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スペイン語ガイドブック 接続法 現在 接続法とは直説法が事実であると見なした内容を叙述するときに使われるのに対して 接続法は仮想した内容を提示するときに使われます No creo que cante Juan. // 私はフアンが歌うとは思いません cante Juan 接続法 No creo... 直説法 接続法はおもに従属節に用いられます 従属節には名詞節 関係節 副詞節の3 種があります * 疑惑 を示す副詞があるときは 主節でも接続法になることが多いです 後述の 疑惑文 * 肯定の命令文で 一人称と三人称では接続法を使います 命令文 * 否定の命令文では接続法を使います 命令文 接続法現在 規則活用 AR 動詞語尾が e es e emos éis en となります これはちょうど ER 動詞の直説法現在とよく似ています ただし 1 人称単数形は e です 1

cantar 歌う cant-e cant-e-s cant-e cant-e-mos cant-é-is cant-e-n 接続法現在 規則活用 ER 動詞と IR 動詞 ER 動詞と IR 動詞の語尾は a as a amos áis an である これは ar 動詞の直説法現在とよく似ています ただし1 人称単数は a です comer 食べる com-a com-a-s com-a com-a-mos com-á-is com-a-n vivir 生きる viv-a viv-a-s viv-a viv-a-mos viv-á-is viv-a-n * このように 直説法現在と接続法現在はちょうどクロスするように活用します 接続法現在 不規則活用語根母音変化動詞 (1) pensar 型と contar 型では 語根に強勢があるところで それぞれ e > ie o > ue という変化が起こります pensar 歌う piens-e piens-e-s piens-e pens-e-mos pens-é-is piens-e-n 2

同類 :empezar 始める. contar 数える cuent-e cuent-e-s cuent-e cont-e-mos cont-é-is cuent-e-n 同類 :mover 動かす. 接続法現在. 不規則活用. 語根母音変化動詞 (2) pedir 型はすべての活用形で語根母音が i となります pedir 頼む pid-a pid-a-s pid-a pid-a-mos pid-á-is pid-a-n 同類 :servir 仕える, seguir 続ける. 接続法現在. 不規則活用. 語根母音変化動詞 (3) sentir 型と dormir 型は強勢のある活用形で二重母音になります 強勢のない活用形で o または u という母音が現れます sentir 感じる sient-a sient-a-s sient-a sint-a-mos sint-á-is sient-a-n 3

同類 :vestir 着せる, convertir 変換する, divertir 楽しませる dormir 眠る duerm-a duerm-a-s duerm-a durm-a-mos durm-á-is duerm-a-n 同類 :morir 死ぬ 接続法現在 不規則活用直説法 現在 YO の形が o で終わる動詞直説法現在 一人称単数形が o で終わる動詞の中で 語根母音変化動詞を除くすべての動詞はこのタイプに属します 接続法現在の語根の変化は直説法 現在 1 人称単数形の語根の形と同じなので それから語尾の-o を取り去って 接続法現在の語尾をつけます たとえば conocer の直説法 現在 1 人称単数形は conozco ですが その語尾の o の代わりに er 動詞の接続法現在の語尾 a as a amos áis an をつけます conocer 知る conozc-a conozc-a-s conozc-a conozc-a-mos conozc-á-is conozc-a-n 以下に接続法現在の 1 人称単数形 (YO) だけを示します 不定詞 直説法現在 (YO) 接続法現在 (YO) conocer 知る conozco conozca salir 出る salgo salga hacer する hago haga caer 落ちる caigo caiga poner 置く pongo ponga 4

