Backup Restore機能 補足資料(IBM® Tivoli® Storage Manager)

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目次 はじめに...7 このドキュメントの構成...8 関連マニュアル...8 このドキュメントでの表記...8 このドキュメントで使用する記号...8 KB( キロバイト ) などの単位表記について...9 1. 動作環境の設定...11 1.1 Tivoli Storage Manager と連携するために必要な作業...12 1.2 Tivoli Storage Manager のインストール...12 1.3 Tivoli Storage Manager の環境設定...12 1.4 Tivoli Storage Manager での定義...12 1.4.1 データムーバーの定義...12 1.4.2 テープドライブのパスの定義...13 1.5 バックアップ リストアのための設定...13 1.5.1 スケジューリングの設定...13 1.5.2 仮想ファイルスペースの定義...13 1.6 バックアップ リストアの実行...14 1.6.1 バックアップの実行...14 1.6.2 リストアの実行...14 1.6.3 Quota 情報のバックアップ...15 1.6.4 差分スナップショットからのバックアップ...15 1.6.5 差分バックアップの履歴情報の管理...15 2. 障害時の対応...17 2.1 バックアップ リストアがエラー終了した場合...18 2.2 テープドライブがオフライン状態の場合...18 3

4

表目次 表 1-1 define datamover コマンドのパラメーターに指定する情報...12 5

6

はじめに このドキュメントは,IBM Tivoli Storage Manager Extended Edition( 以降,Tivoli Storage Manager と略す ) のドキュメントの理解を補助するためのものです このドキュメントでは, Backup Restore で Tivoli Storage Manager を使用するために必要な環境設定や,Tivoli Storage Manager で障害が発生した際の対処方法の概略を説明しています Tivoli Storage Manager の各機能の詳細は Tivoli Storage Manager のドキュメントで確認してください r このドキュメントの構成 r 関連マニュアル r このドキュメントでの表記 r このドキュメントで使用する記号 r KB( キロバイト ) などの単位表記について はじめに 7

このドキュメントの構成 このドキュメントは, 次に示す章から構成されています 章 内容 1. 動作環境の設定 Tivoli Storage Manager を使用してバックアップ リストアを実行するに当たり, バックアップサーバで必要な作業の概要について説明しています 2. 障害時の対応 Tivoli Storage Manager を使用して,Hitachi Virtual File Platform のデータのバックアップ リストアを実行した際に発生した障害の対応方法について説明しています 関連マニュアル このドキュメントの関連マニュアルを次に示します Hitachi Virtual File Platform システム構成ガイド Hitachi Virtual File Platform セットアップガイド Hitachi Virtual File Platform 仮想サーバ環境セットアップガイド Hitachi Virtual File Platform ユーザーズガイド Hitachi Virtual File Platform トラブルシューティングガイド Hitachi Virtual File Platform シングルノード構成セットアップガイド Hitachi Virtual File Platform シングルノード構成ユーザーズガイド Hitachi Virtual File Platform シングルノード構成トラブルシューティングガイド Hitachi Virtual File Platform コマンドリファレンス Hitachi Virtual File Platform API リファレンス Hitachi Virtual File Platform メッセージリファレンス Hitachi Virtual File Platform ファイルアクセス (CIFS/NFS) ユーザーズガイド このドキュメントでの表記 このドキュメントでは, 製品の名称を省略して表記しています このドキュメントでの表記と, 製 品の正式名称または意味を次の表に示します このドキュメントでの表記 Tivoli Storage Manager 製品名称または意味 IBM Tivoli Storage Manager Extended Edition Tivoli Storage Manager Extended Edition このドキュメントで使用する記号 このドキュメントでは, 次に示す記号を使用しています 記号 意味 [ ] 画面, メニュー, ボタン, キーボードのキーなどを示します ( 例 ) [Add NDMP Host] 画面 8 はじめに

