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Transcription:

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1. 業務用無線の主な利用分野 業務用無線の主な利用分野 150MHz 260MHz 及び 400MHz 帯 ( 自営系陸上移動通信 ) 公共業務国民の安全や人命 財産の保護 ( 保全 ): 警察 消防 / 救急 防災 電気 ガス 水道 鉄道 道路 ( ライフライン ) など 一般業務 各種業務専用波 : タクシー 運送 製造販売 新聞 放送連絡用など 簡易無線共用波 : 簡易な ( 手軽 ) 業務通信 携帯電話等 ( 公衆系通信 ) との差異 自営系の特長 一斉通信 ( 情報共有 ) 統制通信 ( 業務管理 制御 ) 即時性接続 簡便な操作性 専用波による電波の輻輳の少ないシステム構築 ( 信頼性 ) 所要サービスエリア 運用形態に沿った機能提供の柔軟性 低廉なランニングコストほか 800MHz 帯 MCA 無線 共同利用型の業務通信 その他 19% 公共業務 25% 注 ) アマチュア無線 航空海上 衛星通信及び特定小電力無線局 ( 免許不要局 ) を除く ( 一部自主推定 ) MCA 無線 17% 簡易無線 30% タクシー 9% 最近の業務用陸上移動通信の概算局数 : 約 220 万局 注 ) 1

2. 業務用無線のデジタル化への変遷 業務用無線におけるニーズ 要件 ( 環境条件 ) 通信システムの高度化 音声のみでなく データ伝送等を活用した通信が可能なシステム インターネットを活用したネットワークシステム (IP 接続 ) 周波数の有効利用 周波数が逼迫する中 更なる周波数利用効率の向上を図る技術の導入 業務用デジタル無線の導入 経緯 ( 事例 ) 対象 : 150MHz 260MHz 及び 400MHz 帯 (800MHz 帯 MCA 無線を除く ) 業務用途周波数帯変調方式 ( アクセス方式 ) 導入年度備考 公共業務用 電気事業用 Π /4シフトQPSK (FDMA/SCPC) H12 年度 ~ 道路事業用 Π /4シフトQPSK (FDMA/SCPC) H14 年度 ~ 鉄道事業用 400MHz 帯 Π /4シフトQPSK (TDMA SCPC) H15 年度 ~ 一般業務タクシー用 Π /4シフトQPSK (SCPC) 4 値 FSK:H22 年度 ~ 簡易無線簡易な業務用 4 値 FSK (SCPC) H20 年度 ~ 公共業務用 防災行政用 Π /4シフトQPSK (TDMA) H13 年度 ~ 都道府県 :H16 年度 ~ 260MHz 帯消防 救急用 Π /4シフトQPSK (SCPC TDMA) H15 年度 ~ 官庁用 Π /4シフトQPSK (TDMA SCPC) H14 年度 ~ 4 値 FSKあり H22~ 鉄道事業用 150MHz 帯 Π /4シフトQPSK (TDMA FDMA/SCPC) H17 年度 ~ 簡易無線簡易な業務用 4 値 FSK (SCPC) H25 年度 ~ アナログ方式と共用 2

3. 業務用デジタル無線の主要諸元 中大ゾーン方式を特長とする業務用デジタル無線においては 移動無線回線特有の周波数選択性フェージング等に対して良好な変調方式が採用されている 現在採用されている主たるシステムモデルは モデル 1 モデル 2 及びモデル 7 である 業務用デジタル無線の主要諸元 モデル 1~6: 平成 10 年 6 月電気通信技術審議会答申 モデル 7: 平成 20 年 3 月情報通信審議会答申 諸元 システム モデル 1 モデル 2 モデル 3 モデル 4 モデル 5 モデル 6 モデル 7 アナログ FM 参考 変調方式 π /4 シフト QPSK π /4 シフト QPSK オフセット QPSK 16QAM M16QAM RZ SSB 4 値 FSK FM アクセス方式 FDMA 又は SCPC TDMA TDMA FDMA TDMA FDMA 又は SCPC FDMA 又は SCPC SCPC 通信方式 複信又は単信 多重度 1 4 4 1 又は 2 6 1 1 1 チャネル間隔 6.25kHz 25kHz 25kHz 6.25kHz 25kHz 6.25kHz 6.25kHz 12.5kHz 20kHz 変調速度 9.6kbps 32kbps /36kbps 32kbps 16kbps 64kbps 19.2kbps 4.8kbps FDMA:Frequency Division Multiple Access SCPC::Single Channel Per Carrier TDMA::Time Division Multiple Access 約 1.2kbps 3

