作成日 :2006 年 10 月 1 日 パラグアイ共和国 特許庁所在地等 Ministerio de Industria y Comercio, Direccion de la Propiedad Industrial The Industrial Property Office (IPO) Casilla de Correo 1375, Asuncion Paraguay TEL: 595-21-444-231 FAX: 595-21-213-970 E-mail:dpi@conexion.com.py ホームページ :www.mic.gov.py 1
パラグアイ共和国 (PY) REPUBLIC OF PARAGUAY パラグアイの概要パラグアイ共和国は 南米大陸の内部に位置しブラジルやアルゼンチン又ボリビアと国境を接しております 総面積は約 41 万 k m2で 日本の約 1.1 倍の面積があります 総人口は約 607 万人で首都はアスンシオンにあり 公用語はスペイン語が使用されております 主な産業は 綿花 大豆等の農牧業 牧畜業です 主な貿易相手国としては ブラジルやアルゼンチン 米国等です 現行法 2005 年の法律第 2593 号の改正法が適用されております 加盟している主な国際条約 (1) 発明特許に関するモンテビィデオ条約 (Montevideo Treaty) (2) 特許に関するインターアメリカン条約 (Inter-American Convention) (3) 世界知的所有権機関設立条約 (WIPO) (4) パリ条約 (Paris Convention) (5) 世界貿易機構 (WTO) 等です 特許の種類 (1) 発明特許 (Patents of Inventions) (2) 実用新案特許 (Patents of Utility Models) 出願に必要な書類等 (1) 手続言語 : スペイン語 (2) 願書 : 出願人の名称及び住所 発明者の氏名及び住所並びに優先権の情報等を記載します (3) 明細書 クレーム 必要な図面及び要約書 (4) 委任状 (Power of Attorney) 出願人が署名します 認証は不要です 2
出願日から 60 日以内に提出することができます (5) 優先権証明書 (Priority Document) 優先権を主張する場合に提出が必要です 出願日から3ヶ月以内に提出することができます (6) 優先権証明書の翻訳文日本出願を基礎として優先権を主張して出願をする場合は 優先権証明書の英訳文を現地代理人に提出する必要があります (7) 対応外国出願の情報対応外国出願がされている場合は 外国出願の出願日や出願番号を提示する必要があります 特許出願から特許までパラグアイでは 実体審査請求制度は採用されておりません (1) 出願書類が提出されると 特許庁は出願が方式的要件に合致しているか否かについて審査をします 出願が方式的要件に合致していないと判断されますと 出願人にその旨通知され 60 日以内に補正をする必要があります 不備が是正されなかった場合 出願は放棄されたものとみなされます (2) 出願は 出願日 ( 又は 優先日 ) から 18 ヶ月経過後新聞に公表されます (3) 出願が公表された後 第三者は実体審査のため自己の意見を提出することができます また 特許庁は出願人に対して他の特許庁で行われた新規性や特許要件に関する書類を提出することを求めることもできます (4) 第三者による意見及び審査官による意見は 出願人に通知され 出願人はその通知の日から 60 日以内に応答しなければなりません (5) 実体審査が行われた場合 審査官は特許庁長官に自己の見解を含め審査結果の報告書を提出しなければならず 特許庁長官はその報告書の受領から 60 日以内に特許の要否について決定をしなければなりません (6) 不特許事由 : 以下に掲げる事項は 不特許事由とされています 1 発明が 単なる発見 科学的理論及び算術的方法に過ぎない場合 2 発明が 純粋な審美的な創作物の場合 3 発明が 事業に関する計画や経済的な原則等の場合 4 発明が コンピュータプログラムの場合 5 発明が 単なる情報の提示に過ぎない場合 等です 3
(7) 新規性 : 従来技術を構成しない場合には 新規性 ( 絶対新規性 ) を有します (8) その他の要件 : 進歩性や産業上の利用性も特許要件となっております 特許権の存続期間 (1) 発明特許の場合 : 出願日から 20 年です (2) 実用新案特許の場合 : 出願日から 10 年です (3) 年金 : 1 出願維持年金を 出願日から3 年度目に納付義務が生じます 2 納付期限日は 出願日に相当する日です 発明特許 実用新案特許費用の一覧表 (2006 年 9 月現在単位 : 米国ドル ) 出願料金 288 現地代理人手数料 出願手数料 約 670 特許証送付料金 約 350 年金 :( 特許庁納付料金 ) 3 年度 50 4 年度 102 5 年度 104 6 年度 108 7 年度 110 8 年度 112 9 年度 114 10 年度 120 11 年度 124 12 年度 128 13 年度 130 14 年度 132 15 年度 138 16 年度 140 17 年度 144 18 年度 148 19 年度 150 20 年度 152 4