decir 言う digo diga oír 聞く oigo oiga tener 持つ tengo tenga huir 逃げる huyo huya traer 持ってくる traigo traiga venir 来る vengo venga ver 見る veo vea 接続法現在 不規則活用直説法 現在 YO 形が o で終わらない動詞直説法現在 1 人称単数形が o で終わらない動詞は次の6つです それぞれ接続法 現在 1 人称単数形だけはしっかりと覚えておきましょう あとの 5 つの形は規則的な語尾をつければよいのです 不定形直説法 / 現在 /YO 接続法 現在 YO ser である soy sea estar している estoy esté haber ( 助動詞 ) he haya saber 知る sé sepa ir 行く voy vaya dar 与える doy dé 接続法現在不規則活用補足 estar と dar *estar と dar の接続法現在の活用形ではアクセント符号に注意しましょう estar している est-é est-e-mos est-é-s est-é-is est-é est-é-n 5

estar の特徴は強勢が常に活用語尾にあることです そのため estemos 以外はすべての活用形にアクセント符号が必要になります dar 与える d-é d-e-s d-é d-e-mos d-é-is d-e-n dar には語根に母音がないので やはり活用語尾に強勢がありますが des, deis, den は単音節なのでアクセント符号はつけません ただし 1 人称単数と三人称単数の dé には 前置詞の de と区別するためにアクセント符号が必要です 接続法の原則接続法の機能を理解するのは抽象的な概念を扱わねばならないので 最初はかなり困難です 実際の例文に多く接しながら慣れていくことを勧めます そのときも次の原則を概念的に抑えておくとよいでしょう 直説法が事実であると見なした内容を叙述するときに使われるのに対し 接続法は仮想した内容を提示するときに使われる 次の 2 つの文を比べてみましょう 1) Cantas [ 直説法 ]. // 君は歌う 2) Quiero que cantes [ 接続法 ]. // 私は君に歌ってほしい 上の 1) では 君が歌う という内容を事実であると見なして それを叙述しています このような場合は直説法が使われます 一方 2) では 君が歌う という内容は仮想されているだけで まだ事実として見なされていません そのような仮想的内容を主語の YO 私 が 望 6

んでいる (Quiero) のです このような場合は接続法が使われます 1 このように 接続法の動詞は仮想した内容を提示するに留まり その内容について叙述する動詞は直説法になります これが原則です ここで従属文に使われている直説法と接続法を比較しましょう 1) Creo que viven [ 直説法 ] aquí. // 私は彼らがここに住んでいると思う 2) No creo que vivan [ 接続法 ] aquí. // 私は彼らがここに住んでいるとは思わない 上の 1) の文では que viven aquí 彼らがここに住んでいる という名詞節が Creo 私は思う という動詞の直接目的語になっています ここで使われている viven という形は直説法現在で 主語の YO 私 が事実であると見なした内容を述べています 一方 2) の que vivan aquí という接続法が使われている名詞節では 同じように 彼らがここに住んでいる という内容を示していますが それが事実であるとは見なされていません 単に仮想された内容だけが示されていて それについて No creo 私は思わない という判断がなされているのです 2 名詞節の接続法名詞節の内容が 願望 可能性 評価 感情 などの対象になるときは接続法が使われます (1) 主語の役割をする名詞節次の文の que 節は主語の役割を果たしています 1 * 注意 : ( 私が ) 望んでいる (Quiero) ということは事実であると見なしているので直説法になります 2 日本語に訳すと 1) は と思う となります 一方 2) は と思わない と言うよりも とは思わない と言うほうが自然です ここで は が現れる理由はその内容が話題として提示されたことを示しています 彼らがここに住んでいるなどということは なんて 私は思わない という意味になります 7

