ケーブルテレビのネットワークの概要 1 ヘッドエンド電磁波を増幅し 調整し 変換し 切替え又は混合して線路に送出する装置 光伝送装置 RF 信号を光信号に変換 光ノード光信号を RF 信号に変換 アンプ ( 中継増幅器 ) 弱くなった RF 信号を元の強さまで増幅 タップオフ信号の取り出し口 ケーブ

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4K 8K 時代に向けたケーブルテレビの映像配信の在り方に関する研究会 別紙 3 1 平成 30 年 12 月に開始される新 4K8K 衛星放送などの放送サービスの高度化 テレビの視聴形態の多様化等 放送を取り巻く環境が変化しているとともに 固定ブロードバンドの広帯域化の進展等を踏まえ 平成 29

北米映像 通信サービス事業者の加入者状況 MSO (CATV) Video 加入者数 Internet 加入者数 HFC ( 光同軸 ) FTTH Comcast 22M 24M D3.0/3.1 10G- EPON Charter 17M 22M D3.0 10G- EPON 備考 2017 年か

資料 2-1 IP 放送を行うネットワークの現状と課題 2017 年 12 月 26 日 日本電信電話株式会社東日本電信電話株式会社西日本電信電話株式会社

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No89 地上デジタル放送受信機(その1・概説)

目次 はじめに 4 第 1 章ケーブルテレビに係る IP ネットワークの現状と課題 1.1 ケーブルテレビを巡る動向 1.2 ケーブルテレビを取り巻く環境の変化 1.3 ケーブルテレビにおけるネットワーク技術 1.4 ケーブルテレビにおける伝送技術 1.5 IP ネットワークにおける課題 第 2 章

資料2-3 要求条件案.doc

目次 1. 高度 BS 放送のチャンネル 2. 高度 BS-IF 伝送 3. BSトランスモジュレーション (TM) 4. ケーブルテレビの構成例 :HFCシステム 5. HFCネットワークの放送と通信システム構成 6. HFCにおける通信速度の向上 = 小セル化 7. FTTHシステムの構成 8.

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資料 5-4 固定ブロードバンド ネットワークの 現状と IP 放送における課題 2018 年 4 月 27 日 日本電信電話株式会社東日本電信電話株式会社西日本電信電話株式会社

ケーブルテレビの概要 1 ケーブルテレビは 約 60 年前に地上放送の再放送から発足し 地域情報 災害情報等を提供する自主放送 多チャンネル放送など 放送サービスを拡大するとともに 大容量 双方向型のネットワーク等を利用して 固定ブロードバンドや移動通信サービスなどの 通信サービス など 多様なサー

「フレッツ・テレビ」及び「スカパー!プレミアムサービス光」の商用ネットワークを用いた4K映像伝送の成功について

0 NGN における当社利用部門サービスと網機能の対応関係及び各サービスのインタフェース条件等について 平成 2 8 年 1 1 月 3 0 日東日本電信電話株式会社西日本電信電話株式会社

目次 1 権限の移譲について 問 1 放送法改正に伴う権限移譲とは何か 問 2 小規模施設特定有線一般放送とは何か 2 届出について 問 3 なぜ届出が必要なのか 問 4 基幹放送とは何か 問 5 引込端子の数とは何か 問 6 有料放送とは何か 問 7 同時再放送とは何か 問 8 区域外再放送とは何

電気通信事業法の技術基準 1( 端末設備 ) ( 目的 ) 第一条この法律は 電気通信事業の公共性にかんがみ その運営を適正かつ合理的なものとするとともに その公正な競争を促進することにより 電気通信役務の円滑な提供を確保するとともにその利用者の利益を保護し もつて電気通信の健全な発達及び国民の利便

自営電気通信設備強制基規定していないガイドライン電気通信設備の安全 信頼性対策に関する基準の構成 電気通信設備の安全 信頼性対策に関する基準には 電気通信事業法に基づく強制基準としての技術基準と ガイドラインとしての 情報通信ネットワーク安全 信頼性基準 があり 安全 信頼性対策として定性的に定めて

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事業者が行うべき措置については 匿名加工情報の作成に携わる者 ( 以下 作成従事者 という ) を限定するなどの社内規定の策定 作成従事者等の監督体制の整備 個人情報から削除した事項及び加工方法に関する情報へのアクセス制御 不正アクセス対策等を行うことが考えられるが 規定ぶりについて今後具体的に検討