記号 [OK] ボタン [Enter] キー 意味 < > 可変値であることを示します ( 例 )<ホスト名 >.<ポート番号 > 実際のホスト名が host0, ポート番号が 1024 の場合, host0.1024 と指定することを示します [ ]-[ ] - の前に示したメニューから, - の後ろのメニュー項目を選択することを表します KB( キロバイト ) などの単位表記について 1KB( キロバイト ),1MB( メガバイト ),1GB( ギガバイト ),1TB( テラバイト ) はそれぞれ 1,024 バイト,1,024 2 バイト,1,024 3 バイト,1,024 4 バイトです はじめに 9

10 はじめに

1 動作環境の設定 ここでは,Tivoli Storage Manager を使用してバックアップ リストアを実行するに当たり, バッ クアップサーバで必要な作業の概要について説明します r 1.1 Tivoli Storage Manager と連携するために必要な作業 r 1.2 Tivoli Storage Manager のインストール r 1.3 Tivoli Storage Manager の環境設定 r 1.4 Tivoli Storage Manager での定義 r 1.5 バックアップ リストアのための設定 r 1.6 バックアップ リストアの実行 動作環境の設定 11

1.1 Tivoli Storage Manager と連携するために必要な作業 Tivoli Storage Manager を使用してバックアップ リストアを運用する場合は, バックアップサーバで, 次の作業が必要です Tivoli Storage Manager のインストール Tivoli Storage Manager の環境設定 Tivoli Storage Manager の定義 バックアップ リストアのための設定 バックアップ リストアの実行 1.2 Tivoli Storage Manager のインストール バックアップサーバに Tivoli Storage Manager Extended Edition をインストールしてください 1.3 Tivoli Storage Manager の環境設定 バックアップサーバで,Tivoli Storage Manager のログを採取できるように設定してください 詳 細は,IBM 社に問い合わせてください 1.4 Tivoli Storage Manager での定義 Tivoli Storage Manager でバックアップ リストアを運用する場合には, 事前にテープライブラリなどを定義する必要があります 必要な定義の詳細については,IBM 社のドキュメントを参照してください ここでは,Backup Restore の NDMP サーバを使用してバックアップ リストアを運用するために必要なデータムーバーの定義と, テープドライブのパスの定義について説明します なお, このドキュメントでは, サーバコマンドインターフェースを使用した例を使用して説明しています コマンドに指定するパラメーターは, 実際の環境によって異なります 1.4.1 データムーバーの定義 NDMP サーバを使用するために必要なデータムーバーの定義について説明します データムーバーは define datamover コマンドで定義します define datamover コマンドに指定するパラメーターについて説明します 表 1-1 define datamover コマンドのパラメーターに指定する情報 パラメーター名 hladdress lladdress userid password dataformat 説明ノードまたは Virtual Server の, ホスト名または仮想 IP アドレスを指定します 固有 IP アドレスを指定すると, 縮退運用時にバックアップ リストアがエラー終了するので注意してください 10000 を指定します NDMP サーバのユーザー名を指定します NDMP サーバのパスワードを指定します ndmpdump を指定します 12 動作環境の設定