Es mejor que tomes (<tomar) un taxi. // 君はタクシーに乗ったほうがよい Es posible que necesite (< necesitar) ayuda. // 彼は援助が必要なのかもしれない Después de aprender la lengua, es lógico que quieras (< querer) usarla. // 言語を学んだ後では君がそれを使いたいと思うのは当然だ Me alegra que hayas venido. // 君が来てくれて私はうれしい ( 感情 を示す ) (2) 動詞に続く名詞節名詞節が動詞の目的語となったり 動詞 + 前置詞の目的語となる場合 Esperamos que él nos cuente (< contar) sus experiencias. // 私たちは彼に自分の経験を話してもらうことを期待している ( 願望 を示す) Os aconsejo que visite (< visitar) España algún día y que os divirtáis (< divertirse). // 私は君たちにいつかスペインに行って楽しむことを勧めます ( 願望 を示す) No creo que la casa esté (< estar) bien construida. // 私はその家がうまく建てられているとは思いません ( 否定 を示す) La madre está contenta de que la ayuden (< ayudar) sus hijos. // 母親は子供たちが手伝いをするので喜んでいる ( 感情 を示す) 関係節の接続法 未定のこと 否定されたこと を示す関係節の中で接続法となります Me interesa todo lo que sea (< ser) de España. ( 未定のこと を示す ) // 私はスペインのことなら何でも興味がある No hay nadie que sepa (< saber) la verdad.( 否定されたこと を示す ) // 真実を知っている人はいない * 先行詞が特定の人や物を指すときは 直説法を使います Hay alguien que sabe la verdad. // 真実を知っている人がいる 8

副詞節の接続法 未来の時 目的 条件 譲歩 を示す副詞節で接続法が使われます (1) 時 を示す副詞節副詞節が 未来の時 を示すとき 3 Cuando haya terminado (< haber terminado) la tarea, iré a jugar al tenis. // 私は宿題が終わったら テニスをしに行くつもりです Vamos a esperar hasta que venga (< venir) Juan. // フアンが来るまで待ちましょう (2) 目的 を示す副詞節 Hablaré despacio para que me entiendan (< entender). // 彼らが理解できるようにゆっくりと話そう (3) 条件 を示す副詞節 En el caso de que llueva (< llover) mañana, cancelaremos la exclusión. // 明日雨が降ったら遠足は中止にしましょう *si の条件節では接続法現在は使いません Si no gano la beca, necesitaré trabajar. // 私は奨学金をもらわないと 仕事をしなければならないだろう *si の仮定節では接続法過去を使います 3 * 過去や現在の時を示す場合は直説法を使います Cuando viajo por Europa, siempre visito España. // 私はヨーロッパを旅行するときはいつもスペインを訪れる Cuando llegué a la estación, el tren ya había salido. // 私が駅に着いたとき 列車はすでに出発していた 9

Si yo fuera (<ser) rico, viajaría por Europa. // もし私が金持ちだったらヨーロッパを旅行するのだが 4 (4) 譲歩 を示す副詞節 Aunque Juan haya dicho (< haber dicho) eso, no lo creo. // フアンがそれを言ったとしても 私は信じない 願望文 Ojalá + 接続法現在で 願望 の意味を示します Ojalá haga (< hacer) buen tiempo mañana. // 明日よい天気でありますように * 接続法過去の願望文 接続法 過去 疑惑文 Tal vez, Quizás + 接続法で 疑惑 ( たぶん おそらく ) の意味を示します Tal vez no venga (< venir) mañana. // たぶん彼は明日来ないだろう 譲歩文接続法を繰り返して 譲歩 ( 何が どんなに でも であってもなくても ) の意味を示します Pase (< pasar) lo que pase (< pasar), estaré contigo. // 何が起きても僕は君といるつもりだ 4 aunque の節が 逆接 ( であるが ) を示すときは直説法を使います Aunque es joven, sabe mucho. // 彼は若いがよくものを知っている 10