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第1種映像伝送サービスの技術参考資料


3. 測定方法 測定系統図 測定風景写真

1 総則 1.1 適用本トンネル内ラジオ再放送設備 ( 割込み無し ) 機器仕様書 ( 案 )( 以下 本仕様書 という ) は 国土交通省が設置するトンネル内ラジオ再放送設備 ( 以下 本設備 という ) を構成するAM 及びFMラジオ再放送の機器等に適用するものであり 本仕様書に定めのないものに

資料 ISDB-T SB 信号から FM 受信機への干渉実験結果 1 実験の目的および方法 実験の目的 90~108MHz 帯のISDB-T SB 信号からFM 放送波への影響について干渉実験を行う 実験方法 FM 放送波を 89.9MHz に ISDB-T SB 信号を 90~10

妨害評価試験確認業務実施要領書

1 資料 5-5 IoT/5G 時代に向けての課題 電気通信事業政策部会電気通信事業分野における競争ルール等の包括的検証に関する特別委員会 ( 第 5 回 ) 2019 年 2 月 28 日 日本インターネットプロバイダー協会 (JAIPA)

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No43 テレビ放送電波はどんな形?(その1・概説)

J:COM 会社概要 会社名 株式会社ジュピターテレコム コミュニティチャンネル視聴可能世帯数 1,353 万世帯 設立 1995 年 1 月 18 日サービス加入世帯数 528 万世帯 J:COM のケーブルテレビ事業 J:COM のメディア事業 J:COM V J:COM 多チャンネル J:CO

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2019 年 7 月 1 日スカパー JSAT 株式会社東日本電信電話株式会社西日本電信電話株式会社 光回線を使ったテレビサービスにおける BS/110 度 CS 左旋 4K 8K 放送の提供開始について ~ アンテナ不要 屋内設備の大幅な変更なしで新 4K8K 衛星放送全チャンネルの受信に対応 ~

1は ヘッドエンド設備に関する技術的条件である その機能 とは ヘッドエンドの機能をいう 予備の機器の設置若しくは配備の措置 とは 予備機器が既に使用場所に据付けられた状態にある場合を 設置 といい 例えば 現用設備を設置している機械室の棚等に予備機器を置いておき 現用機器の故障時に現用機器をはずし

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NTT 東西による光回線の卸売サービス 1 NTT 東西は 平成 27 年 2 月より 光回線の卸売サービス ( サービス卸 ) の提供を開始 開始に当たり NTT 東西は 保障契約約款を変更し 別段の合意により締結する 光コラボレーションモデルに関する契約 における IP 通信網サービスに係る料金

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株式会社インプレス_ ニュースリリース添付資料

- 1 - 総務省告示第九十七号有線一般放送の品質に関する技術基準を定める省令(平成二十三年総務省令第九十五号)別図第五の規定に基づき 総務大臣が別に告示するデジタル有線テレビジョン放送方式に関する高度有線テレビジョン放送システムフレームの構成を次のように定め 平成二十七年三月二十日から施行する 平

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資料 31-2 固定電話網の移 概要と 今後の通信ネットワークについて 平成 28 年 日本電信電話株式会社東日本電信電話株式会社 本電信電話株式会社

1. 目次 青少年インターネット環境整備法及び関連規定に関する携帯電話インターネット接続役務提供事業者等向け Q&A 目次 関係法令一覧 Q&A... 4 法第 2 条 ( 定義 ) 関係... 4 法第 13 条 ( 青少年確認義務 ) 関係... 4

電波法関係審査基準 ( 平成 13 年 1 月 6 日総務省訓令第 67 号 ) の一部を改正する訓令案新旧対照表 ( 下線部は変更箇所を示す ) 改正案 現行 別紙 2 ( 第 5 条関係 ) 無線局の目的別審査基準 別紙 2 ( 第 5 条関係 ) 無線局の目的別審査基準 第 1 ( 略 ) 第

報通信の現況347 放送事業 第 6 節 放送事業 1 放送市場 第 6 節ア放送事業者の売上高等 平成 22 年度の放送事業者売上高は 3 兆 9,089 億円で 近年では衛星系放送事業者とケーブルテレビ放送事業者のシェアが拡大我が国における放送は 受信料収入を経営の基盤とする NHK( 日本放送

