フルボリュームのレプリケーションは 通常 営業時間外か週末に実施されます 一方 インクリメンタルなレプリケーションは 一日を通じて実施され 開始点としてフルボリュームのレプリケートを必要とします 主な機能 TCP 最適化標準的な TCP ウィンドウサイズと輻輳動作を変更することでスループットを改善

Similar documents
Cisco RISE Paper #2 Cisco Nexus Series

141201NetSCaler_CGNAT_brochure

0905_optimizing-your-microsoft-application-and-infrastructure-investments-with-citrix-cloudbridge

Netscaler_as_ADFS_Proxy

変更履歴 項番版数内容更新日 版新規作成 2013 年 11 月 18 日 1

Oracleライフサイクル管理ソリューション概要

Microsoft RDP 7.1(RemoteFX)および RDP 7.0 による Microsoft Windows 7 仮想デスクトップの WAN 配信を Cisco WAAS で最適化

Cisco ViewMail for Microsoft Outlook クイックスタートガイド (リリース 8.5 以降)

Veeam_Corporate_Template_16x9

MAGNIA Storage Server Configuration Guide

STEELHEAD

Oracle Web CacheによるOracle WebCenter Spacesパフォーマンスの向上

ビッグデータやクラウドのシステム基盤向けに処理性能を強化した「BladeSymphony」および「HA8000シリーズ」の新製品を販売開始

bitvisor_summit.pptx

Exam4Docs Get your certification with ease by studying with our valid and latest training material.

Microsoft Word - Dolphin Expressによる10Gbpソケット通信.docx

目次 1 はじめに 登録商標 商標 注意事項 免債事項 SR-IOV の機能概要 性能検証事例 測定環境 測定結果 各方式による共有 NIC 性能比較 ( ポートあ

Citrix XenDesktop と XenApp によるハイブリッドクラウドプロビジョニング ホワイトペーパー Citrix XenDesktop と XenApp によるハイブリッドクラウド プロビジョニング

zscaler-for-office-365_ja.indd

PowerPoint プレゼンテーション

ネットワークトラフィック分析を効果的に活用してパワー強化 ネットワークトラフィック分析 7 つの活用法

CTX-6114AI Citrix Access Suite 4

他の章は下記をクリックして PDF 一覧からお入り下さい IT ライブラリー (pdf 100 冊 ) 目次番号 270 番 Windows Server Enterprise 2008 R2 完全解説 ( 再入門 )

ネットアップクラウドデータサービス

コース番号:

Polycom RealConnect for Microsoft Office 365

Windows GPO のスクリプトと Cisco NAC 相互運用性

共通マイクロアーキテクチャ 富士通はプロセッサー設計に共通マイクロアーキテクチャを導入し メインフレーム UNIX サーバーおよびスーパーコンピューターそれぞれの要件を満たすプロセッサーの継続的かつ効率的な開発を容易にしている また この取り組みにより それぞれの固有要件を共通機能として取り込むこと

移動通信の将来像と ドコモのネットワーク戦略

ネットワーク高速化装置「日立WANアクセラレータ」のラインアップを強化し、国内外の小規模拠点向けに「オフィスモデル」を新たに追加

BUYER CASE STUDY

NASのバックアップ/リカバリに関する課題の解決

は 仮想化が作り出すアプリケーションパフォーマンスやネットワークのあらゆる問題に対応します HDX テクノロジーを使用することで Citrix XenApp および Citrix XenDesktop は 多種多様なデバイスおよびネットワーク接続で ローカル PC エクスペリエンスと同等かそれ以上の

DumpKiller Latest IT Exam Questions & Answers No help, Full refund!