Quieras (< querer) o no quieras (< querer), debes hacerlo. // 好むと好まざるとにかかわらず 君はそれをしなくてはならない Te guste o no, tienes que asistir a la reunión. // 好むと好まざるとにかかわらず 君はその会議に出なくてはいけない *Cuando haya escrito tu familia と接続法現在完了が使われていますが これは英語で If I had done... と仮定文で過去形とかを使うのと同じようなものなのでしょうか 違います 非現実の仮定文については12 課で勉強します スペイン語の質問 * 直説法は事実 接続法は事実ではないことを示す と考えてよいのでしょうか? 次の例を見ましょう Admiro que cantes [ 接続法 ] muy bien. // 君がとても上手に歌うのに僕は感心する // admirar [ 他動 ] 感心するここでは実際に 君が上手に歌っている ことは事実に違いないのですが ここではそのことを事実であると見なすことが主眼なのではありません 君が上手に歌っている は話題に載せた内容であって その話題について ( 私が ) 感心している ということが言いたいのです このように意識の中で事実であると見なすということが主眼ではなく それについて何らかの評価を与えることが主眼であるときは その内容を示す節に接続法が使われます 次に関係節と副詞節の例を見ましょう 1) No hay nadie que necesite [ 接続法 ] ayuda. // 助けを必要としている人は誰もいません // necesitar [ 他動 ] 必要とする ; ayuda [ 女名 ] 援助 2) Cuando pases [ 接続法 ] por Madrid, debes visitar esta plaza. 11

// 君がマドリードに来たときはこの広場を見るべきだ 上の 1) の que 以下の節は関係節で nadie を修飾しています que 以下の内容は 援助を必要としている人 がいるということを事実であると見なしているわけではありません そうではなくて 援助を必要としているような人 を仮想して そのような人は いない (No hay) という事実を述べているのです このように仮想的な人や物を先行詞とするときは関係節に接続法が使われます 上の 2) は cuando する時は という意味の副詞節の例文です これは マドリードを通るようなことがあれば という意味で まだ事実であるとして実現されていない内容を示しています このように副詞節が仮想的な内容を示すときは接続法になります よって 接続法の主眼は事実であると見なすことではなく 仮想された内容を提示することです 接続法で提示されたことについて何らかのコメントをするのが直説法です これまでに従属文の直説法と接続法の区別を説明してきましたが それでは そもそも なぜ Comes mucho. 君はたくさん食べる のような従属文でない単文で直説法が使われるのでしょうか 一般に人が何らかの発言をするときは 一度それを事実であると見なしてから その内容を と思う 考える (CREO, PIENSO) という枠で述べていると考えられます 5 それを Creo que comes mucho. という形で明示することもあれば Comes mucho というように単に事実であると見なした内容だけを述べていることもあります いずれにしてもこの CREO que... という表現が 事実であると見なす という意味と結びつき 直説法となって実現するのです *querer = want と覚えてきたので querer que という表現を見たとき一瞬とまどいました want that... という表現がないからです 確かに querer は want に対応することが多いのですが wish のように使 5 自分が思っていることを発言するのがノーマルな状態です 12

われることもあります ( それから love も ) *sentar と sentir はどちらも1 人称現在形は siento なんですか? もしそうだとしたら 接続法なんかでは お互いがお互いの現在形になってしまって非常に複雑だな と思うのですが どうなのでしょうか? たしかにどちらも siento になり 接続法では それぞれ siente と sienta となります 複雑ですが 多くの場合文脈で区別できるので混乱はありません *No creo que ~のように ~だとは思わない という文では接続法を使うと習ったのですが では疑問文で No crees que ~? 君は~ だと思わないか? という文では接続法を使うのでしょうか? それとも直説法でよいのでしょうか? No crees que...? の疑問文では直説法も接続法も可能です 直説法では質問した人が que... 以下の内容について確信があり それについて相手が信じないということを問題にしています たとえば (1) No crees que este libro es interesante? 君はこの本がおもしろいと思わないの? というときは直説法になります 一方 No crees que este libro sea interesante? 君はこの本がおもしろいなんて思わないでしょ? というときは接続法です (1) は聞き手がこの本を面白いと思っている感じが出ていますし (2) では 聞き手はそのことに疑念を抱いていて それを相手にも確認している感じです また creer の疑問文では否定でなくても 肯定形でもやはり直説法と接続法がどちらも可能です 先の例を使うと (1) Crees que este libro es interesante? 君はこの本がおもしろいと思う? というときは直説法になり 一方 Crees que este libro sea interesante? 君はこの本がおもしろいなんて思うの? というときは接続法です そこで 私は接続法の要点は que 以下の仮想した内容について一定の 評価 主張 ( ここでは 信じるに値する 信じられる ) がなされているときだと考えています その評価の対象になっていることを ( だ ) なんて ( 思うの? 思わない) という日本語で表すことができ 13