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1. 4K 8K について (7 問 ) 2. BS 110 度 CS の 4K 8K 放送対応の受信機 (6 問 ) 3. 直接受信での 4K 8K 放送の受信システム (4 問 ) 4. ケーブルテレビや集合住宅での 4K 8K 放送の視聴 (2 問 ) 5. 試験放送 (3 問 ) 6. 技術

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帯域制御ガイドラインのポイント

地局装置を介して位置情報管理サーバに伝えられ 位置情報として地図上に表示することができます 利用イメージを図 2 に示します 図 2 業務用無線システムの利用イメージ 3. 中継無線システムの開発 (1) 開発の背景中継伝送路を救済する既存の災害対策用無線システムでは 156 Mbit/s または

ロードマップにおける位置づけ及び 研究開発の状況について 総務省情報流通行政局 2

( 参考 ) 地上デジタルテレビ放送の都市難視聴地域における受信障害対策共聴施設への経費助成業務の概要 業務概要対象施設の要件助成額実施見込み実施期間 地上テレビ放送の都市難視聴地域に設置された受信障害対策共聴施設のうち NHK の地上デジタルテレビ放送が引き続き都市難視聴となる地域において N H

地下街等電波遮蔽空間における地上放送の普及の在り方に関する調査研究会 資料 資料 4 地下街 地下鉄における地上放送再送信の技術的手法と課題 平成 17 年 6 月 27 日 株式会社 NHK アイテック

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資料 19-3 J:COM サービスの IPv6 アドレス対応状況について 2012 年 5 月 30 日 株式会社ジュピターテレコム

特定個人情報の取扱いに関する管理規程 ( 趣旨 ) 第 1 条この規程は 特定個人情報の漏えい 滅失及び毀損の防止その他の適切な管理のための措置を講ずるに当たり遵守すべき行為及び判断等の基準その他必要な事項を定めるものとする ( 定義 ) 第 2 条 この規定における用語の意義は 江戸川区個人情報保

今後も当社は ケーブルテレビ事業者様における新規加入者の獲得や既加入者のケーブルテレビ視聴環境の向上に貢献し お客様の多様 なご要望にお応えする製品 サービスを提供していきます *1 本製品は 株式会社 ACCESSのNetFront Browser BE v2 DTV Profileを搭載していま


報道資料


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動電話端末 の定義を追加 IP 移動電話端末が具備すべき機能として 基本的機能 ( 発信 応答 終了 ) 自動再発信の機能 送信タイミング 位置登録制御 緊急通報機能等について規定を整備 ( 移動電話端末とほぼ同様の項目 ) (2)IP 移動電話端末に係る新たな技術基準適合認定の整備 ( 諮問対象外

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規制の事前評価の実施に関するガイドライン(素案)

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放送を巡る諸課題に関する検討会 地域における情報流通の確保等に関する分科会 ケーブルテレビ WG( 第 3 回会合 ) 使用している画像等の許諾の問題から 資料中で一部マスクを施している点はご容赦ください 資料 3-4 IPTV の現状と課題 2016 年 12 月 19( 月 ) ( 株 ) NT

まま送信する電気 OSDM-PON ( 図 2 (a)) から検討を始める. つづいて, 光信号を伝送する本来の光 OSDM-PON ( 図 2 (b)) の実現性の検討を行う. 本研究では, 検討の第 1 歩として, 次の条件でシミュレーションにより検討を行う. (1) 各ユーザ速度を 1 Gbp

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*1: ( ミニ ) は 集合住宅またはビル単位に 6 件以上の契約が見込まれる場合にお申し込みいただけます *2: ( プラン 1) は 集合住宅またはビル単位に 8 件以上の契約が見込まれる場合にお申し込みいただけます *3: ( プラン 2) は 集合住宅またはビル単位に 16 件以上の契約を

第1章

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金 ) を規定しました ( 第 26 条の2 第 34 条第 4 項第 12 号関係 ) (2) インターネット上の有害情報等への対応の強化ア携帯電話事業者及びその代理店の説明及び説明書の交付義務携帯電話事業者及びその代理店に対し 契約の相手方又は携帯電話端末等の使用者が青少年であることが判明した場