2.5 トランスポート層 147

Microsoft PowerPoint Quality-sama_Seminar.pptx

スイッチ ファブリック

Oracle Cloud Adapter for Oracle RightNow Cloud Service

データ管理分野で 20 年以上の経験を誇る Commvault は 常に変化する お客様が実際に必要としている要件を満たすために バックアップとリカバリソリューションを強化し続けています Commvault ソフトウェアを用いることで 実際のディザスタリカバリシナリオの作成とテストを合理化 自動化し

Copyright 2011 EMC Corporation. All Rights Reserved. EMC Corporation は この資料に記載される情報が 発行日時点で正確であるとみなしています この情報は予告なく変更されることがあります この資料に記載される情報は 現状のまま の条件

Oracle Real Application Clusters 10g: 第4世代

Arcserve Backup r16 新機能 テープブロックサイズの拡張 効果実測 Arcserve Japan 1.5 版

JPN_run-skype-for-business-as-a-secure-virtual-app-with-a-great-user-experience

VNX ファイル ストレージの管理

2004年度情報科学科卒論アブスト テンプレート

ALogシリーズ ライセンス定義書

i.lon600 をリピータとして使うことができます 元になるネットワークは の 1 本の線で構成 を分割しリピータ設定済み ilon600 を挿入 利点 LonWorksデバイスのサブネット デバイスアドレスはそのままで良い IP 媒体により遠隔接続が可能 セルフインストールなネットワークでもOK

はじめに Dell PowerVault DL2000 Powered by Symantec Backup Exec は シンプルで管理しやすいデータ保護機能を提供する 柔軟かつ経済的なバックアップソリューションです 本ホワイトペーパーでは PowerVault DL2000 の バリューシリーズ

TFTP serverの実装

ージソリューションでは 総ストレージコストの最適化に加えて データ保護とサービスの俊敏性の向上 が実現します StorSimple の特徴 ストレージ構成をシンプルに StorSimple 1 台で 搭載する SSD と HDD によるデータ貯蔵から クラウドアーカイブ クラウドバックアップ / シ

OpenLAB Data Store Release Notes

<4D F736F F F696E74202D208CA48B868FD089EE288FDA82B582A294C5292E B8CDD8AB B83685D>

Silk Central Connect 15.5 リリースノート

新製品 Arcserve Backup r17.5 のご紹介 (SP1 対応版 ) Arcserve Japan Rev. 1.4

PowerPoint プレゼンテーション

Symantec Enterprise Vault.cloudチラシ

Stealthwatch System v6.9.0 内部アラーム ID

Maximize the Power of Flexible NetFlow

概要 ファイアウォールは第一に外部からの攻撃に対する防御策であると同時に ユーザーを外部に接続する役割を果たします ファイアウォールでセキュリティ機能を有効にすることでパフォーマンスが大幅に低下するようなことがあってはなりません すべてのネットワークベンダーは実現可能な最大スループットの値をカタログ

Arcserve Unified Data Protection サーバ構成とスペック見積もり方法 2016 年 06 月 Arcserve Japan Ver


ボンドグラフと熱伝導解析による EHA熱解析ツールの開発

CSS のスパニングツリー ブリッジの設定

Exam : 日本語版 Title : Enterprise Storage Sales V3 Vendor : IBM Version : DEMO 1 / 5 Get Latest & Valid J Exam's Question and Answers from

本製品に接続された端末の IPv6 情報が表示されます 端末に割り当てられた IPv6 アドレス IPv6 アドレスを取得した端末の MAC アドレスが確認できます 注意 : 本ページに情報が表示されるのは本製品が 上位から IPv6 アドレスを取得した場合のみとなります DDNSサービス :DDN

ホワイト ペーパー EMC VFCache により Microsoft SQL Server を高速化 EMC VFCache EMC VNX Microsoft SQL Server 2008 VFCache による SQL Server のパフォーマンスの大幅な向上 VNX によるデータ保護 E

Symantec Endpoint Protection 12.1 の管理練習問題 例題 1. 管理外検出でネットワーク上のシステムを識別するとき 次のどのプロトコルが使用されますか a. ICMP b. TCP c. ARP a. UDP 2. ある管理者が Symantec Endpoint P

Solstice Pod ネットワーク導入ガイド

4. 簡易 NAS としての利用を可能とする USB ポート 搭載 AtermWR8700N(HP モデル ) の背面に搭載した USB ポートに USB ハードディスクや USB メモリを接続して簡易 NAS(Network Attached Storage) として利用が可能 映像や音楽などのデ

