3.2 感電防止 低圧用又は高圧用絶縁手袋を着用する 絶縁処理された工具を使用する 降雨 降雪時には作業を行わない 必要に応じて太陽電池モジュールの表面を遮光用シートなどで覆い 発電しないよう太陽光を遮へいする あるいはモジュール間接続ケーブルなどの接続順序を事前に確認し 無電圧又は低電圧になるよう

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Transcription:

2015 年 10 月 9 日 一般社団法人太陽光発電協会 太陽光発電システム被災時の点検 撤去に関する手順 留意点 水害編 1. この文書の目的と位置付けこの文書は 太陽光発電システムの電気主任技術者 販売施工事業者等 太陽光発電システムや周辺電気設備に充分な知見がある者に向けて 公共産業用システムが水害により被災した場合の点検 撤去に関する情報を発信することを目的としている 従って 上記以外の者は この文書を利用し作業を行ってはならない 2. 適用規格この文書と併せて確認すべき文書を示す JEAC 8021-2013 自家用電気工作物保安管理規程一般社団法人日本電気協会 JEM-TR228 小出力太陽光発電システムの保守 点検ガイドライン一般社団法人日本電機工業会 BU145001 太陽光発電システム保守点検ガイドライン 10kW 以上の一般用電気工作物 一般社団法人太陽光発電協会太陽光発電設備が水害によって被害を受けた場合の対処について ( 本資料に添付 ) 一般社団法人太陽光発電協会 3. 作業安全と準備水害にあった太陽光発電システムは その一部または全ての機器が機能不全に陥っているものと思われる 太陽電池モジュールは光が当たると発電するため 電力系統側を遮断したりパワーコンディショナを停止させたりしても 直流側のケーブルや機器端子は充電されている状態となる 太陽電池モジュールや機器 配線が被災すると絶縁性が低下し 予期しない箇所に電流や電圧が印加されている場合があり このことに充分留意しなければならない 巡回 点検 操作等の作業に当たっては 労働安全衛生法 及びその関連省令に基づいて安全な作業を行わなければならない 特に屋根や屋上などの高所作業においては 墜転落 落下事故及び感電事故防止のため 万全の注意が必要である 一般的な安全対策を以下に示す 3.1 服装及び墜転落防止 ヘルメット ゴーグル マスクを着用する 高所作業時は 安全帯 命綱を着用する 工具等の落下防止のため腰袋を着用する 安全靴又は 滑り止め 釘等の踏み抜き防止効果のある長靴などを着用する 作業場所や機器に浸水が残っている場合は 雨具や長靴など身体が濡れない服装を 又 必要に応じて 絶縁衣や電気用高圧ゴム長靴を着用する

3.2 感電防止 低圧用又は高圧用絶縁手袋を着用する 絶縁処理された工具を使用する 降雨 降雪時には作業を行わない 必要に応じて太陽電池モジュールの表面を遮光用シートなどで覆い 発電しないよう太陽光を遮へいする あるいはモジュール間接続ケーブルなどの接続順序を事前に確認し 無電圧又は低電圧になるような処置を行う 3.3 区画の明確化 公衆の安全を確保するため 作業の着手に当たっては 区画ロープ及び標識板 ( 立入禁止等 ) などにより作業範囲を明示する 3.4 使用する器具 テスタ (AC/DC) クランプ電流計 (DC 電流が測定可能なもの ) 絶縁抵抗計 検電器 (DC 電圧が検出可能なもの ) サーモビュア 4. 点検 撤去の手順と注意事項 4.1 点検の順序点検中のシステムの不要動作を防止する観点からは 電力系統側から受変電設備 ( 低圧の場合は主幹ブレーカ ) パワーコンディショナ 集電箱 接続箱 太陽電池アレイの順で作業を行うことが望ましい 但し 絶縁抵抗の測定は全ての機器のブレーカや断路器等を開放後に実施する 4.2 電力系統の遮断 (1) 目的受電点からパワーコンディショナまでの交流回路の解列を行うことにより 点検作業時の安全を確保すると共に 復電時の不要な運転開始を防止する (2) 手順 高圧受電 : 受変電設備内においてパワーコンディショナへの回路を遮断する 全量買取用の配線の場合は 必要に応じ PAS により解列する 低圧受電 : 主幹ブレーカを OFF にする (3) 注意事項 機器や配線が浸水中または浸水後の場合は 損傷により筐体や機器内に異常な電圧が印加されている場合が想定されるため 作業者が触る可能性のある部位の電圧確認を検電器やテスタ等で行うこと サーモビュア等にて筐体や機器の温度を確認し 異常があれば受電を止めること 設備側で止められない場合は 電力会社へ連絡し上位系統にて遮断すること