面は 水平 垂直及び円偏波 ( 右旋及び左旋 ) であること ( キ ) 800MHz 帯の周波数の電波を使用する無線局については 下図以上の特性のフィルターを挿入すること ( キ ) 1,000MHz 以上の電波を使用する無線局の送信空中線の最大輻射の方向は 次に掲げる区分に従い それぞれに掲げる

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電波型式を決める規則 電波型式は アルファベット 数字 ( 例外もあります ) アルファベット の 3 文字で構成され それぞれの 文字の意味は 次の表のとおりです 第 1 文字第 2 文字第 3 文字 主搬送波の変調の型式主搬送波を変調する信号の性質伝送情報の型式 無変調 N 変調信号無し 0 無

放送法の一部を改正する法律案について 平成 31 年 4 月 総務省情報流通行政局

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ひかり電話のラインアップと各サービスの概要 NGN/ ひかり電話網 NTT 東日本アクセスライン NTT 西日本アクセスライン NTT 東日本アクセスライン NTT 西日本アクセスライン NTT 東日本アクセスライン NTT 西日本アクセスライン NTT 東日本アクセスライン NTT 西日本アクセス

800MHz 帯OFDM 変調方式テレビジョン放送番組素材伝送システム標準規格

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第 1 章はじめに 日本ケーブルラボでは 2011 年に策定した通信サービス機能も備えた 次世代 STB の後継として 4Kテレビ ハイブリッドキャストおよびリモート視聴の3つのサービスを加入者に提供するSTBを第 3 世代 STBと定義し 各 サービスに関わる運用仕様の制定を行って来た 本稿では

CATVエキスパート技術者テキスト(ブロードバンド)第2版第3刷修正内容リスト

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目次 Ⅰ ケーブルテレビの現状 1 1 ケーブルテレビの普及状況 2 2 ケーブルテレビのサービス提供状況 4 3 ケーブルテレビの伝送路の現状 6 4 地上デジタル放送のみの再放送サービス の導入状況 7 5 ケーブルテレビの経営状況 8 6 災害時における放送協定等の締結状況 9 Ⅱ 参考資料

放送中の一関テレビを見るほかに 一関テレビで過去に放送した番組を見ることができるビデオ オン デマンド (VOD) のサービスもあります 一関市の ピンポイント天気予報 をテレビ画面で見ることができます 地震が発生した場合に 秒後に震度 の地震が来ます と教えてくれる ゆれくるコール for cot

Taro-議案第13号 行政手続条例の

WiMAX2+ サービス特約 第 1 章総則 ( 目的 ) 第 1 条 WiMAX2+ サービス特約 ( 以下 本特約 といいます ) は UQコミュニケーションズ株式会社 ( 以下 UQ といいます ) がMNO として提供する WiMAX2+ 等のアクセス回線 ( 以下 W imax2+ 回線

4 有線テレビジョン放送の業務区域を変更しようとする場合は 変更前及び変更後の欄に 地図に記載のとおり と記載し 変更前及び変更後の有線テレビジョン放送の業務区域を記載した地図を添付すること 5 義務再送信以外の再送信について 新たに放送事業者又は電気通信役務利用放送事業者の同意を得た場合は その同

1 総則 1.1 適用本トンネル内ラジオ再放送設備 ( 割込み有り ) 機器仕様書 ( 案 )( 以下 本仕様書 という ) は 国土交通省が設置するトンネル内ラジオ再放送設備 ( 以下 本設備 という ) を構成するAM 及びFMラジオ再放送の機器等に適用するものであり 本仕様書に定めのないものに

資料安作 13-3 品質の低下についての考え方 総務省総合通信基盤局 電気通信技術システム課 平成 21 年 5 月 13 日

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資料 2-5 4K 8K 時代に向けたケーブルテレビの 映像配信の在り方に関する研究会 平成 29 年 12 月 26 日 ( 火 ) 事務局資料 ( 参考資料 )

ケーブルテレビのネットワークの概要 1 ヘッドエンド電磁波を増幅し 調整し 変換し 切替え又は混合して線路に送出する装置 光伝送装置 RF 信号を光信号に変換 光ノード光信号を RF 信号に変換 アンプ ( 中継増幅器 ) 弱くなった RF 信号を元の強さまで増幅 タップオフ信号の取り出し口 ケーブルテレビ局 映像配信プラットフォーム事業者 放送事業者 (HFC 方式 ) HFC: Hybrid Fiber Coaxial FTTH: Fiber To The Home (FTTH 方式 ) 光ケーブル 光ケーブル 同軸ケーブル セットトップボックス 受像機 ケーブルテレビ局アンテナ ( 空中線 ) 地上放送 衛星放送等の空中波を受信 クロージャ光信号の引込口 RF : Radio Frequency 光回線終端装置 (V-ONU ) 光信号を電気信号に変換する装置 V-ONU : Video-Optical Network Unit

