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オシロスコープのパネル面にあるツマミやスイッチなどの機能説明 著作 制作 田中新治 このコンテンツは著作権のある文献からの二次使用で全部または一部について他への転記転載 引用などはご遠慮ください 1

オシロスコープのフロントパネル 個々のツマミやスイッチの機能を次ページからひとつずつ説明しています 2

SCREEN スクリーン ブラウン管のフェイス 言うまでもなく波形が表示されるエリアで 縦 8 分割 横 10 分割した格子状の目盛が内側から付けられています 格子で区切られたマス目は正方形でスクリーンのサイズにより一辺の長さは多少異なりますが 1 辺を 1 cm としているのが一般的です この 1 辺を 1 div( div は division の略 ) と呼び 電圧や時間を測る時のスケールになっています 垂直および水平偏向感度は 輝点を 1 div 移動させるのに要する入力信号の電圧 ( ボルト ) で VOLTS/DIV ( ボルト /div) で表します 同様に 掃引時間は 輝点を 1 div 掃引させるのに要する時間 ( 秒 ) で TIME/DIV ( 秒 /div) で表します なお 中央にある垂直目盛と水平目盛には 1 div を更に 5 等分した補助目盛 (0.2 div) が付いています 3

POWER 電源スイッチ 電源スイッチを [ON] すると電源が入りパイロット ランプが点灯します 機種によって スイッチ付きのボリュームが使われ SCALE ILLUM ツマミ ( 目盛照明調整 ) と兼用している場合もあります FOCUS 焦点調整ツマミ シャープな波形を表示するための調節ツマミです 電子銃から出た電子が蛍光面に衝突する時に輝点 ( スポットとも言う ) となって見えます このツマミを調節して輝点が最も小さく丸くなるようにします なお 焦点の調節は入力信号が無い状態 ( あるいは AC-GND-DC スイッチを [GND] にセットします ) で X-Y スイッチを [ON] にして行いますが 調節が終わったら必ず [OFF] に戻しておきます 一般的には オート フォーカス機能により INTENSITY ツマミを回しても自動的に焦点のズレは補正されます しかし 時にはわずかにズレることもあり その時はこのツマミで再度調節します ( オートフォーカス機能のない機種もあります ) INTENSITY 輝度調整ツマミ 波形 ( 輝線 ) の明るさを調節するツマミです このツマミを右に回すと明るく 左へ回すと暗くなります 右に回し過ぎるとハレーションを起こすので その少し手前で波形が最も見やすい明るさに調節します 一般的にブラウン管は同じ波形を長時間にわたって表示し続けると蛍光面のその部分が劣化すると言われています 使用しない時には左に回し切り輝度をゼロにしておくとよいでしょう SCALE ILLUM 目盛照明調整ツマミ SCALE ILLUM は Scale Illumiation の略でスクリーンの目盛を照明するランプの明るさを調節するツマミです このツマミを右に回すと明るく 左に回すと暗くなります スクリーンに表示されている波形の輝度に合わせて目盛照明の調節します また スクリーンの波形を写真に撮る時に 目盛も同時に写す場合には波形との明るさのバランスを考慮しながら調節します (SCALE ILLUM のない機種もあります ) 4