注 そのほかのパラメーターは, 運用に応じて設定してください Backup Restore で NDMP サーバのパスワードを変更した場合は,update datamover コマンド で, 定義したデータムーバーのパスワードも変更してください 1.4.2 テープドライブのパスの定義 NDMP サーバを使用するために必要なテープドライブのパスの定義について説明します テープドライブのパスは define path コマンドで定義します ノードに SAN で接続されたテープ装置を使用する場合,device パラメーターにはテープドライブのデバイスファイルのパスを指定します 1.5 バックアップ リストアのための設定 システム管理者は, データをバックアップ リストアするための設定を行います 必要に応じて設 定してください 1.5.1 スケジューリングの設定 自動でバックアップを実行する場合などのために, バックアップ リストアのスケジューリングを設定できます スケジューリングは define schedule コマンドで設定します define schedule コマンドの詳細については,IBM 社のドキュメントを参照してください 1.5.2 仮想ファイルスペースの定義 ディレクトリ単位のバックアップ リストアを行う場合は, 仮想ファイルスペースを定義します 仮想ファイルスペースは,define virtualfsmapping コマンドで定義します 次の条件を想定したコマンドの実行例を示します ノード名 :nasnode1 ファイルシステム :/mnt/fs1 仮想ファイルスペースを割り当てるディレクトリ名 :subdir 仮想ファイルスペース名 :nassubdir define virtualfsmapping nasnode1 /nassubdir /mnt/fs1 /subdir 仮想ファイルスペースは, ディレクトリにだけ割り当てられます 仮想ファイルスペースを割り当てるディレクトリ名は, 次の条件を満たすように指定してください ワイルドカードは使用できません 円記号 (\), コンマ (,), セミコロン (;), 疑問符 (?), 引用符 ("), 縦線 ( ), 始め山括弧 (<) および終わり山括弧 (>) は使用できません また, これらの記号の直前に円記号 (\) を指定してエスケープすることもできません ディレクトリ名に空白文字が含まれている場合は, 空白文字を含まない上位階層のディレクトリを指定してください バックアップ対象には,.snaps および.history を指定できません バックアップ対象の基点となるディレクトリの直下に.snaps または.history が存在する場合は,.snaps および.history がバックアップ対象外となるようにディレクトリを指定してください 動作環境の設定 13

1.6 バックアップ リストアの実行 Tivoli Storage Manager には, バックアップ リストアを行うインターフェースが幾つか用意され ています このドキュメントでは, サーバコマンドインターフェースを使用した例を示します 1.6.1 バックアップの実行 バックアップを実行する場合は,backup node コマンドにバックアップ元のファイルシステムま たは仮想ファイルスペースを指定します ファイルシステムまたは仮想ファイルスペースを指定し ないで backup node コマンドを実行すると, すべてのファイルシステムがバックアップされます また, 目次 ( ファイルヒストリー ) を保存するかどうかの設定や, 差分バックアップを実行するか どうかの設定も,backup node コマンドのオプションで指定できます なお, 保存した目次 ( ファ イルヒストリー ) は,query toc コマンドで表示できます 詳細は,IBM 社のドキュメントを参 照してください バックアップ対象のパスは, 次のどちらかの形式で指定します /mnt/< バックアップ対象のファイルシステム名 > < 仮想ファイルスペース名 > バックアップ対象のパスを指定する場合の注意事項を次に示します バックアップ対象のパスを複数指定できます 複数のパスを指定する場合は, コンマ (,) で区切って, 空白文字を入れずに指定します 指定したパスに誤りがあった場合は, 誤りのあるディレクトリのデータはバックアップされないで, 正しく指定したディレクトリのデータだけがバックアップされます 目次 ( ファイルヒストリー ) を保存する場合は, バックアップ対象のパスの長さは 1,024 バイト以内になるようにしてください バックアップ対象のファイルシステムの末尾には, 斜線 (/) を付けないでください ( 誤りの例 :/mnt/fs1/) 例えば,nasnode1 というノードの /mnt/fs1 というファイルシステムをバックアップする場合は, 次のとおりコマンドを実行します backup node nasnode1 /mnt/fs1 1.6.2 リストアの実行 リストアを実行する場合は,restore node コマンドにバックアップ元およびリストア先のファイルシステムを指定します バックアップ元およびリストア先として, 複数のファイルシステムは指定できません リストア先を省略した場合は, バックアップ元のファイルシステムにリストアします ファイルシステムの代わりに仮想ファイルスペースを指定することもできます また,FILELIST パラメーターを指定することで, ファイルおよびディレクトリを指定してリストアできます ファイルおよびディレクトリは, バックアップ対象の基点として指定したディレクトリからの相対パスを指定します FILELIST パラメーターを指定する場合の注意事項を次に示します ワイルドカードは使用できません 必ず斜線 (/) から始まるパスを指定します 複数のファイルおよびディレクトリを指定する場合は, コンマ (,) で区切って指定します 空白文字を含むパスを指定する場合は, 次のとおりパスを引用符 (") で囲みます 14 動作環境の設定