自社回続卸役務2 ンターネット契約者宅イLT光ケーブル ケーブルテレビ局舎OOSU IP 網 ISP 網 OSU ケーブルテレビ事業者が自ら設置した回線を用いて利用者にFTTH 方式でサービスを提供 光ケーブル CATV LOSU IP 網 ISP 網TOSU 相互回線事業者局舎O相互接続点方式の提供形態イメージO接続点 ケーブルテレビ事業者が自ら設置した回線を用いて ケーブルテレビ事業者が回線事業者に接続料を 利用者にFTTH 方式でサービスを提供 支払い 利用者に FTTH 方式でサービスを提供 ( インターネット接続サービスも提供 ) 光ケーブル ケーブルテレビにおけるFTTH ONU :Optical Network Unit( 光回線終端装置 ) OSU :Optical Subscriber Unit( 光回線伝送装置 : ONU と対向して光信号を伝送する装置 ) OLT :Optical Line Terminal(OSU を集積する装置 ) CATV ISP 網 ケーブルテレビ事業者が利用者にインターネット接続サービスを提供 回線事業者 IP 網 ( インターネット接続サービスも提供 ) 接回線事業者局舎ONULTOSU OSU 回線事業者より卸役務の提供を受け ケーブルテレビ事業者が利用者に FTTH 方式でサービスを提供 ONUONUCATV 受像機線契約者宅 受像機 契約者宅 受像機

( 参考 )FTTH 方式の提供形態の主な特徴 3 ケーブルテレビ事業者におけるFTTH 方式の提供形態については 自社回線 接続 卸役務 の方法が考えられるが 地理的要因や競争状況等を踏まえ それぞれのメリット デメリットを勘案した上で最適な方法を選択する必要がある 特に 自社回線が未設置区域への展開に他社回線を利用することは有効である 設備投資の規模価格面での競争サービス面での競争 自社回線 回線設備も含めた膨大な設備投資が必要 最も効率的なネットワークを自ら敷設できる 企業努力次第で価格競争力を付けることが可能 自ら設置する設備の改良により より高速なサービス等を提供することが可能 接 続 自己設置部分 (OSU や上部の IP 網など ) に設備投資が必要 自己設置する設備以外の設備等の費用を接続料として回線事業者に支払う 接続料は 総括原価方式で設定される ( 原則として認可制 ) 自ら設置する設備の改良により より高速なサービス等を提供することが可能 卸役務 設備投資はほぼ不要 ( 回線事業者の設備を利用する ) 回線事業者の設備を利用するための卸料金を回線事業者に支払う 卸料金は 相対取引によって決定 回線事業者のサービス仕様に依存する

ケーブルテレビ事業者が提供するインターネットサービスの分類 4 ケーブルテレビ事業者においては 現在 主に FTTH アクセスサービスと CATV アクセスサービスのいずれか の方式で固定ブロードバンドサービスが提供されている ケーブルテレビ事業者の伝送路の状況により 取り得るサービスが異なる 1.FTTH アクセスサービス ( 光配線方式 VDSL 方式 ) 各家庭まで敷設した光ファイバーケーブルにより提供される数 10Mbps から 10Gbps 超のイン ターネットサービス サービスの提供には 契約者の V-ONU までの光化を行う必要がある 2.CATV アクセスサービス (DOCSIS 方式 ) DOCSIS : Data Over Cable Service Interface Specifications ケーブルテレビの有線電気通信網により 90MHz から 770MHz の帯域の一部を利用して提供さ れる下り 40Mbps から 160Mbps 超のインターネットサービス 本サービスは HFC 方式等の伝送路によって提供可能である