TRACE ROTA 輝線傾き調整 TRACE ROTA は Trace Rotation の略で 輝線を水平に修正する機能です 輝線が目盛中央の水平目盛と平行になるようにマイナスドライバで調整します なお 輝線傾き調整は入力信号が無い状態 ( あるいは AC-GND-DC スイッチを [GND] にセットします ) で行いますが 無信号時でも輝線が見えるように TRIGGERING MODE スイッチは [AUTO] にしておきます ( 普通 TRACE ROTA にツマミはありません マイナスドライバをパネルの孔に差し込んで回します ) 電子ビームは電界や磁界の影響を受けてその進行方向が変わります オシロスコープでは電界の変化を利用して波形を表示していますが 現実には地磁気の影響も受け 設置する場所や置く方角によって輝線が傾くことがあります VERTICAL POSITION 垂直位置調整ツマミ スクリーンに表示された波形を上下に移動させるためのツマミです (2 現象オシロスコープの場合は 図のように CH1 POSITION ツマミと CH2 POSITION ツマミの二つがあります ) このツマミが可変範囲の中央付近にある時は 波形もスクリーンの中央にあります これを右に回すと上の方向へ 左へ回すと下の方向へ移動します このツマミは ブラウン管のスクリーンから波形が飛び出してしまうまで移動できます しかし 過大な直流電圧が入力されたり VOLTS/DIV スイッチ ( 垂直感度切替スイッチ ) の感度を上げ過ぎると位置調整ができない場合があります そのような時には 波形が現れるまで VOLTS/DIV スイッチを左へ回し続け ( 入力感度を下げる ) 波形が適当な振幅になってから移動させます 過大な直流電圧が加わっている場合には まず AC-GND-DC スイッチを [GND] にして輝線を適当な位置にこのツマミで移動します 次に AC-GND-DC スイッチを [GND] から [DC] へ戻し VOLTS/DIV スイッチを一番左に回し切った位置から徐々に右へ回し続ける ( 入力感度を上げる ) ことで信号 ( 直流 ) が確認できます 2 現象オシロスコープの CH1 POSITION ツマミと CH2 POSITION ツマミは それぞれが全く同じ機能をします なお X-Y モード測定の時には CH1 VERTICAL POSITION ツマミ Y 軸 ( 垂直方向 ) CH2 VERTICAL POSITION ツマミ X 軸 ( 水平方向 ) の位置調整に それぞれ機能が変わります 5

CH1 INPUT,CH2 INPUT 信号入力端子 文字どおり信号を入力する端子です (2 現象オシロスコープの場合は 図のように CH1 INPUT と CH2 IN- PUT の二つがあります ) 入力許容電圧がピーク値 ( 図では 400V PK MAX) で表示されているので それを超えない範囲で使用します また それぞれは全く同じ機能です 直流電圧や低周波の信号はケーブルで直接 INPUT 端子へ入力できます しかし 原則として付属のプローブ ( 下の写真 ) をこの端子に接続し その先端を信号源へ接続するようにします プローブ の一例 プローブ本体 ( 右側の先端を測定箇所へクリップする ) なお X-Y モード測定の時には CH1 INPUT 端子 Y 軸 ( 垂直方向 ) CH2 INPUT 端子 X 軸 ( 水平方向 ) の信号入力端子に それぞれ機能が変わります この写真はケーブルが直径 10 cm 位に巻いてある状態で 実際には引き延ばして測定に使用します ミノ虫クリップ ( アース電位へクリップする ) BNC コネクタ ( オシロスコープの入力端子へ接続する ) 6

AC GND DC 入力切替スイッチ オシロスコープへ取り込む信号を交流成分 ( 高周波成分も含む ) だけにするか 直流成分も含めた全てにするか切り替えるスイッチです [DC] 直流結合 ( 直流から高周波信号まで全てを通過させます ) [GND] 接地 ( 全ての信号が遮断状態 ) [AC] 交流結合 ( 直流をカットして交流成分だけを通過させます ) 上のように結合方式を選択します 機種により [GND] だけ別のスイッチで ON/OFF する場合もあります ( INPUT COUPLING SELECTOR と呼ばれる場合もあります ) イッチです 2 現象オシロスコープの場合は CH1 INPUT へ加える信号と CH2 IN- PUT へ加える信号とを どのような組み合わせでスクリーンに表示するか選択します 必要に応じて [CH1] [CH2] [ALT]2 現象 [CHOP]2 現象 [ADD] 加算 のいずれかを選択します [CH1] CH1 だけ表示します [CH2] CH2 だけ表示します [ALT] CH1とCH2を掃引する毎に切り替え同時に表示します ( 掃引時間が高速度の時に適します ) [CHOP]CH1とCH2を掃引時間に関係なく一定の周波数でスイッチングして同時に表示します ( 掃引時間が低速度の時に適します ) [ADD] CH1とCH2を加算して表示します なお 機種によっては [CH1] [CH2] [DUAL]2 現象 [ADD] となっていて [ALT] と [CHOP] は別のスイッチで選択したり SWEEP TIME/ DIV スイッチと連動して [ALT] と [CHOP] を自動切替にしている場合もあります VERTICAL MODE 垂直入力切替スイッチ スクリーンに表示する信号波形を選択するス 7