4.3 パワーコンディショナの停止 解列 (1) 目的パワーコンディショナの停止 解列により不要な運転動作を防止し 機器内充電部の最小化を図る (2) 手順 1 検電器やテスタ等にて 筐体や金属製金具等 作業者が触る可能性のある金属部位に対地電圧がかかっていないことを確認する 2サーモビュア等にて筐体 機器の温度を確認する 3 運転している場合は 運転を停止する 4パワーコンディショナ取扱説明書に記載されている操作手順に従い 入力側及び出力側のブレーカを切る 5テスタ 絶縁抵抗計にて 入力端子 出力端子の電圧 電流 絶縁抵抗を確認する 入力電圧 : 電圧 ( 太陽電池アレイの開放電圧 ) が発生していること ゼロ又は極端に低い電圧の場合 入力端子から太陽電池の間で 断線や短絡などの事象が発生しているものと思われる 入力電流 : 電流が流れていないこと 電流が流れている場合 パワーコンディショナの操作誤りや入力ブレーカから入力端子の間で短絡が発生しているものと思われる 出力電圧 : 電圧が発生していないこと 電圧が発生している場合 パワーコンディショナや受変電設備の操作誤りや機能不全が発生しているものと思われる 出力電流 : 電流が流れていないこと 電流が流れている場合 パワーコンディショナや受変電設備の操作誤りや機能不全が発生しているものと思われる 絶縁抵抗 :1MΩ 以上 地絡が確認された場合 その回路に繋がる配線 設備 機器が地絡している (3) 注意事項 機器や配線が浸水中または浸水後の場合は 損傷により筐体や機器内に異常な電圧が印加されている場合が想定されるため 作業者が触る可能性のある部位の電圧確認を検電器やテスタ等で行うこと 入力 ( 太陽電池 ) 側端子には 太陽電池アレイからの電圧が印加されているので 不用意に端子に接触しないこと 漂流物等作業に支障となるものがある場合は 予め除去すること 4.4 集電箱の解列 (1) 目的集電箱毎に回路を分離することにより 集電箱間での電流の回り込みや 集電箱点検時の安全を確保する (2) 手順 1 検電器やテスタ等にて 筐体や金属製金具等 作業者が触る可能性のある金属部位に対地電圧がかかっていないことを確認する 2サーモビュア等にて筐体 機器の温度を確認する

3 集電箱のブレーカを切る 4テスタ 絶縁抵抗計にて 入力端子 出力端子の電圧 電流 絶縁抵抗を確認する 入力電圧 : 電圧 ( 太陽電池アレイの開放電圧 ) が発生していること ゼロ又は極端に低い電圧の場合 入力端子から太陽電池の間で 断線や短絡などの事象が発生しているものと思われる 入力電流 : 電流が流れていないこと 電流が流れている場合 集電箱の操作誤りや入力ブレーカから入力端子の間で短絡が発生しているものと思われる 出力電圧 : 電圧が発生していないこと 電圧が発生している場合 集電箱 パワーコンディショナ 受変電設備の操作誤りや機能不全が発生しているものと思われる 出力電流 : 電流が流れていないこと 電流が流れている場合 集電箱 パワーコンディショナ 受変電設備の操作誤りや機能不全が発生しているものと思われる 絶縁抵抗 :1MΩ 以上 地絡が確認された場合 その回路に繋がる配線 設備 機器が地絡している (3) 注意事項 機器や配線が浸水中または浸水後の場合は 損傷により筐体や機器内に異常な電圧が印加されている場合が想定されるため 作業者が触る可能性のある部位の電圧確認を検電器やテスタ等で行うこと 入力 ( 太陽電池 ) 側端子には 太陽電池アレイからの電圧が印加されているので 不用意に端子に接触しないこと 漂流物等作業に支障となるものがある場合は 予め除去すること 4.5 接続箱の解列 (1) 目的太陽電池アレイ毎に回路を分離することにより アレイ間での電流の回り込みや 接続箱点検時の安全を確保する (2) 手順 1 検電器やテスタ等にて 筐体や金属製金具等 作業者が触る可能性のある金属部位に対地電圧がかかっていないことを確認する 2サーモビュア等にて筐体 機器の温度を確認する 3 接続箱内の機器構成パターン毎に 以下の手順にて接続箱の主ブレーカを切る 主ブレーカ + 各回路ブレーカ の場合 : 主ブレーカ 各回路ブレーカの順に切る 主ブレーカ + 各回路断路器 の場合 : 主ブレーカを切り クランプ電流計で各回路の電流が流れていないことを確認の上 断路器を切る 電流が流れている回路は切らない 主ブレーカ +ヒューズホルダ の場合 : 主ブレーカを切り クランプ電流計で各回路の電流が流れていないことを確認の上 ヒューズホルダを外す 電流が流れている回路は外さない