インターネットプロトコル (IP) を用いた動画配信サービスの分類 5 クローズドネットワーク ( 回線事業者等が管理可能な閉域網でサービスが提供されるもの ) リニアサービス ( サービス提供者が送信のタイミングを決定するもの ) ノンリニアサービス 放送の同時再放送 ( 地上 / 衛星放送の再放送 ) IPTV IP 放送 全国 ひかり TV( 衛星放送 ) 地域限定 ひかり TV( 地上波 ) 研究会の検討範囲 自主放送 ( 多チャンネル等 ) ( 地上 / 衛星放送の再放送以外 ) ひかり TV( 多 ch 自主放送 ch) au ひかり ケーブル 4K IP マルチキャスト方式によるもの ( 受信者が送信のタイミングを決定するもの ) VOD サービスやダウンロードサービス等 ひかり TV( ビデオサービス ) オープンネットワーク ( インターネットを通じてサービスが提供されるもの ) インターネット TV NHK ワールド TV Abema TV DAZN Amazon プライムビデオ Netflix Youtube auビデオパス TVer ひかり TV どこでも milplus ニコニコ動画

送局Pネットワーク聴者提供例 : 地上放送 衛星放送 放送事業者等による IP を用いた動画配信サービスの形態放6 ( 無線 ) 視HE( 有線 ) 設備分類基幹放送事業者有線一般放送事業者ネット映像配信事業者RF放送IRF 帯域を用いて放送波により公衆に送信 有線により公衆 ( 契約者 ) に送信 契約者RF 帯域を用いて ( 現在 具体的な提供例なし ) 放送 ( 現在 具体的な提供例なし ) ( 現在 具体的な提供例なし ) 配提供例 : 地上放送 衛星放送の再放送コミュニティチャンネルによる自主放送 契約者( 有線 ) 信サーバクローズドネットワークを通じて有線により公衆 ( 契約者 ) に送信 通信 提供例 :IP 放送配信サーバユーザのリクエスト ( 要求 ) に応じてインターネットを通じて送信 ユーザ配信サーバユーザのリクエスト ( 要求 ) に応じてインターネットを通じて送信 契約者配信サーバユーザのリクエスト ( 要求 ) に応じてインターネットを通じて送信 ユーザ提供例 : インターネット TV ( 見逃し配信 VOD) 提供例 : インターネット TV(VOD) 提供例 : インターネット TV ( ライブ配信 見逃し配信 VOD)

ルータルータルータIP 放送のイメージ 7 インターネット TV IPTV のうちノンリニアサービスに係るもの 通信 要求に応じた情報のみ送信 直近の収容局 ルータ1 A を要求 A A B C D D A ルータA D 2 要求された情報をそれぞれ送信 中継局 D 1 D を要求 IP 放送 放送 直近の収容局 2 リモコンで選択 1ch 2ch 3ch 4ch 1 全加入者に向けて送信 ルータ全チャンネルを同時かつ一斉に送信 中継局 1ch 2ch 3ch 4ch 1ch 2ch 3ch 4ch 2ch 水門を開けるイメージ 3ch 2 リモコンで選択

IP 放送の提供状況 8 現在 IP 放送を行う事業者は 5 社 (KDDI アイキャスト クーレボ ハートネットワーク ケーブルテレビ徳島) 2016 年から ケーブル事業者 2 社 ( ハートネットワーク ケーブルテレビ徳島 ) が IP 放送を開始 IP 放送の加入世帯数は 合計で約 94 万 (2017 年 3 月末現在 ) 事業者ごとに 自社設備 他社設備の使用 提供している放送の種別 ( 地上放送 衛星放送の再放送 多チャンネル放送 コミュニティチャンネル等の自主放送 ) は異なる なお 地上放送 衛星放送 ( 基幹放送 ) の再放送を行っているのは アイキャストのみ [2017 年 3 月末時点 ] 提供者サービス名開始時期サービス内容業務エリア KDDI au ひかり 2003.12 自社の au ひかりの契約者を対象に 多チャンネル放送 ( 全 51ch) を提供全国 アイキャストひかり TV 2005.6 フレッツ光(NTT 東西が提供 ) 及びコラボ事業者が提供する光回線の契約者を対象に 地上放送 衛星放送の再放送 多チャンネル放送 ( 全 124ch) を提供 現在 4K 放送を2ch 提供 全国 ( 地上放送の再放送は 20 都道府県 ) クーレボ クレアトゥールチャンネル 2008.4 フレッツ光 (NTT 東西が提供 ) の契約者を対象に 多チャンネル放送 ( 全 7ch) を提供 外国人等のコミュニティやホテル等の施設へ 海外の番組を中心に配信 全国 ハートネットワークケーブル 4K 2016.4 自社の FTTH( 自社設備 ) 契約者を対象に ケーブル 4K を放送 愛媛 ( 新居浜市 西条市 ) ケーブルテレビ徳島 ケーブル 4K テレヒ トクシマ 4K 2016.9 自社の FTTH( 自社設備 ) 又は STNet のブロードバンド契約者 (STNet 回 線 ) を対象に ケーブル 4K 及び 4K 自主放送を提供 徳島 ( 徳島市 神山町 佐那河内村 )