CH2 INV CH2 反転スイッチ CH2 INPUT へ入力された信号の位相を反転 (180 ) するスイッチです ( INV は invert の略で 反転するの意味 ) もう一度押すと元へ戻ります 機種により TRIGGERING SLOPE スイッチの設定が優先し 位相が反転しても スクリーンには 反転前と同じ波形表示をする場合があります (CH2 POLARITY と表示している機種もあります ) X-Y X-Y モード切替スイッチ リサジュー図形による測定状態になります この測定モードでは CH1 INPUT へ入力された信号を Y 軸 ( 垂直方向 ) 信号 CH2 INPUT へ入力された信号を X 軸 ( 水平方向 ) とします 機種によって CH1 INPUT X 軸 CH2 INPUT Y 軸と逆になってい場合もあります その時は スクリーンに表示されるリサジュー図形の縦横がこの説明と入れ替わります 右図は CH1 と CH2 に同じ周波数 同じ振幅で位相がズレていく正弦波のリサジュー図形です 位相が 0 位相が 45 位相が 90 位相が 135 位相が 180 8

VOLTS/DIV 垂直感度切替スイッチ INPUT 端子に加えられた電圧を加減しスクリーンに適当な大きさの波形を表示させる為の減衰器です オシロスコープは単位目盛 (1 目盛 = 1 div) あたりの電圧値を基準に測定するため 単に VOLTS/DIV とパネルに表示するのが通例です オシロスコープの入力信号は 1 mv 以下の微少な電圧から数 100 V の高い電圧まで広範囲にわたっています 信号のレベルが低く過ぎればスクリーンに表示される波形の振幅が小さ過ぎたり あるいは直線に近くなってしまいます また 反対に大き過ぎると波形はブラウン管のスクリーンから上下に飛び出してしまい波形全体を見ることができなくなります そこで VOLTS/DIV スイッチで入力電圧の減衰量を加減して スクリーンに表示される波形の振幅を 見やすい振幅 ( 通常は 4 div( 目盛 ) から 8 div( 目盛 )) になるように調節します スクリーンに表示される波形の振幅は このスイッチを右に回すと大きく 左へ回すと小さくなります VOLTS/DIV の VOLTS の意味は 電圧の単位のボルト (VOLT) です また DIV は division( 目盛 ) の省略形で スクリーン上の目盛の 1 目盛の意味です つまり VOLTS/DIV とはスクリーンで 1 目盛 ( 垂直方向 ) あたりの電圧のことです 例えば [10 V/DIV] は 1 目盛あたり 10 V の電圧であると言うことです この VOLTS/DIV スイッチは 1-2 - 5 ステップ つまり [1 mv/div] [2 mv/div] [5 mv/div] [10 mv/div] [20 mv/div] [50 mv/div] [5 V/DIV] と切り替わります VOLTS/DIV スイッチは CH1 用と CH2 用と二つあり それぞれが全く同じ機能をします なお X-Y モード測定の時には CH1 VOLTS/DIV スイッチ Y 軸 ( 垂直方向 ) CH2 VOLTS/DIV スイッチ X 軸 ( 水平方向 ) の入力感度調整に それぞれ機能が変わります 実際の測定においては スクリーンに表示される波形の振幅が 8 div 以内で一番大きく表示できるレンジを VOLTS/DIV スイッチで選択します この VOLTS/DIV スイッチの減衰量は 1 目盛あたりの電圧で定められ このスイッチを一つ右へ切り替える毎に 0.5 倍 ( または 0.4 倍 ) に 一つ左へ切り替える毎に 2 倍 ( または 2.5 倍 ) に 減衰量 を増減できます なお VOLTS/DIV スイッチのレンジは 機種によりそのカバーする範囲 ( 次ページを参照 ) は異なります 9

機種によって VOLTS/DIV の範囲 ( 上限と下限のレンジ ) は異なります 右へ回す VOLTS/DIV 左へ回す スイッチ [1 mv/div] [2 mv/div] [5 mv/div] [10 mv/div] [20 mv/div] [50 mv/div] [0.1 V/DIV] [0.2 V/DIV] [0.5 V /DIV] [1 V/DIV] [2 V/DIV] [5 V/DIV] 10

