WebOTX V6 JDBCアプリケーションのトラブルシューティング(JDBCデータソース)

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Transcription:

WebOTX V6 JDBC アプリケーションのトラブルシューティング (JDBC データソース ) 2006 年 12 月初版 改版履歴 i

目次 1 はじめに...1 2 障害の切り分け方法...1 3 障害発生時の対処...2 3.1 Oracleデータベースリンク利用時のトランザクション障害への対応...2 3.2 Oracleデータベースリンクの再接続障害への対応...4 3.3 JDBCデータソースの設定変更が効かない現象への対応...6 ii

1 はじめに 本資料では WebOTX の JDBC アプリケーションで発生する障害の中から 比較的発生しやすい障害への対処方法を 最近の事例をもとに説明しています なお本資料は WebOTX Ver6 を対象としています Ver5 以前には適用できませんので注意してください 2 障害の切り分け方法 WebOTX では JDBC ドライバの実装を提供していませんので データベースベンダや JDBC ドライバベンダが提供する JDBC ドライバをご利用いただく必要があります JDBC アプリケーションで障害が発生した場合には JDBC ドライバに起因する問題なのか WebOTX や JDBC アプリケーションの問題なのかを切り分けたうえで 原因を究明していただく必要があります WebOTX の JDBC コネクションプール機能である JDBC データソースでは JDBC ドライバから受け取った java.sql.sqlexception をそのままアプリケーションに返却します WebOTX の内部で障害が発生した場合には 次の文字列で始まるメッセージを格納した java.sql.sqlexception を返却します [NEC][WOJDBC] アプリケーションが上記の文字列を含まない java.sql.sqlexception を受け取った場合は JDBC ドライバのオンラインマニュアルを参照していただくか または JDBC ドライバのサポート部門にお問い合わせください 本書で説明するログファイルは それぞれ次の場所に出力されます server.log( 標準出力用 ) <WebOTX インストールディレクトリ >/domains/ ドメイン名 /logs/server.log webotx_agent.log( ドメインのエージェント用 ) <WebOTX インストールディレクトリ >/domains/ ドメイン名 /logs/webotx_agent.log プロセスグループのログファイル (Enterprise Edition, Standard Edition のみ ) <WebOTX インストールディレクトリ >/domains/ ドメイン名 /logs/tpsystem /<apgname>/<pgname>/<pgname>.<pid>.log 1

3 障害発生時の対処 3.1 Oracle データベースリンク利用時のトランザクション障害への対応事象説明 J2EE のトランザクションに参加するアプリケーションからデータベースリンクを利用する SQL 命令を実行した際に java.sql.sqlexception が発生します 状況の確認方法アプリケーションでログ出力を抑止していなければ 以下のいずれかのログファイルに 次のメッセージが出力されます ログファイル アプリケーションのログファイル server.log webotx_agent.log プロセスグループのログファイル メッセージ ORA-24777: 移行できないデータベースリンクは使用できません 復旧方法この障害は Oracle の仕様 ( 制限事項 ) で発生します JDBC データソースの属性のうち データソースの種類 [datasourcetype] を JDBC API[JDBC] に変更することで回避することができます 変更は 次の二つの方法のいずれかで行います 統合運用管理ツールを使用する場合 対象の JDBC データソース を選択し 右側の属性画面の一般タブで データソースの種類として JDBC API を選択します 2

運用管理コマンドを使用する場合 次のコマンドを実行します otxadmin> set server.resources.jdbc-datasource.<jdbc データソースの JNDI 名 >.datasourcetype=jdbc なお 上記の回避を行う場合は 2フェーズコミットを行う上で以下の制限事項がありますので ご注意ください [6.3 より前のバージョン ] JDBC API を利用する JDBC データソースを2フェーズコミットのトランザクション内で利用することはできません データソースの種類を変更した JDBC データソースを別のトランザクション内で利用してください [6.3 以降のバージョン ] JDBC API を利用する複数の JDBC データソースを 2フェーズコミットのトランザクション内で 同時に利用することはできません 1つのデータソースの設定を変更する場合には問題ありませんが 複数のデータソースの設定を変更する必要がある場合は それぞれを別のトランザクション内で利用してください 3