4. 業務用デジタル無線システム紹介 1-1 260MHz 帯市町村デジタル移動通信システム < 防災行政無線移動系 > <モデル2>TDMA 双方向通信 複信通話 市町村役場 ( 統制局 ) 統制台 基地局 基地局用無線装置 通信エリアの拡大 車載中継 内線電話 公衆網等有線網との通話も可能 遠隔制御装置 サーバ 制御装置交換機 マルチメディア対応 -1 文字伝送や PC 等のデータ通信 応援通信 応援協定を結んだ市町村との応援通信 B 市 A 市 関係各課 PC LAN 電話 FAX 携帯型 車載型 半固定型 マルチメディア対応 -2 準動画伝送 定点監視 150MHz 帯 400MHz 帯アナログシステムは 260MHz 帯への移行計画 有線網 インターネット 隣接市町村 役場 出典 : システム概念図総務省報道資料より転載 4

4. 業務用デジタル無線システム紹介 1-2 260MHz 帯市町村デジタル移動通信システム < モデル 2> 移動系整備率 :81.3% デジタル化率 :13.2% (H25 年 3 月末全国合計 ) 出典 : 電波利用ホームページ 周波数帯 :260MHz 帯 通信方式 : 二周波複信 / 単信 / 同報通信方式 変調方式 :π/4シフトqpsk アクセス方式 :TDMA( 時分割多元接続方式 ) 多重度 :4 多重 変調速度 :32kbps (Type-1の場合) 特長 1 携帯電話のような通信が可能 ( 従来のプレストーク方式複信方式 ) 2 マルチメディア通信が可能 ( 従来の音声通信中心から データ及び静止画等のマルチメディア通信 ) 3 県 市町村との相互応援のための通信システム構築が容易なシステム構成 ( 都道府県又は市町村への基地局とのローミング 全国共通の移動局間直接通信周波数 ) 4 基地局エリア外で移動局間の通信が可能 ( 移動局間の専用の周波数割当 ) 5 デジタル方式により秘話性が高い ( デジタル方式の一般的特長 ) 6 周波数の有効利用効率が高い ( ナロー化及びMCA 方式採用 :Multi Channel Access) 5

5. 業務用デジタル無線システム紹介 2 260MHz 帯消防 救急無線システム < モデル 1> 150MHz 帯デジタル化移行期限平成 28 年 (2016)5 月 31 日 Π /4 シフト QPSK SCPC デジタル化率 : 約 11.6% 1 出典 : 総務省資料 ( イメージ図 ) 出典 1: 電波有効利用の促進に関する検討会報告書 (H24 年 12 月 25 日 ) 6

6. 業務用デジタル無線システム紹介 3 デジタル簡易無線 < モデル 7> 4 値 FSK 方式 平成 22 年 8 月 400MHz 帯 ( 免許局及び登録局 ) 制度化 アナログ方式使用期限 : 平成 34 年 11 月 平成 25 年 2 月 150MHz 帯制度化 山間部等の伝搬環境に適するアナログ方式と共用 < デジタル簡易無線局に予想推移 > 出典 : 情報通信審議会小電力無線システム委員会 小電力を用いる自営系移動通信の利活用 高度化方策に係る技術的条件 報告書 概要 (H20 年 3 月 ) 7

7. 業務用デジタル無線システム紹介 4 400MHz 帯タクシー無線 自営系本来の専用波による広いサービスエリアのご要求 簡便 即時性のある着実な通信手段 高度化機能 (GPS, データ伝送ほか ) 低廉なランニングコスト < モデル 1 モデル 7>SCPC 平成 15 年制度化 (π /4 シフト QPSK) 平成 22 年 4 値 FSK 制度化 平成 28 年 5 月 31 日デジタル化移行期限 配車センター設備 自営系と公衆系ネットワークとの連携サービスの動き 0333686111 ヒタチコクサイデンキ日立国際電気 VIP スズキイチロウ本社中野区東中野 3-14-20 地下鉄落合駅右側 顧客位置 101 車両位置 CTI/AVM 装置 顧客位置 車両位置 顧客サービス情報ほか 顧客スマートフォンとの連携 ポイント位置データ 8

ご清聴有難うございました ~ 業務用デジタル無線の現状 ~ 9