VARIABLE 垂直感度微調整ツマミ スクリーンに表示されている波形の振幅を連続的に加減するツマミです VOLTS/DIV スイッチでは段階的にしか表示波形の振幅を調節できませんが このツマミを回すことにより VOLTS/DIV スイッチの隣り合ったレンジ間の電圧をカバーします VARIABLE ツマミは CH1 用と CH2 用と二つあり それぞれが全く同じ機能をします なお X-Y モード測定の時には CH1 VARIABLE ツマミ Y 軸 ( 垂直方向 ) CH2 VARIABLE ツマミ X 軸 ( 水平方向 ) の入力感度微調整に それぞれ機能が変わります VOLTS/DIV スイッチを回して波形の振幅を大きめ (6 div 8 div) になるレンジにセットし 次に その横にあるこのツマミを回して波形の振幅を任意の大きさ (1 div 8 div) に調節します (VARIABLE ツマミが VOLTS/DIV スイッチと同軸 (2 軸 ) になっている機種もあります ) このツマミを右に回すと表示波形の振幅は大きくなり 左に回すと小さくなります このツマミを右に回しきった状態を CAL と言い この位置にある時に VOLTS/DIV スイッチの値は校正された値 ( パネル表示と同じ ) になります CAL は calibration( 目盛を定める ) の意味で オシロスコープではキャリ ( 校正 ) と呼び パネルにも CAL の文字が必ず表示されています 通常 波形を観測するだけなら [CAL] を無視しても構いませんが 波形の電圧値を求める場合には 必ず [CAL] の位置に VARIABLE ツマミを固定します そして VOLTS/DIV スイッチだけで波形の振幅が最大になるレンジに切り替えなければ正しい値は求められません 11

SWEEP TIME/DIV 掃引時間切替スイッチ 掃引時間を低速度から高速度まで段階的に可変するスイッチです オシロスコープは単位目盛 (1 目盛 = 1 div) あたりの時間値を基準に測定するため 単に SWEEP TIME/DIV とパネルに表示するのが通例です なお SWEEP TIME/DIV ではなく単に TIME/ DIV と表示している機種もあります オシロスコープの入力周波数は 超低周波から超短波放送用の周波数まで広範囲です 信号を波形として見る為には それに対応した掃引時間で輝点を水平方向に繰り返し移動 ( 掃引 ) させる必要があります また 波形の時間的な要素を測定する時には 適当な掃引時間を選択していないと精度の高い測定ができません SWEEP TIME の意味は 文字どおり掃引時間 ( 秒 ) で DIV は division ( 目盛 ) の省略形で 1 目盛の意味です つまり SWEEP TIME/DIV とはスクリーン上で 1 目盛 ( 水平方向 ) あたりの時間のことです 例えば [10 ms/div] は 1 目盛あたり 10 ms ( ミリ秒 ) の時間であると言うことです この SWEEP TIME/DIV スイッチの掃引時間は 単位目盛あたりの時間で定められ このスイッチを一つ右へ切り替える毎に 0.5 倍 ( または 0.4 倍 ) に 一つ左へ切り替える毎に 2 倍 ( または 2.5 倍 ) に掃引時間を変えられます 具体的に言えばこのスイッチは [0.1 ms/div] [0.2 ms/div] [0.5 ms/div] [1 ms/div] [2 ms/div] [5 ms/div] [0.5 s/div] と続く 1-2 - 5 ステップで切り替わります なお SWEEP TIME/DIV スイッチのレンジは 機種によりカバーする範囲 ( 次ページを参照 ) は異なります そこで SWEEP TIME/DIV スイッチで掃引時間を加減して スクリーンに表示される波形が 1 周期分から多くても 10 周期分 ( 普通は 1 周期分か 2 周期分が適当 ) が見えるように調節します このスイッチを 右に回すと掃引時間は速くなり見える波形の周期は少なくなり 逆に 左へ回すと掃引時間は遅くなり見える波形の周期は多くなります 12

機種によって掃引時間の範囲 ( 上限と下限のレンジ ) は異なります 右へ回す SWEEP TIME/DIV 左へ回す スイッチ [1 µs/div] [2 µs/div] [5 µs/div] [10 µs/div] [20 µs/div] [50 µs/div] [0.1 ms/div] [0.2 ms/div] [0.5 ms/div] 次ページへ続く [1 ms/div] [2 ms/div] [5 ms/div] [10ms /DIV] [20 ms/div] [50 ms/div] [0.1s /DIV] [0.2 s/div] [0.5 s/div] 13