McAfee SaaS Protection 統合ガイド Microsoft Office 365 と Exchange Online の保護

はじめに Web アプリケーションの発展と普及の勢いは弱まる兆しがありません 弱まるどころか 加速し続けています これは これまでの ERP CRM Web 2.0 などの Web ベースアプリケーションが提供してきたメリットを考えると 不思議なことではありません Web アプリケーションの爆発的拡

Dell EMC および Hortonworks の委託により独自に実施した Technology Adoption Profile 2016 年 9 月 Hadoop によるエンタープライズデータウェアハウスの最適化 スタート FORRESTER.COM

組込み Linux の起動高速化 株式会社富士通コンピュータテクノロジーズ 亀山英司 1218ka01 Copyright 2013 FUJITSU COMPUTER TECHNOLOGIES LIMITED

HP Universal Printer Driverで実現する「快適プリント環境」

スライド 1

技術レポート 1)QuiX 端末認証と HP IceWall SSO の連携 2)QuiX 端末認証と XenApp の連携 3)QuiX 端末認証 RADIUS オプションと APRESIA の連携 Ver 1.1 Copyright (C) 2012 Base Technology, Inc.

スライド 1

White Paper EMC DATA DOMAIN BOOST と SYMANTEC NETBACKUP の分散重複除外機能によるバックアップ処理の高速化 実機による検証結果の報告 要約 EMC Data Domain Boost for Symantec OpenStorage( 以下 DD

Copyright 2009 EMC Corporation. All rights reserved. このドキュメントに記載されている情報は ドキュメントの出版日現時点の情報です この情報は予告なく変更されることがあります このドキュメントに記載される情報は 現状有姿 の条件で提供されています

3. クラスリンク ( 先生の IP アドレス >:< ポート >) を生徒と共有して生徒がブラウザーから接続できるようにします デフォルトのポート番号は 90 ですが これは [Vision 設定 ] から変更できます Netop Vision Student アプリケーションを使

スライド 1

提案書

KSforWindowsServerのご紹介

本仕様はプロダクトバージョン Ver 以降に準じています

統合バックアップソリューション HBS 3

スライド 1

Windows Embedded 8 Standard

HP StorageWorks X9000 Network Storage System

Atlantis Computing 会社概要 ソフトウェア会社 2006 年設立 会社所在地 米国カリフォルニア州マウンテンビュー 世界最大の VDI 導入システムで採用 JP Morgan Chase にて採用 VDI 最適化のイノベータ --- VDI の採用を加速させる! ネットワールドは

EMC Isilon X シリーズ EMC Isilon X200 EMC Isilon X400 OneFS オペレーティングシステムで動作する EMC Isilon X シリーズは 優れた汎用性を持ちながらもシンプルなスケールアウトストレージアーキテクチャを採用して 大量のデータへの高速アクセス

MotionBoard Ver. 5.6 パッチ適用手順書

Incapsula を選択する理由 高速かつ高コストパフォーマンスのスケーラビリティを実現するクラウド ベースのロードバランサ アプリケーション パフォーマンスを向上させ サーバ負荷を軽減する最適なトラフィック配分 クライアント クラシフィケーションによるボットの特定および標的のリルート 簡単な D

OneDrive for Businessのご紹介

コンポーネントのインストール レプリケーション運用開始までの流れ 1 コンポーネントのインストール 2 シナリオの設定 3 同期処理 レプリケーション開始!! CA ARCserve Replication/HA 構成例 管理用 PC CA ARCserve RHA マネージャ CA ARCserv

White Paper 高速部分画像検索キット(FPGA アクセラレーション)

MS SQL の Point-in-Time リストア A - - v6.5 Update4 以降サポート Active Directory 詳細レベルリストア A A A v5 Update2 以降サポート 小さいパーティションへのBMR A A A v5 Update2 以降サポート リモートレ

スライド タイトルなし

製品概要

今求められるディザスタリカバリとは

Oracle Warehouse Builder: 製品ロードマップ

Transcription:

: NetApp SnapMirror のレプリケーションを高速化 NetApp SnapMirror は 災害復旧 (DR) やビジネスインテリジェンスマインイングを実現するために 複数のデータセンター間でファイルシステムのレプリケーションを行う場合に使用されます この文書では が SnapMirror によるレプリケーションにもたらすメリットを紹介します これには データの圧縮 遅延やパケットロスが存在する場合の WAN 利用率の大幅な改善などが含まれます これらのメリットを適用することで フルボリュームのレプリケーションやインクリメンタルなレプリケーションが可能となります www.citrix.co.jp

フルボリュームのレプリケーションは 通常 営業時間外か週末に実施されます 一方 インクリメンタルなレプリケーションは 一日を通じて実施され 開始点としてフルボリュームのレプリケートを必要とします 主な機能 TCP 最適化標準的な TCP ウィンドウサイズと輻輳動作を変更することでスループットを改善 データ圧縮データブロックの圧縮と重複除外を行うことで 転送量を削減 プロトコル高速化プロトコルのデフォルト動作を変更することで WAN の遅延に対処 QoS SLA を満たすために トラフィックに関するアプリケーションレベルの分類や優先度付け メリット データレプリケーションを高速化し 遅延やパケットロスの影響を軽減することにより RPO を改善 RPO を満たすために 必要となる分だけ WAN 帯域幅を削減 災害復旧 (DR) を実装する場合 通常 次のようなレプリケーション関連の数値指標を設定する必要があります RPO(Recovery point objective 復旧ポイント目標 ): ファイラーが復旧可能な時点を表すものであり レプリケーションの頻度を決定する指標となります RTO(Recovery time objective 復旧時間目標 ): 障害発生後 最後に取得されたスナップショットをファイラーが起動し元の状態に戻すまでにかかる時間を表します RPO を満たすためには レプリケーションを必要な頻度で実行し 割り当てられた時間内に完了する必要があります このようなレプリケーションフローは大規模であり プライマリデータセンターとセカンダリデータセンター間の帯域幅および WAN リンク条件に応じて 拡張された期間で実行される場合があります RPO および RTO を設定しない場合 次の事態が引き起こされる可能性があります 大規模なデータ損失が発生する 規制コンプライアンス違反となりペナルティを受ける 重大な障害により復旧に悪影響が出る シトリックスの内部テストによれば CloudBridge アプライアンスと組み合わせた場合 SnapMirror の性能が改善され レプリケーション時間は 10 分の 1 になります また 最適な設定を行うことにより SnapMirror 経由の WAN 帯域幅量を大幅に削減できます 以下では このテスト結果について詳細に説明します レプリケーションの性能 レプリケーションソリューションは 信頼できるデータ転送に依存するため トランスポート用のプロトコルとして TCP を使用します 効果的な TCP データ転送レートは 受信バッファサイズ ネットワークラウンドトリップ時間 (RTT) パケットロスなど 様々な要因に依存します 受信バッファサイズ : 受信デバイスが送信デバイスとの応答確認なしに受け入れ可能なデータ量です 送信側が応答確認を受け取らない場合 送信側は停止して待機しますが 最終的に再送信を行う場合もあります RTT:TCP の送信側は 受診バッファサイズを最大とする量のデータを送信した後 応答確認を受け取るまで待機してから 次回送信を行います RTT が長い場合 利用可能なリンクの帯域幅にかかわらず 送信側が効果的に利用できる帯域幅量が減少します パケットロス : ネットワーク上でのパケットロスは 効率的な帯域幅利用率に影響を与えます これは パケットロスが起こると 送信側は処理を進める前に パケットを再送して応答確認を受け取る必要があるためです また TCP 輻輳管理では いったん送信速度を変更すると なかなか元の送信速度には戻らないような仕組みを採用しています このような動作の累積効果により 帯域幅の利用量が大幅に低下します www.citrix.co.jp 2

