ ウン FUJITSU PC Server PRIMERGY RX2540 M2 Red Hat Enterprise Linux 7.2 (for Intel64) 復電待機時間 120 秒 2 コマント 4OS シャットタ ウン FUJITSU Storage ETERNUS CS800 S6 CentOS release 6.7 (Final) 3CS800 シャットタ ウン CS800 へのシャットダウン命令発行まで設定時間分 (10 秒 ) 待機 25

12.3 PowerChute Network Shutdown のイベントログ 2 分の復電待機時間経過後 CS800 に対し シャットダウンコマンドが発行されました CS800 に対するシャットダウンコマンドを発行してから 1 分経過した時点で OS のシャットダウンが開始されました CS800 は Windows Linux から同時にシャットダウンコマンドが発行されても 最初に受け付けたシャットダウンコマンドのみ受け付けます バッテリ運転から 3 分経過後 PowerChute が実行中の物理マシンをシャットダウンしている 旨イベントログに記録されます ( 以下 表 7を参照願います ) イベントログに記載されている IP アドレス :192.168.1.16 は今回検証に用いた UPS に搭載されている APC Network Management Card 2 の IP アドレスになります 表 7. PCNS イベントログ (Windows 版 PCNS から抽出 ) 経過時間イベント 0 分 UPSがバッテリ電力に切り換わりました UPS 重大イベント : オンバッテリ シャットダウンプロセスが開始されました Windowsはまもなくシャットダウンします 2 分 PowerChuteはUPS 192.168.1.16の電源をオフにしていますシャットダウンコマンドファイルの実行 UPSコンセントグループ (UPS Outlets) の電源オフが開始されました 2 分 6 秒 UPS 重大イベント : コンセントグループの電源オフ開始 シャットダウンコマンドファイルは完了しました 3 分 PowerChute が実行中の物理マシンをシャットダウンしています 26

12.4 UPS のイベントログ停電発生から約 2 分経過後 PCNS から UPS に対しシャットダウンプロセス移行命令が発行されました 停電発生から約 7 分経過後 UPS 本体の出力が停止しました イベントログ上に記載されている IP アドレス :192.168.1.11 は検証に使用したサーバの IP アドレスです 表 9. UPS イベントログ 経過時間 0 分 2 分 5 秒 2 分 6 秒 7 分 7 秒 イベント UPS: On battery power in response to rapid change of input. 入力電圧の急速な変化に伴い UPS はバッテリ運転に切り替わりました UPS: A graceful shutdown process is being used to shut down the load equipment before the UPS turns off. Initiated by PowerChute ns from 192.168.1.11. 192.168.1.11 の PowerChute Network Shutdow の命令により UPS はシャットダウンプロセスに移行しました UPS: Started a reboot process. リブートプロセスが開始されました UPS: Main outlet group, UPS Outlets, has been commanded to shutdown, sequenced. メインアウトレットグループ UPS にシャットダウンコマンドが送信されました UPS: The output power is turned off. UPS 出力が停止しました UPS: The graceful shutdown period has ended. シャットダウンプロセスが終了しました UPS: No longer on battery power. バッテリ運転は終了しました UPS: The power for the main outlet group, UPS Outlets, is now turned off. メインアウトレットグループ UPS 出力が停止しました UPS: The graceful shutdown period has ended. シャットダウンプロセスが終了しました 27

13. お問い合わせ先 本検証報告書にて記載されている弊社製品について 一般的な使用方法及び 製品仕様に関する ご不明点については 以下記載の連絡先にお問い合わせ下さい ストレージやサーバーの構成 PowerChuteの設定内容 シャットダウン動作等はお客様の環境により大きく異なります 設定や動作確認につきましては お客様ご自身での確認をお願いいたします 弊社製品以外のお問い合わせについては回答出来ない場合がございます シュナイダーエレクトリック株式会社カスタマーサービス Webサイト : http://www.apc.com/jp/ja/support/contact-us/index.jsp 28