VARIABLE 掃引時間微調整ツマミ SWEEP TIME/DIV スイッチだけでは掃引時間を段階的にしか加減できませんが その横にあるこのツマミを回すことにより掃引時間を連続的に加減できるようになります (VARIABLE ツマミが SWEEP TIME/DIV スイッチと同軸 (2 軸 ) になっている機種もあります ) このツマミを右に回すと掃引時間は速くなり 左に回すと遅くなります このツマミを右に回すと表示波形の周期は少なくなり 左に回すと多くなります 右に回し切った状態を CAL と言い この位置にある時に SWEEP TIME/DIV スイッチの値は校正された値 ( パネル表示と同じ ) になります HORIZONTAL POSITION 水平位置調整ツマミ スクリーンに表示された波形を左右に移動させるためのツマミです 但し X-Y モードの時には機能しません X-Y モードの水平方向の移動には VERTICAL POSITION ツマミの一つが使われます このツマミが可変範囲の中央付近にあれば 波形もスクリーンの中央にあります このツマミを右に回すと右の方向へ 左へ回すと左の方向へ移動します CAL は calibration( 目盛を定める ) の意味で オシロスコープではキャリ ( 校正 ) と呼び パネルにも CAL の文字が必ず表示されています 通常 波形を観測するだけなら [CAL] を無視しても構いませんが 波形の時間値を求める場合には 必ず [CAL] の位置に VARIABLE ツマミを固定します そして SWEEP TIME/DIV スイッチだけで波形の周期が適当な数になるレンジに切り替えなければ正しい値は求められません 14

x 10 MAG 10 倍掃引拡大 10 MAG スイッチを押すと 波形が水平方向に 10 倍拡大されます ( もう一度押すと元へ戻ります ) 通常 水平方向への波形の拡大は掃引時間を速くすることで行っていますが 10 MAG は 掃引拡大 と呼ばれ 水平増幅器の増幅度をワンタッチで 10 倍にすることで簡単に実現しています この時 掃引時間は SWEEP TIME/DIV スイッチの設定値の 0.1 倍 ( 例えば 10 ms/div 1 ms/div) と掃引時間が一桁速くなります したがって 波形はスクリーンの中央部を基点に左右方向へ 10 倍拡大されることになります このスイッチを押すと波形はスクリーンの中央部を基点に左右方向へ 10 倍拡大されます ( 再度押すと元に戻ります ) ただし この 10 MAG は掃引回路のノコギリ波の周期を速くしているわけではなく 水平増幅器の増幅度を一時的に 10 倍しているため 波形の両端に近い部分 ( スクリーンから飛び出し HORIZONTAL POSITION ツマミを回さないと見えません ) は水平増幅器の直線性がよくないと歪みを生じやすく さらに波形の輝度が暗くなる欠点があります 波形の立ち上がり部分 ( 開始部分 ) を拡大して見るのであれば SWEEP TIME/DIV スイッチを右に回し掃引時間を速くして見るほうがベターです CAL 校正用電圧出力端子 プローブの校正用の信号が出力される端子です オシロスコープでは 付属のプローブを INPUT 端子へ接続して測定を行うため このプローブを含めた校正が必要です 出力波形 方形波 ( 正極性 ) 出力電圧 1 Vp-p ± 3 % 出力周波数 約 1 khz [CAL] から出力される信号は一般的には 上のような仕様ですが 機種によって出力電圧や出力周波数が異なる場合もあります CAL 波形の確認 プローブを INPUT 端子へ接続し 先端をこの CAL 端子へクリップします VOLTS/DIV スイッチを [20 mv/div] SWEEP TIME/DIV スイッチを [0.2 ms/div] に設定すると 校正用信号の波形がスクリーンに表示されます 校正されているオシロスコープであれば 振幅が 5 div で 2 周期前後の方形波がスクリーンに表示されます 15