能となり それまでの負担が無に帰する可能性が大きいからです 意匠制度 (Design) 現行法 : 1981 年及び 1982 年の法律第 868 号の意匠に関する意匠法 (Law on Industrial Designs) が適用されております 定義 : 2 種類の意匠が定義されております (1) 工業的デザイン (Industrial Design) これは 工業的製品の外観に与えることを目的とした 線や色彩等の結合に関するもので 二次元的な水準によるものです (2) 工業的ひな型 (Industrial Model) これは 工業的製品の外観に与えることをも目的とした 線や色彩のプラスチックの型で 物品の製造のために型として用いられるものです 三次元的な水準によるものです 出願に必要な書類 : (1) 手続言語 : スペイン語です (2) 願書 : 出願人の名称や住所 創作者の氏名や住所等を記載し 現地代理人が署名して提出します (3) 意匠の説明 (Brief Description of Design): (4) 工業的デザインか否か 工業的ひな型か否かの表示 : (5) 委任状 (Power of Attorney): 領事認証が必要です (6) 意匠に係る物品 : 出願から登録まで : 出願に必要な書類が提出されると 特許庁は (1) 提出された書類が方式的要件を満たしているか否かについて方式審査が行われます この方式的要件を満たしていなかった場合には 30 日に期間が与えられその期間内に補正をしなければなりません 補正が不備の場合 出願は放棄されたものとみなされます (2) 方式的要件及び実体的要件を満たしていた場合 出願は新聞に公表されます 7
(3) 公表された出願に対して 60 日以内に異議申立てをすることができます (4) 特許庁長官による異議申立ての決定に対して 通産大臣 (Minister of Industry and Trade) に不服を申立てることができます (5) 異議申立てがされず 又は異議申立てが却下等された場合 特許庁は出願に係る意匠の登録を付与し登録証を発行します (6) 登録要件としての新規性について : 次の場合 意匠は新規なものとみなされません ( 絶対新規性の採用 ) 1 出願に係る意匠が 類似する意匠と異ならない場合 2 出願に係る意匠が 出願日 ( 又は優先日 ) 前に 書面や使用又は他の手段により世界中で公になっている場合 意匠権の存続期間 : (1) 存続期間は 出願日から5 年です (2) その後 2 回程各 5 年間延長することができます 従って 最大 15 年間となります (3) 意匠権の年金に関しては 規定されておりません 侵害正当権限のない者が 業として次の行為をした場合意匠権者は侵害訴訟を提起することができます 1 意匠に係る物品を製造し又は販売の申出をする行為 2 意匠に係る物品を販売し 展示し又は輸入する行為 意匠登録出願費用の一覧表 :(2006 年 9 月現在単位 : 米国ドル ) 出願料金 88 現地代理人手数料 約 250 登録証送付 約 150 8
商標制度 (Trademark) 現行法 : 1998 年の法律第 1294 号の商標法 (Law of Trademarks) が適用されております 定義 : 商標とは 商品やサービスを識別することができるあらゆる符号 (Sign) は 商標となる旨定義されております 例えば 識別することができる方法や組合せによる文字や数字等が該当します また これらには色彩 ラベル等を組合せたものも含まれます 音声及び芳香及び三次元からなるものも商標として保護されます 加盟している主な国際条約 : (1) パリ条約 (Paris Convention) (2) 商標に関するモンテヴィデオ条約 (Montevideo Treaty) (3) 国際貿易機関 (WTO) 等です 商標保護の形態 (1) 団体商標 (Collective Marks) (2) 証明商標 (Certification Marks) 等です 出願に必要な書類 : 1の出願に 複数の商品等の区分を含めることはできません なお パラグアイはニース協定 (Nice Agreement) に加盟しておりませんが ニース協定の国際分類が適用されております (1) 願書 : 出願人の名称や住所 優先権主張の情報等を記載します (2) 商標の見本 : (3) 商品及びサービスの区分 : (4) 委任状 (Power of Attorney) 領事認証 (Legalization) 必要です (5) 優先権証明書 (Priority Document) 9
優先権を主張して出願をする場合に必要です 出願から登録まで : 出願書類が提出されると特許庁は (1) 方式的要件を満たしているか否かについて審査されます この要件を満たしている場合 新聞に公表されます この公表には 商標 出願人の名称 出願番号や商品又はサービスの区分等が掲載されます (2) 上記公表に対して 第三者は異議申立てをすることができます (60 日以内 ) (3) 異議申立てがなかった場合 又は異議申立てが却下等された場合 出願は登録性に関して実体審査の対象とされます (4) 不登録事由 : 不登録事由として次のものが挙げられております 1 公序良俗に反するおそれのある商標 2 国家又は国際機関等の紋章や記章 国旗等 3 商品やサービスの普通名称からなる商標 4 登録された商標と同一又は類似する商品について同一又は類似する商標の場合 等です (5) 出願された商標が 同一の商品区分において登録された商標と同一である場合 当該商標は職権で拒絶の対象とされます (6) 審査官の拒絶の決定に対しては 特許庁長官に不服を申立てることができます (5 日以内 ) (7) 拒絶理由を解消し 又は出願が不登録事由に該当しなかった場合は 出願は登録され登録証が発行されます 商標権の存続期間 : (1) 登録日から 10 年です (2) 更新登録出願により更新することができます 不使用取り消し : 登録商標が 継続して5 年間使用されなかった場合には 利害関係人の請求により取消すことができます この取り消しは 裁判所に請求し 登録商標の使用の立証責任は商標権者がしなければなりません 商標出願費用の一覧表 (2006 年 9 月現在単位 : 米国ドル ) 10
出願料金 80 現地代理人手数料 180 優先権主張手数料 67 登録証発行料金 16 登録証送付手数料 150 11