ます 一方 直説法は que 以下の内容を事実と見なして確信している場合に使います * 語根母音変化で人称によってパターンがある場合にアクセントが関係しているということについて あまりよくわかりませんでした スペイン語の動詞体系全体で活用変化でアクセントの位置が移動するのは現在形 ( 直説法 接続法 ) と点過去強変化 命令形です このように接続法現在はアクセントの位置が動くので アクセントが条件となる語根母音不規則変化が起こります スペイン語の理由 * 接続法はなぜ接続法というのかわかりません 何に接続しているのですか? 接続法 はスペイン語の subjuntivo の訳語ですが これは sub-( 下に 従属して )+junct( 繋げる ) という意味です 従属文の中で用いられることが多いので このような名前がついています ( 後で習う命令文や願望文では主文で使われます ) * 接続法現在はどうして ar 動詞と er 動詞の活用の仕方を逆にしたのでしょうか 人がしゃべっている言語なので自然にこうなったはずですが 一体どのようなプロセスでこのようになったのですか? 私もスペイン語を最初に勉強したとき こんな不思議なことがあるものなのか と思いました 直説法と接続法の間で活用語尾を交換するなんて! ラテン語の歴史形態論の本 (Alfred Ernout, Morphologie historique du latin, Paris, Klincksiek, 1974) によると (p.160-161) ラテン語の古い形オスクウンブリア語で接続法の語尾は-a:-という長い母音でした しかし この語尾を a#re 動詞 ( スペイン語の ar 動詞 ) にそのままつけると直説法と混同してします そこで a:re 動詞には -a:- のバリアントして存在していた-e:-という語尾をつけたということで 14

す ですから 活用語尾を交換したのではなくて 接続法のそれぞれの形には合理的な由来があったことがわかりました 初級スペイン語教育では言語の歴史まで扱いませんから どうしても表面的に 逆転する という説明の仕方になります それでも 先の説明を読むと なぜ接続法で1 人称単数と 3 人称単数が同じ形になるかがわかります ar 動詞 er / ir 動詞にそれぞれ統一した接続法を表す母音があったからです *de と dé の区別のつけ方と esté にアクセント記号がつくのは同じなんですか?este と区別するためですか? dar と estar の強勢の位置はどちらも語尾にある点で共通します それは dar は語根が d という子音だけで 一方 estar は語根が est ですが 語頭の e は本来なかったものが 後で付加されたからです ということで どちらも語根が子音ばかりなのでしかたなく語尾に強勢があります アクセント記号は おっしゃるとおり 他の語と区別するために使われますが これは dé の場合です esté は 他の語 ( たとえば este) と区別するためというより語尾に強勢があることを示すことが必要なのでアクセント記号をつけています * 教科書に接続法現在の不規則変化の活用表がありますが sentir, dormir, pedir においては一人称複数 二人称複数の語根も変化していますが 直説法現在では語根に変化はなく また pensar, contar においては接続法現在においても一人称複数 二人称複数の語根は変化していません この違いはいったいどういう理由からくるものなのでしょうか 少し複雑な問題がからんでいます 実は pensar と sentir contar と dormir はそれぞれ異なる語根母音変化をします 直説法現在ではたまたま同じように変化しますが たとえば点過去では異なります ここでは sentir, dormir は pedir の変化と同じになっていますね 一方 pensar と contar の点過去は規則変化になります sentir と dormir はアクセントの規則による二重母音化 (e > ie, o > ue) の他に pedir と同じように働く閉母音化の変化があるのです (sentir は e > i; dormir は o > u) 閉母音化 15