4テスタ 絶縁抵抗計にて 入力端子 出力端子の電圧 電流 絶縁抵抗を確認する 入力電圧 : 電圧 ( 太陽電池アレイの開放電圧 ) が発生していること ゼロ又は極端に低い電圧の場合 入力端子から太陽電池の間で 断線や短絡などの事象が発生しているものと思われる 入力電流 : 電流が流れていないこと 電流が流れている場合 接続箱の操作誤りや入力ブレーカから入力端子の間で短絡が発生しているものと思われる 出力電圧 : 電圧が発生していないこと 電圧が発生している場合 接続箱 集電箱 パワーコンディショナ 受変電設備の操作誤りや機能不全が発生しているものと思われる 出力電流 : 電流が流れていないこと 電流が流れている場合 接続箱 集電箱 パワーコンディショナ 受変電設備の操作誤りや機能不全が発生しているものと思われる 絶縁抵抗 :1MΩ 以上 地絡が確認された場合 その回路に繋がる配線 設備 機器が地絡している (3) 注意事項 機器や配線が浸水中または浸水後の場合は 損傷により筐体や機器内に異常な電圧が印加されている場合が想定されるため 作業者が触る可能性のある部位の電圧確認を検電器やテスタ等で行うこと 入力 ( 太陽電池 ) 側端子には 太陽電池アレイからの電圧が印加されているので 不用意に端子に接触しないこと 各回路の断路器は 電流が流れていないことを確認してから切ること 漂流物等作業に支障となるものがある場合は 予め除去すること 4.6 太陽電池モジュールの解列 撤去 (1) 目的被災した高電圧の太陽電池アレイを 太陽電池モジュール 1 台ずつに解列することにより 撤去 復旧作業の安全を確保する (2) 手順 1 検電器やテスタ等にて 枠 架台や金属製金具等 作業者が触る可能性のある金属部位に対地電圧がかかっていないことを確認する 2サーモビュア等に太陽電池モジュール ケーブルの温度を確認する 3 太陽電池モジュールの + - のケーブルを全て外す 外すケーブルに電流が流れていないことをクランプ電流計で確認する コネクタを外すか ケーブルを絶縁されたニッパー等で切断する 4 切断した箇所の心線が人体や他の部位に接触しないよう ビニルテープ等で保護する 5 架台からモジュールを取り外す 6パレット等ガラスが割れないように養生をした平坦な場所に 太陽電池モジュールのガラス面を下にして置く

(3) 注意事項 上記手順の 34の作業は 夜間又は 太陽電池モジュールを遮光シートなどで覆う等 電圧が出ない状態で行うこと 太陽電池モジュール ケーブル コネクタが浸水中または浸水後の場合は 損傷により絶縁が破壊されていることが想定されるため 作業者が触る可能性のある部位の電圧確認を検電器やテスタ等で行うこと 太陽電池モジュールのガラスが割れている場合は ガラス片で怪我をしないよう注意すること 取り外した太陽電池モジュールや架台等を廃棄する場合は 産業廃棄物としての処理を原則とするが 地方自治体の指示がある場合は その指示に従うこと 漂流物等作業に支障となるものがある場合は 予め除去すること 以上

添付資料 2015 年 9 月 11 日 太陽光発電設備が水害によって被害を受けた場合の対処について 一般社団法人太陽光発電協会 1. 水没 浸水時の注意事項太陽光発電設備のパワーコンディショナや 太陽電池パネルと電線との接続部は 水没 浸水している時に接近又は接触すると感電する恐れがありますので 近づいたり触れたりしないようにしてください 漂流物などにより 太陽電池パネル 集電箱及びパワーコンディショナが破損したり 接続している電線が切れたりしている場合は 水没 浸水時に近づくと感電する恐れがありますので 近づかないようにしてください 2. 被害への対処に向けての連絡被害への対処の実施にあたっては 50kW 未満の太陽光発電施設の場合は販売施工事業者に 50kW 以上の太陽光発電施設の場合は選任されている電気主任技術者に連絡し 対策をとってください

3. 太陽電池パネルの取り扱い水害によって被害を受けた太陽電池パネルは 絶縁不良となっている可能性があり 接触すると感電する恐れがありますので 触れないようにしてください 復旧作業等でやむを得ず取り扱う場合でも 素手は避けるようにし 感電対策 ( ゴム手袋 ゴム長靴の使用等 ) などによって感電リスクを低減してください 又 複数枚の太陽電池パネルが接続されたまま飛ばされたり流されたりした場合は 接続活線状態であれば日射を受けて発電し高い電圧 / 電流が発生するため 周辺にロープを張るなど 関係者以外が不用意に立ち入らないような対策を実施することが必要です 4. パワーコンディショナの取り扱い浸水したパワーコンディショナは 直流回路が短絡状態になる可能性があり 太陽電池パネルが活線状態の場合には 短絡電流が流れることでショートや発熱する可能性があります ショートしている状態が見える場合には 販売施工事業者に連絡し 対応をとってください 取り扱いにあたっては 安全のため感電対策 ( ゴム手袋 ゴム長靴の使用等 ) を行うとともに パワーコンディショナの遮断器を解列することを推奨します 以上