FILELIST="/path/to/filename1 with blanks",/path/to/filename2_no_blanks インクリメンタルバックアップを運用しているファイルシステムをリストアする場合は, 正しくリストアされないおそれがあるため,FILELIST パラメーターを指定してリストアしないでください この場合は,Web インターフェースを使用してリストアしてください なお, 複数のファイルを指定する場合, リストア対象のファイルの一覧をファイルに保存して指定することもできます ファイルに保存した場合は,FILELIST パラメーターに FILE:<ファイル名 > を指定します 次の条件を想定したコマンドの実行例を示します ノード名 :nasnode1 バックアップ元のファイルシステム :/mnt/fs1 リストア先のファイルシステム :/mnt/fs2 restore node nasnode1 /mnt/fs1 /mnt/fs2 1.6.3 Quota 情報のバックアップ Tivoli Storage Manager を使用している場合,Quota 情報をバックアップするには, ファイルシステムが Quota 設定を有効にしてマウントされている必要があります Quota 設定を無効にしてマウントされているときは,Quota 情報はバックアップされません 1.6.4 差分スナップショットからのバックアップ Tivoli Storage Manager を使用している場合, バックアップ対象のファイルシステムに差分格納デバイスが設定されていると,NDMP サーバが自動で差分スナップショットを作成してオンラインバックアップを実行します また, 差分格納デバイスを設定して差分スナップショットを運用しているファイルシステムをバックアップする場合には, オンラインバックアップ用の差分スナップショットを考慮して, 差分スナップショットの世代数を確認してください 1.6.5 差分バックアップの履歴情報の管理 差分バックアップの履歴情報は Tivoli Storage Manager で管理されます 動作環境の設定 15

16 動作環境の設定

2 障害時の対応 ここでは,Tivoli Storage Manager を使用して, データのバックアップ リストアを実行した際に 発生した障害の対応方法について説明します r 2.1 バックアップ リストアがエラー終了した場合 r 2.2 テープドライブがオフライン状態の場合 障害時の対応 17

2.1 バックアップ リストアがエラー終了した場合 バックアップ リストアの実行結果は, 画面やアクティビティログで確認できます 画面では,Tivoli Storage Manager サーバのツリーを展開し,[ モニター ] を選択することで, 実行結果を表示できます アクティビティログは,query actlog コマンドで取得できます アクティビティログでは, バックアップ リストアの実行中に NDMP サーバから出力されたエラーメッセージや警告メッセージも確認できます ただし, メッセージの全文は表示されないため,NDMP サーバから出力されたメッセージのメッセージ ID から要因を特定して対処してください メッセージ ID に対応した要因および対処については, メッセージリファレンス を参照してください メッセージ ID が表示されない場合は, アクティビティログ中の ANR9999D メッセージが出力されている時刻に NDMP サーバがエラーを返していないかどうか,NDMP サーバログを参照して確認してください なお, アクティビティログは Tivoli Storage Manager のデータベース内に保存されます 2.2 テープドライブがオフライン状態の場合 テープドライブの状態は,query drive コマンドまたは query path コマンドで取得できます テープドライブの状態がオンラインでない場合は,update drive コマンドまたは update path コマンドでオンライン状態にしてください 上記の操作を実施してもバックアップ リストアがエラー終了する場合は,query volume コマンドでメディアの状態を確認してください メディアがアクセスできる状態でないときは, アクセスできる状態にしてください 詳細は,IBM 社のドキュメントを参照してください 18 障害時の対応