EXT.TRIG 外部トリガ入力端子 外部からトリガ信号を入力するための端子です 入力許容電圧がピーク値 ( 図では 400V PK MAX) で表示され それを超えない範囲で使用します TRIG- GERING SOURCE スイッチが [EXT] に切り替わっている時に有効です GND 接地端子 他の機器との間で共通アースをとったり オシロスコープ自体を接地 ( アース ) するための端子です ( GND は ground の略です ) TRIGGERING SOURCE トリガ信号選択 トリガ信号を選択するスイッチです [VERT MODE] 自動選択 [CH1] CH1 [CH2] CH2 [LINE] 電源周波数 [EXT] 外部入力 通常は [VERT MODE] にしておけば OK です VERTICAL MODE スイッチがどの位置にセットしてあるかを判別して自動的にトリガ信号を選択します [VERT MODE] でVERTICAL MODEスイッチが [CH1] の時 CH1 の入力信号をトリガ信号にします [CH2] の時 CH2 の入力信号をトリガ信号にします [ALT] の時 CH1 と CH2 の入力信号を交互にトリガ信号にします [CHOP] の時 CH1 の入力信号をトリガ信号にします [ADD] の時 CH1 と CH2 の合成信号をトリガ信号にします [CH1] CH1 の入力信号をトリガ信号にします [CH2] CH2 の入力信号をトリガ信号にします [LINE] 電源周波数 (50 Hz or 60 Hz) をトリガ信号にします [EXT] EXT. TRIG 端子の入力信号をトリガ信号にします 16

TRIGGERING SLOPE トリガスロープ設定スイッチ 入力信号の電圧が上昇する部分 下降する部分のどちらにトリガをかけるかを決めるスイッチです [+] では波形の上昇する部分で [ ] では下降する部分でトリガします 通常は [+] にセットしておけば OK です [+] と [ ] を必要に応じて切り替えます ( このスイッチはこの後の TRIGGERING LEVEL ツマミと関連して使用します ) TRIGGERING LEVEL トリガレベル設定ツマミ 入力信号のどの部分にトリガさせるかを決めるツマミで 通常は中央付近にセットすれば OK です 波形を見ながらこのツマミを回し波形の一番左端の掃引開始部分を調節します TRIGGERINGING MODE が [AUTO] の時に 入力信号がこのトリガ レベルの電圧に満たないか または このツマミを右または左に回し切るようにすると表示波形は静止せず ( トリガがかからなくなる ) 入力信号に関係なく掃引を繰り返します ( このツマミは前の TRIGGERING SLOPE スイッチと関連して使用します ) CH1 INPUT CH1 信号出力 CH1 INPUT に入力された信号が増幅され 約 50 mv/div の割合でこの CH1 OUT に出力されます 周波数カウンタをここに接続すれば微少信号の波形を観測しながらその周波数を測定できます Z AXIS 輝度変調入力 この端子に TTL レベルの信号を入力すると スクリーンに表示されている波形に輝度変調 ( 正の電圧で輝度が減少します ) をかけて観測できます end of contents 17

電気に弱い人にもわかる 2 現象オシロの簡単操作ガイドブック田中新治著 CQ 出版株式会社発行定価 1,500 円 ( 税別 ) 電気に弱い人にもわかるガイドブック 本書では これからオシロスコープの操作を習いたい人 使い始めて間もない人 あるいはみようみまねで取りあえず使っている人々など いわゆるビギナーを対象にオシロスコープの使い方を説明しています それ故 オシロスコープがどのような仕組みで動作しているかなど ここでは細かく説明していません オシロスコープそのものはブラック ボックスであっても オシロスコープの操作の習得に支障はありません どのようにすれば波形の観測ができるのか? 交流電圧や周波数を求めるには? 精度の高い測定方法は? など 実践的な内容に重点をおいています 理系の人でないと理解し難いオームの法則やデシベルなど 電気の専門知識が必要な記述は使わず 文系の人にも理解しやすいように別の表現に変えたり オシロスコープの操作の習得に限れば 急いで知る必要もないと思われるものはあえて省略しました 次ページにある本書の章タイトルですが 最初のページから順に読む必要はありません 自分のオシロスコープに対する理解度により 知りたい内容のページへ一気にジャンプして読まれるほうがスキルアップの早道です ぜひこの機会にプロフェッショナルへの道を目指して頑張ってください