はアクセントの規則 ( 語根にアクセントのある活用形で母音が変化する ) とは関係しません それは 語尾に単母音の i があるときは語根が e( または dormir では o) となり その他の場合は語根が i( または u) となる という複雑な規則です そうすると 点過去の sintió, sintieron では語尾が単母音の i ではなく二重母音なので語根が i になります これは pedir も同じです また 接続法現在でも sintamos, sintáis; durmamos, durmáis では語尾が i でないので 語根が i( または u) になっています これも pedir と同じです sentir と dormir が pedir と違うのは 二重母音化の規則も同時に働くことです 語根母音変化全体を整理すると次の 5 種類になります (1) pensar: 二重母音化 (2) contar: 二重母音化 (3) pedir: 閉母音化 (4) sentir: 二重母音化と閉母音化 (5) dormir: 二重母音化と閉母音化 なお 閉母音化が起こる母音変化動詞は ir 動詞だけです 一方 ar 動詞と er 動詞の母音変化は上の (1) または(2) になります なお 閉母音化の規則は複雑なので 初級文法ではむしろ変化表をそのまま全体で覚えてしまうという方法が採られることが多いのです 接続法が仮想的な内容を示すのでしたら なぜ疑問文 条件文 推量文で接続法が使われず 直説法が使われるのですか? 次のように疑問文 条件文 推量文では接続法ではなく 直説法が使われます 1) Necesitas este libro? // 君はこの本が必要ですか? 2) Si necesitas este libro, te lo presto. // もしこの本が必要なら 君に貸してあげる // prestar [ 他動 ] 貸す 3) Necesitarás este libro. // 君はこの本が必要だろう 上の 1) のような文では確かに話者は 君がこの本を必要にしている ことが事実であるとして見なしていないかのように見えます それならば先の原則によって接続法が使われるはずです 2) の条件文も同様です しかし 次のようにも考えられます 1) には 君がこの本を必要とし 16

ている ということを相手に質問しよう という意識があります この質問について はい (Sí) または いいえ (No) という答えを待っているのです 一度 君がこの本を必要としている という内容を事実であるとして見なし そのことの真偽を問う というプロセスを考えたらどうでしょうか 自分の頭の中に設定された事実がなければ それを質問することは不可能なはずです このように 疑問文には TE PREGUNTO SI necesitas este libro 私は君にその本が必要か質問する というような斜字体で示した意味が隠されています 6 この si が 2) のような条件文にも使われます これも実は同じように説明されます つまり Si 以下の内容が真であれば という意味になる 一度 君がこの本を必要としている という内容を事実であるとして見なし それが真であれば という意味のプロセスがあるので その条件文に直説法が使われるのである 7 上の 3) の場合は直説法 未来形が使われています 未来形は 推量 の意味を表すのが原則だから まだ事実であるとは見なされていない と考えられるかもしれません しかし ここでも一度 君がこの本を必要としている という内容を事実であるとして見なし これに 推量 という話者の気持ちが込められている と考えたらどうでしょうか 言ってみれば 君はこの本が必要だ 私はそう推量する という感じです つまり 話者の 推量 の世界で 君がこの本を必要としている という内容が事実であるとして展開されているのです Imagino que necesitas este libro. 私は君がこの本を必要としている と想像する でも直説法が使われるが これとほぼ同じ意味になります 考えてみれば Creo que..+[ 直説法 ] と同列に扱ってもよいくらいです 先に見たように接続法で示される内容ならば何らかのコメントがあるはずですが これらの場合はそれがないので 接続法が使えまえん 6 実際に大文字の部分が表面に現れることもあります 7 接続法過去の条件文 ( 仮定文 ) については別に扱います 17

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