登録一般放送事業者に課せられる設備の基準について 9 放送法 ( 抄 ) ( 設備の維持 ) 第 136 条登録一般放送事業者は 第 126 条第 1 項の登録に係る電気通信設備を総務省令で定める技術基準に適合するように維持しなければならない 2 前項の技術基準は これにより次に掲げる事項が確保されるものとして定められなければならない 一一般放送の業務に用いられる電気通信設備の損壊又は故障により 一般放送の業務に著しい支障を及ぼさないようにすること 二一般放送の業務に用いられる電気通信設備を用いて行われる一般放送の品質が適正であるようにすること 安全 信頼性基準 品質基準 ( 放送法施行規則第 149 条 ~ 第 155 条 ) 放送法施行規則第 149 条法第 136 条第 1 項の技術基準 ( 同条第 2 項第 1 号に掲げるものであって 有線一般放送に係るものに限る ) は この目の定めるところによる 基準の内容 予備機器等の設置 配備 故障検出 試験機器及び応急復旧機材の配備 耐震対策 停電対策 強電流電線に起因する誘導対策 防火対策 屋外設備 ヘッドエンドを収容する建築物の災害対策 堅牢性確保 温湿の維持 耐雷対策 ( 有線一般放送の品質に関する技術基準を定める省令 ) 有線一般放送の品質に関する技術基準を定める省令第 3 条有線放送設備に適用される法第 136 条第 1 項の総務省令で定める技術基準 ( 同条第 2 項第 2 号に掲げるものに限る ) は この章の定めるところによる 主な基準の内容 受信空中線 使用する光の波長 漏えい電界強度の許容値 使用する搬送波の条件 使用する電磁波の条件 変調方式 使用する周波数 ヘッドエンド入力信号 許容偏差 搬送波レベル ( 平均値 ) 搬送波と雑音のレベルの比

( 参考 ) 品質基準の概要 10 デジタル有線テレビジョン放送方式 ( トラモジ 自主放送 ) 第 2 章第 2 節 ( 第 9 条 ~12 条 ) 標準デジタルテレビジョン放送方式 ( 地デジパススルー ) 同第 3 節 ( 第 13 条 ~16 条 ) 標準衛星デジタルテレビジョン放送方式及び広帯域伝送デジタル放送方式 (BS パススルー 110 CS パススルー ) 同第 4 節 ( 第 17 条 ~19 条 ) 受信空中線 第 4 条 受信しようとする電波の受信の障害の少ない場所に設置すること 総則 雑則 使用する光の波長 第 5 条 1530nm~1625nm( 光伝送の方式のみである場合に限る ) 漏えい電界強度の許容値 第 8 条 使用する電磁波の条件 第 20 条 有線放送設備から 3m の距離において 0.05mV/m 以下 上記 4 つの方式以外の有線放送は 他の有線放送の受信に影響を与えてはいけない 上記 4 つの方式以外の電磁波は 有線放送の受信に影響を与えてはいけない 変調方式 第 11 条 15 条 19 条 64QAM 256QAM OFDM (256/1024 /4096QAM) OFDM QPSK (110 度 CS の現行方式 ) TC8PSK (BS の現行方式 ) 16APSK 伝送方式ごとの規定 使用する周波数 第 10 条 14 条 18 条 ヘッドエンド入力信号 第 9 条 13 条 17 条 許容偏差 第 12 条 15 条 搬送波レベル ( 平均値 ) 第 12 条 15 条 受信者端子における搬送波と雑音のレベル比 第 12 条 15 条 90~770MHz 高度広帯域衛星デジタル放送の 16APSK(7/9 以下 ) の場合は 15dB 以上 16APSK(9/10 以下 ) の場合は 21dB 以上 上記以外の衛星放送の BER は 1 10-8 以下 地デジの BER は 1 10-4 以下 90~770MHz BER 1 10-4 以下 1035.05~1485.87MHz 1578.57~2067.43MHz BER 1 10-8 以下 ±20kHz 以内 ±20kHz 以内 ±1.5MHz 以内 49-81dB μv 57-81dB μv 49/56/60/63-81dB μv 注 : 有線一般放送の品質に関する技術基準を定める省令で規定 符号化率 7/9: CN 比 15dB 以上符号化率 9/10: CN 比 21dB 以上 47-81 db μv 47-81 db μv 48-81 db μv 26dB 以上 34dB 以上 26~40dB 以上 24dB 以上 8dB 以上 11dB 以上 符号化率 7/9: 13dB 以上符号化率 9/10: 17dB 以上 項目は主なものを抜粋して掲載