SnapMirror では ネットワーク遅延を埋め合わせるために TCP 受信バッファのサイズを調節できます また SnapMirror では 送信が必要なデータ量を削減するために次の機能を提供しています ネットワーク圧縮 :SnapMirror では転送データを圧縮できます 重複除外 :SnapMirror では 最適化を使用して発信元にある重複データを除外することにより 送信が必要なデータ量を最小化します CloudBridge による最適化 CloudBridge は SnapMirror を補完し レプリケーションをさらに高速化するための追加的な機能を提供します 例えば 先進的な QoS の強制により リンク上のクリティカルなトラフィックに適切なプライオリティを適用できます CloudBridge は WAN リンクの両端でそれぞれ 1 台のアプライアンスを必要とする対称的なソリューションです CloudBridge が提供する主な機能の概要とそのメリットを以下に示します TCP 最適化 :CloudBridge は データ転送を高速化するために TCP プロキシとして動作することでネットワークレイヤのトラフィックを管理します CloudBridge は TCP ウィンドウサイズと輻輳応答動作を動的に調節することで 特定の WAN 条件 ( 遅延やパケットロスなど ) の下で利用可能なスループットを最大化します 標準的な TCP 動作と CloudBridge で最適化された TCP 動作での WAN ネットワークにおけるパケットロスの割合を比較したグラフを図 1 に示します 標準的な TCP CloudBridge により最適化された TCP スループット リンク速度 平均使用量 スループット 平均使用量 ロス動作 時間 時間 図 1: 標準的な TCP 動作と CloudBridge により最適化された TCP 動作との比較 データ圧縮 :CloudBridge では 高性能な圧縮エンジンを実装することにより 有線経由でのデータ転送量を削減しています プロトコル高速化 :SnapMirror は WAN 経由でのデータ転送向けに設計されており 非常に効率的ですが 特に 同じリンク上での他のプロトコル (CIFS や MAPI など ) を使用する場合 プロトコル最適化による大きなメリットが得られます CloudBridge はローカルプロキシとして動作することで 情報交換を高速化するほか 追加的な帯域幅を解放することにより それらを他のクリティカルなデータで利用できるようにします QoS:CloudBridge では リンクトラフィックに関するディープなアプリケーションレベルの分類と優先順位付けを実行することで アプリケーションレベルの SLA を満たすことができるようにします これにより SnapMirror のレプリケーションを ビジネスクリティカルなアプリケーションに影響せずに バックグラウンドで実行することが可能となります CloudBridge を使用することでアプリケーション認識型となった汎用的なネットワークリンクの状態を図 2 に示します www.citrix.co.jp 3

標準的なネットワークリンク CloudBridge QoS を使用した場合 図 2: 標準的なネットワークリンクと CloudBridge QoS を使用した場合との比較 テスト環境の設定と結果 図 3 に示すテスト環境では 2 ヶ所のデータセンター内で NetApp FAS3270 を ONTAP 7 モードで稼働させており CloudBridge 5000 アプライアンスを使用してレプリケーションを最適化しています テストは WAN シミュレータを使用して ラウンドトリップ遅延が 50ms である OC3 をモデル化した状態で実施されました ( これは 米国の東海岸と西海岸間における典型的なトラフィック遅延に相当します ) サンプルとして ネットワーク上でパケットロスが 0 パーセントである場合と 0.01 パーセントである場合に 2GB の SnapMirror ボリュームの転送をテストしました 図 3: テスト環境の設定 基準となる転送性能は パケットロスが 0 パーセントで SnapMirror の推奨ウィンドウサイズを使用し ネットワーク圧縮をオフにした状態で計測しました その後 同じ条件下で CloudBridge を導入し転送を最適化した状態でテストを繰り返したところ CloudBridge のネットワーク圧縮をオンにすることで レプリケーション時間を 2 分の 1 に短縮できました 次に パケットロスが 0.01 パーセントである状態でテストを繰り返したところ CloudBridge でアグレッシブな TCP 再送動作を採用することにより 転送時間を 10 分の 1 へと大幅に短縮できました www.citrix.co.jp 4