3.2 Oracle データベースリンクの再接続障害への対応事象説明データベースリンクのリンク先のデータベースサーバを再起動後 データベースリンクを使用する SQL 命令を実行すると java.sql.sqlexception が発生し続けます 状況の確認方法アプリケーションでログ出力を抑止していなければ 以下のいずれかのログファイルに 次のメッセージが出力されます ログファイル アプリケーションのログファイル server.log webotx_agent.log プロセスグループのログファイル メッセージ ORA-2068やORA-3113 ORA-24778といったOracleのエラー番号 復旧方法 a) 運用操作によるJDBCコネクションの切断復旧するためには JDBCデータソース内にプール管理している全てのJDBCコネクションを切断する必要があります データベースリンク先のデータベースサーバを再起動する度に 次の操作またはコマンドを ドメイン毎に実行してください 統合運用管理ツールを使用する場合 JDBC データソース を選択し 右クリックメニューから すべての JDBC データソースでプールされたコネクションの切断 を実行してください 4

運用管理コマンドを使用する場合 次のコマンドを実行します otxadmin> reset-all-jdbc-datasources b) データベースサーバの状態監視機能の利用データベースサーバの監視コマンド [checkservercommand] として データベースリンクを使用するSQL 命令を指定してください ただし 性能が若干低下する可能性がある点にご注意ください 統合運用管理ツールを使用する場合 対象の JDBC データソースを選択し 右側の属性画面の拡張タブで データベースサーバの状態監視オプション [checkserveroption] でオプションを選択し データベースサーバの状態監視コマンド [checkservercommand] で 監視を行う SQL 命令を指定します 運用管理コマンドを使用する場合 次のコマンドを実行します otxadmin> set server.resources.jdbc-datasource.<jdbc データソースの JNDI 名 >.checkserveroption=method otxadmin> set server.resources.jdbc-datasource.<jdbc データソースの JNDI 名 >.checkservercommand="select * from dual" 5

3.3 JDBC データソースの設定変更が効かない現象への対応事象説明 domain.xml の JDBC データソースの定義をエディタ等で修正した場合 変更した値が JDBC データソースの動作に反映されません 状況の確認方法 domain.xmlの内容と 次のディレクトリに格納されているプロパティファイルの内容を比較して 相違が無いか確認してください JDBCデータソースの動作時に使用される設定値は 次のディレクトリ配下にあるプロパティファイルに格納されています <WebOTX インストールディレクトリ >/domains/ ドメイン名 /config/jndisp/datasources domain.xml とプロパティファイルの内容 ( 例 ) は 次の通りです 同じ名前の値を比較してください ただし プロパティファイルの poolcount は minpoolsize に読み替えてください プロパティファイルが複数存在する場合は jndiname の値を確認して 確認すべきプロパティファイルを特定してください <resources> <jdbc-datasource datasourcename="jdbc:oracle:thin:@localhost:1521:orcl" datasourcetype="jdbcex_oracle" jdbcmajorversion="3" jdbcminorversion="0" usejta="true" username="scott" password="tiger" jndiname="jdbc/oracle" /> <jms-resource name="jms-resource"/> </resources> : 1.properties #Wed Dec 01 12:00:00 JST 2006 poolcount=4 datasourcename=jdbc :oracle :thin :@localhost :1521 :orcl jndiname=jdbc/oracle jdbcmajorversion=3 usestaticpool=true usejta=true username=scott password=tiger datasourcetype=jdbcex_oracle 6

復旧方法設定を変更する時は JNDI サーバへの登録処理を行う必要があるため 必ず 統合運用管理ツールか 運用管理コマンドの set コマンドで変更してください ただし 同じ値を再設定しても JDBC データソースの動作には反映されません いったん JDBC データソースの設定値を違う値に変更後 変更しようとしていた値を設定し直してください 例えば domain.xml の minpoolsize を 10 に変更していた場合 運用管理コマンドで 次のように 違う値 (12) をいったん設定した後で 変更しようとしていた値 (10) を設定し直してください otxadmin> set server.resources.jdbc-datasource.<jdbc データソースの JNDI 名 >.minpoolsize=12 otxadmin> set server.resources.jdbc-datasource.<jdbc データソースの JNDI 名 >.minpoolsize=10 7