放送法等における 放送 の定義について 11 放送法 ( 抄 ) ( 定義 ) 第 2 条この法律及びこの法律に基づく命令の規定の解釈に関しては 次の定義に従うものとする 一 放送 とは 公衆によって直接受信されることを目的とする電気通信 ( 電気通信事業法 ( 昭和 59 年法律第 86 号 ) 第 2 条第 1 号に規定する電気通信をいう ) の送信 ( 他人の電気通信設備 ( 同条第 2 号に規定する電気通信設備をいう 以下同じ ) を用いて行われるものを含む ) をいう 1 公衆 について 公衆 とは 不特定多数の者をいう 特定の者を対象とするもの ( 中略 ) は 放送ではない 契約当事者のみを対象とする有料放送であっても その契約が全ての人に開放されている限り公衆概念に適合する ( 放送法逐条解説 ( 改訂版 )) 通信の相手方が 特定 されてないのが公衆に対する通信である したがって 通信の相手方の特定性について検討することにより公衆に対する通信であるか否かを判断することができる ( 通信と放送の境界領域的サービスに関する研究会 中間報告 ( 平成元年 2 月 )) 通信の相手方が特定しているためには 送信者と通信の相手方との間の特定の関係あるいは通信の相手方に特定の属性が存在しており 通信の相手方が不特定多数に及ぶものではないこと しかもこうした特定の者を通信の相手方としようとする送信者の意図が 送信者の主観のみではなく客観的に認められることが必要である ( 同中間報告 ) 2 直接受信されることを目的とする について 直接受信されることを目的とする とは 直接公衆によって受信されることを目的とするものをいう ( 放送法逐条解説 ( 改訂版 )) 直接 とは 送信者と受信者の間の第三者が介在しない形態をいい 間接に公衆によって受信されるもの ( 中略 ) は 放送ではない なお ここでいう 第三者 とは チャンネルの確保 情報の取捨選択 情報の編集等を行う ( 又はそれを行いうる ) 者をいい 放送事業者が伝送路の一部を電気通信事業者から調達するとしても 当該電気通信事業者は 単に媒介しているに過ぎず 第三者に該当しない ( 放送法逐条解説 ( 改訂版 )) 目的 とは 送信者の意図を指すものであるが 単に送信者が公衆によって直接受信されることを意図しているだけでは足りず 外形的事実においてもそのことが明らかでなければならない ( 放送法逐条解説 ( 改訂版 ))

本研究会における検討項目 ( 案 ) 12 1. 放送法が適用される IP 放送の定義 放送法における放送の定義 ( 公衆によって直接受信されることを目的とする電気通信の送信 ) に基づき IP 放送が満たすべき条件等を検討し IP 放送を定義する 2.IP 放送が満たすべき品質 IP 放送のサービスに求められる品質について整理し IP 放送を行うネットワークに必要とされる技術的条件等を踏まえ 強制規格である技術基準として定めるべき事項等を検討する 3.IP 放送を行うネットワークの品質確保の方法 現在の技術的動向 国際標準や技術規格等を踏まえ 様々なネットワーク環境の中で 技術基準として定めるべき事項等に関して 伝送路等の品質を確保する措置 品質の評価方法等を検討する 4.IP 放送の消費者保護ルール IP 放送の特性を踏まえ 提供条件説明義務等の消費者保護ルールとして 定める事項の有無を検討し 必要な場合には適切なルール等について検討する 5. その他 IP 放送に係る今後検討が必要な課題 中長期的な IP 放送の在り方 技術開発の課題 セキュリティ確保等について検討する