パケットロス 0% パケットロス 0.01% 基準 最適化済み 図 4:CloudBridge を使用した場合と使用しない場合のレプリケーション時間の比較 SnapMirror に組み込みの重複除外機能の効果を判定するために 4GB のボリュームを使用してテストを繰り返しました なお データ冗長性をシミュレートするために 4 回テストを繰り返しました このテスト環境では WAN のパケットロスを 0.01 パーセントに設定しました 重複除外をオンにすると SnapMirror は転送データを 1254MB に圧縮し レプリケーション時間を 3 分の 1 に短縮しました その後 CloudBridge をこのテスト環境に導入してデータ圧縮機能を有効にすることで パケットロスが同じく 0.01 パーセントの状態で WAN 使用量を改善できました さらに SnapMirror の重複除外機能を CloudBridge の圧縮および輻輳管理機能と組み合わせて使用することで レプリケーション時間を 30 分の 1 以上に短縮できました レプリケーション時間 ( 秒 ) レプリケーション時間 ( 秒 ) 重複除外なし 重複除外あり 基準 最適化済み 図 5: 重複除外を使用しない場合と CloudBridge および NetApp SnapMirror の重複除外を組み合わせて使用した場合の比較 www.citrix.co.jp 5

まとめ SnapMirror は WAN 遅延の影響を軽減するために データの重複除外機能と TCP ウィンドウサイズを調節するツールを提供します CloudBridge は 次の機能を提供することで これらのテクノロジーを補完し データのレプリケーションをさらに高速化します データ転送量の削減 パケットロスがあり遅延が大きい不完全な WAN リンク上でスループットを最大化 また ディープなアプリケーションレベルの分類 優先順位付け トラフィックシェーピングを利用することで CloudBridge は WAN リンクを QoS 対応にできるほか SnapMirror のレプリケーション機能を拡張することで継続的な可用性を実現できます これらの高速化機能や QoS 機能を提供する CloudBridge を災害復旧 (DR) ソリューションに追加すると 次のことが可能となります データレプリケーションを高速化し 遅延やパケットロスの影響を軽減することにより RPO を改善 RPO を満たすために 必要となる分だけ WAN 帯域幅を削減 利用可能な帯域幅を保証し レプリケーショントラフィックを優先順位付けすることで 継続的なレプリケーションを実現 CloudBridge アプライアンスを使うと NetApp SnapMirror のレプリケーション時間を 10 分の 1 に短縮できるほか 最適な設定において SnapMirror 経由の WAN 帯域幅を削減できます これらのメリットは NetApp の内部的な最適化設定による改善を行った上でもたらされます www.citrix.co.jp 6

Citrix について Citrix Systems, Inc.(NASDAQ:CTXS) は 新しい快適なワークスタイルを実現する仮想化 ネットワーキング クラウドインフラストラクチャのリーディングカンパニーです 多くの企業および組織の IT 部門やサービスプロバイダーが 仮想化 モバイル化されたワークスペースの構築 管理 セキュリティ確保のために シトリックスのソリューションを利用しています 仮想化 モバイル化されたワークスペースでは デバイス ユーザー 利用するネットワークやクラウドを問わず アプリケーション デスクトップ データ サービスをシームレスに利用することができます シトリックスは今年 創設 25 周年を迎えますが 今後も革新に取り組み モバイルワークスタイルにより IT をさらにシンプルにするとともに生産性の向上に貢献していきます シトリックスの 2013 年度の年間売上高は 29 億ドルで その製品は世界中の 33 万以上の企業や組織において 1 億人以上の人々に利用されています シトリックスの詳細については www.citrix.co.jp をご覧ください NetApp について NetApp は 優れたコスト効率を実現しビジネスブレイクスルーを促進する革新的なストレージおよびデータ管理ソリューションを提供しています 当社のコアバリューを生かすこと および優良な職場であると世界中で認められることへの献身的な姿勢が 当社の長期的な成長と成功の基盤であると同時に パートナーや顧客の成功の基盤にもなっています 世界中の企業を支援することに関する当社の情熱については www.netapp.com をご覧ください 2014 Citrix Systems, Inc. All rights reserved. Citrix および CloudBridge は Citrix Systems, Inc. またはその子会社の登録商標であり 米国の特許商標局およびその他の国に登録されています その他の商標や登録商標はそれぞれの各社が所有権を有するものです E0614/PDF J0914/PDF www.citrix.co.jp 7